JPH06337315A - ホログラム原版の作成方法および作成装置 - Google Patents

ホログラム原版の作成方法および作成装置

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JPH06337315A
JPH06337315A JP14868093A JP14868093A JPH06337315A JP H06337315 A JPH06337315 A JP H06337315A JP 14868093 A JP14868093 A JP 14868093A JP 14868093 A JP14868093 A JP 14868093A JP H06337315 A JPH06337315 A JP H06337315A
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 再現性が良く鮮明なホログラム原版を作成す
る。 【構成】 輪郭線データ作成部1(作画装置)により、
複数の閉領域をもった絵柄パターンPを各閉領域の輪郭
線によって表現した輪郭線データCを作成する。格子条
件設定部2は、絵柄パターンPをディスプレイ上に表示
し、オペレータからの入力に基づき、回折格子を構成す
る格子線の線幅、ピッチ、配置角度を、絵柄パターンの
各閉領域ごとに設定した格子条件データQを作成する。
格子データ作成部3は、輪郭線データCと格子条件デー
タQに基づいて、絵柄パターンの各閉領域内に所定線幅
の格子線を所定ピッチおよび所定角度で配置した格子パ
ターンLを発生し、この格子パターンLを示す格子デー
タDを、原版作成部4に与える。原版作成部4は、この
格子データDに基づいて、格子パターンLを物理的な原
版上に形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホログラム原版の作成方
法および作成装置、特に、真正な物品であることを証明
するためのセキュリティ用ホログラムシールの原版作成
に適したホログラム原版の作成方法および作成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】クレジットカード、預金通帳、金券など
の偽造を防止するための手段として、ホログラムシール
が利用されている。また、ビデオテープや高級腕時計な
どの商品についても、海賊版が出回るのを防止するため
に、ホログラムシールが利用されている。この他、装飾
用、販売促進用といった目的にも、ホログラムシールが
利用されている。このようなホログラムシールには、三
次元立体像ではなく二次元の絵柄がモチーフとして用い
られることが多い。
【0003】このようなホログラムシールの原版を作成
するには、通常、レーザ光を用いて干渉縞を形成させる
光学的なホログラム撮影方法が用いられている。すなわ
ち、二次元の絵柄モチーフが描かれた原稿を用意し、2
つに分岐させたレーザ光の一方をこの原稿に照射し、そ
の反射光と分岐したもう一方のレーザ光とを干渉させて
その干渉縞を感光材に記録するのである。こうしてホロ
グラム原版が作成できたら、この原版を用いて、プレス
の手法によりホログラムシールを量産することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の光学的なホログラム撮影方法には、鮮明なホロ
グラム像が得られないという問題がある。すなわち、光
学的に形成された干渉縞は、振動に敏感であるため、振
動を完全に排除した環境でのホログラム撮影を行う必要
がある。ところが、かなりの精度の防振台を用いて撮影
を行っても、振動を完全に排除することは困難であり、
このため、干渉縞の記録像にいわゆる「ボケ」が生じ、
コントラストのある明るいホログラム像が得られないの
である。また、用いるレーザ光の発振波長にもゆらぎが
生じるため、くも硝子状ノイズが避けられない。このよ
うに、光学的なホログラム撮影には再現性が悪いという
問題があるため、同じ原版を何枚か作成することも困難
になる。
【0005】そこで本発明は、鮮明なホログラム像が得
られ、しかも再現性の良いホログラム原版の作成方法お
よび作成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1) 本願第1の発明は、複数の閉領域をもった絵柄パ
ターンを各閉領域の輪郭線によって表現し、この輪郭線
を示す輪郭線データを作成する第1の段階と、回折格子
を構成する格子線の線幅、ピッチ、配置角度を、絵柄パ
ターンの各閉領域ごとに設定した格子条件データを作成
する第2の段階と、輪郭線データと格子条件データとに
基づいて、絵柄パターンの各閉領域内に所定線幅の格子
線を所定ピッチおよび所定角度で配置した格子パターン
を発生し、この格子パターンを示す格子データを作成す
る第3の段階と、格子データに基づいて、格子パターン
を物理的な原版上に形成させる第4の段階と、を行い、
ホログラム原版を作成するようにしたものである。
【0007】(2) 本願第2の発明は、ホログラム原版
の作成装置において、複数の閉領域をもった絵柄パター
ンを各閉領域の輪郭線によって表現し、この輪郭線を示
す輪郭線データを作成する輪郭線データ作成部と、オペ
レータからの入力に基づき、回折格子を構成する格子線
