JP2010109711A - 携帯端末、および携帯端末の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】歩行中でも進行方向に対する注意を保ちつつ、安全に画面の閲覧や操作が可能な携帯端末、および携帯端末の制御方法を提供する。
【解決手段】主表示部16の電子メールなどが表示された領域E2の近傍に、使用者の進行方向を撮像した動画をリアルタイムで表示(動画表示領域E1)し続ければ、使用者が進行方向に対して俯いて歩行しても、進行方向に対する注意を保ちつつ、安全に画面の閲覧、および操作が可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】主表示部16の電子メールなどが表示された領域E2の近傍に、使用者の進行方向を撮像した動画をリアルタイムで表示(動画表示領域E1)し続ければ、使用者が進行方向に対して俯いて歩行しても、進行方向に対する注意を保ちつつ、安全に画面の閲覧、および操作が可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、携帯電話やPHS(Personal Handy-phone System)などに代表される携帯端末、および携帯端末の制御方法に関し、詳しくは、歩行中でも安全に操作を行うことが可能な技術に関する。
携帯電話やPHSなどの携帯端末は、音声による通話とともに、電子メールの送受信やインターネット上でのWeb画面の閲覧などにも利用されている。こうした携帯端末の大きな特徴である、移動中でも通信可能な特性を利用して、例えば、歩行中にメールの作成操作やWeb画面の閲覧を行うといった事例も増えている。
しかし、歩行中にメールの作成やWeb画面の閲覧を行うと、使用者は携帯端末の画面を見ることに意識が集中してしまい、進行方向の前方に対して注意が疎かになる虞がある。例えば、歩行中に携帯端末の画面を見ながら電子メールの作成操作を行っていたために、対向してくる歩行者が接近するまで気が付かないといった事例が挙げられる。
このように、歩行中に携帯端末の操作を行った場合でも、進行方向の前方に対して意識が疎かになることを防止するために、例えば、携帯端末に内蔵された撮像手段、例えばCCDカメラを利用して、前方を撮像するということが考えられる。
しかしながら、携帯端末に内蔵された撮像手段は、多くの場合、筐体の表面に対して垂直な方向に光軸が延びるように固定されている。このため、歩行中に携帯端末の画面を見下ろしながら操作する際に、使用者が携帯端末を自然に把持する角度、即ち地面に対して斜め上方に向いた状態では、撮像手段の光軸は進行方向の斜め下向きの地面を撮像する角度となってしまう。
携帯端末の筐体の向きに対して撮像方向を変えるものとして、例えば、撮像手段を筐体に対して回動自在に形成し、筐体全体を撮像方向に向けなくても、撮像手段の光軸だけを撮像方向に回転させることが可能な携帯端末が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、内蔵した撮像手段の光軸を直接、目的とする撮像方向に向けなくても、筐体の長手方向の撮像を可能にする携帯端末も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−253124号公報
特開2004−80147号公報
しかしながら、特許文献1に示したような携帯端末は、撮像手段を筐体に対して回転可能にするために、回転軸に可動接点を設けたり、あるいはフレキシブルなリード線を用いた配線を行う必要があるなど、構造が複雑となり製造コストが高いという課題があった。
また、特許文献2に示したような携帯端末は、単に携帯端末の長手方向に沿って載置した状態で、この長手方向の延長線上にある被写体を安定して撮像可能にするだけであり、携帯端末を水平面に対して斜めに把持した状態で、携帯端末の操作や画面を閲覧しつつ、使用者の前方を撮像することは困難である。
このため、歩行中でも進行方向に対する注意を保ちつつ、安全に画面の閲覧、および操作が可能な携帯端末が望まれていた。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、歩行中でも進行方向に対する注意を保ちつつ、安全に画面の閲覧や操作が可能な携帯端末、および携帯端末の制御方法を提供する。
上記課題を解決するために、本発明は次のような携帯端末、および携帯端末の制御方法を提供する。
すなわち、本発明の携帯端末は、筐体と、該筐体に形成された表示手段および撮像手段と、該撮像手段の光軸上に出退可能に形成され、前記撮像手段の光軸を屈折させる反射手段と、を備えたことを特徴とする。
すなわち、本発明の携帯端末は、筐体と、該筐体に形成された表示手段および撮像手段と、該撮像手段の光軸上に出退可能に形成され、前記撮像手段の光軸を屈折させる反射手段と、を備えたことを特徴とする。
前記表示手段は、前記筐体の一面と他面に向けてそれぞれ表示面を有する主表示部と副表示部とからなり、前記反射手段は半透過ミラーを備えるとともに、前記副表示部を覆う位置と、前記撮像手段の光軸上に進出した位置との間で移動可能に取り付けられているのが好ましい。
