JP2010115884A - タイヤ修正装置及びタイヤ製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加硫後のタイヤのブロックを押圧する押圧部材を交換せずに、トレッド部を傷つけることなく、複数種類のタイヤのブロックの倒れを修正する。
【解決手段】タイヤ修正装置1の支持装置2でタイヤTを支持し、トレッド部90のタイヤ幅方向中央側のブロック96に中央側押圧部材21を、タイヤ幅方向両外側のブロック96にタイヤ幅方向に離間した一対の外側押圧部材31を、それぞれ押付手段25、35により押し付ける。外側押圧部材31は、押し付けられるタイヤ外面の傾斜に合わせて押付角度を変化させ、対向するタイヤ外面に沿わせてブロック96に押し付ける。タイヤTを回転させて、押圧した状態のブロック96を押圧部材21、31に対して変位させて変位の逆側に変形させ、倒れが生じたブロック96を倒れの逆側に変形させて倒れを修正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トレッド部に複数のブロックが形成された加硫後のタイヤの倒れが生じたブロックを変形させてブロックの倒れを修正するタイヤ修正装置と、ブロックの倒れを修正してタイヤを製造するタイヤ製造方法に関する。
空気入りタイヤは、一般に、未加硫ゴム等からなる各タイヤ構成部材やリボン状ゴムを順次配置等してグリーンタイヤ(生タイヤ)を成形し、タイヤ加硫機の加硫モールド内で加硫成型して製造される。また、加硫時には、加硫モールド内に設けられた突起やブレードにより、タイヤ外面に溝やサイプ及び、それらにより区画されたブロック等が形成され、タイヤのトレッド部に各要素からなる所定のトレッドパターンが形成される。続いて、加硫成型の完了後に、加硫モールドの各分割部をタイヤから分離させて型抜きし、加硫後のタイヤに、コード等の補強材の冷却による収縮で生じる変形を防止するためのポストキュアインフレーション処理(以下、PCI処理という)を施す。
ところで、この型抜き時には、例えば加硫モールドの型抜き方向(突起やブレードの移動方向)が溝やサイプの形成方向と一致しないことに起因して、突起やブレードからブロックに型抜き方向の力が作用し、一部のブロックが力の作用方向に倒れるように変形してブロックに倒れ(以下、このブロックの倒れをブロック倒れという)が生じることがある。また、ブロック倒れに伴い、隣接するブロック同士が接触し、或いは、ブロック間のサイプや溝の幅が変化して、設計幅よりも狭くなることもある。特に、スノータイヤや寒冷地で使用されるスタッドレスタイヤのトレッドパターンは、グリップ性能等の雪氷上性能を確保するため、サイプが汎用のタイヤに比べて2倍程度も多く、より細かいブロックに区画されたパターンに設計されており、ブロックの変形や倒れがより生じ易くなっている。
図7は、このようなタイヤのトレッドパターンの例を模式的に示す図であり、図7Aはタイヤ半径方向外側から見た要部平面展開図、図7Bは倒れが生じたブロックを模式的に示す図7Aの矢印Y(タイヤ幅)方向から見た側面図である。
このタイヤTは、図7Aに示すように、トレッド部90に、タイヤ周方向(図では上下方向)に延びる複数(ここでは、4本)の周方向溝91と、周方向溝91と交差する方向(ここでは、タイヤ幅方向)に延びる複数の横溝92とを有し、それらにより区画されて複数のブロック93が形成されている。また、各ブロック93内に、それぞれ所定方向に延びる複数のサイプ95(ここでは、タイヤ幅方向に延びる4本のサイプ95)が形成され、各ブロック93がタイヤ周方向に分断されて、より小さい複数のブロック96に区画されている。
更に、このタイヤTでは、上記した加硫モールドの型抜き時に作用する力により、図7Bに示すように、一部のサイプ95を挟んだブロック96が、それぞれ力の作用方向(ここでは、タイヤ周方向)に倒れるように変形する。その結果、これらブロック96に、倒れがない一部の正常なブロック96(図では、ニ点鎖線で示す)に対し、作用する力の大きさ等に応じた、主にタイヤ周方向のブロック倒れが生じている。
そのため、このようなタイヤTの加硫時には、従来、加硫モールド内にシリコン等からなる離型剤を加硫毎に塗布し、サイプ95からのブレードの抜き抵抗を小さくする等して、ブロック倒れの発生や倒れの程度(変形量)を低減するのが一般的である。ところが、例えば、リボン状のゴム部材を螺旋状に巻き付けて積層することでトレッドゴム等を形成するタイヤTでは、離型剤が積層されたゴム部材間や隙間に入り込む恐れがあるため、離型剤を塗布できない。その結果、このタイヤTでは、型抜き時の加硫モールドの抜き抵抗及び、ブロック96に作用する力も大きくなるため、ブロック倒れの発生や倒れの程度もより大きくなる傾向がある。
このブロック倒れに対し、従来、加硫後のPCI処理と同時に、トレッド部90のブロック96を押圧部材により押圧しつつ、押圧部材に対してブロック96を相対移動させ、押圧部材から作用する摩擦力でブロック96を変形させてブロック倒れを修正するようにしたタイヤ修正装置も知られている(特許文献1参照)。
