JP2010112190A - 車両用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、スリップ制御の制御中や終了後に出力トルクを適切に調整し、燃料カットからの復帰時やシフトダウン時の運転感覚を向上させることを目的とする。
【解決手段】内燃機関10の出力側には、トルクコンバータ52とロックアップクラッチ54とを介して自動変速機50を連結する。ECU40は、スリップ制御中における燃料カット制御からの復帰時に、内燃機関10の出力回転数Neが自動変速機50の入力回転数Ntと等しくなるように、内燃機関10の出力トルクを制御する。また、スリップ制御の終了時にも、出力回転数Neが入力回転数Ntと等しくなるように、出力トルクTeを制御する。これにより、スリップ制御中における燃料カット制御からの復帰時、およびスリップ制御の終了によるロックアップクラッチ54の切換時に、ショックを抑制することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関と自動変速機を備えた車両に搭載される車両用制御装置に関し、特に、燃料カット制御とスリップ制御を実施する構成とした車両用制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2008−45446号公報)に開示されているように、内燃機関の燃料カット制御と、自動変速機のスリップ制御とを実施する構成とした車両用制御装置が知られている。ここで、燃料カット制御は、車両が減速状態となったときに、内燃機関への燃料供給を一時的に停止し、燃費の向上を図るものである。そして、燃料供給を停止した後には、機関回転数が復帰回転数まで低下した時点で、エンジンストールを回避するために燃料の供給を再開し、燃料カット制御から復帰する。
また、燃料カット制御の実行時には、スリップ制御を行うこともある。スリップ制御は、自動変速機のロックアップクラッチをスリップ状態(半係合状態)に保持し、走行車両の慣性力を利用して内燃機関を駆動するものである。これにより、燃料カットによる機関回転数の低下速度が抑えられるので、機関回転数が復帰回転数に達するタイミング(燃料カットからの復帰タイミング)を遅らせ、燃費をより向上させることができる。
一方、燃料カット中に車速が所定のレベルまで低下すると、自動変速機のシフトダウンが行われる場合がある。しかし、シフトダウンの期間中に燃料カットからの復帰が行われると、車両に加わる変速ショックが大きくなる。このため、従来技術では、燃料カットからの復帰タイミングにおいて、シフトダウンの要求が発生すると、前述したスリップ制御を行うことにより燃料カットを継続させる。これにより、燃料カットからの復帰タイミングがシフトダウンの期間中に重ならないように、復帰タイミングを調整している。
特開2008−45446号公報 特開2005−75066号公報 特開平10−44832号公報
ところで、上述した従来技術では、シフトダウンの期間中において、スリップ制御により燃料カットを継続させる分だけ、機関回転数が復帰回転数よりも低下し易くなる。このような低回転状態において、急ブレーキ等により車輪の回転が急激に低下すると、この回転低下はスリップ状態のトルクコンバータを介して内燃機関に伝達され、機関回転数が更に低下する。特に、滑り易い路面等では、車輪がロックすると、機関回転数が極端に低下し易い。また、機関回転数が低下した時点で燃料カット制御やスリップ制御を解除しても、内燃機関の出力を即座に増大させることはできない。このため、従来技術では、スリップ制御中の急ブレーキ等によりエンジンストールを起し易いという問題がある。
また、スリップ制御中には、車両がトルクコンバータを介して内燃機関を駆動している。このため、燃料カットからの復帰後に、内燃機関がある程度のトルク(例えば、アイドル運転に相当する程度のトルク)を出力すると、この出力トルクと車両による駆動力の影響により、機関回転数が過度に上昇することがある。そして、回転上昇が生じると、駆動系が被駆動状態から駆動状態へと瞬時に変化し、このときにトルクコンバータの容量が瞬間的に低下するため、走行感覚の急変(ショック)が発生するという問題がある。さらに、燃料カットからの復帰後にシフトダウンが行われた場合にも、内燃機関の出力トルクが大きいと、上述の場合と同様の問題が生じる。一方、内燃機関の出力トルクが過度に小さい場合には、スリップ制御の解除時などにエンジンストールを起し易い。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明は、スリップ制御の制御中や終了後に内燃機関の出力トルクを適切に調整し、燃料カットからの復帰時やシフトダウン時の運転感覚を向上させることが可能な車両用制御装置を提供することを目的としている。