の線幅、ピッチ、配置角度を、絵柄パターンの各閉領域
ごとに設定した格子条件データを作成する格子条件設定
部と、輪郭線データと格子条件データとに基づいて、絵
柄パターンの各閉領域内に所定線幅の格子線を所定ピッ
チおよび所定角度で配置した格子パターンを発生し、こ
の格子パターンを示す格子データを作成する格子データ
作成部と、格子データに基づいて、格子パターンを物理
的な原版上に形成させる原版作成部と、を設けたもので
ある。
【0008】(3) 本願第3の発明は、上述の第2の発
明に係るホログラム原版の作成装置において、多重ルー
プで表現される絵柄パターンについては、格子条件設定
部が、1つのループによって囲まれた領域あるいは隣接
する2つのループ間の領域を個々の閉領域として、格子
条件データの作成を行うようにしたものである。
【0009】(4) 本願第4の発明は、上述の第2の発
明に係るホログラム原版の作成装置において、格子条件
設定部が、隣接して配置された複数の閉領域について格
子条件データの設定を行うときに、1つの閉領域につい
ての格子条件データを示す初期データと、この初期デー
タに対する変動分を示す変動分データと、をオペレータ
から入力し、他の閉領域についての格子条件データにつ
いては、初期データおよび変動分データに基づいて自動
的に設定するようにしたものである。
【0010】(5) 本願第5の発明は、上述の第2の発
明に係るホログラム原版の作成装置において、格子条件
設定部が、隣接して配置された複数の閉領域について格
子条件データの設定を行うときに、第1の閉領域につい
ての格子条件データを示す初期データと、第2の閉領域
についての格子条件データを示す終期データと、をオペ
レータから入力し、第1の閉領域と第2の閉領域との間
の閉領域についての格子条件データについては、初期デ
ータおよび終期データに基づく補間により、自動的に設
定するようにしたものである。
【0011】(6) 本願第6の発明は、上述の第2の発
明に係るホログラム原版の作成装置において、格子デー
タ作成部が、1つの閉領域についての格子パターンを発
生する際に、格子条件データに基づく所定ピッチおよび
所定角度で平行線を発生させ、この平行線と当該閉領域
についての輪郭線との交点を求め、この交点を両端点と
する線分を定義し、格子条件データに基づく所定線幅を
この線分にもたせる太らせ処理を行うようにしたもので
ある。
【0012】
【作 用】本発明に係るホログラム原版の作成方法の特
徴は、従来の光学的なホログラム撮影方法に代えて、コ
ンピュータにより回折格子パターンを発生させ、これを
原版上にホログラムパターンとして記録する点にある。
すなわち、まず、複数の閉領域をもった絵柄パターンを
各閉領域の輪郭線によって表現した輪郭線データを作成
する。続いて、この各閉領域について、格子条件の設定
を行う。具体的には、回折格子を構成する格子線の線
幅、ピッチ、配置角度、が格子条件として各閉領域ごと
に設定される。どのような格子条件が設定されるかは、
オペレータの指示入力次第であり、各閉領域ごとに、異
なる格子条件を自由に設定することができる。設定した
格子条件は、格子データの形式で出力される。こうし
て、輪郭線データと格子データとが作成できれば、これ
らのデータに基づいて格子パターンが発生できる。この
格子パターンは、各閉領域ごとに所定の格子条件で発生
した回折格子から構成される。最後に、この格子パター
ンが物理的な原版上に形成される。こうして、原版上に
は、所定の絵柄をモチーフとした回折格子パターンが生
成されることになる。各閉領域ごとに異なる条件で格子
が形成されているため、閉領域ごとに異なった回折効果
が得られ、もとの絵柄のモチーフを認識することができ
る。
【0013】要するに、本発明によれば、光学的な撮影
を行うことなしに、コンピュータによって発生した回折
格子パターンによってホログラムの作成が可能になる。
一度作成した輪郭線データおよび格子データを保存して
おき、これらのデータに基づいて再度原版の作成作業を
行えば、全く同じ原版を得ることができ、ほぼ完全な再
現性が得られることになる。また、光学的な撮影を行う
必要がないため、鮮明なホログラム像が得られる。
【0014】なお、一般に「ホログラム」という文言
は、干渉縞によって得られた像を指す言葉として用いら
れており、そのような意味からすれば、本願方法によっ
て原版に作成される像は、「ホログラム」ではなく「回
折格子パターン」と言うべきものである。しかしなが
ら、この原版から量産された偽造防止用のシールは、一
般に「ホログラムシール」と呼ばれているため、本願明
細書においては、原版に作成された「回折格子パター
ン」についても「ホログラム」という言葉を用いること
にする。
【0015】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて説
明する。図1は本発明に係るホログラム原版の作成装置
の基本構成を示すブロック図である。この装置の基本構
成要素は、輪郭線データ作成部1、格子条件設定部2、
格子データ作成部3、原版作成部4である。各ブロック
の右に示されているパターン等は、各装置による作成物
を示す概念図である。
【0016】輪郭線データ作成部1は、複数の閉領域を
もった絵柄パターンを各閉領域の輪郭線によって表現
