JP2010112491A - デファレンシャル装置 - Google Patents
デファレンシャル装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010112491A JP2010112491A JP2008286351A JP2008286351A JP2010112491A JP 2010112491 A JP2010112491 A JP 2010112491A JP 2008286351 A JP2008286351 A JP 2008286351A JP 2008286351 A JP2008286351 A JP 2008286351A JP 2010112491 A JP2010112491 A JP 2010112491A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- intermittent
- differential
- electromagnet
- magnetic flux
- differential case
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Retarders (AREA)
Abstract
【課題】断続機構を小型化することができると共に、断続機構の接続状態を確実に保持することができるデファレンシャル装置を提供する。
【解決手段】断続機構13が、サイドギヤ7と一体回転可能に係合された断続部材19と、この断続部材19とデフケース3との間に設けられた断続部21とを有し、アクチュエータ17が、デフケース3に形成され電磁石15の磁束を透過する磁束透過部23と、断続部材19と一体回転可能に係合されて電磁石15の励磁によってデフケース3側に軸方向吸引移動されるパイロットプレート25とを有し、電磁石15を、磁束透過部23と軸方向に対向配置し、パイロットプレート25が、電磁石15の励磁によってデフケース3と一体回転されるとき、断続部材19を軸方向移動させて断続部21を接続させる。
【選択図】図1
【解決手段】断続機構13が、サイドギヤ7と一体回転可能に係合された断続部材19と、この断続部材19とデフケース3との間に設けられた断続部21とを有し、アクチュエータ17が、デフケース3に形成され電磁石15の磁束を透過する磁束透過部23と、断続部材19と一体回転可能に係合されて電磁石15の励磁によってデフケース3側に軸方向吸引移動されるパイロットプレート25とを有し、電磁石15を、磁束透過部23と軸方向に対向配置し、パイロットプレート25が、電磁石15の励磁によってデフケース3と一体回転されるとき、断続部材19を軸方向移動させて断続部21を接続させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両に適用されるデファレンシャル装置に関する。
従来、デフロック機構を有するデファレンシャル装置としては、第1サイドギヤとギヤケースと一体回転可能に係合するカラー部材との間に断続部としての固定部材を設け、カラー部材を軸方向に移動操作するアクチュエータとして作動部材とランププレートとコイルとを備えた電気作動型の差動固定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このデファレンシャル装置では、コイル及びランププレートとカラー部材とが差動機構を挟んで軸方向に対向配置され、ランププレートとカラー部材との間に作動部材がギヤケースと一体回転可能に配置されている。また、作動部材とランププレートとの間には、カムが設けられている。そして、固定系であるコイルを励磁させることにより、ランププレートとギヤケースとの間に差回転が生じてカムが作動される。カムが作動することにより、作動部材が軸方向に移動してカラー部材が押圧移動される。このカラー部材の移動により、断続部が接続され、第1サイドギヤとギヤケースとが接続されて差動機構の差動が固定、すなわちデフロック状態となる。
特開2008−527274号公報
しかしながら、上記のようなデファレンシャル装置では、断続部とアクチュエータとが差動機構を挟んで軸方向に対向配置されて断続部を作動部材によって操作する構造であるため、断続部とアクチュエータとの配置が軸方向に長大化され、断続機構が大型化していた。
さらには、断続部の接続状態において、駆動力が入力されるデフケースとしてのギヤケースの回転方向が変わってしまうと、カムが一度通常の位置に戻されてしまう。このため、断続部の接続が一旦解除されることになり、断続部の接続状態を完全に保持することができなかった。
