JP2010117002A - 弁装置及びサーボ弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スプール4のポートの開口率を規定する規定部材4aから位置制御手段の制御基準とされる基準位置4cまでの距離を調節可能な距離調節手段5を備える。
【選択図】図1
Description
このスプール弁は、流体の流入出口であるポートを有するスリーブと、該スリーブ内において長手方向に移動可能とされるスプールとを備えている。そして、スプールの移動位置によってポートの開口率が変化し、開口率に応じた流量を流体がポートから吐出されるように構成されている。
そして、移動の際に基準とされるスプールの基準位置から上記規定部材までの距離が一定であるため、基準位置の位置を制御することによってポートの開口率を正確に規定することが可能となっている。
具体的には、ポートが完全に閉鎖された状態で規定部材の端部がポートの端部よりも大きく離間されている場合には、スプールを移動させてから規定部材の端部がポート端部に移動するまでに時間を要するため、ポートの開口開始タイミングが遅くなる。
また、ポートが完全に閉鎖された状態で規定部材の端部がポートの端部に近い場合には、スプールを移動させて直ぐに規定部材の端部がポート端部に到達するため、ポートの開口開始タイミングが早くなる。
さらに、ポートの閉鎖開始タイミングは、ポートが完全に開口された状態における規定部材の端部とポートの端部との位置関係によって決まる。
したがって、このようなスプール弁の特性は、スプール弁を製造した段階で決定され、調節することができない。
このため、基準位置を移動させた場合におけるポートの開口開始タイミングあるいは閉鎖開始タイミングを変化させることができ、弁装置の特性を変化させることができる。
したがって、本発明によれば、ポートを有するスリーブ内においてスプールを長手方向に移動可能とさせることによってポートの開口率を変化させる弁装置において、弁装置自体を取り替えることなく弁装置の特性を変化させることが可能となる。
図1に示すように、本実施形態のサーボ弁1は、筐体2と、スリーブ3と、スプール4と、伸縮装置5(距離調節手段)と、ノズル6と、ノズルフラッパ7と、トルクモータ8(位置制御手段)とを備えている。
なお、筐体2の内部に形成される流路については後述する。
このスリーブ3は、内部と外部とを連通するポートを複数備えている。より詳細には、スリーブ3は、左右対称に3つずつのポートを有しており、各々の側に対して、流体をスリーブ3内に導入するための流入ポート3aと、流体をスリーブ3の外部に導出するための流出ポート3bと、スリーブ3内とサーボ弁1による流体の供給先との間にて流体の導出入を行うための流出入ポート3cとを備えている。
なお、以下の説明においては、説明の便宜上、図2に示すように、スリーブ3の一方側(図1における左側)を左側とし、スリーブ3の他方側(図1における右側)を右側として説明する。そして、左側に位置する流入ポート3aを第1流入ポート3a1、右側に位置する流入ポート3aを第2流入ポート3a2、左側に位置する流出ポート3bを第1流出ポート3b1、右側に位置する流出ポート3bを第2流出ポート3b2、右側に位置する流出入ポート3cを第1流出入ポート3c1、左側に位置する流出入ポート3cを第2流出入ポート3c2として説明する場合がある。
規定部材4aは、スリーブ3の内径と略同一の直径を有する円柱部材であり、流入ポート3a及び流出ポート3bの開口面積よりも広い幅を有している。
そして、スプール4は、各規定部材4aによって流入ポート3a及び流出ポート3b覆って閉鎖される位置から、流入ポート3a及び流出ポート3bが規定部材4aによって覆われずに開放される位置の範囲で移動可能とされている。
電歪素子5aは、各連結部4bに組み込まれて規定部材4a同士の間ごとに配置されており、制御部5bの制御の下に伸縮するものである。
また、制御部5bは、スプール4の内部を挿通する配線(不図示)を介して各電歪素子5aに電気的に接続されている。
そして、伸縮装置5によって、電歪素子5aを制御部5bの制御の下に伸び縮みさせることによって、スプール4の長さを調節する。
また、第2規定部材4a2と第3規定部材4a3との間に配置される電歪素子5aである第2電歪素子5a2によって、第2規定部材4a2から第3規定部材4a3までの距離が調節される。
また、第3規定部材4a3と第4規定部材4a4との間に配置される電歪素子5aである第3電歪素子5a3によって、第3規定部材4a3から第4規定部材4a4までの距離が調節される。
つまり、電歪素子5aが、各規定部材4aの間に配置されており、各規定部材4aの位置を独立して調節させることができる。
