JP2010115653A - 水の脱塩 - Google Patents

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Abstract

【課題】逆浸透工程の効率を改善し、逆浸透工程により生成される水のコストを有意に低減し、逆浸透膜の汚れを防止し、望ましいミネラル類を含有した水を、投薬の必要なしに生産する脱塩装置を提供する。
【解決手段】塩の通路を画成する複数の逆浸透膜を有する全体として円筒形のフィルタエレメント30へ50ないし65バールの圧力で揚水するポンプを含む脱塩装置10。フィルタエレメント30のすぐ上流には、中に複数の穴を備えた円盤40がある。円盤40は障害部材を形成し、これは、その上流側と下流側との間で圧力降下を生じる。これはまた、水の流れを一連の別個の水流に分割し、これらの流れがフィルタエレメントの端部に当たり、塩の通路へ流入する。障害部材の下流の水は、障害部材の上流の水より低い圧力にあるばかりでなく、乱流としても流れる。円盤40およびフィルタエレメント30は円筒形のケーシング12内にある。
【選択図】図1A

Description

本発明は水の脱塩、すなわち溶解固形物の海水および塩水からの除去に関するものである。
飲料水および灌漑用水の世界的な不足に関する話はありふれている。世界には、長引く旱魃のため都市全体を放棄しなければならなくなるところもある。
唯一の無尽蔵の水源は海であるが、大人口集中地、もしくは大規模灌漑事業へ供給するための大量の海水の脱塩には費用がかかる。多くの脱塩装置は逆浸透に基づいて作動するものである。この種の装置では、脱塩される水は半浸透性の膜を透過して、溶解固形物がその膜によって除去される。他の装置は蒸発脱水法に基づいて作動するものである。
上述の両方法の大きな問題は、得られた水が、蒸発脱水方法の場合、純粋な蒸留水であり、また逆浸透方法では蒸留水と同程度の純度であることである。そこに溶解しているミネラル分がほとんどすべて除去されてしまう。カルシウムもしくはマグネシウムを含有しない水は、その接触する金属管および他の金属物体に対して害を及ぼす。したがって、回収した水にこれらのミネラルを添加する必要がある。さらに、蒸留水は無味乾燥であり、必須ミネラル類を持っていないので、人間の長期にわたる消費には用いることができない。したがって、飲用のためには、一連のミネラル類を添加して、水を「味のない」蒸留水から許容できる飲料水へ転換する必要がある。上述の両方法では、海水に存在していた必須ミネラル類は、工程の副産物である塩水中に移る。したがって、いずれの方式の装置から水を生産するにしても、主なコストは、水に再導入する必要のあるミネラル類と、そのために必要な設備のコストである。
蒸発脱水装置では、海水を蒸発するに必要な動力も、回収した水のメガリットル当りのコストを計算すると、かなりのものになる。
逆浸透膜は合成構造であり、1つの広く使用されている形状は、複合重合体樹脂の2枚のフィルムを有し、これらがともに塩の通路を画成する。その通路内には流れに乱流を誘導するエレメントがある。このエレメントは通常、プラスチック材のフィラメントの溶接網である。多数のこれらの膜が複雑な方法で中央の管へ巻き付けられている。上記フィルムを通過する水は隣接する膜の間の空間に入り、中央管へ流れる。中央管はその壁に開口部を有して、回収した水がその管へ入ることができる。塩水、すなわち海水の残りの部分と溶解固形物の塊が多数の塩通路から流れて廃棄され、もしくは塩回収装置へ流れる。
それぞれの塩通路の各側で、それぞれのフィルムのすぐ隣に、濃度分極層を置くことは、当業者に受け入れられている。これらの層は、多分子の層から成り、各フィルム間の塩の通路の途中の部分における全体の流れより高い溶解固形物濃度を有している。乱流誘導エレメントは濃度分極層の厚さを減らすためであり、したがって、膜の能力が高まって、水がその中を浸透できる。典型的には、最新技術の逆浸透膜は、99.3%の溶解固形物阻止率を達成する。この膜を通過する溶解固形物は、その分子が他の多くのミネラル類の分子より小さいので、主として普通の塩から成る。0.7%の率は、海水の初期塩分に応じて、回収した水の溶解固形物の400〜500ppmを表わし、溶解固形物が水に味を与える閾値より低い。
逆浸透膜の汚れが大きな問題であり、その対策は、水の生産コストを増加させるが、汚れを阻止し、また発生した時に汚れを除去するためにはそれを行なう必要がある。汚れは、ミネラルの膜内堆積によって、もしくは有機物の成長によって生じる。一例として、海水は、膜に到達する前に、ヘキサメタリン酸ナトリウム(一般に「シュリンプ」として知られている)などの防止剤で処理される。これによって、カルシウムおよびマグネシウムの膜上への炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムの形での沈殿が抑制されるが、生産コストに他の要因が付加される。
