JP2010115020A - 位置センサユニット、3相交流型リニアモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】3相交流型リニアモータにおいて、複数種類のリニアモータで固定子と可動子の相対位置関係を検出するための位置センサユニットを共通化する。
【解決手段】3つの位置センサ2u,2v,2wを、固定子11の基準ピッチPに対して、基準点A、基準点Aから1P/3離れた位置B、基準点Aから2P/3離れた位置C、の3箇所に順次配置して位置センサユニット1とすることで、基準ピッチのn倍(3の倍数を除く)の固定子21でも同一の位置センサユニット1を共用可能とした。
【選択図】図8
【解決手段】3つの位置センサ2u,2v,2wを、固定子11の基準ピッチPに対して、基準点A、基準点Aから1P/3離れた位置B、基準点Aから2P/3離れた位置C、の3箇所に順次配置して位置センサユニット1とすることで、基準ピッチのn倍(3の倍数を除く)の固定子21でも同一の位置センサユニット1を共用可能とした。
【選択図】図8
Description
本発明は、3相交流型リニアモータに適用される位置センサユニット、及びその位置センサユニットを備えた3相交流型リニアモータに関するものである。
従来より、搬送装置や半導体製造装置等の3相交流型リニアモータ(以下、「3相リニアモータ」または「リニアモータ」と略する場合がある)が適用される装置において、固定子と可動子との相対位置を検出するために用いられるセンサが種々知られている(例えば、特許文献1参照)。固定子側に磁石がないタイプの3相リニアモータの場合には、固定子にティース(歯部)が所定ピッチで直線的に配列される一方、固定子側に磁石があるタイプの3相リニアモータの場合には、固定子に磁石が所定ピッチで交互に磁性を変えて直線的に配列されており、可動子が固定子に沿って直線的に移動するように構成されている。
いずれのタイプの3相リニアモータの場合にも、精密な動作を行うモータとして機能させるために、可動子と固定子との相対位置を検出する手段が設けられているのが通例である。可動子と固定子との微細な相対位置を検出する手段としては、直線的な変位量を検出するセンサ(リニアエンコーダ)が挙げられるが、可動子が固定子に沿って正逆何れの方向に移動したのかという点を重点的に検出する手段として可動子に設けた位置センサが挙げられる。3相リニアモータの場合における位置センサの配置位置は、固定子の間隔、すなわちティース間のピッチ、もしくは磁石間のピッチに依存する。具体的には、当該リニアモータの固定子におけるティース又は磁石のピッチPに対して、位置センサを、電気角0°、120°、240°にそれぞれ対応する、基準点(0P/3の位置)、1P/3の位置、2P/3の位置、の3箇所に設け、それぞれの位置におけるティースの有無又は磁石の磁性を検出するようにしている。なお、位置センサには、ホール素子を備えたホールセンサ(さらに永久磁石を備えたホールICである場合もある)、可動子と固定子との間のギャップの大きさを検出するギャップセンサや光学式反射センサが適用される。
特開2002−159166号公報
ところで、上述したような3相交流型リニアモータにおける位置センサの配置位置は、固定子におけるティース間ピッチ又は磁極間ピッチに依存して決められるため、従来は、リニアモータの仕様、具体手的にはティース間ピッチ又は磁石間のピッチに合わせて個別に位置センサを設けなければならず、コスト高の要因の一つとなっている。また、ティース間ピッチ又は磁石間のピッチが大きくなればなるほど、3つの位置センサの距離が大きくなるため、これら3つの位置センサを納めた位置センサユニットも大型化する。
そこで本発明は、3相交流型リニアモータにおいて、複数種類のティース間ピッチ又は磁極間ピッチを有する固定子を備えたリニアモータに対応することができる位置センサユニットと、斯かる位置センサユニットを備えた3相交流型リニアモータを提供しようとするものである。
