JP2010114393A - バリスタ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バリスタ電極の焼付け温度の変化によるバリスタ電圧の変化を抑制すること、バリスタ電極の接着性を向上させることが要求されている。
【解決手段】本発明のバリスタは、バリスタ特性を有する半導体磁器11と、該半導体磁器11の表面上に配置された電極15とから成る。電極15は、銀粉末と亜鉛粉末とアルミニウム粉末とガラスフリットとを含有する第1電極材料で形成された第1導電体層12’と、第1導電体層の上に配置され且つ銀粉末とガラスフリットとを含有する第2電極材料で形成された第2導電体層14とから成る。
【選択図】図3

Description

本発明は、バリスタ特性を有する半導体磁器にオーミック電極を形成した構造の電圧非直線性抵抗素子即ちバリスタ及びその製造方法に関する。
酸化チタン(TiO2)系半導体磁器、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)系半導体磁器及び酸化亜鉛(ZnO)系半導体磁器等は、磁器自身がバリスタ特性を有する。この種のバリスタ特性を有する半導体磁器を使用してバリスタを構成する場合には、良好なバリスタ特性を得るために半導体磁器の表面にオーミック電極を形成することが望ましい。
バリスタ特性を有する半導体磁器の電極の従来の代表的な形成方法は、例えば、特開平2−304909号公報(特許文献1)に開示されているように、半導体磁器の表面に銀(Ag)と亜鉛(Zn)とを含むペーストを塗布し、乾燥することによって第1電極材料塗膜(オーミック電極層)を形成する工程と、この第1電極材料塗膜の上に銀(Ag)ペーストを塗布し、乾燥することによって第2電極材料塗膜(非オーミック電極層)を形成する工程と、しかる後第1電極材料塗膜及び第2電極材料塗膜を大気中で焼付けることにより第1の導電体層(オーミック電極層)と第2の導電体層(非オーミック電極層)とを形成する工程とを有する。上記第1導電体層は酸化され易い亜鉛(Zn)を含むので、半田付け性が悪い。しかし、亜鉛(Zn)を含む第1導電体層を、亜鉛(Zn)を含まない第2導電体層で覆うことによって、バリスタ電極に対する半田付け性が向上する。
上記特許文献1には、更に、第1導電体層(オーミック電極層)の亜鉛(Zn)の酸化の問題を解決するために、第2導電体層(非オーミック電極層)を形成する銀ペーストに亜鉛(Zn)よりも酸化され易い物質(Si,B,W)を添加することが開示されている。
ところで、従来の銀(Ag)と亜鉛(Zn)から成るオーミック電極材料によって平坦性又は平滑性及び緻密性の良い第1導電体層(オーミック電極層)を形成することが困難であった。図1は後述する比較例3に従ってチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)系半導体磁器1の表面上に、従来の銀(Ag)と亜鉛(Zn)とガラスフリットとを含有するオーミック電極材料のペーストを塗布し、乾燥して第1電極材料塗膜2を形成した状態を示す。なお、図1及び図5は、半導体磁器の表面上に第1電極材料塗膜を形成したもの、また図2、及び図6は、半導体磁器の表面上に第1及び第2導電体層を形成したもののそれぞれ切断面を走査型電子顕微鏡(FE−SEM 日立製)で撮影した写真を基づいて作成されている。
図1においては、第1電極材料塗膜2に比較的粒径の大きいZn粒子3が存在し、且つZn粒子3の分散性が悪い。この結果、第1電極材料塗膜2の表面は比較的大きい高低差H1を有する非平坦となり、第1電極材料塗膜2の最大厚みT1が比較的大きくなる。更に、図1の第1電極材料塗膜2の表面上に銀(Ag)を含有する非オーミック電極材料のペーストを塗布し、焼付けて図2に示すように第1導電体層2’上に第2導電体層4を形成し、バリスタ電極5を完成させた場合、第2導電体層4の表面は比較的大きい高低差H2を有する非平坦となる。また、第2導電体層4の中に比較的大きい空隙6が生じる。この結果、電極焼付け後の第1導電体層2’と第2導電体層4と合計の最大厚みT2が比較的大きくなる。
また、図2には明確に示されていないが、第1導電体層2’の表面近傍に亜鉛が層状に偏析し、第1導電体層2’に対する第2導電体層4の接着強度の低下が生じる。
また、第1導電体層2’及び第2導電体層4を再現性良く形成できないために、バリスタの電気的特性のバラツキが比較的大きくなる。特にバリスタ電極の焼付け温度の変化によるバリスタ電圧の変化が大きくなる。
