JP2010110888A - 屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型 - Google Patents

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Abstract

【課題】製品部から打ち抜き分離された打抜き屑が、製品部の上や雌型の上に巻き上げられることを防ぐように改良された屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型を提供する。
【解決手段】シートSの製品部Bから打抜き屑bを分離するストリッピング型Aの雄型A1と雌型A2のうち、雄型A1は、製品部Bの展開形状に沿って配設される屑押出し部材2と、屑押出し部材2により打抜き屑bが製品部Bから打ち抜き分離されるときに、打抜き屑bを串刺し保持する屑押え部材3とを備え、雌型A2は、製品部Bの展開形状と相似形状に形成されて、製品部B全体を表側において支持可能とされ、打抜き屑bが屑押出し部材2によって製品部Bから雌型A2の裏側に打ち抜き分離されたときに、打ち抜き分離された打抜き屑bが雌型A2の上などに巻き上げられないように雌型A2の裏側に受け止め係止する屑受止め部13,14を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型に係り、特に、段ボール紙、厚紙などの紙製素材からなるシートに箱体などの展開形状に打ち抜き処理された後に、シートの製品部から不要な打抜き屑を打ち抜き分離するための雄型と雌型とを備えて構成されているストリッピング型に関する。
例えば、包装用箱体は、段ボール紙、厚紙などの紙製素材からなるシート(ブランクシート)から包装すべき内容物によって様々な製品形状に自動製函機によって打ち抜かれて形成される。また、同じく、包装用箱体内を内容物に応じて様々に仕切るように内設される仕切り体も自動製函機によって打ち抜かれて形成される。
自動製函機では、まず、製函ラインにシートが給紙され、製函ラインに装備されている雄型と雌型とを有する平盤打抜き型装置によってシートに展開された製品形状(箱体の展開形状)が裁断される打ち抜き処理(切り込み処理)が行われる。このとき、製品形状に裁断された製品部と製品部以外の打抜き屑とは繋ぎ部を介してシートに繋ぎ止められている。
つぎに、製函ラインにおける平盤打抜き型装置のデリバリー部に装備されている雄型と雌型とを有するストリッピング型によってシートの製品部から不要な打抜き屑を打ち抜いて分離して除去する打抜き屑の分離処理(ストリッピング処理)が行われることで、展開された包装用箱体などが製作されるようになっている。
近年では、自動製函機による包装用箱体などの展開された製品部を、シートから打ち抜き加工することが高速化されてきており、このよう状況に対応させたストリッピング型の開発が求められてきている。特に、平盤打抜き型装置によって打ち抜き処理された後に、繋ぎ部を介して製品部に繋ぎ止められている不要な打抜き屑を製品部から分離して除去するためのストリッピング型の高速化対応が求められてきている。
そこで、展開された製品形状に打ち抜き処理されたシートの製品部から不要な打抜き屑を分離して除去するためのストリッピング型としては、例えば、特許文献1から特許文献3などにおいて知られている。
特開平10−594号公報 特開2000−308995号公報 特開2007−175805号公報
しかしながら、特許文献1〜特許文献3において開示されている従来技術では、雌型の表側に搬入支持されたシートの製品部から打ち抜かれて雌型の裏側に向けて分離された不要な打抜き屑が、雌型の表側に巻き上げられることを防ぐ打抜き屑の屑巻上げ防止機構などを備えていない。
そのために、従来技術では、雄型の降下移動によって、雄型に備えられている屑押出し部材により製品部から打抜き屑を雌型の裏側に打ち抜き分離させた後に、雄型が上昇移動して雌型の上方に戻るときに、製品部から分離された打抜き屑が雌型の上や製品部の上に巻き上げられる(舞い上げられる)ことがある。
特に、打抜き屑を打ち抜き分離する分離ショット速度が高速で行われた場合などには、雄型が雌型から離れるときの雄型の上昇移動時に発生する風圧などによって分離された打抜き屑が雌型の上や製品部の上に巻き上げられることが起き易いものとなっていた。
打ち抜き分離された打抜き屑が、雌型の上に跳ね上った場合などには、つぎに雌型の上に搬入されたシートの製品部から打抜き屑を打ち抜き分離する分離ショット作業の妨げになるなどのおそれがあった。
また、製品部の上に打抜き屑が巻き上げられた場合には、製品部が数十枚単位で重ねられて商品の包装メーカに搬出されるときに、重ねられた製品部の間に打抜き屑が混入し、メーカの信頼性を低下させることになっていた。
そこで、本発明は、前記課題を解消するために創案されたものであり、製品部から打ち抜き分離された打抜き屑が、製品部の上や雌型の上に巻き上げられることを防ぐ打抜き屑の巻上げ防止機構を備えたストリッピング型を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明では、展開形状に打ち抜き処理されたシートの製品部から打抜き屑を分離する平盤型合わせの雄型と雌型とを備えて構成されているストリッピング型であって、
