JP2630047B2 - 回折格子パターンを有するディスプレイおよびその作製方法 - Google Patents
回折格子パターンを有するディスプレイおよびその作製方法Info
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Description
の微小なドットを配置することにより、回析格子パター
ンからなる複数の画像が形成されたディスプレイおよび
その作製方法に係り、特に複数の画像(あるいはメッセ
ージ、警告等)中の任意の画像をクリアーに表現し得る
ようにした回析格子パターンを有するディスプレイおよ
びその作製方法に関するものである。
て変化する画像を、平面状の基板上に表現する方法とし
て、ホログラフィック・ステレオグラムや、ホログラム
のチェンジングと称される技術がある。また、最近で
は、レンチキュラー・レンズを使用することも考えられ
てきている。
オグラムや、ホログラムのチェンジングでは、複数の画
像が同時に目に入ったり、ボケが生じたりと、クリアー
な画像を表現することができなかった。また、光源の位
置の移動についても、直線上を動かすなど、比較的単純
な範囲での動きしか許されなかった。さらに、レンチキ
ュラー・レンズを使用するものでは、光源の位置を変え
ても、観察者が移動しなければ画像の変化を観察するこ
とができないという問題があった。
もので、光源、または観察者、もしくは基板の3つの要
素の相対的な位置を変えることにより、複数の画像(あ
るいはメッセージ、警告等)中の任意の画像をクリアー
に表現することが可能な回析格子パターンを有するディ
スプレイおよびその作製方法を提供することを目的とす
る。
パターンを有するディスプレイは、平面状の基板の表面
に回折格子からなる複数の微小なドットを配置すること
により、回折格子パターンからなる複数の画像が形成さ
れたディスプレイにおいて、一つ一つの画像を構成する
各ドットが、同一方向の回折格子から成っていると共
に、異なる画像同志が有する回折格子の角度が異なって
いる。
折格子パターンを有するディスプレイの作製方法は、ま
ず、ある角度で任意の空間周波数の微小な回折格子から
なるドットを用いて、最初の画像を基板上に形成し、次
に、前記角度と異なった角度で任意の空間周波数の微小
な回折格子からなるドットを用いて次の画像を同一の基
板上に形成し、以後、所望する画像の数だけ上記と同様
の操作を繰り返し、次々と画像を同一の基板上に形成す
るようにしている。
の画像を構成する各ドットが、同一方向の回折折子から
成ると共に、異なる画像同志が有する回折格子の角度が
異なっていることにより、観察者が視点を変えた場合
に、異なった画像を観察することができる。
の絵柄(特定の画像から別の特定の画像への変化)を観
察することができる。
ることによって、光源の位置に応じた異なる画像を観察
することができる。
ディスプレイを観察する場合でも、ディスプレイを移
動、回転させることによって、異なる画像を観察するこ
とができる。
も、複数のメッセージの表現等をすることも可能とな
る。
含む)が存在することにより意味を持つ一連の画像を回
析格子を用いて表現するディスプレイにおいて、一つ一
つ画像がある一定の方向の回析格子から成っていること
を特徴とする(空間周波数は一定でなくても良い)もの
である。これにより、観察時には、観察者、光源、ディ
スプレイの3つの要素の相対的な位置が変わることによ
り、観察者の目にはいる画像も変化する。
えばレーザビームを用い、2光束干渉による微小な干渉
縞を、そのピッチ、方向、および光強度を変化させて、
感光性フィルム上に次々と露光する方法、あるいは電子
ビーム露光装置を用い、コンピューター制御により平面
上の基板が載置されたX−Y−θステージを移動させて
基板の表面に回析格子からなる複数の微小なドットを配
置する方法を用いる。
について、図面を参照して詳細に説明する。なおここで
は、2光束のレーザビームを交わらせて回析格子のドッ
トを作製する方法を例として述べる。
ンを有するディスプレイを作製する方法を説明するため
の斜視図である。本実施例は、コンピューター上の画像
情報にそって、2本のレーザービームを操作し、赤
(R)、緑(G)、青(B)のドットを直接感光材料の
上に露光していき、そのドットの組み合わせによって回
析格子パターンを有するディスプレイを作製するもので
ある。