図8Aは、このような従来のタイヤ修正装置の例を模式的に示す要部側面図であり、図8Bは図8Aの矢印X方向から見たタイヤ修正装置の一部を示す平面図である。
この従来のタイヤ修正装置100は、図示のように、加硫後のタイヤTを周方向に回転可能に内圧を維持した状態で支持する支持装置101と、冷却液Rを収容して所定温度に調整し、タイヤTの下方部分を冷却液R内に浸漬させるPCI処理槽102とを備えている。また、タイヤ修正装置100は、タイヤTの半径方向に沿って軸線に向けて設置されたピストン・シリンダ機構110と、そのシリンダ111内から進退するピストンロッド112の先端に固定された取付部材113と、取付部材113にボルト等により取り付けられたタイヤTのブロック96を押圧する押圧部材114とを備えている。
この従来のタイヤ修正装置100では、PCI処理槽102の冷却液RにタイヤTの一部を浸漬した状態で、支持装置101の回転駆動手段(図示せず)によりタイヤTを周方向に回転させ、タイヤTの全体を均一に冷却してPCI処理を施す。同時に、ピストン・シリンダ機構110を作動させて押圧部材114をタイヤTのトレッド部90に押し付け(図では、実線で押付前の状態を、点線で押付後の状態をそれぞれ示す)、押圧部材114によりブロック96を押圧しつつ、上記したタイヤTの回転によりブロック96をタイヤ周方向に移動させる。これにより、押圧された状態のブロック96を、押圧部材114との摩擦力により移動方向の逆側に変形させることで、タイヤ周方向に倒れが生じたブロック96を倒れの逆側に順に変形させて各ブロック倒れを修正する。
しかしながら、このタイヤ修正装置100では、押圧部材114が、トレッド部90のタイヤ幅方向の全体を一度に押圧できる長さに、かつ、タイヤTの外周面形状に合わせて形成され、トレッド部90に対向して固定されている。そのため、押圧するタイヤTの形状やサイズ等の種類毎に、それぞれに合わせた押圧部材114を予め用意する必要がある。また、押圧部材114とタイヤTの形状が合わないときには、押圧したトレッド部90の表面に傷がつく恐れがあるため、押圧するタイヤTを変更する毎に、都度、押圧するタイヤTに合わせて押圧部材114を交換することも要求される。更に、タイヤ加硫機毎に設けられる各PCI処理槽102に対応して、それぞれPCI処理するタイヤTに合わせたタイヤ修正装置100を設置する必要もある。
このように、この従来のタイヤ修正装置100では、各押圧部材114により対応するタイヤTしか押圧できず、押圧部材114の数が増加して用意にかかるコストが高くなるとともに、その交換に要する手間や時間、及び工数が増加して生産性や利便性が低くなる傾向がある。また、押圧部材114の保管や複数のタイヤ修正装置100の設置に大きなスペースが必要であり、コストがより増加し、かつスペースの有効利用が妨げられる、という問題もある。
特開2007−98773号公報
本発明は、これら従来の問題に鑑みなされたものであって、その目的は、加硫後のタイヤのブロックを押圧する押圧部材を交換せずに、トレッド部を傷つけることなく、複数種類のタイヤのブロックの倒れを修正してタイヤを製造できるようにし、その交換に要する工数や、必要なスペース及びコストを削減して、生産性や利便性を向上させることである。
本発明は、トレッド部に複数のブロックが形成された加硫後のタイヤのブロックを押圧部材により押圧する押圧装置と、押圧された状態のブロックを押圧部材に対して相対的に変位させる変位手段とを備え、倒れが生じたブロックを倒れの逆側に変形させてブロックの倒れを修正するタイヤ修正装置であって、押圧装置は、トレッド部のタイヤ幅方向中央側のブロックを押圧する中央側押圧部材と、トレッド部のタイヤ幅方向両外側のブロックをそれぞれ押圧する一対の外側押圧部材と、中央側押圧部材を移動させてブロックに押し付ける中央側押付手段と、各外側押圧部材をそれぞれ移動させてブロックに押し付ける押付角度が変更可能な一対の外側押付手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、トレッド部に複数のブロックが形成された加硫後のタイヤの倒れが生じたブロックを、押圧部材により押圧した状態で押圧部材に対して相対的に変位させ、倒れの逆側に変形させてブロックの倒れを修正してタイヤを製造するタイヤ製造方法であって、トレッド部のタイヤ幅方向中央側のブロックに中央側押圧部材を移動させて押し付ける工程と、トレッド部のタイヤ幅方向両外側のブロックのそれぞれに外側押圧部材を移動させて押し付ける工程と、外側押圧部材を押し付けるタイヤ外面の傾斜に合わせて外側押圧部材の押付角度を変化させる工程と、各押圧部材により押圧した状態のブロックを相対的に変位させる工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、加硫後のタイヤのブロックを押圧する押圧部材を交換せずに、トレッド部を傷つけることなく、複数種類のタイヤのブロックの倒れを修正してタイヤを製造でき、その交換に要する工数や、必要なスペース及びコストを削減して、生産性や利便性を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のタイヤ修正装置は、上記した従来のタイヤ修正装置100と同様に、トレッド部に複数のブロックが形成された加硫後のタイヤの倒れが生じたブロックを変形させ、ブロック倒れを修正してタイヤを製造する際に使用される。