前記雄型は、前記製品部の前記展開形状に沿って配設される屑押出し部材を備え、かつ、前記屑押出し部材により前記打抜き屑が前記製品部から打ち抜き分離されるときに、前記打抜き屑を串刺し保持する屑押え部材を備えてなり、前記雌型は、前記製品部の前記展開形状と相似形状に形成されて、該製品部全体を前記雄型との対面側において支持可能とされ、かつ、前記打抜き屑が前記屑押出し部材によって前記製品部から前記対面側に対し前記雌型の反対側に打ち抜き分離されたときに、分離された前記打抜き屑が前記雌型の上に巻き上げられること防ぐように該打抜き屑を受け止め係止する屑受止め部を備えていることを特徴とする。
ここで、前記屑押出し部材は、前記製品部の前記展開形状に沿いその展開縁部方向に所定の間隔をおいて並列状に配設されて、当該展開縁部に沿って一連に連なった状態で前記製品部に繋ぎ部を介して繋ぎ止められている前記打抜き屑を、前記屑受止め部との協同で短尺に分断し、短尺に分断された前記打抜き屑を前記屑押え部材との協同で前記雌型の前記反対側に打ち抜き分離するようになし、前記屑受止め部は、前記屑押出し部材の間に対応して前記雌型の外周縁部に備えられて、短尺に分断された前記打抜き屑を前記雌型の前記反対側に受け止め係止するように形成されていることが好適なものとなる。
そして、前記屑受止め部は、前記雌型を形成する型板を削り加工することで、該雌型の外周縁部に外向き突出状に備えられていることが好適なものとなり、また、前記屑受止め部は、前記打抜き屑を短尺に分断する屑分断部を備えていることが好適なものとなる。
また、前記屑押え部材は、前記打抜き屑を串刺し保持する串刺し刃を備えて、前記打抜き屑が前記製品部から打ち抜き分離されるときに、前記屑受止め部に近い位置にて前記打抜き屑を串刺し保持するように、前記雄型に配設されていることが好適なものとなる。
また、前記雌型の外周縁に沿って、該外周縁との間に少なくとも前記打抜き屑の打抜き幅に相当する空間を確保するように外枠部材を備えていることが好適なものとなる。
前記雌型の対面側とは、主に雌型の表側を意味し、反対側とは、主に雌型の裏側を意味する。
このような構成によれば、雄型の屑押出し部材により、製品部から雌型の裏側に打ち抜き分離された打抜き屑は、雌型に備えられている屑受止め部によって受止め係止される。これにより、雄型が雌型から離れる雄型の移動のときに、打ち抜き分離された打抜き屑が製品部の上や雌型の上に巻き上げられる(舞い上げられる)ことを防ぐことができる。このとき、打抜き屑は、屑押出し部材の並列方向の幅に相当する長さの短尺に分断されて雌型の裏側に打ち抜き分離され、分断縁部が屑受止め部に受け止め係止される。
また、雄型の屑押出し部材によって雌型の裏側に打ち抜き分離された打抜き屑の跳ね上りを、雌型の外周縁に沿って備えられている外枠部材によって防ぐことができる。つまり、分離された打抜き屑の跳ね上がりを、分離屑受け止めと外枠部材との協同でより確実に防ぐことができる。
また、本発明では、前記屑押え部材が、先端に串刺し刃を有する支持部と、この支持部の外側に摺動可能に被嵌されて、前記雄型が前記雌型から離間するときに、前記シートに対する前記支持部の串刺し状態を解除するための串刺し解除部と、この串刺し解除部を前記支持部の前記串刺し刃方向に付勢する弾発材とを備えて構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、前記のように、製品部から打抜き屑が打ち抜き分離されるときに、雌型の上にシートを串刺し保持する屑押え部材は、串刺し刃を有する支持部に、シート(打抜き屑)に対する串刺し状態を解除させるための串刺し解除部を串刺しバネ材により串刺し刃方向に付勢させて備えている構成としていることで、打抜き屑を雌型の裏側に打ち抜き分離させた後に、雄型が雌型から離間する雄型の移動のときに、シート(打抜き屑)に対する串刺し状態を確実に解除させることができる。
本発明の屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型は、以上のように構成されていることで、雄型の屑押出し部材によって雌型の裏側に打ち抜き分離された打抜き屑を、雌型側に備えられている屑受け止め部によって受け止め係止することができることで、雄型が雌型から勢いよく離れる動きによって打抜き屑が製品部の上や雌型の上(表側)に巻き上げられる(舞い上げられる)ことを確実に防ぐことができる。
これにより、打抜き屑を製品部から打ち抜き分離する打抜きショット速度の高速化に対応してシートの製品部からの打抜き屑の打ち抜き分離が可能となる。換言すれば、包装用箱体などを効率的に製函することが可能となる。
また、打抜き屑を製品部から打ち抜き分離するときに、雌型の表面上に支持される製品部が決められた位置から動かないように、シート(打抜き屑)を串刺し状態で保持する屑押え部材は、串刺し刃を有する支持部と、この支持部の外側に摺動可能に被嵌されて、シートに対する支持部の串刺し状態を串刺し解除スプリングの弾発力により解除するための串刺し解除部とを備えて構成されていることで、雄型が雌型から離間するときに、屑押出し部材によって製品部から雌型の裏側に打ち抜き分離された打抜き屑に対する串刺し状態は確実に解除される。
これにより、屑受止め部による打抜き屑の受け止め係止との協同で、雄型が雌型から勢いよく離間(上昇移動)する動きによって打抜き屑が製品部の上や雌型の表側に巻き上げられることをより一層効果的に、確実に防ぐことができる。
