JP2010123456A - 照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】各ランプの周囲温度に対する発光効率を容易に調整でき、周囲温度の低温から高温までの広い範囲で安定して発光効率を保つことができる照明器具を提供する。
【解決手段】放電ガスが封入されたバルブ111及び、バルブ111表面から内部へ向けて突出するキャビティ112及び、キャビティ112の底面112aから開口側へ向けて突出し放電媒体117が収納される排気管113及び、高周波電流が通電されることで電磁界を発生しバルブ111内に放電を発生させる誘導コイル123及び、誘導コイル123で発生した熱をキャビティ112外へ排出する熱伝導体121からなる2個の無電極放電ランプ1A,1Bと、各誘導コイル123に電力を供給する高周波電源回路3とを備え、各無電極放電ランプ1A,1Bにそれぞれ設けられた放電媒体117は、ランプ点灯時に互いに温度の異なる位置に設けられる。
【選択図】図1
【解決手段】放電ガスが封入されたバルブ111及び、バルブ111表面から内部へ向けて突出するキャビティ112及び、キャビティ112の底面112aから開口側へ向けて突出し放電媒体117が収納される排気管113及び、高周波電流が通電されることで電磁界を発生しバルブ111内に放電を発生させる誘導コイル123及び、誘導コイル123で発生した熱をキャビティ112外へ排出する熱伝導体121からなる2個の無電極放電ランプ1A,1Bと、各誘導コイル123に電力を供給する高周波電源回路3とを備え、各無電極放電ランプ1A,1Bにそれぞれ設けられた放電媒体117は、ランプ点灯時に互いに温度の異なる位置に設けられる。
【選択図】図1
Description
本発明は、照明器具に関するものである。
従来から、両端に電極を配置した直管状あるいは丸管状の低圧放電蛍光ランプが知られている。これらの蛍光ランプは、バルブ内に水銀と希ガスを封入し、電極から電子を供給することによって、バルブ内で放電させる。そして放電によって励起した水銀原子から放射された紫外線が、蛍光体によって可視光に変換される構造となっている。このタイプの蛍光ランプは、一般家庭用の照明として広く普及している。
これに対してガラス製のバルブに電極を持たない無電極蛍光ランプと呼ばれるものがある。無電極蛍光ランプは、ガラスなどの透光性材料からなり、内部に希ガス及び水蒸気化しうる金属(例えば水銀)が封入されると共に内部に落ち窪んだキャビティを有するバルブと、当該バルブの内壁に塗布された蛍光体膜と、棒状のフェライトコアの外周を巻回してキャビティ内に収納される誘導コイルとを備える。
そして、前記誘導コイルに高周波電源を流すことによりバルブ内に高周波電磁界が発生し、その高周波電磁界によってバルブに封入されている希ガスが放電する。更に、その放電によってバルブが過熱されて水銀が蒸発することで放電空間内の水銀蒸気が励起されて紫外線を放出し、当該紫外線がバルブの内壁に塗布されている蛍光体膜を通る際に可視光に変換される。このように無電極蛍光ランプは、バルブに電極を持たないため電極切れやエミッタの消耗による不点灯が起こらず、一般の蛍光ランプと比較して長寿命という特徴を有している。
また、上記のような低圧放電蛍光ランプ及び無電極蛍光ランプにおいては、広範な温度環境で安定した光出力を得ることを目的として、金属と水銀との合金からなるアマルガムをバルブ内に封入し、アマルガムが配置されている箇所の温度における飽和蒸気圧で放電空間内の水銀蒸気圧を制御する。
そして、上記のような低圧放電蛍光ランプ及び無電極蛍光ランプにおいて大光束を得るためには、多灯点灯が用いられる。多灯点灯することによって、目標となる大光束を確保することが可能となる。
加えて、前記低圧放電蛍光ランプまたは、無電極蛍光ランプを備える照明器具において、周囲温度の低温から高温までの広い範囲で安定した発光効率を得るために、各バルブにおいて互いに異なる種類の放電媒体を収納した複数のランプを1つの器具本体内に収納したものが提供されている(例えば、特許文献1参照)。当該照明器具は、各バルブ内に収納される放電媒体の種類の違いによって、周囲温度が高い場合に発光効率が高くなる放電ランプと周囲温度が低い場合に発光効率が高くなる放電ランプとを備え、各ランプが互いに補完し合うことで照明器具全体として安定した発光効率を保っている。
特開2001−283610号公報