し、この輪郭線を示す輪郭線データを作成する機能を有
する。具体的には、一般的に用いられている作画装置
(たとえば、作画プログラムを搭載したパーソナルコン
ピュータ)をこの輪郭線データ作成部1として用いるこ
とができる。ここで作成された絵柄パターンが、最終的
なホログラム原版においてモチーフとして表現されるこ
とになる。一般的な作画装置によって作成される絵柄パ
ターンには、大別して2つのタイプのデータ形式があ
る。第1のタイプは一般に「ドロー系」と呼ばれている
データ形式であり、輪郭線をベクトルデータで表現した
ものである。第2のタイプは一般に「ペイント系」と呼
ばれているデータ形式であり、パターン全体をラスター
データで表現したものである。本発明では、「ドロー
系」のデータ形式で絵柄の作成を行うことができる作画
装置(CAD装置)を用いる。すなわち、作成された絵
柄パターンは輪郭線データによって表現されることにな
る。このような機能をもった作画装置は、種々のものが
公知であるため、ここでは詳しい説明は省略する。な
お、輪郭線データ作成部1として、スキャナ装置を備え
たものを用いれば、紙面上に描かれた絵柄パターンを取
り込むことも可能である。
【0017】図1には、3つの閉領域,,からな
る単純な絵柄パターンPを作成した例が示されている。
輪郭線データ作成部1は、このような絵柄パターンPを
輪郭線データCという形式で出力することになる。な
お、この実施例では、後の演算処理を効率的に行うこと
ができるように、絵柄の輪郭線の曲線部分については、
これを細かな直線で近似し、各直線をベクトルデータで
表現するようにしている。作画装置によっては、直線と
曲線(たとえば、ベジェ曲線)によって絵柄作成を行う
機能をもったものもあるが、このような曲線を含む輪郭
線データに対しては、直線による近似処理を施しておけ
ばよい。
【0018】格子条件設定部2は、輪郭線データ作成部
1によって作成された輪郭線データによって特定される
各閉領域のそれぞれについて、オペレータからの入力に
基づき、回折格子を構成する格子線の線幅、ピッチ、配
置角度を、設定し、これを格子条件データとして出力す
る機能を有する。たとえば、図1に示すような輪郭線デ
ータCによって、3つの閉領域,,からなる絵柄
パターンPが特定されている場合、これら各閉領域,
,のそれぞれについて、格子線の線幅、ピッチ、配
置角度を設定したものが格子条件データQとして出力さ
れる。この格子条件データQは、オペレータからの入力
に基づいて設定される。格子条件設定部2は、実際に
は、パーソナルコンピュータやワークステーションに所
定のプログラムを搭載することにより実現される。本実
施例の装置では、与えられた輪郭線データCに基づい
て、ディスプレイ上に、閉領域,,を有する絵柄
パターンPを表示させ、マウスやキーボードなどの入力
機器を用いて、設定対象となる閉領域を指定しながら格
子条件データの入力を行えるような構成にしている。も
っとも、格子線の線幅、ピッチ、配置角度からなる格子
条件データのすべてをオペレータによって入力させるこ
とは必ずしも必要ではない。たとえば、格子線の線幅を
ピッチと同一にするように取り決めておけば、線幅の入
力は不要になる。また、線幅やピッチを特定の値に固定
しておけば、これらを一々入力する必要はなくなる。
【0019】格子データ作成部3は、輪郭線データ作成
部1によって作成された輪郭線データと、格子条件設定
部2によって作成された格子条件データと、に基づい
て、絵柄パターンの各閉領域内に所定線幅の格子線を所
定ピッチおよび所定角度で配置した格子パターンを発生
し、この格子パターンを示す格子データを作成する機能
を有する。図1に示す例では、輪郭線データCと格子条
件データQとに基づいて、格子パターンLに対応する格
子データDが作成されることになる。ここでは、3つの
閉領域,,について、格子線の線幅およびピッチ
を一定とし、配置角度だけを変えた場合の例が示されて
いる。この格子データ作成部3も、実際には、パーソナ
ルコンピュータやワークステーションに所定のプログラ
ムを搭載することにより実現できる。本実施例の装置で
は、格子条件設定部2と格子データ作成部3とを、ハー
ドウエア的には同一の機器で構成している。なお、格子
データDとしては、要するに、格子パターンLを表現で
きる画像データであれば、ラスター形式の画像データで
も、ベクトル形式の画像データでもかまわない。ただ
し、この格子データDを原版作成部4に与える次の工程
を考慮すれば、原版作成部4が取り扱うことのできるフ
ォーマットで記述された格子データDを作成しておくの
が好ましい。
【0020】原版作成部4は、格子データ作成部3によ
って作成された格子データに基づいて、格子パターンを
物理的な原版上に形成させる機能をもった装置である。
図1の例では、格子パターンLに対応したパターンが物
理的に形成されたホログラム原版Hが得られることにな
る。本実施例では、この原版作成部4として、荷電粒子
ビーム描画装置を用いている。より具体的には、フォト
マスク作成用の電子線ビーム描画装置を用いている。格
子パターンL上の格子線の線幅やピッチは、回折現象を
生じるのに十分小さな値(たとえば、1μm程度)であ
るため、電子線ビーム描画装置はこのような微細なパタ
