JP2010117065A - 可溶栓の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンチモンを含む低融点金属を用いた場合、低融点金属の内部に存在するボイドを低減し、耐クリープ性を一段と向上させることができる可溶栓の製造方法を得ることを目的とする。
【解決手段】貫通孔を有するブランク材の貫通孔の内壁にアンチモンを含む低融点金属を被覆する工程と、内壁に低融点金属を被覆した貫通孔に溶融状態の低融点金属を充填する工程と、貫通孔に充填された低融点金属を冷却して固化する工程とを含むものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、冷凍装置などの高圧容器の安全装置として用いられる可溶栓の製造方法に関するものである。
可溶栓とは、冷凍装置などの高圧容器の側壁または液溜部に備えられたネジ状の部材である。このネジ状の部材には高圧容器の内外を導通する逃がし穴(貫通孔)が備えられており、この貫通孔には高圧容器の内部に貯蔵された冷媒などの臨界温度以下の融点を有する低融点金属が充填されている。何らかの原因で高圧容器の内部に貯蔵された冷媒などが異常昇圧した場合に冷媒の温度も上昇する性質を利用し、可溶栓の貫通孔に充填されている低融点金属が軟化溶解して高圧容器内の冷媒を外気中に放出させることで、圧力容器の破裂を未然に防ぐことができる。
可溶栓に用いられる低融点金属としては、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)およびインジウム(In)からなる合金がある(例えば、特許文献1参照)。この合金を溶解して貫通孔に充填して可溶栓を製造することができる。また、可溶栓の本体となる貫通孔を有するネジ状の部材(ブランク材)と低融点金属との濡れ性をよくするために、貫通孔の内壁にフラックスを塗布し、その後低融点金属を貫通孔に充填する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
可溶栓に要求される特性としては、上述のように高圧容器の内部圧力が異常昇圧したときに低融点金属が確実に軟化溶融して高圧容器内の冷媒を外気中に放出させることができる特性と同時に、60℃、4MPa程度の可溶栓の正常時の使用環境下で低融点金属が長年設置したままでも微小リークなどの誤動作しない信頼性(耐クリープ性と称する)が要求される。この耐クリープ性を向上させる手段としては、貫通孔の内壁にニッケル(Ni)を主成分とする金属層を形成し、この貫通孔に溶融したスズ(Sn)を主成分とする低融点金属を流し込み、これを冷却して逃がし穴内低融点金属を固着した可溶栓が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
WO2006/057029号公報(4頁、図1) 特開2003−130240号公報(5頁、図1) 特開2001−201218号公報(3頁、図1)
近年、冷凍装置の小型化や従来のフッ素系冷媒に替わり、更なる省エネルギー化が可能なHFC冷媒やCOやNHなどの自然冷媒の適用によって、高圧容器の内部圧力が高くなる傾向にある。そのため、可溶栓に対してさらに高い耐クリープ性が求められていた。従来の可溶栓の貫通孔と低融点金属との濡れ性を向上させるための、フラックスや金属層を貫通孔の内壁に塗布する方法においては、確かに可溶栓の本体と低融点金属との接合強度が向上することによって耐クリープ性は向上するが、その耐クリープ性には限界があった。とくにアンチモンを含む低融点金属を用いた場合、貫通孔の内壁にNiを主成分とする金属層を形成しても耐クリープ性の向上が顕著に得られないという問題があった。
発明者は、アンチモンを含む低融点金属を用いたときの耐クリープ性があまり向上しない原因、すなわち60℃、4MPa程度の正常時の使用環境下での微小リークの原因を調査したところ、貫通孔に充填された低融点金属の内部に存在するボイド(気泡)が60℃、4MPa程度の長時間の環境下において圧力に対する合金の変形起点となり、微小リークの原因となっていることがわかった。
