JP4924194B2 - 媒体、媒体作製装置、媒体作製方法及びそのプログラム - Google Patents

媒体、媒体作製装置、媒体作製方法及びそのプログラム Download PDF

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本発明は、表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体であって、特に立体形状の奥行き感が表現された媒体、その媒体の作製に用いる媒体作製装置、媒体作製方法及びそのプログラムに関する。
通常の印刷物は、4色のインキを用いてカラーの印刷像を形成する。そして、被写体を撮影した画像を印刷する場合、被写体の立体感を効果的に再現するため、撮影時にライティングや被写体の向きを考慮し、画像に含まれる陰影やハイライトが適切な状態になるように細心の注意を払う。これは、平面に印刷された画像を観察する場合、人間の視覚が、画像に含まれる陰影やハイライトから被写体の立体感を認識するようになっているからである。しかしながら、ある部分の立体感を効果的に再現するためのライティングは別の部分の立体感を犠牲にするものであり、通常の印刷物では、ライティングと観察方向が固定された状況下の被写体の立体感しか再現することができない。
一方、紙、プラスチック、金属といった媒体上に、異方性反射特性を有する画像を実体化し、画像の立体感を表現する技術が開発されている(特許文献1)。特許文献1では、CG(Computer Graphics)画像をレンダリングする際に得られる法線ベクトル場に基づいて、曲線群または格子群の画像を生成し、その曲線群または格子群をエンボス加工や印刷の手法を用いて凹凸として媒体上に実体化する。そして、この結果得られる異方性反射特性により、元のCG画像に対してライティングを変化させたときのハイライトの変化を再現することができる。特許文献1に開示されている手法では、元のCG画像から得られる法線ベクトルの情報が、媒体上の微小な溝(スクラッチ傷)の方向ベクトルに継承されているため、元のCG画像に定義された立体形状を再現することが可能である。
特開2001−138700号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている手法では、元のCG画像に定義された立体形状に対して、観察される曲面の全ての位置に焦点が合った状態で表現されているため、奥行き感に乏しいという問題があった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体であって、特に立体形状の奥行き感が表現された媒体を作製することである。
前述した目的を達成するために第1の発明は、表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体の作製に用いる媒体作製装置であって、所望の立体形状を設計する立体形状設計手段と、前記立体形状の各画素における法線ベクトルを算出する法線ベクトル算出手段と、前記法線ベクトルの情報を継承した前記媒体上の前記溝の方向ベクトルを算出する方向ベクトル算出手段と、前記立体形状の各画素における奥行き値を算出する奥行き値算出手段と、前記方向ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じたぼかしを施す方向ベクトルぼかし手段と、を具備することを特徴とする媒体作製装置である。
第1の発明の前記方向ベクトルぼかし手段は、例えば、前記方向ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じたランダムな変位量を加減するものである。また、例えば、前記方向ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じた強度でローパスフィルタリングを行うものである。
更に、第1の発明は、前記方向ベクトルぼかし手段によってぼかしを施された方向ベクトル群を基に版下データを作成する版下データ作成手段、を具備することが望ましい。
第2の発明は、表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体の作製に用いる媒体作製装置であって、所望の立体形状を設計する立体形状設計手段と、前記立体形状の各画素における法線ベクトルを算出する法線ベクトル算出手段と、前記立体形状の各画素における奥行き値を算出する奥行き値算出手段と、前記法線ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じたぼかしを施す法線ベクトルぼかし手段と、前記法線ベクトルの情報を継承した前記媒体上の前記溝の方向ベクトルを算出する方向ベクトル算出手段と、を具備することを特徴とする媒体作製装置である。
更に、第2の発明は、前記方向ベクトル算出手段によって算出された方向ベクトル群を基に版下データを作成する版下データ作成手段、を具備することが望ましい。