しかしながら、上記従来より用いられている照明器具では、周囲温度の変動に対して照明器具全体として所望の発光効率を得るために、各ランプが備える放電媒体の種類を変えることで各ランプの発光効率を調整する必要があるが、周囲温度の変動に対して各ランプごとの放電媒体に含まれる金属の種類や、水銀に対する金属の含有量を変えることで各ランプを所望の発光効率に調整することが困難であるという問題があった。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、各ランプの周囲温度に対する発光効率を容易に調整でき、周囲温度の低温から高温までの広い範囲で安定して発光効率を保つことができる照明器具を提供することにある。
請求項1の発明は、透光性材料から形成されて内部に放電ガスが封入されたバルブ及び、バルブ表面から内部へ向けて突出するキャビティ及び、キャビティの底面からキャビティの開口側へ向けて突出し水銀を含む放電媒体が内部に収納される排気管及び、キャビティ内に配設されて高周波電流が通電されることで電磁界を発生し当該電磁界によってバルブ内に放電を発生させる誘導コイル及び、キャビティ内に挿入され誘導コイルで発生した熱をキャビティ外へ排出する熱伝導体からなる複数の無電極放電ランプと、前記複数の無電極放電ランプの各誘導コイルに高周波電力を供給する高周波電源回路とを備え、各無電極放電ランプに設けられた前記放電媒体の内の少なくとも1つは、他の無電極放電ランプに設けられた放電媒体とはランプ点灯時に温度の異なる位置に設けられることを特徴とする。
この発明によれば、各ランプの周囲温度に対する発光効率を容易に調整でき、周囲温度の低温から高温までの広い範囲で安定して発光効率を保つことができる。
請求項2の発明は、透光性材料から形成されて内部に放電ガスが封入されたバルブ及び、バルブ表面から突出し水銀を含む放電媒体が内部に収納される突部及び、バルブ内に配設されるフィラメント及び、フィラメントの両端に各々接続される電極からなる複数の放電ランプと、前記複数の放電ランプの各電極に電力を供給する電源回路とを備え、各放電ランプに設けられた前記放電媒体の内の少なくとも1つは、他の放電ランプに設けられた放電媒体とはランプ点灯時に温度の異なる位置に設けられることを特徴とする。
この発明によれば、各ランプの周囲温度に対する発光効率を容易に調整でき、周囲温度の低温から高温までの広い範囲で安定して発光効率を保つことができる。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記複数のランプは、明るさの温度特性が各々異なることを特徴とする。
この発明によれば、周囲温度の低温から高温までのより広い範囲で安定して発光効率を保つことができる。
請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかの発明において、前記放電媒体は、水銀と金属との合金であるアマルガムとして設けられ、合金に含まれる金属の種類が互いに異なる複数のアマルガムの内のいずれか1つを各ランプが備え、前記複数のアマルガムは、各々少なくとも1つのランプに設けられることを特徴とする。
この発明によれば、周囲温度の低温から高温までのより広い範囲で安定して発光効率を保つことができる。
請求項5の発明は、請求項1乃至3いずれかの発明において、前記放電媒体は、水銀と金属との合金であるアマルガムまたは純水銀として設けられ、前記アマルガムを備えるランプと前記純水銀を備えるランプとがそれぞれ少なくとも1つ設けられることを特徴とする。
この発明によれば、周囲温度の低温から高温までのより広い範囲で安定して発光効率を保つことができ、加えて、純水銀を用いていることで、放電媒体にアマルガムのみを用いている場合と比べて良好な光の立ち上がり特性を確保することができる。
以上説明したように、本発明では、各ランプの周囲温度に対する発光効率を容易に調整でき、周囲温度の低温から高温までの広い範囲で安定して発光効率を保つことが可能な照明器具を提供することができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本実施形態における照明器具Aは、図1、2に示すように、透光性材料から内径110mmの扁平な球状に形成されて内部に放電ガスが封入されたバルブ111及び、バルブ111表面から内部へ向けて突出するキャビティ112及び、キャビティ112の底面112aからキャビティ112の開口側へ向けて突出し内部に放電媒体117が収納される排気管113からなるランプ部11と、キャビティ112内に嵌装されるパワーカプラ部12とからなる無電極放電ランプ1を器具本体2内に2つ備え、当該器具本体2内には2つの無電極放電ランプ1(1A、1B)に加えて、当該二つの無電極放電ランプ1の各誘導コイル123に高周波電力を供給する高周波電源回路3が収納されている。