第1の実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型の雄型と雌型を示す概略斜視図である。 打ち抜き処理されたシートの製品部の一例を示し、(a)は、同シートの斜視図であり、(b)は、打抜き屑の斜視図であり、(c)は、短尺に分断された打抜き屑の斜視図である。 雄型を示し、(a)は、同雄型の底面図であり、(b)は、(a)のb−b線拡大縦断面図である。 雌型を示し、(a)は、同雌型の平面図であり、(b)は、(a)のb−b線拡大縦断面図であり(c)は、(a)のc−c線拡大縦断面図である。 雄型の降下移動に伴い外屑が製品部から打ち抜き分離されるときの状態を段階的に示す拡大側面図であり、(a)は、シートが搬入された雌型に向けて雌型が降下移動を開始した状態を示し、(b)は、外屑が雄型の屑押え部材によって串刺し保持された状態を示し、(c)は、雄型の屑押出し部材によって外屑が雌型の裏側に打抜き分離された状態を示し、(d)は、雄型が上昇移動し、分離された外屑が、雌型側に備えられている屑受止め部に受け止め係止された状態を示す。 同図5の(a)(b)(c)(d)の各状態を示す拡大縦断面図である。 雄型の降下移動に伴い外屑が製品部から打ち抜き分離されるときの屑排出部の動き(弾性変形)を段階的に示す拡大縦断面図であり、(a)は、シートが搬入された雌型に向けて雌型が降下移動を開始した状態を示し、(b)は、外屑が雄型の屑押出し部材によって製品部から打ち抜きされる直前の状態を示し、(c)は、外屑が雄型の屑押出し部材によって雌型の裏側に打ち抜き分離される途中の状態を示し、(d)は、雄型が上昇移動し、製品部から分離された外屑が、雌型の屑排出部に受け止め係止された状態を示す。 雄型の降下移動に伴い内屑が製品部から打ち抜き分離されるときの状態を段階的に示す拡大縦断面図であり、(a)は、シートが搬入された雌型に向けて雌型が降下移動を開始した状態を示し、(b)は、内屑が雄型の屑押出し部材によって製品部から打ち抜かれる直前の状態を示し、(c)は、内屑が雄型側の屑押出し部材によって雌型の裏側に打ち抜き分離された状態を示し、(d)は、雄型が上昇移動限に戻り、分離された内屑が、雌型の分離屑受止め部に受け止め係止された状態を示す。 第2の実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型を構成する雄型および雌型を示す斜視図である。 雌型の一部を示し、(a)は、同一部の拡大斜視図であり、(b)は、(a)のb−b線拡大縦断面図であり(c)は、(a)のc−c線拡大縦断面図である。 雄型の降下移動に伴い外屑が製品部から打ち抜き分離されるときの状態を段階的に示す拡大縦断面図であり、(a)は、シートが搬入された雌型に向けて雌型が降下移動を開始した状態を示し、(b)は、外屑が雄型の屑押え部材によって串刺し保持された状態を示す。 図11に示す外屑が製品部から打ち抜き分離されるとき次の段階を示す拡大縦断面図であり、(a)は、雄型の屑押出し部材によって外屑が雌型の裏側に打抜き分離された状態を示し、(b)は、雄型が上昇移動し、分離された外屑が、雌型の屑受止め部および第2の屑受止め部に受け止め係止された状態を示す。 第3の実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型を構成する雄型および雌型を示す斜視図である。 雄型の一部(屑押え部材)を示す拡大縦断面図である。 雌型の一部(屑受止め部)を示す拡大斜視図である。 図15のXVI−XVI線縦断面図である。 図16のXVII−XVII線縦断面図である。 屑分断部を備える屑受止め部の他の実施形態示す同縦断面図である。 雄型の降下移動に伴い外屑が製品部から打ち抜き分離されるときの状態を段階的に示す拡大縦断側面図であり、(a)は、シートが搬入された雌型に向けて雌型が降下移動を開始した状態を示し、(b)は、外屑が雄型の屑押え部材によって串刺し保持された状態を示し、(c)は、雄型の屑押出し部材によって外屑が雌型の裏側に打抜き分離される態を示し、(d)は、外屑が雌型の裏側に打抜き分離された態を示し、(e)は、雄型が上昇移動し、分離された外屑が、雌型側に備えられている屑受止め部によって受け止め係止された状態を示す。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型の雄型と雌型を示す概略斜視図であり、図2は、打ち抜き処理されたシートの一例を示す斜視図である。
なお、本実施形態では、打ち抜き処理によってシートに形成される製品部Bの一例として、図2に示すように、包装用箱体内に内設される仕切り板を挙げて説明する。
≪第1の実施形態に係るストリッピング型の構成≫
ストリッピング型Aは、図示省略の打抜き型装置によって展開形状に打ち抜き処理されたシートSの製品部Bから打抜き屑bを分離するように構成されている。
このストリッピング型Aは、図1に示すように、雄型A1と、この雄型A1の下方に設置される雌型A2とを備えて構成されている。
なお、打抜き屑bには、図2に示すように、展開された製品部Bの展開縁部に沿って一連に連なった状態で打ち抜き処理(切り込み処理)された後に、製品部Bから打ち抜き分離される外屑(トリムとも称されている)b1と、製品部Bの内側において打ち抜き処理された後に製品部Bから打ち抜き分離される内屑(孔形成屑とも称されている)b2がある。
≪雄型の構成≫
図3は、雄型を示す底面図および要部の拡大縦断面図である。ここでは、図1を適宜参照しながら説明する。
雄型A1は、打ち抜き処理されたシートSが雌型A2の上に搬入されたときに、雌型A2に向けて降下するように、雌型A2の上方において上下動自在に配設される。
この雄型A1は、適宜の板厚を有する合板などの板材を用いて、展開形状の製品部Bが打ち抜き処理されるシートSよりも広い面積にて形成される型板1を備えている。
