JP2010120771A - エレベータのロープテンション調整治具 - Google Patents

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増実 加世田
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Abstract

【課題】一度の測定により複数本のロープ間の張力の異なり具合を判定して、各ロープの張力が一定になる方向で調整するエレベータのロープテンション調整治具を提供する。
【解決手段】複数のロープ11から5の配列方向とは交差する方向に配置された第1ロープ固定部25と第2ロープ固定部26と複数のロープの配列方向とは交差する方向に配置された支持部27を有する台座21と、支持部に移動可能に設けられ複数のロープにそれぞれ当たる押し当て端部37を有する複数のロッド31〜35と、引っ張り力を生成する引っ張り力生成部材22と、引っ張り力生成部材の他端部に第1端部が連結され第2端部が支持部に固定され、第1ロープ固定部と第2ロープ固定部に複数のロープを固定させた状態で、引っ張り力生成部材の引っ張り力を複数のロッドに与えて複数のロッドの押し当て端部を複数のロープに押し当てる1本のワイヤー23を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、エレベータのロープテンション調整治具に関し、特にエレベータの乗りかごをカウンタウェイトとともに支える複数本のロープのテンション(張力)を調整するエレベータのロープテンション調整治具に関する。
エレベータの乗りかごは、複数本のロープにより支持されており、乗りかごは巻上機の駆動によりこれらのロープを介して昇降路内をカウンタウェイトとともに昇降動作する。ワイヤーロープには乗りかご及びつり合い用のカウンタウェイトが連結されることから、ワイヤーロープには張力が掛かる。乗りかごを昇降路内で安定して昇降動作させるためには、各ロープの張力が均一になるように調整しておく必要がある。
複数本のロープを調整する作業に用いられる従来の張力調整器具は、各ロープの内の任意の1本のロープを一定の形に変形させることにより、変形に必要な力を測定する。
また、複数本のばねを同時に用いて複数本のロープの張力を一度に測定する張力測定器具が、特許文献1に記載されている。
特開平6―345357号公報
しかし、最近のエレベータの構造の傾向としては省スペース化が進んでおり、省スペース化に合わせて直径の細いロープを複数本使用してメインロープとして使用することが増えている。このようなエレベータの構造の場合には、従来の張力調整器具を用いて各ロープの内の任意の1本のロープを一定の形に変形させて変形に必要な力を測定するのでは、複数本のロープのすべてについて張力を測定するのに必要な時間が増えてしまい、ロープの張力を測定する時間が短縮できない。
また、特許文献1に記載の張力測定器具では、ばねの大きさにより、測定可能なロープの間隔が決まってしまうために、隣接するロープの間隔が狭いと適用できない。また、ばねの個体差により測定結果に誤差が出やすい。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、一度の測定により複数本のロープ間の張力の異なり具合を判定して、各ロープの張力が一定になる方向で調整することができるエレベータのロープテンション調整治具を提供することである。
本発明のエレベータのロープテンション調整治具は、乗りかごを吊り下げる複数のロープの張力を調整するエレベータのロープテンション調整治具であって、前記複数のロープに対して配置される台座であって、前記複数のロープの配列方向とは交差する方向に間隔をおいて配置された第1ロープ固定部と第2ロープ固定部と、前記複数のロープの配列方向とは交差する方向に配置された支持部と、を有する前記台座と、前記支持部において移動可能に設けられ前記複数のロープにそれぞれ当たる押し当て端部を有する複数のロッドと、前記台座に一端部が取り付けられ、前記複数のロッドの押し当て端部を前記複数のロープに押し当てるための引っ張り力を生成するための引っ張り力生成部材と、第1端部と第2端部を有するワイヤーであって、前記引っ張り力生成部材の他端部に前記ワイヤーの前記第1端部が連結され前記ワイヤーの前記第2端部が前記支持部に固定され、前記第1ロープ固定部と前記第2ロープ固定部に前記複数のロープを押し当てて固定させた状態で、前記引っ張り力生成部材の前記引っ張り力を前記複数のロッドに与えて前記複数のロッドの前記押し当て端部を前記複数のロープに押し当てる前記ワイヤーと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、一度の測定により複数本のロープ間の張力の異なり具合を判定して、各ロープの張力が一定になる方向で調整することができるエレベータのロープテンション調整治具を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明のロープテンション調整治具の第1の実施の形態が適用され、ロープの一端部に乗りかごが吊り下げられロープの他端部にカウンタウェイトが吊り下げられたつるべ式のエレベータの構成を示す図である。
