JP2010110701A - 金属光沢薄膜の形成方法およびそれを用いた金属光沢加飾品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 柔軟性部材の表面に適用しても割裂・剥離せず十分な追従性が得られ、かつ独特の金属光沢の加飾が可能である軟質金属薄膜の形成方法を提供する。
【解決方法】 軟質な部材へと貴金属光沢の表面層を形成する方法であって、前記表面層は、樹脂成分と着色顔料とから成り、少なくとも貴金属色の印刷インクを含む印刷インクを用いて塗布または印刷され、前記貴金属色の印刷インクの着色顔料は、少なくとも金属ナノコロイドを含む着色材料であり、かつ、前記表面層には、下地層として樹脂成分と一種類以上の凝集剤とからなる軟質樹脂層を形成し、前記下地層側に接触する前記表面層付近の金属ナノ粒子を、凝集または吸着させ、独特の金属光沢を発現させる方法。
【選択図】 なし
【解決方法】 軟質な部材へと貴金属光沢の表面層を形成する方法であって、前記表面層は、樹脂成分と着色顔料とから成り、少なくとも貴金属色の印刷インクを含む印刷インクを用いて塗布または印刷され、前記貴金属色の印刷インクの着色顔料は、少なくとも金属ナノコロイドを含む着色材料であり、かつ、前記表面層には、下地層として樹脂成分と一種類以上の凝集剤とからなる軟質樹脂層を形成し、前記下地層側に接触する前記表面層付近の金属ナノ粒子を、凝集または吸着させ、独特の金属光沢を発現させる方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、金属ナノコロイドを用いて貴金属光沢薄膜を形成する方法及び該形成方法を用いたゲルまたはゴム状部材に関するものである。
従来、樹脂製品等の非金属部材に対し、金属光沢を付与する方法として塗装や蒸着がある。特に緻密かつ薄い金属光沢薄膜を形成するための方法としては、一般に真空蒸着、スパッタリング、CVD法などの薄膜形成方法により形成される。
このような薄膜形成方法は、一般に比較的硬質な樹脂等の部材に適用されるものであり、要求される以上の変形はされないため、薄膜の剥離・割裂について格段な厳しい制約はない。しかしながら、ゲルやゴム状部材といった極めて柔軟性の高い部材に適用するとなると、軟質な部材の変形、曲げ伸ばしによる剥離・割裂が発生するので、前記薄膜形成方法における薄膜の適用は極めて困難になるという問題が解決できない。
たとえば引用文献1には、金属の超微粒子を分散させたペーストを塗布し、塗布後これを焼成することにより軟質金属薄膜を形成する方法が開示されている。このような方法によれば、ペーストの塗布により軟質金属薄膜を形成することができるので、大面積の軟質金属薄膜を形成したり複雑な表面形状の基材の上に軟質金属薄膜を形成するのに適している。しかしながら、上記文献においても、金属の超微粒子をもって減圧雰囲気下で金属を蒸発させて製造される薄膜は、柔軟な部材の曲げ伸ばしによる剥離・割裂は免れない。さらに付け加えればコスト性や加工性も煩雑である。
他方、金属感を部材表面に形成させる技術として、たとえば特許文献2には、表面を修飾したナノ粒子に関し、その使用方法としてナノ粒子を使用した分散物はコーティング材料、プラスチック、発泡体及びマニキュア液の充填材として使用できる旨が開示されている。しかし、所望する貴金属色を発現させようとするにおいて、貴金属光沢の発色に大きく起因する微粒子の分散性については分散剤による程度とされている。これでは、特に金属ナノコロイドでの貴金属光沢の発色をコントロールしようとする場合、分散剤による分散性程度では、所望する貴金属光沢の色が部分的にくすんで見えたり微妙な光沢ムラの発生を十分に抑制するには至らない。さらに得られた薄膜は柔軟な部材の曲げ伸ばしによる剥離・割裂は免れない。
特開平3−281783号
特開2006−290725