第3の発明は、表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体の作製に用いる媒体作製装置の媒体作製方法であって、前記媒体作製装置の制御部が、所望の立体形状を設計するステップと、前記立体形状の各画素における法線ベクトルを算出するステップと、前記法線ベクトルの情報を継承した前記媒体上の前記溝の方向ベクトルを算出するステップと、前記立体形状の各画素における奥行き値を算出するステップと、前記方向ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じたぼかしを施すステップと、を含むことを特徴とする媒体作製方法である。
第4の発明は、表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体の作製に用いる媒体作製装置の媒体作製方法であって、前記媒体作製装置の制御部が、所望の立体形状を設計するステップと、前記立体形状の各画素における法線ベクトルを算出するステップと、前記立体形状の各画素における奥行き値を算出するステップと、前記法線ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じたぼかしを施すステップと、前記法線ベクトルの情報を継承した前記媒体上の前記溝の方向ベクトルを算出するステップと、を含むことを特徴とする媒体作製方法である。
更に、第3の発明は、前記ぼかしを施すステップによってぼかしが施された方向ベクトル群を基に版下データを作成するステップ、を含むことが望ましい。
第4の発明は、表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体の作製方法であって、所望の立体形状を設計するステップと、前記立体形状の各画素における法線ベクトルを算出するステップと、前記立体形状の各画素における奥行き値を算出するステップと、前記法線ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じたぼかしを施すステップと、前記法線ベクトルの情報を継承した前記媒体上の前記溝の方向ベクトルを算出するステップと、を含むことを特徴とする媒体作製方法である。
更に、第4の発明は、前記方向ベクトルを算出するステップによって算出された方向ベクトル群を基に版下データを作成するステップ、を含むことが望ましい。
第5の発明は、コンピュータを第1の発明または第2の発明の媒体作製装置として機能させるプログラムである。
第6の発明は、第3の発明または第4の発明の媒体作製方法によって作成された前記版下データに基づいて、表面に微小な溝を形成することによって作製された前記媒体である。
本発明により、表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体であって、特に立体形状の奥行き感が表現された媒体を作製することができる。
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る媒体作製装置1を実現するコンピュータのハードウェア構成図である。尚、図1のハードウェア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
コンピュータは、制御部3、記憶部5、メディア入出力部7、通信制御部9、入力部11、表示部13、周辺機器I/F部15等が、バス17を介して接続される。
制御部3は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。
CPUは、記憶部5、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス17を介して接続された各装置を駆動制御し、媒体作製装置1が行う後述する処理を実現する。
ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部5、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部3が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
記憶部5は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部3が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティングシステム)等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、後述の処理に相当するアプリケーションプログラムが格納されている。
これらの各プログラムコードは、制御部3により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
メディア入出力部7(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CDドライブ(−ROM、−R、RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、MOドライブ等のメディア入出力装置を有する。