前記主表示部は、表示領域の少なくとも一部に、前記反射手段を介して前記撮像手段に入射した画像を表示することが好ましい。
前記筐体の振動を検出する振動検出手段を更に備え、前記主表示部は、前記振動検出手段によって振動が検出された際に、前記反射手段を前記撮像手段の光軸上に進出した位置にするよう促す表示をさせることが好ましい。
前記反射手段の位置を検出する位置検出手段を更に備えるのが好ましい。
前記筐体の振動を検出する振動検出手段を更に備え、前記主表示部は、前記振動検出手段によって振動が検出された際に、前記反射手段を前記撮像手段の光軸上に進出した位置にするよう促す表示をさせることが好ましい。
前記反射手段の位置を検出する位置検出手段を更に備えるのが好ましい。
また、本発明の携帯端末の制御方法は、筐体と、表示手段と、撮像手段と、該撮像手段の光軸上に出退可能に形成され、前記撮像手段の光軸を屈折させる反射手段と、前記筐体の振動を検出する振動検出手段と、前記反射手段の位置を検出する位置検出手段とを有する携帯端末の制御方法であって、
前記携帯端末の操作時に、前記筐体の振動を前記振動検出手段によって検出する工程と、前記筐体の振動検出時に、前記反射手段を前記撮像手段の光軸上に進出させるよう促す表示を前記表示手段にさせる工程と、前記反射手段を介して前記撮像手段に入射した画像を前記表示手段に表示させる工程と、を少なくとも備えたこと特徴とする。
前記携帯端末の操作時に、前記筐体の振動を前記振動検出手段によって検出する工程と、前記筐体の振動検出時に、前記反射手段を前記撮像手段の光軸上に進出させるよう促す表示を前記表示手段にさせる工程と、前記反射手段を介して前記撮像手段に入射した画像を前記表示手段に表示させる工程と、を少なくとも備えたこと特徴とする。
前記携帯端末の操作終了時に、前記反射手段を前記撮像手段の光軸上から退出した位置に移動させるよう促す表示を前記表示手段にさせる工程と、前記反射手段の位置を前記位置検出手段によって検出し、前記反射手段の位置に応じて前記表示を消去する工程と、を更に備えるのが好ましい。
本発明の携帯端末によれば、反射手段を撮像手段の光軸上に進出させることにより、撮像手段の光軸は、反射手段の表面で所定の角度で屈折(反射)させられる。これにより、撮像手段は、筐体の長手方向に対して所定の角度傾斜した方向の画像を撮像することが可能になる。撮像した画像を表示手段に連続した動画として表示させれば、例えば、使用者が歩行しながら携帯端末の画面閲覧や操作を行う際に、進行方向に対する注意を保つのに役立つ。使用者は進行方向に対する注意を保ちつつ、安全に携帯端末の画面の閲覧、および操作が可能となる。
また、本発明の携帯端末の制御方法によれば、使用者が歩行時に携帯端末を操作していることを検出し、使用者の進行方向の画像を画面に表示させるよう促し、確実に進行方向の画像を表示させるため、使用者が携帯端末の画面閲覧や操作など行いながら、進行方向に対して俯いて歩行したとしても、進行方向に対する注意を保ちつつ、安全に携帯端末の操作が可能となる。
以下、本発明に係る携帯端末の一実施形態として、折り畳み式の携帯電話を例示し、図面に基づき説明する。本実施形態は発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は、本発明の携帯端末の一例である携帯電話の操作状態における外観斜視図である。また、図2は、図1の携帯電話を折り畳んだ待受状態における外観斜視図である。
携帯電話(携帯端末)10は、表示側ケース11と操作側ケース12とがヒンジ13によって回動可能に連結された筐体14を備える。筐体14は、例えば、全体が樹脂によって形成されていればよい。筐体14には、表示手段34が形成されている。表示手段34は、主表示部16と副表示部17とからなる。表示側ケース11の一面(内面)11aには、主表示部16が表示面を露呈するよう形成されている。主表示部16は、例えば、液晶ディスプレイあるいは有機ELディスプレイ等の表示ユニットから構成されていれば良い。また、表示側ケース11の端部には、受話用のスピーカー15が設けられている。
携帯電話(携帯端末)10は、表示側ケース11と操作側ケース12とがヒンジ13によって回動可能に連結された筐体14を備える。筐体14は、例えば、全体が樹脂によって形成されていればよい。筐体14には、表示手段34が形成されている。表示手段34は、主表示部16と副表示部17とからなる。表示側ケース11の一面(内面)11aには、主表示部16が表示面を露呈するよう形成されている。主表示部16は、例えば、液晶ディスプレイあるいは有機ELディスプレイ等の表示ユニットから構成されていれば良い。また、表示側ケース11の端部には、受話用のスピーカー15が設けられている。