すなわち本発明は、固定子と、固定子のティース又は磁石の配列方向に沿って直線的に移動可能な可動子とを備えた3相交流型リニアモータに用いられる位置センサユニットであって、可動子に設けられ前記固定子と可動子の相対位置を検出する3つの位置センサをさらに備え、固定子のティース間又は磁石間のピッチが、所定の基準ピッチPに対してnP(nは3の倍数を除く正の整数)であり、3つの位置センサを、基準ピッチPに対して、基準点となる0P/3の位置、基準点から1P/3離れた位置、基準点から2P/3離れた位置、の3箇所に順次配置してユニット化してなることを特徴とする位置センサユニットである。
このような位置センサユニットであれば、所定の基準ピッチPのn倍(nは3の倍数を除く正の整数)のティース間ピッチ又は磁石間ピッチを有する固定子を備えた3相交流型リニアモータについて、基準ピッチPの3相交流型リニアモータに適用される位置センサユニットを共通して使用することができる。
具体的に説明すると、まず、固定子のティース又は磁石の間隔が基準ピッチPである場合には、第1の位置センサを基準点に、第2の位置センサを基準点から1P/3の位置に、第3の位置センサを基準点から2P/3の位置にそれぞれ配置すればよく、固定子のティース又は磁石の間隔が基準ピッチ2Pである場合には、従来であれば、第1の位置センサを基準点に、第2の位置センサを基準点から2P/3の位置に、第3の位置センサを基準点から4P/3の位置にそれぞれ配置することになる。しかしながら、基準点から4P/3の位置と1P/3の位置とにおいてティースの有無又は磁石の磁性を比較すると、ちょうど有無又は磁性が反対となっている。そこで、第3の位置センサを基準点から1P/3の位置に配置し、第3の位置センサが検出したティースの有無又は磁石の磁性とは反対の事象を検出するようにすればよい。したがって、ティース又は磁石間ピッチが基準ピッチの2倍の固定子を有する3相交流型リニアモータの場合も、基準ピッチPの場合の3つの位置センサと同一配置の位置センサを用い、同一のユニットとして使用することができる。このような発案の元では、ティース又は磁石間ピッチが基準ピッチPの3の倍数倍の場合には、全てのセンサを基準点に配置することとなるため、本発明を適用することはできないが、ティース又は磁石間ピッチが基準ピッチPの3の倍数倍以外の整数倍の場合には、全て本発明を適用することが可能である。
本発明において位置センサは、磁束に対して直流電流を発生するホール素子を備えたホールセンサ、可動子と固定子とのギャップ(隙間)の大きさを検知するギャップセンサ、可動子と固定子とのギャップ(隙間)の大きさを光学的に検知する光学式反射センサ、から選択される何れか一種を適用することができる。
上述したような位置センサユニットの考え方を適用した本発明の3相交流型リニアモータは、固定子と、固定子のティース又は磁石の配列方向に沿って直線的に移動可能な可動子と、可動子に設けられ固定子と可動子の相対位置を検出する3つの位置センサからなる位置センサユニットとを備え、固定子のティース間又は磁石間のピッチを、所定の基準ピッチPに対してnP(nは3の倍数を除く正の整数)とし、位置センサユニットにおいて各位置センサを、基準ピッチPに対して、基準点となる0P/3の位置、当該基準点から1P/3離れた位置、当該基準点から2P/3離れた位置、の3箇所に順次配置していることを特徴としている。
このような構成の3相交流型リニアモータであれば、上述したとおり、固定子におけるティース又は磁石間のピッチが予め設定される基準ピッチPのn倍(3の倍数倍を除く)であるリニアモータについて、基準ピッチPのティース又は磁石を有するリニアモータの場合に適用される位置センサユニットを共用できるため、位置センサユニットのコストダウンや小型化、ひいてはリニアモータ全体のコストダウンを図ることができる。
また上述したように、位置センサには、ホールセンサ、ギャップセンサ、光学式反射センサ、から選択される何れか一種を適用することができる。
特に、固定子が、基準ピッチPに対してnPのピッチにて配列された複数のティースを有するものである場合には、各位置センサを、ホール素子および永久磁石から構成されるホールセンサとすることが望ましい。