本実施形態における照明器具Aは、図1、2に示すように、透光性材料から内径110mmの扁平な球状に形成されて内部に放電ガスが封入されたバルブ111及び、バルブ111表面から内部へ向けて突出するキャビティ112及び、キャビティ112の底面112aからキャビティ112の開口側へ向けて突出し内部に放電媒体117が収納される排気管113からなるランプ部11と、キャビティ112内に嵌装されるパワーカプラ部12とからなる無電極放電ランプ1を器具本体2内に2つ備え、当該器具本体2内には2つの無電極放電ランプ1(1A、1B)に加えて、当該二つの無電極放電ランプ1の各誘導コイル123に高周波電力を供給する高周波電源回路3が収納されている。
バルブ111は、内部にクリプトン、あるいはアルゴン等の希ガスが封入され、内壁に保護膜114と蛍光体膜115とが塗布されており、一端に開口部111aが形成されている。また、開口部111a側のバルブ111表面には、周方向に沿って溝部111bが形成されており、溝部111bが口金119の内径に形成される突部119aに嵌合されることでキャビティ112の開口が口金119に覆設される。
キャビティ112は、開口側にフランジ部112bが形成された有底円筒状に形成され、キャビティ112の底面112a略中央から開口側に向けて排気管113が形成されている。
そして、バルブ111の開口部111aとキャビティ112のフランジ部112bとが溶着により密封される。この時、排気管113は密封されたバルブ11内から空気を排気すると共に、水銀や希ガスなどの放電ガスを充填するために用いられる。
排気管113内の先端側には、内部に放電媒体117を収納する金属容器118が、2つのガラスロッド116によって上下から挟み込まれた状態で配設され、さらに、排気管113の所定の位置に形成される図示しない窪み部によってガラスロッド116の動きが規制されている。
放電媒体117は、鉄―ニッケル合金からなる金属容器118内に収納されており、ビスマスとインジウムとの合金からなる基本金属に5.0%の含有率で水銀を含有したアマルガム(Bi―In−Hg)である。そして、放電媒体117は、ランプ点灯時に水銀を放出することでバルブ111内の水銀蒸気圧を制御する。
パワーカプラ部12は、バルブ111の排気管113に挿通される円筒状の熱伝導体121と、熱伝導体121の一端側に挿通嵌装されるコア122と、コア122の外周を巻回する誘導コイル123と、熱伝導体121の他端側に挿通嵌装されるベース124とを備える。
熱伝導体121は、銅等の良好な熱伝導率を有する金属から略円筒状に形成され、一端がコア132を挿通して誘導コイル133で発生する熱をキャビティ112外へ排出し、他端がベース124に挿通している。
コア122は、フェライト等の磁性材料により略円筒状に形成され、外周が誘導コイル123に巻回される。
誘導コイル123は、両端が高周波電源回路3に接続されることで高周波電流が供給され、電磁誘導により周囲に高周波電磁界を発生させる。
ベース124は、熱伝導体121に挿通嵌装された状態で一端側がキャビティ112内に挿入される。
そして、パワーカプラ部12の外径は、キャビティ112の内径よりも若干小さく形成されており、熱伝導体121の内径は排気管113の外形よりも若干大きくなるよう形成されている。従って、パワーカプラ部12をキャビティ112の内径部に嵌装させることでバルブ111とパワーカプラ部12とを結合させることが出来る。
器具本体2は、一端側から他端側へかけて拡径されて椀型に形成された反射板21と、反射板21の他端側の開口に覆設される透明パネル22とを備え、反射板21の内面の一端側に高周波電源回路3が配設され、当該高周波電源回路3に2つの無電極放電ランプ1の各誘導コイル123が接続される。
上記構成からなる本実施形態の照明器具Aでは、誘導コイル123に高周波電流を流すと誘導コイル123の周囲に高周波電磁界が発生する。この高周波電磁界によってバルブ111内にプラズマが発生し、プラズマの発生によってバルブ111内は高温となり、金属容器118内の水銀が気化してバルブ111内に放出され、電子が水銀原子と衝突することで水銀原子が紫外線を放射する。この紫外線がバルブ111の内面に塗布された蛍光体膜115によって可視光線に変換されてバルブ111を透過して外部に放出されることで無電極放電ランプ1は点灯する。