この発明は、アンチモンを含む低融点金属を用いた場合、低融点金属の内部に存在するボイドを低減し、耐クリープ性を一段と向上させることができる可溶栓の製造方法を得ることを目的とする。
この発明に係る可溶栓の製造方法は、貫通孔を有するブランク材の貫通孔の内壁にアンチモンを含む低融点金属を被覆する工程と、内壁に低融点金属を被覆した貫通孔に溶融状態の低融点金属を充填する工程と、貫通孔に充填された低融点金属を冷却して固化する工程とを含むものである。
この発明に係る可溶栓の製造方法においては、アンチモンを含む低融点金属を用いる場合に、貫通孔の内壁にこの低融点金属を被覆したのちにアンチモンを含む低融点金属を貫通孔に充填しているので、低融点金属の内部に存在するボイドを低減し、耐クリープ性を一段と向上させることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1における可溶栓の模式図である。可溶栓1の本体となるブランク材2は、ネジ状の形状をしており、中央部に貫通孔3を有している。この貫通孔3には低融点金属4が充填されている。
本実施の形態における可溶栓の製造方法について説明する。ブランク材2として、貫通孔3の穴径がφ6mm、ネジ部の外径がφ11mm、長さが21mmの黄銅製の部材を用意した。ネジ部の先端に黄銅製のふたを配置し、このふたを下にして350℃に過熱したホットプレートに載せた。上部の開口した貫通孔から溶融させた低融点金属である20Sn−35In−40Bi−5Sb(wt%)を流し込み、ブランク材のみを持ち上げることにより溶融した低融点金属を貫通孔の外部に排出し、ブランク材を空冷により冷却した。最後に、ブランク材をアセトン中で約5分間の超音波洗浄を行った。このようにして、貫通孔の内壁に厚さ約100μmの低融点金属の被膜を形成した。次に、この貫通孔の内壁に低融点金属が被覆されたブランク材のネジ部の先端に黄銅製のふたを配置して、このふたを下にしてホットプレートに載せた。上部の開口した貫通孔からφ2mm×1mm程度の小片に加工された低融点金属である20Sn−35In−40Bi−5Sb(wt%)を詰め込み、ホットプレートの温度を約350℃まで加熱して貫通孔に挿入した低融点金属を溶融する。このとき、貫通孔が完全に低融点金属で充填されるように、適宜低融点金属の小片を追加し、ステンレス製の攪拌棒で攪拌するなどした。最後に、ホットプレートの加熱を終了し、空冷により低融点金属が固化したのちにふたを取り、本実施の形態の可溶栓を作製した。このようにして、本実施の形態の可溶栓5個を用意した(実施例1〜5)。
次に、比較のために、貫通孔の内壁に低融点金属を被覆しない比較例を作製した。上述の実施例と同じブランク材を用いて、ネジ部の先端に黄銅製のふたを配置し、350℃に保持した恒温槽内で10分ほど加熱した後、ふたを下にして石膏ボード上に置き、先端にロジン系のフラックス(例えば千住金属工業株式会社製デルタラックス523H)が塗布されたφ2mm×300mmの棒状の低融点金属である20Sn−35In−40Bi−5Sb(wt%)を、貫通孔の内壁に接触させることにより溶融させながら充填した。最後に、空冷により低融点金属が固化したのちにふたを取り、比較例となる可溶栓を5個作製した(比較例1〜5)。なお、気泡を抜くために、低融点金属を貫通孔に溶融させながら充填する際に、適宜ステンレス製の攪拌棒で溶融した低融点金属を上下攪拌した
次に、本実施の形態で作製した、実施例1〜5および比較例1〜5の可溶栓において、ボイド率、動作性および耐クリープ性を評価した。これらの評価方法について説明する。
ボイド率は、3次元透過X線装置を用いて、全方位からの可溶栓の透過画像を取得後、画像処理装置で透過画像を2値化し、ボイドと推定される白い部分の面積を積算し、低融点金属の全面積に対するボイドの積算面積の割合を算出し、この割合の4方向の画像から得られる平均値をボイド率(%)とした。
動作性および耐クリープ性を評価するために、可溶栓を圧力容器に取付けた。この圧力容器に、封止弁を備えた配管を経由して圧力計および減圧弁を備えた窒素ボンベを接続し、封止弁を開状態にして窒素ボンベから圧力容器に窒素ガスを封入し、圧力計が4.5MPaを指したところで、封止弁を閉じた。この圧力容器を温度制御装置によって水温を調整することができる水槽内に水没させた。
