JP2010120329A - 印刷画像のジャギーを低減する画像処理 - Google Patents

印刷画像のジャギーを低減する画像処理 Download PDF

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Abstract

【課題】印刷画像の斜めエッジ部分におけるジャギーを効果的かつ効率的に低減する。
【解決手段】画像を複数サイズのドットを利用して印刷する際のドットの形成状態を決定する画像処理装置は、画像における斜めエッジを検出する斜めエッジ検出部と、予め設定されたドットのサイズと数との少なくとも一方に関するドット配置規則の内、検出された斜めエッジの方向に対応付けられたドット配置規則に則り、検出された斜めエッジにおけるドットの形成状態を決定するドット配置部と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、印刷画像の斜めエッジ部分におけるジャギーを低減することが可能な画像処理に関する。
紙や布、フィルムなどの各種印刷媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷装置として、インクジェットプリンタが知られている。インクジェットプリンタは、例えばシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のインクを印刷媒体に向けて吐出して印刷媒体上にインクドットを形成することにより、印刷媒体上に画像を印刷する。
インクジェットプリンタによる画像の印刷の際には、一般に、画像を表す画像データに基づき、ディザ法や誤差拡散法により、各印刷画素におけるドットの形成状態を決定する画像処理(ハーフトーン処理と呼ばれる)が行われる。ここで、各印刷画素におけるドットの形成状態を決定するとは、各印刷画素にどの色のどのサイズのドットを形成するか(あるいはドットを形成しないか)を決定することである。
インクジェットプリンタによる印刷画像において、例えば文字や罫線の斜めエッジ部分に、ジャギーと呼ばれる階段状の模様が発生する場合がある。従来、このようなジャギーを低減するための技術が種々開示されている(例えば特許文献1から4参照)。
特開平6−131465号公報 特開2004−17546号公報 特開2003−145744号公報 特開2006−326913号公報
インクジェットプリンタのドットの形成位置の精度(着弾精度)は、方向によって異なる場合がある。例えば、インクを吐出するヘッドの往復移動による主走査と紙送りによる副走査とを行いつつドットを形成する場合に、主走査方向に沿ったドットの形成位置の精度は、副走査方向に沿ったドットの形成位置の精度より良好である場合がある。ジャギーを低減する処理の効果の程度は、ドットの形成位置の精度に左右されると考えられるが、上記従来のジャギーを低減するための技術では、方向による精度の相違が考慮されておらず、ジャギーの低減効果に向上の余地があった。
なお、このような問題は、インクジェットプリンタによる画像の印刷に限らず、ドットを利用した画像の印刷の際に、各印刷画素におけるドットの形成状態を決定する場合に共通の問題であった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、印刷画像の斜めエッジ部分におけるジャギーを効果的かつ効率的に低減することを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]画像を複数サイズのドットを利用して印刷する際のドットの形成状態を決定する画像処理装置であって、
前記画像における斜めエッジを検出する斜めエッジ検出部と、
予め設定されたドットのサイズと数との少なくとも一方に関するドット配置規則の内、検出された前記斜めエッジの方向に対応付けられた前記ドット配置規則に則り、検出された前記斜めエッジにおけるドットの形成状態を決定するドット配置部と、を備える、画像処理装置。
この画像処理装置では、予め設定されたドット配置規則の内、検出された斜めエッジの方向に対応付けられたドット配置規則に則り、検出された斜めエッジの位置におけるドットの形成状態が決定されるため、エッジ部分を形成するドットのサイズと数との少なくとも一方をエッジの方向に対応して変更することが可能となる。よって、印刷画像の斜めエッジ部分におけるジャギーを効果的かつ効率的に低減することができる。
[適用例2]適用例1に記載の画像処理装置であって、
前記斜めエッジ検出部は、検出された前記斜めエッジの方向を、第1の方向と前記第1の方向に直交する第2の方向とのいずれか近い一方に決定し、
前記第1の方向には、I種類(Iは自然数)のサイズのドットを用いたドット配置規則が対応付けられ、前記第2の方向には、J種類(JはIより大きい自然数)のサイズのドットを用いたドット配置規則が対応付けられている、画像処理装置。
この画像処理装置では、第1の方向に近い方向の斜めエッジについては、I種類のサイズのドットを用いたドット配置規則に則りドットの形成状態が決定され、第2の方向に近い方向の斜めエッジについては、I種類より多いJ種類のサイズのドットを用いたドット配置規則に則りドットの形成状態が決定され、第2の方向の斜めエッジの方向に応じてジャギーをより効果的かつ効率的に低減することができる。
[適用例3]適用例1に記載の画像処理装置であって、
前記斜めエッジ検出部は、検出された前記斜めエッジの方向を、第1の方向と前記第1の方向に直交する第2の方向とのいずれか近い一方に決定し、
前記第1の方向には、I種類(Iは自然数)のサイズのドットを用いたドット配置規則が対応付けられ、前記第2の方向には、ドットの解像度を前記第1の方向の解像度のK倍(Kは2以上の整数)とした上で一部のドットを間引くドット配置規則が対応付けられている、画像処理装置。
この画像処理装置では、第1の方向に近い方向の斜めエッジについては、I種類のサイズのドットを用いたドット配置規則に則りドットの形成状態が決定され、第2の方向に近い方向の斜めエッジについては、ドットの解像度を第1の方向の解像度のK倍(Kは2以上の整数)とした上で一部のドットを間引くドット配置規則に則りドットの形成状態が決定され、第2の方向の斜めエッジの方向に応じてジャギーをより効果的かつ効率的に低減することができる。