10,12を乾板(感光材料を塗布したガラス板)14上でド
ット状に交わらせると、ドット16に干渉縞18が生じる。
この干渉縞18の周期は、2本のレーザビーム10,12の交
わる角度を変えることにより、変化させることが可能で
ある。コンピュータの指示に従って、X−Y−θステー
ジ20を移動させながら、この干渉縞18のドット16を乾板
14上に形成する。この場合、赤(R)、緑(G)、青
(B)の3色を現わす3種のドット16を形成するため
に、3通りの角度を有するレーザビームを準備する。こ
のようにして、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の
スポットを、コンピュータの指示に従って乾板14上の任
意の位置に形成する。
系の構成例を示す図である。すなわち、第2図におい
て、レーザ光源22より発したレーザビームは、全反射未
来24,25により光路を変えて、ハーフミラー32,34,36に
入射し、4本のレーザビームB1,B2,B3,B4に分けられ
る。この時、4本のレーザビームB1,B2,B3,B4は、互い
に等しい強度を持つように設定される。そして、3本の
レーザビームB1,B2,B3は、スリット38によって1本に選
択され、レンズ40、ミラー42を通って乾板14上に入射さ
れる。また、リファレンス光となるレーザビームB4は、
ミラー44,46を通って乾板14上に入射される。この場
合、4本のレーザビームB1,B2,B3,B4は、1点に集まる
ように調整されている。また、これらの4本のレーザビ
ームB1,B2,B3,B4が乾板14上に入射する角度は、回析格
子からの回析光が赤(R)、緑(G)、青(B)の3色
の色を表わすように、予め計算された値に設定されてい
る。
さらにX−Y−θステージ20は、コンピュータ制御によ
り移動できるようになっている。また、4本のレーザビ
ームB1,B2,B3,B4は、乾板14に入射する直前でシャッタ
ー48を通過するようになっており、シャッター48の開閉
によって露光または非露光を制御する。
格子パターンを有するディスプレイの作製方法について
説明する。
数の画像の画像データを用意し、まずステップAに示す
ように、この画像データの中から1枚分の画像のデータ
を読み込み、コンピューター30内で拡大縮小などの必要
な画像処理を施した後、画像データをR,G,Bの各色に分
解してそれぞれ記憶させておく。
して光学系のスリット38を移動させ、レーザービームB
1,B2,B3のうちで指定されたレーザービームだけをスリ
ット38を通過させる。
応する位置に、X−Y−θステージ20のX−Yステージ
を移動させる。
48を開き、乾板14に露光して、指定した色に対応する回
析格子を形成する。そして、ステップFに示すように、
1枚の画像に相当する全ドットの露光が終了したかどう
かを判定する。その結果、全ドットの露光が終了してい
ない時にはステップBに戻り、ステップB,C,D,E,Fの各
処理を繰り返し(ステップH)、1枚の画像に相当する
複数のドット状の回析格子パターンを形成する。
た時にはステップGに移行し、X−Y−θステージ20の
θステージを移動させる。そして、ステップHで、全画
像について露光が終了したかどうを判定し、全画像につ
いて露光が終了していない時にはステップAに戻り、ス
テップAからステップHの各処理を繰り返す。このよう
にして、全画像について露光が終了すれば、本実施例の
回析格子パターンを有するディスプレイが完成する。
い、かつコンピュータ制御により平面状の14が載置され
たX−Y−θステージ20を移動させて、基板14の表面に
回析格子からなる複数の微小なドットを配置することに
より、回析格子パターンが形成されたディスプレイを作
製するに場合に、まずある角度で任意の空間周波数の微
小な回析格子のドットを用いて、第5図に示すように最
初の画像を基板14上に形成し、次に上記の角度と異なっ
た角度で任意の空間周波数の微小な回析格子を用いて次
の画像を同一の基板14上に形成し、以後所望する必要な
画像の数だけ、同様の操作を繰り返して行なうことによ
り、一つ一つの画像を構成する各ドットが、同一方向の
回析格子から成るようにしたものである。
り、観察者が視点を変えた場合に、異なった画像を観察
することができる。また、静止した観察者の場合にも、
光源の位置を変えることによって、光源の位置に応じた
異なる画像を観察することができる。さらに、静止した