本発明の第1の目的は、金属ナノコロイドにより所望する貴金属光沢感をゲルやゴム状部材といった極めて柔軟性の高い部材の表面に適用しても割裂・剥離せず十分な追従性が得られ、さらに塗料の塗布による簡易な工程でかつ経済的なコストも具備した軟質金属薄膜の形成方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、上記目的に加えて、ゲルまたはゴム状部材を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、樹脂成分と金属ナノコロイドの着色顔料成分による表面層と、その下地層として、前記金属ナノコロイドのゼータ電位を中和させる凝集剤を含有させた軟質樹脂層を設けることよって、前記金属ナノコロイドを選択的に凝集せしめることによって、下地層表面に金属ナノコロイドを凝集・偏析させて、所望の貴金属光沢層を付与し、柔軟な部材に対しても剥離・欠落の問題を解決できる形成方法ならびにその適用部材を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、軟質な部材へと貴金属光沢の表面層を形成する方法であって、前記表面層は、樹脂成分と着色顔料とから成り、少なくとも貴金属色の印刷インクを含む印刷インクを用いて塗布または印刷され、前記貴金属色の印刷インクの着色顔料は、少なくとも金属ナノコロイドを含む着色材料であり、かつ、前記表面層には、下地層として樹脂成分と一種類以上の凝集剤とからなる軟質樹脂層を形成し、前記下地層側に接触する前記表面層付近の金属ナノコロイドを意図的に凝集および/あるいは吸着させ、分光測色計での拡散反射率を50%以下としたことを特徴とする軟質金属光沢薄膜の形成方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明の金属光沢薄膜の形成方法において、さらに、塗布または印刷した表面層が固化する前に、下地層と同種または異種の凝集剤を添加した溶剤を表面層に拡散させ、表面層の金属ナノコロイドをさらに凝集させて、表面層の上層付近の金属ナノコロイドを減少させることを特徴とする金属光沢薄膜の形成方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1または第2の発明の金属光沢薄膜の形成方法において、さらに、表面層の厚み方向への電場印加によって金属ナノコロイドを電気泳動させて、下地層に前記金属ナノコロイドを集積させることを特徴とする金属光沢薄膜の形成方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1から第3の発明の何れかの金属光沢薄膜の形成方法で形成される表面層と軟質材料からなる基材表面とが、密着積層されていることを特徴とする金属光沢加飾品が提供される。
さらに、本発明の第5の発明によれば、第4の発明において、前記軟質材料が、ゲルまたはゴムであることを特徴とする金属光沢加飾品が提供される。
本発明によれば、柔軟な部材に対しても剥離、欠落せず所望の貴金属光沢層の得られる形成方法ならびにその適用部材を提供することができる。
(i)表面層
表面層は、樹脂成分と着色顔料とから成り、貴金属色の印刷インクの着色顔料として用いる着色顔料として金属ナノコロイドを含む印刷インクを用いて成る。なお、金属ナノコロイド以外の着色顔料として、貴金属色の発色を阻害しない範囲で赤、青、黄、黒、白等の着色顔料を適宜添加することを妨げない。また、ラメ粉などの装飾用の添加物を加えてもよい。
表面層は、樹脂成分と着色顔料とから成り、貴金属色の印刷インクの着色顔料として用いる着色顔料として金属ナノコロイドを含む印刷インクを用いて成る。なお、金属ナノコロイド以外の着色顔料として、貴金属色の発色を阻害しない範囲で赤、青、黄、黒、白等の着色顔料を適宜添加することを妨げない。また、ラメ粉などの装飾用の添加物を加えてもよい。
本発明において用いる金属ナノコロイドは、公知の固体ゾルあるいはそれを溶媒に分散させたものであり、金属微粒子が単一または複数集合した塊を核として、その核の周りに、分散媒(純水、有機溶剤等)中で均一分散したコロイドを形成するための保護剤(ポリビニルピロリドン、グリコール類や各種界面活性剤等)を作用させてコロイド粒子化したものをいう。金属の種類は特に限定されない。しかし、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、ニッケル、プラチナ、アルミニウムなどおよびこれらを混合したものは好ましく使用できる。特に、貴金属色を発現するに好適なものとして金、銀、プラチナ、アルミニウムが好ましい。