第1の発明は、燃料カット制御により燃料供給を一時的に停止する機能を備えた内燃機関と、
前記内燃機関の出力側にトルクコンバータおよびロックアップクラッチを介して連結され、スリップ制御により前記ロックアップクラッチをスリップ状態に保持する機能を備えた自動変速機と、
前記スリップ制御の実行中に前記燃料カット制御から復帰するときに、前記内燃機関の出力回転数が前記自動変速機の入力回転数と等しくなるように、前記内燃機関の出力トルクを制御する第1のトルク制御手段と、
前記スリップ制御が終了したときに、前記出力回転数が前記入力回転数と等しくなるように、前記出力トルクを制御する第2のトルク制御手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明は、燃料カット制御により燃料供給を一時的に停止する機能を備えた内燃機関と、
前記内燃機関の出力側にトルクコンバータおよびロックアップクラッチを介して連結され、スリップ制御により前記ロックアップクラッチをスリップ状態に保持する機能を備えた自動変速機と、
前記燃料カット制御からの復帰後に前記自動変速機のシフトダウン要求が発生し、かつ前記自動変速機の入力回転数が基準判定値以上であるときに、前記内燃機関の出力回転数が前記入力回転数と等しくなるように、前記内燃機関の出力トルクを制御する第1のシフトダウン時トルク制御手段と、
前記燃料カット制御からの復帰後に前記シフトダウン要求が発生し、かつ前記入力回転数が前記基準判定値よりも低いときに、前記出力回転数が前記入力回転数よりもオフセット回転数分だけ高くなるように、前記出力トルクを制御する第2のシフトダウン時トルク制御手段と、
を備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、第1のトルク制御手段は、スリップ制御の実行中に燃料カット制御から復帰するときに、自動変速機の入力回転数に応じて内燃機関の出力トルクを適切に制御することができる。これにより、内燃機関の出力回転数と自動変速機の入力回転数とを等しくしたり、両者を漸近させることができる。従って、スリップ制御中に燃料カット制御から復帰するときのショックを抑制することができ、ドライバビリティを向上させることができる。
一方、第2のトルク制御手段は、スリップ制御の終了時に、内燃機関の出力トルクを適切に調整し、内燃機関の出力回転数と自動変速機の入力回転数とを等しくしたり、両者を漸近させることができる。よって、スリップ制御の終了によりロックアップクラッチがスリップ状態から解放状態に切換わるときにも、切換時のショックを抑制することができ、ドライバビリティを向上させることができる。また、スリップ制御の終了時にエンジンストールが起こるのを回避することができる。
第2の発明によれば、第1のシフトダウン時トルク制御手段は、燃料カット制御から復帰後のシフトダウン時において、自動変速機の入力回転数が基準判定値以上のときに、入力回転数に応じて内燃機関の出力トルクを適切に制御することができる。これにより、内燃機関の出力回転数と自動変速機の入力回転数とを等しくしたり、両者を漸近させることができる。従って、入力回転数がある程度高いレベルのとき(即ち、エンジンストールが起こり難い状況のとき)には、シフトダウン時のショックや減速感を抑制することができ、ドライバビリティを向上させることができる。
一方、第2のシフトダウン時トルク制御手段は、燃料カット制御から復帰後のシフトダウン時において、自動変速機の入力回転数が基準判定値未満のときに、内燃機関の出力回転数を、前記入力回転数よりもオフセット回転数分だけ高い回転数に漸近させることができる。これにより、低回転でのシフトダウン時にエンジンストールが起こるのを回避することができる。従って、ドライバビリティの向上とエンジンストールの回避とを両立させることができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図4を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。まず、図1は、本発明の実施の形態1において、内燃機関側のシステム構成を説明するための構成図である。図1に示すように、本実施の形態のシステムは、後述の自動変速機50と共に車両に搭載される内燃機関10を備えている。内燃機関10の気筒12内には、ピストン14が設けられており、ピストン14は気筒12内に燃焼室16を形成すると共に、クランク軸18に連結されている。