そして、雌型A1は型板1の下面に、図1および図3に示すように、打ち抜き処理されたシートSの製品部Bの展開形状に沿ってそれぞれ配設される屑押出し部材2と、屑押え部材3とを備えている。
≪屑押出し部材の構成≫
屑押出し部材2は、製品部の展開形状に沿いその展開縁部方向に所定の横幅を有し、下端に屑押圧部2aを有する縦断面視で略L字形状に形成されている。
そして、屑押出し部材2は、後記図6の(b)に示すように、打ち抜き処理によりシートSに形成される製品部Bの打抜き切断線Xに近接する位置において打抜き屑bを押圧し、なおかつ、図3に示すように、打抜き切断線Xに沿い、その打抜き切断線X方向に所定の間隔をおいて型板1の下面にそれぞれ配設される。
つまり、屑押出し部材2は、図3の(a)に示すように、シートSの打抜き屑bとそれぞれ対応する位置において型板1の下面に植設されて、その内側に雌型A2が型合わせ嵌合されるようになっている。
≪屑押え部材の構成≫
屑押え部材3は、屑押出し部材2によって製品部Bから打抜き屑bが打ち抜き分離(押し出し分離)される直前において、雌型A2の上に搬入されているシートS、特に、製品部Bに繋ぎ部Pを介して繋ぎ止められている打抜き屑bを串刺し状態にて保持する。つまり、製品部Bから打抜き屑bが打ち抜き分離されるときに、シートSが雌型A2上の定位置(所定位置)から移動しないように串刺し保持する役目と、製品部Bから分離された打抜き屑bを、屑押出し部材2との協同で雌型A2の裏側に押し出す役目を成す。
この屑押え部材3は、図3の(b)に示すように、先端に串刺し刃4を有する支持部3aと、この支持部3aの外側に摺動可能に被嵌されて、雄型A1が雌型A2から離れるときに、打抜き屑bに対する支持部3aの串刺し状態を解除するための串刺し解除部3bと、この串刺し解除部3bを支持部3aの串刺し刃4方向に常時付勢するためのバネ材3cとを備えて構成されている。
支持部3aは、所定の長さを有するピン形状に形成され、下端(先端)に略尖がり形状の串刺し刃4を備えているとともに、上端(後端)には止着鍔部5を備えている。
この支持部3aは、型板1に下面突出状に植設される取付け筒体6の開口上端に止着鍔部5を圧入やネジ込みなどの適宜の止着手段によって止着されることで、長さ方向の上半部側が取付け筒体6に遊嵌状に内在され、下半部側が取付け筒体6から下方へと突出された状態で型板1に取り付けられる。
串刺し解除部3bは、取付け筒体6内に移動可能な遊嵌状に挿入される外径を有する所定の長さの円筒形状(パイプ形状)に形成され、その上端(後端)に抜止め鍔部7を備えている。
これにより、串刺し解除部3bは、取付け筒体5内に抜動不能で移動可能に組み込まれ、抜止め鍔部7と取付け筒体6内の支持部3aの止着鍔部5との間に弾装されるコイル形状のバネ材3cによって支持部2aの串刺し刃4方向に常時付勢されるようになっている。つまり、図3の(b)に示すように、支持部3aの串刺し刃4を下端(先端)開口部内に没入状に包囲するようになっている。
そして、このように形成されている屑押え部材3は、図3の(b)に示すように、雄型A1の型板1の下面からの屑押出し部材2の押圧部2aよりも串刺し解除部3bをわずかに下方に位置させた垂設寸法にて型板1の下面に取付け筒体6を介して植設されてそれぞれの位置に配設される。
具体的の述べると、図1および図3の(a)に示すように、各屑押出し部材2の側部に位置し、なおかつ、後記の図5に示すように、打抜き屑bが製品部Bから打ち抜き分離されるときに、屑受止め部3および後記の屑受止め部14に近い位置にて打抜き屑bを串刺し保持するようにそれぞれ配設される。
これにより、屑押出し部材2の押圧部2aによって打抜き屑bが製品部Bから雌型A2の裏側に打ち抜き分離(押し出し分離)される直前において、図5の(b)および後記の図6の(b)に示すように、串刺し解除部3bから支持部3aの串刺し刃4が外部に飛び出して雌型A2上で、屑受止め部3,14近くのシートSの打抜き屑b部分に突き刺さる串刺し状態で打抜き屑bを保持するようになっている。
つまり、雄型A1が、図6の(a)に示す状態から(b)に示す状態に降下移動することで、継続する雄型A1の降下移動に伴って串刺し解除部3bの下端開口部が打抜き屑bに突き当たったときに、串刺し解除部3bはバネ材3cの弾発力に反して後退(上昇)する。これにより、支持部3aの串刺し刃4が串刺し解除部3bから外部に飛び出し、串刺し刃4が打抜き屑bに突き刺さるシートSの串刺し保持がなされるようになっている。
そして、さらに継続する雄型A1の降下移動により打抜き屑bが屑押出し部材2によって製品部Bから雌型A2の裏側へと打ち抜き分離され、打抜き屑bに掛かる屑押出し部材2の押圧が解かれたときに、串刺し解除部3bはバネ材3cの弾発力によって前進(下降)され、支持部3aの串刺し刃4による打抜き屑bの串刺し保持状態を解除するようになっている(図6の(b)の状態から(c)の状態)。
また、雄型A1は、図1および図3に示すように、型板1の下面要所に、打抜き屑bを製品部Bから打ち抜き分離するときに、シートSの製品部Bを、雌型A2との間で弾性的に支持するためのスポンジ材やゴム材その他の材料から形成されている弾性部材8を備えている。この弾性部材8は、型板1の下面からの屑押出し部材2の垂下寸法に相当する高さを有する略ブロック形状に形成されている。
