JP2010118214A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池セルをセパレータを介在させて積層した燃料電池全体としての抵抗を低減して、発電効率の向上を図る。
【解決手段】燃料電池10は、積層したそれぞれの電池セル12において、セル間のセパレータ50を跨ぐブリッジ43にてセパレータ両側のアノードガス拡散流路部41とカソードガス拡散流路部42を一体に連結する。セパレータ50を挟んで隣り合う電池セル12の一方の電池セル12では、発電に伴う電子は膜電極接合体30からアノードガス拡散流路部41に伝わった後に、ブリッジ43を経て他方の側の電池セル12におけるカソードガス拡散流路部42に移動して、カソード側ガス拡散層35を経てカソード触媒電極33に到る。このため、セパレータ50を電子通過に関与させないようにできる。
【選択図】図4

Description

本発明は、燃料ガスと酸素含有ガスの供給を受けて発電する電池セルをセパレータを介在させて積層した燃料電池に関する。
電池セルでの燃料ガスと酸化含有ガスとの電気化学反応は、電解質膜が有するプロトン伝導性によって起き、電解質膜でのプロトン導電に伴い、電子はガス拡散流路を形成する部材等の電池セルの構成材からセパレータに移動する。こうした電子の移動が燃料電池を構成する各電池セルにて起きることで、電子が電池セルの積層方向に沿って移動することになり、発電電力が得られる。よって、接触が不可避なセル構成材とセパレータとの接触箇所の接触抵抗の低減手法が種々提案されている(例えば、特許文献1等)。
特開2008−152978号公報 特開2006−294404号公報
しかしながら、セル構成材とセパレータとの接触抵抗を低減しても、電池セルの積層数が増えれば、セル構成材とセパレータとの接触箇所の数も増えることから、燃料電池全体としての抵抗低減には限界がある。
本発明は、上記した課題を踏まえ、電池セルをセパレータを介在させて積層した燃料電池全体としての抵抗を低減して、発電効率の向上を図ることを目的とする。
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明では、以下の構成を採用した。
[適用:燃料電池]
燃料ガスと酸素含有ガスの供給を受けて発電する電池セルをセパレータを介在させて積層した燃料電池であって、
前記電池セルは、
電解質膜と膜両面に接合した触媒電極とを含む膜電極接合体と、
該膜電極接合体の一方の面に接合され、前記燃料ガスをアノード側の前記触媒電極に拡散供給するアノードガス拡散流路部と、
前記膜電極接合体の他方の面に接合され、前記酸素含有ガスをカソード側の前記触媒電極に拡散供給するカソードガス拡散流路部とを備え、
前記セパレータの一方の側の前記電池セルの前記アノードガス拡散流路部と前記セパレータの他方の側の前記電池セルの前記カソードガス拡散流路部の両ガス拡散流路部は、該両ガス拡散流路部の間の前記セパレータの周囲端面を跨ぐブリッジにて連結され、
該ブリッジと前記両ガス拡散流路部とは一体成型にて作成されている
ことを要旨とする。
上記構成の燃料電池では、セパレータを挟んで隣り合う電池セルにおいて、セパレータの一方の側の電池セルの前記アノードガス拡散流路部とセパレータの他方の側の電池セルの前記カソードガス拡散流路部の両ガス拡散流路部を、該両ガス拡散流路部の間の前記セパレータの周囲端面を跨ぐブリッジにて連結している。このように連結されたブリッジと前記両ガス拡散流路部とは一体成型にて作成されているので、各電池セルでの膜電極接合体の電解質膜でのプロトン伝導に伴って、一方の電池セルでは、電子は当該電池セルのアノードガス拡散流路部からブリッジを経て他方の側の電池セルにおけるカソードガス拡散流路部に移動する。そして、他方の電池セル12では、電子はこのカソードガス拡散流路部からカソード側の触媒電極に到る。隣り合う各電池セルでのこうした電子の移動がそれぞれの電池セルで起きることから、燃料電池全体としては、電池セルの積層方向に沿っての電子の移動が起こって発電電力が得られる。つまり、上記構成の燃料電池によれば、セパレータを電子の移動に関与させないようにできるので、アノードガス拡散流路部とカソードガス拡散流路部の両ガス拡散流路部とセパレータとの接触抵抗を低減しないままでも、電池セルの積層方向に沿った電子の移動を起こすことができる。しかも、連結されたブリッジと前記両ガス拡散流路部とは一体成型品であることから、ブリッジと両ガス拡散流路部との接触という事態は起きないので、接触抵抗は生じない。この結果、上記構成の燃料電池によれば、電池セルをセパレータを介在させて積層した燃料電池全体としての抵抗を低減でき、これにより、発電効率を高めることができる。