また、固定子が、基準ピッチPに対してnPのピッチにて磁性が交互となるように配列された複数の磁石を有するものである場合には、位置センサを、ホール素子及びICチップから構成されるホールICとすることが望ましい。
本発明によれば、固定子のティース間ピッチ又は磁石間ピッチが基準ピッチPのn倍(nは3の倍数を除く整数)である3相交流型リニアモータについて、基準ピッチPの場合に適用される3つの位置センサと同じ位置に位置センサを配置したものを用いることができるため、位置センサユニットやリニアモータのコストダウンや小型化を図ることが可能である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
<第1実施形態> 図1と図2、図4と図5は、それぞれ第1実施形態に係る位置センサユニット1が適用される3相交流型リニアモータ(以下、必要に応じて「3相リニアモータ」と略称する。)10,20の要部を示す外観図(側面図と平面図)である。図3及び図6は、3相リニアモータ10,20をそれぞれ位置センサユニット1側から見た外観図である。なお、3相リニアモータ10と3相リニアモータ20にそれぞれ適用される位置センサユニット1は、外観上若干の違いはあるが、実質的には同等のものである。まず、これら3相リニアモータ10,20の概略について説明する。
図1〜図3に示す3相リニアモータ10は、床等の固定物に固定された固定子11と、この固定子11に沿って浮上して直線的に移動(図1、図2の矢印が正方向である)する可動子12と、可動子12に取り付けられた位置センサユニット1とから構成される。固定子11は、例えば積層鋼板等により上面側が整列された凹凸に形成されており、その凸部分であるティース(歯)11aが一定間隔Pで直線的に配列された通常のものである。可動子12は、図示しない部材により固定子11との対向面間に小さい隙間であるギャップGを空けて配置されており、詳細には図示しないがU相,V相,W相の3つの磁極が形成されており、各磁極にはそれぞれコイルが巻回されている、通常の構成のものである。
位置センサユニット1は、可動子12に設けられ、可動子12が固定子11に沿って正方向又は逆方向の何れに移動したのかを検出するものである。この位置センサユニット1は、可動子12に載置されたテーブル13と、このテーブル13に固定された取付板14とを介して可動子12に固定されたボックス体1aにより内部を保護している部材であり、その下面を固定子11のティース11aと対面させて可動子12と共に固定子11に対して直線的に移動するようにされている。ボックス体1aからは、検出した情報(信号)を外部へ通信する出力線1bが引き出され、図示しないコントローラに接続されている。なお、位置センサユニット1の内部の主要構成については後述する。
一方、図4〜図6に示す3相リニアモータ20も、上記3相リニアモータ10と同様のものであり、固定子21と可動子22と位置センサユニット1とから構成される。固定子21は、上記3相リニアモータ10の固定子11のティース間ピッチPの2倍の間隔2Pでティース(歯)21aが直線的に配列されている。可動子22は、3相リニアモータ10と同様に詳細には図示しないが、U相,V相,W相の3つの磁極が形成されており、各磁極にはそれぞれコイルが巻回された通常の構成のものである。位置センサユニット1は、可動子22に取り付けられたブラケット23を介して可動子22に固定されたボックス体1aにより内部を保護している部材であり、このボックス体1aからは、出力線1bが引き出されている。
位置センサユニット1に内蔵されるそれぞれ3つの位置センサ2には、図7に模式的に示すように、本実施形態ではホールセンサ2を適用している。ホールセンサ2は、固定子11,21に対面して配置されるホール素子2aと、ホール素子2aに載置される永久磁石2bとから構成される通常のものである。