膜製造業者は、急速な汚れを回避するため、比較的低い流量(膜の単位平方メートル当りの毎時のリットル単位で表わした膜通過水量)を推奨している。膜の逆洗浄、すなわち塩の通路の中に水を逆方向に流すことは、汚れを取り除く標準的方法である。膜が非常に汚れている場合、それを回収装置から外して、汚れを除去する目的で様々な処理にかける必要がある。極端な場合、汚れは除去することができないで、膜を廃棄しなければない。
これらのすべての要因の結果、逆浸透装置から生成される水は、貯水ダムもしくは河川からの水を純化して得られる水より高くつく。したがって、世界的な水不足にもかかわらず、世界の水のほんの少量だけしか、海水を脱塩する逆浸透装置を用いて生成されていない。
本発明は、逆浸透工程の効率を改善し、逆浸透工程により生成される水のコストを有意に低減し、逆浸透膜の汚れを防止し、望ましいミネラル類を含有した水を、投薬の必要なしに生産することを目的とする。
本発明の1つの態様によれば、次のような逆浸透脱塩装置が提供される。すなわち、この装置は、塩の通路を画成する逆浸透膜から成るフィルタエレメントと、脱塩する水を上記フィルタエレメントへ揚水するポンプと、上記ポンプおよびフィルタエレメントの間にあり、乱流を流水に導入して、障害部材全体にわたって圧力降下を生じさせる障害部材とを含み、これによって障害部材の下流の水は、フィルタエレメントの塩の通路へ入るに従って、障害部材の上流の水より低い圧力になり、その流れが障害部材の上流にあったときより大きな乱流になるようにする。
この障害部材は、望ましくはその中に複数の穴を有する板の形状にして、これによって流水が妨げられ、多数の円錐状の乱流分水流に分割され、各分水流は、板の上流の水の圧力より低圧になる。板の各穴は、様々な大きさに、もしくは互いに同じ大きさにすることができる。好ましい実施形では、この板は円盤形状であり、各穴は円盤の中央を中心としてらせん状に配列されている。他の形状では、各穴は円形の配列をとり、また他の形状では、各穴は円盤中央から外へ放射状に広がる線に沿って配されている。
所望に応じて、一連の流量絞り弁を設けて、独立した水流を作り出す板の各穴の流れ面積を変えることができる。
本発明の他の態様によれば、次のような水の脱塩方法が提供される。すなわち、この方法は、塩の通路を画成する逆浸透膜から成るフィルタエレメントヘ被脱塩水を送り、このフィルタエレメントへ流れる水に圧力降下を生じさせると同時に乱流をその水流へ導入し、この低圧状態にある乱流水をフィルタエレメントの塩の通路へ供給する工程を含むものである。
好ましい実施例では、水は、圧力を降下させ乱流を導入する上記障害部材によって複数の乱流状の円錐形分水流に分割され、それぞれの乱流水流はフィルタエレメントに突き当る。
50〜60バールの範囲の入口圧と、1.5〜2.0バールの圧力降下が最良の結果をもたらすことがわかった。
本発明による装置および方法によれば、許容できる水準の溶解固形物、すなわちミネラル類をその中に含有した水が回収される。回収した水への投薬は、許容できる味を与えるのに充分な溶解固形物を含有しているので、必要ない。マグネシウムおよびカルシウムがその回収した水に存在するため、金属管および取付け機器類に害を与えないし、これらのミネラルの投与を必要としない。
乱流状態で流れている水を膜の塩の通路へ導入することによって、濃度分極層の厚さが減ると考えられる。これによって、汚れが甚だしく増すことなく流量が増加する。更なる効果は、普通の塩に加えてミネラル類が膜を通過でき、その場合、回収した水における普通の塩の量が容認できない水準まで増加しないことである。実験研究で判明したことは、圧力降下および乱流を変えることによって、例えば板が障害部材を形成している場合にその各穴の大きさを変えることによって、様々な溶解固形物を制御可能な量で膜に通すことができることである。したがって、試験および実験によって、すなわち圧力降下および乱流を変えることによって、所定の量の溶解固形物を有する水を回収することができる。
更なる利点は、乱流水を膜に供給すると、膜の汚れが著しく減ることが実験研究で示されたことである。
従来の逆浸透装置から出る塩水は海水より比重が大きく、したがって海へ還流すると、沈降する。しかし、本発明による脱塩装置から出る塩水は、海へ戻すと、最初は沈降しないで羽のように浮上する。この塩水は、気体が混入することが分かり、その混入気体は酸素であることが分かった。さらに、回収した水には酸素の気泡がある。
試験では、海水に溶解している酸素の量より、回収した水および塩水中の酸素の方が多いことが示された。酸素の気泡は小さい。なぜなら、障害部材の下流でもかなりの圧力、例えば45〜50バールあるからである。乱流中のこれらの小さな気泡が濃度分極層の厚さを減らす役目をしていると考えられる。これらの気泡はまた、膜の汚れを防止する役割も果していると思われる。
本発明をよりよく理解するため、またその実施方法を示すために、ここで一例として添付図面を参照する。