また、近年の電子機器等の小形化及び薄型化に伴い、バリスタの薄形化も要求されている。しかし、図2に示すようにバリスタ電極5の最大厚みT2が比較的大きくなると、バリスタの最大厚みも大きくなり、要求された薄いバリスタを提供することができない。
半導体磁器の別のオーミック電極として、例えば、特公昭58−201201号公報(特許文献2)に開示されているように、半導体磁器の表面に銀(Ag)とアルミニウム(Al)とを含むペーストを塗布し、焼付けたものが知られている。しかし、半導体磁器に対して良好にオーミック接触させることができない。
特開平2−304909号公報 特開昭58−201201号公報
本発明が解決しようとする課題は、バリスタ電極の焼付け温度の変化によってバリスタ電圧が比較的大きく変化すること、及び第1導電体層に対する第2導電体層の接着性が悪いことであり、本発明の目的はこの課題を解決することができるバリスタ及びその製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明は、バリスタ特性を有する半導体磁器と、該半導体磁器の表面上に配置された電極とから成り、前記電極が、前記半導体磁器の表面上に配置され且つ銀粉末と亜鉛粉末とアルミニウム粉末とガラスフリットとを含有する第1電極材料で形成された第1導電体層と、前記第1導電体層の上に配置され且つ銀粉末を含有する第2電極材料で形成された第2導電体層とから成ることを特徴とするバリスタ(電圧非直線性抵抗素子)に係わるものである。
上記バリスタは、バリスタ特性を有する半導体磁器の表面上に、銀粉末と亜鉛粉末とアルミニウム粉末とガラスフリットとビヒクルとを含有する第1電極材料ペーストを塗布し、しかる後乾燥して第1電極材料塗膜を形成する工程と、前記第1電極材料塗膜の上に銀粉末とビヒクルとを含有する第2電極材料ペーストを塗布して第2電極材料塗膜を形成する工程と、前記第1電極材料塗膜及び前記第2電極材料塗膜の焼付けを行うことにより第1導電体層と第2導電体層とを形成する工程とで形成することが望ましい。
また、前記第1電極材料ペーストは、
銀粉末 100重量部、
亜鉛粉末 20〜80重量部、
アルミニウム粉末 0.1〜5.0重量部、
にガラスフリット及びビヒクルを添加したものであり、
前記第1電極材料塗膜及び前記第2電極材料塗膜の焼付け温度は、540℃〜620℃であることが望ましい。
また、前記第1電極材料ペーストの前記亜鉛粉末は、メディアン径D50が1.2〜2.7μmのものであることが望ましい。
また、前記第1電極材料ペーストの前記アルミニウム粉末は、前記亜鉛粉末よりも小さい平均粒径の粒子から成ることが望ましい。
本発明は次の効果を有する。
(ア)本発明に従って、銀粉末と亜鉛粉末とガラスフリットとを含有する第1電極材料ペーストに対して更にアルミニウム粉末を添加すると、焼付け後の第1導電体層内における亜鉛粒子の分布が均一になる。これにより、半導体磁器に対してオーミック接触する小形の電極を形成することが可能になる。換言すれば、小形又は薄形バリスタを量産した時に、特性バラツキが小さくなる。
(イ)バリスタ電極の焼付け温度の変化によるバリスタ電圧の変化が比較的小さくなるので、バリスタを量産した時に、特性バラツキが小さくなる。
(ウ)焼付け後の第1導電体層内における亜鉛粒子の分布が均一になるので、第1導電体層に対する第2導電体層の接着性が良くなる。
次に、本発明の実施例及び比較例を説明する。
電子部品を異常高電圧から保護するためのリング形バリスタを製造するために、図3及び図4に示すリング形半導体磁器11を形成した。半導体磁器11は、磁器自身がバリスタ特性を有する酸化チタン(TiO2)系半導体磁器、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)系半導体磁器及び酸化亜鉛(ZnO)系半導体磁器等から選択することができる。この実施例では、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)とチタン酸カルシウム(CaTiO3)とから成る主成分に酸化ニオブ(Nb25)及び酸化イットリウム(Y23)とから成る副成分(添加剤)を微量混合した周知のバリスタ磁器材料を用意し、更にこれに有機バインダーとしてPVA(ポリビニルアルコール)を加えて造粒し、半導体磁器11を形成するための磁器材料粉末を得た。次に、該磁器材料粉末をリング形状の型枠に充填して、プレス装置によりリング形状に加圧成形した。次に、リング形状の磁器材料成形体に周知の還元焼成と再酸化焼成とを施して表面再酸化型のバリスタ素体即ちバリスタ特性を有する半導体磁器11を得た。
次に、リング形状を有する半導体磁器11の一方の主面上に、それぞれが第1導電体層12’(オーミック電極層)と第2導電体層14(非オーミック電極層)とから成る3つのバリスタ電極15を形成した。