また、誘導コイル123で発生した熱が、熱伝導体121を介してキャビティ112外へ放熱されるため、熱伝導体121は誘導コイル123と対向する位置が最も高温となりキャビティ112の開口側に向かうに従い低温となる。そのため、熱伝導体121に挿通する排気管113の管内においても、誘導コイル123と対向する位置が最も高温となり、先端側に向かうに従い低温となる。
ここで、バルブ111内の水銀蒸気圧は、金属容器118内に収納されている放電媒体117の温度によって決まる。放電媒体117として用いられているアマルガムは、生水銀と比較して、広い温度範囲で水銀蒸気圧の変化が小さいことが特徴であるが、周囲温度が極端に低い場合には、システム全体の温度が低下するため放電媒体117の温度も同様に低下して所望の水銀蒸気圧を得ることができず、水銀の励起確率が減り発光効率が低下する。また、周囲温度が極端に高い場合にも、システム全体の温度が上昇するため放電媒体117の温度も同様に上昇して所望の水銀蒸気圧を得ることができないため、水銀の励起確率が減り発光効率が低下する。従って図3の曲線L1に示すように、周囲温度に対する発光効率が25度の時にピークとなる無電極放電ランプ1を1つの器具本体2に複数設けたとしても、周囲温度が25度よりも極端に高い場合及び、極端に低い場合には、各無電極放電ランプ1の発光効率が低下してしまうため照明器具A全体として発光効率が低下する。
そこで、本実施形態では、図1に示すように各ランプにおいて、放電媒体117を挟みこんでいる2つのガラスロッド116の配置を異なる位置にすることで、各ランプの周囲温度に対する発光効率を異なるものとしており、排気管113内の誘導コイル123と略対向する位置に放電媒体117を設けた無電極放電ランプ1Aと、排気管113の先端側に放電媒体117を設けた無電極放電ランプ1Bとを1つの器具本体2内に設けている。以下、無電極放電ランプ1A、1Bを区別しないときは、無電極放電ランプ1と称する。
上記構成からなる本実施形態の照明器具Aにおいて、無電極放電ランプ1Aは、放電媒体117の配置が誘導コイル123近傍であるため、周囲温度が低温である時であっても熱伝導体121を介して誘導コイル123の熱が伝わることによって、放電媒体117の発光効率が高くなる温度に温められて所望の水銀蒸気圧を得ることができ、図4の曲線L
2で示されるように、発光効率が低温時には高く、高温時には低いものとなる。
2で示されるように、発光効率が低温時には高く、高温時には低いものとなる。
また、無電極放電ランプ1Bは、放電媒体117の配置が誘導コイル123から離れた排気管113の先端側に配置されているため、放電媒体117は誘導コイル123で発生する熱の影響を受け難く、周囲温度が高温である場合であっても放電媒体117の発光効率が高くなる温度以上になることが抑えられて所望の水銀蒸気圧を保つことができ、図4の曲線L3で示されるように、発光効率が低温時には低く、高温時には高いものとなる。
つまり、無電極放電ランプ1A、1Bにそれぞれ設けられている放電媒体117は、ランプ点灯時に各ランプにおいて温度の異なる位置に設けられているため、周囲温度に対する発光効率が各ランプで異なり、周囲温度の変化によって一方の無電極放電ランプ1の発光効率が低下しても他方の無電極放電ランプ1の発光効率が上昇することで、発光効率の低下を互いに補完することができる。
よって、本実施形態における照明器具Aは、各ランプが備えるガラスロッド116の配置を調整して、放電媒体117が各ランプにおいてランプ点灯時に温度の異なる位置に設けられることで、各ランプの周囲温度に対する発光効率を容易に調整でき、照明器具全体として周囲温度の低温から高温までの広い範囲で安定して発光効率を保つことができる
なお、本実施形態では、2つの無電極放電ランプ1が1つの器具本体2に設けられているが、無電極放電ランプ1の数はこれに限定されず、3個以上の無電極放電ランプ1が1つの器具本体2に設けられている場合であっても、各無電極放電ランプ1が備える放電媒体117の内の少なくとも1つを、ランプ点灯時に他の無電極放電ランプ1に設けられた放電媒体117とは温度の異なる位置に設けることで、照明器具全体として安定した発光効率を保つことができる。