通信制御部9は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク19間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク19を介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。
入力部11は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。
入力部11を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。
表示部13は、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
周辺機器I/F(インタフェース)部15は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部15を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部15は、USBやIEEE1394やRS−232C等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。
バス17は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
次に、図2を参照しながら、媒体作製装置1の機能を実現する構成について説明する。尚、本実施の形態では、画像を画素単位に取り扱い、画素ごとに溝の方向が異なる媒体を作製するものとする。
図2は、媒体作製装置1の機能の概要を示すブロック図である。
媒体作製装置1は、立体形状設計手段21、法線ベクトル算出手段22、方向ベクトル算出手段23、奥行き値算出手段24、方向ベクトルぼかし手段25、版下データ作成手段26等を備える。
立体形状設計手段21は、媒体上に表現する所望の立体形状を設計する。立体形状設計手段21は、CG製作過程におけるモデリングに相当し、一般に市販されているCGソフトウェア等が有する機能である。
法線ベクトル算出手段22は、立体形状の各画素における法線ベクトルを算出する。CG製作過程では、モデリングによって作成された形状データから、ライティングやカメラの条件等を加味して最終的な画像を作成するレンダリングが行われる。通常のレンダリングでは各画素の輝度を算出するが、法線ベクトル算出手段22は、各画素の輝度ではなく形状データの法線ベクトルを算出する。後述する処理に必要な情報は、例えば、形状データをCGの投影面の各画素に投影し、投影面に定義した座標系で表現した形状データの単位法線ベクトルである。
方向ベクトル算出手段23は、法線ベクトルの情報を継承した媒体上の溝の方向ベクトルを算出する。本実施の形態では、表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体を作製する。この媒体上に所望の立体形状を表現するためには、立体形状の法線ベクトルの情報を媒体上の溝の方向ベクトルに継承することが必要となる。
図3は、投影面S1上の法線ベクトルN1の1例を示す図である。
法線ベクトルN1は、投影面S1上の点pを始点とし、投影面S1に定義した座標系に対する方位角φと仰角kとで表現できる。一方、法線ベクトルN1の情報を継承する媒体上(2次元平面上)の溝の方向ベクトルは、媒体面における方位角のみで表現できることから、法線ベクトルN1の情報を全て継承することはできない。従って、方向ベクトル算出手段23は、法線ベクトルN1を所定の方位角に投影して次元を減ずることにより、媒体上の溝の方向ベクトルに情報を継承する。
図4は、法線ベクトルN1の法線投影面S2への投影を示す図である。
法線投影面S2は、投影面S1に対して垂直であり、方位角α方向に設けられた新たな投影面である。方向ベクトル算出手段23は、法線ベクトルN1を法線投影面S2に投影した法線ベクトルN2の仰角tを算出し、仰角tの値を媒体上の溝の方向ベクトルに継承する。尚、仰角tは、図4に示すように、S2内でPを通過し、S1に垂直な線を基準(t=0度)とし、基準線と法線ベクトルN2とのなす角度によって定義する。
ここで、立体形状の隠面は投影されないから、法線ベクトルN1の向きは、必ず点Pから見て投影面S1の表の方向になる。従って、仰角tは180度(−90度≦t≦90度)の範囲を取り得る。
次に、媒体上の溝の方向ベクトルを示す角度をθとする。θとtは何らかの相関関係を有することで、仰角tの値を媒体上の溝の方向ベクトルに継承することができる。本実施の形態では、立体形状を媒体上に出来る限り正確に表現するために、θとtは線形関係を維持するように設定する。また、立体形状に含まれる最も形状の異なる部分が最も異なる角度を継承するために、θ=t/2としてθの取り得る範囲を90度(−45度≦θ≦45度)とする。これは、θ=tとしてθの取り得る範囲を180度(−90度≦θ≦90度)とすると、最も形状の異なる部分、例えば、t=90度の部分とt=−90度の部分が、媒体上の溝の方向に継承したときに同じ方向を持つことになる。そうすると、立体形状に含まれる最も形状の異なる部分が、類似した異方性反射特性を有することになり、好ましくないからである。但し、θの取り得る範囲は90度に限定されるものではなく、媒体の使用目的や立体像の特性等に応じて任意に設定することが可能である。