図1に示すエレベータ1では、昇降路5の頂部に巻上機9が設定されており、この巻上機9にはメインロープ10の複数本のロープが掛けられている。主ロープ10の一端部10Bには乗りかご2が吊り下げられ、主ロープ10の他端部10Cには釣り合い用のカウンタウェイト4が吊り下げられている。巻上機9が図示しない制御部により駆動制御されることにより、乗りかご2がガイドレール6に沿ってZ方向に昇降路5内を昇降するようになっている。
図1に示すロープテンション調整治具20は、図1に示すメインロープ10の複数本のロープにより吊り下げ荷重を均等に分担するように複数本のロープの張力を調整するのに用いられる。このロープテンション調整治具20は、メインロープ10の張力を調整する際に、メインロープ10に対して適用され、張力の調整が終わればメインロープ10から取り除かれる。
図2は、メインロープ10の複数本のロープ11〜15の途中部分と、これらのロープ11〜15に適用されているロープテンション調整治具20を示す斜視図である。
図2に示す例では、メインロープ10は、一例として5本のロープ11,12,13,14,15から構成されている。図2に示すロープテンション調整治具20は、ロープ11,12,13,14,15の張力の調整の際にはロープ11,12,13,14,15の張力の測定は必要とせずに、各ロープ11,12,13,14,15の張力のばらつき具合が判別できれば良いことに着目している。
1つのスプリング22で生成される引っ張り力が、ワイヤー23を介して複数のロッド31〜35に対して均等に伝達することにより、ロッド31〜35が均一な力でメインロープ10の各ロープ11,12,13,14,15に押し当てられる。そして、各ロープ11,12,13,14,15が変形する量を比較することにより、一度の測定でロープ11,12,13,14,15間の張力の異なり具合を判定して、その判定後にロープを引っ張ることで張力が一定になる方向に調整することを可能にしている。
図2に示すロープテンション調整治具20は、5本のロープ11,12,13,14,15に対して装着および取り外し可能になっている。ロープテンション調整治具20は、台座21と、引っ張り力生成部材の一例である1つのスプリング22と、1本のワイヤー23と、5本のロッド31,32,33,34.35と、5つの固定プーリー41,42,43,44,45と、5つの可動プーリー51,52,53,54,55を有している。
図2に示すように、台座21は、縦方向部分24と、上下のロープ固定部25,26と、支持部27と、延長部28を有している。台座21は、金属により作られており、縦方向部分24はZ方向に沿って形成された板状の部分であり、縦方向部分24から上下のロープ固定部25,26と、支持部27は、X方向に沿って平行に形成されている。
上側のロープ固定部(第1ロープ固定部に相当)25は、縦方向部分24の上端部からX方向に沿って形成され、下側のロープ固定部(第2ロープ固定部に相当)26は、縦方向部分24の下端部からX方向に沿って形成されている。支持部27は、縦方向部分24の中間部からX方向に沿って形成されている。支持部27は、Z1方向から見てほぼL字型に形成されている。
ロープ固定部25,26は同一面(XZ平面)に形成されている。ロープ固定部25,26は縦方向部分24からY方向に沿って水平に突出しており、ロープ固定部25,26と支持部27はY方向にずれた位置にある。延長部28は、縦方向部分24からY方向に沿って水平に突出して形成されている。なお、X方向とY方向とZ方向は互いに直交している。
図2に示すように、スプリング22の一端部22Bは、台座21の延長部28に対して固定されている。スプリング22の他端部22Cは、支持部27に形成されている穴27H内に位置されている。スプリング22はZ方向に向けて配置されている。