なお、本実施形態では、2つの無電極放電ランプ1が1つの器具本体2に設けられているが、無電極放電ランプ1の数はこれに限定されず、3個以上の無電極放電ランプ1が1つの器具本体2に設けられている場合であっても、各無電極放電ランプ1が備える放電媒体117の内の少なくとも1つを、ランプ点灯時に他の無電極放電ランプ1に設けられた放電媒体117とは温度の異なる位置に設けることで、照明器具全体として安定した発光効率を保つことができる。
また、図5(a)(b)に示すような、内壁に蛍光体52が塗布された直管型のバルブ51及び、バルブ51内の端部近傍に設けられるフィラメント53及び、フィラメント53を支持すると共に図示しない電源回路と接続される電源端子54及び、バルブ51の端部表面からバルブ内へ向けて形成されるキャビティ55及び、キャビティ55の底面55aからキャビティ55の開口側へ向けて形成される排気管56及び、排気管56内に収納される放電媒体57からなり、放電媒体57が排気管56の先端側に配置された有極放電蛍光ランプ5Aと,放電媒体57が排気管56の付け根側に配置された有極放電蛍光ランプ5Bとを図示しない1つの器具本体内に備える照明器具がある。
有極放電蛍光ランプ5Aの備える放電媒体57は、フィラメント53から離れた位置に設けられていることからフィラメント53で発生する熱の影響を受け難く、有極放電蛍光ランプ5Bの備える放電媒体57は、フィラメント53に近い位置に設けられていることからフィラメント53で発生する熱の影響を受け易い。つまり、有極放電蛍光ランプ5A,5Bに各々設けられている放電媒体57は、ランプ点灯時にそれぞれ温度の異なる位置に設けられている。
そのため、有極放電蛍光ランプ5A,5Bについても、上記無電極放電ランプ1の場合と同様に周囲温度の変化に対して照明器具全体として安定した発光効率を保つことができる。以下、有極放電蛍光ランプ5A,5Bを区別しないときは、有極放電蛍光ランプ5と称す。
また、1つの器具本体内に、複数の有極放電蛍光ランプ5が設けられる場合には、各有極放電蛍光ランプ5に設けられた前記放電媒体57の内の少なくとも1つが、他の有極放電蛍光ランプ5に設けられた放電媒体57とは点灯時に温度の異なる位置に設けられていればよい。
(実施形態2)
実施形態1では、各ランプに設けられる放電媒体の種類が同じであったが、本実施形態では、各ランプに設けられる放電媒体の種類が異なっている。なお、実施形態1と共通する構造については、共通の符号を付して説明を省略する。
実施形態1では、各ランプに設けられる放電媒体の種類が同じであったが、本実施形態では、各ランプに設けられる放電媒体の種類が異なっている。なお、実施形態1と共通する構造については、共通の符号を付して説明を省略する。
まず、図6に示すように、有極放電蛍光ランプ5に、放電媒体57としてインジウムー水銀からなるアマルガムが設けられた場合には、曲線L4で示されるように周囲温度に対する発光効率が、低温時には低く高温時には高いものとなる。また、放電媒体57として鉛―ビスマスースズー水銀からなるアマルガムが設けられた場合には、曲線L5で示されるように周囲温度に対する発光効率が、低温時には高く高温時には低いものとなる。
また、実施形態1で示したように、ランプ内において高温となる箇所に放電媒体57を設けた場合には、周囲温度に対する発光効率が低温時には高く高温時には低いものとなり、ランプ内において低温となる箇所に放電媒体57を設けた場合には、周囲温度に対する発光効率が、低温時には低く高温時には高いものとなる。
すなわち、ランプ点灯時に他のランプに設けられた放電媒体57よりも低温となる箇所に放電媒体57が設けられるランプについては、放電媒体57を低温側で高い発光効率を示すものに変更することで、周囲温度に対する発光効率の特性を低温側にシフトさせることができる。また、ランプ点灯時に他のランプに設けられた放電媒体57よりも高温となる箇所に放電媒体57が設けられるランプについては、放電媒体57を高温側で高い発光効率を示すものに変更することで、周囲温度に対する発光効率の特性を高温側にシフトさせることができる。
従って、周囲温度に対する発光効率の特性が、高温側にシフトされたランプ及び低温側にシフトされたランプをそれぞれ少なくとも1つ以上、1つの器具本体に備えた照明器具では、周囲温度の変動に対して低温から高温までのより広い範囲で安定して発光効率を保つことが出来る。