なお、このタイヤ修正装置による修正対象のタイヤは、タイヤ加硫機の加硫モールドから型抜きされて、PCI処理中や、その後の検査前における所定段階のタイヤ等、加硫後のブロック倒れが生じたタイヤである。また、本実施形態では、上記したタイヤT(図7参照)と同じ、サイプ95を挟んだブロック96が、加硫モールドの型抜き時に作用する力で倒れるように変形して、主にタイヤ周方向のブロック倒れが生じたタイヤTを例に採り説明する。
図1は、このタイヤ修正装置の要部を示す側面図であり、修正するタイヤTの軸線方向から見た概略構成を模式的に示している。また、図では、トレッド部90のブロック96を押圧した状態のタイヤ修正装置1を示している。
タイヤ修正装置1は、図示のように、加硫後のタイヤTを支持する支持装置2と、このタイヤTのブロック96を押圧部材21、31により押圧する押圧装置10とを備え、これらにより、倒れが生じたブロック96を押圧して相対変位させ、倒れの逆側(ここではタイヤ周方向)に変形させてブロック倒れを修正する。
支持装置2は、例えばタイヤTの両ビード部にはめ合わされて同芯状に保持し、軸線周りに回転させる一対のリム等からなる支持手段を有し、加硫後のタイヤTを周方向に回転可能に支持する。また、支持装置2は、タイヤTの両側面の孔を気密状に塞いでタイヤT内を密封するとともに、外部に設けられた供給手段(図示せず)から供給される加圧流体をタイヤT内に導入し、タイヤTの内圧を所定圧力に維持するようになっている。更に、支持装置2は、モータ等の駆動源や、その回転動力の伝達機構等からなる回転駆動手段(図示せず)を有し、これにより回転駆動されて、タイヤTを支持手段と共に周方向の両方向に所定速度で回転させる。加えて、支持装置2は、このようにタイヤTを回転させることで、押圧装置10により押圧された状態のブロック96を、押圧部材21、31に対して相対的にタイヤ周方向に変位させ、変位の逆側に変形させる変位手段でもある。
押圧装置10は、トレッド部90のタイヤ幅方向(図では紙面前後方向)中央側を押圧するための中央側押圧機構20と、その両側のタイヤ幅方向外側を押圧するための外側押圧機構30とを有し、それらによりトレッド部90のタイヤ幅方向の所定範囲(各押圧範囲)に位置するブロック96を各々押圧する。また、これら各押圧機構20、30は、支持装置2により支持されたタイヤTの半径方向外側に、かつ、タイヤ周方向に沿って離れた位置に配置され、各位置で、対向するトレッド部90表面のブロック96を、タイヤTの回転に合わせて押圧する。以下、これら各押圧機構20、30について、より詳細に順に説明する。
図2は、図1の矢印A方向から見た押圧装置10の中央側押圧機構20を示す平面図であり、その要部を対向するタイヤTの一部と共に模式的に示している。
中央側押圧機構20は、図示のように、トレッド部90のタイヤ幅方向(図では上下方向)中央側のブロック96を押圧する中央側押圧部材21と、中央側押圧部材21を移動させてブロック96に押し付ける中央側押付手段25とを有する。ここでは、中央側押圧部材21は、例えば金属や合成樹脂等からなり、ブロック96との接触面が滑らかな湾曲面に形成された所定長さの円柱状部材であり、タイヤ赤道面CLを挟んだトレッド部90のセンター部のブロック96を、その全体に亘ってタイヤ半径方向(図では左右方向)内側に押圧する。
中央側押付手段25は、空圧又は油圧により作動するピストン・シリンダ機構26を有し、そのピストンロッド26Pの作動(進退)方向が支持装置2に支持されたタイヤTの半径方向に沿うように、シリンダ26Sが支持部材27に取り付けられている。また、ピストンロッド26PがタイヤTの軸線に向けて配置(図1参照)され、その先端に固定された取付部材28に、中央側押圧部材21が、タイヤ幅方向に沿って、かつ、タイヤTの上記した押圧範囲を含むトレッド部90に対向して、ボルト等により取り付けられている。中央側押付手段25は、このピストン・シリンダ機構26を作動させて、シリンダ26Sからピストンロッド26Pを進退させ、中央側押圧部材21をタイヤ半径方向に沿って移動させてタイヤTに接近・離間させる。これにより、中央側押付手段25は、中央側押圧部材21をトレッド部90に接触させてタイヤTの軸線に向けて所定圧力で押し付け、そのタイヤ幅方向中央側のブロック96をタイヤ半径方向に押圧する。
図3は、図1の矢印B方向から見た押圧装置10の外側押圧機構30を示す平面図であり、その要部を対向するタイヤTの一部と共に模式的に示している。