また、他のデファレンシャル装置としては、電磁石の内周側に電磁石の励磁によって可動するプランジャなどの可動部材を配置するものがあるが、この場合にも、アクチュエータが径方向に長大化していまい、断続機構が大型化していた。
そこで、この発明は、断続機構を小型化することができると共に、断続機構の接続状態を確実に保持することができるデファレンシャル装置の提供を目的としている。
請求項1記載の発明は、駆動トルクが入力されるデフケースと、このデフケースに支承されて自転可能であると共に前記デフケースの回転によって公転するピニオンと、このピニオンと噛み合って相対回転可能な一対の出力部材と、前記デフケースと前記ピニオンと前記一対の出力部材とを備えた差動機構と、この差動機構の差動を断続する断続機構と、この断続機構を作動させる電磁石を有するアクチュエータとを備えたデファレンシャル装置であって、前記断続機構は、前記一対の出力部材のいずれか一方の出力部材と前記デフケースとの軸方向の間に軸方向移動可能に配置され前記一方の出力部材と一体回転可能に係合された断続部材と、この断続部材と前記デフケースとの間に設けられた断続部とを有し、前記アクチュエータは、前記デフケースに形成され前記電磁石の磁束を透過する磁束透過部と、前記断続部材と前記磁束透過部との軸方向の間に配置され前記断続部材と一体回転可能に係合されて前記電磁石の励磁によって前記デフケース側に軸方向吸引移動されるパイロットプレートとを有し、前記電磁石は、前記磁束透過部と軸方向に対向配置され、前記パイロットプレートは、前記電磁石の励磁によって前記デフケースと一体回転されるとき、前記断続部材を軸方向移動させて前記断続部を接続させることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のデファレンシャル装置であって、前記断続部材は、前記電磁石の磁束を透過する2次経路をなすことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のデファレンシャル装置であって、前記磁束透過部は、前記電磁石に対して径方向に対向する磁束透過部を備えたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のデファレンシャル装置であって、前記一方の出力部材と前記断続部材との係合部と、前記断続部材と前記パイロットプレートとの係合部には、前記アクチュエータを作動させたときに前記断続部材を前記断続部の接続方向に移動させるカムが形成されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のデファレンシャル装置であって、前記一方の出力部材と前記断続部材との係合部と、前記断続部材と前記パイロットプレートとの係合部は、互いの軸方向位置が径方向で重なり合って配置されていることを特徴とする。
請求項1のデファレンシャル装置は、断続部材と断続部とアクチュエータとを一方の出力部材側に配置し、各部材を軸方向に対向配置させているので、断続部とアクチュエータとが軸方向に長大化することがないと共に、アクチュエータが径方向に長大化することがなく、断続機構を小型化することができる。
また、断続部材を一方の出力部材と一体回転可能に係合させ、断続部材とデフケースとの間に断続部を設け、電磁石の励磁により吸引移動されるパイロットプレートで断続部材を軸方向移動させて断続部を接続させている。このような断続構造では、電磁石の励磁によってパイロットプレートがデフケースと一体回転されるので、パイロットプレートと一体回転可能に係合する断続部材とデフケースとの回転が同調され、断続部を確実に接続することができる。また、断続部の接続状態では、パイロットプレートがデフケースに吸着されて断続部の断続状態を保持しているので、デフケースの回転方向が変わったとしても、断続部の接続が解除されることがない。
従って、断続機構を小型化することができると共に、断続機構の接続状態を確実に保持することができる。
請求項2のデファレンシャル装置は、断続部材が電磁石の磁束を透過して2次経路をなすので、電磁石を励磁したときに断続部材が断続部の接続方向に吸引され、断続部の断続状態をより強固に保持することができる。
請求項3のデファレンシャル装置は、磁束透過部が電磁石に対して径方向に対向する磁束透過部を備えているので、電磁石の励磁の際に、電磁石の外周が磁束透過部に引き付けられる力と、電磁石の内周が磁束透過部に引き付けられる力とが等しくなり、電磁石のデフケースへの吸着力が低減される。このため、励磁によって電磁石の吸着力が上昇することがなく、断続機構の断続特性を安定化させることができる。