また、これら金属ナノコロイドには、本発明を阻害しない範囲で、酸化や変色を抑制するコーティング等の処理を適宜施したものを適用してもよい。
本発明の表面層に用いる金属ナノコロイドの量は特に限定しないが、樹脂成分100重量%に対し、10〜200重量%となるように所定量の金属ナノコロイドを配合することが好ましく、25〜100重量%が特に好ましい。金属ナノコロイドの量が、10重量%未満であると、金属ナノコロイドの量が少なすぎて、金属調の表面層が得られず、200%超の場合には、膜の物性低下を引き起こし、また、コスト面で不利になる。
本発明の表面層に用いる金属ナノコロイドの粒径は特に限定しないが、貴金属光沢感を発現するに好適な粒径として、5〜500nmが好ましく、10〜100nmが特に好ましい。粒径が5nmより小さいと貴金属光沢が得にくくなり、500nmより大きいと沈降や光沢ムラ等の発生が顕著となり好ましくない。
また、これら金属ナノコロイドには、本発明を阻害しない範囲で、酸化や変色を抑制するコーティング等の処理を適宜施したものを適用してもよい。
本発明の表面層に用いる金属ナノコロイドの量は特に限定しないが、樹脂成分100重量%に対し、10〜200重量%となるように所定量の金属ナノコロイドを配合することが好ましく、25〜100重量%が特に好ましい。金属ナノコロイドの量が、10重量%未満であると、金属ナノコロイドの量が少なすぎて、金属調の表面層が得られず、200%超の場合には、膜の物性低下を引き起こし、また、コスト面で不利になる。
本発明の表面層に用いる金属ナノコロイドの粒径は特に限定しないが、貴金属光沢感を発現するに好適な粒径として、5〜500nmが好ましく、10〜100nmが特に好ましい。粒径が5nmより小さいと貴金属光沢が得にくくなり、500nmより大きいと沈降や光沢ムラ等の発生が顕著となり好ましくない。
前記樹脂成分は、公知の塗料に用いられる樹脂成分のうち、金属ナノコロイドを均一かつ安定して形成することができ、かつ、下地層表面に形成される貴金属光沢薄膜を表面層の最表面側から透視できる程度以上の透明性を有したものを適宜用いればよい。例えば、人体の表面に適用する等の配慮をする場合は、人体に悪影響を及ぼさない樹脂成分を適用するとよい。また、樹脂成分には、本発明の作用効果を損なわない範囲で適宜添加剤を加えても良いことは勿論である。
本発明の表面層の厚みは、特に限定しないが、貴金属光沢感を発現するに好適な厚みとして、50〜500μmが好ましく、100〜300μmが特に好ましい。表面層の厚みが、50μmよりも薄いと光沢に十分な金属コロイドの絶対量が不足し、500μmよりも厚いとコスト面で不利になる。
本発明において用いる軟質な部材とは、主にゲル状またはゴム状の各種プラスチック素材(例えば、シリコーン系、ウレタン系、スチレン系、オレフィン系、アクリル系等の、単系または複合系) をいう。しかし、本発明の適用は適用素材をこれらに限定するものではない。たとえば、可撓性が高い樹脂として薄いプラスチック素材のように、薄く樹脂自体が撓みを生ずる部材の表面に適用したり、あるいはつけ爪、マニキュア液のように、爪などの人体用途に適用したりしてもよく、いずれの適用を妨げるものではない。
これら部材への塗布は、刷毛塗り、スプレー、印刷等適宜用いればよい。ちなみに、表面層のさらに上にクリアコート層を設ける等を行っても本発明を妨げるものではない。
これら部材への塗布は、刷毛塗り、スプレー、印刷等適宜用いればよい。ちなみに、表面層のさらに上にクリアコート層を設ける等を行っても本発明を妨げるものではない。
(ii)下地層(軟質樹脂層)
