JP2010121595A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃圧制御により異常診断実施に充分な駆動信号オン期間が確保できない運転状態時に、燃圧制御性を損なうことなく、早期に高圧燃料ポンプの異常/正常状態を判定する。
【解決手段】ソレノイド制御手段101は、ソレノイド駆動信号のオン/オフ時それぞれの状態においてソレノイドの異常を診断する異常診断手段104、内燃機関の運転中に異常診断実施に充分な駆動信号オン期間が確保できているかを判定する駆動信号オン時異常診断実施判定手段102と、異常診断ができないと判定された場合に、加圧室に燃料を吐出することがない所定の位相において、ソレノイド駆動信号を強制的にオンする強制異常診断実施手段103とを有し、燃圧制御により異常診断実施に充分な駆動信号オン期間が確保できない運転状態時に、燃圧制御性を損なうことのない特定の位相においてソレノイド駆動信号を強制的にオンしてソレノイドの異常を診断する。
【選択図】図5

Description

この発明は、高圧の燃料を燃料噴射弁に供給する高圧燃料系異常診断装置に係り、特に、流量制御弁を操作するソレノイドの異常を診断する内燃機関の制御装置に関するものである。
近年では、排ガスや燃費の更なる向上を目的として、燃料噴射弁に供給される燃圧が燃焼状態にとって最適な高圧の目標燃圧になるように高圧燃料ポンプから吐出される燃料量をフィードバック制御する高圧燃料ポンプ制御装置を搭載した内燃機関が実用化されている。
このような高圧燃料ポンプ制御装置では、燃料噴射弁に供給される燃圧と目標燃圧との圧力偏差に基づいて高圧燃料ポンプから吐出すべき燃料量を算出し、該燃料量が高圧燃料ポンプから吐出されるように流量制御弁の駆動タイミングを決定し、該駆動タイミングで流量制御弁が駆動されるようにソレノイドを通電する制御方法が採用されている。
このような制御方法を採用している高圧燃料ポンプ制御装置においては、ソレノイドに通電するための電気回路上で故障が発生したときに流量制御弁を正常な駆動タイミングで制御することが不可能となり、その結果、燃料噴射弁の正常な制御が困難となり、燃料噴射弁から内燃機関に噴射供給される燃料量が不適切となってドラビリの悪化やエンストの発生を招くことが考えられる。また、燃圧が過度に高くなった状態が長時間続くと、最悪の場合には高圧燃料配管からの燃料漏れを引き起こすことも考えられる。
そこで、従来の高圧燃料ポンプ制御装置では、故障が発生したときに高圧燃料ポンプから吐出される燃料量のフィードバック制御を禁止して燃料噴射弁に供給される燃圧が最低値となるように強制制御し、このとき燃料噴射量が許容最大噴射量より大きい場合、燃料カットもしくは吸気量制限を実施するフェールセーフ方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このフェールセーフ方法を採用すれば、燃料噴射弁に供給される燃圧を下げつつも内燃機関への燃料の供給が絶たれることはないため、故障の発生した車両を修理工場まで退避走行させることが可能となる。
また、ソレノイドの異常状態を検出するために、スイッチング素子によってオン/オフされるソレノイドの駆動電圧を取り込み、自身が出力するオン/オフ信号によって検知されるスイッチング素子のオン/オフの状態及び駆動電圧のレベル(H/L)に基づいて、ソレノイドが異常状態になったか否かを診断する異常診断装置が従来より提案されている(例えば、特許文献2参照)。例えば、この異常検出装置では、ソレノイドに接続された配線の断線、配線のアースへのショート、ソレノイドの励磁コイル両端のショート等の異常状態を検出できる。
特開2000−130232号公報 特開平7−261837号公報(図2)
高圧燃料系の電気的故障診断は、特許文献2では、診断回路によって、駆動アクチュエータ(ソレノイド)両端のショートが発生したような場合に、ソレノイド駆動のスイッチング素子であるMOSFETがオンしているときの駆動電圧レベルが、正常時の駆動電圧レベルに比して所定以上上昇することにより故障状態を検出できる。
しかしながら、特許文献1に記載の高圧燃料ポンプ制御装置において、燃料圧力の調整はインジェクタからの消費量(燃料噴射量)とポンプからの吐出供給量で目標燃圧値となるように上記のスピル弁及び吸入弁の開閉タイミングを制御している。ここで、供給量と消費量の釣り合いで燃料圧力を制御するが実質昇圧分はポンプ吐出量で、減圧分はインジェクタによる消費量によって行われており、一旦上昇した燃圧を低下させる場合には、ポンプからの吐出を停止させ、インジェクタからの消費量のみで行っている。従って、たとえば走行状態からアイドル状態に遷移した際など、燃料カット状態が継続しつつ、目標燃圧が低下する場合は、ソレノイド駆動は停止しており、ソレノイド両端のショートが発生したようなソレノイド駆動オン時のみに故障判定が可能な故障モードの故障診断が実施できない。