上下のロープ固定部25,26のX方向の長さと中央の支持部27のX方向の長さは、5本のロープ11,12,13,14,15の配列されているX方向の範囲よりも大きく設定されている。5本のロープ11,12,13,14,15は、配列ピッチPをおいてZ方向に配列されている。5本のロッド31,32,33,34.35は、5本のロープ11,12,13,14,15に対してそれぞれ対応して配置されている。
図3は、ロッド31(32,33,34.35)と可動プーリー51(52,53,54,55)と、ロープ11(12,13,14,15)の一部を示す斜視図である。図3では、ロッド31と、可動プーリー51とロープ11を代表して示している。図4は、ロッド31,32,33,34.35と可動プーリー51,52,53,54,55と、ロープ11,12,13,14,15を示す平面図である。
図3に例示するように、ロッド31,32,33,34.35は、例えば断面矩形の金属部材であり、支持部27の上面27Dには、ロープ11,12,13,14,15に対応する位置に、5つのガイド部材69がそれぞれ固定されている。このガイド部材69は、断面U字型に形成されており、各ガイド部材69はロッド31,32,33,34.35を支持部27に対してY1方向に移動可能なように支持している。これにより、各ロッド31,32,33,34.35はガイド部材69に沿って確実に対応するロープ11,12,13,14,15側に移動して押し当てることができる。
図2と図3に示すように、各ロッド31,32,33,34.35の一端部36には、可動プーリー51,52,53,54,55が回転可能に取り付けられている。各ロッド31,32,33,34.35の他端部37は、対応するロープ11,12,13,14,15に対してY1方向に押し当てるための押し当て端部である。
図2と図4に示すように、支持部27の上面27Dには、5つの固定プーリー41,42,43,44,45が回転可能に取り付けられている。図4に示すように、これらの固定プーリー41,42,43,44,45の回転軸CLと可動プーリー51,52,53,54,55の回転軸CLは、Z方向に平行である。
また、図2と図4に示すように、支持部27の上面27Dの端部分には、ワイヤー固定部材39が固定されている。ロッド31は、固定プーリー41と固定プーリー42の間に位置され、ロッド32は、固定プーリー42と固定プーリー43の間に位置されている。ロッド33は、固定プーリー43と固定プーリー44の間に位置され、ロッド34は、固定プーリー44と固定プーリー45の間に位置されている。そして、ロッド35は、固定プーリー45とワイヤー固定部材39の間に位置されている。各ロッド31,32,33,34.35は、支持部27に対して着脱可能に取り付けられている。
図2に示すように、ワイヤー23の第1端部23Bは、支持部27の穴27Hを通じてスプリングの他端部22Cに連結され、ワイヤー23の第2端部23Cは、ワイヤー固定部材39に対して固定されている。ワイヤー23は、固定プーリー41、可動プーリー51、固定プーリー42、可動プーリー52、固定プーリー43、可動プーリー53、固定プーリー44、可動プーリー54、固定プーリー45、可動プーリー55の順に掛けられている。そして、ワイヤー23の第2端部23Cは、ワイヤー固定部材39に対して着脱可能に固定されている。
これにより、ワイヤー23はスプリング22により生成される引っ張り力により台座21の延長部28と支持部27のワイヤー固定部材39との間で引っ張られ、各ロッド31,32,33,34.35は、各ロープ11,12,13,14,15に対してY1方向の力を加えることで、各ロープ11,12,13,14,15を押し付けることができるようになっている。すなわち、ワイヤー23は、スプリング22により生成される引っ張り力を複数の固定プーリー41,42,43,44,45により力の方向を変えながら複数の可動プーリー51,52,53,54,55に伝える。この時に、1本のワイヤー23が、複数の可動プーリー51,52,53,54,55に引っ張り力を与えるために、すべての可動プーリー51,52,53,54,55に対して一定の引っ張り力を伝えることができるようになっている。
図2と図4に示す可動プーリー51,52,53,54,55は、引っ張り力を各ロッド31,32,33,34.35に伝え、各ロッド31,32,33,34.35の各他端部(押し当て端部)37は、対応するロープ11,12,13,14,15を押さえ付ける。このように各ロッド31,32,33,34.35の各他端部(押し当て端部)37がロープ11,12,13,14,15を押さえ付けた力によりロープ11,12,13,14,15を変形させるが、この時のロープ11,12,13,14,15の変形量は、ロープ11,12,13,14,15の張力およびスプリング22の引っ張り力、そしてロッド31,32,33,34.35とロープ固定部25,26までの距離で決定される。