下地層は、樹脂成分と凝集剤とからなる軟質樹脂層であり、前記表面層を部材の表面に形成する前に、予め部材の表面へ金属ナノコロイドを凝集あるいは吸着させることを目的とした層を施しておくものである。
下地層は、表面層よりも軟質にするほど得られた薄膜の柔軟な部材の曲げ伸ばしが向上する。ちなみに、下地層を形成するにおいては、前処理として洗浄等の表面処理を適宜行ってもよいことは勿論である。
下地層は、樹脂成分と凝集剤とからなる軟質樹脂層であり、前記表面層を部材の表面に形成する前に、予め部材の表面へ金属ナノコロイドを凝集あるいは吸着させることを目的とした層を施しておくものである。
下地層は、表面層よりも軟質にするほど得られた薄膜の柔軟な部材の曲げ伸ばしが向上する。ちなみに、下地層を形成するにおいては、前処理として洗浄等の表面処理を適宜行ってもよいことは勿論である。
樹脂成分には前記表面層に適用するものから適宜選択する。なお、この樹脂成分には、前記表面層同様に、貴金属色の発色を阻害しない範囲で赤、青、黄、黒、白等の着色顔料を適宜添加することを妨げない。
本発明の下地層の厚みは、特に限定しないが、貴金属光沢感を発現するに好適な厚みとして、50〜500μmが好ましく、100〜300μmが特に好ましい。下地層の厚みが50μmよりも薄いと深み感において十分な光沢感が不足し、500μmよりも厚いとコスト面で望ましくない。
(iii)凝集剤
このような表面層と下地層を形成するにおいて重要となる凝集剤について説明する。凝集剤は、金属ナノコロイドの安定分散している状態における、溶媒中の金属ナノコロイドのゼータ電位の絶対値を小さくして、金属ナノコロイドが凝集しやすい状態にさせる目的のものであって、金属ナノコロイドのゼータ電位の絶対値を小さく調整されるものであればどのようなものも使用可能である。例えば、公知の高分子凝集剤や無機凝集剤を適用でき、下地層を構成する樹脂成分中に分散させてもゼータ電位調整効果が十分得られるものを適宜選択すればよい。下地層に分散された凝集剤は、下地層側に接触する表面層に存在する金属ナノコロイドを、直接的あるいは間接的に凝集あるいは吸着させる。
このような表面層と下地層を形成するにおいて重要となる凝集剤について説明する。凝集剤は、金属ナノコロイドの安定分散している状態における、溶媒中の金属ナノコロイドのゼータ電位の絶対値を小さくして、金属ナノコロイドが凝集しやすい状態にさせる目的のものであって、金属ナノコロイドのゼータ電位の絶対値を小さく調整されるものであればどのようなものも使用可能である。例えば、公知の高分子凝集剤や無機凝集剤を適用でき、下地層を構成する樹脂成分中に分散させてもゼータ電位調整効果が十分得られるものを適宜選択すればよい。下地層に分散された凝集剤は、下地層側に接触する表面層に存在する金属ナノコロイドを、直接的あるいは間接的に凝集あるいは吸着させる。
そして、表面層が下地層に接触することで、下地層の凝集剤成分が、表面層中の金属ナノコロイドに選択的に作用して、表面層中の金属ナノ粒子密度が下地層側に偏った分散状態を形成させて、独特の貴金属色の光沢を発現させるのである。具体的には、表面層側の金属ナノコロイドのうち、少なくとも前記下地層側に接触する前記表面層付近の金属ナノコロイドを意図的に凝集および/あるいは吸着させるのである。
これにより、表面層は、下地層の上に密度の高い金属ナノコロイドを集合させ、最表面側の金属ナノコロイドの密度を低くでき、あたかも下地層直上に金属ナノコロイドの中間層を形成するかのごとく形成できる。これによって、下地層と共動した貴金属感を発現することができるのである。なお、表面層中の金属ナノコロイド以外の着色顔料および/またはラメ粉等の装飾用添加物が金属ナノコロイドと一緒に凝集して貴金属色の光沢が損なわれる恐れがある場合には、金属ナノコロイド以外の着色顔料および/またはラメ粉等の装飾用添加物は凝集させないことが望ましい。