光源によって静止した観察者がこのディスプレイを観察
する場合でも、ディスプレイを移動、回転させることに
よって、異なる画像を観察することができる。
察者が、光源を動かしながら観察すると、第6図
(a),(b)に示すように、回析格子の角度の異なる
画像が次々に見える。また、元の画像が連続したものな
らば、アニメーションの効果も見られる。さらに、同一
の位置に負数のメッセージを順次表示することや、複数
の画像を同時に表示することによって、様々な画像表現
が可能となる。
係、と観察される画像との関係は、その画像のグレーテ
ィング(回析格子)の方向に依存し、観察される画像の
色はそのグレーティングのピッチ(空間周波数)に依存
する。その数学的な記述は、第7図(a),(b)を参
照して説明すると、以下のようになる。
グレーティングのピッチ、φは入射光の角度(すなわち
光源の位置)、βは回析光の角度(すなわち観察される
方向)のY−Z平面へ投影した角度を示す。また、(u,
v,z)系は、(x,y,z)系をz軸を中心に回転角Ωだけ回
転した系であり、入射光のX−Y平面への投影がY軸に
一致するようにする。
渉による微小な干渉縞を、そのピッチ、方向、および光
強度を変化させて、感光性フィルム上に次々と露光する
方法によりディスプレイを作製する場合について述べた
が、電子ビーム露光装置を用い、コンピューター制御に
より平面上の基板が載置されたX−Y−θステージ(θ
ステージは固定とする)を移動させて、基板の表面に回
析格子からなる複数の微小なドットを配置する方法によ
りディスプレイを作製するようにしてもよい。
子パターンを有するディスプレイの作製方法について、
第8図ないし第10図を参照して説明する。
50と、アライメント52と、ブランカー54と、コンデンサ
レンズ56と、スティグメータ58と、ディフレクター60
と、対物レンズ62と、X−Y−θステージ20とからな
る。そして、X−Y−θステージ20上には、乾板(EBレ
ジスト)14が載置されている。また、ブランカー54、デ
ィフレクター60、およびX−Y−θステージ20は、コン
トロールインターフェイス64を介してコンピュータ66に
接続されている。さらに、電子銃50から発射された電子
ビームは、コンピュータ66に制御されて乾板14上を走査
する。
14を示している。第9図に示すように、電子銃50から発
射された電子ビーム70は、ドット16を単位にして回析格
子パターン18を描画する。X−Y−θステージ(θステ
ージは固定とする)20を移動させることにより、ドット
毎に次々と回析格子パターン18を描画する。
作製方法について説明する。
キャナーを用いて読み取った複数の画像の画像データの
中から、1枚分の画像のデータを読み込み、コンピュー
ター30内で拡大縮小などの必要な画像処理を施した後、
画像データをコンピューター30内に記憶させておく。
定する。
決定する。
応する位置に、X−Y−θステージ20のX−Yステージ
を移動し(θステージは固定とする)、ステップMにお
いてそのドットの回析格子の描画を行なう。
る全ドットの露光が終了したかどうかを判定する。その
結果、全ドットの露光が終了していない時にはステップ
Kに戻り、ステップL,Mの各処理を繰り返し(ステップ
N)、1枚の画像に相当する複数のドット状の回析格子
パターンを形成する。
た時にはステップOに移行し、全画像について露光が終
了したかどうかを判定する。その結果、全画像について
露光が終了していない時にはステップIに戻り、ステッ
プIからステップOの各処理を繰り返す。このようにし
て、全画像について露光が重量すれば、本実施例の回析
格子パターンを有するディスプレイが完成する。
変えた場合に、異なった画像を観察することができる。
また、静止した観察者の場合にも、光源の位置を変える
ことによって、光源の位置に応じた異なる画像を観察す
ることができる。さらに、静止した光源によって静止し
た観察者がこのディスプレイを観察する場合でも、ディ
スプレイを移動、回転させることによって、異なる画像
を観察することができる。
任意の空間周波数の微小な回折格子からなるドットを用
いて最初の画像を基板上に形成し、次に上記の角度と異
なった角度で任意の空間周波数の微小な回折格子からな
るドットを用いて次の画像を同一の基板上に形成し、以
後所望する必要な画像の数だけ同様の操作を繰り返して
行なうことにより、一つ一つの画像を構成する各ドット