請求項4のデファレンシャル装置は、一方の出力部材と断続部材との係合部と、断続部材とパイロットプレートとの係合部にアクチュエータを作動させたときに断続部材を断続部の接続方向に移動させるカムが形成されているので、断続部材がカムによって移動され、断続部を確実に接続することができると共に、断続部の接続状態をより確実に保持することができる。
請求項5のデファレンシャル装置は、一方の出力部材と断続部材との係合部と、断続部材とパイロットプレートとの係合部が互いの軸方向位置が径方向で重なり合って配置されているので、断続機構の軸方向長さを短縮することができ、断続機構をより小型化することができる。
図1〜図8を用いて本発明の実施の形態に係るデファレンシャル装置について説明する。
(第1実施形態)
図1〜図6を用いて第1実施形態について説明する。
図1〜図6を用いて第1実施形態について説明する。
本実施の形態に係るデファレンシャル装置1は、駆動トルクが入力されるデフケース3と、このデフケース3に支承されて自転可能であると共にデフケース3の回転によって公転するピニオン5と、このピニオン5と噛み合って相対回転可能な一対の出力部材としてのサイドギヤ7,9と、デフケース3とピニオン5と一対のサイドギヤ7,9とを備えた差動機構11と、この差動機構11の差動を断続する断続機構13と、この断続機構13を作動させる電磁石15を有するアクチュエータ17とを備えている。
また、断続機構13は、サイドギヤ7とデフケース3との軸方向の間に軸方向移動可能に配置されサイドギヤ7と一体回転可能に係合された断続部材19と、この断続部材19と3デフケースとの間に設けられた断続部21とを有し、アクチュエータ17は、デフケース3に形成され電磁石15の磁束を透過する磁束透過部23と、断続部材19と磁束透過部21との軸方向の間に配置され断続部材19と一体回転可能に係合されて電磁石15の励磁によってデフケース3側に軸方向吸引移動されるパイロットプレート25とを有している。
そして、電磁石15は、磁束透過部23と軸方向に対向配置され、パイロットプレート25は、電磁石15の励磁によってデフケース3と一体回転されるとき、断続部材19を軸方向移動させて断続部21を接続させる。
また、断続部材19は、電磁石15の磁束を透過する2次経路としての磁束ループ87をなす。
さらに、磁束透過部23は、電磁石15に対して径方向に対向する磁束透過部24,26を備えている。
また、サイドギヤ7と断続部材19との係合部27と、断続部材19とパイロットプレート25との係合部29には、アクチュエータ17を作動させたときに断続部材19を断続部21の接続方向に移動させるカムが形成されている。
図1〜図6に示すように、デフケース3は、軸方向両側に形成されたボス部31,33でそれぞれベアリング35,37を介してキャリア(不図示)に支持されている。また、デフケース3にはフランジ部39が形成され、リングギヤ41が固定されている。このリングギヤ41は、動力伝達ギヤ(不図示)と噛み合っており、駆動力が伝達されてデフケース3を回転駆動させる。このデフケース3には、差動機構11が収容され、デフケース3に伝達された駆動力が差動機構11に伝達される。
差動機構11は、デフケース3を含め、ピニオンシャフト43と、ピニオン5と、一対のサイドギヤ7,9とを備えている。ピニオンシャフト43は、端部をデフケース3に係合してピン45で抜け止めされ、デフケース3と一体に回転駆動される。
ピニオン5は、ピニオンシャフト43に支承されてデフケース3の回転によって公転する。また、ピニオン5は、一対のサイドギヤ7,9に駆動力を伝達すると共に、噛み合っている一対のサイドギヤ7,9に差回転が生じると回転駆動されるようにピニオンシャフト43に自転可能に支持されている。また、ピニオン5とデフケース3との間には、ピニオン5の公転時に発生する径方向への移動を受ける球面ワッシャ47が配置されている。
一対のサイドギヤ7,9は、ボス部49,51でデフケース3に相対回転可能に支持され、ピニオン5と噛み合っている。また、サイドギヤ7,9とデフケース3との間には、ピニオン5との噛み合い反力によるサイドギヤ7,9の軸方向への移動を受けるスラストワッシャ53,55が配置されている。また、サイドギヤ7の背面側には、断続機構13が配置されている。