図8は、3相リニアモータ10における固定子11のティース間ピッチPと位置センサユニット1内の各位置センサ2(2u,2v,2w)の位置関係(同図上段)、3相リニアモータ20における固定子12のティース間ピッチ2Pと位置センサユニット1内の各位置センサ2(2u,2v,2w)の位置関係(同図下段)を、それぞれ模式的に示したものである。
通常、同図上段の3相リニアモータ10に設けられる位置センサユニット1について示されるように、第1の位置センサ2uを電気角0°の位置(基準点、符号A)に配置する場合、第2の位置センサ2vを電気角120°の位置、すなわちティース間ピッチPを考慮すれば基準点AからP/3離れた位置(符号B)に配置し、第3のセンサ2wを電気角240°の位置、すなわち、基準点Aから2・P/3離れた位置(符号C)に配置される。表1は、固定子11に対して位置センサユニット1のうち第1の位置センサ2uが電気角0°の位置(基準点、符号A)にある場合、電気角120°の位置にある場合、電気角240°の位置にある場合、電気角360°の位置にある場合に、各位置センサ2u,2v,2wが検出する信号(説明の便宜上、検出する信号を後述する「H」「L」で表す)を示したものである。
表1に示すように、固定子11に対して位置センサユニット1のうち第1の位置センサ2uが電気角0°の位置、すなわち基準点Aに合致する位置にある場合、第1の位置センサ2uは、ティース11aが有る旨の信号Hを検出し、第2の位置センサ2vは、ティース11aが無い旨の信号Lを検出し、第3の位置センサ2wは、ティース11aが無い旨の信号Lを検出する。
また、固定子11に対して位置センサユニット1のうち第1の位置センサ2uが電気角120°の位置、すなわち基準点AからP/3離れた位置(符号B)に合致する位置である場合、第1の位置センサ2uは、ティース11aが有る旨の信号Lを検出し、第2の位置センサ2vは、ティース11aが無い旨の信号Lを検出し、第3の位置センサ2wは、ティース11aが有る旨の信号Hを検出する。
また、固定子11に対して位置センサユニット1のうち第1の位置センサ2uが電気角240°の位置、すなわち基準点Aから2・P/3離れた位置(符号C)に合致する位置である場合、第1の位置センサ2uは、ティース11aが無い旨の信号Lを検出し、第2の位置センサ2vは、ティース11aが有る旨の信号Hを検出し、第3の位置センサ2wは、ティース11aが無い旨の信号Lを検出する。
また、固定子11に対して位置センサユニット1のうち第1の位置センサ2uが電気角360°の位置、すなわち基準点Aから3・P/3離れた位置(符号D)に合致する位置である場合、第1の位置センサ2uは、ティース11aが有る旨の信号Hを検出し、第2の位置センサ2vは、ティース11aが無い旨の信号Lを検出し、第3の位置センサ2wは、ティース11aが無い旨の信号Lを検出する。固定子11に対して位置センサユニット1のうち第1の位置センサ2uが基準点Aから3・P/3離れた位置(符号D)に合致する位置である場合と、固定子11に対して位置センサユニット1のうち第1の位置センサ2uが基準点Aに合致する位置である場合とでは、各位置センサ2u,2v,2wが検知する信号は同一パターンになる。
そして、固定子11に対する位置センサユニット1の相対位置によって決定される各位置センサ2u,2v,2wの検出パターンを基にして、固定子11に対する可動子12の移動に伴う各位置センサ2u,2v,2wの検出パターンの変化によって、可動子12が固定11に対して正逆何れの方向に移動したのかを検出することが可能となる。
同図下段の3相リニアモータ20についても同様に、固定子21のティース間ピッチは、3相リニアモータ10の固定子11におけるティース間ピッチPの2倍の2Pであることから、従来であれば、第1の位置センサ2uを基準点Aに配置する場合、第2の位置センサ2vを電気角120°の位置、すなわち基準点Aから2P/3離れた位置(符号C)に配置し、第3の位置センサ2w(図中、破線で示す)を電気角240°の位置、すなわち、基準点Aから2・2P/3離れた位置(符号D)に配置されるところである。したがって、同図に破線で示すように、位置センサユニット1’は比較的大型なものとなっている。