また、特許文献1に記載の高圧燃料ポンプ制御装置では、高圧燃料ポンプ制御系に異常が発生したとき、高圧燃料ポンプから吐出される燃料量のフィードバック制御を禁止して燃料噴射弁に供給される燃圧が最低値となるように強制制御するフェールセーフ処理を実施する。従って、フェールセーフ処理中には高圧燃料ポンプの流量制御弁を操作するソレノイド駆動を停止するため、ソレノイド駆動オン時のみに故障判定が可能である故障モードの故障診断が実施できない。そのため、フェールセーフ処理中にソレノイド両端のショート状態から正常復帰しても故障復帰を判定する手段を持たないため、フェールセーフ処理を継続することとなる。
ところで、特許文献1に記載の高圧燃料ポンプ制御装置では、燃料噴射量が許容最大噴射量より大きくなるのを防止するために吸入空気量に上限を設けて吸気量の上昇を規制するため、結果として運転者のエンジン発生駆動力の調節が制限される。エンジン回転数に上限を設けて燃料カットにより回転数の上昇を規制するのも同様に、運転者のエンジン発生駆動力の調節が制限される。このように、故障時の走行では、必要最小限のドライバビリティが確保されるにすぎない。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、通常時の燃圧制御によりソレノイド駆動信号がオンされない運転状態において、燃圧制御性を損なうことない特定の位相においてソレノイド駆動信号を強制的にオンして前記ソレノイドの異常を診断する強制異常診断を実施して、早期に高圧燃料ポンプの異常/正常状態の判定ができる内燃機関の制御装置を得ることを目的とする。
この発明に係る内燃機関の制御装置は、燃料を加圧するための加圧室と、前記加圧室内の燃料を増圧するプランジャと、前記加圧室と低圧側の燃料吸入口とを連通する燃料通路を開閉する流量制御弁と、前記流量制御弁を操作するソレノイドとを有し、燃料タンクから供給される燃料を吸入して燃料を前記加圧室内に吐出して高圧状態で蓄え、前記加圧室で加圧された高圧の燃料を燃料吐出口から吐出する高圧燃料ポンプと、ソレノイド駆動信号をオン/オフさせることで前記ソレノイドを動作させるソレノイド制御手段とを備えた内燃機関の制御装置であって、前記ソレノイド制御手段は、前記ソレノイド駆動信号のオン/オフ時それぞれの状態において前記ソレノイドの異常を診断する異常診断手段と、内燃機関の運転中に前記ソレノイド駆動信号の駆動信号オン時の異常診断実施に充分な駆動信号オン期間が確保できているかを判定する駆動信号オン時異常診断実施判定手段と、前記駆動信号オン時異常診断実施判定手段により異常診断ができないと判定された場合に、前記加圧室に燃料を吐出することがない所定の位相において、前記ソレノイドを強制駆動して異常診断を実施するために前記ソレノイド駆動信号を強制的にオンする強制異常診断実施手段とを有することを特徴とする。
この発明によれば、内燃機関の運転中にソレノイド制御手段による駆動信号オン時の電気的異常診断の実施ができないとき、加圧室に燃料を吐出することがない所定の位相において、ソレノイド駆動信号を強制的にオンして電気的異常診断を実施する。その結果、高圧燃料ポンプの制御性を損なうことなく、電気的異常診断の機会を従来技術に比べて増やすことができ、早期に故障/正常状態の判定が可能となる。
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。図1〜図3は、この発明に適用される高圧燃料ポンプの構造を示した断面図であり、図1は、ソレノイド非通電時の燃料吸入行程、図2は、ソレノイド非通電時の燃料吐出行程、図3は、ソレノイド通電時の燃料吐出行程をそれぞれ示している。また、図4は、この発明に適用される高圧燃料ポンプの動作タイミングチャートである。先ず、これらの図を用いて高圧燃料ポンプの構造ならびに高圧燃料ポンプによる燃料の吸入、調量、吐出の各動作機構について説明する。
図1〜図3に示されているように、高圧燃料ポンプアセンブリ10は、内燃機関のカム軸20の回転に同期して回転するポンプカム21(図では一例として2つの突起部を有したポンプカムを記載)と、圧接ばね19によってポンプカム21に圧接されたプランジャ18と、カム軸20の回転に応じてプランジャ18が上下動することにより容積が拡大縮小する加圧室16と、燃料吸入口22と加圧室16との間の燃料通路中に配置された流量制御弁14と、加圧室16から燃料吸入口22に向けて流量制御弁14を閉弁させる方向に作用する閉弁ばね15と、閉弁ばね15の閉弁力よりも大きな開弁力が設定されていて、閉弁ばね15とは反対に燃料吸入口22から加圧室16に向けて流量制御弁14を開弁させる方向へ作用する開弁ばね11と、流量制御弁14と開弁ばね11との間に配設された可動軸13と、開弁ばね11の開弁力に打ち勝つ電磁力を発生させることで可動軸13を吸引位置(図3に記載されている可動軸13の位置)に移動させることができるソレノイド12と、加圧室16と燃料吐出口23と間の燃料通路中に配置されるとともに加圧室16から燃料吐出口23に向かう方向への燃料の流通のみを許す常閉式の燃料吐出弁17とから構成されている。