次に、本発明に従うバリスタ電極15の形成方法を詳しく説明する。
先ず、バリスタ電極15の第1導電体層12’即ちオーミック電極層を得るための第1電極材料ペーストとして、
銀粉末 100重量部、
亜鉛粉末 40重量部
アルミニウム粉末 0.25重量部、
ガラスフリット 1重量部、
ビヒクル 57重量部
の混合物から成るペーストを用意した。
上記銀粉末は、レーザー光回折散乱式粒度分析計で測定したメディアン径D50が1.2μm〜2.7μmの球状粉末であることが望ましい。この実施例1では上記銀粉末としてメディアン径D50が1.0μmの球状粉末が使用されている。上記銀粉末のメディアン径D50が1.2μmよりも小さくなると、形成した導電体層の導電性が低下し、2.7μmよりも大きくなると、電極材料塗膜の表面の平坦性が低下する。
100重量部の銀粉末に対する亜鉛粉末の割合は40重量部に限らず、好ましくは20〜80重量部、より好ましくは30〜70重量部とすることができる。亜鉛粉末が20重量部未満の場合は第1導電体層12’の半導体磁器11に対するオーミック性が悪くなり且つ半導体磁器11に対する第1導電体層12’の接着性が悪くなり、バリスタ電圧の低い素子の作成が困難となる。他方、亜鉛粉末が80重量部を越えると、半導体磁器11に対する第1導電体層12’の接着性、及び第1導電体層12’と第2導電体層14との間の接着性が悪くなり、更に第1導電体層12’が脆くなる。
亜鉛粉末はレーザー光回折散乱式粒度分析計で測定したメディアン径D50が好ましくは1.2μm〜2.7μm、より好ましくは1.5μm〜2.5μmである。この亜鉛粉末は球状粉末であることが望ましい。実施例1の亜鉛粉末のメディアン径D50は1.6μmの球状粉末である。亜鉛粉末のメディアン径D50が1.2μmよりも小さくなると、凝集しやすくなり電極材料ペーストのポットライフが低下し、さらに金属亜鉛成分量も低下する。また2.7μmよりも大きくなると、第1電極材料ペーストの印刷性が悪く膜厚が不均一になり、且つ焼付け後の第1導電体層12’の半導体磁器11に対する接着性が悪くなり、且つ第1導電体層12’の平坦性及び緻密性が悪くなり、バリスタ電極15の最大厚みTbが大きくなる。
亜鉛粉末は、その80体積%以上が0.6μmから3.5μmの範囲の粒径を有し、シャープな粒度分布を有していることが望ましい。亜鉛粉末の粒度分布をシャープにすることによって第1電極材料ペーストにおいて亜鉛粉末が均一に分布するので、第1導電体層12’の平坦性及び緻密性が良くなる。
また、亜鉛粉末は、不純物としてのPb(鉛)及びCd(カドミウム)の含有量が50ppm未満のものであることが望ましい。亜鉛粉末の不純物が多くなると、環境面において好ましくない。
100重量部の銀粉末に対するアルミニウム粉末の割合は0.25重量部に限らず、好ましくは0.1〜5.0重量部、より好ましくは0.2〜2.0重量部とすることができる。アルミニウム粉末が0.1重量部未満の場合は、第1電極材料中の亜鉛の酸化を遅延する効果、焼付け後の第1導電体層中において亜鉛を均一に分布させる効果、バリスタ電圧E10値を安定化させる効果等が低下する。他方、アルミニウム粉末が5.0重量部を越えると、第1導電体層12‘の半導体磁器11に対する接着性の低下、及びバリスタの電圧非直線係数(α)の低下を招く。
アルミニウム粉末は、レーザー光回折散乱式粒度分析計で測定したメディアン径D50が亜鉛粉末のメディアン径D50よりも小さく、好ましくはメディアン径D50が0.1μm〜3.0μm、より好ましくは0.2μm〜2.0μmの球状粉末であることが望ましい。この実施例1のアルミニウム粉末のメディアン径D50は1.0μmである。アルミニウム粉末のメディアン径D50が0.1μmよりも小さくなると、この取り扱いが面倒になり、また3.0μmよりも大きくなると、アルミニウム粉末の本来の効果を良好に得ることができず、第1導電体層内において亜鉛の偏析が生じる。
ガラスフリットは、Bi−B−Si系、Ba−Si系、Na−Si−Al系、Zn−Bi−Si系統のPb(鉛)レスのガラスフリットで環境に配慮したものであることが望ましい。この実施例1では、Bi−B−Si系ガラスフリットが使用されている。
100重量部の銀粉末に対するガラスフリットの割合は1重量部に限らず、第1電極材料ペーストが要求する適当量とすることができ、好ましくは0.1〜5.0重量部、より好ましくは0.2〜2.0重量部である。100重量部の銀粉末に対するガラスフリットの割合が0.1重量部より少ないと焼付け後の第1導電体層の接着強度が低下し、5重量部より多いと電気特性が悪化する。