および はともに、脱塩装置の一部を成す脱塩装置の軸方向断面を構成する図であり、 は、図1Aおよび図1Bと同じ面で取った断面図であり、装置の一方の端部を拡大して示し、 は円盤の立面図であり、 は、図2と同じ面で取った同じ縮尺の断面図であり、図1Aおよび図1Bの装置の改造型を示し、 および は他の円盤を示し、 は手動の水脱塩装置の概略断面図であり、 はモータ駆動式脱塩装置を概略図であり、 は他の脱塩装置の概略図であり、 は水中用脱塩装置の概略図であり、 は水脱塩装置の配置を示す線図であり、 は水中用脱塩装置を示し、 および はともに、単一の外側ケーシング内にある脱塩装置を示し、 は浮動型脱塩装置を示し、 はタンクおよびそれに関連した配管系統を示す。
先ず、図1Aおよび図1Bを参照して、図示の脱塩装置は、全体を10で示し、エンドキャップ14および16が相対する端部に支持された円筒形ケーシング12を有している。中に溶解した固形物を含有する水のための入口管18がエンドキャップ14を通り抜け、水をチャンバ20へ送り込む。管18は、水をおよそ50ないし65バールで送出することができるポンプ(図1Aには図示せず)の圧力側に連結されている。塩水出口管22がチャンバ24からエンドキャップ16を通っている。リップシール26および28がエンドキャップ14および16を取り囲み、キャップ14および16とケーシング12との間を密封している。
参照番号30は逆浸透フィルタエレメント全体を示し、ぴったりとケーシング12の中にはめ込まれている。エレメント30は、フィルタエレメント30の回収した水の出口を形成する中央管34を含む中子構体32を有している。管34は、その中に複数の穴36を有し、その一方の端部がエンドキャップ16を通り抜ける。管34の他方の端部は、円盤40の形を成す支持板内にそれ用に設けられた盲ソケット38(図2も参照)内に支持されている。円盤40およびキャップ14がチャンバ20の境界壁を形成している。リップシール42が円盤40とケーシング12との間で円盤40を取り囲んでいる。円盤40とフィルタエレメント30との間にはギャップ(図2参照)がある。
フィルタエレメント30は、中子構体32に加えて、半透過膜を有し、この膜は中子構体32へ巻き付けられている。この巻き付けられた膜が中子構体32とケーシング12の内面との間の全空間を埋めて、それと円盤40との間のギャップとは別に、円盤40とチャンバ24との間の空間を埋めている。
本発明に使用するのに適した市販のフィルタエレメントの1つの形態は、Dow Chemical Companyの全持ち株子会社であるFilmtec Corporationにより製造販売されているものである。その製品は品名FT30を持っている。米国特許第4277344号には、逆浸透原理で作動する膜が詳細に説明されている。フィルタエレメント30の膜の巻付けは複雑である。それは先ず、一連の平坦なポケットの形に形成され、これらを次に中子構体32へ重なり合う関係で巻き付ける。
円盤40(図3参照)はその中に8個一組の穴44.1、44.2他を有している。これらの穴は大きさが様々であり、実施例では、8.805mm、9.185mm、8.077mm、7.772mm、7.675mm、7.351mm、7.094mmおよび7.881mmの穴が用いられている。円盤40の直径は約20cmであり、これはまた、ケーシング12の内径およびフィルタエレメント30の外径でもある。
円盤40の後ろで、これと巻き付けられた膜との間にはスパイダ46(図3に概略図示)があり、これは、中央ハブ、外側リング、ならびにそのハブおよびリングの間へ延びる複数のスポークを有している。スパイダ46はFilmtec社から入手可能なフィルタエレメントの一部であり、一連のくさび形の開口部を画成している。各穴44.1、44.2はそれらの開口部の一つと一致し、各水流がそのフィルタエレメントヘ突き当たるようにする。
加圧された水が加圧状態の絞られた穴を通過すると、穴から出る水流は円錐形に広がり、次いで穴から離れて、砕けて水滴になる。その穴と水流が破砕する点との間の水流の円錐部分は、それ自体がその中に渦流および渦巻きを有する乱流になっている。フィルタエレメント30は、それらの穴44.1他から出て来る水の流れがフィルタエレメントへ当り、塩の通路へ流れ込んでから破砕して水滴の噴霧になるように配置されている。図示の装置では、破砕は阻止されている、なぜなら、水が流れ始めると直ちに円盤40とエレメント30との間のギャップが加圧された水で満たされるからである。
本出願人は、上述の特定の圧力でフィルタエレメント30へ送り込まれた水は、除去される溶解固形物が99.3%にならず、それより低い割合で除去されることを発見した。50バールの入口圧で上述の円盤40の場合、本装置は、海水を脱塩して、南アフリカ基準局仕様書241-1984に規定されている基準に合致する飲料水にする。
約48.5バールないし49.5バールの範囲の圧力が、約50バールのチャンバ20内で圧力を与えた穴44.1、44.2他の下流で得られる。本出願人はさらに、円盤40全体に非常に僅かな温度上昇を検知し、これは、乱流を流れへ導入した結果生じたものと考えている。