外側押圧機構30は、図示のように、トレッド部90のタイヤ幅方向外側のブロック96をそれぞれ押圧する一対の外側押圧部材31と、各外側押圧部材31をそれぞれ移動させてブロック96に押し付ける一対の外側押付手段35とを有し、それらがタイヤ赤道面CLを挟んでタイヤ幅方向に並べて配置されている。ここでは、各外側押圧部材31は、中央側押圧部材21と同様の所定長さの円柱状部材であり、タイヤ赤道面CLを挟んで対称な状態で、トレッド部90の傾斜が比較的大きい両トレッド端側(ショルダー部又はハンプ部)のブロック96を、それぞれ全体に亘って略タイヤ半径方向内側に押圧する。
外側押付手段35は、それぞれ、上記と同様のピストン・シリンダ機構36を有し、そのピストンロッド36Pの作動(進退)方向が、タイヤTの半径方向に対して所定角度をなすように、各シリンダ36Sが、支持部材37にタイヤ赤道面CLを挟んで対称に取り付けられている。また、各ピストンロッド36Pが、タイヤTの軸線に向けて配置(図1参照)され、その先端に固定された取付部材38に、外側押圧部材31がボルト等により取り付けられ、各外側押圧部材31をタイヤTの上記した各押圧範囲を含むトレッド部90に対向させて配置する。その際、この外側押圧機構30では、外側押圧部材31が、各押圧範囲のトレッド部90に沿って略平行になるように配置される。これに伴い、ピストンロッド36Pも、それぞれタイヤTの外面の傾斜(直線状や湾曲状等の傾斜を含む)に合わせて、その法線方向に沿うように、タイヤ半径方向からタイヤ赤道面CL側に傾斜して配置されている。
外側押付手段35は、このピストン・シリンダ機構36を作動させて、シリンダ36Sからピストンロッド36Pを進退させ、外側押圧部材31を移動させてタイヤTに接近・離間させる。これにより、外側押付手段35は、外側押圧部材31をトレッド部90に接触させて軸線に向けて所定圧力で押し付け、そのタイヤ幅方向外側のブロック96を法線方向から押圧する。外側押圧機構30は、このようにして、タイヤ赤道面CLを挟んだ両側で、タイヤ幅方向両外側の傾斜等したトレッド部90のブロック96を、それぞれタイヤTの軸線に向かって所定圧力で押圧する。
ここで、本実施形態の外側押付手段35は、それぞれ外側押圧部材31をブロック96に押し付ける押付角度が変更可能に構成され、押圧するタイヤTのサイズや種類、又は押圧位置のトレッド部90の傾斜角度等に応じて、外側押圧部材31の押付角度を変化させるようになっている。具体的には、例えば、各シリンダ36Sを、ボールベアリング等の回転自在な軸受39を介して支持部材37に各々取り付け、支持部材37に対して、軸受39を中心にピストン・シリンダ機構36を回転させる。これにより、先端の外側押圧部材31をタイヤT側に向いた状態で所定角度だけ回動可能にし、押圧位置のタイヤ外面(トレッド部90)に沿うように外側押圧部材31を回動させて、その押付角度とピストン・シリンダ機構36の配置角度をそれぞれ変化させる。このように、外側押付手段35は、外側押圧部材31を押し付けるタイヤ外面の傾斜に合わせて、外側押圧部材31の押付角度を変化させる手段を有し、外側押圧部材31をタイヤ外面に沿わせてブロック96に押し付け、押圧範囲のブロック96を全体に亘って押圧させる。
また、ここでは、各押圧機構20、30(図1参照)は、タイヤ周方向に沿って互いの動作が干渉しない距離を隔てて配置されている。これに伴い、中央側押圧部材21と外側押圧部材31も、タイヤ周方向にずれた異なるタイヤ周方向位置に配置されており、互いに接触等せずに離れた位置で、タイヤTのトレッド部90の押圧動作を実行する。その際、このタイヤ修正装置1では、支持装置2により、各タイヤTを、そのタイヤ赤道面CLが中央側押圧部材21の中央部及び、一対の外側押圧部材31同士の中間位置に合うように、タイヤ赤道面CLと押圧部材21、31全体の中心とを合わせて支持する。更に、中央側押圧部材21と外側押圧部材31(図2、図3参照)は、トレッド部90の押圧範囲の端部同士が互いに重なるように配置されている。
図4は、この押圧部材21、31の配置について説明するための図2、図3のタイヤTを示す図であり、各トレッド部90の押圧範囲を模式的に示している。
このタイヤ修正装置1では、図示のように、中央側押圧部材21の押圧範囲21Hは、タイヤ赤道面CLを中心にしたトレッド部90のセンター部に設定されている。これに対し、外側押圧部材31の押圧範囲31Hは、それぞれ中央側押圧部材21による押圧範囲21H内の端部領域からトレッド端TEまでの、トレッド部90のショルダー部に設定されている。即ち、中央側押圧部材21のタイヤ幅方向外側端部と、外側押圧部材31のタイヤ幅方向内側端部は、互いにタイヤ周方向に沿って重なるように、その一部のタイヤ幅方向位置が重複して配置されている。これより、押圧部材21、31による押圧範囲21H、31Hの各端部側に、互いに重なり合いタイヤ周方向に延びる重複範囲が設けられる。