ビヒクルは第1電極材料ペーストの糊成分であって、有機バインダー(樹脂)と有機溶媒とを含むものであることが好ましい。
ビヒクルに用いる樹脂は、熱可塑性、熱硬化性樹脂等を用いることができる。また、樹脂としては、焼付けして、導電体層中に樹脂やその分解生成物の残存する量が少ないことから、熱可塑性樹脂がより好ましい。
熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロース、ポリエステル、ポリスルホン、フェノキシ樹脂、ポリイミド等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、尿素樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂のようなアミノ樹脂;ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フェノールノボラック型、脂環式等のエポキシ樹脂;オキセタン樹脂;レゾール型、ノボラック型のようなフェノール樹脂等が好ましい。エポキシ樹脂の場合、自己硬化型樹脂を用いる場合であっても、アミン類、イミダゾール類、酸無水物又はオニウム塩のような硬化剤や硬化促進剤を用いることができ、アミノ樹脂やフェノール樹脂を、エポキシ樹脂の硬化剤として機能させることもできる。
樹脂は、単独で又2種以上組み合わせて用いることができる。
ビヒクルに用いる有機溶媒は、特に制限されないが、樹脂の種類に応じて選択することが好ましい。有機溶媒としては、例えば芳香族炭化水素類;ケトン類;ラクトン類;エーテルアルコール類;それらに対応する酢酸エステルのようなエステル類;並びにジカルボン酸のジエステル類が挙げられる。有機溶媒は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
この実施例1のビヒクルは100重量部の銀粉末に対して4重量部のエチルセルロースと53重量部のブチルカルビトールとから成る。
100重量部の銀粉末に対するビヒクル(有機溶剤と有機バインダーとの合計)の割合は57重量部に限らず、第1電極材料ペーストが要求する適当量とすることができ、好ましくは20〜80重量部、より好ましくは30〜70重量部である。
第1電極材料ペーストは、銀粉末と亜鉛粉末とアルミニウム粉末とガラスフリットとビヒクルとを例えばロールミルで均一に混練することによって得る。なお、必要に応じて可塑剤や後述する添加剤等を第1電極材料ペーストに添加することができる。
添加剤としては、例えば分散助剤、レベリング剤、チキソトロピック剤、消泡剤、シランカップリング剤等が挙げられる。
分散助剤としては、脂肪族多価カルボン酸エステル;不飽和脂肪酸アミン塩;ソルビタンモノオレエートのような界面活性剤;及びポリエステルアミン塩;ポリアミドのような高分子化合物等が挙げられる。シランカップリング剤としては、置換プロピルトリアルコキシシラン、置換プロピルメチルジアルコキシシラン等が挙げられ、電極材料、樹脂、及び電極を接着させる半導体磁器等の種類に応じて選択することができる。
次に、半導体磁器11の一方の主面上に上記第1電極材料ペーストを所定パターンにスクリーン印刷法で塗布し、150℃で乾燥して図5に示す焼付け前の第1電極材料塗膜12を得た。第1電極材料塗膜12の最大厚みTaは20μmであり、図1の従来の第1電極材料塗膜2の最大厚みT1よりも薄い。第1電極材料塗膜12の表面の高低差Haは2μmであり、図1の従来の第1電極材料塗膜2の高低差H1よりも小さい。また、走査型電子顕微鏡で観察すると、第1電極材料塗膜12の中にZn粒子13が均一に分布し、図1に示すような大きいZn粒子は存在していなかった。Zn粒子13の粒度分布及びメディアン径D50は、Microtrack社製のレーザー光回折散乱式粒度分析計Microtrack HRA MODEL 9320−X100を使用して測定した。
なお、第1電極材料ペーストの乾燥温度は、150℃に限定されるものではなく、例えば、100℃〜300℃の範囲で変えることができる。また、第1電極材料塗膜12の最大厚みTaをバリスタの要求に応じて変えることができる。