上記した燃料電池は、次のような態様とすることができる。例えば、前記一体成型された前記ブリッジと前記両ガス拡散流路部を金属製の薄板の型成型品とした上で、前記ブリッジに該当する部位を薄板のまま型成型し、前記両ガス拡散流路部に該当する部位をエキスパンドメタルに型成型して作成することができる。こうすれば、薄板の型成型にて容易にブリッジと両ガス拡散流路部とを連結させることができ、その製造手法も薄板の型成型で済むので簡便である。
また、前記ブリッジを、長方形状の前記電池セルのセル面における長辺の側で前記セパレータの周囲端面を跨ぐようにでき、こうすれば、ブリッジを経た電子の流れ経路の断面積を広くできる。よって、セパレータを挟んで隣り合う一方の電池セルのアノードガス拡散流路部から他方の電池セルのカソードガス拡散流路部に電子が流れる際の抵抗を低減できるので、発電効率向上の上から好ましい。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。図1は本発明の実施例としての燃料電池10の概略構成を電池セル積層方向に沿って破断して模式的に示す説明図、図2は燃料電池10の電池セル12が有するセパレータ50を平面視して概略的に示す説明図、図3は電池セル12が有するガス拡散流路ユニット40を示す説明図である。
図1に示すように、燃料電池10は、電池セル12を水平方向に積層させたスタック構造を備え、図示しない水素ガス供給系と、空気供給系と、冷却系とを備える。電池セル12は、水素ガスと酸素含有ガス(空気)の供給を水素ガス供給系と空気供給系とから受け、水素と酸素との電気化学反応によって発電する。この電池セル12は、後述の膜電極接合体30を有する電解質膜ユニット20と、その両側のアノードガス拡散流路部41とカソードガス拡散流路部42とを水平方向に積層して備え、セル両側のセパレータ50にて挟持され、スタック構造の燃料電池10を形成する。なお、上記したガス供給系からのそれぞれのガスは、積層されたそれぞれの電池セル12が形成する後述のセル内流路を経て、個々の電池セル12のアノード、カソードに供給される。
電解質膜ユニット20は、膜電極接合体30をその周囲に亘ってシールガスケット21にて気密に取り囲む。シールガスケット21は、シリコンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴムなど、弾性を有するゴム製の絶縁性樹脂材料からなり、膜電極接合体30の外周に樹脂を射出成形することで膜電極接合体30と一体的に形成されている。このシールガスケット21は、空気の流入路22と余剰空気の排出路23とを図1におけるセル上下に備え、それぞれの流路をシールリップ24〜26で取り囲む。流入路22と排出路23は、燃料電池10におけるそれぞれの電池セル12への空気の給排のマニホールドとして機能する。上記したシールリップ24〜26は、セル上下でセル間のセパレータに挟まれ、積層方向の締結力を受けて、積層方向に潰れて変形する。その結果、それぞれのシールリップ24〜26は、マニホールド内からの流体の漏れを抑制するシールとして機能する。なお、図1においては、セル上下の空気に対するシールリップしか描画していないが、電解質膜ユニット20は、水素ガスおよび冷却水のマニホールド(給排孔路)に対してもシールリップを備える。