以上のように、方向ベクトル算出手段23は、法線ベクトルの情報を継承した媒体上の溝の方向ベクトルを示す角度θを算出する。
奥行き値算出手段24は、各画素における立体形状の奥行き値を算出する。奥行き値算出手段24は、法線ベクトル算出手段22によって法線ベクトルを算出したときと同じカメラ条件で形状データをレンダリングし、奥行き値であるZ値を算出する。
方向ベクトルぼかし手段25は、方向ベクトル群に対し、奥行き値に応じたぼかしを施す。本実施の形態では、奥行き値に応じたランダムな変位量を加減するロジックと、奥行き値に応じた強度でローパスフィルタリングを行うロジックの二通りによって、方向ベクトル群に対してぼかしを施す。
実際のシーンを肉眼で観察またはカメラで撮影した場合、一般的に、観察者または撮影者の位置から一定の距離の面において焦点が合い、その手前、またはその奥の位置では次第に像がぼけること(=被写界深度の効果)が経験的に分かっている。これらの経験により、奥行きの認知においては像のぼけが重要な役割を持っていると考えられるため、擬似的に焦点面前後でのぼけを表現する。これによって、最終的に媒体上に表現された立体像は、観察者から一定の距離の面にある形状だけに焦点が合っており、その距離(焦点面)から手前もしくは奥に存在する形状には、焦点面からの距離に応じてぼけて観察される。
最初に、奥行き値に応じたランダムな変位量を加減するロジックについて説明する。
ある画素(x、y)に対し、溝の方向ベクトルを示す角度をG(x、y)とする。また、ある画素(x、y)に対し、奥行き値をZ(x、y)とする。そして、奥行き値Z(x、y)に応じた最大変位量をM(x、y)とする。このとき、ぼかし後の方向ベクトルを示す角度G´(x、y)は、G´(x、y)=G(x、y)+RND×M(x、y)と表すことができる。ここで、RNDは、例えば、−1≦RND≦1の範囲の一様分布に従う乱数である。このように、溝の方向ベクトルを示す角度にランダムな変位量を加減することで、媒体上の溝による反射に鋭さがなくなり、媒体上に表現された立体像のぼけが観察される。
また、M(x、y)は奥行き値Z(x、y)で一意に定まる関数であるから、M(Z)と表すこともできる。
関数M(Z)は、Z(x、y)に応じてG(x、y)を変位させる度合いを制御するものである。本実施の形態では、被写界深度の効果をシミュレートするため、特定の奥行き値Zf(=レンズ系の焦点が合っている焦点面までの距離)では0となり、Zfよりも奥行き値が大きい範囲では単純増加し、Zfよりも奥行き値が小さい範囲では単純減少する関数とする。
図5は、関数M(Z)の一例を示す図である。
図5に示すように、関数M(Z)は、Zfを境界点として線形に増減する。直線の勾配をaとすると、(1)Z<Zfの場合、M(Z)=−a×(Z−Zf)、(2)Z=Zfの場合、M(Z)=0、(3)Z>Zfの場合、M(Z)=a×(Z−Zf)である。従って、関数M(Z)は、レンズ系の焦点が合っている焦点面までの距離Zfと、関数M(Z)の直線の勾配aとの二つのパラメータによって決定される。本実施の形態では、これらのパラメータは処理を開始する前に入力し、様々な値でぼかし処理を行うことができる。
尚、乱数RNDは、一様分布以外の他の分布、例えば正規分布に従うものとしても良い。どのような分布を用いるかは、媒体上に表現する立体像の特性等を考慮して判断する。
また、関数M(Z)はZfを境界点として線形に増減するものとしたが、Z<Zfの場合に単調減少、かつ、Z>Zfの場合に単調増加することが満たされれば、曲線的に増減するものであっても良い。
次に、奥行き値に応じた強度でローパスフィルタリングを行うロジックについて説明する。
ローパスフィルタリングとは、周辺の画素に対称的な係数をかけ、その平均を取って画素の出力値を求める手法である。ローパスフィルタリングによって、画像を滑らかにする効果やぼやけさせる効果が得られる。画像処理の世界では、色が徐々に変化している部分やほとんど変化していない部分を画像の低周波領域と呼び、色が細かく変化する部分や大きく変化している部分を高周波領域と呼ぶ。ローパスフィルタリングでは、画像の低周波領域についてはほとんど変化を与えずそのまま通過させて、高周波領域を平滑化する。
図6は、ローパスフィルタリングの一例を示す図である。
図6に示すように、左図は3×3の単純平均フィルタであり、ある画素におけるフィルタの出力値は、自身とその周辺の画素を合計した9画素の平均値となる。また、右図は5×5の単純平均フィルタであり、ある画素におけるフィルタの出力値は、自身とその周辺の画素を合計した25画素の平均値となる。このように、単純平均フィルタにおいては、3×3、5×5といったフィルタサイズが大きいほどフィルタリングの効果が大きくなる。逆に、フィルタリングの効果を制御する唯一のパラメータはフィルタサイズである。
ある画素(x、y)に対し、溝の方向ベクトルを示す角度をG(x、y)とし、G(x、y)の集合を単にGとする。また、ある画素(x、y)に対し、奥行き値をZ(x、y)とする。このとき、本ロジックによるぼかし後の溝の方向ベクトルを示す角度G´(x、y)は、G´(x、y)=Fn(G、x、y)と表すことができる。ここで、Fn(G、x、y)は、溝の方向ベクトルを示す角度の集合Gに対し、画素(x、y)を中心にフィルタサイズnの単純平均フィルタを作用させた出力値である。