次に、第1電極材料塗膜12の上に第2電極材料塗膜を形成するための第2電極材料ペースト即ち非オーミック性電極材料ペーストとして、銀粉末をビヒクルの中に分散させたものから成る周知の銀ペーストを第1電極材料塗膜12の上にスクリーン印刷法で塗布した。なお、第1電極材料塗膜12の上面のみならず側面も覆うように第2電極材料ペーストを塗布した。第2電極材料ペーストの銀粉末は上記レーザー光回折散乱式粒度分析計で測定した粒径が0.05〜3.0μmの分布を有する球状粉末を使用した。勿論、第2電極材料ペーストの銀粉末の粒径を第1電極材料ペーストと同様に変えることができる。第2電極材料ペーストのビヒクルとして、第1電極材料ペーストと同様にエチルセルロースとブチルカルビトールとを使用した。しかし、第2電極材料ペーストのビヒクルの有機溶剤としてα―テルピネオール、BCA(ブチルカルビトールアセテート)、ブチルセルゾルブ等から選択されたものを使用し、有機バインダー(樹脂)としてメチルセルロース、ブチルセルロース、PVA(ポリビニルアルコール)等から選択されたものを使用することもできる。第2電極材料ペーストにおける100重量部の銀粉末に対するビヒクル割合は、好ましくは20〜80重量部である。
次に、第1電極材料塗膜12及び第2電極材料塗膜を有する半導体磁器11を焼付け炉(トンネル炉)に入れ、大気雰囲気に保って、580℃の温度で60分間の焼付け処理を施し、図4及び図6に示す焼付け処理後の第1導電体層12’及び第2導電体層14を得た。第1導電体層12’は第1電極材料ペーストに基づいて形成され、第2導電体層14は第2電極材料ペーストに基づいて形成されている。第1及び第2電極材料塗膜の焼付け温度は好ましくは540℃〜620℃、より好ましくは560℃〜600℃の範囲に設定される。また、上記焼付け時間は好ましくは30〜120分の範囲に設定される。なお、上記焼付け時間中に温度変化がある場合は、ピーク温度を3〜5分間保持することが望ましい。また、焼付け時の雰囲気を大気雰囲気に限ることなく、大気雰囲気に似た酸化性雰囲気、又は非酸化性雰囲気に変えることができる。
図6は、実施例1に従って製作されたバリスタの一部を走査型電子顕微鏡(FE−SEM 日立製)で撮影した写真を基づいて作成された断面図である。第1導電体層12’及び第2導電体層14から成るバリスタ電極15の最大厚みTbは35μmであり、第2導電体層14の表面の最大高低差Hbは2μmである。従って、図6の実施例1に従って製作されたバリスタ電極15の最大厚みTbは、図2に示す従来のバリスタ電極5の最大厚みT2よりも薄い。また、図6の実施例1に従って製作されたバリスタ電極15の表面の最大高低差Hbは、図2に示す従来のバリスタ電極5の最大高低差H2よりも小さい。また、図6のバリスタ電極15の第2導電体層14には、図2に示す従来の第2導電体層4における比較的大きな空隙6に相当するものが存在していない。このため、緻密性及び平滑性(平坦性)において、図6の電極15は図2の従来のバリスタ電極5よりも優れている。バリスタ電極15の最大厚みTbが薄いと、バリスタの薄型化又は小形化が達成される。バリスタ電極15の平滑性(平坦性)が良いと、バリスタ電極15に対する外部回路の接続を容易且つ良好に達成できる。
実施例1に従うバリスタのバリスタ電圧E10は5.1Vであった。なお、バリスタ電圧E10はバリスタに10mAの電流を流した時のバリスタの対の端子間の電圧である。
実施例1に従うバリスタの電圧非直線係数(α)は4.0であった。なお、電圧非直線係数(α)は、1/log(E10/E1)を示す。ここで、E10はバリスタ電流が10mAの時のバリスタ電圧を示し、E1はバリスタ電流が1mAの時のバリスタ電圧を示す。
実施例1に従うバリスタの第1導電体層12’に対する第2導電体層14の図4の矢印20の方向即ち半導体磁器11の主面に垂直の方向の接着強度をピーリングテストと呼ばれる方法で測定した。この接着強度の測定を更に詳しく説明すると、第2導電体層14に引っ張り片を半田付けし、引っ張り片を介して第2導電体層14を図4の矢印20の方向の引っ張り、第2導電体層14が第1導電体層12’から剥がれる時の力を測定し、この力を接着強度とした。接着強度が所定値(例えば2.5kg)以上のバリスタを合格品とした。この実施例1に従うバリスタの第1導電体層12’に対する第2導電体層14の接着強度は所定値以上であった。
バリスタ電極15の焼付け温度とバリスタ電圧E10との関係を調べるために、焼付け温度以外の条件を実施例1と同一とし、焼付け温度のみを580℃、600℃、620℃に変えた3種類の試料を作成し、このバリスタ電圧E10を測定したところ、次の結果が得られた。
580℃の試料のバリスタ電圧E10は、5.10(V)
600℃の試料のバリスタ電圧E10は、5.15(V)
620℃の試料のバリスタ電圧E10は、5.20(V)であった。
なお、既に説明したように実施例1のバリスタ電圧E10即ち560℃のバリスタ電圧E10は5.10(V)である。実施例1及びこれに類似の試料の焼付け温度Tとバリスタ電圧E10との関係は図7のラインAで示されている。ここでは、説明を容易にするために、580℃、600℃、620℃の試料も実施例1に属するものとする。図7においてラインBは後述する実施例2に従うバリスタ電極の焼付け温度Tとバリスタ電圧E10との関係を示し、ラインC,D,E,Fは後述する比較例1,2,3,4に従う従来のバリスタ電極の焼付け温度Tとバリスタ電圧E10との関係を示す。