なお、高圧燃料ポンプの運転行程が燃料吸入行程を示す図1の状態では、ソレノイド12は非通電、可動軸13は開弁位置にある流量制御弁14に圧接し、流量制御弁14は開弁している。また、高圧燃料ポンプの運転行程が燃料吐出行程を示す図2の状態では、ソレノイド12は非通電、可動軸13は開弁位置にある流量制御弁14に圧接し、流量制御弁14は開弁している。さらに、高圧燃料ポンプの運転行程が燃料吐出行程を示す図3の状態では、ソレノイド12は通電中、可動軸13は吸引位置にあり、流量制御弁14は閉弁している。
次に、図4に示す高圧燃料ポンプによる燃料の吸入動作について説明する。図1に示す高圧燃料ポンプの燃料吸入行程では、『プランジャ18の下動に応じて加圧室16の容積が拡大することにより加圧室16内に発生する負の圧力』と『燃料吸入口22から加圧室16に向かって印加される低圧燃料ポンプ(図示せず)の吐出燃圧』の前記2つの合計力が、『加圧室16から燃料吸入口22に向かって燃料通路を閉じる方向に作用する閉弁ばね15の力』に打ち勝って、流量制御弁14は開弁位置(図1に記載されている流量制御弁14の位置)に移動する。
また、燃料吸入行程では、ソレノイド12を非通電状態に制御することにより、可動軸13は、開弁ばね11の力を受けて右側へ移動して開弁位置にある流量制御弁14に圧接し、その結果、流量制御弁14は、開弁状態を維持して燃料吸入口22と加圧室16とを連通する。この状態で、カム軸20が矢印Aの方向に回転すると、ポンプカム21の変位の減少に伴ってプランジャ18が下動するため、低圧の燃料が燃料吸入口22から加圧室16内へと吸入される。
次に、図4に示す高圧燃料ポンプによる燃料の調量動作について説明する。図1の状態からカム軸20の回転が更に進むと、図1に示された燃料吸入行程から、今度は、図2に示されたようにポンプカム21の変位が増加する燃料吐出行程へと遷移する。このように、燃料吸入行程から燃料吐出行程に遷移した直後も、ソレノイド12を非通電状態に制御することを継続していた場合、図1と同様に、可動軸13は、開弁位置にある流量制御弁14に圧接したままの状態を維持する。この状態で、カム軸20が矢印Aの方向に回転すると、ポンプカム21の変位の増加に伴ってプランジャ18が上動するため、図1に示された燃料吸入行程のときに加圧室16内に吸入された燃料は、プランジャ18の上動に伴って加圧室16内から燃料吸入口22へと押し返される。
次に、図4に示す高圧燃料ポンプによる燃料の吐出動作について説明する。ポンプカム21の変位が増加する燃料吐出行程の途中で、ソレノイド12を非通電状態から通電状態に切り換えると、図2の状態から図3の状態へと切り換わる。即ち、図3においては、ソレノイド12が通電されたことにより、可動軸13は、開弁ばね11の力に打ち勝つ電磁力に吸引されて左側へ移動して吸引位置(図3に記載されている可動軸13の位置)へ移動する。可動軸13が吸引位置へ移動すると、流量制御弁14は、閉弁ばね15の閉弁力を受けて閉弁位置(図3に記載されている流量制御弁14の位置)に移動して燃料吸入口22と加圧室16との連通を遮断する。この状態で、カム軸20が矢印Aの方向に回転すると、ポンプカム21の変位の増加に伴ってプランジャ18が上動するため、加圧室16内に残された燃料が加圧され、燃料吐出口23の燃圧よりも加圧室16の燃圧の方が大きくなった時点で燃料吐出弁17が開弁し、加圧室16内で加圧された燃料が燃料吐出口23から吐出されるようになる。
なお、燃料吐出行程の最初から最後までソレノイド12を通電しないように制御したときには、燃料吐出行程の全期間中が図2の状態となり、加圧室16内で燃料が加圧されて吐出されることはない。
また、燃料吐出行程の最初から最後までソレノイド12を通電するように制御したときには、燃料吐出行程の全期間中が図3の状態となり、図1に示された燃料吸入行程のときに加圧室16内に吸入された燃料が加圧されて最大量の燃料が燃料吐出口23から吐出されるようになる。
以上のように、燃料吐出行程の先頭位置(プランジャ18が下死点)にあるときに、流量制御弁14が閉弁するようにソレノイド12の通電タイミングを制御したときには最大量の加圧燃料を吐出することができ、燃料吐出行程の先頭位置よりも遅れて流量制御弁14が閉弁するようにソレノイド12の通電タイミングを制御すればするほど燃料吐出口23から吐出される燃料を少なく調整することが出来る。即ち、燃料吐出行程における所定のタイミングで流量制御弁14が閉弁するように、ソレノイド12の通電タイミングを制御することにより所望の量に調整された燃料を高圧燃料ポンプから吐出させることが可能となる。