また、フィルタサイズnは定数ではなく奥行き値Z(x、y)で一意に定まる関数であり、n(Z)と表すこともできる。
関数n(Z)は、Z(x、y)に応じてG(x、y)を変位させる度合いを制御するものである。本実施の形態では、被写界深度の効果をシミュレートするため、特定の奥行き値Zf(=レンズ系の焦点が合っている焦点面までの距離)では1となり、Zfよりも奥行き値が大きい範囲では単純増加し、Zfよりも奥行き値が小さい範囲では単純減少する関数とする。ただし、n(Z)の取り得る値は、奇数の自然数である。
図7は、関数n(Z)の一例を示す図である。
図7に示すように、関数n(Z)は、Zfを中心にして階段状に増減する。図7の破線で示す直線の勾配をaとすると、(1)Z<Zfの場合、n(Z)=2×[−a×(Z−Zf)]+1、(2)Z=Zfの場合、n(Z)=1、(3)Z>Zfの場合、n(Z)=2×[a×(Z−Zf)]+1である。ここで、[X]は床関数を表し、Xを超えない最大の整数である。
このように、関数n(Z)は、レンズ系の焦点が合っている焦点面までの距離Zfと、関数n(Z)の直線の勾配aとの二つのパラメータによって決定される。本実施の形態では、これらのパラメータは処理を開始する前に入力し、様々な値でぼかし処理を行うことができる。
尚、ローパスフィルタリングの例として単純平均フィルタを用いたが、他のフィルタ、例えば、ガウシアンフィルタのような加重平均フィルタを用いるものであっても良い。どのようなフィルタを用いるかは、媒体上に表現する立体像の特性等を考慮して判断する。
また、関数n(Z)はZfを境界点として直線的に増減するものとしたが、Z<Zfの場合に単調減少、かつZ>Zfの場合に単調増加することが満たされれば、曲線的に増減するものであっても良い。
版下データ作成手段26は、直接的または間接的にぼかしが施された方向ベクトル群を基に版下データを作成する。ここで、版下データはいわゆる二値画像データであり、画素ごとに溝の方向が表現されたものである。版下データの作成は、例えば、特許文献1に開示されている手法を用いることができる。
そして、各種の製版機器や切削機は、版下データに基づいて媒体上の表面に微小な溝を形成し、異方性反射特性を有する立体像を実体化する。
このように作製された媒体は、異方性反射によって見る角度、光線方向に依存した反射の変化が生じ、立体曲面が照明方向や見る方向に依存して光の反射が変化する様相を表現することができる。さらに、方向ベクトルぼかし手段25によって、媒体上の溝の方向に対して奥行き値に応じたぼかしを施しているため、立体形状の奥行き感も表現することができる。
作製される媒体は、カタログ、パンフレット、ポスター、カレンダー、トレーディングカード、包装パッケージ、書籍、銘板、雑貨、樹脂成型品、エンボス製品等がある。
次に、図8を参照しながら、媒体作製装置1の動作の詳細について説明する。
図8は、媒体作製装置1の処理手順を示すフローチャートである。
図8に示すように、制御部3は、立体形状設計手段21によって立体形状を設計し、形状データを算出する(ステップ101)。ここで、立体形状設計手段21は、対話的なモデリング処理である。すなわち、入力部11による入力と表示部13による表示を繰り返すことで立体形状が設計され、形状データが算出される。
次に、制御部3は、入力部11を介して必要なパラメータが入力された後(ステップ102)、レンダリング処理を開始し、後続の処理を行う画素を決定する(ステップ103)。ここで、必要なパラメータとは、後述するステップ107で用いるものである。すなわち、前述した方向ベクトルぼかし手段25の説明における、奥行き値に応じたランダムな変位量を加減するロジックに従って方向ベクトルのぼかし処理を行う場合、レンズ系の焦点が合っている焦点面までの距離Zfと、関数M(Z)の直線の勾配aとの二つのパラメータを指す。また、奥行き値に応じた強度でローパスフィルタリングを行うロジックに従って方向ベクトルのぼかし処理を行う場合、レンズ系の焦点が合っている焦点面までの距離Zfと、関数n(Z)の直線の勾配aとの二つのパラメータを指す。また、更に、いずれのロジックで方向ベクトルのぼかし処理を行うかを示すパラメータも含む。
次に、制御部3は、法線ベクトル算出手段22によって、ステップ103で決定された画素に対応する法線ベクトルを算出する(ステップ104)。
次に、制御部3は、方向ベクトル算出手段23によって、ステップ104で算出された法線ベクトルの情報を継承した方向ベクトルを算出する(ステップ105)。
次に、制御部3は、奥行き値算出手段24によって、ステップ103で決定された画素に対応する奥行き値を算出する(ステップ106)。
次に、制御部3は、方向ベクトルぼかし手段25によって、ステップ105で算出された方向ベクトルのぼかし処理を行う(ステップ107)。方向ベクトルぼかし手段25は、ステップ102で入力されたパラメータに従い、方向ベクトルのぼかし処理を行う。また、方向ベクトルぼかし手段25は、ステップ106で算出された奥行き値を処理に用いる。