図7のラインAから明らかなように実施例1に従うバリスタにおいては、バリスタ電極の焼付け温度の変化によるバリスタ電圧E10の変化が、ラインC,D,E,Fの従来のバリスタに比べて小さい。これは、AgとZnとに対して更にAlを添加した実施例1に従う第1電極材料ペーストを使用することによって、バリスタ電極の焼付け温度のバラツキによるバリスタ電圧E10のバラツキを小さくできることを意味している。これにより、所望範囲のバリスタ電圧E10を有するバリスタを容易に量産することができる。
上述から明らかのように実施例1に従うバリスタ及びその製造方法は次の効果を有する。
(1)オーミック電極層を得るための第1電極材料ペーストに添加されたアルミニウム粉末が焼付け後の第1導電体層内における銀、亜鉛、アルミニウムそれぞれの分布の均一化を助ける。これにより、バリスタ電極15の面積が小さい場合であっても、所望の特性を有し且つ所望の接着強度を有するバリスタ電極15を得ることができる。また、バリスタ電極15の小形化又は薄形化を図ることができる。換言すれば、小形又は薄形バリスタを量産した時に、特性のバラツキが小さくなる。
(2)第1電極材料ペーストのアルミニウム粉末は焼付け時にAgとZnとの焼結状態を良好にし、且つZnの酸化を遅延させる。これにより、バリスタ電圧E10が安定する。また、第1導電体層12’に対する第2導電体層14の接着強度が向上する。また、バリスタを量産した時に、特性のバラツキが小さくなる。
(3)アルミニウム粉末の粒径を亜鉛粉末の粒径よりも小さくしたので、アルミニウム粉末の効果がより良好に得られる。
実施例1のバリスタの第1電極材料ペーストの1重量部のBi−B−Si系ガラスフリットを1重量部のZn−Bi−Si系ガラスフリットに変えた他は、実施例1と同一の方法で実施例2のバリスタを作成し、実施例1と同一の評価を行なった。この実施例2のバリスタ電極の接着強度、平滑性、緻密性は実施例1とほぼ同一であった。また、実施例2のバリスタのバリスタ電圧E10及び電圧非直線係数(α)も実施例1とほぼ同一であった。また、実施例2における焼付け温度Tとバリスタ電圧E10との関係は図7のラインBで示すとおりであり、実施例1のそれとほぼ同一であった。
なお、実施例1のバリスタの第1電極材料ペーストのBi−B−Si系ガラスフリットの代わりにBa−Si系ガラスフリット及びNa−Si−Al系ガラスフリットを使用した場合も、実施例1及び2と同様な効果が得られた。
実施例1のバリスタの第1電極材料ペーストの亜鉛粉末を20重量部に変えた他は、実施例1と同一の方法で実施例3のバリスタを作成し、実施例1と同一の評価を行なった。この実施例3によっても実施例1とほぼ同一の効果が得られた。
実施例1の第1電極材料ペーストの亜鉛粉末を80重量部に変えた他は、実施例1と同一の方法で実施例4のバリスタを作成し、実施例1と同一の評価を行なった。この実施例4によっても実施例1とほぼ同一の効果が得られた。
実施例1の第1電極材料ペーストの亜鉛粉末のメディアン径D50を1.2μmに変えた他は、実施例1と同一の方法で実施例5のバリスタを作成し、実施例1と同一の評価を行なった。この実施例5によっても実施例1とほぼ同一の効果が得られた。
実施例1の第1電極材料ペーストの亜鉛粉末のメディアン径D50を2.7μmに変えた他は、実施例1と同一の方法で実施例6のバリスタを作成し、実施例1と同一の評価を行なった。この実施例6によっても実施例1とほぼ同一の効果が得られた。
実施例1の第1電極材料ペーストのアルミニウム粉末を0.1重量部に変えた他は、実施例1と同一の方法で実施例7のバリスタを作成し、実施例1と同一の評価を行った。この実施例7によっても実施例1とほぼ同一の効果が得られた。但し、バリスタ電極の焼付け温度Tの変化によるバリスタ電圧E10の変化は図7のラインAよりも大きくなった。
実施例1の第1電極材料ペーストのアルミニウム粉末を3.0重量部に変えた他は、実施例1と同一の方法で実施例8のバリスタを作成し、実施例1と同一の評価を行なった。この実施例8によっても実施例1とほぼ同一の効果が得られた。
なお、実施例1〜8において、バリスタ電極の焼付け温度を540℃〜620℃の範囲で変えても所望の特性を有するバリスタを得ることができた。
(比較例1)