断続機構13は、断続部材19と、断続部21とを備えている。断続部材19は、磁性材料で形成され、サイドギヤ7とデフケース3との軸方向の間に軸方向移動可能に配置され、係合部27でサイドギヤ7と一体回転可能に係合している。係合部27は、断続部材19の外周側に形成された凸部57と、サイドギヤ7の外周に形成された凹部59とで構成されている。この係合部27は、凸部57に形成されたカム面61と、凹部59に形成されたカム面61と同一の傾斜角を有するカム面とで、アクチュエータ17を作動させたときに断続部材19を断続部21の接続方向に移動させるカムを形成している。また、断続部材19のデフケース3と対向する部分には、断続部21を構成する噛み合い歯63が設けられている。
断続部21は、断続部材19の噛み合い歯63と、デフケース3の断続部材19の噛み合い歯63と対向する部分に設けられた噛み合い歯65とで構成されている。この噛み合い歯63,65が噛み合うと、デフケース3とサイドギヤ7とが連結されて差動機構11がデフロック状態となる。この断続部21は、アクチュエータ17によって作動される。
アクチュエータ17は、電磁石15と、磁束透過部23と、パイロットプレート25とを備えている。電磁石15は、電磁コイル67とコア69とを有している。電磁コイル67は、樹脂でモールド成形され、コア69に収容されている。コア69は、磁性材料から形成され、コントローラ(不図示)に接続されるリード線71が接続されており、コントローラによって電磁コイル67への通電が制御されている。また、コア69は、回り止め部材73が設けられ、キャリアなどの静止側部材(不図示)に対して電磁石15が回転方向に回り止めされている。この電磁石15は、デフケース3の外部に磁束透過部23と軸方向に対向配置されている。
磁束透過部23は、磁性材料で形成され、デフケース3において断続部材19と電磁石15との軸方向間に設けられている。また、磁束透過部23の電磁石15側は、電磁石15の外周と内周とを覆うように凹状に形成され、電磁石15の外周側と内周側に対向する部分に磁束透過部24,26を備えている。この磁束透過部23には、磁路を形成する非磁性材料からなる磁路形成部材75が一体的に設けられ、パイロットプレート25と共に磁路を形成し、電磁石15の励磁によってパイロットプレート25を磁束透過部23側に吸引移動させる。
パイロットプレート25は、磁性材料で形成され、断続部材19と磁束透過部23との軸方向の間に軸方向移動可能に配置され、係合部29で断続部材19と一体回転可能に係合している。係合部29は、パイロットプレート25の内周側に形成された凸部77と、断続部材19の内周側に形成された凹部79とで構成されている。この係合部29は、凹部79に形成された傾斜角を有するカム面81と、このカム面81に当接する凸部77とで、アクチュエータ17を作動させたときに断続部材19を断続部21の接続方向に移動させるカムを形成している。また、パイロットプレート25の外周側には、外周部を切り起こして形成された付勢部83が設けられている。この付勢部83は、断続部材19と当接して断続部21の接続解除方向に断続部材19を付勢している。
このパイロットプレート25は、電磁石15の励磁によりコア69と磁束透過部23とパイロットプレート25とを透過する磁力線によって形成される1次経路としての磁束ループ85によって、デフケース3側に吸引移動され、デフケース3と一体回転される。このとき、パイロットプレート25とサイドギヤ7に一体回転可能に係合された断続部材19との間に差回転が生じ、断続部材19とパイロットプレート25との係合部29のカムが作動し、断続部材19がデフケース3側に移動される。この断続部材19の移動により、断続部21が接続される。この断続部21の接続状態では、サイドギヤ7と断続部材19との係合部27のカムが作動し、断続部材19を断続部21の接続方向に押圧するセルフロック力が発生し、断続部21の接続をより確実なものとする。また、断続部21の接続状態では、断続部材19がパイロットプレート25を完全に押圧してパイロットプレート25をデフケース3に吸着させると共に、断続部材19を透過する2次経路としての磁束ループ87によって断続部材19も断続部21の接続方向に吸引されている。このような状態では、デフケース3に対してサイドギヤ7の回転方向(又はデフケース3の回転方向)が変わっても、断続部21の接続は解除されることがなく、デフロック状態が確実に維持される。なお、断続部21の接続を解除させる場合には、アクチュエータ17の作動を停止させてパイロットプレート25の付勢部83の付勢力によって断続部材19を断続部21の接続解除方向に移動させる。