ーンを生成するために非常に適している。もっとも、こ
の原版作成部4は、荷電粒子ビーム描画装置に限定され
るものではなく、たとえば、プリンタなどで格子パター
ンLの拡大像をフィルム上に出力させた後、これを光学
的な方法で縮小してホログラム原版を得るような手段を
用いてもかまわない。
【0021】このように、本発明の方法では、格子パタ
ーンLに対応する格子データDを用意する段階まではコ
ンピュータによるデータ処理によって行うことができ、
この格子データDに基づいてホログラム原版H上に物理
的な回折格子を形成させるため、再現性が非常に良くな
る。すなわち、同じ格子データを用いれば、ほぼ同じホ
ログラム原版を得ることが可能になる。また、ホログラ
ム原版上の像は、光学的に形成された干渉縞像ではな
く、コンピュータによって発生させた回折格子パターン
であるため、非常に鮮明になる。なお、このような点か
らは、本発明によって最終的に作成されるものは、純粋
な意味における「ホログラム原版」ではなく、「疑似ホ
ログラム原版」、あるいは「回折格子パターン」という
べきものであるが、前述したように、本願明細書では
「ホログラム原版」という言葉を用いることにする。
【0022】続いて、図1に示す装置の動作を、具体的
な絵柄パターンを用いた例に基づいて詳述する。ここで
は、図2に示すようなモチーフに基づいてホログラム原
版を作成する場合を考える。図2に示すモチーフは、3
つの閉領域,,から構成される比較的単純なモチ
ーフである。このような単純なモチーフをそのまま絵柄
パターンとして用いることももちろん可能である。この
場合は、図1に示した例と同様に、3つの閉領域の内部
に、それぞれ格子パターンが生成されることになる。た
だ、偽造防止用のホログラムシールとしては、できるだ
け複雑な絵柄パターンを用いるのが好ましい。そこで、
この実施例では、多重ループによって絵柄パターンを形
成する方法を採っている。すなわち、図2に示すような
モチーフに対して、図3に示すような絵柄パターンを用
いるのである。この絵柄パターンは、3つのグループG
1,G2,G3に分けることができ、これらの各グルー
プは、図2に示すモチーフにおける閉領域,,に
対応するものである。ただ、図2のモチーフが一重の輪
郭線によって絵柄を表現していたのに対し、図3のパタ
ーンは多重ループによって絵柄を表現している。
【0023】このような多重ループによる絵柄表現を採
ると、閉領域の数を増やすことができ、パターンを複雑
化させることができる。たとえば、図3の絵柄パターン
では、グループG1,G2の部分にはそれぞれ5重のル
ープにより5つの閉領域が形成され、グループG3の部
分には4重のループにより4つの閉領域が形成され、合
計で14個の閉領域が形成されている。要するに、最も
内側のループによって囲まれた領域あるいは隣接する2
つのループ間の領域を、1つの閉領域として取り扱うこ
とができるようになる。したがって、各閉領域ごとに異
なる格子パターンを設定すれば、かなり複雑なホログラ
ム像を生成することができる。このような多重ループか
らなる絵柄パターンを作画装置によって作成する作業は
比較的簡単である。すなわち、まず図2に示すような基
本的なモチーフを作成し、続いて、各閉領域の部分ごと
に、外側のループを縮小したものを内側のループとして
順次配置してゆく作業を行えばよい。
【0024】さて、輪郭線データ作成部1において、図
3に示すような多重ループからなる絵柄パターンが作成
されたものとして、以下の説明を続ける。なお、この多
重ループからなる絵柄パターンは、ループ自身が輪郭線
を構成しており、前述したように、曲線部分については
細かな直線の集合によって近似される。輪郭線データ作
成部1から出力される輪郭線データCは、結局、この個
々のループを直線近似のベクトルデータで表現したもの
になる。
【0025】格子条件設定部2では、図3に示す絵柄パ
ターンを構成する14個の閉領域のそれぞれについて、
格子条件の設定が行われることになる。この設定手順
を、図4の流れ図に基づいて説明する。この実施例の装
置では、格子条件の設定方法として、2とおりの方法を
用意している。第1の方法は、ループ単位(1つの閉領
域単位)の設定であり、第2の方法は、グループ単位
(複数の閉領域単位)の設定である。まず、ステップS
1において、オペレータは設定方法の選択を行う。たと
えば、ループ単位での設定方法を指示する入力を行う
と、ステップS2において第1のループを指定し、ステ
ップS3において第2のループを指定する作業を行うこ
とができる。具体的には、グループG1についてループ
単位での設定を行う場合、図5に示すように、5つのル
ープL1〜L5のうちの隣接する2つのループを指定す
ることになる。たとえば、図5におけるループL3を第
1のループ、ループL4を第2のループとして指定する
と、この2つのループ間の閉領域が設定対象として選択
されたことになる。
【0026】なお、この実施例の装置では、格子条件設
定部2はカラーディスプレイ装置を含んでおり、この格
子条件の設定作業中、図3に示すような絵柄パターンを
このディスプレイ装置によって表示させるようにしてい
る。オペレータは、この表示を見ながら、マウスあるい
はキーボードなどの入力機器を用いて、特定のループを