これにより、雄型A1と打抜き屑bが打ち抜き分離された製品部Bとを確実に分離するようにしている。つまり、雄型A1の雌型A2に対する型合わせによって製品部Bから打抜き屑bを打ち抜き分離させた後に、雄型A1が雌型A2から離れる上昇移動を開始したときに、製品部Bが屑押出し部材2の内側に引っ掛かるなどによって雄型A1とともに上昇することを防ぐようにしている。
≪雌型の構成≫
図4は、雌型を示す平面図および要部の拡大縦断面図である。ここでは、図1および図2を適宜参照しながら説明する。
雌型A2は、適宜の板厚を有する合板などの板材を用いて、シートSに形成された製品部Bの展開形状と略相似形状(略同一形状)に形成されて、製品部Bを表側(雄型A1との対面側)で支持可能とする型板9を備えている。
そして、雌型A2は、図1および図4に示すように、外周縁部10と、内側の横長開口部11の短辺両縁部や四角開口部12に四隅コーナー部に、製品部Bから打ち抜き分離された打抜き屑bを受け止め係止する屑巻上げ防止機構の屑受止め部13をそれぞれ備えている。
また、雌型A2は、外周縁部10の要所に屑受止め部13と協同で、打抜き屑bが受止め係止する合成樹脂やナイロンなどの弾性材料からなる屑巻上げ防止機構の屑受止め部14をさらに備えている。
この屑受止め部14は、図1および図4の(a)に示すように、外周縁部10における屑受止め部13の間に位置して配置されて、製品部Bから雌型A2の裏側に打ち抜き分離された打抜き屑bを、屑受止め部13との協同で受止め係止するようになっている。
≪屑受止め部の構成≫
屑受止め部13は、雄型A1側の屑押出し部材2によってシートSの製品部Bから雌型A2の裏側に打ち抜き分離された打抜き屑bが、雄型A1が雌型A2から離れる上昇移動を開始したときに、その動きによって製品部Bの上や雌型A2の上に巻き上げられる(舞い上げられる)ことを防ぐべく、打抜き屑bを雌型A2の裏側(雄型A1との対面側に対し、反対側)に受け止め係止する役目を成すものである(図6参照)。
この屑受止め部13は、雌型A2を形成する型板9に削り加工を施すことで、図1および図4に示すように、雌型A2の外周縁部10において外向き突出状に形成される。そして、屑受止め部13は、横長開口部11や四角開口部12においては、図4の(b)および(c)に示すように、抉られた凹みのように形成されて備えられている。
これにより、後記の図6の(c)および(d)に示すように、雄型A1の屑押出し部材2によってシートSの製品部Bから雌型A2の裏側に打ち抜き分離される外屑b1や内屑b2などの打抜き屑bは、それぞれの屑受止め部13によって受け止め係止されるので、雄型A1が雌型A2から離れる上昇移動のときに、外屑b1や内屑b2などの打抜き屑bが製品部Bの上や雌型A2の上に巻き上げられる(舞い上げられる)ことを防ぐことができる。
[作用説明]
つぎに、以上のように構成されている第1の実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型Aの作用について簡単に説明する。
図5は、雄型の降下移動に伴い外屑が製品部から打ち抜き分離されるときの状態を段階的に示す要部の拡大側面図、図6は、同拡大縦断面図であり、図7は、雄型の降下移動に伴い外屑が製品部から打ち抜き分離されるときの屑排出部の動き(弾性変形)を段階的に示す要部の拡大縦断面図であり、図8は、雄型の降下移動に伴い内屑が製品部から打ち抜き分離されるときの状態を段階的に示す要部の拡大縦断面図である。ここでは、図2を適宜参照しながら説明する。
図5から図8のそれぞれの(a)に示す状態から雄型A1がさらに降下移動し、図5から図8の(b)に示すように、雄型A1の各屑押出し部材2の屑押圧部2aが製品部Bの外屑b1や内屑b2の各打抜き屑bに当たる。このとき、屑押出し部材2が外屑b1や内屑b2に当たる直前において、図5および図6の(b)に示すように、屑押え部材3の支持部3aの串刺し刃4が、屑受止め部13,14に近い位置で外屑b1や内屑b2に突き刺さる。これにより、雌型A2上のシートSは定位置に移動不能に串刺し保持される。
そして、さらに継続する雄型A1の降下移動に伴い外屑b1や内屑b2の各打抜き屑bは、図5から図8のそれぞれの(c)に示すように、屑押出し部材2に押されて雌型A2の裏側に打ち抜き分離される。これにより、外屑b1や内屑b2は、製品部Bから除去される。このとき、図2の(a)および(b)に示す各カット線Yから外屑b1、内屑b2は、図2の(c)に示すように、短尺に分断される。
外屑b1や内屑b2が雌型A2の裏側に向けて打ち抜き分離されると、屑押え部材3の串刺し解除部3bがバネ材3cによって支持部3aの串刺し刃4方向に弾圧されて移動する。これにより、図5および図6のそれぞれの(c)に示すように、支持部3aの串刺し刃4による外屑b1や内屑b2の串刺し保持状態が解除される。
このようにして、外屑b1や内屑b2の各打抜き屑bが、雌型A2の裏側に打ち抜き分離されると、雄型A1は雌型A2から離れる上昇移動を開始し、上昇待機位置に戻される。このとき、打ち抜き分離され、なおかつ、短尺に分断された外屑b1は、図5および図6のそれぞれの(d)に示すように、その分断端部が雌型A2の外周縁部10に備えられている屑受止め部13によって受け止め係止され、なおかつ、その長さ方向の中央部位が屑排出部14によって受け止め係止される。
一方、内屑b2は、図8の(d)に示すように、雌型A2の横孔開口部11や四角開口部12に備えられている屑受止め部13によって受け止め係止される。