このようなデファレンシャル装置1では、断続部材19と断続部21とアクチュエータ17とをサイドギヤ7側に配置し、各部材を軸方向に対向配置させているので、断続部21とアクチュエータ17とが軸方向に長大化することがないと共に、アクチュエータ17が径方向に長大化することがなく、断続機構13を小型化することができる。
また、断続部材19をサイドギヤ7と一体回転可能に係合させ、断続部材19とデフケース3との間に断続部21を設け、電磁石15の励磁により吸引移動されるパイロットプレート25で断続部材19を軸方向移動させて断続部21を接続させている。このような断続構造では、電磁石15の励磁によって1次経路としての磁束ループ85をなすパイロットプレート25がデフケース3と一体回転されるので、パイロットプレート25と一体回転可能に係合する断続部材19とデフケース3との回転が同調され、断続部21を確実に接続することができる。また、断続部21の接続状態では、パイロットプレート25がデフケース3に吸着されて断続部21の断続状態を保持しているので、デフケース3の回転方向が変わったとしても、断続部21の接続が解除されることがない。
従って、断続機構13を小型化することができると共に、断続機構13の接続状態を確実に保持することができる。
また、断続部材19が電磁石15の磁束を透過して2次経路としての磁束ループ87をなすので、電磁石15を励磁したときに断続部材19が断続部21の接続方向に吸引され、断続部21の断続状態をより強固に保持することができる。
さらに、磁束透過部23が電磁石15に対して径方向に対向する磁束透過部24,26を備えているので、電磁石15の励磁の際に、電磁石15の外周が磁束透過部23に引き付けられる力と、電磁石15の内周が磁束透過部23に引き付けられる力とが等しくなり、電磁石15のデフケース3への吸着力が低減される。このため、励磁によって電磁石15の吸着力が上昇することがなく、断続機構13の断続特性を安定化させることができる。
また、サイドギヤ7と断続部材19との係合部27と、断続部材19とパイロットプレート25との係合部29にアクチュエータ17を作動させたときに断続部材19を断続部21の接続方向に移動させるカムが形成されているので、断続部材19がカムによって移動され、断続部21を確実に接続することができると共に、断続部21の接続状態をより確実に保持することができる。
(第2実施形態)
図7,図8を用いて第2実施形態について説明する。
図7,図8を用いて第2実施形態について説明する。
本実施の形態に係るデファレンシャル装置101は、サイドギヤ7と断続部材19との係合部103と、断続部材19とパイロットプレート25との係合部105は、互いの軸方向位置が径方向で重なり合って配置されている。なお、第1実施形態と同一の構成には、同一の記号を記して説明を省略するが、第1実施形態と同一の構成であるので、構成及び機能説明は第1実施形態を参照するものとし省略するが、得られる効果は同一である。
図7,図8に示すように、サイドギヤ7と断続部材19との係合部103は、サイドギヤ7のボス部49の外周に形成された凹部107と、断続部材19の内周側に形成された凸部109とで構成されている。この係合部103は、凹部107と凸部109とに形成された同一の傾斜角を有するカム面で、アクチュエータ17を作動させたときに断続部材19を断続部21の接続方向に移動させるカムを形成している。また、係合部103の外周側には、断続部材19とパイロットプレート25との係合部105が配置されている。
断続部材19とパイロットプレート25との係合部105は、断続部材19の外周側に形成された凹部111と、パイロットプレート25の外周側に形成された凸部113とで構成されている。この係合部105は、凹部111と凸部113とに形成された同一の傾斜角を有するカム面115,117で、アクチュエータ17を作動させたときに断続部材19を断続部21の接続方向に移動させるカムを形成している。
これらの係合部103,105は、互いの軸方向位置が径方向で重なり合って配置、すなわち径方向でオーバラップして配置されており、断続機構13の軸方向長さを短縮することができる。なお、断続部21も、軸方向位置が係合部103,105と径方向で重なりあって配置されており、さらに断続機構13の軸方向長さを短縮することができる。