動作性は、高圧力容器の内部の冷媒などが異常昇圧し冷媒の温度が上昇したときに内部の圧力を減圧するために、可溶栓が少なくとも75℃以下で確実にリークすることを意味する。このように水没させた圧力容器に対して、水温を60℃から80℃まで1分間定温で保持したのちに1℃ずつ上昇させたときに、75℃以下で可溶栓から気泡が発生した場合は可溶栓が動作したものと判断し、75℃でも気泡が発生しない場合は動作しなかったものと判断した。
耐クリープ性は、60℃以下の正常状態で高圧容器を長時間保持したときに、リークなどが発生しないことを意味する。上述の動作性の評価に用いた圧力容器と同様な圧力容器を用いるが、動作性の評価のときは封止弁を閉じるときの圧力容器の内圧を4.5MPaとしたが、耐クリープ性の評価のときは、圧力容器の内圧は9MPaとした。このように内圧を設定して水没させた圧力容器に対して、水温を60℃に一定に保った状態で100時間保持し、2時間毎に可溶栓からの気泡の発生および低融点金属の飛び出しを観測した。そして、100時間経過後まで気泡の発生および低融点金属の飛び出しが観測されなければ、耐クリープ性は合格とし、100時間経過前に気泡の発生あるいは低融点金属の飛び出しのどちらか一方でも観測された場合は、耐クリープ性は不合格とした。
表1は、本実施の形態における、実施例1〜5および比較例1〜5の可溶栓のボイド率、動作性および耐クリープ性を示したものである。動作性に関しては、動作した場合を「○」、動作しなかった場合を「×」で示している。耐クリープ性に関しては、合格した場合を「○」、不合格の場合を「×」で示している。
Figure 2010117065
表1から、本実施の形態における実施例1〜5のように、貫通孔に充填する低融点金属と同じ低融点金属を貫通孔の内壁にあらかじめ被覆したのちに低融点金属を充填することで、ボイドの発生を抑制できるとともに耐クリープ性も向上することがわかる。
このようにアンチモンを含む低融点金属を貫通孔の内壁にあらかじめ被覆したのちに同種の低融点金属を充填することで耐クリープ性が向上する理由は、次のように予想される。アンチモンを含む低融点金属は、このアンチモンが低融点金属の濡れ性を低下させるため、比較例1〜5のように貫通孔の内壁に被覆がない場合には、貫通孔の内壁に直接接触する低融点金属を長時間溶融状態にする必要があるため酸化物が生成されやすくなる。その結果、ボイドの発生が多くなると考えられる。これに対して、実施例のようにあらかじめ貫通孔の内壁に被覆を施すと、この被覆の膜厚が約100μmと薄いためにすぐに溶融拡散して濡れを確保(冷却固化)することができる。その結果酸化物が生成されにくくなってボイドの発生を抑制することができると考えられる。
なお、本実施の形態においては、低融点金属として、20Sn−35In−40Bi−5Sb(wt%)を用いたが、他のSnInBiSb系合金、例えば17Sn−35In−41Bi−7Sb(wt%)などを用いても同様な効果が得られる。
また、本実施の形態においては、貫通孔の内壁の被膜の厚さは約100μmであったが、この被膜の厚さは10〜100μmの範囲であればよい。この範囲であれば、被膜が冷却固化されるまでに酸化物の生成を抑制する作用があるので、ボイドの発生を抑制できるとともに耐クリープ性も向上することができる。
さらに、本実施の形態においては、貫通孔の内壁に被覆する低融点金属と貫通孔の内部に充填させる低融点金属とは同じ組成のものを用いたが、必ずしも同一の組成である必要はなく、アンチモンが3〜10wt%含むSnInBiSb系合金であればよい。
また、本実施の形態においては、低融点金属を350℃で溶融したが、溶融温度は高い方が望ましい。溶融温度が高いほど低融点金属が速く溶融して全ての低融点金属が液相になるまでの時間が短くなり、粘度が短時間で低下するためにボイドの発生をさらに抑制することができる。とくに、溶融温度が400℃以上でこの効果は一層顕著になる。
実施の形態2.
