JP2010122416A - 異方性反射媒体作成装置、異方性反射媒体作成方法、およびプログラム - Google Patents

異方性反射媒体作成装置、異方性反射媒体作成方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】異方性反射の不連続が目立たない版下データを作成する異方性反射媒体作成装置等を提供する。
【解決手段】異方性反射媒体作成装置1は、多角形生成手段33により、ユーザが任意に設定した多角形の形状でセルを形成し、パラメータ入力手段35により、セルに描画する微細条溝パターンのライン幅、スペース幅、セル枠の設定等を設定する。対象領域の全画素について、所属セル判定手段37により、注目画素が含まれるセルを判定し、画素値判定手段39により、多角形のセルの重心に対応する位置のベクトル場の値を微細条溝パターンの傾きとし、セル内に微細条溝パターンを描画することにより、異方性反射の不連続が目立たない版下データ41を作成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、表面が微細条溝パターンによって立体加工される異方性反射媒体を作成する異方性反射媒体作成装置、異方性反射作成方法、及びプログラムに関する。
従来から、紙、プラスチック、金属といった媒体上に、異方性反射現象を起こす異方性反射特性を有する画像を実体化し、画像を表現するという方法がある。
尚、異方性反射現象とは、媒体の平滑な表面に対し、向きの揃った細かい傷をつけると、媒体の表面に対して入射した光が正反射方向ではない方向に強く反射する現象をいう。以下、異方性反射現象を起こす性質を異方性反射特性ということとする。また、異方性反射現象が生じる表面を持つ媒体を異方性反射媒体ということとする。
特許文献1では、異方性反射現象を起こす異方性反射特性を有する画像を実体化し、画像の立体感を表現する方法が提案されている。この方法は、異方性反射現象を利用して三次元形状の反射の変化を表現し、画像の立体感を表現する。
特許文献1に記載されている方法では、図22に示すように、画面全体を微細な正方形のセル21に分割し、各セル21に対応する位置でのベクトル場の値に基づいて、各セル21における微細条溝パターン23の向きである条溝角度25を決定する。そして、図23に示すように、条溝角度25を有する微細条溝パターン23を媒体に形成することで、媒体を観察するときに三次元的な反射像が得られる。
特開2007−248552号公報
しかしながら、上記に示すセルを正方形に形成する方法では、正方形(長方形も同様)が人間の視覚特性として敏感に知覚されるため、特に、微細条溝パターンの曲率が大きい箇所や、向きが極端に変化する箇所では異方性反射の不連続が目立ち、意匠性を欠く場合がある。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、異方性反射の不連続が目立たない版下データを作成する異方性反射媒体作成装置等を提供することである。
前述した目的を達成するために第1の発明は、表面が微細条溝パターンによって立体加工される異方性反射媒体を作成する異方性反射媒体作成装置であって、前記微細条溝パターンの向きの分布を示すベクトル場データを保持する手段と、前記微細条溝パターンのライン幅、スペース幅、セルサイズ等のパラメータを入力するパラメータ入力手段と、多角形セルの頂点データを作成する多角形生成手段と、注目画素が含まれる多角形セルを判定する所属セル判定手段と、前記注目画素が含まれる多角形セルの重心に対応する位置の前記ベクトル場データと、前記パラメータを用いて、前記注目画素の画素値を判定する画素値判定手段と、前記画素値の集合を版下データとして保持する手段と、を具備することを特徴とする異方性反射媒体作成装置である。
前記多角形生成手段は、多角形セルの重心点の位置を算出し、前記重心点及び前記セルサイズに基づいて、前記頂点データを作成する。
前記画素値判定手段は、多角形セルの前記重心点に対応する位置の前記ベクトル場データを多角形セルの微細条溝パターンの傾きとし、前記微細条溝パターンの傾きと前記パラメータに基づいて、前記注目画素が前記微細条溝パターンのラインとなるかスペースとなるかを判定する。
これにより、ユーザが任意に設定した多角形の形状でセルを形成し、多角形の重心に対応する位置のベクトル場の値を微細条溝パターンの傾きとし、セル内に微細条溝パターンを描画することにより、異方性反射の不連続が目立たない版下データを作成し、盛り上げ印刷やエンボス加工等を行うことで、立体的な形状や意匠性の高い模様が認識できる異方性反射を実現する。