比較のために実施例1の第1電極材料ペーストからアルミニウム粉末を省いた他は、実施例1と同一の方法で比較例1のバリスタを作成し、実施例1と同一の評価を行なった。この比較例1のバリスタ電圧E10は5.2Vであり、電圧非直線係数(α)は4.1であり、バリスタ電極の接着強度、平滑性及び緻密性は実施例1とほぼ同一であったが、バリスタ電圧E10の安定性は実施例1よりも少し低下した。この比較例1のバリスタ電極の焼付け温度の変化によるバリスタ電圧E10の変化は図7のラインCで示されている。
(比較例2)
比較のために実施例1の第1電極材料ペーストのアルミニウム粉末を5.0重量部に変えた他は、実施例1と同一の方向で比較例2のバリスタを作成し、実施例1と同一の評価を行なった。この比較例2のバリスタ電圧E10は実施例1よりも低い4.8Vであり、電圧非直線係数(α)は実施例1よりも低い3.5であり、バリスタ電極の平滑性及び緻密性は実施例1とほぼ同一であったが、バリスタ電極の接着強度及びバリスタ電圧E10の安定性は実施例1よりも少し低下した。この比較例2のバリスタ電極の焼付け温度の変化によるバリスタ電圧E10の変化は図7のラインDで示されている。
(比較例3)
比較のために実施例1の第1電極材料ペーストからアルミニウム粉末を省き、亜鉛粉末のメディアン径D50を4.5μmに変えた他は、実施例1と同一の方法で比較例3のバリスタを作成し、実施例1と同一の評価を行なった。この比較例3のバリスタ電圧E10は5.0Vであり、電圧非直線係数(α)は4.0であり、バリスタ電極の接着強度は実施例1よりも低く、バリスタ電極の平滑性、及び緻密性及びバリスタ電圧E10の安定性は実施例1よりも悪かった。この比較例3のバリスタ電極の焼付け温度の変化によるバリスタ電圧E10の変化は図7のラインEで示されている。
(比較例4)
比較のために実施例2の第1電極材料ペーストのZn−Bi−Si系ガラスフリットを6.0重量部に変えた他は、実施例2と同一の方法で比較例4のバリスタを作成し、実施例2と同一の評価を行なった。この比較例4のバリスタ電圧E10は4.7Vであり、電圧非直線係数(α)は3.5であり、バリスタ電極の接着強度は実施例1よりも低く、バリスタ電極の平滑性及び緻密性は実施例1及び2とほぼ同一であり、バリスタ電圧E10の安定性は実施例1及び2よりも悪かった。この比較例4のバリスタ電極の焼付け温度の変化によるバリスタ電圧E10の変化は図7のラインFで示されている。
(比較例5)
比較のために実施例2の第1電極材料ペーストからアルミニウム粉末を省いた他は、実施例2と同一の方法で比較例5のバリスタを作成し、実施例2と同一の評価を行なった。この比較例5のバリスタ電圧E10は5.2Vであり、電圧非直線係数(α)は4.1であり、バリスタ電圧E10の安定性は実施例1及び2よりも悪かった。
理解を容易にするために実施例1及び2、比較例1〜5のバリスタの諸特性を次の表に示す。なお、下表において、○は実施例1と同一又はほぼ同一の特性を示し、△は実施例1よりも少し悪い特性を示し、×は実施例1よりも大幅に悪い特性を示す。

10(V) α 接着強度 平滑性・緻密性 E10安定性
実施例1 5.1 4.0 ○ ○ ○
実施例2 5.1 4.0 ○ ○ ○
比較例1 5.2 4.1 ○ ○ ×
比較例2 4.8 3.5 △ ○ △
比較例3 5.0 4.0 △ × ×
比較例4 4.7 3.5 △ ○ △
比較例5 5.2 4.1 ○ ○ △
上記表及び図7から、第1電極材料ペースト中のZnの粒径とAlの含有量がE10、α、バリスタ電極の平滑性、緻密性及び接着強度へ与える影響を考察する。
メディアン径D50が1.6μmのZnを用いた比較例1は、メディアン径D50が4.5μmのZnを用いた比較例3に比べて電極接着強度が高く、且つ平滑性及び緻密性が良い。
Ag100重量部に対しZn40重量部、Al0.25重量部を含有している実施例1は、Al5重量部を含有している比較例2に比べてE10、αの低下がなく、接着強度が高く、焼付け温度に対してE10の変動幅が少なく安定していることがわかる。また、Alを含有していない比較例1は、接着強度と緻密性は良好であるが、焼付け温度に対してE10変動が増加してしまうことがわかる。
Ag100重量部に対し、Zn40重量部、Al0.25重量部、Zn−Bi−Si系ガラスフリット1重量部を含有した実施例2は、比較例3に比べて接着強度が高く且つ平滑性及び緻密性が良好となる。また、Zn−Bi−Si系ガラスフリット6重量部を含有している比較例4は、平滑性及び緻密性を良好とすることが出来るが、E10とαの低下が見られ、且つ接着強度も低下している。更に、Alを含有せず且つZn−Bi−Si系ガラスフリットが使用されている比較例5は、接着強度が高く且つ平滑性と緻密性が良好となるが、焼付け温度に対してE10変動の安定性に劣り、歩留まりの低下を招くおそれがある。