また、内燃機関10は、吸入空気を燃焼室16内に吸込む吸気通路20と、燃焼室16から排気ガスを排出する排気通路22とを備えている。吸気通路20には、燃焼室16内への吸入空気量を検出するエアフローメータ24と、吸入空気量を増減させる電子制御式のスロットルバルブ26とが設けられている。スロットルバルブ26は、アクセル開度等に基づいてスロットルモータ28により駆動され、吸気通路20を開,閉する。また、気筒12は、吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射弁30と、燃焼室16内の混合気に点火する点火プラグ32と、吸気通路20を燃焼室16に対して開,閉する吸気バルブ34と、排気通路22を燃焼室16に対して開,閉する排気バルブ36とを備えている。また、内燃機関10は、クランク軸18の回転に同期した信号を出力する回転センサ38を備えている。回転センサ38の信号は、ECU40によりクランク軸18の回転数(機関回転数)を検出するのに用いられる。
本実施の形態のシステムは、内燃機関10の運転状態を制御するためのECU(Electronic Control Unit)40を備えている。ECU40は、例えばROM、RAM等の記憶回路を備えたマイクロコンピュータにより構成されている。ECU40の入力側には、上述したエアフローメータ24、回転センサ38等に加えて、内燃機関10の冷却水温度を検出する水温センサ、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ、排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ等を含むセンサ系統が接続されている。
ECU40の出力側には、スロットルモータ28、燃料噴射弁30、点火プラグ32等を含めて各種のアクチュエータが接続されている。そして、ECU40は、内燃機関の運転状態をセンサ系統により検出しつつ、各アクチュエータを駆動することにより運転制御を行う。即ち、ECU40は、運転者のアクセル開度等に応じてスロットルバルブ26を開,閉しつつ、エアフローメータ24により検出した吸入空気量に応じて燃料噴射弁30から燃料を噴射させる。また、ECU40は、例えば内燃機関10の機関回転数、負荷状態等に応じて適切な点火時期を算出し、目標の点火時期が到来したときに、点火プラグ32により点火を行う。
さらに、ECU40は、内燃機関10が減速状態となったときに、燃料噴射弁30による燃料噴射を一時的に停止し、燃料カット制御を実行する。燃料カット制御は、制御を開始してから機関回転数が所定の復帰回転数まで低下するか、または運転者がアクセル操作をしたときに解除され、通常の燃料噴射制御に復帰する。
次に、図2は、本発明の実施の形態1において、車両全体のシステム構成を説明するための構成図である。図2に示すように、本実施の形態のシステムは、自動変速機50を備えている。自動変速機50は、内燃機関10の出力側にトルクコンバータ52およびロックアップクラッチ54を介して連結されている。これらの機器は、例えば特開2005−75066号公報、特開平10−44832号公報等により一般的に公知なものである。
ここで、ロックアップクラッチ54が解放状態のときには、内燃機関10の出力がトルクコンバータ52を介して自動変速機50に入力される。また、ロックアップクラッチ54が係合状態のときには、内燃機関10の出力側と自動変速機50の入力側とがロックアップクラッチ54により直結される。さらに、ロックアップクラッチ54がスリップ状態のときには、内燃機関10の出力側と自動変速機50の入力側とがスリップ状態(半係合状態)で連結される。
また、本実施の形態のシステムは、自動変速機50の作動状態を制御するためのECU(以下、ATECU60と称す)を備えている。ATECU60は、車両の走行状態や内燃機関の運転状態に応じて、一般的に公知な変速制御、ロックアップ制御および減速時のスリップ制御を実行する。これらの制御の実行時には、ATECU60とECU40(エンジンECU)との間で必要に応じて通信が行われる。
ここで、スリップ制御について説明すると、スリップ制御は、例えば車速とスロットル開度とをパラメータとして予め定められた運転領域において実行される。スリップ制御の開始条件の一例を挙げれば、ロックアップクラッチ54が係合状態に保持され、かつスロットル開度が零となったとき(車両が減速状態となったとき)、などである。そして、スリップ制御の実行中には、内燃機関10の出力側と自動変速機50の入力側とがスリップ状態で連結される。これにより、車両の減速時には、走行車両の慣性力を利用して内燃機関10を駆動し、機関回転数が燃料カット制御の復帰回転数に達するタイミングを遅らせることができる。
しかし、減速時にスリップ制御を実行すると、機関回転数が復帰回転数よりも低下し易くなるため、急ブレーキ等の外乱によりエンジンストールを起す虞れがある。また、スリップ制御中には、車両がトルクコンバータ52を介して内燃機関10を駆動している。このため、燃料カットからの復帰後には、アイドル運転程度のトルクが出力されただけでも、機関回転数が過度に上昇し、ショックが発生するという問題がある。さらに、燃料カットからの復帰後にシフトダウンが行われた場合にも、内燃機関の出力トルクが大きいと、上述した場合と同様にショックが発生するという問題がある。一方、内燃機関の出力トルクが過度に小さい場合には、例えばスリップ制御の解除時などにエンジンストールを起し易い。これらの問題を解決するために、本実施の形態では、以下に述べる各種のトルク制御を実行する構成としている。