なお、以下の説明において、スリーブ3の左側の上方に位置するノズル6を第1ノズル6a、スリーブ3の右側の上方に位置するノズル6を第2ノズル6bとして説明する場合がある。
そして、ノズルフラッパ7は、スプール4とフィードバックスプリング9を介して接続されている。なお、ノズルフラッパ7は、スプール4の第2規定部材4a2の右側側面に固定されている。そして、本実施形態においては、第2規定部材4a2の右側側面が、スプール4を移動させる際の基準位置4cとされている。
なお、トルクモータ8は、筐体2の上部に対して固定されている。
また、流路2aは、第1ノズル6aに流体を供給する流路2a1と、第2ノズル6bに流体を供給する流路2a2とを備えている。そして、流路2a1がスリーブ3の左側の開放端と接続され、流路2a2がスリーブ3の右側の開放端と接続され、スプール4の左側端面が流路2a1を流れる流体の圧力を受け、スプール4の右側端面が流路2a2を流れる流体の圧力を受けるように構成されている。
なお、以下の説明において、スプール4が移動していない状態での位置を基準位置とする。
なお、ノズルフラッパ7の右側への傾斜角度が大きくなる程、流路2a1内の圧力が大きくなり、スプール4の右側への移動量が大きくなる。
そして、ノズルフラッパ7の傾斜角度は、トルクモータ8がノズルフラッパ7に作用させるトルクの大きさに比例するため、トルクモータ8の出力を制御することによってスプール4の移動量を制御することができる。
なお、ノズルフラッパ7の左側への傾斜角度が大きくなる程、流路2a2内の圧力が大きくなり、スプール4の左側への移動量が大きくなる。
例えば、サーボ弁1の特性としては、スプール4が基準位置から少しでも変位した場合に流出入ポート3cに流体が流れるクリティカルセンタ、スプール4が基準位置から大きく変化した場合に流出入ポート3cに流体が流れるオーバラップ、及びスプール4が基準位置の場合にも流出入ポート3cに流体が流れるアンダラップが挙げられる。
以下に、上記特性を本実施形態のサーボ弁1によって達成するための方法について説明する。
サーボ弁1の特性をクリティカルセンタとする場合には、図2に示すように、スプール4が基準位置である際に、第1規定部材4a1の右側端部が第1流入ポート3a1の右側端部と合い、第2規定部材4a2の左側端部が第1流出ポート3b1の左側端部と合い、第3規定部材4a3の右側端部が第2流出ポート3b2の右側端部と合い、第4規定部材4a4の左側端部が第2流入ポート3a2の左側端部と合うように、基準位置4cからの各規定部材4aまでの距離を伸縮装置5によって調節する。
そして、第1流入ポート3a1と第2流出ポート3b2とが開口されると、流体が第1流入ポート3a1からスリーブ3内に流れ込み、第1流出入ポート3c1を介して供給先に供給される。そして、供給先から戻された流体は、第2流出入ポート3c2を介して再びスリーブ3内に流れ込んだ後、第2流出ポート3b2を介してスリーブ3の外部に排出され、さらには筐体2の排出口2Aを介してサーボ弁1の外部に排出される。
そして、第2流入ポート3a2と第1流出ポート3b2とが開口されると、流体が第2流入ポート3a2からスリーブ3内に流れ込み、第2流出入ポート3c2を介して供給先に供給される。そして、供給先から戻された流体は、第1流出入ポート3c1を介して再びスリーブ3内に流れ込んだ後、第1流出ポート3b1を介してスリーブ3の外部に排出され、さらには筐体2の排出口2Aを介してサーボ弁1の外部に排出される。
サーボ弁1の特性をオーバラップとする場合には、図3に示すように、スプール4が基準位置である際に、第1規定部材4a1の右側端部が第1流入ポート3a1の右側端部よりも右側に位置し、第2規定部材4a2の左側端部が第1流出ポート3b1の左側端部よりも左側に位置し、第3規定部材4a3の右側端部が第2流出ポート3b2の右側端部よりも右側に位置し、第4規定部材4a4の左側端部が第2流入ポート3a2の左側端部よりも左側に位置するように、基準位置4cからの各規定部材4aまでの距離を伸縮装置5によって調節する。
サーボ弁1の特性をアンダラップとする場合には、図4に示すように、スプール4が基準位置である際に、第1規定部材4a1の右側端部が第1流入ポート3a1の右側端部よりも左側に位置し、第2規定部材4a2の左側端部が第1流出ポート3b1の左側端部よりも右側に位置し、第3規定部材4a3の右側端部が第2流出ポート3b2の右側端部よりも左側に位置し、第4規定部材4a4の左側端部が第2流入ポート3a2の左側端部よりも右側に位置するように、基準位置4cからの各規定部材4aまでの距離を伸縮装置5によって調節する。
つまり、上述の規定部材4aの配置によって、スプール4が基準位置の場合であっても流体が供給先に供給される。このため、サーボ弁1の特性を、スプール4が基準位置の場合にも流出入ポート3cに流体が流れるアンダラップとすることができる。