図4の構造は、円盤40の下流側において様々な圧力が円形配列の水流量制御弁48を設定することによって達成される点で、図1A、図1B、図2および図3の構造とは異なる。これらの弁48は、それらの有効流れ面積を変化させるシャッタまたはダイアフラムを含み、ともに、乱流を導入して圧力降下を生じさせる障害部材を構成している。それぞれの弁48は、それへ通じる制御用ケーブル50を有し、それぞれの弁48は管52の中にある。これらの管52は互いに同じ直径であり、円盤40を通り抜けている。弁48は電動であり、それらの開く度合いはプログラム式制御装置により制御することができる。各弁48を設定することによって、それぞれの管52の出口での圧力が決まる。制御装置によって圧力を変化させると、回収した水における溶解固形物を所望に変えることができる。これらの弁は円盤40の裏へ示されているが、使用可能な構造では、円盤内にあって、円盤40の穴からの各出口に隣接することになる。
図3の円盤40は、円形配列に配設された穴をその中に有している。図5Aでは、各穴は円盤と同心の螺旋配列になっている。この螺旋は、フィルタエレメント30が巻かれるのと同じ方向に巻いている。図5Bでは、穴は多数の放射線上に配設されている。図5Aおよび図5Bに穴は図3に示すものより小さく、数も多い。
ここで図6を参照すると、図示の手動式水脱塩装置54は円筒形ケーシング56を有し、これは、上述の図1Aおよび図1Bに30で示したような市販のフィルタエレメント58をその中に有している。シール60がフィルタエレメント58を取り囲んで、ケーシング56とフィルタエレメント58との間の漏水を防止している。フィルタエレメント58の一方の端面に隣接して、円盤62がある。円盤62とケーシング56との間にはシール64がある。円盤62の左方への移動が止め輪66によって防止される。
円盤62内の穴は図示しない。円盤62とフィルタエレメント58との間にはギャップがある。
フィルタエレメント58の他方の端部に隣接してエンドキャップ68があり、これは、その中を通る中心ねじ穴70と、穴70の片側に補助穴72とを有している。
フィルタエレメント58は、その巻き付けた膜から反対方向に突出した中央管74を有するように図示されている。管74の一方の端部は円盤62の盲逃げ穴76内に着座して、管74の他方の端部はエンドキャップ68の穴70に入っている。穴72は、エンドキャップ68とフィルタエレメント58の隣接する端部との間にある78で示すチャンバに連絡している。
フィルタエレメント58、円盤62およびエンドキャップ68は図1Aおよび図1Bに図示した通りであり、したがってこれらの構成要素が脱塩装置10を構成している。
円盤62の左へ、ケーシング56はピストン80用の胴部を形成している。ピストン80はロッド82を含み、これは、ケーシング56から84で示す密閉構体を通して出ている。スパイダ86が密閉構体84を定位置に保っている。
2つのリップシール88および90と、Oリング92とがピストン80を取り囲んでいる。
作動用ハンドル94がロッド82に対して滑り継手(図示せず)によって連結されている。回動自在にハンドル94がエンドプレート98へ連結され、これは、ケーシング56のフランジ100へそれ自体保持されている。ハンドル94を振動させることによって、ピストン80をその胴部内で前進行程および戻り行程を繰り返すことができる。
穴72は管102によってチャンバ104へ連結され、これは、ロッド82および密閉構体84を取り囲んでいる。
一方向弁106によって、円盤62とピストン80との間にあるチャンバ108へ水が入ることができる。弁106は、ケーシング56の壁仕切りの開口部内に取り付けられ、圧力逃がし口110もケーシング56の壁仕切り内に設けられている。
出口管(図示せず)がねじ穴70へねじ込まれ、回収された飲料水が管74からこの出口管へ流入する。
図6に示す脱塩装置を使用する場合、ケーシング56は、脱塩すべき塩水すなわち塩分のある水に弁106を沈めて固定する。ハンドル94の上端部をピストン80をその戻り行程で動く図示の位置へ押し、もしくは引っ張る。ピストンが左へ動くに従って、弁106は開き、塩分のある水すなわち塩水がチャンバ108へ引き込まれる。ハンドル94を左へ押すと、ピストン80がその作動行程を開始し、円盤62の方へ移動する。弁106は、チャンバ108の圧力が上昇するとすぐ閉じる。チャンバ108の水は円盤62の穴を通り、フィルタエレメント58を通って、さらにフィルタエレメントから飲料水として管74を経由して、もしくは塩水として穴72および管102を通って押し出される。ピストン80は、リップシール90が弁106を通り過ぎるまで、右へ動き続ける。
ハンドル94の数行程後に、圧力が管102内で増大し、したがってチャンバ104内でも増大する。ピストン80の前進行程は結局、管102およびチャンバ104内の圧力に支援される。ピストン80がその行程の前進端に到達すると、リップシール88が移動して圧力逃がし口110を通り過ぎ、チャンバ104内の圧力が降下する。したがって、ピストン80の戻り行程がチャンバ104内の圧力によって妨げられることはない。