膜電極接合体30は、図1に模式的に示すように、プロトン伝導性を有する電解質膜31の一方の膜面にアノード触媒電極32を接合し、他方の膜面にカソード触媒電極33を接合して備え、両触媒電極層にアノード側ガス拡散層34とカソード側ガス拡散層35を接合して構成されている。本実施例では、電解質膜31として、プロトン伝導性を有する固体高分子型の電解質膜(例えば、フッ素系樹脂のパーフルオロスルホン酸ポリマー)を用いるものとした。電解質膜31として、他の電解質膜を用いるものとしてもよい。
アノード触媒電極32とカソード触媒電極33は、それぞれ、触媒とカーボンとアイオノマとを含んでいる。そして、これらは、触媒としての白金(Pt)を担持したカーボンと、アイオノマとしての電解質溶液であるパーフルオロスルホン酸ポリマー溶液と、アルコールと、水とを調合してなる触媒インクを塗布することによってそれぞれ形成され、ホットプレス等の手法により電解質膜31に接合される。アノード側ガス拡散層34とカソード側ガス拡散層35は、カーボンクロスやカーボンペーパ等を用いて形成され、それぞれの拡散層に供給されたガスを、接合対処たるアノード触媒電極32とカソード触媒電極33、延いては電解質膜31の膜面にガスを拡散供給する。本実施例では、膜電極接合体30をアノード側ガス拡散層34とカソード側ガス拡散層35とを有するものとしたが、電解質膜31の両面にアノード触媒電極32とカソード触媒電極33とを接合した構成とすることもできる。
次に、ガス拡散流路ユニット40とセパレータ50について説明する。ガス拡散流路ユニット40は、図3に示すように、アノードガス拡散流路部41とカソードガス拡散流路部42とを板状体のままのブリッジ43にて連結して備える。つまり、この両ガス拡散流路部とブリッジ43とは、ステンレス等の金属薄板のプレス成型品であり、アノードガス拡散流路部41とカソードガス拡散流路部42については、プレス成型を経てエキスパンドメタルとされている。ブリッジ43は、エキスパンドメタル形成用のプレス成型を受けることなく板状のままとされ、電池セル12が有する排出路23と合致する貫通孔44を備える。そして、電池セル12の積層、即ち燃料電池10の製造に際しては、図3に点線で示す折り位置にて折り曲げプレス成型され、ガス拡散流路ユニット40は、アノードガス拡散流路部41とカソードガス拡散流路部42を対向させ、両ガス拡散流路部の間にセパレータ50を組み込む。これにより、ガス拡散流路ユニット40は、図1に示すように、ブリッジ43にてセパレータ50の上端を跨いで、このブリッジ43にてセパレータ50の両側のアノードガス拡散流路部41とカソードガス拡散流路部42を連結することになる。この場合、ブリッジ43の貫通孔44についても向き合うことになる。
このガス拡散流路ユニット40にセパレータ50を組み込むと、図2に示すようにセパレータ50の下端側および左右端側では、セパレータ50が露出することになる。つまり、ブリッジ43にて跨がれたセパレータ上端とセパレータ下端および左右端では、段差が生じる。このため、ガス拡散流路ユニット40に組み込まれた状態のセパレータ50に重なる電解質膜ユニット20は、シールリップ24〜26をその高さにおいて差を持たせたものとして、上記のように段差があってもセパレータ間に膜電極接合体30およびガス拡散流路部を気密に覆っている。
図2に示すように、セパレータ50は、上下に空気流入路55aと空気排出路55bを備え、左右に水素流入路71と水素排出路72と冷媒流路73を備え、後述のセル内流路を形成する。そして、上記したように折り曲げたガス拡散流路ユニット40にセパレータ50を組み込むことで、ブリッジ43の貫通孔44とセパレータ50の空気排出路55bは合致し、アノードガス拡散流路部41とカソードガス拡散流路部42は、セパレータ50を挟んで隣り合う電池セル12の膜電極接合体30と接合することになる。
アノードガス拡散流路部41とカソードガス拡散流路部42は、後述のセル内ガス流路から流れ込んだガスを、膜電極接合体30に対して、詳しくは当該接合体最外層のアノード側ガス拡散層34とカソード側ガス拡散層35に拡散供給する。これにより、膜電極接合体30の電解質膜31の両膜面には、水素ガスと酸素含有ガス(空気)とが拡散供給される。