また、図2の状態から図3の状態に切り換えるために、可動軸13を吸引する際、先ず、可動軸13を吸引位置へ移動させるのに必要な相対的に大きな電磁力を発生させるための大きな電流値である過励磁電流がソレノイド12に通電される。そして、可動軸13が吸引位置へ移動した後は可動軸13を吸引位置に留めておくのに最低限必要な相対的に小さな電磁力を発生させるための小さな電流値である保持電流がソレノイド12に通電される。なお、このように、電流過励磁電流と保持電流とを切り換えるのは、ソレノイド12を含む駆動回路の発熱量の低減や、消費電力の節約のためである。
次に、この発明における高圧燃料ポンプ制御装置の全体構成とソレノイド12の駆動方法について図5を用いて説明する。図5は、この発明における高圧燃料ポンプ制御装置における機能概要を示したブロック図である。図5において、制御装置100には、図示しない燃料噴射弁に供給される燃圧を検出する燃圧センサ24、内燃機関または高圧燃料ポンプの回転数情報を検出する回転数検出手段25、高圧燃料ポンプの運転行程の位置情報を検出するポンプ運転位置検出手段26が接続され、これら検出手段からの検出信号は、制御装置100内にあるソレノイド制御手段101に入力される。
ソレノイド制御手段101では、前述の各入力信号に基づいて、高圧燃料ポンプから吐出すべき燃料量を演算し、更に、ソレノイド12の通電タイミングを決定して駆動装置200へ出力する。ソレノイド12の通電タイミングは、可動軸13を吸引位置へ移動させるのに必要な相対的に大きな電磁力を発生させるための過励磁電流をソレノイド12に通電させるときに出力される過励磁電流制御信号SKと、過励磁電流がソレノイド12に通電されて可動軸13が吸引位置へ移動した後に可動軸13を吸引位置に留めておくのに最低限必要な相対的に小さな電磁力を発生させるための保持電流をソレノイド12に通電させるときに出力される保持電流制御信号SHとの2つの制御信号としてソレノイド制御手段101から駆動装置200へと出力される。
ソレノイド制御手段101の中には、駆動信号オン時異常診断実施判定手段102と、強制異常診断実施手段103と、異常診断手段104と、所定のフェールセーフ制御を実行するフェールセーフ手段105を含み持つ。
図6において、(A)は、この発明に適用される異常診断手段104と、(a)断線故障、(b)グランドショート、(c)ソレノイド両端のショート故障時挙動を示す、ソレノイド12の検出可能な異常を示す説明図であり、また、(B)は、ソレノイド駆動信号線に異常が発生した場合の駆動信号レベルの変化を示すタイムチャートである。図6の(B)に示すタイミングチャートでは、故障検出の原理をわかりやすくするために制御信号の変化に対して遅れなく駆動信号レベルが変化する図を記載しているが、実際には制御信号の変化に対して駆動信号レベルの変化には図7に示すように遅れが生じる。従って、異常診断手段104は、誤判定を防止するために、制御信号変化から駆動信号変化までの遅れ時間だけ待機した後に、異常診断を実行する必要がある。そのため、駆動信号オン時異常診断実施判定手段102は、ソレノイド制御手段101による駆動信号オン期間が制御信号変化から駆動信号変化までの遅れ時間以上確保できているかを判定する。
たとえば走行状態からアイドル状態に遷移した際など、燃料カット状態が継続しつつ、目標燃圧が低下するために、ソレノイド駆動が停止している状態が継続するとき、制御信号変化から駆動信号変化までの遅れ時間以上駆動オン時間が確保できないため、駆動信号オン時異常診断実施判定手段102によって、駆動信号オン時異常診断実施判定不可能と判定される。駆動信号オン時異常診断実施判定不可能と通知されると、強制異常診断実施手段103では、後述の燃圧制御に影響を及ぼさない所定の位相にてソレノイド12を強制駆動させるために過励磁制御信号SKおよび保持制御信号SHを出力する。続いて、異常診断手段104にてソレノイド駆動手段201から入力される異常診断信号SDに基づき異常診断を実行する。
これは、図6に示すように、ソレノイド12の駆動電圧を異常診断信号SDとして取り込み、ソレノイド制御手段101が出力する過励磁制御信号SKおよび保持制御信号SHのオン/オフ信号によって検知されるスイッチング素子のオン/オフの状態、及び駆動電圧のレベル(H/L)に基づいて、ソレノイド12が異常状態になったか否かを診断するものである。フェールセーフ手段105は、ソレノイド駆動手段201に異常であることが通知されると、過励磁制御信号SKおよび保持制御信号SHが出力されることを禁止する。その結果、ソレノイド12の通電が禁止される。
次に、図8に示すこの発明に適用される高圧燃料ポンプの構造を示した断面図と、図9、図10に示すタイムチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による強制異常診断実施手段103によるソレノイド強制駆動を実施する、蓄圧室(加圧室16)に燃料を圧送することがない所定の位相について説明する。