[適用例4]適用例2または適用例3に記載の画像処理装置であって、
前記第2の方向は、前記第1の方向と比較して、ドットの形成位置の精度が高い方向である、画像処理装置。
この画像処理装置では、ドットの形成位置の精度がより高い第2の方向に近い方向の斜めエッジについては、ジャギー低減効果のより高い処理を行うことができ、斜めエッジの方向に応じてジャギーを効果的かつ効率的に低減することができる。
[適用例5]適用例4に記載の画像処理装置であって、
前記第1の方向は、印刷媒体の搬送方向である、画像処理装置。
この画像処理装置では、第1の方向に沿ったドットは、印刷媒体を複数回搬送して形成され、第2の方向に沿ったドットは、印刷媒体を複数回搬送せずに形成される。よって、ドットの形成位置の精度が比較的良好な第2の方向について、より種類の多いサイズのドットを形成することにより、斜めエッジ部分におけるジャギーを効果的かつ効率的に低減することができる。
[適用例6]適用例1ないし適用例5のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記斜めエッジは、白色または黒色と前記画像の印刷に用いられるドットの色の1つとにより構成されるエッジである、画像処理装置。
この画像処理装置では、白色または黒色と画像の印刷に用いられるドットの色の1つとにより構成される斜めエッジ部分におけるジャギーを効果的かつ効率的に低減することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、画像処理方法および装置、ドット形成状態決定方法および装置、ドットデータ生成方法および装置、印刷データ生成方法および装置、印刷方法および装置、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.変形例:
A.第1実施例:
図1は、本発明の第1実施例における印刷システムの構成を概略的に示す説明図である。本実施例における印刷システム1000は、画像処理装置としてのパーソナルコンピュータ100と、パーソナルコンピュータ100に有線または無線によって接続されたプリンタ200と、を備えている。
パーソナルコンピュータ100は、プログラムを実行することにより種々の処理や制御を行うCPU110と、プログラムやデータ・情報を格納するメモリ120と、外部に接続される周辺機器との間でデータや情報のやりとりを行う入出力インタフェース(I/F)部130と、を備えている。パーソナルコンピュータ100は、さらに、キーボードやポインティングデバイスなどの入力装置、ディスプレイなどの表示装置、CD−ROMドライブ装置などの記録再生装置等を備えていてもよい。
パーソナルコンピュータ100には、アプリケーションプログラム10やプリンタドライバ20などのプログラムがインストールされている。アプリケーションプログラム10やプリンタドライバ20は、所定のオペレーティングシステム(図示せず)の下でCPU110により実行される。
アプリケーションプログラム10は、例えば画像編集機能を実現するためのプログラムである。ユーザは、アプリケーションプログラム10の提供するユーザインターフェースを介して、アプリケーションプログラム10により編集された画像を印刷する指示を与えることができる。アプリケーションプログラム10は、ユーザより印刷の指示を受けると、プリンタドライバ20に印刷の対象となる画像を表す画像データを出力する。
プリンタドライバ20は、アプリケーションプログラム10から出力された画像データに基づき印刷データを生成する機能を実現するためのプログラムである。プリンタドライバ20は、CD−ROMなどの各種記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体等)に記憶されて配布されたり、またはインターネットなど各種通信手段を通じて配信されたりする。
プリンタドライバ20は、アプリケーションプログラム10から画像データを受け取り、画像データに基づき印刷データを生成する画像処理を行い、生成された印刷データをプリンタ200に出力する。ここで、印刷データは、プリンタ200が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータとドットデータとを含む。コマンドデータは、プリンタ200に特定の動作の実行を指示するためのデータである。ドットデータは、印刷される画像(印刷画像)を構成する画素(印刷画素)におけるドットの形成状態(ドットパターン)を表すデータであり、具体的には、各印刷画素にどの色のどのサイズのドットを形成するか(あるいはドットを形成しないか)を示すデータである。ここで、「ドット」とは、プリンタ200から噴射されたインクが印刷媒体に着弾して形成される1つの領域をいう。
図1に示すように、プリンタドライバ20は、ラスタライズ・解像度変換処理部21と、色変換処理部27と、ハーフトーン処理部28と、斜めエッジ検出部23と、カウント部24と、ドット配置部25と、ドットデータ合成処理部29と、を含んでいる。
ラスタライズ・解像度変換処理部21は、アプリケーションプログラム10から出力された画像データの内、文字や罫線等に対応するベクトルデータの部分をラスタライズしたり、画像の解像度をプリンタ200の印刷解像度に一致するように変換したりする。
色変換処理部27は、解像度変換後の画像の色変換処理を行う。本実施例で用いられるプリンタ200は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のインクを用いて印刷を行うプリンタである。そのため、色変換処理部27は、画像の各画素についてRGB値で表された画素値をCMYK値に変換する。