このようなデファレンシャル装置101では、サイドギヤ7と断続部材19との係合部103と、断続部材19とパイロットプレート25との係合部105が互いの軸方向位置が径方向で重なり合って配置されているので、断続機構13の軸方向長さを短縮することができ、断続機構13をより小型化することができる。
なお、本発明の実施の形態に係るデファレンシャル装置では、一方の出力部材側に断続機構などを配置しているが、他方の出力部材側に配置してもよい。また、断続部や係合部の配置順序も実施の形態に示す配置だけではなく、差動機構の差動を断続でき、且つ装置を小型化できる配置であれば、どのような配置順序を採ってもよい。
なお、磁束透過部が電磁石に対して径方向に対向する磁束透過部を備えたとは、技術構成として磁束透過部と電磁石のコアとが径方向で見た場合、オーバーラップしている構成であり、そのオーバーラップの内外順序は実施例中の形状に限らず、内外逆の順序、すなわち内周側に磁束透過部、外周側に電磁石のコアが位置している配置順序であってもよい。
1,101…デファレンシャル装置
3…デフケース
5…ピニオン
7,9…サイドギヤ(出力部材)
11…差動機構
13…断続機構
15…電磁石
17…アクチュエータ
19…断続部材
21…断続部
23,24,26…磁束透過部
25…パイロットプレート
27,103…係合部(出力部材と断続部材)
29,105…係合部(断続部材とパイロットプレート)
3…デフケース
5…ピニオン
7,9…サイドギヤ(出力部材)
11…差動機構
13…断続機構
15…電磁石
17…アクチュエータ
19…断続部材
21…断続部
23,24,26…磁束透過部
25…パイロットプレート
27,103…係合部(出力部材と断続部材)
29,105…係合部(断続部材とパイロットプレート)
Claims (5)
- 駆動トルクが入力されるデフケースと、このデフケースに支承されて自転可能であると共に前記デフケースの回転によって公転するピニオンと、このピニオンと噛み合って相対回転可能な一対の出力部材と、前記デフケースと前記ピニオンと前記一対の出力部材とを備えた差動機構と、この差動機構の差動を断続する断続機構と、この断続機構を作動させる電磁石を有するアクチュエータとを備えたデファレンシャル装置であって、
前記断続機構は、前記一対の出力部材のいずれか一方の出力部材と前記デフケースとの軸方向の間に軸方向移動可能に配置され前記一方の出力部材と一体回転可能に係合された断続部材と、この断続部材と前記デフケースとの間に設けられた断続部とを有し、
前記アクチュエータは、前記デフケースに形成され前記電磁石の磁束を透過する磁束透過部と、前記断続部材と前記磁束透過部との軸方向の間に配置され前記断続部材と一体回転可能に係合されて前記電磁石の励磁によって前記デフケース側に軸方向吸引移動されるパイロットプレートとを有し、
前記電磁石は、前記磁束透過部と軸方向に対向配置され、前記パイロットプレートは、前記電磁石の励磁によって前記デフケースと一体回転されるとき、前記断続部材を軸方向移動させて前記断続部を接続させることを特徴とするデファレンシャル装置。 - 請求項1記載のデファレンシャル装置であって、
前記断続部材は、前記電磁石の磁束を透過する2次経路をなすことを特徴とするデファレンシャル装置。 - 請求項1又は2記載のデファレンシャル装置であって、
前記磁束透過部は、前記電磁石に対して径方向に対向する磁束透過部を備えたことを特徴とするデファレンシャル装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のデファレンシャル装置であって、
前記一方の出力部材と前記断続部材との係合部と、前記断続部材と前記パイロットプレートとの係合部には、前記アクチュエータを作動させたときに前記断続部材を前記断続部の接続方向に移動させるカムが形成されていることを特徴とするデファレンシャル装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のデファレンシャル装置であって、
前記一方の出力部材と前記断続部材との係合部と、前記断続部材と前記パイロットプレートとの係合部は、互いの軸方向位置が径方向で重なり合って配置されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008286351A JP2010112491A (ja) | 2008-11-07 | 2008-11-07 | デファレンシャル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008286351A JP2010112491A (ja) | 2008-11-07 | 2008-11-07 | デファレンシャル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010112491A true JP2010112491A (ja) | 2010-05-20 |