このように構成されている第1の実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型Aによれば、雄型A1の屑押出し部材2によって雌型A2の上に支持されている製品部Bから雌型A2の裏側に打ち抜き分離されてきた打抜き屑b(外屑b1、内屑b2)は、雌型A2に備えられている屑受止め部13によって受け止め係止される。これにより、雄型A1が雌型A2から離れる上昇移動のときに、打ち抜き分離された打抜き屑bが製品部Bの上や雌型A2の上に巻き上げられる(舞い上げられる)ことを防ぐことができる。
≪第2の実施形態に係るストリッピング型の構成≫
図9は、第2の実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型を構成する雄型および雌型を示す斜視図であり、図10は、雌型の一部(屑受止め部)を示す拡大斜視図および拡大縦断面図である。
なお、この第2の実施形態に係るストリッピング型A−1では、図9および図10に示すように、雌型A2−1の外周縁部10に沿って、該外周縁部10との間に少なくとも打抜き屑b(外屑b1)の打抜き幅L(後記の図11参照)に相当する分離屑落し空間15を確保するように外枠部材16を備えている。それ以外の構成要素においては前記の第1の実施形態に係るストリッピング型Aと基本的に同じことから、同じ構成要素に同じ符号を付することで重複説明は省略する。
すなわち、図9および図10に示すように、雌型A2−1に外枠部材16を一体に備えている。
この外枠部材16は、前記した合板などの板材を用いて雌型A2−1の型板9を分断・切削加工するときに、雌型A2−1の三辺に沿う平面視で略コの字形状に形成されている。
そして、図12に示すように、外枠部材16と雌型A2−1の外周縁部10とにわたり両者を連結するように架橋状に装着される連結部材17を備えている。
≪連結部材の構成≫
連結部材17は、金属、合成樹脂その他の硬質材料からなる帯板材を、図10に示すように、略クランク形状に折り曲げ形成されている。
そして、連結部材17は、図10の(b)に示すように、両開放端部側が雌型A2−1の外周縁部10と外枠部材16とそれぞれ形成されている凹み部18に嵌合された状態でそれぞれネジ19を用いて取り付けられるように形成されている。
このように形成されている連結部材17は、前記の第1の実施形態詳述の雌型A2の外周縁部10に対する各屑受止め部13と同じ配設位置において、雌型A2−1と外枠部材16とを架橋状に連結するようにそれぞれ取り付けられる。
これにより、連結部材17の架橋部17aが、後記の図12の(b)に示すように、製品部Bから打ち抜き分離された外屑b1を受け止め係止する屑受け部13aとして作用し、なおかつ、外屑b1を雌型A2−1の裏側に打ち抜き分離させるための屑落し空間(孔)15を、雌型A2−1の外周縁部10と外枠部材16との間に確保する。
また、図9および図10に示すように、屑受止め部13aとして作用する各連結部材17の架橋部17aの間には、外枠部材16から雌型A2−1の外周縁部10の方向に向けた状態でさらに第2の屑受止め部20が備えられている。
この第2の屑受止め部20は、金属、合成樹脂、ナイロンその他の弾性材料からなる線材などを用いて形成され、図10の(a)および(c)に示すように、ネジ21を用いて外枠部材16に取り付けられる。
これにより、製品部Bから雌型A2−1の裏側に打ち抜き分離された外屑b1が、屑受止め部13aと第2の屑受止め部20との協同によって、雄型A1が雌型A2−1から離れる上昇移動のときに、外屑b1が製品部Bの上や雌型A2−1の上に跳ね上らない(舞い上がらない)ように受け止め係止されるようにしている。つまり、製品部Bから打ち抜き分離された外屑b1の製品部Bの上や雌型A2−1の上に巻き上げられる(舞い上げられる)ことをより一層効果的に防ぐことができる構造としている。
[作用説明]
つぎに、以上のように構成されている第2の実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型A−1の作用について簡単に説明する。
図11および図12は、雄型の降下移動に伴い外屑が製品部から打ち抜き分離されるときの状態を段階的に示す要部の拡大縦断面図である。ここでは、図5を適宜参照しながら説明する。
なお、ここでは、図5から図8のそれぞれの(a)に示す雄型A1の降下移動開始位置から雄型A1の屑押出し部材2の屑押圧部2aが外屑b1に当たり、なおかつ、その直前において図5および図6の(b)に示すように、雄型A1の屑押え部材3が外屑b1に突き刺さってシートSを串刺し保持するまでの動作過程において説明を省略する。
すなわち、図11の(a)示す降下開始位置から図12の(a)の状態まで雄型A1が降下移動し、雄型A1の屑押出し部材2によって外屑b1が、屑落し空間15を通過して雌型A2−1の裏側に打ち抜き分離されてきた後に、雄型A1が雌型A2−1から離れる上昇移動を開始して上昇待機位置に戻るときに、打ち抜き分離され、なおかつ、短尺に分断された外屑b1は、図12の(b)に示すように、雌型A2−1の外周縁部10に連結部材17の架橋部17aである屑受止め部13a、そしてバネ製線材からなる第2の屑受止め部20によって受け止め係止される。
このように構成されている第2の実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたスリップリング型A−1によれば、雄型A1が雌型A2−1から離れる上昇移動のときに、製品部Bから雌型A2−1の裏側に打ち抜き分離された外屑b1が、製品部Bの上や雌型A2の上に巻き上げられる(舞い上げられる)ことをより一層効果的に防ぐことができる。