指定する入力を行うことができる。また、この装置で
は、オペレータがループ指定を行うたびに、指定された
ループだけが色を変えて表示されるようにしてある。た
とえば、ループL3,L4を指定した場合、これら2つ
のループの表示色が変化する。これにより、オペレータ
は、現在、どのループが指定されているかを視覚的に認
識することができる。
【0027】こうして、ループ指定により特定の閉領域
が指定されたら、ステップS4において、この設定対象
となる特定の閉領域についての条件設定を行う。具体的
には、その閉領域内に生成する格子線の線幅、ピッチ、
配置角度の入力が行われる。たとえば、ループL3,L
4によって囲まれる閉領域内に、図6に示すような格子
線を生成するのであれば、線幅d、ピッチp、配置角度
θ(この例では、X軸を基準軸としたときの角度)を指
定する入力を行えばよい。もっとも、線幅dやピッチp
を常に所定の値に固定しておくのであれば、配置角度θ
のみを指定する入力を行えばよい。線幅dおよびピッチ
pは、ホログラムから観測される光の色を決定するパラ
メータとなり、配置角度θは光が観測される向きを決定
するパラメータとなる。
【0028】続いて、格子条件設定部2は、ステップS
5において、条件設定が完了した領域に疑似格子線の表
示を行う。たとえば、図6に示すように、ループL3,
L4によって囲まれた閉領域についての条件設定が完了
すると、図7に示すように、ディスプレイ装置上で、こ
の閉領域に疑似格子線が表示される。実際の格子線の線
幅dやピッチpは、1μm程度の値であるため、実際に
設定されたとおりの条件で格子線の表示を行うと、ディ
スプレイ装置の解像度ではとても表示することはできな
い。そこで、線幅dやピッチpを実際の何倍にも拡大
し、かつ、実際の格子線を間引いて本数を減らした疑似
格子線を、配置角度θ(これは設定どおり表示できる)
で表示するのである。オペレータは、この表示を見て、
どの閉領域についての条件設定が完了しているかを認識
することができるとともに、その閉領域について設定さ
れた配置角度θを認識することができる。なお、ディス
プレイ画面への表示倍率を変更する機能を設けておき、
十分に拡大した画面においては、実際の格子線の線幅d
やピッチpに応じた表示を行うようにしてもよい。最後
に、ステップS6を経て、ステップS1の手順へと戻
る。この手順を繰り返して行えば、各閉領域ごとに格子
条件の設定を行うことができる。
【0029】なお、ステップS2,S3における2つの
ループ指定は、必ずしも必要なものではない。たとえ
ば、図5のループL1の内側の閉領域を条件設定の対象
とする場合には、ステップS2において、ループL1を
指定するだけで対象となる閉領域は特定される。あるい
は、前回、第1のループとして指定されたループを、次
回は自動的に第2のループとして取り扱うようにすれ
ば、毎回、第1のループを新たに指定してゆけばよい。
このような指定方法は、操作性を考慮して適宜変更しう
るものである。
【0030】一方、ステップS1において、グループ単
位の設定方法を指示する入力を行うと、複数の閉領域を
対象とした一括指定が可能になる。まず、ステップS7
において、グループの指定を行う。ここでは、図3に示
す絵柄パターンの中のグループG1を指定したものとす
る。続いて、ステップS8において条件設定を行うが、
このとき、ループL1〜L5によって形成される5つの
閉領域〜についての条件設定を一括して行うのであ
る。いま、たとえば、図8に示す表のような条件設定を
意図していたとしよう。この条件設定では、線幅はいず
れの閉領域においても0.6μmと一定であり、ピッチ
も1.2μmと一定である。ただ、配置角度について
は、閉領域(ループL1の内部領域)が0°で、以下
外側の閉領域にゆくに従って10°ずつ増加してゆき、
閉領域(ループL4,L5で囲まれた一番外側の領
域)が40°となっている。
【0031】このような規則的な条件設定を行う場合に
は、グループ単位での設定が便利である。条件設定の方
法としては、この実施例では2とおりの方法を用意して
いる。第1の方法は、初期条件と変動分とを指定する方
法であり、図8に示す例の場合、閉領域に対して配置
角度の初期条件として0°を指定し、変動分として+1
0°を指定すればよい。第2の方法は、初期条件と終期
条件とを指定する方法であり、図8に示す例の場合、閉
領域に対して配置角度の初期条件として0°を指定
し、閉領域に対して配置角度の終期条件として40°
を指定すればよい。これらの間の閉領域〜について
は、線形補間によって配置角度の設定を自動的に行うよ
うにする。また、初期条件、終期条件の他に、中間条件
を指定する方法も可能である。たとえば、図9に示すよ
うに、閉領域〜までが連続して配置されている場
合、閉領域に対して配置角度の初期条件として−30
°を指定し、閉領域に対して配置角度の終期条件とし
て同じ−30°を指定し、更に、閉領域に対して配置
角度の中間条件として30°を指定することにより、閉
領域〜間および閉領域〜間をそれぞれ線形補間
することにより、すべての閉領域の配置角度の設定を自
動的に行うことができる。
【0032】こうして、オペレータはディスプレイ装置
上に表示された絵柄パターンの各閉領域を見ながら、す
べての閉領域に疑似格子線表示がなされるまで、格子条