Family
ID=42301192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008286351A Pending JP2010112491A (ja) | 2008-11-07 | 2008-11-07 | デファレンシャル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010112491A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160040073A (ko) * | 2015-04-24 | 2016-04-12 | 김정완 | 전자식 차동 잠금장치 |
US10851843B2 (en) | 2018-04-06 | 2020-12-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle including coupling device |
-
2008
- 2008-11-07 JP JP2008286351A patent/JP2010112491A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160040073A (ko) * | 2015-04-24 | 2016-04-12 | 김정완 | 전자식 차동 잠금장치 |
KR101637176B1 (ko) * | 2015-04-24 | 2016-07-07 | 김정완 | 전자식 차동 잠금장치 |
US10851843B2 (en) | 2018-04-06 | 2020-12-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle including coupling device |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010078137A (ja) | デファレンシャル装置 | |
JP2013185676A (ja) | ベベルギヤ及びこれを用いたデファレンシャル装置 | |
JP5550043B2 (ja) | 電磁クラッチ | |
JP2009228840A (ja) | デファレンシャル装置及びこのデファレンシャル装置を用いた駆動システム | |
JP2010084930A (ja) | デファレンシャル装置 | |
WO2014196420A1 (ja) | 電磁アクチュエータ | |
JP2011112114A (ja) | 噛み合いクラッチ装置 | |
TW201307698A (zh) | 電磁離合器 | |
JP5580020B2 (ja) | クラッチ装置 | |
JP2014098401A (ja) | 減速駆動装置 | |
JP2009036229A (ja) | 電磁クラッチ | |
JP4784567B2 (ja) | スタータ | |
JP2010112491A (ja) | デファレンシャル装置 | |
JP2011241939A (ja) | クラッチ装置 | |
JP5337683B2 (ja) | クラッチ装置及びこのクラッチ装置を用いたデファレンシャル装置 | |
JP2013065796A (ja) | 電磁式ソレノイド | |
JP2010133478A (ja) | デファレンシャル装置 | |
JP2013130228A (ja) | デファレンシャル装置 | |
JP2011117506A (ja) | クラッチ装置及びこのクラッチ装置を用いたデファレンシャル装置 | |
JP2012238783A (ja) | 電磁ソレノイド及びこの電磁ソレノイドを備えた断続装置及びこの断続装置を備えたデファレンシャル装置 | |
JP6709685B2 (ja) | デファレンシャル装置 | |
JP6696271B2 (ja) | 電動アクチュエータ | |
JP5371700B2 (ja) | デファレンシャル装置 | |
JP2011241888A (ja) | クラッチ装置 | |
JP2009185871A (ja) | デファレンシャル装置 |