この場合に、スプリング22の引っ張り力と、ロープ固定部25,26とロッド31,32,33,34.35との距離は、各ロープ11,12,13,14,15に関して共通であるために、ロープ11,12,13,14,15の変形量は、ロープ11,12,13,14,15の張力により決定される。すなわち、1本のスプリング22を用いており、複数のスプリングは用いておらず、しかもロープ固定部25,26はロッド31,32,33,34.35の同じ位置を支持して固定することができるからである。
そこで、このロープ11,12,13,14,15の変形量は、ロッド31,32,33,34.35のY1方向への移動量で検出することができる。
次に、図5〜図7を参照して、ロープテンション調整治具20を用いたロープ11,12,13,14,15のロープテンション調整方法を説明する。
図5は、ロープテンション調整治具20だけを示す斜視図であり、図6は、ロープテンション調整治具20をロープ11,12,13,14,15に対して適用しようとしている状態を示す斜視図である。図7は、ロープテンション調整治具20が実際にロープ11,12,13,14,15を変形させている状態を示す斜視図である。なお、図5〜図7では、図面の簡単化のために支持部27における5つのガイド金具69の図示を省略している。
図5に示すように、適用する前のロープテンション調整治具20では、支持部27とロープ固定部25,26とは、X方向に沿って平行である。1本のワイヤー23が、複数の可動プーリー51,52,53,54,55に対して一定の引っ張り力を伝えている。
図6に示すように、ロープテンション調整治具20をロープ11,12,13,14,15に対して適用する場合には、上下のロープ固定部25,26は図5に示す通常の固定状態を解除して、R方向に後退させる。そして、各ロッド31,32,33,34.35の他端部(押し当て端部)37は、対応するロープ11,12,13,14,15に対して当てる。この状態で、図7に示すように上下のロープ固定部25,26の位置を元に戻して縦方向部分24に対して図示しないロック機構によりロックして、支持部27とロープ固定部25,26とは、X方向に沿って平行になる。
これにより、スプリング22の引っ張り力により、各ロッド31,32,33,34.35の他端部37が対応するロープ11,12,13,14,15を押さえ付け、このロッド31,32,33,34.35のY1方向に関する移動量を測定する。この時に、ロープ11,12,13,14,15に対するロッド31,32,33,34.35の移動量の比が一定値以上であれば、各ロープ11,12,13,14,15のテンションの差が予め定めた規定値よりも大きいと判断できるので、規定値よりも大きいロープの張力を調整する。例えば図7の例では、ロープ11,13,14の張力を図示しない装置により与えて、ロープ11,12,13,14,15の張力を一定にする。
ロープの張力の調整後、再度図5〜図7に示す手順に従って、各ロープ11,12,13,14,15の張力の差を測定して、各ロープ11,12,13,14,15のテンションの差が予め定めた規定値以内であれば、調整作業を終了する。しかし、ロープの張力の調整後、再度図5〜図7に示す手順に従って、各ロープ11,12,13,14,15の張力の差を測定して、まだ各ロープ11,12,13,14,15のテンションの差が予め定めた規定値よりも大きいのであれば、再度上記手順に従ってロープ11,12,13,14,15に対するロッド31,32,33,34.35の移動量の比を測定する。
このように、1つのスプリングで生成される引っ張り力をワイヤーにより複数のロッドに接続することにより、ロッド31,32,33,34.35を均一な力でメインロープ10の各ロープ11,12,13,14,15に押し当てることができ、各ロープ11,12,13,14,15が変形する量を比較することにより、一度の測定でロープ間の張力の異なり具合を判定して、ロープの張力を一定になる方向に調整することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明における第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態において、上述の第1の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