ハーフトーン処理部28は、色変換処理後の画素値に基づきハーフトーン処理を行い、各印刷画素におけるドットの形成状態を表すドットデータを生成する。なお、本実施例で用いられるプリンタ200は、小さいサイズの小ドット(以下「Sドット」とも呼ぶ)と中程度のサイズの中ドット(以下「Mドット」とも呼ぶ)と大きいサイズの大ドット(以下「Lドット」とも呼ぶ)との3種類のサイズのドットを形成可能なプリンタである。そのため、印刷画素におけるドットの形成状態としては、各インク色について、ドットを形成しない、Sドットを形成する、Mドットを形成する、Lドットを形成する、の計4つの選択肢が存在することとなる。
斜めエッジ検出部23は、メモリ120に格納されたエッジパターンテーブル42を参照して、画像データに基づき、画像における斜めエッジを検出する。斜めエッジとは、画像におけるエッジの内、エッジ方向が斜めのものを意味する。ここで、エッジ方向が斜めとは、マトリクス状の画素配列において、エッジを構成する画素が、上下左右のいずれかの方向ではなく、斜め方向に隣接している状態(すなわち、エッジを構成する画素が階段状に配置されている状態)を意味している。本実施例では、印刷に用いられるドットの色の1つである黒色の画素で構成された画像領域における白色画素(印刷媒体の色)との間のエッジ(すなわち、例えば文字や罫線のエッジ)を対象に、斜めエッジの検出が行われる。なお、本実施例では、斜めエッジ検出部23による斜めエッジの検出が、各画素のRGB値を表す画像データを用いて実行されるが、他の画像データ(例えばCMYKデータに変換された画像データ)を用いて実行されるとしてもよい。
カウント部24は、検出された斜めエッジの周辺において、エッジを構成する画素が所定の方向に沿って連続する数をカウントする。ドット配置部25は、斜めエッジにおけるジャギーが低減されるように、斜めエッジにおけるドットの形成状態を決定し、ドットデータを生成する。なお、斜めエッジとは、階段状に配置されたエッジ画素のみではなく、当該エッジ画素の周辺の画素も含んだ画素により構成される部分を意味している。斜めエッジ検出部23、カウント部24、ドット配置部25による処理の詳細については、後述する。
ドットデータ合成処理部29は、ハーフトーン処理部28によるハーフトーン処理により生成された各印刷画素におけるドット形成状態を表すドットデータと、ドット配置部25により生成された斜めエッジにおけるドット形成状態を表すドットデータと、を合成して、画像全体のドットデータを生成すると共に、ドットデータをプリンタ200に転送すべき順序に並び替える。なお、ドットデータの合成は、ハーフトーン処理により生成されたドットデータをベースに、斜めエッジを構成する画素の部分にドット配置部25により生成されたドットデータを上書きすることにより行われる。
本実施例のプリンタ200は、印刷媒体にインクドットを形成して画像を印刷するインクジェットプリンタである。プリンタ200は、プログラムを実行することによりプリンタ200全体の制御や各種処理を行うCPU210と、プログラムやデータ・情報を格納するメモリ220と、外部に接続されるパーソナルコンピュータ100との間でデータや情報のやりとりを行う入出力インタフェース(I/F)部230と、CPU210からの指示に従って各ユニットを制御するユニット制御回路240と、ヘッドユニット250と、キャリッジユニット260と、搬送ユニット270と、を備えている。
ヘッドユニット250は、印刷媒体にインクを噴射するためのヘッド(図示せず)を有している。ヘッドは、複数のノズルを有し、各ノズルから断続的にインクを噴射する。このヘッドはキャリッジ(図示せず)に搭載されており、キャリッジが所定の走査方向(主走査方向)に移動すると、ヘッドも主走査方向に移動する。ヘッドが主走査方向に移動している間にインクを断続的に噴射することにより、主走査方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が印刷媒体上に形成される。
キャリッジユニット260は、ヘッドを搭載するキャリッジを主走査方向に往復移動させるための駆動装置である。キャリッジには、ヘッドの他、インクを収容するインクカートリッジも着脱可能に保持されている。
搬送ユニット270は、印刷媒体を印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の搬送方向に所定の搬送量で印刷媒体を搬送させることによって副走査を行うための駆動装置である。搬送ユニット270は、例えば、給紙ローラ、搬送モータ、搬送ローラ、プラテン、及び排紙ローラ(図示せず)などによって構成される。
図2は、印刷システム1000における印刷処理の流れを示すフローチャートである。印刷処理は、ユーザがアプリケーションプログラム10上で画像の印刷を指示すると開始される。画像の印刷が指示されると、アプリケーションプログラム10からプリンタドライバ20に印刷命令が発せられる。この印刷命令には、アプリケーションプログラム10上で編集された画像を表す画像データ(RGBデータ)が含まれる。
印刷命令を受領したプリンタドライバ20では、ラスタライズ・解像度変換処理部21が、ベクトルデータのラスタライズを行うと共に画像データの解像度を印刷解像度に一致するように変換する(ステップS110)。続いて、色変換処理部27が色変換処理を行うと共に、ハーフトーン処理部28がハーフトーン処理を行う(ステップS120)。これに並行して、斜めエッジ検出部23が、画像における斜めエッジの検出を行い、斜めエッジにおけるドット形成状態を表すドットデータを生成する(ステップS130)。その後、ドットデータ合成処理部29が、ドットデータの合成を行い(ステップS140)、ドットデータがプリンタ200に転送すべき順序に並び替えられ、ドットデータを含む印刷データが入出力インタフェース部130を介してプリンタ200に出力される。