しかしながら、第1流入ポート3a1と第2流出ポート3b2との開口タイミング、及び、第2流入ポート3a2と第1流出ポート3b1との開口タイミングが必ずしも一緒となる必要はない。
例えば、スプール4が基準位置の場合に、第1流入ポート3a1のみがわずかに開口されるように、伸縮装置5によって第1規定部材4a1の位置を調節しても良い。これによって、供給先における第1流出入ポート3c1側の圧力を上昇させることができる。
また、スプール4が基準位置の場合に、第2流入ポート3a2のみがわずかに開口されるように、伸縮装置5によって第4規定部材4a4の位置を調節しても良い。これによって、供給先における第2流出入ポート3c2側の圧力を上昇させることができる。
つまり、本実施形態のサーボ弁1によれば、供給先における流体の圧力を調節することも可能となる。
このため、基準位置4cを移動させた場合における第1流入ポート3a1と第2流入ポート3a2と第1流出ポート3b1と第2流出ポート3b2との開口開始タイミングあるいは閉鎖開始タイミングを変化させることができ、弁装置の特性を変化させることができる。
したがって、本実施形態のサーボ弁1によれば、ポートを有するスリーブ内においてスプールを長手方向に移動可能とさせることによってポートの開口率を変化させるサーボ弁において、サーボ弁自体を取り替えることなくサーボ弁の特性を変化させることが可能となる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、スリーブとスプールとを備えるスプール弁全般に適用することができる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、スプール4の規定部材4aを基準位置4cに対して変位可能な機構であれば、伸縮装置5のアクチュエータとして用いることができる。
Claims (5)
- ポートを有するスリーブ内において長手方向に移動可能とされると共に移動位置に応じて前記ポートの開口率を規定するスプールと、該スプールの位置を制御する位置制御手段とを備える弁装置であって、
前記スプールの前記ポートの開口率を規定する規定部材から前記位置制御手段の制御基準とされる基準位置までの前記長手方向の距離を調節可能な距離調節手段を備えることを特徴とする弁装置。 - 前記スリーブが複数のポートを備え、前記スプールが2つ以上の前記ポートに対して前記規定部材を備え、
前記距離調節手段は、各規定部材の前記基準位置までの距離を独立して調節可能であることを特徴とする請求項1記載の弁装置。 - 前記距離調節手段は、前記規定部材と前記基準位置との間に配置されるアクチュエータと、該アクチュエータを制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1または2記載の弁装置。
- 前記アクチュエータは、電歪素子であることを特徴とする請求項3記載の弁装置。
- 第1流入ポート、第2流入ポート、第1流出ポート、第2流出ポート、第1流出入ポート及び第2流出入ポートを有するスリーブと、
前記第1流入ポートの開口率を移動位置に応じて規定する第1規定部材、前記第1流出ポートの開口率を移動位置に応じて規定する第2規定部材、前記第2流出ポートの開口率を移動位置に応じて規定する第3規定部材、及び前記第2流入ポートの開口率を移動位置に応じて規定する第4規定部材を有すると共に前記スリーブ内において長手方向に移動されるスプールと、
該スプールの位置を制御する位置制御手段と、
を備えるサーボ弁であって、
前記スプールの前記第1規定部材から前記位置制御手段の制御基準とされる基準位置までの距離と、
前記スプールの前記第2規定部材から前記位置制御手段の制御基準とされる基準位置までの距離と、
前記スプールの前記第3規定部材から前記位置制御手段の制御基準とされる基準位置までの距離と、
前記スプールの前記第4規定部材から前記位置制御手段の制御基準とされる基準位置までの距離と、
を独立して調節可能な距離調節手段を備えることを特徴とするサーボ弁。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103195767A (zh) * | 2013-04-12 | 2013-07-10 | 长春航空液压控制有限公司 | 一种直动调节式力矩马达流量伺服阀 |
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2008
- 2008-11-14 JP JP2008291995A patent/JP5212035B2/ja active Active
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