本発明の第2の実施の形態が、第1の実施の形態と異なるのは、図2に示すロープテンション調整治具20は5本のロープ11,12,13,14,15に対して適用されているのが、図8に示すロープテンション調整治具20は例えば3本のロープ11,12,13に適用されていることである。
エレベータの乗りかごの大きさ等によっては、メインロープ10の本数が異なるが、メインロープ10の本数が異なっても、ロープテンション調整治具20は適用できる。ロープの本数が3本になったことに応じて、ロッド31,32,33を残して不要になったロッド34,35を支持部27から取り外す。ワイヤー巻取り器60は支持部27の端部に対して着脱可能に固定されている。
そこで、取り外したロッド34,35の分だけワイヤー23の長さが余るので、この余ったワイヤー23の部分は、ワイヤー巻取り器60の操作部61を作業者が持って回すことにより巻き取ることで、スプリング22の引っ張り力を一定に保つことができるようになっている。ワイヤー巻取り器60によりワイヤー23を巻き取った後は、ワイヤー巻取り器60が回転しないように回転止め部材を差し込む。これにより、ワイヤー23に対してスプリング22の引っ張り力が加わっても緩むことがない。
この状態で、図5〜図7に示す要領と同じようにして、各ロープ11,12,13の張力の差を測定して、各ロープ11,12,13のテンションの差が予め定めた規定値よりも大きいのであれば、再度上記手順に従ってロープ11,12,13に対するロッド31,32,33の移動量の比を測定する。
このように、1つのスプリングで生成される引っ張り力をワイヤーにより複数のロッドに接続することにより、ロッドを均一な力でメインロープ10の各11,12,13に押し当てて、各ロープ11,12,13が変形する量を比較することにより、一度の測定でロープ間の張力の異なり具合を判定して、張力を一定になる方向に調整することができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明における第3の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態において、上述の第1の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
図9は、ロープテンション調整治具の第3の実施の形態を示している斜視図である。図10は、ロープテンション調整治具の第3の実施の形態を示している正面図である。
図2に示す第1の実施の形態と図8に示す第2の実施の形態では、各ロープ11,12,13,14,15は配列ピッチPをおいて配列されている。
これに対して、図9と図10に示す第3の実施の形態では、5本のロープ11,12,13,14,15が配列ピッチPよりも小さい配列ピッチP1をおいて配列されている。このようにロープの配列ピッチが狭い場合には、図9と図10に示すロープテンション調整治具20Bが適用できる。
ロープ11,12,13,14,15の配列ピッチは、ロッド31,32,33,34,35の間に配置されている固定プーリーの幅(直径)に依存してしまうことから、図9と図10に示す例では、固定プーリー41を除き、固定プーリー142,143,144,145の直径方向は垂直方向に向けて配列ピッチP1をおいて、支持部27の上に回転可能に取り付けられている。図2に示す第1の実施の形態と図8に示す第2の実施の形態では、固定プーリー41,42,43,44,45の回転軸CLはZ方向に平行であるが、図10に示す各固定プーリー142,143,144,145の回転軸CL1はX方向に平行になっている。支持部27の他にもう1つの支持部127が縦方向部分24に対して設けられており、支持部27,127は平行であり同じ長さを有している。
固定プーリー41と固定プーリー142,143,144,145が、支持部27の上面に取り付けられている。ロッド31,33,35は、支持部27の上面側に配置されているが、ロッド32,34はもう1つの支持部127の下面側に配置されている。このように、ロッドが交互に支持部27と支持部127に対して振り分けて配置されているのは、ロッド31,32,33,34,35の間の各固定プーリー142,143,144,145が、支持部27に対して垂直に立てて回転可能に取り付けられているので、各固定プーリー142,143,144,145に掛っているワイヤー23の高さ分を吸収して、ワイヤー23を各可動プーリー51,52,53,54,55に対して円滑に掛けることができるようにするためである。