プリンタ200は、パーソナルコンピュータ100から印刷データを受領すると、印刷処理を実行する(ステップS150)。まず、CPU210は、パーソナルコンピュータ100から入出力インタフェース部230を介して印刷データを受領し、受領した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析する。CPU210は、解析結果に基づき、ユニット制御回路240を介して搬送ユニット270を制御する。この制御により、搬送ユニット270は、印刷すべき紙(印刷媒体)をプリンタ200内に供給させ、印刷開始位置に紙を位置決めする。次に、CPU210は、ユニット制御回路240を介してキャリッジユニット260を制御する。この制御により、キャリッジユニット260は、ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に移動させる。また、CPU210は、ユニット制御回路240を介して印刷データに基づいてヘッドユニット250を制御する。この制御により、ヘッドユニット250は、主走査方向に沿って移動するヘッドから、印刷データに基づいてインクを断続的に噴射させ、噴射されたインク滴が紙上に着弾することにより紙上にドットを形成させる。さらに、CPU210は、搬送ユニット270を制御し、紙を搬送方向に搬送させて、ヘッドに対し相対的に移動させる(副走査)。これにより、ヘッドは、先ほど形成されたドットの位置とは異なる位置にドットを形成することが可能になる。こうして、印刷するためのデータがなくなるまで、ドット形成や搬送などの処理を繰り返し、ドットから構成される画像を紙に印刷する。その後、印刷するためのデータがなくなれば、印刷処理が完了する。
図3は、斜めエッジ部分ドットデータ生成処理(図2のステップS130)の流れを示すフローチャートである。ステップS210では、斜めエッジ検出部23(図1)が、画像データを読み込む。ステップS220では、斜めエッジ検出部23が、画像における左上の画素を最初の注目画素Ptとして設定する。ステップS230では、斜めエッジ検出部23が、注目画素の位置において、縦方向斜めエッジパターンを用いたマッチングにより、縦方向斜めエッジの検出を行う。ステップS230において縦方向斜めエッジが検出された場合には、縦方向ドット配置処理(ステップS240)が行われる。また、ステップS230において縦方向斜めエッジが検出されなかった場合には、斜めエッジ検出部23が、注目画素の位置において、横方向斜めエッジパターンを用いたマッチングにより、横方向斜めエッジの検出を行う(ステップS250)。ステップS250において横方向斜めエッジが検出された場合には、横方向ドット配置処理(ステップS260)が行われる。
ステップS250において横方向斜めエッジが検出されなかった場合には、注目画素Ptの移動が行われる。すなわち、注目画素Ptが画像の右端の画素であるか否かが判定され(図3のステップS270)、右端の画素ではないと判定された場合には、注目画素Ptが右に1画素分移動し(ステップS280)、新たな注目画素PtについてステップS230以降の処理が行われる。ステップS270において注目画素Ptは右端であると判定されると、注目画素Ptは画像の下端の画素であるか否かが判定され(ステップS290)、下端の画素ではないと判定された場合には、注目画素Ptが1ライン下の画像左端に移動し(ステップS300)、新たな注目画素PtについてステップS230以降の処理が行われる。ステップS290において注目画素Ptは下端であると判定されると、斜めエッジ部分ドットデータ生成処理は終了する。このように、斜めエッジ部分ドットデータ生成処理では、画像を構成するすべての画素が順に注目画素Ptとして設定され、注目画素Ptの位置において、縦方向斜めエッジおよび横方向斜めエッジの検出が順に行われ、縦方向斜めエッジまたは横方向斜めエッジが検出されたら、縦方向ドット配置処理または横方向ドット配置処理が実行される。
図4は、斜めエッジパターンの一例を示す説明図である。斜めエッジパターンは、エッジパターンテーブル42(図1)に規定されている。図4(a)には、縦方向斜めエッジの検出に用いられる縦方向斜めエッジパターンSv1〜Sv4を示しており、図4(b)には、横方向斜めエッジの検出に用いられる横方向斜めエッジパターンSh1〜Sh4を示している。ここで縦方向斜めエッジは、方向が縦方向(垂直方向)により近い斜めエッジであり、横方向斜めエッジは、方向が横方向(水平方向)により近い斜めエッジである。図4において、太線で囲われた画素は注目画素Ptであり、ハッチングが付された画素は黒色画素であり、白抜きの画素は白色画素である。斜めエッジ検出部23は、注目画素Ptの周辺の画素値のパターンが図4(a)に示された縦方向斜めエッジパターンSv1〜Sv4のいずれかに合致する場合には、縦方向斜めエッジが検出されたと判定する。同様に、斜めエッジ検出部23は、注目画素Ptの周辺の画素値のパターンが図4(b)に示された横方向斜めエッジパターンSh1〜Sh4のいずれかに合致する場合には、横方向斜めエッジが検出されたと判定する。なお、後に詳述するが、図4に示したS方向とはSドットを配置すべき方向を示しており、L方向とはLドットを配置すべき方向を示している。
図5は、縦方向ドット配置処理(図3のステップS240)の流れを示すフローチャートである。また、図6は、縦方向ドット配置処理の概要を示す説明図である。縦方向ドット配置処理は、縦方向斜めエッジに対応付けられた所定のドット配置規則に則り、縦方向斜めエッジにおけるドットの形成状態を決定する処理である。第1実施例では、縦方向斜めエッジには、1種類のサイズのドット(Sドット)を用いたドット配置規則が対応付けられている。
図6(a)には、画像の一部の一例を示している。ハッチングが付された画素は黒色画素であり、白抜きの画素は白色画素である。図6(a)の例では、黒色画素で構成された画素群の右側のエッジが縦方向斜めエッジとなっている。注目画素Ptが図6(b)に示す位置に設定されると、縦方向斜めエッジパターンSv3(図4(a))にマッチするとして、縦方向斜めエッジが検出される。このとき、カウント部24(図1)は、S方向のエッジ画素連続数Ksをカウントする(図5のステップS410)。縦方向斜めエッジパターンSv3におけるS方向は、上方向である。従って、図6(c)に示すように、上方向にエッジ画素が連続する数Ksをカウントする(図6(c)の場合はKs=4)。