Znの平均粒径が1.6μmであり、且つAlを0.25重量部含有し、且つZn−Bi−Si系ガラスフリットを1重量部含有している実施例2は、ガラスフリット6重量部の比較例4に比べてE10、αの低下がなく、焼付け温度に対してE10の変動幅が少なく安定していることがわかる。
本発明は上述の実施例に限定されるものでなく、例えば次の変形が可能なものである。
(1)図4において点線で示すようにリング状半導体磁器の下面にリング状の補助電極21を設けることができる。
(2)半導体磁器の一方の主面と他方の主面とに電極をそれぞれ設ける板状バリスタにも本発明を適用できる。
(3)ガラスフリット及びビヒクルを、実施例に示す以外のこれと同様な機能を有するものに置き換えることができる。
(4)第2導電体層14を第1導電体層12’の上のみに設けることができる。
(5)半導体磁器11を、実施例以外の酸化チタン(TiO2)系半導体磁器、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)系半導体磁器、及び酸化亜鉛(ZnO)系半導体磁器等とすることができる。
(6)第1及び第2電極材料ペーストに本発明の目的を阻害しない範囲で別の金属を添加することができる。
(7)第2電極材料ペーストにガラスフリットを添加することができる。ガラスフリットの組成としては、Bi−B−Si系ガラス及びSi−B−Zn系ガラスのようなSi−B系ガラスなどが好ましい。
ガラスフリットの配合量は金属粉末100重量部に対して通常0.01〜20重量部であり、電極材料塗膜の焼付けによって得られた導電体層が界面剥離を示さず、また、第2導電体層表面近傍へのガラス成分の偏析やこれに伴うはんだ付け不良を生じさせないため、0.01〜5.0重量部が好ましく、0.01〜3.0重量部がより好ましい。
比較例3に従う第1電極材料ペーストを半導体磁器に塗布して乾燥した状態を示す断面図である。 比較例3に従う第1及び第2電極材料ペーストを半導体磁器に塗布して焼付けた状態を示す断面図である。 実施例1のバリスタを示す平面図である。 図3のA−A線断面図である。 実施例1に従う第1電極材料ペーストを半導体磁器に塗布して乾燥した状態を示す断面図である。 実施例1に従う第1及び第2電極材料ペーストを半導体磁器に塗布して焼付けた状態を示す断面図である。 実施例1、2及び比較例1,2,3,4の電極の焼付け温度とバリスタ電圧との関係を示す図である。
符号の説明
11 半導体磁器
12 第1電極材料塗膜
12’ 第1導電体層
14 第2導電体層
15 バリスタ電極

Claims (5)

  1. バリスタ特性を有する半導体磁器と、該半導体磁器の表面上に配置された電極とから成り、前記電極が、
    前記半導体磁器の表面上に配置され且つ銀粉末と亜鉛粉末とアルミニウム粉末とガラスフリットとを含有する第1電極材料で形成された第1導電体層と、
    前記第1導電体層の上に配置され且つ銀粉末を含有する第2電極材料で形成された第2導電体層と
    から成ることを特徴とするバリスタ。
  2. バリスタ特性を有する半導体磁器の表面上に、銀粉末と亜鉛粉末とアルミニウム粉末とガラスフリットとビヒクルとを含有する第1電極材料ペーストを塗布し、しかる後乾燥して第1電極材料塗膜を形成する工程と、
    前記第1電極材料塗膜の上に銀粉末とビヒクルとを含有する第2電極材料ペーストを塗布して第2電極材料塗膜を形成する工程と、
    前記第1電極材料塗膜及び前記第2電極材料塗膜の焼付けを行なうことにより第1導電体層と第2導電体層とを形成する工程と
    を備えたバリスタの製造方法。
  3. 前記第1電極材料ペーストは、
    銀粉末 100重量部、
    亜鉛粉末 20〜80重量部、
    アルミニウム粉末 0.1〜5.0重量部、
    にガラスフリット及びビヒクルを添加したものであり、
    前記第1電極材料塗膜及び前記第2電極材料塗膜の焼付け温度は、540℃〜620℃であることを特徴とする請求項2記載のバリスタの製造方法。
  4. 前記第1電極材料ペーストの前記亜鉛粉末は、レーザー光回折散乱式粒度分析計で測定したメディアン径D50が1.2〜2.7μmのものであることを特徴とする請求項2又は3記載のバリスタの製造方法。
  5. 前記第1電極材料ペーストの前記アルミニウム粉末は、前記亜鉛粉末よりも小さい平均粒径の粒子から成ることを特徴とする請求項2又は3又は4記載のバリスタの製造方法。
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