ワイヤー23は、固定プーリー41、可動プーリー51、固定プーリー142、可動プーリー52、固定プーリー143、可動プーリー53、固定プーリー144、可動プーリー54、固定プーリー145、可動プーリー55、そしてワイヤー固定部39の順に掛けられている。
ロッド31,32,33,34,35の間の各固定プーリー142,143,144,145が、支持部27に対して垂直に立てて回転可能に取り付けられる、すなわち固定プーリーの回転軸CL1がロープの配列方向(Z方向)に対して直交していることにより、各固定プーリーが、支持部27に対して水平に回転可能に取り付けられている(固定プーリーの回転軸がロープの配列方向に平行である)場合に比べて、ロッド31,32,33,34,35の間隔を狭くすることができる。
これにより、ロープテンション調整治具20Bの各ロッド31,32,33,34.35は、図2に示すロープ11,12,13,14,15の配列ピッチPに比較して、より狭い配列ピッチP1の各ロープ11,12,13,14,15に対して押し当てることができる。そして、ロッド31,32,33,34,35の他端部(押し当て端部)37は、より狭いロープ11,12,13,14,15の配列ピッチP1に対応して、均一な力で各ロープ11,12,13,14,15に押し当てて、各ロープ11,12,13,14,15が変形する量を比較することにより、一度の測定でロープ間の張力の異なり具合を判定して、張力を一定になる方向に調整することができる。
本発明の実施の形態では、一度の測定により複数本のロープ間の張力の異なり具合を判定して、各ロープの張力が一定になる方向で調整できるのでメインロープの張力調整がより短時間ででき、メインロープ(メインロープ)を構成するロープの本数が多く配列ピッチが狭い場合であっても、メインロープの張力調整がより短時間ででき、メインロープの張力の管理が容易に確実に行える。
本発明のロープテンション調整治具は、乗りかごを吊り下げる複数のロープの張力を調整するエレベータのロープテンション調整治具であって、複数のロープに対して配置され、複数のロープの配列方向とは交差する方向に間隔をおいて配置された第1ロープ固定部と第2ロープ固定部と、複数のロープの配列方向とは交差する方向に配置された支持部と、を有する台座と、支持部において移動可能に設けられ複数のロープにそれぞれ当たる押し当て端部を有する複数のロッドと、台座に一端部が取り付けられ、複数のロッドの押し当て端部を複数のロープに押し当てるための引っ張り力を生成するための引っ張り力生成部材と、第1端部と第2端部を有するワイヤーであって、引っ張り力生成部材の他端部にワイヤーの第1端部が連結されワイヤーの第2端部が支持部に固定され、第1ロープ固定部と第2ロープ固定部に複数のロープを押し当てて固定させた状態で、引っ張り力生成部材の引っ張り力を複数のロッドに与えて複数のロッドの押し当て端部を複数のロープに押し当てるワイヤーと、を有する。これにより、一度の測定により複数本のロープ間の張力の異なり具合を判定して、各ロープの張力が一定になる方向で調整することができる。従って、ロープテンション調整作業が短時間で容易に確実に行える。
また、本発明のロープテンション調整治具では、ワイヤーは、支持部において回転可能に配置された固定プーリーと、ロッドの押し当て端部とは反対側の端部に配置された可動プーリーとに掛けられている。これにより、ワイヤーは、固定プーリーと可動プーリーに掛けるだけで各ロッドに対して均一な力を与えることができる。
本発明のロープテンション調整治具では、ロッドは支持部から取り外し可能であり、ロッドを支持部から取り外した際にワイヤーの余った分を巻取るワイヤー巻取り器を有する。これにより、ロープテンション調整治具は、ロープの本数に対応して用いることができる。
本発明のロープテンション調整治具では、固定プーリーの回転軸が、ロープの配列方向とは直交する方向になるように、固定プーリーが支持部に配置されている。これにより、複数本のロープの配列ピッチが狭い場合であっても、各ロッドの他端部を対応するロープに対して押し当てることができる。
本発明のロープテンション調整治具では、支持部には、複数のロープに対応する位置にガイド部材が固定され、ロッドはガイドによりロッドをロープに押し当てる方向にガイド可能である。これにより、各ロッドはガイド部材に沿って確実に対応するロープ側に移動して押し当てることができる。
なお、この発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