ドット配置部25(図1)は、S方向のエッジ画素連続数Ksが2より大きいか否かを判定する(図5のステップS420)。S方向のエッジ画素連続数Ksが2より大きい場合には、ドット配置部25は、注目画素Ptに近い側からKs/2個のエッジ画素にSドットを配置する(ステップS430)。図6(c)の例では、S方向のエッジ画素連続数Ksは4であるため、図6(d)に示すように、2個のエッジ画素にSドットが配置される。なお、S方向のエッジ画素連続数Ksが2以下の場合には、ステップS430はスキップされ、縦方向ドット配置処理は終了する。
図6(e)には、ドットパターンの一例を示している。図6(e)に示したドットパターンは、ドットデータ合成(図2のステップS140)後のものである。すなわち、縦方向ドット配置処理(図5)においてドットの配置が決定された画素には、当該決定されたサイズのドット(Sドット)が配置され、その他の画素のドットパターンは、通常のハーフトーン処理(図2のステップS140)により決定されたパターン(Lドット、Mドット、Sドット、ドット無しのいずれか)となっている。図6(e)に示すように、縦方向斜めエッジの部分には、Sドットが配置されているため、縦方向斜めエッジにおけるジャギーが低減されている。
図7は、横方向ドット配置処理(図3のステップS260)の流れを示すフローチャートである。また、図8は、横方向ドット配置処理の概要を示す説明図である。横方向ドット配置処理は、横方向斜めエッジに対応付けられた所定のドット配置規則に則り、横方向斜めエッジにおけるドットの形成状態を決定する処理である。第1実施例では、横方向斜めエッジには、2種類のサイズのドット(SドットおよびLドット)を用いたドット配置規則が対応付けられている。
図8(a)には、画像の一部の一例を示している。ハッチングが付された画素は黒色画素であり、白抜きの画素は白色画素である。図8(a)の例では、黒色画素で構成された画素群の上側のエッジが横方向斜めエッジとなっている。注目画素Ptが図8(b)に示す位置に設定されると、横方向斜めエッジパターンSh1(図4(b))にマッチするとして、横方向斜めエッジが検出される。このとき、カウント部24(図1)は、S方向のエッジ画素連続数Ksをカウントする(図7のステップS510)。横方向斜めエッジパターンSh1におけるS方向は、左方向である。従って、図8(c)に示すように、左方向にエッジ画素が連続する数Ksがカウントされる(図8(c)の場合はKs=4)。
ドット配置部25(図1)は、S方向のエッジ画素連続数Ksが3より大きいか否かを判定する(図7のステップS520)。S方向のエッジ画素連続数Ksが3より大きい場合には、ドット配置部25は、注目画素Ptに近い側からKs/3個のエッジ画素にSドットを配置する(ステップS530)。図8(c)の例では、S方向(左方向)のエッジ画素連続数Ksは4であるため、図8(d)に示すように、1個のエッジ画素にSドットが配置される(本実施例では、画素数の小数点以下は切り捨てされる)。
S方向のエッジ画素連続数Ksが3以下の場合には、ドット配置部25(図1)が、S方向のエッジ画素連続数Ksが2であるか否かを判定する(図7のステップS540)。S方向のエッジ画素連続数Ksが2である場合には、ドット配置部25は、注目画素Ptに近い1個のエッジ画素にSドットを配置する(ステップS550)。S方向のエッジ画素連続数Ksが2でない場合には、ステップS550はスキップされる。
次に、カウント部24(図1)は、L方向のエッジ画素連続数Klをカウントする(図7のステップS560)。横方向斜めエッジパターンSh1におけるL方向は、右方向である。従って、図8(c)に示すように、右方向にエッジ画素が連続する数Klがカウントされる(図8(c)の場合はKs=5)。
ドット配置部25(図1)は、L方向のエッジ画素連続数Klが3より大きいか否かを判定する(図7のステップS570)。L方向のエッジ画素連続数Klが3より大きい場合には、ドット配置部25は、注目画素Ptに近い側からKl/3個のエッジ画素にLドットを配置する(ステップS580)。図8(c)の例では、L方向(右方向)のエッジ画素連続数Klは5であるため、図8(d)に示すように、1個のエッジ画素にLドットが配置される。なお、L方向のエッジ画素連続数Klが2以下の場合には、ステップS580はスキップされ、横方向ドット配置処理は終了する。
図8(e)には、ドットパターンの一例を示している。図8(e)に示したドットパターンは、ドットデータ合成(図2のステップS140)後のものである。すなわち、横方向ドット配置処理(図7)においてドットの配置が決定された画素には、当該決定されたサイズのドット(SドットまたはLドット)が配置され、その他の画素のドットパターンは、通常のハーフトーン処理(図2のステップS140)により決定されたパターン(Lドット、Mドット、Sドット、ドット無しのいずれか)となっている。図8(e)に示すように、横方向斜めエッジの部分には、SドットおよびLドットが配置されているため、横方向斜めエッジにおけるジャギーが低減されている。
以上説明したように、本実施例の印刷システム1000では、縦方向斜めエッジが検出されると縦方向斜めエッジのジャギーを低減するための縦方向ドット配置処理(図5)が実行され、横方向斜めエッジが検出されると横方向斜めエッジのジャギーを低減するための横方向ドット配置処理(図7)が実行される。ここで、本実施例では、縦方向ドット配置処理と横方向ドット配置処理とで、異なるドット配置規則に則ってドットの形成状態が決定される。すなわち、縦方向ドット配置処理と横方向ドット配置処理とでは、共に、ドットのサイズを調整することにより斜めエッジのジャギーを低減しているが、縦方向ドット配置処理ではSドットのみを用いたドット配置規則が採用され、横方向ドット配置処理ではより多くのサイズのドット(SドットおよびLドット)を用いたドット配置規則が採用される。そのため、横方向ドット配置処理によるジャギー低減効果は、縦方向ドット配置処理よりも大きい。本実施例の印刷システム1000のプリンタ200では、主走査方向(画像の横方向)に沿ったエッジのドットの形成位置の精度(着弾精度)は、1回のキャリッジの移動によってドットが形成されることから比較的良好であるのに対し、副走査方向(画像の縦方向)に沿ったエッジのドットの形成位置の精度は、複数回のキャリッジの移動によってドットが形成されることから、インク吐出量のばらつき、キャリッジの移動誤差、振動等の影響によって比較的良好ではない。本実施例では、ドットの形成位置の精度がより高い横方向に近い横方向斜めエッジのジャギーを低減する横方向ドット配置処理において、より多くのサイズのドットを用いたドット配置規則を採用してジャギー低減効果を高めることにより、印刷画像の斜めエッジ部分におけるジャギーを効果的かつ効率的に低減することができる。