が、同一方向の回折格子から成ると共に、異なる画像同
志が有する回折格子の角度が異なるようにしたので、以
下のような効果を得ることが可能な回折格子パターンを
有するディスプレイおよびその作製方法が提供できる。
察することが可能となる。すなわち、観察者の見る方向
によって、全く異なる別の絵柄(特定の画像から別の特
定の画像への変化)を観察することが可能となる。
ことによって、光源の位置に応じた異なる画像を観察す
ることが可能となる。
スプレイを観察する場合でも、ディスプレイを移動、回
転させることによって、異なる画像を観察することが可
能となる。
複数のメッセージの表現等をすることも可能となる。
つの要素の相対的な位置を変えることによって、複数の
画像(あるいはメッセージ、警告等)中の任意の画像を
クリアーに表現することができる。
有するディスプレイの作製方法の一実施例を示す斜視
図、 第2図は本発明のディスプレイの作製方法を実施するた
めの光学系の構成例を示す図、 第3図は同実施例におけるディスプレイの作製方法を説
明するための概略図、 第4図は同実施例におけるディスプレイの作製方法を説
明するためのフロー図、 第5図ないし第7図は同実施例におけるディスプレイを
説明するための図、 第8図は本発明の電子ビーム露光装置を用いた回析格子
パターンを有するディスプレイの作製方法の一実施例を
示す概略図、 第9図は同実施例におけるX−Y−θステージ上に載置
されたEBレジストを示す図、 第10図は同実施例におけるディスプレイの作製方法を説
明するためのフロー図である。 10,12……レーザビーム、14……乾板、15……EBレジス
ト乾板、16……ドット、18……回析格子、20……X−Y
−θステージ、22……レーザー光源、30……コンピュー
タ、38……スリット、48……シャッター、50……電子
銃、54……ブランカー、60……ディフレクター、62……
対物レンズ、64……コントロールインターフェイス、66
……コンピュータ、70……電子ビーム。
Claims (2)
- 【請求項1】平面状の基板の表面に回折格子からなる複
数の微小なドットを配置することにより、回折格子パタ
ーンからなる複数の画像が形成されたディスプレイにお
いて、 一つ一つの画像を構成する各ドットが、同一方向の回折
格子から成っていると共に、 異なる画像同志が有する回折格子の角度が異なっている
ことを特徴とする回折格子パターンを有するディスプレ
イ。 - 【請求項2】平面状の基板の表面に回折格子からなる複
数の微小なドットを配置することにより、回折格子パタ
ーンからなる複数の画像が形成されたディスプレイを作
製する方法において、 まず、ある角度で任意の空間周波数の微小な回折格子か
らなるドットを用いて、最初の画像を基板上に形成し、 次に、前記角度と異なった角度で任意の空間周波数の微
小な回折格子からなるドットを用いて次の画像を前記基
板上に形成し、 以後、所望する画像の数だけ前記と同様の操作を繰り返
し、次々と画像を前記基板上に形成するようにしたこと
を特徴とする回折格子パターンを有するディスプレイの
作製方法。
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JP2630047B2 true JP2630047B2 (ja) | 1997-07-16 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2259101A Expired - Lifetime JP2630047B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 回折格子パターンを有するディスプレイおよびその作製方法 |
Country Status (1)
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JPH0812284B2 (ja) * | 1988-09-07 | 1996-02-07 | 凸版印刷株式会社 | 回折格子パターンを有するディスプレイの作製方法 |
-
1990
- 1990-09-28 JP JP2259101A patent/JP2630047B2/ja not_active Expired - Lifetime
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