セパレータ50は、ステンレス鋼板を3枚重ねたいわゆる積層セパレータであり、中央プレート51とアノード側・カソード側のサイドプレート52、53とを備える。中央プレート51は、図示しない冷却系から図2の冷媒流路73に流れ込んだ冷媒のセル内流路59をサイドプレート間に形成し、当該流路を流れる冷媒により電池セル12を冷却する。
カソード側のサイドプレート52は、図示しない空気供給系から空気流入路55aに流れ込んだ空気を電池セル12のカソード側に入り込ませる流入ポート54と余剰空気を排出する排出ポート56とを備え、流入ポート54をセル下端側に排出ポート56をセル上端側に位置させる。よって、空気は、図1に矢印で示すように、セル下端側からカソードガス拡散流路部42に入り込み、電池反応で消費されなかった余剰の空気がカソードガス拡散流路部42の上端側から排出される。排出ポート56から排出された空気は、セパレータ50の空気排出路55b、ブリッジ43の貫通孔44および電解質膜ユニット20の排出路23をセル毎に通過して大気放出される。
アノード側のサイドプレート53は、図示しない水素ガス供給系から水素流入路71に流れ込んだ水素ガスを電池セル12のアノード側に入り込ませる流入ポート57と、電池反応で消費されなかった余剰の水素ガスを排出する排出ポート58とを備え、流入ポート57をセル上端側に排出ポート58をセル下端側に位置させる。よって、水素ガスは、図1に矢印で示すように、セル上端側からアノードガス拡散流路部41に入り込み、電池反応で消費されなかった余剰の水素ガスがアノードガス拡散流路部41の下端側から排出される。排出ポート58から排出された余剰の水素ガスは、セパレータ50の水素排出路72および電解質膜ユニット20の図示しない排出路をセル毎に通過して、燃料電池10の上流の水素ガス流路に循環供給される。
セパレータ50における流入ポート57と排出ポート58は、アノードガス拡散流路部41に対してセル左右方向(図1における紙面と交差する方向)に延びるコモンレール状の流路とされているので、水素ガスは、アノードガス拡散流路部41を上方から下方に向かって電極面を面流のようにして流れて、その間に、このアノードガス拡散流路部41により膜電極接合体30のアノードに拡散供給される。流入ポート54と排出ポート56とについてもカソードガス拡散流路部42に対してセル左右に延びるコモンレール状の流路とされているので、空気は、カソードガス拡散流路部42を下方から上方に向かって電極面を面流のようにして流れて、その間に、このカソードガス拡散流路部42により膜電極接合体30のカソードに拡散供給される。
以上説明した本実施例の燃料電池10では、セパレータ50を挟んで電池セル12を隣り合わせるに当たり、セパレータ50の一方の側には、当該一方の側の電池セル12のアノードガス拡散流路部41を接合させる。また、セパレータ50の他方の側には、当該他方の側の電池セル12のカソードガス拡散流路部42を接合させる。更に、このセパレータ50の上端を跨ぐようにブリッジ43を備え、このブリッジ43により、セパレータ50の両側の上記のアノードガス拡散流路部41とカソードガス拡散流路部42の両ガス拡散流路部を連結させている。このように連結されたブリッジ43と両ガス拡散流路部とを得るに当たっては、ステンレス製の薄板をエキスパンドメタルのプレス成型と折り曲げプレス成型に処して、エキスパンドメタルのアノードガス拡散流路部41とカソードガス拡散流路部42の両ガス拡散流路部を、薄板の状態のままのブリッジ43と一体成型とした。よって、次の利点がある。図4は発電に伴う電子の流れを模式的に示す説明図である。
各電池セル12では、その有する膜電極接合体30の電解質膜31でのプロトン伝導に伴って発電する。この状況をセパレータ50を挟んで隣り合う電池セル12について説明すると、一方の電池セル12では、発電に伴い膜電極接合体30のアノード触媒電極32で発生した電子は、アノード側ガス拡散層34を経てアノードガス拡散流路部41に伝わった後に、アノードガス拡散流路部41と一体で連結するブリッジ43を経て他方の側の電池セル12におけるカソードガス拡散流路部42に移動する。そして、他方の電池セル12では、電子はこのカソードガス拡散流路部42からカソード側ガス拡散層35を経てカソード触媒電極33に到る。こうした隣り合う各電池セルでの電子の移動は図4に示されており、燃料電池全体としては、電池セルの積層方向に沿っての電子の移動が起こって発電電力が得られる。