前記パラメータ入力手段は、更に、多角形セルの枠の有無を入力する。
一般に、異方性反射媒体の金型は、圧をかけて微細条溝パターンを転写して作成するが、このとき、条溝の中の空気が抜けず、微細条溝パターンがうまく転写されない場合があるため、セルに枠をつけることで空気を抜くという方法がある。そのため、ユーザが版下データを作成する際に各セルに枠をつけるか否かを設定できるようにしても良い。セルに枠をつける場合、セルの枠幅も設定する。
第2の発明は、表面が微細条溝パターンによって立体加工される異方性反射媒体を作成する異方性反射媒体作成方法であって、前記微細条溝パターンの向きの分布を示すベクトル場データおよび前記微細条溝パターンのライン幅、スペース幅、セルサイズ等のパラメータを記憶部に保持しており、多角形セルの頂点データを作成する多角形生成ステップ、を含み、注目画素が含まれる多角形セルを判定する所属セル判定ステップと、前記注目画素が含まれる多角形セルの重心に対応する位置の前記ベクトル場データと、前記パラメータを用いて、前記注目画素の画素値を判定する画素値判定ステップと、を前記注目画素ごとに繰り返すことによって、版下データを作成することを特徴とする異方性反射媒体作成方法である。
第3の発明は、コンピュータを第1の発明の異方性反射媒体作成装置として機能させるプログラムである。
本発明により、異方性反射の不連続が目立たない版下データを作成する異方性反射媒体作成装置等を提供することができる。
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る異方性反射媒体作成装置1を実現するコンピュータのハードウェア構成図である。尚、図1のハードウェア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
異方性反射媒体作成装置1は、制御部3、記憶部5、メディア入出力部7、通信制御部9、入力部11、表示部13、周辺機器I/F部15等が、バス17を介して接続される。
制御部3は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。
CPUは、記憶部5、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス17を介して接続された各装置を駆動制御し、異方性反射媒体作成装置1が行う後述する処理(図5等参照)を実現する。
ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部5、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部3が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
記憶部5は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部3が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティングシステム)等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、後述の処理に相当するアプリケーションプログラムが格納されている。
これらの各プログラムコードは、制御部3により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
メディア入出力部7(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、MOドライブ等のメディア入出力装置を有する。
通信制御部9は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク19間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク19を介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。
入力部11は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。
入力部11を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。
表示部13は、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