件の設定作業を続けてゆく。すべての格子条件が設定さ
れたら、この設定された条件が格子条件データQとして
格子条件設定部2から出力される。本実施例の装置で
は、輪郭線データ作成部1から出力される輪郭線データ
Cも、格子条件設定部2から出力される格子条件データ
Qも、いずれもフロッピディスク内にファイル形式で保
存されるようにしている。
【0033】このように、フロッピディスクにファイル
形式で、輪郭線データCおよび格子条件データQが用意
できたら、これを格子データ作成部3に入力する。格子
データ作成部3は、これらのデータに基づいて格子パタ
ーンを作成し、これを格子データDという形式で出力す
る。以下、格子データ作成部3による格子パターン作成
処理の具体的な手法の一例を説明する。ここでは、説明
の便宜上、図5に示す絵柄パターンのうち、ループL1
で囲まれた閉領域についての格子パターンを作成する処
理を例にとる。この処理の基本手順は、格子条件データ
Qに基づくピッチpおよび配置角度θで平行線を発生さ
せ、この平行線とループL1(閉領域の輪郭線)との交
点を求め、この交点を両端点とする線分を定義し、格子
条件データQに基づく線幅dを前記線分にもたせる太ら
せ処理を行うというものである。
【0034】この実施例では、配置角度θの大きさによ
って、2とおりの異なる処理を行うようにしている。ま
ず、−45°≦θ≦45°の場合には、次のようにして
平行線を発生させる。すなわち、図10に示すように、
対象となる閉領域についての中心点Aの座標値(x0,
y0)を演算によって求める。前述したように、本実施
例では、輪郭線データはすべて直線近似によるベクトル
データで構成されており、図10に示すループL1も、
実際には楕円ではなく多角形で表現されていることにな
る。そこで、この多角形を構成する各頂点の重心位置を
演算によって求め、この重心位置を中心点Aの座標値
(x0,y0)とすればよい。そして、この中心点A
(x0,y0)を通り、傾きが格子条件として設定され
た配置角度θであるような直線を求め、この直線を基準
にして、次のような式で示される複数の直線を求める。
【0035】 y=tanθ(x−x0)+y0+dy・n dy=p/cosθ ここで、pは格子条件として設定されたピッチであり、
nは0,±1,±2,…という整数である。この結果、
図11に示すような複数の平行線が求まることになる。
n=0の直線が中心点Aを通る基準となる直線であり、
この両脇にループL1と交差する複数の直線が求められ
る。ループL1と交差しない直線は必要ない。
【0036】続いて、これらの平行線とループL1との
交点を求め、この交点を両端点とする線分を定義する。
たとえば、n=0に対応する直線については、図12に
示すように、2つの交点A1(x1,y1),A2(x
2,y2)が求まり、この2点を両端点とする線分mが
定義できる。
【0037】次に、この線分mに格子条件として設定さ
れた所定の線幅dをもたせる太らせ処理が行われる。こ
の太らせ処理は、幅の要素をもたない幾何学上の線分に
対して幅を与える処理であり、実際には、線分を細長い
四角形に置き換える処理である。ここでは特に、細長い
平行四辺形に置き換える方法を説明する。また、演算を
簡単にするため、線幅d=ピッチp/2という条件設定
がされている場合を例にとる。いま、図12に示すよう
に、両端点A1(x1,y1),A2(x2,y2)を
もつ線分mが定義されている場合に、この線分mを細長
い平行四辺形に置き換える処理を行う場合を考える。こ
の場合、次のような4頂点を演算により求める。
【0038】 (X1,Y1)=(x1,y1+dy/4) (X2,Y2)=(x1,y1−dy/4) (X3,Y3)=(x2,y2−dy/4) (X4,Y4)=(x2,y2+dy/4) この結果、この4頂点により図13に示すような平行四
辺形が求められる。この平行四辺形では、短辺がいずれ
もY軸に平行になる。図11に示すように合計5本の平
行線が求められた場合には、図14に示すように、短辺
がいずれもY軸に平行な5つの平行四辺形g1〜g5が
得られることになる。なお、図ではこれらの平行四辺形
の短辺と長辺との比はそれほど大きくないが、実際に
は、短辺は1μm程度のオーダの長さであり、長辺は1
mm程度のオーダの長さになるのが一般的である。した
がって、これらの平行四辺形は、巨視的に見れば線分と
見做せるような非常に細長い平行四辺形になる。
【0039】一方、45°<θ<90°、あるいは、−
90°<θ<−45°の場合には、次のようにして平行
線を発生させる。まず、前述の場合と同様に、図10に
示すような中心点Aの座標値(x0,y0)を演算によ
って求める。そして、この中心点A(x0,y0)を通
り、傾きが格子条件として設定された配置角度θである
ような直線を求め、この直線を基準にして、次のような
式で示される複数の直線を求める。
【0040】 x=tanθ´(y−y0)+x0+dx・n dx=p/cosθ´ ここで、θ´=90°−θ(但し、45°<θ<90°
の場合)、θ´=−(90°+θ)(但し、−90°<
θ<−45°の場合)である。この結果、図15に示さ
れるような複数の平行線が求められる。
【0041】続いて、これらの平行線とループL1との
交点を求め、この交点を両端点とする線分mを定義し、