B.第2実施例:
図9は、第2実施例における斜めエッジ部分ドットデータ生成処理(図2のステップS130)の流れを示すフローチャートである。第2実施例における斜めエッジ部分ドットデータ生成処理は、ステップS212において画像の解像度が横方向に2倍にされる点が、図3に示した第1実施例とは異なっている。ステップS212における処理は、いわゆるニアレストレイバー法により解像度を単純に2倍する処理であり、比較的軽負荷・短時間で実行可能である。
また、第2実施例では、縦方向斜めエッジの検出(図9のステップS230)に用いる斜めエッジパターンと縦方向ドット配置処理(ステップS240)の内容とが、第1実施例とは異なっている。なお、横方向ドット配置処理(ステップS260)の内容は、第1実施例と同様である。
図10は、第2実施例における縦方向斜めエッジパターンの一例を示す説明図である。図10には、縦方向斜めエッジの検出に用いられる縦方向斜めエッジパターンSv11〜Sv14を示している。図10において、太線で囲われた画素は注目画素Ptであり、ハッチングが付された画素は黒色画素であり、白抜きの画素は白色画素である。なお、後に詳述するが、図10に示した削除方向とはドットを削除すべき方向を示している。また、第2実施例では、画像の解像度を横方向に単純に2倍しただけであることから、縦方向斜めエッジの検出処理(図9のステップS230)は、実際には奇数列の画素のみを注目画素Ptとして選択すればよく、画素の参照回数は第1実施例と変わらず、処理速度はほぼ変わらない。
図11は、第2実施例における縦方向ドット配置処理(図9のステップS240)の流れを示すフローチャートである。また、図12は、第2実施例における縦方向ドット配置処理の概要を示す説明図である。第2実施例では、縦方向斜めエッジには、ドットの解像度を横方向に2倍した上で一部のドットを間引くようなドット配置規則が対応付けられている。
図12(a)には、画像の一部の一例を示している。ハッチングが付された画素は黒色画素であり、白抜きの画素は白色画素である。図12(a)の例では、黒色画素で構成された画素群の右側のエッジが縦方向斜めエッジとなっている。注目画素Ptが図12(b)に示す位置に設定されると、縦方向斜めエッジパターンSv11(図10)にマッチするとして、縦方向斜めエッジが検出される。このとき、カウント部24(図1)は、削除方向のエッジ画素連続数Kdをカウントする(図11のステップS610)。縦方向斜めエッジパターンSv11における削除方向は、上方向である。従って、図11(c)に示すように、上方向にエッジ画素が連続する数Kdをカウントする(図11(c)の場合はKd=4)。
ドット配置部25(図1)は、削除方向のエッジ画素連続数Kdが2より大きいか否かを判定する(図11のステップS620)。削除方向のエッジ画素連続数Kdが2より大きい場合には、ドット配置部25は、注目画素Ptに近い側からKd/2個のエッジ画素にドットを配置しない、すなわち「ドット無し」というドット形成状態を設定する(ステップS630)。図12(c)の例では、削除方向のエッジ画素連続数Kdは4であるため、図12(d)に示すように、2個のエッジ画素に「ドット無し」というドット形成状態が設定される。なお、削除方向のエッジ画素連続数Kdが2以下の場合には、ステップS630はスキップされ、縦方向ドット配置処理は終了する。
図12(e)には、ドットパターンの一例を示している。図12(e)に示したドットパターンは、ドットデータ合成(図2のステップS140)後のものである。すなわち、縦方向ドット配置処理(図11)においてドットの配置が決定された画素には、当該決定されたドット形成状態(ドット無し)が設定され、その他の画素のドットパターンは、通常のハーフトーン処理(図2のステップS140)により決定されたパターン(Lドット、Mドット、Sドット、ドット無しのいずれか)となっている。図12(e)に示すように、縦方向斜めエッジの部分には、2画素分にドットが配置されていない(ドットが間引かれている)ため、縦方向斜めエッジにおけるジャギーが低減されている。
以上説明したように、第2実施例においても、第1実施例と同様に、縦方向斜めエッジが検出されると縦方向斜めエッジのジャギーを低減するための縦方向ドット配置処理(図11)が実行され、横方向斜めエッジが検出されると横方向斜めエッジのジャギーを低減するための横方向ドット配置処理が実行される。第2実施例でも、縦方向ドット配置処理と横方向ドット配置処理とで、異なるドット配置規則に則り斜めエッジにおけるドットの形成状態が決定される。すなわち、横方向ドット配置処理では、ドットのサイズを調整することにより斜めエッジのジャギーを低減しているが、縦方向ドット配置処理では、ドットの数を調整することにより斜めエッジのジャギーを低減している。第2実施例の縦方向ドット配置処理に採用している方法は、横方向の解像度を2倍にし、斜めエッジ部分の画素の一部のドットを削除する(ドットを間引く)ことにより斜めエッジのジャギーを低減しているため、縦方向ドット配置処理によるジャギー低減効果は、横方向ドット配置処理よりも大きい。第2実施例では、副走査方向(画像の縦方向)に沿ったエッジのドットの形成位置の精度(着弾精度)は、主走査方向(画像の横方向)に沿ったエッジのドットの形成位置の精度と比較して良好であるものとする。第2実施例では、ドットの形成位置の精度がより高い縦方向に近い縦方向斜めエッジのジャギーを低減する縦方向ドット配置処理において、解像度を2倍にした上でドットを間引くことによりジャギー低減効果を高めており、印刷画像の斜めエッジ部分におけるジャギーを効果的かつ効率的に低減することができる。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