周辺機器I/F(インタフェース)部15は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部15を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部15は、USBやIEEE1394やRS−232C等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。
バス17は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
次に、図2、3、4を参照しながら、異方性反射媒体作成装置1の機能を実現する構成について説明する。
図2は、ベクトル場データにおいて正六角形の形状のセルを生成した例を示す図、図3は、セルの形状が六角形の場合の版下データの一例を示す図、図4は、異方性反射媒体作成装置1の機能の概要を示すブロック図である。
図2に示すように、異方性反射媒体作成装置1は、セル21の形状をユーザが任意に設定した多角形、例えば六角形にし、多角形の重心27に対応する位置のベクトル場の値を微細条溝パターンの傾きとし、図3に示すように、セル21内に微細条溝パターン23を描画する。
図4に示すように、異方性反射媒体作成装置1は、ベクトル場データ31、多角形生成手段33、パラメータ入力手段35、所属セル判定手段37、画素値判定手段39、版下データ41等を備える。
ベクトル場データ31は、微細条溝パターンの向きの分布を記録したデータで、例えば、微細条溝パターンの−45度から45度の範囲の向きを0から255の画素値に置き換えた画像である。異方性反射媒体を作成する場合、セル21の重心27に対応するベクトル場データ31の位置を取得し、この位置のベクトル値を微細条溝パターンの傾きとする。
多角形生成手段33は、ユーザが任意に設定した形状で対象領域全体を分割し、設定した多角形の辺の数、各セルの頂点の座標等のデータを保持する。各セルには、セルIDを付与する。
パラメータ入力手段35は、異方性反射媒体を作成するための微細条溝パターンのラインの太さを示すライン幅、ライン同士の間隔を示すスペース幅、セルの大きさ(例えば、セルの辺の長さ)を示すセルサイズ、セルに枠をつけるか否かの設定等の各種パラメータを、異方性反射媒体装置1の入力部11等を介して入力する。
所属セル判定手段37は、注目する画素が対象領域の中のどのセルに含まれるかを判定し、セルIDを取得する。
画素値判定手段39は、所属セル判定手段37により取得したセルIDと、パラメータ入力手段35で設定した各種パラメータを用いて、注目する画素の画素値を判定する。
版下データ41は、画素値判定手段39によって判定した画素値の集合である。版下データ41は、任意の形状で分割されたセル毎に固有の角度を有する微細条溝パターンが表現されたものである。
次に、図5から図21を参照しながら、本発明に係る異方性反射媒体作成装置1の詳細について説明する。
図5は、異方性反射媒体作成装置1が行う版下データ作成処理の流れを示すフローチャート、図6は、同行に並ぶセルの重心間の距離rの算出の一例を示す図、図7は、同列に並ぶセルの重心間の距離rの算出の一例を示す図、図8は、多角形の重心を表す点列データの作成の一例を示す図、図9は、生成した多角形のセルの頂点の一例を示す図、図10は、パラメータ入力手段35により入力するスペース幅51、ライン幅53を示す図、図11は、注目画素61の一例を示す図、図12は、セル21内にある注目画素61の所属セル判定の一例を示す図、図13は、セル21の外にある注目画素61の所属セル判定の一例を示す図、図14は、画素値判定手段39の処理の流れを示すフローチャート、図15は、注目画素61の画素値算出の一例を示す図、図16は、注目画素61がラインかスペースかの判定の一例を示す図であり、重心をローカル座標の原点とし、原点がライン、ピッチ幅52でラインとスペースが並んだ図である。図17は、版下データ41と異方性反射媒体の金型71の一例を示す図、図18は、正方形、正六角形のセル(枠なし)で作成した版下データを拡大表示した一例を示す図、図19は、正方形、正六角形のセル(枠あり)で作成した版下データを拡大表示した一例を示す図、図20は、正方形、正六角形のセル(枠なし)で作成した版下データの一例を示す図、図21は、正方形、正六角形のセル(枠あり)で作成した版下データの一例を示す図である。
異方性反射媒体作成装置1の制御部3は、多角形生成手段33により、対象領域全体に充填する任意の形状のセルの集合データを作成する(ステップS101)。