次に、このタイヤ修正装置1により、加硫後のタイヤTの倒れが生じたブロック96を修正してタイヤを製造する手順や動作について説明する。なお、以下の手順等は、タイヤ修正装置1が備える制御装置(図示せず)により制御され、装置各部を予め設定されたタイミングや条件で関連動作させる等、連動して作動させて実行される。この制御装置は、例えばマイクロプロセッサ(MPU)、各種プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、及び、MPUが直接アクセスするデータを一時的に格納するRAM(Random Access Memory)等を備えたコンピュータから構成され、接続手段を介して装置各部が接続されている。これにより、制御装置は、装置各部と制御信号を含む各種データを送受信し、ブロック倒れの修正に関する各動作を各々実行させる。
このタイヤ修正装置1では、まず、全てのピストン・シリンダ機構26、36のピストンロッド26P、36P及び押圧部材21、31をシリンダ26S、36S側に後退させた状態で、タイヤ加硫機の加硫モールドから型抜きされたタイヤTを搬入して支持装置2(図1参照)により支持する。また、上記したように、密封したタイヤT内に加圧流体を導入し、タイヤTの内圧を所定圧力に調整して維持する。続いて、中央側押付手段25(図2参照)を作動させて中央側押圧部材21をタイヤTへ向けて移動させ、トレッド部90に接触させて、そのタイヤ幅方向中央側のブロック96に中央側押圧部材21を所定圧力で押し付ける。同様に、一対の外側押付手段35(図3参照)を作動させて外側押圧部材31を移動させ、トレッド部90のタイヤ幅方向外側のブロック96のそれぞれに外側押圧部材31を所定圧力で押し付ける。
その際、ここでは、中央側押圧部材21と外側押圧部材31を、異なるタイヤ周方向位置でブロック96に押し付けるとともに、それらによるトレッド部90の押圧範囲21H、31H(図4参照)の端部同士が互いに重なるように、その一部をタイヤ幅方向に重複させてブロック96に押し付ける。また、外側押圧部材31を押し付けるタイヤ外面の傾斜に合わせて、その押付角度を変化させ、外側押圧部材31を、それぞれトレッド部90(ここではショルダー部)の傾斜に合わせて傾斜させ、その外面に沿って接触させてブロック96を押圧する。次に、各押圧部材21、31により押圧した状態のブロック96を、それぞれ押圧する押圧部材21、31に対して相対的に変位させ、変位の逆側に変形させてブロック倒れを修正する。
図5は、このブロック倒れの修正過程を図1の要部を拡大して順に模式的に示す図であり、上記した図7Bに対応して、倒れが生じたブロック96をタイヤ幅方向から見た側面図で示している。
このタイヤ修正装置1では、図示のように、タイヤTを支持装置2によりタイヤ周方向に所定速度で所定方向に回転させ、倒れが生じたブロック96(1)(図5A参照)をタイヤ周方向に変位(図の矢印F)させて、押圧部材21、31に接触させて押圧する。このようにブロック96(1)が押圧された状態で、タイヤTの回転を継続して、各押圧部材21、31に対し、押圧されて変形したブロック96(1)(図5B参照)をそれぞれタイヤ周方向に変位させる。これに伴い、押圧されたブロック96(1)が、押圧部材21、31から作用する押圧力や接触部間の摩擦力等により、押圧部材21、31により押圧された状態で変位し、変位の逆側(反回転方向側)に撓むように変形する。このようにして、タイヤ周方向に倒れたブロック96(1)を、倒れ方向に変位させて逆側のタイヤ周方向に変形させ、倒れた状態から起きあがった状態に変形させる(図5C参照)。以降、タイヤ周方向に沿って、隣接するブロック96(2)、96(3)を順に同様にして変形させる。
タイヤ修正装置1は、この押圧部材21、31による押圧とタイヤTの回転とを連動させて、加硫後のタイヤTの倒れが生じたブロック96を、押圧した状態で押圧部材21、31に対して相対的に変位させ、倒れの逆側に変形させてブロック倒れを修正する。その際、ブロック96の倒れ方向に応じて、タイヤTの回転方向を正逆反転させ、例えば押圧動作と同期して両方向に交互に1又は複数回転させ、或いは、タイヤ周方向の所定範囲でタイヤTを正回転又は逆回転させて押圧する等して、各方向に倒れたブロック96を各々逆方向に変形させる。これにより、トレッド部90の全体に亘ってブロック倒れを順に修正し、ブロック96の形状やサイプ95の幅等を、設計された正常な状態(図7Bの二点鎖線参照)に近づくように修正する。その後、押圧部材21、31による押圧を解除して、タイヤT内を開放して内部を大気圧にし、支持装置2による支持も解除してタイヤTをタイヤ修正装置1から取り外し、検査等の後工程を経て製品タイヤを製造する。
この修正時に、本実施形態では、ブロック96の押圧部材を、トレッド部90のタイヤ幅方向中央側と両外側とを各々押圧する押圧部材21、31に分割し、それらを移動させてブロック96へ押し付ける。そのため、押圧するタイヤTを切り替えて、そのサイズや形状等が変化しても、それらに合わせて押圧部材21、31を移動させて、トレッド部90に接触する各押圧位置でブロック96を押圧することができる。また、外側押圧部材31の押付角度を変更可能にしたため、外側押圧部材31を、押圧するトレッド部90の傾斜等に応じて押付角度を変化させ、その外面に沿って押し付けることができる。その結果、タイヤT毎の傾斜の違いや差等に対処して、各種のタイヤTにおいて各ブロック96を適切に押圧でき、トレッド部90の表面に傷がつくのを防止することもできる。