しかしながら、3相リニアモータ20における第2の位置センサ2vの配置位置は、3相リニアモータ10の場合における第3の位置センサ2wの配置位置と同一である。一方、位置Dにおいて3相リニアモータ20における第3の位置センサ2wが検出する信号(ティース21aの有無)と、位置Bにおけるティース21aの有無とは、常に反対の関係にある。したがって、第3の位置センサ2wを位置Bに配置し、その検出すべき信号(ティース21aの有無)を、位置Dにおいて第3の位置センサ2wが検出すべきであった信号(ティース21aの有無)の逆の信号W’とすれば、位置Bであってもティース21aの有無を正確に検出することができる(表2参照、表2は、固定子21に対して位置センサユニット1のうち第1の位置センサ2uが電気角0°の位置にある場合、電気角120°の位置にある場合、電気角240°の位置にある場合、電気角360°の位置にある場合に、各位置センサ2u,2v,2wが検出する信号を示したものである)。
すなわち、ティース間ピッチPの3相リニアモータ10に用いる位置センサユニット1では、基準点Aに第1の位置センサ2u、基準点AからP/3離れた位置Bに第2の位置センサ2v、基準点Aから2・P/3離れた位置Cに第3の位置センサ2wを配置する。一方で、ティース間ピッチ2Pの3相リニアモータ30に用いる位置センサユニット1では、基準点Aに第1の位置センサ2u、基準点AからP/3離れた位置Bに第3の位置センサ2w、基準点Aから2・P/3離れた位置Cに第2の位置センサ2vを配置することで、2種類の3相リニアモータ10,20について共通の位置センサユニット1を利用することができるのである。各位置センサ2u,2v,2w自体は何れも同等のものであり、出力線1bを通じて出力を受けたコントローラ側で何れのセンサからの出力であるかを判別すればよく、またコントローラ側で各位置センサ2u,2v,2wが検出した信号(ティース21aの有無)を判別すればよい。
このように、本実施形態では、3つの位置センサ2u,2v,2wの位置を、固定子11の基準ピッチPの3相リニアモータ10の位置センサユニット1の場合から変更することなく、固定子21のティース間ピッチが、3相リニアモータ10の固定子11におけるティース間ピッチPの2倍(2P)である3相交流型リニアモータ20にもそのまま位置センサユニット1として使用することができるため、位置センサユニット1の大型化を招くことなく共用化が図られ、コストダウンも実現されることとなる。
<第2実施形態> 図9と図10、図12と図13は、それぞれ第2実施形態に係る位置センサユニット1が適用される3相交流型リニアモータ(以下、必要に応じて「3相リニアモータ」と略称する。)30,40の要部を示す外観図(側面図と平面図)である。図11及び図14は、3相リニアモータ30,40をそれぞれ位置センサユニット3側から見た外観図である。なお、3相リニアモータ30と3相リニアモータ40にそれぞれ適用される位置センサユニット3は、第1実施形態と同様に外観上若干の違いはあるが、実質的には同等のものである。まず、これら3相リニアモータ30,40の概略について説明する。
図9〜図11に示す3相リニアモータ30は、床等の固定物に固定された固定子31と、この固定子31に沿って浮上して直線的に移動(図9、図10の矢印が正方向である)する可動子32と、可動子32に取り付けられた位置センサユニット3とから構成される。固定子31は、例えばベース上に薄板上のN極の磁石31aとS極の磁石31bが交互に配置された通常のものである。ここで、本実施形態における磁石間のピッチは、N極から次のN極、又はS極から次のS極までの距離と定義し、この固定子31においては磁石間ピッチをPとする。可動子32は、例えば積層鋼板を主体として構成され、図示しない部材により固定子31との対向面間に小さい隙間であるギャップGを空けて配置されており、詳細には図示しないがU相,V相,W相の3つの磁極が形成されており、各磁極にはそれぞれコイルが巻回されている、通常の構成のものである。