最初に、対象領域全体に、設定した多角形の重心の点が並んだ点列データを作成する。例えば、セル21の形状が正六角形で、セル21のセルサイズ22が1.0の場合を考える。正六角形の内角β=60°であるから、図6に示すように、同行に並ぶセル21の重心27の間の距離rは、r=1.0・cosβ・2=1.0、r=1.0、r=1.0・cosβ・2=1より、r=r+r+r=3.0と算出できる。また、図7に示すように、同列に並ぶセル21の重心27の間の距離rは、r=r=1.0・sinβ=(3^(1/2))/2、であるから、r=r+r=3^(1/2)と算出できる。但し、x^yは、xのy乗を示す。このように算出したr、rを用いて、図8に示すようにセル21の重心27を示す点列データを作成する。
次に、算出した重心27を中心とし、図9に示すように、対象領域全体に一辺の長さが1.0の正六角形のセル21を充填し、セル21の頂点28の座標p=(p0x,p0y)、p=(p1x,p1y)、・・・p=(p5x,p5y)、をデータとして保持する。また、生成した正六角形のセルを一意に識別するセルIDを付与する。
異方性反射媒体作成装置1の制御部3は、パラメータ入力手段35により、入力部11を介してユーザが任意で設定する各種パラメータを入力する(ステップS102)。
例えば、図10に示すように、セル21内の微細条溝パターンのライン同士の間隔を示すスペース幅51、ラインの太さを示すライン幅53等のパラメータを入力する。微細条溝パターンのラインのピッチ幅52は、スペース幅51、ライン幅53から求めることができる。
異方性反射媒体の作製工程では、例えば、図17に示すような金型71を用いて、プラスチック、紙等のシートの表面に微細条溝パターンを立体加工する。金型71の凸部75は、版下データ41のライン、すなわち黒に対応する。金型71の凹部73は、版下データ41のスペース、すなわち白に対応する。異方性反射媒体の表面には、版下データ41のライン、すなわち黒が条溝として形成される。
尚、異方性反射媒体の作製工程において、条溝の中の空気が抜けず、微細条溝パターンがうまく媒体に転写されない場合があるため、各セルに枠をつけることで空気を抜くという方法がある。そのため、ユーザが版下データを作成する際に各セルに枠をつけるか否かを設定できるようにしても良い。セルに枠をつける場合、セルの枠幅も設定する。
異方性反射媒体作成装置1の制御部3は、所属セル判定手段37により、対象領域全体の各画素について、図11に示すように、注目画素61がどのセル21に含まれるかを判定し、注目画素61が含まれるセル21のセルIDを取得する(ステップS103)。
図12に示すように、制御部3は、セル21の頂点p=(p0x,p0y)、p=(p1x,p1y)を結んだベクトルvと、頂点pと注目画素61を結んだベクトルwの外積を求め、外積の値が0以上となるセル21を、注目画素61が含まれるセルとして判定する。
以下、外積を求めることで、注目画素61が含まれるセル21が判定できることについて説明する。注目画素61の座標をc=(c,c)、セル21のn番目の頂点の座標をp=(pnx,pny)とすると、ベクトルv=(p(n+1)x−pnx,p(n+1)y−pny)、w=(c−pnx,c−pny)と定義される。座標c=(c,c)の注目画素61が正六角形のセル21内に含まれる場合、ベクトルの外積はv×w≧0,v×w≧0,v×w≧0,v×w≧0,v×w≧0,v×w≧0が成立する。一方、注目画素61がセル21の辺上にある場合、外積の値は0となる。例えば、図13に示すように注目画素61がセル21に含まれない場合、v×w≧0が成立せず、注目画素61はこのセル21には含まれないということがわかる。
異方性反射媒体作成装置1の制御部3は、画素値判定手段39により、ステップS103で得たセルIDと、ステップS102で設定した各種パラメータを用いて、注目画素61の画素値を判定する(ステップS104)。
図14を参照し、ステップS104の注目画素61の画素値判定の処理の詳細を説明する。
異方性反射媒体作成装置1の制御部3は、ベクトル場データ31を参照し、注目画素61が含まれるセル21の重心27の座標o=(o,o)に対応する位置のベクトル場の値を、セル21全体の微細条溝パターンの傾きθとする(ステップS201)。また、座標c=(c,c)の注目画素61に対して、セルの重心27から見たローカル座標d=(d,d)=(c−o,c−o)を算出する(ステップS202)。ローカル座標とは、注目画素61が含まれるセルの重心27を原点としたときの座標を意味する。