これに伴い、タイヤTの種類等によらず、押圧部材21、31を交換することなく、各トレッド部90のブロック96を適宜押圧してブロック倒れを修正することができ、従来のように、予め複数形状の押圧部材を用意する必要もない。その結果、押圧部材21、31の交換に要する手間や時間、及び工数を削減して生産性や利便性を向上できるとともに、押圧部材21、31の数を減少させて、用意にかかるコストや保管スペースを削減することもできる。同時に、タイヤTのサイズや種類に合わせてタイヤ修正装置1を複数設置する必要もなく、少ない設置数でタイヤ製造工程を運用できるため、コストを削減しつつ、省スペース化を図ってスペースを有効利用することもできる。
従って、本実施形態によれば、加硫後のタイヤTのブロック96を押圧する押圧部材21、31を交換せずに、トレッド部90を傷つけることなく、複数種類のタイヤTのブロック倒れを修正してタイヤTを製造でき、その交換に要する工数や、必要なスペース及びコストを削減して、生産性や利便性を向上させることができる。特に、加硫時に加硫モールドに離型剤を塗布できない、リボン状ゴムを積層したタイヤTであっても、より倒れの程度が大きいブロック96の倒れを容易かつ確実に修正できる。このようにブロック倒れを修正できる結果、ブロック96によるエッジ効果の低下を防止する等して、これらタイヤTの各性能を所望の通りに発揮させ、必要なタイヤ性能を確保することもできる。
また、ここでは、押し付けるタイヤ外面の傾斜に合わせて、外側押圧部材31の押付角度を変化させる手段を設け、外側押圧部材31をタイヤ外面に沿わせてブロック96に押し付けるため、押圧範囲31H全体のブロック96を、より均一かつ正確に押圧して確実に修正することができる。ただし、この押付角度は、外側押圧部材31のトレッド部90への押し付けに伴い、その力で外側押圧部材31を回動させて変化させ、或いは、押し付け前に予め変化させて角度を設定してから、外側押圧部材31をトレッド部90へ押し付けるようにしてもよい。
ここで、上記したように、中央側押圧部材21と外側押圧部材31を、異なるタイヤ周方向位置に配置してブロック96に押し付けるときには、各押圧機構20、30を同時に作動させてブロック96の押圧及び修正を同時に実行でき、ブロック倒れの修正に要する時間を別個に行うときよりも短縮することができる。また、各押圧部材21、31を、トレッド部90の押圧範囲21H、31Hの端部同士が互いに重なるように配置することで、各押圧部材21、31をタイヤ幅方向に動かさずにトレッド部90の全体を押圧でき、ブロック倒れが未修正の範囲が生じるのを確実に防止することができる。
なお、このタイヤ修正装置1では、各押圧部材21、31は、それらが全体としてトレッド部90のタイヤ幅方向の全体を押圧できるように、それぞれの長さや配置位置が設定される。その際、例えばタイヤTのサイズや幅が変化してもトレッド部90の全体を押圧できるように、それらに合わせて予め押圧部材21、31を設定して各変化に対応できるようにするのが望ましい。この場合には、押圧部材21、31は、押圧するタイヤTのサイズや種類、トレッド部90の幅や形状、又は、各押圧範囲21H、31Hの幅やタイヤ幅方向位置等に応じて、その全体でトレッド部90のブロック96を押圧し、或いは、その一部で対向するブロック96を押圧する。加えて、押圧部材21、31は、円柱状部材以外に、断面矩形状や楕円形状の柱状部材や筒状部材等、他の形状の部材を使用してもよく、その大きさや形状も、押圧するタイヤTの外面形状やブロック96等に応じて適宜形成すればよい。ただし、押圧部材21、31は、円柱状部材等の角がない形状に形成するのが好ましく、このような形状の部材を用いることで、タイヤTに傷がつくのを、より好適に防止することができる。また、これら各押圧部材21、31は、それぞれのトレッド部90の押圧範囲21H、31Hを重ねずに、タイヤ幅方向に分割して設定してもよい。
図6は、このように押圧範囲21H、31Hを分割設定した押圧装置10の要部を示す平面図であり、図6Aは中央側押圧機構20を、図6Bは外側押圧機構30を、それぞれ図2、図3に対応して模式的に示している。
ここでは、タイヤTは、図示のように、上記したタイヤT(図7参照)と同様に、タイヤ周方向に延びる複数(図では4本)の周方向溝91C、91S等により区画されて、トレッド部90に複数のブロック96C、96S(図では横溝92やサイプ95等を省略して示す)が形成されている。
これに対し、押圧装置10は、中央側押圧部材21(図6A参照)と一対の外側押圧部材31(図6B参照)を、それぞれタイヤ幅方向の異なる範囲のブロック96C、96Sを重複せずに押圧するように配置している。また、各押圧部材21、31による押圧範囲21H、31Hの境界を、所定位置の周方向溝91S内に位置させ、トレッド部90をタイヤ幅方向に分割した各範囲を押圧部材21、31により各々押圧する。このようにして、中央側押圧部材21と外側押圧部材31とによるトレッド部90の押圧範囲21H、31Hを、トレッド部90をタイヤ幅方向に区画する、ブロック96C、96S間の溝部でタイヤ幅方向に分割し、溝部両側の各分割範囲に押圧範囲21H、31Hを各々設定する。これにより、押圧装置10は、押圧部材21、31により、トレッド部90全体のブロック96C、96Sを重複せずに、かつ漏れなく押圧してブロック倒れを修正する。