これにより、表面層は、下地層の上に密度の高い金属ナノコロイドを集合させ、最表面側の金属ナノコロイドの密度を低くでき、あたかも下地層直上に金属ナノコロイドの中間層を形成するかのごとく形成できる。これによって、下地層と共動した貴金属感を発現することができるのである。なお、表面層中の金属ナノコロイド以外の着色顔料および/またはラメ粉等の装飾用添加物が金属ナノコロイドと一緒に凝集して貴金属色の光沢が損なわれる恐れがある場合には、金属ナノコロイド以外の着色顔料および/またはラメ粉等の装飾用添加物は凝集させないことが望ましい。
ここで、所望の貴金属光沢として、前記表面層の金属ナノコロイドの分光測色計での正反射光を除いた拡散光の反射率(以下、拡散反射率という)を50%以下とし、貴金属感特有のリアルな深み感のある光沢を得ることができる。拡散反射率が50%を超えると表面の光沢が鈍くなり、貴金属光沢は失われる。なお、本発明では、コニカミノルタセンシング社製の分光測色計CM−2600dを用いて、拡散反射率を測定し、金属光沢を数値化した。測定条件は、照明・受光光学系:d/8方式(拡散照明・8°受光)(JIS Z8722 条件c)、積分球サイズ:φ52mm、測定波長領域:360〜740nm、表色系:ISO ブライトネス(ISO 2470)、光源:D65、視野:10°である。試験片は、黒色ABS板(寸法150×150、厚み1mm)の片面に、下地層100μm、表面層150μmの順に、自動散布器にて均一に塗布したのち、60℃×1時間の条件で硬化して作製した。
なお、本測定において、正反射光を除いた拡散光を測定した理由は、通常、人が物の色を見るときは、正反射光が無い角度で見ている為である。
なお、本測定において、正反射光を除いた拡散光を測定した理由は、通常、人が物の色を見るときは、正反射光が無い角度で見ている為である。
具体的な凝集剤としては、ゼラチン又は多糖類、ベントナイト、無機塩、第四級アンモニウム塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム等が適用できる。例えば、人体の表面に適用する等の配慮をする場合は、人体に悪影響を及ぼさないゼラチン又は多糖類を適用するとよい。前記凝集剤は、下地層全体に対して1〜20重量%の添加が好ましい。1重量%未満であると、上記金属ナノコロイドの凝集が不十分となる恐れがあり、20重量%を超えると添加量が多過ぎて、物性等に不具合を生じやすくなる。
本発明では、表面層中の金属ナノコロイドの凝集の効率を上げるために、下地層に表面層を積層して硬化または固化していない状態において、さらに表面層の上に、凝集剤を含んだ液状の有機組成物層を積層してもよい。凝集剤含有の有機組成物層は、凝集剤を含む下地層側からの金属ナノコロイドの凝集と同時に、表面層の最表面側から金属ナノコロイドを凝集させて、下地層への金属ナノコロイドの凝集偏析を促進させるため、短時間で所望の貴金属光沢を発現させることが可能となる。前記の凝集剤含有の有機組成物層に含有させる凝集剤は、凝集偏析させて発現する貴金属光沢の意匠性を損なわなものであれば、下地層に含有させる凝集剤と同種でもよいし異種のものでもよい。また、有機組成物層に含有させる凝集剤は、顔料および/または装飾用添加物の機能を兼ねたものとしてもよい。有機組成物層は、溶剤および/または樹脂からなり、最終的に固化するものであって、下地層に形成される貴金属光沢を透視できる程度の透明性を有するものである。前記の有機組成物層は、公知の塗付方法で積層させる。
さらに、本発明では、表面層中の金属ナノコロイドを下地層表面に凝集偏析させる方法として、少なくとも表面層が硬化または固化していない状態において、前記表面層の厚み方向に電圧を印加して、金属ナノコロイドを下地層側に電気泳動させる方法を併用してもよい。金属ナノコロイドの電気泳動速度は、一般的にSmoluchowskiの公式に則ることが知られており、金属ナノコロイドのゼータ電位の大きさに比例するので、下地層に含有する凝集剤でゼータ電位が減じないうちに電気泳動させれば、効率よく下地層表面に金属ナノコロイドを凝集偏析させて、結果、所望の貴金属光沢を発現させることができる。
以下に前記(i)、(ii)、(iii)にあげた構成要件により、軟質基材表面に貴金属光沢薄膜を形成した実施例を示す。なお、本発明がかかる実施例にのみ限定を受けないことは言うまでもない。