水をフィルタエレメント58へ押し込み、この水を飲料水の流れおよび塩水の流れに分離するのに必要な圧力は、15ないし25バールの程度(塩分のある水の場合)および50ないし60バールの程度(海水の場合)である。所要の圧力は水の溶解固形物の量によって変化する。フィルタエレメント58における圧力損失は比較的小さく、管102内の塩水の圧力は、水がフィルタエレメント58へ入る位置の圧力の75%ないし85%にすることができる。この過剰な圧力は、そうしなければ損失となるであろうが、上述のように用いて、ポンプの作動を助ける。
さて、図7に移り、図示の脱塩装置はケーシング112を有し、これは垂直に配設されている。ケーシングの両端部は、エンドキャップ114および116によって密閉されて、エンドキャップ114および116とケーシング112との間には密封用リング(図示せず)がある。キャップ114の直下にはチャンバ118と円盤120がある。円盤120より下にはフィルタエレメント122がある。円盤120とフィルタエレメント122との間にはギャップ124がある。
フィルタエレメント122は中央管126を有している。管126の上端部は円盤120に位置し、管126の下端部はエンドキャップ116に位置している。入口管128がチャンバ118の中へ通っている。塩水出口管130はエンドキャップ116の中を通り、飲料水出口管132はエンドキャップ114の中を通り、管126の上端部へ連結されている。円盤120は、例えば図3、図5Aもしくは図5Bに示す構成のものである。説明した各構成要素で脱塩装置10が構成されている。
垂直に配設されているグランフォス型のポンプ134は、その吸引入口132がフィルタ138を通して池、もしくは他の脱塩する水の源へ接続されている。管128はポンプ134の圧力出口へ連結されて、管128には制御弁140がある。
管130はT型部品142および制御弁144を経由してペルトン水車146へ連結されている。T型部品の他方の突出部は制御弁148を経由して廃棄出口150へ連結されて、そこから塩水が排出される。ペルトン水車146の出口側も排出する。
ポンプ134のモータを152で示す。その電源には、いくつかの方法として、220ボルト電源への直接接続、またはソーラパネル154、電池156およびインバータ158への接続を含めることができる。モータ152を駆動する速度を可変とするための制御装置160が電源回路内に設けられている。
ペルトン水車の中心シャフトはモータ152の駆動シャフトに連結されている。図6を参照して上述したように、フィルタエレメント122内で圧力降下があるが、フィルタエレメント122から出る塩水はまだかなりの圧力状態にある。塩水の一部もしくは全部を圧力をかけてペルトン水車へ送り込むことによって、モータ152の電力必要量を、そうしなければ損失となるであろう圧力エネルギーの一部を用いることによって、減らすことができる。
図8では、図7のものに類似した装置を示し、同様の構成要素は同様の参照番号で示す。この形態では、被脱塩水はケーシング112の頂部でなく底部に入り、ポンプおよびモータ(162および164でそれぞれ示す)は一体化されていない。その代わり、これらは、並んで自身のベースプレート166および168によって装着されている。122で示すケーシングへの圧力入口に管128を経由している。脱塩された水は管132から出て、また塩水は管130から出る。
ペルトン水車146はポンプ162の駆動を助ける。
図9に示す脱塩装置は垂直の主ケーシング170を有し、これは、内部に塩水を溜める鑿井の底、もしくは海水を溜める貯水池の底に置かれる。ポンプを172で示し、そのポンプを駆動するモータを174で示す。このポンプの圧力側がチャンバ176へ連結され、チャンバ176の上端部は円盤178によって構成されている。円盤178より上にフィルタエレメント180がある。
フィルタエレメント180より上にはエンドキャップ182があり、これは、それ自体とフィルタエレメント180との間のチャンバを画成している。フィルタエレメント180から出る塩水はこのチャンバへ入り、回収された水はフィルタエレメント180から管184を通して出る。
ケーシング170上のエンドキャップ182より上にペルトン水車186が装着されている。
エンドキャップ182とフィルタエレメント180の間のチャンバは管188によってペルトン水車へ連結されている。このチャンバにはかなりの圧力があることが解ろう。このチャンバへ加圧されてフィルタエレメント180から入り込む塩水は管188およびペルトン水車186から190で示す排出管へ送られる。ペルトン水車186はポンプ(図示せず)を駆動する。このポンプは、ペルトン水車186と軸が一致し、管184がこのポンプへ連結されている。ペルトン水車により駆動されるポンプの目的は、回収した水を中空の柱192を通して(ケーシング170が鑿井内にある場合)地面の高さまで、もしくは貯水池の表面(ケーシング170が塩水貯水池に沈められている場合)まで揚水することにある。