アノードガス拡散流路部41からカソードガス拡散流路部42への電子の移動は、両ガス拡散流路部と接触するセパレータ50を通過して起きることも想定できるが、セパレータ50を通過する際には、接触抵抗に抗して移動する必要がある。ところが、セパレータ50の両側のアノードガス拡散流路部41およびカソードガス拡散流路部42とブリッジ43とは同一の金属薄板から形成された一体品として連結されているので、電子は、アノードガス拡散流路部41からブリッジ43を経てカソードガス拡散流路部42に移動する。従って、本実施例の燃料電池10によれば、セパレータ50を電子の移動に関与させないようにできるので、アノードガス拡散流路部41およびカソードガス拡散流路部42の両ガス拡散流路部とセパレータ50との接触抵抗を低減しないままでも、電池セル12の積層方向に沿った電子の移動を起こすことができる。しかも、連結されたブリッジ43と前記両ガス拡散流路部とはプレス成型を経た一体成型品であることから、ブリッジ43と両ガス拡散流路部との接触という事態は起きないので、接触抵抗は生じない。この結果、本実施例の燃料電池10によれば、電池セル12をセパレータ50を介在させて積層した燃料電池全体としての抵抗を低減できるので、発電効率を高めることができる。しかも、セパレータ50との接触抵抗低減のための手法、例えば接触界面の金メッキ等の表面処理が不要となるので、本実施例の燃料電池10によれば、コスト低減も図ることができる。
また、本実施例では、アノードガス拡散流路部41およびカソードガス拡散流路部42の両ガス拡散部とブリッジ43とを金属製の薄板の型成型品とした上で、ブリッジ43に該当する部位を薄板のまま型成型し、両ガス拡散流路部に該当する部位をエキスパンドメタルに型成型して作成した。よって、薄板の型成型にて容易にブリッジ43と両ガス拡散流路部とを連結させることができ、簡便である。
また、本実施例の燃料電池10では、図2に示すように長方形状の電池セル12のセル面において、ブリッジ43を長辺の側でセパレータ50の周囲端面を跨ぐようにした。よって、ブリッジ43を経た電子の経路(図4参照)の断面積、詳しくはブリッジ43のセル面の長手辺方向の電子の経路断面積を広くできる。図5は図2相当図であり電子の経路断面積の増加を図ったセパレータ50の変形例を示す説明図、図6はまた別のセパレータ50の変形例を示す説明図である。図5では、貫通孔44や空気排出路55bの数を少なくすることによって、隣り合う貫通孔44の間隔を広め、これにより電子の経路断面積を増やす形態を示している。図5では、図2と同一開口面積に貫通孔44や空気排出路55bを維持した上で、隣り合う44の間隔をほぼ均一とすることで、電子の経路断面積を増やす形態を示している。この場合、図6では、斜めの辺が向かい合う貫通孔44としたが、長方形状の貫通孔44として、隣り合う貫通孔の間隔をほぼ均一とすることもできる。このような電子の経路断面積の増大の自由度は、長方形状の短片の側でセパレータ50をブリッジ43で跨ぐ場合より高い。そして、上記したように長辺の側で跨ぐことにより、セパレータ50を挟んで隣り合う一方の電池セル12のアノードガス拡散流路部41から他方の電池セル12のカソードガス拡散流路部42に電子が流れる際の抵抗を低減できるので、発電効率向上の上から好ましい。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、上記した実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。例えば、本実施例では、アノードガス拡散流路部41とカソードガス拡散流路部42とをエキスパンドメタルとし、このエキスパンドメタルの両ガス拡散流路部をブリッジ43にて一体に連結したが、両ガス拡散流路部を多列の溝を電極面に亘って形成し、この多列の溝をガス拡散供給のための流路とするものとすることもできる。こうしても、多列の溝を有するアノードガス拡散流路部41とカソードガス拡散流路部42とを金属薄板のプレス成型にて形成した上で、薄板のままのブリッジ43にて多列の溝の両ガス拡散流路部を連結することもできる。