マニキュアへの適用の実施例
[実施例1]
爪の代わりに、黒色ABS板(寸法150×150、厚み1mm)を用意し、その片面に、下記の下地層組成物Aを100μm厚で塗布したのち、次いで、未硬化の下地層表面に、下記の表面層組成物Bを150μm厚になるよう塗布し、室温で24時間乾燥させた。なお、各組成物の塗付は、自動散布器を用いた。
下地層組成物A
ニトロセルロース 6.0重量%
アルキッド樹脂 10.0重量%
クエン酸トリブチル(可塑剤) 8.0重量%
ベントナイト(凝集剤) 15.0重量%
イソプロピルアルコール 7.0重量%
酢酸エチル 21.0重量%
酢酸ブチル 33.0重量%
表面層組成物B
アセト酪酸セルロース 15.0重量%
銀ナノコロイド 30.0重量%
アルキッド樹脂 5.0重量%
クエン酸トリブチル 3.0重量%
アクリル樹脂 2.5重量%
酢酸エチル 34.5重量%
イソプロピルアルコール 10.0重量%
なお、銀ナノコロイドは、日本ペイント社製ファインスフェアSVE102の溶剤(エタノール)を除去したものであり、金属ナノ粒子に保護剤が付着した状態のものを用いた。
[実施例1]
爪の代わりに、黒色ABS板(寸法150×150、厚み1mm)を用意し、その片面に、下記の下地層組成物Aを100μm厚で塗布したのち、次いで、未硬化の下地層表面に、下記の表面層組成物Bを150μm厚になるよう塗布し、室温で24時間乾燥させた。なお、各組成物の塗付は、自動散布器を用いた。
下地層組成物A
ニトロセルロース 6.0重量%
アルキッド樹脂 10.0重量%
クエン酸トリブチル(可塑剤) 8.0重量%
ベントナイト(凝集剤) 15.0重量%
イソプロピルアルコール 7.0重量%
酢酸エチル 21.0重量%
酢酸ブチル 33.0重量%
表面層組成物B
アセト酪酸セルロース 15.0重量%
銀ナノコロイド 30.0重量%
アルキッド樹脂 5.0重量%
クエン酸トリブチル 3.0重量%
アクリル樹脂 2.5重量%
酢酸エチル 34.5重量%
イソプロピルアルコール 10.0重量%
なお、銀ナノコロイドは、日本ペイント社製ファインスフェアSVE102の溶剤(エタノール)を除去したものであり、金属ナノ粒子に保護剤が付着した状態のものを用いた。
[比較例1]
下地層にゼータ電位調整剤を含まない以外は、実施例1と同様にABS基材に塗膜を形成した。
下地層にゼータ電位調整剤を含まない以外は、実施例1と同様にABS基材に塗膜を形成した。
実施例1で得られた表面層の外観は、拡散反射率が35%の光沢を有し、銀の貴金属本来の深みのある光沢感が得られ、さらに、手で部材を曲げ伸ばしした程度ではまったく剥離・欠落が生じなかった。一方、比較例1で得られた表面層の外観は、拡散反射率が70%の光沢で、単調な金属感を呈しており、本発明のような深みのある趣向性の意匠は得られなかった。これは、比較例1の場合には、凝集剤が含まれていないため、本発明の特徴である厚み方向における金属ナノコロイドの凝集が起こらなかったためであり、下地層への凝集剤添加の効果を実証した結果である。
軟質素材への適用の実施例
[実施例2]
ウレタンゴムシート(アスカーA硬度20、寸法150×150mm、厚み1mm)の片面に、下記の下地層組成物Cを100μm厚で塗布したのち、次いで、未硬化の下地層表面に、下記の実施例1と同じ金属ナノコロイドを含む表面層組成物Dを150μmになるよう塗布し、80℃×30分間乾燥させた。なお、各組成物の塗付は、実施例1と同じ自動散布器を用いた。
下地層組成物C
ウレタン樹脂 10.0重量%
酢酸エチル 65.0重量%
ベントナイト(凝集剤) 25.0重量%
表面層組成物D
ウレタン樹脂 21.0重量%
銀ナノコロイド 30.0重量%
酢酸エチル 25.0重量%
イソプロピルアルコール 24.0重量%
[実施例2]
ウレタンゴムシート(アスカーA硬度20、寸法150×150mm、厚み1mm)の片面に、下記の下地層組成物Cを100μm厚で塗布したのち、次いで、未硬化の下地層表面に、下記の実施例1と同じ金属ナノコロイドを含む表面層組成物Dを150μmになるよう塗布し、80℃×30分間乾燥させた。なお、各組成物の塗付は、実施例1と同じ自動散布器を用いた。