≪第3の実施形態に係るストリッピング型の構成≫
図13は、第3の実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型を構成する雄型および雌型を示す斜視図であり、図14は、雄型の一部(屑押え部材)を示す拡大縦断面図であり、図15は、雌型の一部(屑受止め部)を示す拡大斜視図および縦断面図である。
なお、この第3の実施形態に係るストリッピング型A−2では、図13および図14に示すように、雄型A1−2側に備えられる屑押え部材22を1本のピン部材から形成している。そして、図13および図15に示すように、雌型A2−2の外周縁部10に備えられている屑受止め部23に屑分断部24を備えている。それ以外の構成要素においては前記の第1、第2の実施形態に係るストリッピング型A,A−1と基本的に同じことから、同じ構成要素に同じ符号を付することで重複説明は省略する。
すなわち、図13および図14に示すように、屑押え部材22は、1本のピン部材(軸部材)を用いて所定の長さに形成されているとともに、下端に略尖がり形状の串刺し刃25を備えている。
なお、図示例では、串刺し刃25を1本のみ突出させた構造としているが、2乃至4本などの複数本を突出させた構造とすることができる。
そして、屑受止め部23は、前記の第2の実施形態詳述の連結部材17の架橋部17aを、図15および図17に示すように、型板9の板厚内で、縦断面視で略逆向き三角形状(略逆向きV字形状)に形成することで、架橋部17aに備えられ、その頂部に、外屑b1を短尺に分断するための屑分断部21を備えている。
これにより、後記の図19の(c)から(e)に示すように、外屑b1が製品部Bから打抜き分断されるときのカット線Yからの短尺分断がより速やかで、かつ、確実に行われるようにしている。すなわち、打抜き屑bの製品部Bからの打ち抜き分離作業の高速化に対応させた打抜き屑bの短尺分断構造としている。
また、屑受止め部23は、図18に示すように、連結部材17の架橋部17aを型板9の板厚内で、縦断面視で略逆向きT字形状に形成することで、架橋部17aに備えられ、その頂部に屑分断部24を備えている。
また、雌型A2−2は、前記第1、第2の実施形態詳述の弾性材料からなる屑受止め部14に変わる屑受止め部材26を備えている。
この屑受止め部26は、雌型A2−2を形成する型板9に削り加工を施すことで、図13および15に示すように、雌型A2−2の外周縁部10における屑受止め部23の間において平面視で略半円状で、型板9の板厚にて外向き凸状に形成されている。
これにより、図19に示すように、製品部Bから雌型A2−2の裏側に打ち抜き分離された打抜き屑bを、屑受止め部23との協同で受止め係止するようになっている。
[作用説明]
つぎに、以上のように構成されている第3の実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型A−2の作用について簡単に説明する。
図19は、雄型の降下移動に伴い外屑が製品部から打ち抜き分離されるときの状態を段階的に示す要部の拡大縦断側面図である。ここでは、図2を適宜参照しながら説明する。
図19の(a)に示す状態から雄型A1−2がさらに降下移動し、図19の(b)に示すように、雄型A1−2の各屑押出し部材2の屑押圧部2aが製品部Bの外屑b1(打抜き屑b)に当たる。このとき、屑押出し部材2が外屑bに当たる直前において、図19の(b)に示すように、屑押え部材22の串刺し刃25が、屑受止め部13,14の近く位置で外屑b1に突き刺さる。これにより、雌型A2−2上のシートSは定位置に移動不能に串刺し保持される。
そして、さらに継続する雄型A1−2の降下移動に伴い外屑b1(打抜き屑b)が、屑押出し部材2および屑押え部材22によって図19の(b)に示す状態からさらに押されることで、図19の(c)に示すように、製品部Bから打ち抜き分離されると同時に、屑受止め部23の屑分断部24によって、図2の(a)および(b)に示す各カット線Yから図2の(c)に示すように、短尺に分断される。
このようにして、製品部Bから打ち抜き分離され、なおかつ、屑受止め部23の屑分断部23によってカット線Yから短尺に分断された外屑b1が、図19の(d)に示すように、雌型A2−2の裏側に押し出されると、雄型A1−2は雌型A2−2から離れる上昇移動を開始し、上昇待機位置に戻される。このとき、雌型A2−2の裏側に打ち抜き分離され、なおかつ、短尺に分断された外屑b1は、図19の(e)に示すように、屑受止め部23,26によって受け止め係止される。これにより、屑押え部材22の串差し刃25による外屑(打抜き屑)の串刺し保持状態が解除される。
このように構成されている第3の実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型A−2によれば、雄型A1−2の降下移動によって雌型A2−2の上に支持されている製品部Bから打抜き屑bを、雌型A2−2の裏側に打ち抜き分離すると同時に、屑受止め部23の屑分断部24によってカット線Yから速やかに、かつ、確実に分断して雌型A2−2に備えられている屑受止め部23,26に受け止め係止させることができる。
これにより、雄型A1−2が雌型A2−2から離れる上昇移動時に発生する風圧などによって、雌型A2−2の裏側に打ち抜き分離された打抜き屑bが製品部Bの上や雌型A2の上に巻き上げられる(舞い上げられる)ことを防ぐことができ、しかも、その打ち抜き分離作業の高速化が期待できる。