異方性反射媒体作成装置1の制御部3は、ステップS102のパラメータ入力で、セルに枠をつけると設定されたかどうか判定し(ステップS203)、セルに枠をつける場合、注目画素61がセルの枠上にあるかどうかを判定する(ステップS204)。
注目画素61がセル21の枠上にあるかどうかの判定では、注目画素61とセル21(=注目画素61が含まれると判定されたセル)の辺との距離rを算出する。尚、枠は、6つの頂点の座標で定義されるセル21の内部にスペース、すなわち白として設けられ、各辺に沿ってr’の幅を持つものとする。ステップS102で入力されたセルの一辺の長さをlとすると、式r=(v×w)/lにより注目画素61とセル21の辺との距離rを算出し、ステップS102で入力されたセルの枠幅r’と比較し、r≦r’の場合、注目画素61はセル21の枠上にあると判定する。この判定は、全ての頂点の座標について行われる。
注目画素61がセル21の枠上にあると判定した場合、注目画素61はスペース、すなわち白とする(ステップS205)。
注目画素61がセル21の枠上にはないと判定した場合、異方性反射媒体作成装置1の制御部3は、注目画素61のローカル座標d=(d,d)と微細条溝パターンの傾きθから、注目画素61の画素値、すなわち、注目画素61が微細条溝パターンのライン上にあるか、あるいはスペースにあるかを判定する(ステップS206)。
注目画素61のローカル座標d=(d,d)を通る傾きθの直線について、図15に示すように、y軸との切片の座標(0,y)を算出する。微細条溝パターンのラインは、セル21内の傾きθの線分として表わされるから、注目画素61のローカル座標d=(d,d)と、切片(0,y)の画素値は同一となる。従って、注目画素61が微細条溝パターンのライン上にあるか、あるいはスペースにあるかを判定するためには、注目画素51の画素値を算出する代わりに、切片(0,y)における画素値を算出すれば良い。
切片(0,y)の画素値を求めるには、まず、微細条溝パターンのピッチ幅52のy方向の長さhと、ライン幅53のy方向の長さhを算出する。ピッチ幅52をw、ライン幅をwとすると、式h=w/cosθ、h=w/cosθにより求められる。
次に、図16に示すように、切片(0,y)がセル21の何番目のピッチに含まれるかを、式n=[y/h]により算出する。[x]は、xを超えない整数を表す。
n番目のピッチのy軸上の下端(0,y)を式y=n・hにより算出し、切片(0,y)が微細条溝パターンのラインかスペースかを判定する。y−y≧hの場合、切片(0,y)はラインとなるため、注目画素61もライン、すなわち黒となる。y−y<hの場合、切片(0,y)はスペースとなるため、注目画素61もスペース、すなわち白となる。
異方性反射媒体作成装置1の制御部3は、対象領域内の全画素について処理したかどうか判定し(ステップS105)、処理が終了していなければステップS103に戻り、所属セル判定処理、画素値判定処理を繰り返し実行する。
以上のとおり、異方性反射媒体作成装置1は、異方性反射媒体の作成に用いる版下データ41を作成する。
異方性反射媒体の作成工程では、前述した異方性反射媒体作成装置1を用いて作成した版下データ41を基に、盛り上げ印刷やエンボス加工などで媒体の表面に微細条溝パターンを立体加工する。
図18から図21は、左側が正方形のセル、右側が正六角形のセルで作成した版下データの一例である。
セルの枠の有無にかかわらず、左側のセルの形状が正方形の版下データと比べて、左側のセルの形状が正方形の版下データの方が、全体を見たときにもセルの形状が知覚しやすく、また、微細条溝パターンの向きの変化により不連続性が目立つ。右側のセルの形状が六角形の版下データは、モザイク上の形状が目立たず、より意匠性が高い。
以上説明したように、本発明に係る異方性反射媒体作成装置は、ユーザが任意に設定した多角形の形状でセルを形成し、多角形の重心に対応する位置のベクトル場の値を微細条溝パターンの傾きとし、セル内に微細条溝パターンを描画することにより、異方性反射の不連続が目立たない版下データを作成し、盛り上げ印刷やエンボス加工等を行うことで、立体的な形状や意匠性の高い模様が認識できる異方性反射を実現する。