具体的には、図5(a)に示すように、放電媒体57がランプ点灯時に温度の低い位置に設けられ、周囲温度が低温の場合に高い発光効率を示す有極放電蛍光ランプ5Aにおいて、放電媒体57を低温時に発光効率の高い鉛―ビスマスースズー水銀からなるアマルガムに変更することで、発光効率の特性を低温側にシフトすることができる。また、図5(b)に示すように、放電媒体57がランプ点灯時に温度の高い位置に設けられ、周囲温度が高温の場合に高い発光効率を示す有極放電蛍光ランプ5Bにおいて、放電媒体57を高温時に発光効率の高いインジウムー水銀からなるアマルガムに変更することで、発光効率の特性を高温側にシフトすることができる。
よって、1つの器具本体に有極放電蛍光ランプ5A,5Bを備える照明器具においては、有極放電ランプ5A,5Bに互いに種類の異なる放電媒体57をそれぞれ設けることで、周囲温度の低温から高温までのより広い範囲で安定して発光効率を保つことができる。
なお、本実施形態では、1つの器具本体に2つの有極放電蛍光ランプ5を設けているが、有極放電蛍光ランプ5の数はこれに限定されず、3個以上の有極放電蛍光ランプ5が1つの器具本体2に設けられていてもよい。
更に、本実施形態では、放電媒体57としてインジウムー水銀からなるアマルガムと、鉛―ビスマスースズー水銀からなるアマルガムとを用いているが、放電媒体57の種類はこれに限定されず、使用するアマルガムの組み合わせによって所望の温度特性を得ることができる。
また、本実施形態では、有極放電蛍光ランプ5について説明を行ったが、実施形態1で示した無電極放電ランプ1を設けた場合についても同様の効果を得ることができる。
(実施形態3)
実施形態1では、各ランプに設けられる放電媒体の種類が同じであったが、本実施形態では、各ランプに設けられる放電媒体の種類が異なっている。なお、実施形態1と共通する構造については、共通の符号を付して説明を省略する。
実施形態1では、各ランプに設けられる放電媒体の種類が同じであったが、本実施形態では、各ランプに設けられる放電媒体の種類が異なっている。なお、実施形態1と共通する構造については、共通の符号を付して説明を省略する。
まず、図7に示すように、有極放電蛍光ランプ5に、放電媒体57としてビスマスーインジウムー水銀からなるアマルガムが設けられた場合には、曲線L6で示されるように周囲温度に対する発光効率が、低温時には低く高温時には高いものとなる。また、放電媒体57として純水銀からなるアマルガムが設けられた場合には、曲線L7で示されるように周囲温度に対する発光効率が、低温時には高く高温時には低いものとなる。
また、実施形態1で示したように、ランプ内において高温となる箇所に放電媒体57を設けた場合には、周囲温度に対する発光効率が低温時には高く高温時には低いものとなり、ランプ内において低温となる箇所に放電媒体57を設けた場合には、周囲温度に対する発光効率が、低温時には低く高温時には高いものとなる。
すなわち、ランプ点灯時に他のランプに設けられた放電媒体57よりも低温となる箇所に放電媒体57が設けられるランプについては、放電媒体57を低温側で高い発光効率を示すものに変更することで、周囲温度に対する発光効率の特性を低温側にシフトさせることができ、ランプ点灯時に他のランプに設けられた放電媒体57よりも高温となる箇所に放電媒体57が設けられるランプについては、放電媒体57を高温側で高い発光効率を示すものに変更することで、周囲温度に対する発光効率の特性を高温側にシフトさせることができる。
従って、周囲温度に対する発光効率の特性が、高温側にシフトされたランプ及び低温側にシフトされたランプをそれぞれ少なくとも1つ以上、1つの器具本体に備えた照明器具では、周囲温度の変動に対して低温から高温までのより広い範囲で安定して発光効率を保つことが出来る。
具体的には、図5(a)に示すように、放電媒体57がランプ点灯時に温度の低い位置に設けられ、周囲温度が低温の場合に高い発光効率を示す有極放電蛍光ランプ5Aにおいて、放電媒体57を低温時に発光効率の高い純水銀からなるアマルガムに変更することで、発光効率の特性を低温側にシフトすることができる。また、図5(b)に示すように、放電媒体57がランプ点灯時に温度の高い位置に設けられ、周囲温度が高温の場合に高い発光効率を示す有極放電蛍光ランプ5Bにおいて、放電媒体57を高温時に発光効率の高いビスマスーインジウムー水銀からなるアマルガムに変更することで、発光効率の特性を高温側にシフトすることができる。