なお、本発明の実施形態の具体的な構成は、前記した各実施形態に限られるものではなく、請求項1〜7に記載の本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更などがあっても本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態に係る屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型は、前記の第1〜第3の実施形態の各構成要素の組み合わせによって構成することができる。
すなわち、打抜き屑bを串刺し保持する屑押え部材を、バネ材3cを備えて串刺し刃4を有する支持部3aを上下に移動可能に形成されている屑押え部材3と、串刺し刃25を有して一体に形成されている屑押え部材22との双方を用いて、雄型A1、A1−2を構成するなどの組み合わせとすることができる。
また、屑押え部材3の支持部3a、屑押え部材22は、所定の長さを有する板材などを用いて、下端(先端)に鋸刃状などの串刺し刃を有する構造、形状に形成することができる。
また、屑受止め部13は、製品部Bから雌型A2の裏側に打ち抜き分離された打抜き屑bを受け止め係止することができる構造、形状であれば、特に限定されるものではない。例えば、金属製や合成樹脂製の帯板材を、ネジ止めなどによって雌型A2の外周縁部10から外向きに突出状に取り付けることで、その外向き突出部を、雌型A2の裏側に打ち抜き分離された打抜き屑b(外屑b1)を受け止め係止させる屑受止め部とすることができる。つまり、別部材を用いて雌型A2,A2−1,A2−2の外周縁部10に屑受止め部13を備えることができる。
A,A−1,A−2 ストリッピング型
A1,A1−2 雄型
A2,A2−1,A2−2 雌型
1,9 型板
2 屑押出し部材
3,22 屑押え部材
3a 支持部
3b 串刺し解除部
3c バネ材
4,25 串刺し刃
6 取付け筒体
10 外周縁部(雌型側)
13,13a,14,23,26 屑受止め部(屑巻上げ防止機構)
15 屑落し空間
16 外枠部材
24 屑分断部
B 製品部
b 打抜き屑
b1 外屑
b2 内屑
X 打抜き切断線
Y カット線

Claims (7)

  1. 展開形状に打ち抜き処理されたシートの製品部から打抜き屑を分離する雄型と雌型とを備えて構成されているストリッピング型であって、
    前記雄型は、前記製品部の前記展開形状に沿って配設される屑押出し部材を備え、かつ、前記屑押出し部材により前記打抜き屑が前記製品部から打ち抜き分離されるときに、前記打抜き屑を串刺し保持する屑押え部材を備え、
    前記雌型は、前記製品部の前記展開形状と略相似形状に形成されて前記製品部全体を前記雄型との対面側において支持可能となし、かつ、前記打抜き屑が前記屑押出し部材によって前記製品部から前記対面側に対し、前記雌型の反対側に打ち抜き分離されたときに、当該反対側において前記打抜き屑を受け止め係止する屑受止め部を備えていることを特徴とする屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型。
  2. 前記屑押出し部材は、前記製品部の前記展開形状に沿いその展開縁部方向に所定の間隔をおいて並列状に配設されて、当該展開縁部に沿って一連に連なった状態で前記製品部に繋ぎ部を介して繋ぎ止められている前記打抜き屑を、前記屑受止め部との協同で短尺に分断し、短尺に分断された前記打抜き屑を前記屑押え部材との協同で前記雌型の前記反対側に打ち抜き分離するようになし、
    前記屑受止め部は、前記屑押出し部材の間に対応して前記雌型の外周縁部に備えられて、短尺に分断された前記打抜き屑を前記雌型の前記反対側に受け止め係止するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型。
  3. 前記雌型は、外周縁部に沿って、該外周縁部との間に前記打抜き屑の屑落し空間を確保するように外枠部材を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型。
  4. 前記屑押え部材は、前記打抜き屑を串刺し保持する串刺し刃を備えて、前記打抜き屑が前記製品部から打ち抜き分離されるときに、前記屑受止め部に近い位置にて前記打抜き屑を串刺し保持するように、前記雄型に配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型。
  5. 前記屑押え部材は、前記串刺し刃を有する支持部と、
    この支持部の外側に摺動可能に被嵌されて、前記雄型が前記雌型から離間するときに、前記シートに対する前記支持部の串刺し状態を解除するための串刺し解除部と、
    この串刺し解除部を前記支持部の前記串刺し刃方向に付勢する弾発材と、を備えて構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型。
  6. 前記屑受止め部は、前記打抜き屑を短尺に分断する屑分断部を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型。
  7. 前記屑受止め部は、前記雌型を形成する型板を削り加工することで、該雌型の外周縁部に外向き突出状に備えられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の屑巻上げ防止機構を備えたストリッピング型。
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