実施の形態1においては、貫通孔の内壁に被覆を形成しない比較例を示したが、実施の形態2においては、Niを主成分とする被膜を形成した比較例を示す。本実施の形態においては、可溶栓の実施例1〜5は、実施の形態1と同じである。比較例6〜10となる可溶栓の製造方法について説明する。
実施の形態1と同様なブランク材を用意し、貫通孔の内壁にめっきを用いてNiの被膜を形成した。このNi被膜の膜厚は約10μmである。貫通孔の内壁にNi被膜が形成されたブランク材を、実施の形態1の実施例1〜5と同様に、ホットプレートなどを用いて低融点金属である20Sn−35In−40Bi−5Sb(wt%)を貫通孔に充填した。このようにして、本実施の形態における比較例5個を用意した(比較例6〜10)。さらに、実施の形態1と同様に、ボイド率、動作性および耐クリープ性を評価した。
表2は、本実施の形態における、比較例6〜10の可溶栓のボイド率、動作性および耐クリープ性を示したものである。比較のために、実施の形態1で示した実施例1〜5も併せて示している。
Figure 2010117065
表2から、本実施の形態における比較例6〜10のように、貫通孔に充填する低融点金属と異なる低融点金属を貫通孔の内壁にあらかじめ被覆しても、ボイドの発生をある程度抑制できるものの、耐クリープ性の向上が不十分であることがわかる。これに対して、実施例1〜5のように、貫通孔に充填する低融点金属と同じ低融点金属を貫通孔の内壁にあらかじめ被覆したのちに低融点金属を充填することで、ボイドの発生を抑制できるとともに耐クリープ性も向上させることができる。
実施の形態3.
実施の形態1においては、貫通孔に低融点金属を充填する際に、固体状態の小片を挿入したのち低融点金属の融点以上の350℃に加熱していたが、実施の形態2においては、溶融状態で貫通孔に低融点金属を充填する例を示す。
実施の形態1と同様に、ブランク材の貫通孔の内壁に厚さ約100μmの低融点金属である20Sn−35In−40Bi−5Sb(wt%)の被膜を形成する。次に、ネジ部の先端に黄銅製のふたを配置し、350℃に保持した恒温槽内で10分ほど加熱した後、ふたを下にして石膏ボード上に置き、先端にロジン系のフラックス(例えば千住金属工業株式会社製デルタラックス523H)が塗布されたφ2mm×300mmの棒状の低融点金属である20Sn−35In−40Bi−5Sb(wt%)を、貫通孔の内壁に接触させることにより溶融させながら充填した。最後に、空冷により低融点金属が固化したのちにふたを取り、比較例となる可溶栓を5個作製した(実施例6〜10)。
表3は、本実施の形態における、実施例6〜10の可溶栓のボイド率、動作性および耐クリープ性を示したものである。
Figure 2010117065
表3から、本実施の形態における実施例6〜10のように、貫通孔に充填する低融点金属と同じ低融点金属を貫通孔の内壁にあらかじめ被覆したのちに低融点金属を溶融しながら充填した場合でも、固体状態で低融点金属を挿入する実施の形態の実施例1〜5と同様に、ボイドの発生を抑制できるとともに耐クリープ性も向上することがわかる。
なお、本実施の形態においては、低融点金属を350℃で溶融したが、溶融温度は高い方が望ましい。溶融温度が高いほど低融点金属が速く溶融して全ての低融点金属が液相になるまでの時間が短くなり、粘度が短時間で低下するためにボイドの発生をさらに抑制することができる。とくに、溶融温度が400℃以上でこの効果は一層顕著になる。低融点金属の溶融温度を400℃以上にする場合には、ロジン系フラックスよりの耐熱性の高い、燐酸、塩素あるいは亜鉛を含有した無機系フラックスを用いる方が好ましい。
実施の形態4.