図8は、燃料吸入行程でソレノイド12を強制駆動した場合の挙動を示す。可動軸13は、ソレノイド強制駆動により、吸引位置に移動するが、先に説明した図1と同様、『プランジャ18の下動に応じて加圧室16の容積が拡大することにより、加圧室16内に発生する負の圧力』と『燃料吸入口22から加圧室16に向かって印加される低圧燃料ポンプ(図示せず)の吐出燃圧』の前記2つの合計力が、『加圧室16から燃料吸入口22に向かって燃料通路を閉じる方向に作用する閉弁ばね15の力』に打ち勝ち、流量制御弁14は、開弁位置に移動して開弁状態を維持し、燃料吸入口22と加圧室16とが連通されるようになる。従って、図9の区間(A)に示すような吸入行程中のソレノイド強制駆動は燃料の吸入を阻害することはない。
しかし、ソレノイド12の駆動信号オフ後、一定期間、ソレノイド12には、電流が流れ続け、電流が一定値以下に落ちるまで吸引力が維持されたままとなるため、図9の区間(B)に示すように、このソレノイド強制駆動によるソレノイド12の吸引力が次の吐出行程の先頭まで維持される場合、高圧燃料ポンプが最大量の燃料を吐出することとなり、燃圧制御に影響を及ぼすこととなる。
従って、強制異常診断実施手段103は、ソレノイド強制駆動終了後のソレノイド12の吸引力が続く吐出行程の先頭であるプランジャ18の下死点まで維持されないようにソレノイド12の駆動信号の通電を制限する駆動信号通電制限手段を含み持ち、たとえば回転速度をパラメータとしたテーブルから駆動信号通電制限タイミングを算出し、図10に示すように燃料吸入行程中であり、かつ駆動信号設定制限手段で求まる駆動信号通電制限タイミングより前の位相において、ソレノイド12の強制駆動を実施する。
次に、図11に示すフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による制御装置100の動作について説明する。先ず、ステップS101では、駆動信号ON時異常診断実施判定手段102により、ソレノイド駆動信号オン時の異常診断実施に充分なソレノイド駆動信号オン期間が確保できているかを判定する。ここで、異常診断実施に充分なソレノイド駆動信号オン期間が確保できていた場合(YES判定の場合)、ステップS101からステップS103に進む。一方、異常診断実施に充分なソレノイド駆動信号オン期間が確保できていなかった場合(NO判定の場合)、ステップS101からステップS102に進んでソレノイド12の強制駆動を実施してステップS103に進む。
ステップS103で異常診断を実施した後、ステップS104では、異常診断手段104により、高圧燃料ポンプ制御装置の異常診断結果が判定される。ここで、異常が検出されていなかった場合(NO判定の場合)、ステップS104からステップS106に進んでソレノイド12の通電制御を許可して処理を抜ける。一方、故障が検出されていた場合(YES判定の場合)、ステップS104からステップS105に進んでソレノイド12の通電制御を禁止して処理を抜ける。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2を説明する。なお、実施の形態1と同一の構成であるので、説明を省略し、以下実施の形態1と異なる部分について説明を実施する。
高圧燃料ポンプ異常診断手段が異常を診断したとき、高圧燃料ポンプの加圧制御を停止するために、ソレノイド駆動を停止するフェールセーフ処理が実施されると、ソレノイド駆動オン時のみに故障判定が可能である故障モードの故障診断が実施できない。特許文献2に示す故障診断回路において、ソレノイド12の制御信号と駆動信号の電圧の関係は、図6に示すようになるので、フェールセーフ処理でソレノイド駆動の制御信号が常時オフとなるとき、ソレノイド両端のショート故障から正常状態に復帰しても正常状態の判定ができない。従って、この発明においては、図5に示す強制異常診断実施手段103は、フェールセーフ処理でソレノイド駆動が停止している際に、ソレノイド12の強制駆動を実施する。
また、先に説明した図3では、燃料吐出行程の途中でソレノイド12が通電されたことで、流量制御弁14が閉弁され、加圧室16内の燃料が加圧されて燃料吐出口23から吐出されているときの状態を示した。図12に示すタイムチャートには、高圧燃料ポンプが図3に示される状態にあるとしたときに、ソレノイド12の駆動回路において故障が発生して保持電流が連続通電される状況が起こった時の動作を示す。保持電流の連続通電故障が発生したとき、ソレノイド12を非通電に制御しようとしても故障に起因して保持電流が流れ続けてしまうことから燃料吐出行程の最後まで図3の状態が継続する(図12の燃料吐出行程1)。