モータ174は、電池192を充電するのに用いられるソーラパネル列194から給電される。220ボルト給電装置を198で示す。これは減電圧変圧整流器200へ接続されている。これはまた、制御装置202にも接続されて、制御装置を通して電力がモータ174へ供給される。パネル194および整流器200は電池196へ充電する機能を有する。電池196からの出力はインバータ204を通して供給され、インバータは、電池の12ボルト直流出力を220ボルト交流に変換する。切換スイッチ206は、電池で得られる電力に応じて電力をインバータ204から、もしくは給電装置198から取れるようにする。制御装置202は、220ボルト入力電圧を380出力電圧へ増圧してモータ174へ供給する。
図9の装置の利点は、回収した水だけが表層へ揚水されることである。
図10に示す装置は、フィルタエレメント210をその中に備えたケーシング208を有している。被脱塩水用入口は212で示し、塩水用出口は214で示す。回収した水の出口は216で示す。フィルタエレメント210の上流で圧力降下を生じ、フィルタエレメント210に当る水の流れを作り出す手段は、図4に示す形のままで示す。
被脱塩水の供給部は218で示し、海水貯水池もしくは塩分を含んだ水の水源にすることができる。給水ポンプを220で示し、これは、水を供給部218から抽出して、それを砂フィルタ222およびディスクフィルタ224へ送り込む。高圧ポンプを226で示し、これの吸引側はフィルタ224へ連結され、その圧力側は入口212へ連結されている。
出口216は容器228へ連結され、この中で、回収された水が紫外線(UV)に当てられる。水のUVへの露光は水の浄化では標準的な工程である。容器228からの出口は貯水タンク230へ通っている。
例えば、貯水槽に回収された水が充分あるため装置をある期間運転しない場合、エレメント210にバクテリアおよび藻類が発生する危険がある。これは単に、エレメント210に水を連続的に循環させることによって回避することができる。この目的で、タンク230をポンプ232および弁234を通して入口212へ接続することができる。弁236は弁234が開くと閉じる。この回路を用いて、回収した水を連続的にエレメント210に循環させ、これによってバクテリアの成長を確実に抑制することができる。ポンプ232が生成する圧力が比較的低いので、「洗浄」作用はあるが、圧力は、水を膜へ押し通しそこからタンク230へ押しやるには不充分である。洗浄目的で使用された水は排出される。
塩水出口214はペルトン水車238へ連結されて、フィルタエレメント210の下流の残圧を利用できる利点がある。このペルトン水車を用いて、回収水を揚水し、または発電し、またはポンプ220もしくは226のいずれかの回転子の駆動を助けることができる。
管内に取りつけられその管内で流れが発生するとこれを検知する流れスイッチ240と、流速を検知する流量計242とを組み込むことができる。回収水のpHおよび導電率も測定(244および246で)することができる。得られたすべての情報が主制御装置248へ出力され、制御装置は、システム全体の制御を行なう。各管を閉鎖することができるように各管に取り付けられた他の弁を、250、252、254、256、258、260、262および264で示す。
ディスクフィルタ224を逆洗浄するには、弁234および250を閉じ、弁236および262を開く。そこで、水をタンク230からポンプ232によって引き出し、開いている弁236へ送り込み、フィルタ224の中へ逆方向に通して、開いている弁262を通して排出する。
タンク230内の液面検知器226を用いてタンクの満杯を判定することができる。その結果の信号を用いて、水源218からの水の引出しを停止し、ポンプ232および弁234を通る再循環を開始してバクテリアの繁殖を防止することができる。
ペルトン水車268のトルクは、トルク検知器270を組み込むことによって制御することができる。トルクが所定のレベルより大きくなると、弁256を開いて、塩水の一部がペルトン水車268を迂回し、弁256を通して直接排出される。
水のフィルタエレメント210への流れを制御する各弁の設定は、パソコンで使用される種類のキーパッド272を用いて制御することができる。
図11に示す装置は、第1図に示すような脱塩装置10を、池274に垂直に立つ垂直位置型として有する。同様の要素は同様の参照番号で示す。脱塩される水の入口は18で示し、脱塩された水の出口は管34に連結された状態で示され、塩水の出口は22で示す。
図11では、ポンプを276で示す。ポンプ276は垂直作動のラム型ポンプであり、その入口が上端部に、またその出口が下端部にある。出口管を278で示し、出口278内には補助ポンプ280がある。ポンプ280のモータはソーラパネル282へ接続されている。ポンプ280の機能は、ラム型ポンプ276を通して流れを開始させることにある。この機能は、ラム型ポンプ276を通して水を吸い上げ、この水を出口管284を通して排出することによってこれを行なう。