次に、制御部3は、全ての画素について処理が終了したか確認する(ステップ108)。
処理が終了していない場合、ステップ103から繰り返す。
処理が終了している場合、ステップ109に進む。
次に、制御部3は、版下データ作成手段26によって、ステップ103からステップ108までの処理によって算出された媒体上の溝の方向ベクトルを基に、版下データを作成する(ステップ109)。版下データは、各種の製版機器や切削機が利用可能なデータ形式で作成することが望ましい。また、版下データは、ネットワーク19を介して、他のコンピュータにデータの送信を行っても良い。また、適当なファイル形式によるファイルに出力しても良い。また、表示部13を介してディスプレイ装置に表示しても良い。
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、制御部3は、立体形状設計手段21によって、立体形状データを算出する。次に、制御部3は、法線ベクトル算出手段22によって、画素単位の法線ベクトルを算出し、方向ベクトル算出手段23によって、法線ベクトルの情報を継承した媒体上の溝の方向ベクトルを算出する。そして、制御部3は、奥行き値算出手段24によって、画素単位の奥行き値を算出し、方向ベクトルぼかし手段25によって、奥行き値に応じて方向ベクトルのぼかし処理を行う。方向ベクトルぼかし手段25は、奥行き値に応じたランダムな変位量を加減するロジックと、奥行き値に応じた強度でローパスフィルタリングを行うロジックの二通りがある。更に、制御部3は、版下データ作成手段26によって、ぼかしが施された方向ベクトル群を基に版下データを作成する。
第1の実施の形態によって得られる版下データを用いて、表面が微小な溝の集合によって形成された媒体は、異方性反射特性を有することで、元のCG画像に対してライティングを変化させたときのハイライトの変化を再現することができる。更に、媒体上に表現された立体像は、奥行き感があるものとなる。これは、媒体上に表現された立体像が、観察者から一定の距離の面にある形状だけに焦点が合っており、その距離(焦点面)から手前もしくは奥に存在する形状には、焦点面からの距離に応じてぼけて観察されるからである。そして、このようにして作製された媒体は、従来よりも立体像の表現力が増し、例えば、デザインが重視される商品の宣伝媒体としても有用である。
次に、第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態と比較すると、ぼかし処理の対象を方向ベクトルではなく法線ベクトルとした実施の形態となっている。
図1は、第2の実施の形態に係る媒体作製装置1aを実現するコンピュータのハードウェア構成図である。媒体作製装置1aのハードウェア構成は、第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
次に、図9を説明しながら、媒体作製装置1aの機能を実現する構成について説明する。尚、本実施の形態では、画像を画素単位に取り扱い、画素ごとに溝の方向が異なる媒体を作製するものとする。
図9は、媒体作製装置1aの機能の概要を示すブロック図である。
尚、図2に示す構成要素と同一の機能を果たす要素には、同一の番号を付して重複した説明を避ける。
媒体作製装置1aは、立体形状設計手段21、法線ベクトル算出手段22、奥行き値算出手段24、法線ベクトルぼかし手段27、方向ベクトル算出手段23、版下データ作成手段26等を備える。
法線ベクトルぼかし手段27は、法線ベクトル群に対し、奥行き値に応じたぼかしを施す。本実施の形態では、奥行き値に応じたランダムな変位量を加減するロジックと、奥行き値に応じた強度でローパスフィルタリングを行うロジックの二通りによって、方向ベクトル群に対してぼかしを施す。いずれのロジックについても、第1の実施の形態と同様であることから説明を省略する。
第1の実施の形態では、ぼかし対象が媒体上の溝の方向ベクトル群であるため、溝の方向ベクトルを示す角度(自由度1)に対して処理を行う。一方、第2の実施の形態では、ぼかし対象が立体形状の法線ベクトル群であるため、法線ベクトルを示す方位角と仰角と(自由度2)に対して、独立に、第1の実施の形態と同様の処理を行う。尚、法線ベクトルのx、y、z成分に対して独立に処理を行っても良い。
次に、図10を参照しながら、媒体作製装置1aの動作の詳細について説明する。
図10は、媒体作製装置1aの処理手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、制御部3は、立体形状設計手段21によって立体形状を設計し、形状データを算出する(ステップ201)。ここで、立体形状設計手段21は、対話的なモデリング処理である。すなわち、入力部11による入力と表示部13による表示を繰り返すことで立体形状が設計され、形状データが算出される。