位置センサユニット3は、可動子32に設けられ、可動子32が固定子31に沿って正方向又は逆方向の何れに移動したのかを検出するものである。この位置センサユニット3は、可動子32に載置されたテーブル33と、このテーブル33に固定された取付板34とを介して可動子32に固定されたボックス体3aにより内部を保護している部材であり、その下面を固定子31の磁石31a,31bと対面させて可動子32と共に固定子31に対して直線的に移動するようにされている。ボックス体3aからは、検出した情報(信号)を外部へ通信する出力線3bが引き出され、図示しないコントローラに接続されている。なお、位置センサユニット3の内部の主要構成については後述する。
一方、図12〜図14に示す3相リニアモータ40も、上記3相リニアモータ30と同様のものであり、固定子41と可動子42と位置センサユニット3とから構成される。固定子41は、上記3相リニアモータ30の固定子31のティース間ピッチPの2倍の間隔2Pで磁石41a(N極),41b(S極)が交互に直線的に配列されている。可動子42は、3相リニアモータ30と同様に詳細には図示しないが、U相,V相,W相の3つの磁極が形成されており、各磁極にはそれぞれコイルが巻回された通常の構成のものである。
位置センサユニット3は、可動子42に取り付けられたブラケット43を介して可動子42に固定されたボックス体3aにより内部を保護している部材であり、このボックス体3aからは、出力線3bが引き出されている。
位置センサユニット3に内蔵されるそれぞれ3つの位置センサ4には、図15に模式的に示すように、本実施形態ではICチップとホール素子とを備えた通常のホールICを適用している。
図16は、3相リニアモータ30における固定子31の磁石間ピッチPと位置センサユニット3内の各位置センサ4(4u,4v,4w)の位置関係(同図上段)、3相リニアモータ40における固定子42の磁石間ピッチ2Pと位置センサユニット3内の各位置センサ4(4u,4v,4w)の位置関係(同図下段)を、それぞれ模式的に示したものである。
通常、同図上段の3相リニアモータ30に設けられる位置センサユニット3について示されるように、第1の位置センサ4uを電気角0°の位置(基準点、符号A)に配置する場合、第2の位置センサ4vを電気角120°の位置、すなわちティース間ピッチPを考慮すれば基準点AからP/3離れた位置(符号B)に配置し、第3センサ4wを電気角240°の位置、すなわち、基準点Aから2・P/3離れた位置(符号C)に配置される。表3は、固定子31に対して位置センサユニット3のうち第1の位置センサ4uが電気角0°の位置(基準点、符号A)にある場合、電気角120°の位置にある場合、電気角240°の位置にある場合、電気角360°の位置にある場合に、各位置センサ4u,4v,4wが検出する信号(説明の便宜上、検出する信号を後述する「N」「S」で表す)を示したものである。
表3に示すように、固定子31に対して位置センサユニット3のうち第1の位置センサ4uが電気角0°の位置、すなわち基準点Aに合致する位置にある場合、第1の位置センサ4uは、磁性がN極である旨の信号Nを検出し、第2の位置センサ4vは、磁性がS極である旨の信号Sを検出し、第3の位置センサ4wは、磁性がS極である旨の信号Sを検出する。
また、固定子31に対して位置センサユニット3のうち第1の位置センサ4uが電気角120°の位置、すなわち基準点AからP/3離れた位置(符号B)に合致する位置である場合、第1の位置センサ4uは、磁性がS極である旨の信号Sを検出し、第2の位置センサ4vは、磁性がS極である旨の信号Sを検出し、第3の位置センサ4wは、磁性がN極である旨の信号Nを検出する。
また、固定子31に対して位置センサユニット3のうち第1の位置センサ4uが電気角240°の位置、すなわち基準点Aから2・P/3離れた位置(符号C)に合致する位置である場合、第1の位置センサ4uは、磁性がS極である旨の信号Sを検出し、第2の位置センサ4vは、磁性がN極である旨の信号Nを検出し、第3の位置センサ4wは、磁性がS極である旨の信号Sを検出する。