下地層組成物C
ウレタン樹脂 10.0重量%
酢酸エチル 65.0重量%
ベントナイト(凝集剤) 25.0重量%
表面層組成物D
ウレタン樹脂 21.0重量%
銀ナノコロイド 30.0重量%
酢酸エチル 25.0重量%
イソプロピルアルコール 24.0重量%
[比較例2]
下地層を形成しなかったこと以外は実施例2と同様にして、拡散反射率が70%である金属光沢を呈した表面層を得た。
下地層を形成しなかったこと以外は実施例2と同様にして、拡散反射率が70%である金属光沢を呈した表面層を得た。
[比較例3]
下地層に凝集剤を含まないで、ウレタン樹脂と酢酸エチルの配合を、それぞれ20重量%、80重量%とした以外は、実施例2と同様にして、拡散反射率が75%である金属光沢を呈した表面層を形成した。
下地層に凝集剤を含まないで、ウレタン樹脂と酢酸エチルの配合を、それぞれ20重量%、80重量%とした以外は、実施例2と同様にして、拡散反射率が75%である金属光沢を呈した表面層を形成した。
実施例2で得られたウレタンシート表面に形成された表面層は、銀の貴金属本来の深みのある光沢感が得られ、さらに、ウレタンシートの変形に追従し、ウレタンシートの曲げ伸ばしによっても、表面層の剥離や割裂が起こらない良好な表面層を得られた。一方、比較例2のように、下地層がないと、ウレタンシートの曲げ伸ばしによって、ウレタンシートと表面層との間に剥離が見られ、金属光沢は、くすんだものであった。このように、下地層の形成は、基材の変形に追従して、表面層の剥離や割裂を抑制するのに効果的であることがわかる。さらに、比較例3で得られた表面層は、単調な金属感を呈すに止まり、本発明のような深みのある趣向性の意匠は得られなかった。これは、比較例3の場合には、凝集剤が含まれていないため、本発明の特徴である厚み方向における金属コロイド密度の偏りが起こらなかったためであり、下地層への凝集剤添加の効果を実証した結果である。
本発明の表面層の形成方法によれば、ゴムやゲルなどの柔軟な素材表面に、独特の金属調を呈し、かつ、素材の変形による剥離や割裂し難い加飾がリーズナブルに実現可能なので、高級感のある意匠性が求められる商品への加飾や、つけ爪やマニキュアといった化粧品の用途などに広く使用できる。
Claims (5)
- 軟質な基材へと金属光沢の表面層を形成する方法であって、前記表面層は、樹脂成分と着色顔料とから成り、少なくともナノサイズの金属顔料を含む印刷インクを用いて塗布または印刷され、前記ナノサイズの金属顔料は、少なくとも金属ナノコロイドを含む着色材料であり、かつ、前記表面層の少なくとも一部には、下地層として樹脂成分と一種類以上の凝集剤とからなる軟質樹脂層を形成し、
もって前記下地層に接触する前記表面層の金属ナノコロイドを、凝集または吸着させ、表面層の上層付近の金属ナノコロイドを減少させることにより、分光測色法での拡散反射率を50%以下としたことを特徴とする金属光沢薄膜の形成方法。 - 請求項1に記載の金属光沢薄膜の形成方法において、さらに、塗布または印刷した表面層が固化する前に、下地層と同種または異種の凝集剤を添加した溶剤を表面層に拡散させ、表面層の金属ナノコロイドをさらに凝集させて、表面層の上層付近の金属ナノコロイドを減少させることを特徴とする金属光沢薄膜の形成方法。
- 請求項1または請求項2の金属光沢薄膜の形成方法において、さらに、表面層の厚み方向への電場印加によって金属ナノコロイドを電気泳動させて、下地層に前記金属ナノコロイドを集積させることを特徴とする金属光沢薄膜の形成方法。
- 軟質材料からなる基材表面と、請求項1から3の何れかの金属光沢薄膜の形成方法で形成される表面層とが、密着積層されていることを特徴とする金属光沢加飾品。
- 前記軟質材料が、ゲルまたはゴムであることを特徴とする請求項4に記載の金属光沢加飾品
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