次に、制御部3は、入力部11を介して必要なパラメータが入力された後(ステップ202)、レンダリング処理を開始し、後続の処理を行う画素を決定する(ステップ203)。ここで、必要なパラメータとは、後述するステップ206で用いるものである。すなわち、前述した法線ベクトルぼかし手段27の説明における、奥行き値に応じたランダムな変位量を加減するロジックに従って方向ベクトルのぼかし処理を行う場合、レンズ系の焦点が合っている焦点面までの距離Zfと、関数M(Z)の直線の勾配aとの二つのパラメータを指す。また、奥行き値に応じた強度でローパスフィルタリングを行うロジックに従って方向ベクトルのぼかし処理を行う場合、レンズ系の焦点が合っている焦点面までの距離Zfと、関数n(Z)の直線の勾配aとの二つのパラメータを指す。また、更に、いずれのロジックで方向ベクトルのぼかし処理を行うかを示すパラメータも含む。
次に、制御部3は、法線ベクトル算出手段22によって、ステップ203で決定された画素に対応する法線ベクトルを算出する(ステップ204)。
次に、制御部3は、奥行き値算出手段24によって、ステップ203で決定された画素に対応する奥行き値を算出する(ステップ205)。
次に、制御部3は、法線ベクトルぼかし手段27によって、ステップ204で算出された法線ベクトルのぼかし処理を行う(ステップ206)。法線ベクトルぼかし手段27は、ステップ202で入力されたパラメータに従い、法線ベクトルのぼかし処理を行う。また、法線ベクトルぼかし手段27は、ステップ205で算出された奥行き値を処理に用いる。
次に、制御部3は、方向ベクトル算出手段23によって、ステップ206でぼかし処理が施された法線ベクトルの情報を継承した方向ベクトルを算出する(ステップ207)。
次に、制御部3は、全ての画素について処理が終了したか確認する(ステップ208)。
処理が終了していない場合、ステップ203から繰り返す。
処理が終了している場合、ステップ209に進む。
次に、制御部3は、版下データ作成手段26によって、ステップ203からステップ208までの処理によって算出された媒体上の溝の方向ベクトルを基に、版下データを作成する(ステップ209)。版下データは、各種の製版機器や切削機が利用可能なデータ形式で作成することが望ましい。また、版下データは、ネットワーク19を介して、他のコンピュータにデータの送信を行っても良い。また、適当なファイル形式によるファイルに出力しても良い。また、表示部13を介してディスプレイ装置に表示しても良い。
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、制御部3は、立体形状設計手段21によって、立体形状データを算出する。次に、制御部3は、法線ベクトル算出手段22によって、画素単位の法線ベクトルを算出し、奥行き値算出手段24によって、画素単位の奥行き値を算出し、法線ベクトルぼかし手段27によって、奥行き値に応じて法線ベクトルのぼかし処理を行う。法線ベクトルぼかし手段27は、奥行き値に応じたランダムな変位量を加減するロジックと、奥行き値に応じた強度でローパスフィルタリングを行うロジックの二通りがある。そして、制御部3は、方向ベクトル算出手段23によって、法線ベクトルの情報を継承した媒体上の溝の方向ベクトルを算出する。更に、制御部3は、版下データ作成手段26によって、間接的にぼかしが施された方向ベクトル群を基に版下データを作成する。
第1の実施の形態に比して、第2の実施の形態では、例えば、法線ベクトルのぼかし処理までを実行し、表示部13にぼかし後の立体形状を表示することで、どの程度ぼかしが施されたかを視覚的に確認してから媒体を作製することができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る媒体作製装置等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
媒体作製装置1(1a)を実現するコンピュータのハードウェア構成図 媒体作製装置1の機能の概要を示すブロック図 投影面S1上の法線ベクトルN1の1例を示す図 法線ベクトルN1の法線投影面S2への投影を示す図 関数M(Z)の一例を示す図 ローパスフィルタリングの一例を示す図 関数n(Z)の一例を示す図 媒体作製装置1の処理手順を示すフローチャート 媒体作製装置1aの機能の概要を示すブロック図 媒体作製装置1aの処理手順を示すフローチャート
符号の説明
1………媒体作製装置
3………制御部
5………記憶部
7………メディア入出力部
9………通信制御部
11………入力部
13………表示部
15………周辺機器I/F部
17………バス
19………ネットワーク
21………立体形状設計手段
22………法線ベクトル算出手段
23………方向ベクトル算出手段
24………奥行き値算出手段
25………方向ベクトルぼかし手段
26………版下データ作成手段
27………法線ベクトルぼかし手段

Claims (14)

  1. 表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体の作製に用いる媒体作製装置であって、
    所望の立体形状を設計する立体形状設計手段と、
    前記立体形状の各画素における法線ベクトルを算出する法線ベクトル算出手段と、
    前記法線ベクトルの情報を継承した前記媒体上の前記溝の方向ベクトルを算出する方向ベクトル算出手段と、
    前記立体形状の各画素における奥行き値を算出する奥行き値算出手段と、