C1.変形例1:
上記各実施例における縦方向斜めエッジおよび横方向斜めエッジのドット形成状態の決定に用いられるドット配置規則は、あくまで一例である。ドットのサイズと数との少なくとも一方に関するドット配置規則であり、縦方向斜めエッジおよび横方向斜めエッジで互いに異なるドット配置規則が用いられれば、他のドット規則を採用することも可能である。例えば、3種類以上のサイズを用いるドット配置規則が採用されるとしてもよいし、ドットの解像度を3倍以上にして一部のドットを間引くようなドット配置規則が採用されるとしてもよい。また、ドットの解像度を2倍にしてドットを一部付加するようなドット配置規則が採用されるとしてもよい。ただし、一般的に、文字や線画の印刷画像はインクのにじみ等によって所望の大きさより大きくなる傾向にあるため、ドットを付加するよりドットを削除するようなドット配置規則が採用されることが好ましい。
また、ドットのサイズと数との両方に関するドット配置規則が採用されるとしてもよい。例えば、ドットの解像度を2倍にして一部のドットを間引くと共に、一部のドットにSドットやLドットを配置するようなドット配置規則が採用されるとしてもよい。
C2.変形例2:
上記各実施例における主走査方向および副走査方向に沿ったドット形成位置の精度(着弾精度)の高低は、あくまで一例であり、各方向の精度に応じて、採用するドット配置規則を選択すればよい。
例えば、本発明は、ラインヘッドプリンタにも適用可能であるが、ラインヘッドプリンタは、ヘッドが固定されているため、一般に印刷媒体搬送方向に沿ったドットの形成位置の精度が高い。そのため、このような場合には、印刷媒体搬送方向(縦方向)の斜めエッジにおけるドット形成状態の決定に、より多くのサイズのドットを用いたドット配置規則を採用してもよいし、解像度を複数倍して一部のドットを間引くようなドット配置規則を採用してもよい。
C3.変形例3:
上記各実施例では、斜めエッジが検出されると、所定の方向に沿ったエッジ画素の連続数がカウントされ、連続数の所定割合(1/2や1/3)の画素にSドットやLドットが配置されるとしているが、当該所定割合は1/2や1/3に限られず他の割合であってもよい。また、上記各実施例では、所定の方向に沿ったエッジ画素の連続数のカウントを無限に行っているが、連続数に上限を設定してもよい。
C4.変形例4:
上記各実施例では、白色画素と黒色画素により構成された斜めエッジを検出および処理対象としているが、本発明は、白色画素と画像の印刷に用いられるドットの色の1つ(例えばシアンやマゼンタ、イエロー)の画素により構成された斜めエッジの検出および処理にも適用可能である。
また、本発明は、印刷媒体の色が白色以外である場合にも適用可能である。すなわち、本発明は、印刷媒体の色(例えば黒色)の画素と画像の印刷に用いられるドットの色の1つ(例えばシアンやマゼンタ、イエロー)の画素により構成された斜めエッジの検出および処理にも適用可能である。
C5.変形例5:
上記各実施例では、斜めエッジ部分ドットデータ生成処理(図2のステップS130)は、画像全体を対象に実行されているが、画像における文字や線画(記号、図形、グラフ等)を含むテキスト領域のみを対象として実行されるものとしてもよい。この場合には、例えば、画像データのRGB値に基づいてテキスト領域を検出してもよいし、画素の輝度値に基づいてテキスト領域を検出してもよい。
また、上記各実施例では、色変換・ハーフトーン処理(図2のステップS120)は、斜めエッジ部分ドットデータ生成処理(図2のステップS130)と並行して実行されているが、斜めエッジとして検出されドットの形成状態が決定された画素以外の画素を対象に実行されるものとしてもよい。逆に、上記各実施例では、斜めエッジ部分ドットデータ生成処理は、色変換処理と並行して実行されているが、色変換処理後の画像データに基づき実行されるものとしてもよい。
C6.変形例6:
上記各実施例では、画像データはRGBデータであるとしているが、画像データは必ずしもRGBデータである必要はない。また、上記各実施例では、プリンタ200はCMYKの4色のインクを用いて3種類のサイズのドットを形成することにより印刷を行うとしているが、プリンタ200はCMYK以外の他の色のインクを用いて印刷を行うとしてもよいし、2種類(あるいは4種類以上)のサイズのドットを形成することにより印刷を行うとしてもよい。
なお、上記各実施例において、プリンタ200による複数サイズのドットの形成は、形成するドットのサイズに応じてインク噴射量を異ならせることにより、実現可能である。例えば、インクの噴射を制御する駆動信号の波形として複数サイズのドットのそれぞれに対応するインク噴射量のインクが噴射されるような波形を用意し、形成するドットのサイズに対応する波形を用いてインクを噴射することにより、所望のサイズのドットが形成される。あるいは、ヘッドにインク噴射量の互いに異なるノズルを設け、形成するドットのサイズに対応するノズルを用いてインクを噴射することにより、所望のサイズのドットを形成するものとしてもよい。また、形成するドットのサイズに応じてインク噴射回数を異ならせることにより、複数サイズのドットの形成を実現することも可能である。また、インクを加圧することで連続的にインクの液柱を吐き出し、その液柱をヒーターで加熱すると液柱がドットへと分離する原理を利用して、加熱パルスのタイミングを変化させることにより、複数サイズのドットの形成を実現することも可能である。
また、上記各実施例では、アプリケーションプログラム10から出力される画像データはRGBデータとしているが、画像データはCMYKデータといった他の表色系のデータであってもよい。
C7.変形例7:
上記各実施例では、画像処理装置がパーソナルコンピュータ100として構成されているが、本発明は、パーソナルコンピュータ100以外のドット形成状態を決定する画像処理を行う画像処理装置にも適用可能である。例えば、画像処理装置をプリンタ200として構成することも可能である。