図に示した例では、メインロープを構成するロープの本数は5本あるいは3本であったが、これに限らず2本、4本あるいは6本以上であっても良い。
さらに、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明のロープテンション調整治具の第1の実施の形態が適用されるロープの一端部に乗りかごが吊り下げられロープの他端部にカウンタウェイトが吊り下げられたつるべ式のエレベータの構成例を示す図である。 主ロープの複数本のロープの途中部分とロープテンション調整治具を示す斜視図である。 ロッドと可動プーリーと、ロープの一部を示す平面図である。 ロッドと可動プーリーと、ロープを示す図である。 ロープテンション調整治具を示す斜視図である。 ロープテンション調整治具をロープに対して適用しようとしている状態を示す斜視図である。 ロープテンション調整治具が実際にロープを変形させている状態を示す斜視図である。 本発明のロープテンション調整治具の第2の実施の形態を示す斜視図である。 本発明のロープテンション調整治具の第3の実施の形態を示す斜視図である。 本発明のロープテンション調整治具の第3の実施の形態を示す正面図である。
符号の説明
1 エレベータ
2 乗りかご
4 釣り合い用のカウンタウェイト
5 昇降路
10 メインロープ(主ロープ)
11,12,13,14,15 ロープ
20 ロープテンション調整治具
21 台座
22 スプリング(引っ張り力生成部材の一例)
23 ワイヤー
24 縦方向部分
25 上側のロープ固定部(第1ロープ固定部)
26 下側のロープ固定部(第2ロープ固定部)
27 支持部
28 延長部
31,32,33,34.35 ロッド
37 ロッドの他端部(押し当て端部)
41,42,43,44,45 固定プーリー
51,52,53,54,55 可動プーリー
69 ガイド部材

Claims (5)

  1. 乗りかごを吊り下げる複数のロープの張力を調整するエレベータのロープテンション調整治具であって、
    前記複数のロープに対して配置される台座であって、前記複数のロープの配列方向とは交差する方向に間隔をおいて配置された第1ロープ固定部と第2ロープ固定部と、前記複数のロープの配列方向とは交差する方向に配置された支持部と、を有する前記台座と、
    前記支持部において移動可能に設けられ前記複数のロープにそれぞれ当たる押し当て端部を有する複数のロッドと、
    前記台座に一端部が取り付けられ、前記複数のロッドの押し当て端部を前記複数のロープに押し当てるための引っ張り力を生成するための引っ張り力生成部材と、
    第1端部と第2端部を有するワイヤーであって、前記引っ張り力生成部材の他端部に前記ワイヤーの前記第1端部が連結され前記ワイヤーの前記第2端部が前記支持部に固定され、前記第1ロープ固定部と前記第2ロープ固定部に前記複数のロープを押し当てて固定させた状態で、前記引っ張り力生成部材の前記引っ張り力を前記複数のロッドに与えて前記複数のロッドの前記押し当て端部を前記複数のロープに押し当てる前記ワイヤーと、
    を有することを特徴とするエレベータのロープテンション調整治具。
  2. 前記ワイヤーは、前記支持部において回転可能に配置された固定プーリーと、前記ロッドの前記押し当て端部とは反対側の端部に配置された可動プーリーとに掛けられていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータのロープテンション調整治具。
  3. 前記ロッドは前記支持部から取り外し可能であり、前記ロッドを前記支持部から取り外した際に前記ワイヤーの余った分を巻取るワイヤー巻取り器を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレベータのロープテンション調整治具。
  4. 前記固定プーリーの回転軸が、前記ロープの配列方向とは直交する方向になるように、前記固定プーリーが前記支持部に配置されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のエレベータのロープテンション調整治具。
  5. 前記支持部には、前記複数のロープに対応する位置にガイド部材が配置され、前記ロッドは前記ガイド部材により前記ロッドを前記ロープに押し当てる方向にガイド可能であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つの項に記載のエレベータのロープテンション調整治具。
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