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る異方性反射媒体作成装置等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明に係る異方性反射媒体作成装置1を実現するコンピュータのハードウェア構成図 ベクトル場データにおいて正六角形の形状のセルを生成した例を示す図 セルの形状が六角形の場合の版下データの一例を示す図 異方性反射媒体作成装置1の機能の概要を示すブロック図 異方性反射媒体作成装置1が行う版下データ作成処理の流れを示すフローチャート 同行に並ぶセルの重心間の距離rの算出の一例を示す図 同列に並ぶセルの重心間の距離rの算出の一例を示す図 多角形の重心を表す点列データの作成の一例を示す図 生成した多角形のセルの頂点の一例を示す図 パラメータ入力手段35により入力するスペース幅51、ライン幅53を示す図 注目画素61の一例を示す図 セル21内にある注目画素61の所属セル判定の一例を示す図 セル21の外にある注目画素61の所属セル判定の一例を示す図 画素値判定手段39の処理の流れを示すフローチャート 注目画素61の画素値算出の一例を示す図 注目画素61がラインかスペースかの判定の一例を示す図 版下データ41と異方性反射媒体の金型71の一例を示す図 正方形、正六角形のセル(枠なし)で作成した版下データを拡大表示した一例を示す図 正方形、正六角形のセル(枠あり)で作成した版下データを拡大表示した一例を示す図 正方形、正六角形のセル(枠なし)で作成した版下データの一例を示す図 正方形、正六角形のセル(枠あり)で作成した版下データの一例を示す図 従来技術における版下データの一例を示す図 従来技術における正方形のセル21の一例を示す図
符号の説明
1………異方性反射媒体作成装置
3………制御部
5………記憶部
7………メディア入出力部
9………通信制御部
11………入力部
13………表示部
15………周辺機器I/F部
17………バス
19………ネットワーク
21………セル
22………セルサイズ
23………微細条溝パターン
25………条溝角度
27………重心
28………頂点
31………ベクトル場データ
33………多角形生成手段
35………パラメータ入力手段
37………所属セル判定手段
39………画素値判定手段
41………版下データ
51………スペース幅
52………ピッチ幅
53………ライン幅
61………注目画素
71………金型
73………凹部
75………凸部

Claims (6)

  1. 表面が微細条溝パターンによって立体加工される異方性反射媒体を作成する異方性反射媒体作成装置であって、
    前記微細条溝パターンの向きの分布を示すベクトル場データを保持する手段と、
    前記微細条溝パターンのライン幅、スペース幅、セルサイズ等のパラメータを入力するパラメータ入力手段と、
    多角形セルの頂点データを作成する多角形生成手段と、
    注目画素が含まれる多角形セルを判定する所属セル判定手段と、
    前記注目画素が含まれる多角形セルの重心に対応する位置の前記ベクトル場データと、前記パラメータを用いて、前記注目画素の画素値を判定する画素値判定手段と、
    前記画素値の集合を版下データとして保持する手段と、
    を具備することを特徴とする異方性反射媒体作成装置。
  2. 前記多角形生成手段は、多角形セルの重心点の位置を算出し、前記重心点及び前記セルサイズに基づいて、前記頂点データを作成することを特徴とする請求項1記載の異方性反射媒体作成装置。
  3. 前記画素値判定手段は、多角形セルの前記重心点に対応する位置の前記ベクトル場データを多角形セルの微細条溝パターンの傾きとし、前記微細条溝パターンの傾きと前記パラメータに基づいて、前記注目画素が前記微細条溝パターンのラインとなるかスペースとなるかを判定することを特徴とする請求項1記載の異方性反射媒体作成装置。
  4. 前記パラメータ入力手段は、更に、多角形セルの枠の有無を入力することを特徴とする請求項1記載の異方性反射媒体作成装置。
  5. 表面が微細条溝パターンによって立体加工される異方性反射媒体を作成する異方性反射媒体作成方法であって、
    前記微細条溝パターンの向きの分布を示すベクトル場データおよび前記微細条溝パターンのライン幅、スペース幅、セルサイズ等のパラメータを記憶部に保持しており、
    多角形セルの頂点データを作成する多角形生成ステップ、
    を含み、
    注目画素が含まれる多角形セルを判定する所属セル判定ステップと、
    前記注目画素が含まれる多角形セルの重心に対応する位置の前記ベクトル場データと、前記パラメータを用いて、前記注目画素の画素値を判定する画素値判定ステップと、
    を前記注目画素ごとに繰り返すことによって、版下データを作成することを特徴とする異方性反射媒体作成方法。
  6. コンピュータを請求項1から請求項4のいずれかに記載の異方性反射媒体作成装置として機能させるプログラム。
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