よって、1つの器具本体に有極放電蛍光ランプ5A,5Bを備える照明器具においては、有極放電ランプ5A,5Bに互いに種類の異なる放電媒体57をそれぞれ設けることで、周囲温度の低温から高温までのより広い範囲で安定して発光効率を保つことができる。
なお、本実施形態では、1つの器具本体に2つの有極放電蛍光ランプ5を設けているが、有極放電蛍光ランプ5の数はこれに限定されず、3個以上の有極放電蛍光ランプ5が1つの器具本体2に設けられていてもよい。
更に、本実施形態では、他のランプの放電媒体57よりも温度の高い箇所に設けられる放電媒体57としてビスマスーインジウムー水銀からなるアマルガムが用いられているが、当該アマルガムの種類はこれに限定されず、使用するアマルガムの種類によって所望の温度特性を得ることができる。
また、本実施形態では、有極放電蛍光ランプ5について説明を行ったが、実施形態1で示した無電極放電ランプ1を設けた場合についても同様の効果を得ることができる。
加えて、2つの有極放電蛍光ランプ5の内の一方の放電媒体57として純水銀を用いていることで、2つの有極放電蛍光ランプ5の両方に放電媒体57として水銀と金属との合金であるアマルガム用いた場合と比べて良好な光の立ち上がり特性を得ることができる。
1A,1B 無電極放電ランプ
3 高周波電源回路
111 バルブ
112 キャビティ
113 排気管
117 放電媒体
121 熱伝導体
123 誘導コイル
3 高周波電源回路
111 バルブ
112 キャビティ
113 排気管
117 放電媒体
121 熱伝導体
123 誘導コイル
Claims (5)
- 透光性材料から形成されて内部に放電ガスが封入されたバルブ及び、バルブ表面から内部へ向けて突出するキャビティ及び、キャビティの底面からキャビティの開口側へ向けて突出し水銀を含む放電媒体が内部に収納される排気管及び、キャビティ内に配設されて高周波電流が通電されることで電磁界を発生し当該電磁界によってバルブ内に放電を発生させる誘導コイル及び、キャビティ内に挿入され誘導コイルで発生した熱をキャビティ外へ排出する熱伝導体からなる複数の無電極放電ランプと、
前記複数の無電極放電ランプの各誘導コイルに高周波電力を供給する高周波電源回路とを備え、
各無電極放電ランプに設けられた前記放電媒体の内の少なくとも1つは、他の無電極放電ランプに設けられた放電媒体とはランプ点灯時に温度の異なる位置に設けられることを特徴とする照明器具。 - 透光性材料から形成されて内部に放電ガスが封入されたバルブ及び、バルブ表面から突出し水銀を含む放電媒体が内部に収納される突部及び、バルブ内に配設されるフィラメント及び、フィラメントの両端に各々接続される電極からなる複数の放電ランプと、
前記複数の放電ランプの各電極に電力を供給する電源回路とを備え、
各放電ランプに設けられた前記放電媒体の内の少なくとも1つは、他の放電ランプに設けられた放電媒体とはランプ点灯時に温度の異なる位置に設けられることを特徴とする照明器具。 - 前記複数のランプは、明るさの温度特性が各々異なることを特徴とする請求項1または2記載の照明器具。
- 前記放電媒体は、水銀と金属との合金であるアマルガムとして設けられ、合金に含まれる金属の種類が互いに異なる複数のアマルガムの内のいずれか1つを各ランプが備え、前記複数のアマルガムは、各々少なくとも1つのランプに設けられることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の照明器具。
- 前記放電媒体は、水銀と金属との合金であるアマルガムまたは純水銀として設けられ、前記アマルガムを備えるランプと前記純水銀を備えるランプとがそれぞれ少なくとも1つ設けられることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の照明器具。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008297158A JP2010123456A (ja) | 2008-11-20 | 2008-11-20 | 照明器具 |
Applications Claiming Priority (1)
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-
2008
- 2008-11-20 JP JP2008297158A patent/JP2010123456A/ja not_active Withdrawn
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