また、固定子31に対して位置センサユニット3のうち第1の位置センサ4uが電気角360°の位置、すなわち基準点Aから3・P/3離れた位置(符号D)に合致する位置である場合、第1の位置センサ4uは、磁性がN極である旨の信号Nを検出し、第2の位置センサ4vは、磁性がS極である旨の信号Sを検出し、第3の位置センサ4wは、磁性がS極である旨の信号Sを検出する。固定子31に対して位置センサユニット3のうち第1の位置センサ4uが基準点Aから3・P/3離れた位置(符号D)に合致する位置である場合と、固定子31に対して位置センサユニット1のうち第1の位置センサ4uが基準点Aに合致する位置である場合とでは、各位置センサ4u,4v,4wが検知する信号は同一パターンになる。
そして、固定子31に対する位置センサユニット3の相対位置によって決定される各位置センサ4u,4v,4wの検出パターンを基にして、固定子31に対する可動子32の移動に伴う各位置センサ4u,4v,4wの検出パターンの変化によって、可動子32が固定31に対して正逆何れの方向に移動したのかを検出することが可能となる。
同図下段の3相リニアモータ40についても同様に、固定子41の磁石間ピッチは、3相リニアモータ10の固定子41における磁石間ピッチPの2倍の2Pであることから、従来であれば、第1の位置センサ4uを基準点Aに配置する場合、第2の位置センサ4vを電気角120°の位置、すなわち基準点Aから2・P/3離れた位置(符号C)に配置し、第3の位置センサ4w(図中、破線で示す)を電気角240°の位置、すなわち、基準点Aから2・2P/3離れた位置(符号D)に配置されるところである。したがって、同図に破線で示すように、位置センサユニット3’は比較的大型なものとなっている。
しかしながら、3相リニアモータ40における第2の位置センサ4vの配置位置は、3相リニアモータ30の場合における第3の位置センサ4wの配置位置と同一である。一方、位置Dにおいて3相リニアモータ40における第3の位置センサ4wが検出する信号(磁性)と、位置Bにおける磁性とは、常に反対の関係にある。したがって、第3の位置センサ4wを位置Bに配置し、その検出すべき信号(磁性)を、位置Dにおいて第3の位置センサ4wが検出すべきであった信号(磁性)の逆の信号W’とすれば、位置Bであっても磁性を正確に検出することができる(表4参照、表4は、固定子41に対して位置センサユニット3のうち第1の位置センサ4uが電気角0°の位置にある場合、電気角120°の位置にある場合、電気角240°の位置にある場合、電気角360°の位置にある場合に、各位置センサ4u,4v,4wが検出する信号を示したものである)。
すなわち、磁石間ピッチPの3相リニアモータ30に用いる位置センサユニット3では、基準点Aに第1の位置センサ4u、基準点AからP/3離れた位置Bに第2の位置センサ4v、基準点Aから2・P/3離れた位置Cに第3の位置センサ4wを配置する。一方で、磁石間ピッチ2Pの3相リニアモータ40に用いる位置センサユニット4では、基準点Aに第1の位置センサ4u、基準点AからP/3離れた位置Bに第3の位置センサ4w、基準点Aから2・P/3離れた位置Cに第2の位置センサ4vを配置することで、2種類の3相リニアモータ30,40について共通の位置センサユニット3を利用することができるのである。各位置センサ4u,4v,4w自体は何れも同等のものであり、出力線1bを通じて出力を受けたコントローラ側で何れのセンサからの出力であるかを判別すればよく、またコントローラ側で各位置センサ4u,4v,4wが検出した信号(磁性)を判別すればよい。
このように、本実施形態では、3つの位置センサ4u,4v,4wの位置を、固定子31の基準ピッチPの3相リニアモータ30の位置センサユニット3の場合から変更することなく、固定子41の磁石間ピッチが、固定子31の磁石間ピッチPの2倍の間隔2Pである3相交流型リニアモータ40にもそのまま位置センサユニット3として使用することができるため、位置センサユニット3の大型化を招くことなく共用化が図られ、コストダウンも実現されることとなる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば第1及び第2実施形態に共通する事項として、固定子のティース間ピッチ又は磁石間ピッチが基準ピッチPの2倍よりも大きい整数倍(3の倍数を除く)である3相交流型リニアモータについて、上述した位置センサユニット1,3を共用することが可能である。