ポンプ276は、流量制御弁286および288を含み、一方はポンプの上端部にあり、他方はポンプの下端部にある。ポンプ276が始動すると、それで生ずるポンプ276を通る下方への流れによって弁286が開位置へ吸引され、また弁288は閉位置へ押される。弁288が閉じるので、衝撃波がポンプ276の中を伝搬する。この衝撃波によって、高圧状態にある水が一方向弁290を通ってケーシング12の入口18に押しさられる。入口18には別の一方向弁292がある。
ダイアフラム294が弁290へ連結されている。弁290が開くと、このダイアフラムは死点位置を通過する。圧力衝撃が消散すると、ダイアフラム294が働いて弁290を再び閉鎖する。
弁286、288はロッド296によって連結され、したがって、揃って動く。ラム型ポンプを通る流れが開始すると、ポンプ280の給電を遮断して開状態のままにし、流れがその中を通れるようにすることができる。池の水の揚程(側壁298と底壁300により画成される)によって、ポンプ276は確実に反復運動を続けることができる。
出口22における塩水の残圧を上述の目的のいずれかに用いることができる。
望ましくは、壁298で池274を海から分離する。上げ潮のとき、水が壁298を越えて流れ、池274を満たす。これによって、必要な作動揚程がポンプ276に与えられる。潮が引き、水が池に入らなくなると、池の水位は、水がラム型ポンプ276および出口管284を通して流れ出るにつれ、確実に低下する。
図12Aおよび図12Bに示す水中用脱塩装置は円筒形ケーシング302を有している。そのケーシング内で、その一方の端部には、ポンプ306を駆動する電動モータ304がある。ポンプ304は、例えばピストンポンプ、斜板ポンプなどの適切な種類のものにすることができる。ポンプ306への塩水の入口は図示しないが、ポンプの出口は308で示す。出口308は2つの分岐路310および312に分割され、これらの2つの分岐路310および312内には弁314および316がある。分岐路310は、空洞部320内に含まれているディスクフィルタ318の中子へ通じている。円盤322が空洞部320の一方の境界を成し、円盤322の他方の側にはフィルタエレメント324がある。円盤322は、図1A、図1B、図2、図3、または図4、または図5Aもしくは図5Bを参照して上述したものにすることができる。円盤322内の穴は図示しない。
分岐路312は直接、空洞部320の中へ通じて、出口326はフィルタ318の中子から円盤322を通り抜ける。出口326は、通常状態では閉じている弁(図示せず)をその中に有する。
ディスクフィルタ318は、弁314を閉じ、弁316および出口326内の弁の両方を開くことによって洗浄することができる。そこで、水が空洞部320へ流入し、空洞部320から逆方向にディスクフィルタ318を通り抜け、出口326から流出して、ディスクフィルタ318に捕捉されていたどんな塵片も運び去る。
ケーシング302内の回収水は装置321内で紫外線にさらされる。
塩水は、上述のように、モータおよびポンプへ送り戻されて、その残圧を用いてモータ304の所要電力量を低減することができるようにしている。
モータ304への給電は、例えば図7および図9を参照して上述したようにすることができる。
図13に示す浮動型脱塩装置は、ハウジング330と、海床に固定した、もしくは海床上に単に置いたアンカブロック332と、ハウジング330をアンカブロック332へ連結するアンカケーブル334とを有している。
水平の隔壁336によって、障壁336より上にある浮き空間338を隔壁336より下にある取水チャンバ340から分離している。ハウジング330の各穴342によって、海水が取水チャンバ340へ入ることができる。
電動モータ344が装着されて、その大部分はチャンバ340内にあり、したがってチャンバ340へ流れ込む海水によって冷却されるようになっている。モータ344より上にはポンプ346が装着され、これは、モータ344によって駆動される。水がポンプ346によってフィルタ348を通してチャンバ340から汲み上げられる。
ポンプ346の圧力口は、全体を350で示す配管によって図1Aおよび1B図に示す方式の3台の装置10へ連結されている。3台の装置10がハウジング330内に示されているが、1台以上の適切な台数を用いることができる。
塩水がこれらの装置10から352で示す配管を通して出て、354で示す出口から排出される。全体を356で示す配管から回収された水が出て、紫外線装置358を通り抜けて出口360へ達する。配管(図示せず)が出口360から海岸へ走り、図示の実施例では電線ケーブル(図示せず)が海岸から延びて、モータ344へ給電する。
ハウジング330の上端部にはソーラパネル362があり、これを用いて電灯および全体を364で示す無線送信器へ電力を供給する。これらのものは、浮動式装置により引き起こされる危険を通過する船舶へ警告する目的を持つ。
装置への電力供給を不要にして、モータ344およびポンプ346をなくすため、ピストンポンプをケーシング330およびアンカブロック332の間に設けることができる。さらに詳しく言うと、ロッド(図示せず)をハウジング330から下方へ延ばし、ピストンをその下端部に備えることができる。シリンダをアンカブロック332に取り付け、ピストンはシリンダ内に置く。ピストンおよびシリンダによってポンプを構成し、ポンプは複動式もしくは単動式にすることができる。