また、セパレータについては電子の流れに関与しないので、セパレータ自体を耐熱性の樹脂製セパレータとできる。こうすれば、電池セル12、延いては燃料電池10の軽量化を図ることができ、燃料電池10の搭載物、例えば車両においても軽量化を図ることができる。
また、ブリッジ43を厚くすることで、ブリッジ43における隣り合う貫通孔44の間の電子の経路断面積を増大させることもできる。この他、隣り合う貫通孔44の間隔やブリッジ43の厚みは、燃料電池10として要求される発電能力に応じて決めるようにすることもできる。
本発明の実施例としての燃料電池10の概略構成を電池セル積層方向に沿って破断して模式的に示す説明図である。 燃料電池10の電池セル12が有するセパレータ50を平面視して概略的に示す説明図である。 電池セル12が有するガス拡散流路ユニット40を示す説明図である。 発電に伴う電子の流れを模式的に示す説明図である。 図2相当図であり電子の経路断面積の増加を図ったセパレータ50の変形例を示す説明図である。 また別のセパレータ50の変形例を示す説明図である。
符号の説明
10…燃料電池
12…電池セル
20…電解質膜ユニット
21…シールガスケット
22…流入路
23…排出路
24〜26…シールリップ
30…膜電極接合体
31…電解質膜
32…アノード触媒電極
33…カソード触媒電極
34…アノード側ガス拡散層
35…カソード側ガス拡散層
40…ガス拡散流路ユニット
41…アノードガス拡散流路部
42…カソードガス拡散流路部
43…ブリッジ
44…貫通孔
50…セパレータ
51…中央プレート
52…サイドプレート
53…サイドプレート
54…流入ポート
55a…空気流入路
55b…空気排出路
56…排出ポート
57…流入ポート
58…排出ポート
59…セル内流路
71…水素流入路
72…水素排出路
73…冷媒流路

Claims (3)

  1. 燃料ガスと酸素含有ガスの供給を受けて発電する電池セルをセパレータを介在させて積層した燃料電池であって、
    前記電池セルは、
    電解質膜と膜両面に接合した触媒電極とを含む膜電極接合体と、
    該膜電極接合体の一方の面に接合され、前記燃料ガスをアノード側の前記触媒電極に拡散供給するアノードガス拡散流路部と、
    前記膜電極接合体の他方の面に接合され、前記酸素含有ガスをカソード側の前記触媒電極に拡散供給するカソードガス拡散流路部とを備え、
    前記セパレータの一方の側の前記電池セルの前記アノードガス拡散流路部と前記セパレータの他方の側の前記電池セルの前記カソードガス拡散流路部の両ガス拡散流路部は、該両ガス拡散流路部の間の前記セパレータの周囲端面を跨ぐブリッジにて連結され、
    該ブリッジと前記両ガス拡散流路部とは一体成型にて作成されている
    燃料電池。
  2. 前記一体成型された前記ブリッジと前記両ガス拡散流路部は、金属製の薄板の型成型品であり、前記ブリッジに該当する部位を薄板のまま型成型し、前記両ガス拡散流路部に該当する部位をエキスパンドメタルに型成型して作成されている請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記ブリッジは、長方形状の前記電池セルのセル面における長辺の側で前記セパレータの周囲端面を跨ぐ請求項1または請求項2に記載の燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017505531A (ja) * 2013-11-26 2017-02-16 コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ 有機電子デバイス中にp層を形成するためのインク

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