また、第1実施形態においては、位置センサユニット内の各位置センサに、ホールセンサ以外にもギャップセンサや光学式反射センサを適用することが可能である。その他、3相交流型リニアモータや位置センサユニットを構成する各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1,1’…位置センサユニット
2,2u,2v,2w…位置センサ
2a…ホール素子
3,3’…位置センサユニット
4,4u,4v,4w…位置センサ
10,20…3相交流型リニアモータ
11,21…固定子
11a,21a…ティース
12,22…可動子
30,40…3相交流型リニアモータ
31,41…固定子
31a,41a…磁石(N極)
31b,41b…磁石(S極)
32,42…可動子
2,2u,2v,2w…位置センサ
2a…ホール素子
3,3’…位置センサユニット
4,4u,4v,4w…位置センサ
10,20…3相交流型リニアモータ
11,21…固定子
11a,21a…ティース
12,22…可動子
30,40…3相交流型リニアモータ
31,41…固定子
31a,41a…磁石(N極)
31b,41b…磁石(S極)
32,42…可動子
Claims (6)
- 固定子と、当該固定子のティース又は磁石の配列方向に沿って直線的に移動可能な可動子とを備えた3相交流型リニアモータに用いられる位置センサユニットであって、
前記可動子に設けられ前記固定子と可動子の相対位置を検出する3つの位置センサを具備し、
前記固定子のティース間又は磁石間のピッチが、所定の基準ピッチPに対してnP(nは3の倍数を除く正の整数)であり、
前記3つの位置センサを、前記基準ピッチPに対して、基準点となる0P/3の位置、当該基準点から1P/3離れた位置、当該基準点から2P/3離れた位置、の3箇所に順次配置してユニット化してなることを特徴とする位置センサユニット。 - 前記位置センサは、ホール素子を備えたホールセンサ、ギャップセンサ、光学式反射センサ、から選択される何れか一種である請求項1に記載の位置センサユニット。
- 固定子と、当該固定子のティース又は磁石の配列方向に沿って直線的に移動可能な可動子と、前記可動子に設けられ前記固定子と可動子の相対位置を検出する3つの位置センサからなる位置センサユニットと、を具備し、
前記固定子のティース間又は磁石間のピッチを、所定の基準ピッチPに対してnP(nは3の倍数を除く正の整数)とし、
前記位置センサユニットにおいて各位置センサを、前記基準ピッチPに対して、基準点となる0P/3の位置、当該基準点から1P/3離れた位置、当該基準点から2P/3離れた位置、の3箇所に順次配置していることを特徴とする3相交流型リニアモータ。 - 前記位置センサは、ホール素子を備えたホールセンサ、ギャップセンサ、光学式反射センサ、から選択される何れか一種である請求項3に記載の3相交流型リニアモータ。
- 前記固定子が、前記基準ピッチPに対してnPのピッチにて配列された複数のティースを有するものであり、
前記位置センサが、ホール素子および永久磁石から構成されるホールセンサである請求項3に記載の3相交流型リニアモータ。 - 前記固定子が、前記基準ピッチPに対してnPのピッチにて磁性が交互となるように配列された複数の磁石を有するものであり、
前記位置センサが、ホール素子及びICチップから構成されるホールICである請求項3に記載の3相交流型リニアモータ。
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-
2008
- 2008-11-06 JP JP2008285660A patent/JP2010115020A/ja active Pending
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