そして、カム軸20の回転が更に進むと、保持電流が流れ続けたまま再び燃料吸入行程へと遷移して(図12の燃料吸入行程2)、高圧燃料ポンプは図13に示す燃料吸入行程の状態となる。なお、図13は、ソレノイド12は保持電流の連続通電故障中、可動軸13は吸引位置、流量制御弁14は開弁位置にある。図13では、故障に起因した保持電流が流れ続けたまま燃料吸入行程を迎えたことから、可動軸13は吸引位置に留まったままとなるが、図1と同様に、高圧燃料ポンプの運転行程が燃料吸入行程を示す図14の状態では、ソレノイド12には保持電流のみ通電し、可動軸13は開弁位置にある流量制御弁14に圧接し、『プランジャ18の下動に応じて加圧室16の容積が拡大することにより加圧室16内に発生する負の圧力』と『燃料吸入口22から加圧室16に向かって印加される低圧燃料ポンプ(図示せず)の吐出燃圧』の前記2つの合計力が、『加圧室16から燃料吸入口22に向かって燃料通路を閉じる方向に作用する閉弁ばね15の力』に打ち勝ち、流量制御弁14は、開弁位置に移動して開弁状態を維持し、燃料吸入口22と加圧室16とが連通されるようになる。
この状態で、カム軸20が矢印Aの方向に回転すると、ポンプカム21の変位の減少に伴ってプランジャ18が下動するため、係る故障が発生中であっても低圧の燃料が燃料吸入口22から加圧室16内へと吸入される。そして、カム軸20の回転が更に進むと、再び燃料吐出行程へと遷移する(図12の燃料吐出行程2)。この場合、燃料吐出行程の先頭位置(プランジャ18が最下位置)から可動軸が吸引位置にあるため、流量制御弁14についても燃料吐出行程の先頭位置から閉弁してしまい、最大量の加圧燃料が吐出されるようになる。このような状態が継続すると、高圧燃料ポンプから過剰な量の燃料が吐出され続け、燃料噴射弁に供給される燃圧が過度に高くなることが発生する。
このような状態を回避するために、過励磁電流を通電することを禁止すると共に、図12の区間(B)に示すように可動軸13を吸引位置から開放するのに十分な所定期間だけ、図5に図示しないソレノイド12の駆動装置200に電源を供給する電源リレーを強制遮断して駆動装置200に供給される電源を絶ち、可動軸13を一旦、吸引位置から解放させるフェールセーフを実施する。以後、過励磁電流を通電禁止とすることにより燃圧が過度に高くなることを防止できる。
この保持電流が連続通電となる故障モード時に、強制異常診断実施手段103により、ソレノイド12の強制駆動を実施すると、図12の区間(A)に示す過励磁電流通電時と同様、上記フェールセーフ処理により吸引位置から解放した可動軸13を再度、吸引位置に留めることとなり、高圧燃料ポンプから過剰な量の燃料を吐出し、燃料噴射弁に供給される燃圧を過度に高めてしまう。
従って、この発明において、図5に示す強制異常診断実施手段103は、保持電流連続通電故障判定がされている時には、強制異常診断によるソレノイド12の強制駆動の実施を中止する。
さらに、図5に示す強制異常診断実施手段103では、ソレノイド12の強制駆動に起因して高圧燃料ポンプから過剰な燃料を吐出することを確実に防止するために、ソレノイド12の強制駆動として保持電流制御信号のみを出力する。
図15にて、ソレノイド12の強制駆動として吸入行程中に保持電流制御信号のみを出力した際の動作を説明する。先の説明の通り、ソレノイド12の駆動信号オフ後、一定期間ソレノイド12には電流が流れ続け、電流が一定値以下に落ちるまで吸引力が維持されたままとなる。従って、図15の区間(B)に示すように、ソレノイド強制駆動として過励磁電流と保持電流を通電したとき、回転速度の急変等に起因してソレノイド12の吸引力が次の吐出行程の先頭まで維持された場合、高圧燃料ポンプが最大量の燃料を蓄圧室に吐出して燃圧制御に影響を及ぼすこととなる。
ところで、可動軸13を吸引位置へ移動させるのには、相対的に大きな電磁力を発生させるための過励磁電流をソレノイド12に通電させる必要がある。従って、可動軸位置を留めておくのに最低限必要な相対的に小さな電磁力を発生させるための保持電流の通電のみでは、可動軸13は吸引位置まで移動することはない。従って、図15の区間(A)に示すように強制異常診断実施手段103によるソレノイド強制駆動として保持電流のみを通電させることで、たとえ保持電流が続く吐出行程の先頭まで維持されたとしても、高圧燃料ポンプが過剰な燃料を蓄圧室に吐出することを確実に防止できる。
次に、図16に示すフローチャートを参照しながらこの発明の実施の形態2による制御装置の動作について説明する。先ず、ステップS201では、駆動信号ON時異常診断実施判定手段102により、ソレノイド駆動信号オン時の異常診断実施に充分なソレノイド駆動信号オン期間が確保できているかを判定する。ここで、異常診断実施に充分なソレノイド駆動信号オン期間が確保できていた場合(YES判定の場合)、ステップS201からステップS205に進む。