その際、この押圧装置10では、押圧部材21、31のトレッド部90内に位置する端部を、それぞれタイヤ幅方向の両外側で同じ周方向溝91S内に配置し、押圧部材21、31をタイヤ幅方向にずらせて、互いに異なるタイヤ幅方向位置に配置している。即ち、押圧部材21、31同士のタイヤ幅方向の分割位置を、ブロック96C、96S間の溝91S部に設け、中央側押圧部材21の略全体及び、外側押圧部材31のタイヤ幅方向内側端部側で、それぞれブロック96C、96Sを押圧する。また、ここでは、トレッド部90を、その表面の傾斜角度が比較的大きく変化するタイヤ幅方向外側(ショルダー部)の周方向溝91Sの部分で分割し、それぞれに各押圧部材21、31の押圧範囲21H、31Hを設定している。これにより、タイヤ赤道面CL側の周方向溝91Cを挟んだセンター部の各ブロック96Cを中央側押圧部材21で、上記した周方向溝91Sからトレッド端までのショルダー部に位置し、表面が傾斜等した各ブロック96Sを外側押圧部材31で、それぞれ押圧する。
ここで、例えば、外側押圧部材31で周方向溝91Sを挟んだ両側のブロック96C、96Sを押圧するときには、それらの表面の傾斜角度の差等に応じて、一部のブロック96C、96Sの押圧力が大きく(又は、小さく)なる等し、上記した各ブロック96C、96Sを適切に押圧する効果が低下する恐れがある。これに対し、この押圧装置10は、所定の周方向溝91S部でトレッド部90を分割して、そのタイヤ幅方向内側及び外側に各押圧範囲21H、31Hを設定し、周方向溝91Sを挟んだ各側のブロック96C、96Sを異なる押圧部材21、31で押圧する。そのため、ブロック96C、96S毎の傾斜の違いや角度差等の影響を受け難く、それぞれに応じて適切に押圧でき、トレッド部90に傷が生じるのを効果的に防止しつつ、ブロック96C、96Sの各部に対する押圧力をより均一化して好適に圧力をかけることができる。
また、中央側押圧部材21は、トレッド部90のセンター部に位置し、比較的傾斜が小さく水平に近いブロック96Cのみを押圧し、外側押圧部材31は、ショルダー部の傾斜角度が大きいブロック96Sのみを押付角度を合わせて押圧する。その結果、各押圧部材21、31を、より確実かつ正確にブロック96C、96Sに押し付けることができ、各ブロック倒れの修正を好適に実行して修正精度を高めることができる。更に、加硫後のタイヤTで修正するのはブロック96C、96Sであり、その間の周方向溝91S部に押圧部材21、31を設ける必要はないため、押圧部材21、31間に溝幅内の隙間を設けても、その両側のブロック96C、96Sを押圧することができる。これにより、各押圧範囲21H、31H内の全てのブロック96C、96Sをそれぞれ修正して、トレッド部90に未修正のブロック96C、96Sが生じるのを防止することができる。
以上、タイヤTを回転させてブロック96を変位させる例を説明したが、押圧部材21、31を移動させて、或いは、その移動とタイヤTの回転とを同期させる等して、押圧されたブロック96を、押圧部材21、31に対して任意の方向に相対的に変位させるようにしてもよい。また、押圧時の押圧部材21、31は、ブロック96に対して、その倒れた方向や倒れた方向の逆方向に、或いは、その他の方向に向けて押し付ける等、任意の方向に向けてブロック96に押し付ければよい。このようにしても、押圧部材21、31に対してブロック96を所定方向に相対変位させることで、ブロック96を倒れの逆側の正常な状態に向けて変形させて修正することができる。その際、例えばブロック96同士の接触を解除すれば弾性変形して正常な状態に復帰するブロック96は、押圧部材21、31による任意の方向の押圧等に伴い、接触したブロック96同士が離れて、ブロック96が起きあがる等して倒れの逆側に変形し修正される。加えて、このタイヤ修正装置1は、ブロック倒れのみを修正することもできるが、上記した従来のタイヤ修正装置100(図8参照)と同様に、PCI処理と同時にブロック倒れを修正するようにしてもよい。更に、修正時には、トレッド部90に潤滑液(PCI処理の冷却液を含む)をかける等してサイプ95に潤滑液を侵入させ、接触したブロック96同士を摺動し易くして、その変位による変形と修正を容易に行えるようにしてもよい。
(ブロック倒れの修正試験)
本発明の効果を確認するため、以上説明したタイヤ修正装置1により、タイヤTのブロック倒れをPCI処理から検査の間に修正して、従来のタイヤ修正装置100による修正と比較した。