    前記方向ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じたぼかしを施す方向ベクトルぼかし手段と、
    を具備することを特徴とする媒体作製装置。
  2. 前記方向ベクトルぼかし手段は、前記方向ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じたランダムな変位量を加減するものであることを特徴とする請求項1に記載の媒体作製装置。
  3. 前記方向ベクトルぼかし手段は、前記方向ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じた強度でローパスフィルタリングを行うものであることを特徴とする請求項1に記載の媒体作製装置。
  4. 前記方向ベクトルぼかし手段によってぼかしを施された方向ベクトル群を基に版下データを作成する版下データ作成手段、
    を更に具備することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の媒体作製装置。
  5. 表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体の作製に用いる媒体作製装置であって、
    所望の立体形状を設計する立体形状設計手段と、
    前記立体形状の各画素における法線ベクトルを算出する法線ベクトル算出手段と、
    前記立体形状の各画素における奥行き値を算出する奥行き値算出手段と、
    前記法線ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じたぼかしを施す法線ベクトルぼかし手段と、
    前記法線ベクトルの情報を継承した前記媒体上の前記溝の方向ベクトルを算出する方向ベクトル算出手段と、
    を具備することを特徴とする媒体作製装置。
  6. 前記方向ベクトル算出手段によって算出された方向ベクトル群を基に版下データを作成する版下データ作成手段、
    を更に具備することを特徴とする請求項5に記載の媒体作製装置。
  7. 表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体の作製に用いる媒体作製装置の媒体作製方法であって、
    前記媒体作製装置の制御部が、
    所望の立体形状を設計するステップと、
    前記立体形状の各画素における法線ベクトルを算出するステップと、
    前記法線ベクトルの情報を継承した前記媒体上の前記溝の方向ベクトルを算出するステップと、
    前記立体形状の各画素における奥行き値を算出するステップと、
    前記方向ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じたぼかしを施すステップと、
    を含むことを特徴とする媒体作製方法。
  8. 前記ぼかしを施すステップは、前記方向ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じたランダムな変位量を加減するものであることを特徴とする請求項7に記載の媒体作製方法。
  9. 前記ぼかしを施すステップは、前記方向ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じた強度でローパスフィルタリングを行うものであることを特徴とする請求項7に記載の媒体作製方法。
  10. 前記媒体作製装置の制御部が、前記ぼかしを施すステップによってぼかしが施された方向ベクトル群を基に版下データを作成するステップ、
    を更に含むことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の媒体作製方法。
  11. 表面が微小な溝の集合から形成された異方性反射特性を有する媒体の作製に用いる媒体作製装置の媒体作製方法であって、
    前記媒体作製装置の制御部が、
    所望の立体形状を設計するステップと、
    前記立体形状の各画素における法線ベクトルを算出するステップと、
    前記立体形状の各画素における奥行き値を算出するステップと、
    前記法線ベクトル群に対し、前記奥行き値に応じたぼかしを施すステップと、
    前記法線ベクトルの情報を継承した前記媒体上の前記溝の方向ベクトルを算出するステップと、
    を含むことを特徴とする媒体作製方法。
  12. 前記媒体作製装置の制御部が、前記方向ベクトルを算出するステップによって算出された方向ベクトル群を基に版下データを作成するステップ、
    を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の媒体作製方法。
  13. コンピュータを請求項1から請求項6までのいずれかに記載の媒体作製装置として機能させるプログラム。
  14. 請求項10または請求項12に記載の媒体作製方法によって作成された前記版下データに基づいて、表面に微小な溝を形成することによって作製された前記媒体。
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