(第1のトルク制御)
このトルク制御は、前述したスリップ制御中に燃料カット制御から復帰するときに、内燃機関の出力回転数(機関回転数)が自動変速機の入力回転数と等しくなるように、内燃機関の出力トルクを制御するものである。より詳しく述べると、このトルク制御は、内燃機関10と自動変速機50との間における動力伝達のモデルを使用することにより、内燃機関の出力回転数Neを自動変速機の入力回転数Ntに漸近させるために必要な出力回転数Neの目標値を算出する。そして、この目標値を実現するために必要な出力トルクTeの目標値を算出し、実際の出力トルクTeが目標値と一致するように、スロットル開度と点火時期を制御する。
図3は、内燃機関と自動変速機との間における動力伝達のモデルを示す説明図である。図3中において、Teは内燃機関10の出力トルクを示し、I_eは内燃機関10のイナーシャを示している。また、TcとTs_inは、トルクコンバータ52とロックアップクラッチ54への入力トルクをそれぞれ示し、TtとTs_outは、これらの機器からの出力トルクをそれぞれ示している。さらに、Tm_inは、自動変速機への入力トルクを示している。
第1のトルク制御を実行する運転状態(即ち、スリップ制御中に燃料カット制御から復帰するとき)において、上述したパラメータの間には、下記(1)〜(6)式に示す関係が成立する。なお、下記の式中に示すCはトルクコンバータ52の容量である。また、αはクランク軸18の角加速度であり、ηはロックアップクラッチ54による回転伝達の効率である。さらに、tはTs_inとTcとの比率(トルク比)を示している。
Tc=C*Ne ・・・(1)
Te=Tc+Ts_in+I_e*α ・・・(2)
Tt=t*C*Ne ・・・(3)
η*Ne*Ts_in=Nt*Ts_out ・・・(4)
Tm_in=Tt+Ts_out ・・・(5)
Ts_in=Ts_in@燃料Off時 ・・・(6)
また、前記(6)式中のTs_in@燃料Off時(燃料カットから復帰する直前のTs_in)は、下記(7)〜(12)式により求めることができる。なお、下記(10)式中に示すNslipは、スリップ制御により設定されるスリップ回転数を示している。
Tc=C*Ne ・・・(7)
Te=Tc+Ts_in@燃料Off時+I_e*α ・・・(8)
Tt=t*C*Ne ・・・(9)
Nt=Ne+Nslip ・・・(10)
η*Ne*Ts_in=Nt*Ts_out ・・・(11)
Tm_in=Tt+Ts_out ・・・(12)
上述した第1のトルク制御によれば、前記(1)〜(12)式に示すモデルを用いることにより、運転状態に適した出力トルクTeの目標値を算出することができる。そして、この目標値に対して実際の出力トルクTeが一致するように、スロットル開度と点火時期を制御することができる。これにより、スリップ制御中に燃料カット制御から復帰するときには、内燃機関10の出力回転数Neを自動変速機50の入力回転数Ntと等しくしたり、両者を漸近させることができる。従って、スリップ制御中に燃料カット制御から復帰するときのショックを抑制し、ドライバビリティを向上させることができる。
(第2のトルク制御)
このトルク制御は、スリップ制御が終了したときに、内燃機関の出力回転数Neが自動変速機の入力回転数Ntと等しくなるように、出力トルクTeを制御するものである。この場合、出力トルクTeの制御は、前記第1のトルク制御と同様に、スロットル開度と点火時期を用いて行われる。また、第2のトルク制御を実行する運転状態において、前述のパラメータ間には、下記(13)〜(16)式に示す関係が成立する。
Tc=C*Ne ・・・(13)
Te=Tc+I_e*α ・・・(14)
Tt=t*C*Ne ・・・(15)
Tm_in=Tt ・・・(16)
上述した第2のトルク制御によれば、スリップ制御の終了時にも、前記(13)〜(16)式によるモデルを用いて出力トルクTeの適切な目標値を算出し、この目標値に対して実際の出力トルクTeが一致するように制御を行うことができる。よって、スリップ制御の終了によりロックアップクラッチ54がスリップ状態から解放状態に切換わるときにも、内燃機関10の出力回転数Neを自動変速機50の入力回転数Ntに漸近させることができ、切換時のショックを抑制することができる。また、スリップ制御の終了時にエンジンストールが起こるのを回避することができる。
(シフトダウン時のトルク制御)