その結果、従来は、タイヤTのサイズ切り替えに伴う押圧部材の交換に、そのタイヤTに対する中心合わせも含めて1時間程度要したが、このタイヤ修正装置1では、押圧部材21、31の交換が不要であり、交換作業の分だけ工数を削減できた。また、このタイヤ修正装置1では、押圧部材21、31を交換しなくても、各タイヤTのトレッド部90の表面に傷が発生しないことが分かった。これより、本発明により、加硫後のタイヤTのブロック96を押圧する押圧部材21、31を交換せずに、トレッド部90を傷つけることなく、複数種類のタイヤTのブロック倒れを修正してタイヤTを製造でき、その交換に要する工数や、必要なスペース及びコストを削減して、生産性や利便性を向上できることが証明された。
本実施形態のタイヤ修正装置の要部を示す側面図である。 図1の矢印A方向から見た押圧装置の中央側押圧機構を示す平面図である。 図1の矢印B方向から見た押圧装置の外側押圧機構を示す平面図である。 本実施形態の押圧部材の配置について説明するための図2、図3のタイヤを示す図である。 ブロック倒れの修正過程を図1の要部を拡大して順に模式的に示す図である。 各押圧部材の押圧範囲を分割設定した押圧装置の要部を示す平面図である。 図7Aはタイヤのトレッドパターンの例を模式的に示すタイヤ半径方向外側から見た要部平面展開図、図7Bは倒れが生じたブロックを模式的に示す図7Aの矢印Y方向から見た側面図である。 図8Aは従来のタイヤ修正装置の例を模式的に示す要部側面図、図8Bは図8Aの矢印X方向から見たタイヤ修正装置の一部を示す平面図である。
符号の説明
1・・・タイヤ修正装置、2・・・支持装置、10・・・押圧装置、20・・・中央側押圧機構、21・・・中央側押圧部材、25・・・中央側押付手段、26・・・ピストン・シリンダ機構、30・・・外側押圧機構、31・・・外側押圧部材、35・・・外側押付手段、36・・・ピストン・シリンダ機構、39・・・軸受、90・・・トレッド部、96・・・ブロック、T・・・タイヤ。

Claims (9)

  1. トレッド部に複数のブロックが形成された加硫後のタイヤのブロックを押圧部材により押圧する押圧装置と、押圧された状態のブロックを押圧部材に対して相対的に変位させる変位手段とを備え、倒れが生じたブロックを倒れの逆側に変形させてブロックの倒れを修正するタイヤ修正装置であって、
    押圧装置は、トレッド部のタイヤ幅方向中央側のブロックを押圧する中央側押圧部材と、トレッド部のタイヤ幅方向両外側のブロックをそれぞれ押圧する一対の外側押圧部材と、中央側押圧部材を移動させてブロックに押し付ける中央側押付手段と、各外側押圧部材をそれぞれ移動させてブロックに押し付ける押付角度が変更可能な一対の外側押付手段と、を有することを特徴とするタイヤ修正装置。
  2. 請求項1に記載されたタイヤ修正装置において、
    中央側押圧部材と外側押圧部材を、異なるタイヤ周方向位置に配置したことを特徴とするタイヤ修正装置。
  3. 請求項2に記載されたタイヤ修正装置において、
    中央側押圧部材と外側押圧部材を、トレッド部の押圧範囲の端部同士が互いに重なるように配置したことを特徴とするタイヤ修正装置。
  4. 請求項1又は2に記載されたタイヤ修正装置において、
    中央側押圧部材と外側押圧部材とによるトレッド部の押圧範囲を、トレッド部をタイヤ幅方向に区画するブロック間の溝部でタイヤ幅方向に分割したことを特徴とするタイヤ修正装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載されたタイヤ修正装置において、
    外側押付手段は、外側押圧部材を押し付けるタイヤ外面の傾斜に合わせて外側押圧部材の押付角度を変化させる手段を有し、外側押圧部材をタイヤ外面に沿わせてブロックに押し付けることを特徴とするタイヤ修正装置。
  6. トレッド部に複数のブロックが形成された加硫後のタイヤの倒れが生じたブロックを、押圧部材により押圧した状態で押圧部材に対して相対的に変位させ、倒れの逆側に変形させてブロックの倒れを修正してタイヤを製造するタイヤ製造方法であって、
    トレッド部のタイヤ幅方向中央側のブロックに中央側押圧部材を移動させて押し付ける工程と、
    トレッド部のタイヤ幅方向両外側のブロックのそれぞれに外側押圧部材を移動させて押し付ける工程と、
    外側押圧部材を押し付けるタイヤ外面の傾斜に合わせて外側押圧部材の押付角度を変化させる工程と、
    各押圧部材により押圧した状態のブロックを相対的に変位させる工程と、
    を有することを特徴とするタイヤ製造方法。
  7. 請求項6に記載されたタイヤ製造方法において、
    中央側押圧部材と外側押圧部材を、異なるタイヤ周方向位置でブロックに押し付けることを特徴とするタイヤ製造方法。
  8. 請求項7に記載されたタイヤ製造方法において、
    中央側押圧部材と外側押圧部材を、トレッド部の押圧範囲の端部同士が互いに重なるようにブロックに押し付けることを特徴とするタイヤ製造方法。
  9. 請求項6又は7に記載されたタイヤ製造方法において、
    中央側押圧部材と外側押圧部材とによるトレッド部の押圧範囲を、トレッド部をタイヤ幅方向に区画するブロック間の溝部でタイヤ幅方向に分割したことを特徴とするタイヤ製造方法。
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