一方、異常診断実施に充分なソレノイド駆動信号オン期間が確保できていなかった場合(NO判定の場合)、ステップS201からステップS202に進む。ステップS202で、フェールセーフ制御によるソレノイド通電制御禁止中であるかを判定し、ここで、フェールセーフ制御中でなかった場合(NO判定の場合)、処理を抜ける。一方、フェールセーフ制御中であった場合(YES判定の場合)、ステップS203に進む。
続いて、ステップS203では、保持電流連続通電故障中であるかを判定する。ここで、保持電流連続通電故障中と判定された場合(YES判定の場合)、そのまま処理を抜け、強制駆動により高圧燃料ポンプから過剰な量の燃料が吐出され続け、燃料噴射弁に供給される燃圧が過度に高くなる状態に再度陥ることを回避する。
一方、保持電流連続通電故障中と判定された場合(NO判定の場合)、ステップS204に進んでソレノイド12の強制駆動として保持電流の通電を実施してステップS205に進む。ステップS205で異常診断を実施した後、ステップS206では、異常診断手段104により高圧燃料ポンプ制御装置の異常診断結果が判定される。ここで、異常が検出されていなかった場合(NO判定の場合)、ステップS206からステップS208に進んでソレノイド12の通電制御を許可して処理を抜ける。一方、故障が検出されていた場合(YES判定の場合)、ステップS206からステップS207に進んでソレノイド12の通電制御を禁止して処理を抜ける。
上述したように、この発明によれば、内燃機関の運転中にソレノイド制御手段101による駆動信号オン時の電気的異常診断の実施ができないとき、蓄圧室に燃料を吐出することがない所定の位相において、ソレノイド駆動信号を強制的にオンして電気的異常診断を実施する。その結果、高圧燃料ポンプの制御性を損なうことなく、電気的異常診断の機会を従来技術に比べて増やすことができ、早期に故障/正常状態の判定が可能となる。
また、ソレノイド駆動信号の強制オンによってソレノイド12の吸引力が次のポンプ吐出行程まで維持されたままとなり、高圧燃料ポンプが全吐出を行うという状態に陥ることがなく、燃圧制御性を損なうことなく異常診断を実施できる。
また、フェールセーフ手段105によるフェールセーフ制御により高圧燃料ポンプの加圧制御を停止している際にもソレノイド駆動信号がオン/オフそれぞれの状態においてソレノイド12の異常診断を実施するため、高圧燃料系の正常復帰時には退避走行から通常制御に速やかに復帰させることができる。
また、保持電流連続通電異常と判定されている時には強制異常診断の実施を中止するため、高圧燃料ポンプから過剰な量の燃料が吐出され続け、燃料噴射弁に供給される燃圧が過度に高くなる状態に再度陥ることを回避できる。
さらに、強制異常診断実施時のソレノイド駆動信号により可動軸を吸引位置まで移動することがないため、強制駆動によって高圧燃料ポンプから燃料を吐出することがなく、高圧燃料ポンプの制御性を損なうことを確実に防止できる。
この発明に適用される高圧燃料ポンプの構造を示す断面図(燃料吸入行程かつソレノイド非通電時)である。 この発明に適用される高圧燃料ポンプの構造を示す断面図(燃料吐出行程かつソレノイド非通電時)である。 この発明に適用される高圧燃料ポンプの構造を示す断面図(燃料吐出行程かつソレノイド通電時)である。 この発明に適用される高圧燃料ポンプの動作タイミングチャートである。 この発明における制御装置の全体構成および動作機能を説明するためのブロック図である。 (A)はこの発明に適用される異常診断手段と、検出可能なソレノイドの異常を示す説明図であり、(B)はソレノイド駆動信号線に異常が発生した場合の駆動電圧の変化を示すタイムチャートである。 この発明に適用される異常診断手段における制御信号の変化に対する駆動信号レベルの変化を示すタイミングチャートである。 この発明に適用される高圧燃料ポンプの構造を示す断面図(燃料吸入行程かつソレノイド強制駆動時)である。 この発明における実施の形態1による強制駆動動作を説明するための動作タイミングチャートである。 この発明における実施の形態1による強制駆動を実施する蓄圧室に燃料を吐出することがない所定の位相を説明するための動作タイミングチャートである。 この発明における実施の形態1による異常診断動作を説明するためのフローチャートである。 この発明に適用される高圧燃料ポンプの駆動装置に保持電流が連続通電される故障が発生した時の動作、および故障に対するフェールセーフ処理を示す動作タイミングチャートである。 この発明に適用される高圧燃料ポンプの構造を示す断面図(燃料吸入行程かつソレノイド連続通電故障時)である。 この発明に適用される高圧燃料ポンプの構造を示す断面図(燃料吸入行程かつソレノイド強制保持電流通電時)である。 この発明における実施の形態1による強制駆動として保持電流制御信号のみを出力した際の動作タイミングチャートである。 この発明における実施の形態2による異常診断動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 高圧燃料ポンプアセンブリ、11 開弁ばね、12 ソレノイド、13 可動軸、14 流量制御弁、15 閉弁ばね、16 加圧室、17 燃料吐出弁、18 プランジャ、19 圧接ばね、20 カム軸、21 ポンプカム、22 燃料吸入口、23 燃料吐出口、100 制御装置、101 ソレノイド制御手段、102 ソレノイドON時異常診断実施判定手段、103 強制異常診断実施手段、104 異常診断手段、105 フェールセーフ手段、200 駆動装置、201 ソレノイド駆動手段、SK 過励磁電流制御信号、SH 保持電流制御信号、SD 異常診断信号。