これに対して太らせ処理を行う。たとえば、図16に示
すように、両端点(x1,y1),(x2,y2)をも
つ線分mが定義されている場合に、この線分mについて
次のような4頂点を求め、線分mをこの4頂点をもった
細長い平行四辺形に置き換える。
【0042】 (X1,Y1)=(x1−dx/4,y1) (X2,Y2)=(x1+dx/4,y1) (X3,Y3)=(x2+dx/4,y2) (X4,Y4)=(x2−dx/4,y2) この平行四辺形では、短辺がいずれもX軸に平行にな
る。図15に示すように合計7本の平行線が求められた
場合には、図17に示すように、短辺がいずれもX軸に
平行な7つの平行四辺形g1〜g7が得られることにな
る。なお、これらの平行四辺形も巨視的に見れば線分と
見做せるような非常に細長い平行四辺形になる。
【0043】以上、ループL1で囲まれた閉領域につい
ての格子パターン作成方法について述べたが、2つのル
ープに囲まれた閉領域についてもほぼ同様の方法により
格子パターンが作成できる。たとえば、図18に示すよ
うに、ループL3,L4で囲まれた閉領域については、
1本の直線について4つの交点Q1〜Q4が得られるこ
とになるので、線分Q1Q2に対する太らせ処理によっ
て平行四辺形gaを作成し、線分Q3Q4に対する太ら
せ処理によって平行四辺形gbを作成すればよい。こう
して、すべての閉領域について平行四辺形による格子パ
ターンが作成できたら、この格子パターンは格子データ
Dとして出力される。原版作成部4は、この格子データ
Dに基づいて物理的な格子パターンを形成し、ホログラ
ム原版Hを作成する。
【0044】結局、上述の方法では、1本1本の格子線
は、すべて非常に細長い平行四辺形によって構成される
ことになる。しかも、配置角度θが±45°を越えるか
否かで、2とおりの平行四辺形が用いられている。すな
わち、第1の平行四辺形は短辺がY軸に平行になり、第
2の平行四辺形は短辺がX軸に平行になる。このよう
に、短辺がいずれかの座標軸に平行になるような平行四
辺形を作成するようにしたのは、原版作成部4による原
版作成処理の便宜を考慮したためである。前述したよう
に、この実施例では、原版作成部4として、フォトマス
ク作成用の電子ビーム描画装置を用いている。この描画
装置では、任意の四角形を描画するよりも、対向する一
対の辺がいずれかの座標軸に平行となるような平行四辺
形を描画する方が、はるかに効率良く描画できるのであ
る。これは、電子ビームのスポットを各座標軸方向に走
査しながら描画するためである。したがって、上述のよ
うな方法で平行四辺形を作成しておくと、非常に効率良
い描画が可能になる。
【0045】以上、本発明を図示する実施例に基づいて
説明したが、本発明はこの実施例のみに限定されるもの
ではなく、この他にも種々の態様で実施可能である。た
とえば、上述の実施例では、格子線として非常に細長い
平行四辺形を用いているが、これはフォトマスク作成用
の電子ビーム描画装置における描画効率を向上させるた
めのものであり、本発明において必須の事項ではない。
したがって、非常に細長い長方形を格子線として用いて
もかまわない。また、図1に示したブロック図では、輪
郭線データ作成部1、格子条件設定部2、格子データ作
成部3、をそれぞれ別個の構成要素として示したが、こ
れらをハードウエア的に全く同一のコンピュータシステ
ムで構成してもかまわない。
【0046】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係るホログラム
原版の作成方法および作成装置によれば、コンピュータ
により回折格子パターンを発生させ、これを原版上にホ
ログラムパターンとして記録するようにしたため、再現
性が良好で、鮮明なホログラム像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るホログラム原版の作成装置の基本
構成を示すブロック図である。
【図2】ホログラムパターンのもとになるモチーフの一
例を示す図である。
【図3】図2に示すモチーフを、多重ループで表現する
ことによって得られた絵柄パターンを示す図である。
【図4】図1に示す装置における格子条件設定部2の処
理手順を説明する流れ図である。
【図5】図3に示す絵柄パターンの部分拡大図である。
【図6】図5に示す絵柄パターンの1つの閉領域に定義
された格子条件を示す図である。
【図7】図4に示す流れ図におけるステップS5の疑似
格子線表示処理の一例を示す図である。
【図8】図4に示す流れ図におけるステップS8の条件
設定処理の一例を示す図である。
【図9】図4に示す流れ図におけるステップS8の条件
設定処理の別な一例を示す図である。
【図10】図1に示す装置における格子データ作成部3
による中心点決定処理を示す図である。
【図11】図1に示す装置における格子データ作成部3
による平行線発生処理を示す図である。
【図12】図11に示す平行線に基づく線分決定処理を
示す図である。
【図13】図1に示す装置における格子データ作成部3
による太らせ処理を示す図である。
【図14】図11に示す平行線に基づいて得られた各線
分について太らせ処理を完了した状態を示す図である。
【図15】図1に示す装置における格子データ作成部3