実施の形態4においては、実施の形態1において貫通孔に低融点金属を充填する際に、固体状態の小片を挿入するときに、同時にフラックスを滴下する例を示す。
まず始めに、フラックス(例えば千住金属工業株式会社製デルタラックス523H)をシリンジに充填した。そして、実施の形態1と同様に貫通孔の内壁に厚さ約100μmの低融点金属の被膜を形成した。次に、この貫通孔の内壁に低融点金属が被覆されたブランク材のネジ部の先端に黄銅製のふたを配置して、このふたを下にしてホットプレートに載せた。上部の開口した貫通孔からφ2mm×1mm程度の小片に加工された低融点金属である20Sn−35In−40Bi−5Sb(wt%)を詰め込むときに、シリンジからフラックスを所定の量同時に貫通孔の内部に滴下した。その後、ホットプレートの温度を約350℃まで加熱して貫通孔に挿入した低融点金属を溶融した。本実施の形態においては、フラックスの滴下量を、0.0(フラックスなし)、0.1、0.3、0.5、0.7、1.0,1.5および2.0ccと変化させた可溶栓を作製した。さらにこれらのフラックスの滴下量を変化させた可溶栓に対して、実施の形態1と同様にボイド率を測定した。
図2は、本実施の形態における、フラックスの滴下量とボイド率との関係を示した特性図である。図2にから、フラックスの滴下量が0.1〜0.5ccの範囲において、フラックスを滴下していない場合よりボイド率が低下することがわかる。また、実施の形態1および実施の形態3における実施例1〜10のボイド率と耐クリープ性との相関から、ボイド率が8%以下であればクリープ特性の向上が見られることから、フラックス滴下量を、0.1cc以上1.0cc以下にすることで、耐クリープ性が向上し信頼性の高い可溶栓を作製することができる。
なお、上述のようなフラックスの滴下量は、可溶栓の大きさや低融点金属の充填密度、加熱温度、フラックスの種類や濃度により変化するが、概ね上述のような滴下量の範囲で問題ないと思われる。
この発明の実施の形態1における可溶栓の模式図である。 この発明の実施の形態4における可溶栓の特性図である。
符号の説明
1 可溶栓
2 ブランク材
3 貫通孔
4 低融点金属

Claims (3)

  1. 貫通孔を有するブランク材の前記貫通孔の内壁にアンチモンを含む低融点金属を被覆する工程と、
    内壁に前記低融点金属が被覆された前記貫通孔に溶融状態の前記低融点金属を充填する工程と、
    前記貫通孔に充填された前記低融点金属を冷却して固化する工程と
    を含む可溶栓の製造方法。
  2. 貫通孔を有するブランク材の前記貫通孔の内壁にアンチモンを含む低融点金属を被覆する工程と、
    内壁に前記低融点金属が被覆された前記貫通孔に固体状態の前記低融点金属を挿入する工程と、
    前記低融点金属を融点以上の温度に加熱して前記低融点金属を溶融する工程と、
    前記貫通孔に充填された前記低融点金属を冷却して固化する工程と
    を含む可溶栓の製造方法。
  3. 貫通孔に低融点金属を挿入する工程において、前記貫通孔にフラックスを注入することを特徴とする請求項2記載の可溶栓の製造方法。
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