Claims (5)

  1. 燃料を加圧するための加圧室と、前記加圧室内の燃料を増圧するプランジャと、前記加圧室と低圧側の燃料吸入口とを連通する燃料通路を開閉する流量制御弁と、前記流量制御弁を操作するソレノイドとを有し、燃料タンクから供給される燃料を吸入して燃料を前記加圧室内に吐出して高圧状態で蓄え、前記加圧室で加圧された高圧の燃料を燃料吐出口から吐出する高圧燃料ポンプと、
    ソレノイド駆動信号をオン/オフさせることで前記ソレノイドを動作させるソレノイド制御手段と
    を備えた内燃機関の制御装置であって、
    前記ソレノイド制御手段は、
    前記ソレノイド駆動信号のオン/オフ時それぞれの状態において前記ソレノイドの異常を診断する異常診断手段と、
    内燃機関の運転中に前記ソレノイド駆動信号の駆動信号オン時の異常診断実施に充分な駆動信号オン期間が確保できているかを判定する駆動信号オン時異常診断実施判定手段と、
    前記駆動信号オン時異常診断実施判定手段により異常診断ができないと判定された場合に、前記加圧室に燃料を吐出することがない所定の位相において、前記ソレノイドを強制駆動して異常診断を実施するために前記ソレノイド駆動信号を強制的にオンする強制異常診断実施手段と
    を有することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記強制異常診断実施手段は、前記高圧燃料ポンプに要求される吐出量が全吐出未満の場合に、前記強制異常診断実施手段による前記ソレノイド駆動信号の強制オン終了後の前記ソレノイドの吸引力が前記プランジャの下死点まで維持されないように前記ソレノイドの駆動タイミングを制限する駆動信号通電制限手段を含み、
    前記所定の位相とは、前記プランジャが上死点から下死点に達するまでの高圧燃料ポンプへの燃料吸入行程であって、かつ前記駆動信号通電制限手段により決まる駆動信号通電制限タイミングより前までである
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記ソレノイド制御手段は、
    前記異常診断手段が異常を診断したとき、前記ソレノイドの通電を禁止して前記高圧燃料ポンプの加圧制御を停止するフェールセーフ手段をさらに有し、
    前記強制異常診断実施手段は、前記フェールセーフ手段により前記ソレノイドの駆動信号の出力が停止しているときに前記強制異常診断を実施する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記流量制御弁は、前記加圧室側から前記燃料吸入口側に向かって前記燃料通路を閉じる方向に作用する閉弁力を有し、
    前記高圧燃料ポンプは、前記ソレノイドが駆動されていないときには前記閉弁力よりも大きな開弁力の作用により前記低圧側から前記加圧室側に向かって前記流量制御弁を圧接するように移動して前記流量制御弁を開く方向に作用し、前記ソレノイドが通電されているときには前記開弁力よりも大きな電磁力に吸引されて前記流量制御弁から乖離して吸引位置に移動する可動軸を有し、
    前記ソレノイド制御手段は、前記可動軸を前記吸引位置へ移動させるのに必要な相対的に大きな電磁力を発生させるために前記ソレノイドに通電される過励磁電流と、前記可動軸が前記吸引位置へ移動した後、前記可動軸を前記吸引位置に留めておくのに最低限必要な相対的に小さな電磁力を発生させるために前記ソレノイドに通電される保持電流との2つの電流が、それぞれ所定のタイミングで通電されるように過励磁電流制御信号と保持電流制御信号との2つの制御信号を出力すると共に、前記保持電流が連続通電となる故障状態を検出する保持電流連続通電故障検出手段をさらに有し、
    前記強制異常診断実施手段は、前記保持電流連続通電故障判定がされている時、前記強制異常診断の実施を中止する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記強制異常診断実施手段は、前記ソレノイド駆動信号を強制的にオンする際に前記保持電流のみを通電する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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