このトルク制御は、燃料カット制御からの復帰後に自動変速機のシフトダウン要求が発生したときに、内燃機関の出力回転数Neが所定の目標回転数N0と等しくなるように、出力トルクTeを制御するものである。この場合、出力トルクTeの制御は、前記第1のトルク制御と同様に、スロットル開度と点火時期を用いて行われる。
また、目標回転数N0は、自動変速機50の入力回転数Ntと、予め設定された基準判定値Sとの大小関係に応じて切換えられる。即ち、目標回転数N0は、自動変速機50の入力回転数Ntが基準判定値S以上であるときに、入力回転数Ntと等しい値に設定される。また、目標回転数N0は、入力回転数Ntが基準判定値S未満であるときに、入力回転数Ntよりもオフセット回転数α(Ne,Nt)分だけ高い回転数に設定される。ここで、オフセット回転数α(Ne,Nt)は、出力回転数Neと入力回転数Ntとに応じて可変に設定される。従って、本制御の内容をまとめると、下記(A),(B)に示すようになる。
(A)Nt≧Sのときには、N0=Nt
(B)Nt<Sのときには、N0=Nt+α(Ne,Nt)
また、シフトダウン時のトルク制御を実行する運転状態において、前述のパラメータ間には、下記(17)〜(20)式に示す関係が成立する。
Tc=k2*C*Ne ・・・(17)
Te=Tc+I_e*α ・・・(18)
Tt=t*k2*C*Ne ・・・(19)
Tm_in=Tt ・・・(20)
前記(17),(19)式において、k2はトルクコンバータ容量補正係数を示している。この補正係数k2は、トルクコンバータ52の変速時に、速度比の時間変化量に応じて容量Cを減少させるための係数である。
このように構成されるシフトダウン時のトルク制御でも、前述した他のトルク制御と同様に、前記(17)〜(20)式によるモデルを用いて出力トルクTeの適切な目標値を算出し、この目標値に対して実際の出力トルクTeが一致するように制御を行うことができる。そして、シフトダウン時のトルク制御によれば、燃料カット制御から復帰後のシフトダウン時において、自動変速機50の入力回転数Ntが基準判定値S以上のときには、内燃機関10の出力回転数Neを自動変速機50の入力回転数Ntに漸近させることができる。これにより、入力回転数Ntがある程度高いレベルのとき(即ち、エンジンストールが起こり難い状況のとき)には、シフトダウン時のショックや減速感を抑制することができ、ドライバビリティを向上させることができる。
一方、自動変速機50の入力回転数Ntが基準判定値S未満のときには、内燃機関10の出力回転数Neを、入力回転数Ntよりもオフセット回転数α(Ne,Nt)分だけ高い回転数に漸近させることができる。これにより、低回転でのシフトダウン時にエンジンストールが起こるのを回避することができる。従って、ドライバビリティの向上とエンジンストールの回避とを両立させることができる。
(その他のトルク制御)
シフトダウン時には、トルクコンバータ52により内燃機関10の出力回転数Neが引上げられる。このため、内燃機関10の出力トルクTeを抑えなければ、出力回転数Neは入力回転数Ntよりも高くなるので、エンジンストールの可能性は低い。そこで、この場合には、まず、下記(21)式に示すように、現在の演算タイミングにおける出力回転数Ne(t)と、所定の増分βとを用いて、次の演算タイミングにおける出力回転数Ne(t+1)を算出する。そして、出力回転数Ne(t+1)が自動変速機50の入力回転数Ntよりも小さくなるように、即ち、下記(22)式が成立するように、出力回転数Neの目標値を徐々に変化させる。そして、前述した各種のトルク制御と同様に、出力回転数Neの目標値に応じて出力トルクTeの目標値を設定し、この目標値に対して実際の出力トルクTeが一致するように、スロットル開度と点火時期とを制御する。
Ne(t+1)=Ne(t)+β ・・・(21)
Ne(t+1)<Nt ・・・(22)
このトルク制御によれば、シフトダウン時に上昇し易い出力回転数Neを、自動変速機50の入力回転数Ntよりも低い回転数において徐々に上昇させることができる。これにより、シフトダウン時における回転数の吹上がり等を抑えることができる。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
図4は、本発明の実施の形態1において実行される制御のフローチャートである。図4に示すルーチンでは、まず、フラグxslipdelayがONであるか否かを判定する(ステップ100)。ここで、フラグxslipdelayとは、スリップ制御の終了タイミングを定める遅れ時間Tslipdelayが設定されているときに、ONとなるフラグである。なお、遅れ時間Tslipdelayは、後述のステップ114において所定値に設定されるもので、このときにフラグxslipdelayもONに設定される。そして、ステップ100の判定成立時には、遅れ時間Tslipdelayを所定の減少幅a分だけ減少させる(ステップ102)。