また、上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
C8.変形例8:
上記各実施例では、印刷媒体にインクを吐出するためのヘッドが主走査方向に移動するプリンタを例に説明したが、ヘッドを主走査方向に複数個並べて配置し、ヘッドは移動しないラインヘッドプリンタにも適用可能である。
また、上記各実施例では、ヘッドは複数のノズルを有するとしているが、ヘッドが1つのノズルのみを有するものとしてもよい。
また、上記各実施例では、印刷媒体として紙を用いる例について説明したが、本発明は、紙や布、フィルム、回路基板といった紙以外の各種印刷媒体への印刷にも適用可能である。また、上記各実施例における注目画素Ptの選択順序は任意に変更可能である。
本発明の第1実施例における印刷システムの構成を概略的に示す説明図である。 印刷システム1000における印刷処理の流れを示すフローチャートである。 斜めエッジ部分ドットデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。 斜めエッジパターンの一例を示す説明図である。 縦方向ドット配置処理の流れを示すフローチャートである。 縦方向ドット配置処理の概要を示す説明図である。 横方向ドット配置処理の流れを示すフローチャートである。 横方向ドット配置処理の概要を示す説明図である。 第2実施例における斜めエッジ部分ドットデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施例における縦方向斜めエッジパターンの一例を示す説明図である。 第2実施例における縦方向ドット配置処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施例における縦方向ドット配置処理の概要を示す説明図である。
符号の説明
10…アプリケーションプログラム
20…プリンタドライバ
21…ラスタライズ・解像度変換処理部
23…斜めエッジ検出部
24…カウント部
25…ドット配置部
27…色変換処理部
28…ハーフトーン処理部
29…ドットデータ合成処理部
42…斜めエッジパターンテーブル
100…パーソナルコンピュータ
110…CPU
120…メモリ
130…入出力インタフェース部
200…プリンタ
210…CPU
220…メモリ
230…入出力インタフェース部
240…ユニット制御回路
250…ヘッドユニット
260…キャリッジユニット
270…搬送ユニット
1000…印刷システム

Claims (8)

  1. 画像を複数サイズのドットを利用して印刷する際のドットの形成状態を決定する画像処理装置であって、
    前記画像における斜めエッジを検出する斜めエッジ検出部と、
    予め設定されたドットのサイズと数との少なくとも一方に関するドット配置規則の内、検出された前記斜めエッジの方向に対応付けられた前記ドット配置規則に則り、検出された前記斜めエッジにおけるドットの形成状態を決定するドット配置部と、を備える、画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記斜めエッジ検出部は、検出された前記斜めエッジの方向を、第1の方向と前記第1の方向に直交する第2の方向とのいずれか近い一方に決定し、
    前記第1の方向には、I種類(Iは自然数)のサイズのドットを用いたドット配置規則が対応付けられ、前記第2の方向には、J種類(JはIより大きい自然数)のサイズのドットを用いたドット配置規則が対応付けられている、画像処理装置。
  3. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記斜めエッジ検出部は、検出された前記斜めエッジの方向を、第1の方向と前記第1の方向に直交する第2の方向とのいずれか近い一方に決定し、
    前記第1の方向には、I種類(Iは自然数)のサイズのドットを用いたドット配置規則が対応付けられ、前記第2の方向には、ドットの解像度を前記第1の方向の解像度のK倍(Kは2以上の整数)とした上で一部のドットを間引くドット配置規則が対応付けられている、画像処理装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の画像処理装置であって、
    前記第2の方向は、前記第1の方向と比較して、ドットの形成位置の精度が高い方向である、画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置であって、
    前記第1の方向は、印刷媒体の搬送方向である、画像処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記斜めエッジは、白色または黒色と前記画像の印刷に用いられるドットの色の1つとにより構成されるエッジである、画像処理装置。
  7. 画像を複数サイズのドットを利用して印刷する際のドットの形成状態を決定する画像処理方法であって、
    前記画像における斜めエッジを検出する工程と、
    予め設定されたドットのサイズと数との少なくとも一方に関するドット配置規則の内、検出された前記斜めエッジの方向に対応付けられた前記ドット配置規則に則り、検出された前記斜めエッジにおけるドットの形成状態を決定する工程と、を備える、画像処理方法。
  8. 画像を複数サイズのドットを利用して印刷する際のドットの形成状態を決定する画像処理のためのコンピュータプログラムであって、
    前記画像における斜めエッジを検出する斜めエッジ検出機能と、
    予め設定されたドットのサイズと数との少なくとも一方に関するドット配置規則の内、検出された前記斜めエッジの方向に対応付けられた前記ドット配置規則に則り、検出された前記斜めエッジにおけるドットの形成状態を決定するドット配置機能と、を、コンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
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