ハウジング330は、それを通るうねりの大きさに応じた距離を上下動することは、解るであろう。ハウジング330が上昇すると、このハウジングによって、ピストンロッドおよびピストンは、上昇をアンカブロックで阻止されているシリンダに対して上昇する。シリンダの下部チャンバは、したがって、大きさが増大し、逆止め弁を通して海水で満たすことができる。ハウジング330が2つのうねりの谷へ下降するにつれ、ピストンによってケーシングが下に動いて上記の下部チャンバの容積が減少する。下部チャンバ内の増大する圧力の影響で別の一方向弁が開き、海水が下部チャンバから配管系350へ押し込まれる。所望の場合、ピストンロッドを中空にすることができ、これによって下部チャンバから配管系350への流路を形成することができる。
シリンダの上部チャンバは単に海へ開放することができる。しかし、これはまた、一方向入口弁および一方向出口弁を備え、ピストンがシリンダに対して下降するときと、シリンダに対して上昇するときの両方に水が汲み上げられるようにすることが望ましい。
最後に図14を参照すると、参照番号366は垂直に長いタンクを示し、これは、海水入口368を有して、これを通して海水がタンクへ汲み入れられる。タンクはその上部が開いていて、空気口370を設けている。図1Aおよび1B図に示す装置へ水を送るポンプの吸込み口へ出口372が連結される。図1Aおよび1B図の装置からの回収水出口はタンク366の入口372へ連結されて、低濃度の溶解固形物をそれ自体に含む水がタンク366へ戻される。他の出口を374で示し、これによってタンクを排水し、その中にある固形物を除去することができる。縦長の覗き窓を376で示す。
脱塩装置の始動時において、その一部を成すタンク366は、その中に一定量の回収水を有し、これは、結局は有することになる水量の約1/3に等しい。海水は入口368から汲み入れられ、回収された水は入口372を通して供給される。その後、水は連続的にタンク366から出口372を通して吸い上げられる。入口368を通して入った海水は、出口372を通してタンクを出る前に希釈される。回収水の一部が再循環されるが、回収水のすべてが直ちに本装置から除去されるのではなく、回収水の合計除去量が増加し、望ましくない溶解固形物を水から確実に除去するには低圧が必要であることが分かった。
実験研究によれば、低い溶解固形物含有率の回収水を入口372を通して送り込むことができるが、従来の脱塩装置を用いて、入口372に連結された水源として蒸留水と同じ質の水を供給することが望ましいことが分かった。
さらに、本発明の方法および装置によって生成される水に少量の塩水を、普通の塩含有量を容認できないレベルまで増加させることなく、添加することができることも分かった。この方法は、例えば、充分な量の1種類のミネラルを水に残そうとする条件を設定できない場合に、用いることができる。充分な量では存在しないミネラルを塩水の添加により補うことは、したがって、必要なミネラルのバランスを達成するのに可能な方法である。
10 脱塩装置
12 ケーシング
30 フィルタエレメント
40 円盤
44 穴

Claims (3)

  1. ケーシングと、
    該ケーシング内にあって浸透管に取り付けられてこれをらせん状に巻回する複数の葉の形をなす逆浸透膜を含み、それぞれらせん形の複数の塩水通路および複数の浸透通路を画成するフィルタエレメントと、
    被脱塩水を該フィルタエレメントへ送るポンプと、
    前記ケーシング内にあって該ポンプおよび前記逆浸透膜の間の水の流路に位置する板とを含み、
    該板は、水の流れの障害となり、その中に複数の穴を有し、該複数の穴は、断面が円形であり、これによって一連の水の流れが前記板の下流に生じ、該水の流れは、前記巻回した逆浸透膜の端部にはいって前記塩水通路に流れ込み、
    前記板は、流れる水に乱流を導入し、圧力降下を発生させ、該板に生ずる圧力降下および該板によって前記水に導入された乱流によって、該水に溶け込んだ気体が気泡として現れ、該気泡は、前記水の流れにおいて前記塩水通路にはいり、前記板の下流の水は、その中にある該気泡とともに前記巻回された葉状の塩水通路にはいると該板の上流の水より低圧になり、その流れは乱流の形をなすことを特徴とする逆浸透脱塩装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、前記板は円盤を含み、前記複数の穴は、該円盤の中心の周りに形成されたらせんの形に配列されていることを特徴とする脱塩装置。
  3. 請求項1に記載の装置において、前記板は円盤を含み、前記複数の穴は、各中心が該円盤の中心と整列する一連の円に配列されていることを特徴とする脱塩装置。
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