による別な平行線発生処理を示す図である。
【図16】図1に示す装置における格子データ作成部3
による別な太らせ処理を示す図である。
【図17】図15に示す平行線に基づいて得られた各線
分について太らせ処理を完了した状態を示す図である。
【図18】2つのループに囲まれた閉領域についての格
子データ作成処理を示す図である。
【符号の説明】
1…輪郭線データ作成部 2…格子条件設定部 3…格子データ作成部 4…原版作成部 〜…閉領域 A…中心点 C…輪郭線データ G1〜G3…絵柄パターンを構成するグループ D…格子データ H…ホログラム原版 L…格子パターン L1〜L5…ループ(閉領域の輪郭線) P…絵柄パターン Q…格子条件データ Q1〜Q4…交点 d…格子線の線幅 g,ga,gb,g1〜g7…平行四辺形 m…線分 p…格子線のピッチ θ…格子線の配置角度

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の閉領域をもった絵柄パターンを各
    閉領域の輪郭線によって表現し、この輪郭線を示す輪郭
    線データを作成する第1の段階と、 回折格子を構成する格子線の線幅、ピッチ、配置角度
    を、前記絵柄パターンの各閉領域ごとに設定した格子条
    件データを作成する第2の段階と、 前記輪郭線データと前記格子条件データとに基づいて、
    前記絵柄パターンの各閉領域内に所定線幅の格子線を所
    定ピッチおよび所定角度で配置した格子パターンを発生
    し、この格子パターンを示す格子データを作成する第3
    の段階と、 前記格子データに基づいて、前記格子パターンを物理的
    な原版上に形成させる第4の段階と、 を有することを特徴とするホログラム原版の作成方法。
  2. 【請求項2】 複数の閉領域をもった絵柄パターンを各
    閉領域の輪郭線によって表現し、この輪郭線を示す輪郭
    線データを作成する輪郭線データ作成部と、 オペレータからの入力に基づき、回折格子を構成する格
    子線の線幅、ピッチ、配置角度を、前記絵柄パターンの
    各閉領域ごとに設定した格子条件データを作成する格子
    条件設定部と、 前記輪郭線データと前記格子条件データとに基づいて、
    前記絵柄パターンの各閉領域内に所定線幅の格子線を所
    定ピッチおよび所定角度で配置した格子パターンを発生
    し、この格子パターンを示す格子データを作成する格子
    データ作成部と、 前記格子データに基づいて、前記格子パターンを物理的
    な原版上に形成させる原版作成部と、 を備えることを特徴とするホログラム原版の作成装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の作成装置において、 多重ループで表現される絵柄パターンについては、格子
    条件設定部が、1つのループによって囲まれた領域ある
    いは隣接する2つのループ間の領域を個々の閉領域とし
    て、格子条件データの作成を行うことを特徴とするホロ
    グラム原版の作成装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の作成装置において、 格子条件設定部が、隣接して配置された複数の閉領域に
    ついて格子条件データの設定を行うときに、1つの閉領
    域についての格子条件データを示す初期データと、この
    初期データに対する変動分を示す変動分データと、をオ
    ペレータから入力し、他の閉領域についての格子条件デ
    ータについては、前記初期データおよび前記変動分デー
    タに基づいて自動的に設定する機能を有することを特徴
    とするホログラム原版の作成装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の作成装置において、 格子条件設定部が、隣接して配置された複数の閉領域に
    ついて格子条件データの設定を行うときに、第1の閉領
    域についての格子条件データを示す初期データと、第2
    の閉領域についての格子条件データを示す終期データ
    と、をオペレータから入力し、前記第1の閉領域と前記
    第2の閉領域との間の閉領域についての格子条件データ
    については、前記初期データおよび前記終期データに基
    づく補間により、自動的に設定する機能を有することを
    特徴とするホログラム原版の作成装置。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の作成装置において、 格子データ作成部が、1つの閉領域についての格子パタ
    ーンを発生する際に、格子条件データに基づく所定ピッ
    チおよび所定角度で平行線を発生させ、この平行線と前
    記閉領域についての輪郭線との交点を求め、この交点を
    両端点とする線分を定義し、格子条件データに基づく所
    定線幅を前記線分にもたせる太らせ処理を行うことを特
    徴とするホログラム原版の作成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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