次に、現在の運転状態がスリップ制御中であり、かつ燃料カット制御中であるか否かを判定する(ステップ104)。この判定が成立したときには、機関回転数Neを検出し(ステップ106)、燃料カット制御の復帰回転数Nrtを取得する(ステップ108)。そして、燃料カットからの復帰条件が成立したか否かを判定する(ステップ110)。この判定が成立したときには、燃料カット制御を終了し(ステップ112)、前述のフラグxslipdelayと遅れ時間Tslipdelayとを設定する(ステップ114)。
そして、ステップ116,118では、前述した第1のトルク制御を実行する。具体的には、まず、出力回転数Neの目標値を算出し、この目標値を実現する出力トルクTeを算出した上で、目標とする出力トルクTeが得られるように、スロットル開度と点火時期を決定する。
一方、前記ステップ104の判定が不成立のときには、まず、スリップ制御中であるか否かを判定する(ステップ120)。この判定が不成立のときには、後述のステップ126に移行する。また、ステップ120の判定成立時には、遅れ時間Tslipdelayが零以下になったか否かを判定する(ステップ122)。そして、ステップ122の判定成立時には、スリップ制御を終了し、フラグxslipdelayをOFFにする(ステップ124)。また、ステップ122の判定が不成立のときには、ステップ116に移行する。
次に、ステップ126では、シフトダウンの変速指示があったか否かを判定し、この判定が不成立のときには、前述した第2のトルク制御を実行する(ステップ128,130)。一方、ステップ126の判定成立時には、前述したシフトダウン時のトルク制御を実行する(ステップ132,134)。
なお、前記実施の形態1では、図4中のステップ116,118が第1のトルク制御手段の具体例を示し、ステップ128,130が第2のトルク制御手段の具体例を示している。また、ステップ132,134は、第1,第2のシフトダウン時トルク制御手段の具体例を示している。
本発明の実施の形態1において、内燃機関側のシステム構成を説明するための構成図である。 本発明の実施の形態1において、車両全体のシステム構成を説明するための構成図である。 内燃機関と自動変速機との間における動力伝達のモデルを示す説明図である。 本発明の実施の形態1において実行される制御のフローチャートである。
符号の説明
10 内燃機関
12 気筒
14 ピストン
16 燃焼室
18 クランク軸
20 吸気通路
22 排気通路
24 エアフローメータ
26 スロットルバルブ
28 スロットルモータ
30 燃料噴射弁
32 点火プラグ
34 吸気バルブ
36 排気バルブ
40 ECU
50 自動変速機
52 トルクコンバータ
54 ロックアップクラッチ
60 ATECU

Claims (2)

  1. 燃料カット制御により燃料供給を一時的に停止する機能を備えた内燃機関と、
    前記内燃機関の出力側にトルクコンバータおよびロックアップクラッチを介して連結され、スリップ制御により前記ロックアップクラッチをスリップ状態に保持する機能を備えた自動変速機と、
    前記スリップ制御の実行中に前記燃料カット制御から復帰するときに、前記内燃機関の出力回転数が前記自動変速機の入力回転数と等しくなるように、前記内燃機関の出力トルクを制御する第1のトルク制御手段と、
    前記スリップ制御が終了したときに、前記出力回転数が前記入力回転数と等しくなるように、前記出力トルクを制御する第2のトルク制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両用制御装置。
  2. 燃料カット制御により燃料供給を一時的に停止する機能を備えた内燃機関と、
    前記内燃機関の出力側にトルクコンバータおよびロックアップクラッチを介して連結され、スリップ制御により前記ロックアップクラッチをスリップ状態に保持する機能を備えた自動変速機と、
    前記燃料カット制御からの復帰後に前記自動変速機のシフトダウン要求が発生し、かつ前記自動変速機の入力回転数が基準判定値以上であるときに、前記内燃機関の出力回転数が前記入力回転数と等しくなるように、前記内燃機関の出力トルクを制御する第1のシフトダウン時トルク制御手段と、
    前記燃料カット制御からの復帰後に前記シフトダウン要求が発生し、かつ前記入力回転数が前記基準判定値よりも低いときに、前記出力回転数が前記入力回転数よりもオフセット回転数分だけ高くなるように、前記出力トルクを制御する第2のシフトダウン時トルク制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両用制御装置。
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