表示側ケース11の他面(外面)11bには、副表示部17が表示面を露呈するよう形成されている。副表示部17は、主表示部16よりも表示面積が小さいものであってもよい。副表示部17は、例えば、液晶ディスプレイあるいは有機ELディスプレイ等の表示ユニットから構成されていれば良い。また、副表示部17の前面側(外面側)には、この副表示部17を覆うように、反射ミラー(反射手段)18が回動可能に形成されている。この反射ミラー18については後ほど詳述する。また、反射ミラー18に近接した位置に、反射ミラー18を回動させるための操作ツマミ19が形成されている。
更に、表示側ケース11の他面(外面)11bには、撮像素子(撮像手段)21が形成されている。撮像素子21は、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサから構成されていれば良い。また、撮像素子21の前面側(外面側)には、この撮像素子21を保護するための透明な保護カバー22が固着されている。
一方、操作側ケース12の一面(内面)12aには、通話キー、終話キー、数字キー等の押圧操作可能な複数の操作キー25からなる操作パッド26が形成されている。それぞれの操作キー25は、例えば、透光性の樹脂材料に数字や文字等の機能表示が印刷されていればよい。また、操作側ケース12の端部には、送話用のマイクロフォン27が設けられている。
携帯電話(携帯端末)10は、図1に示すように、表示側ケース11と操作側ケース12とが互いに離反するように開いた状態で操作、通話を行う(操作状態)。また、図2に示すように、表示側ケース11の一面11aと操作側ケース12の一面12aとが互いに対向するように重ね合わせられた状態で折畳み収納される(待受状態)。
携帯電話10の主表示部16は、図1に示す操作状態において、電子メール文章の表示や、撮像素子21で撮像した画像の表示、および携帯電話10の各種モードの表示を行う。一方、副表示部17は、図2に示す待受状態において、時刻の表示や電子メールの着信の有無などを表示する。これにより、携帯電話10の筐体14を開いた状態(操作状態)にしなくても、時刻の確認や電子メールの着信確認等を行えるようにできる。なお、こうした主表示部16や副表示部17は、それぞれ個別の表示ユニットを用いてもよいが、それぞれの面を独立して制御できる両面表示型の表示ユニットを用いてもよい。
図3は、図1に示す携帯電話の電気的な構成の概要を示すブロック図である。
携帯電話(携帯端末)には、例えば、CPU、IC、メモリ等から構成される制御部31を備える。この制御部31には、通信部32、操作部33、表示部(表示手段)34が接続される。通信部32は携帯電話10と外部の基地局等との間で無線通信を行うための各種素子によって構成される。こうした通信部32には、無線送受信を行うためのアンテナ35が接続されていれば良い。
携帯電話(携帯端末)には、例えば、CPU、IC、メモリ等から構成される制御部31を備える。この制御部31には、通信部32、操作部33、表示部(表示手段)34が接続される。通信部32は携帯電話10と外部の基地局等との間で無線通信を行うための各種素子によって構成される。こうした通信部32には、無線送受信を行うためのアンテナ35が接続されていれば良い。
操作部33は、例えば、複数の操作キー25からなる操作パッド26(図1参照)から構成されていれば良い。表示部(表示手段)34は、例えば、主表示部16(図1参照)や副表示部17(図2参照)から構成されていれば良い。
また、制御部31には、撮像部(撮像手段)36や画像処理部37、音声入出力部38、振動検出部(振動検出手段)39、位置検出部41が接続される。撮像部(撮像手段)36は、例えば、撮像素子21(図2参照)であればよい。画像処理部37は、撮像素子21で得られた画像データの鏡象反転処理や歪み補正処理を行うICなどから構成されていれば良い。音声入出力部38は、例えば、スピーカ15やマイクロフォン27(図1参照)などから構成されていれば良い。
振動検出部(振動検出手段)39は、筐体14(図1参照)の内部に設けられ、筐体14の振動状態、例えば、携帯電話10の使用者が、携帯電話10を把持したまま歩行する際に、筐体14に伝わる振動を検出可能な加速度センサであればよい。位置検出部(位置検出手段)41は、例えば、反射ミラー18に近接して設けられ、反射ミラー18の位置を検出するマイクロスイッチ51であればよい。
図4は、図2に示す携帯電話の要部、即ち撮像素子や反射ミラーの形成された領域を示す拡大断面図である。撮像素子21は、表示側ケース11の他面(外面)11bに対して垂直な方向に光軸R1が向くように、表示側ケース11に取り付けられている。
一方、反射ミラー18は、副表示部17の一端付近でヒンジ18aによって回動可能に表示側ケース11に取り付けられている。これにより、反射ミラー18は、図4(a)に示すような、副表示部17の前面を覆う位置(収納位置)と、図4(b)に示すような、撮像素子21の光軸R1上まで回動(進出)させた位置(展開位置)との間で移動可能にされる。なお、反射ミラー18の撮像素子21の光軸R1に対する交差角度は、展開位置において反射ミラー18の一端と当接する表示側ケース11の傾斜面Rの角度によって規定される。
反射ミラー18は、例えば、ヒンジ18aに設けられたバネ(図示せず)によって、図4(b)に示す展開位置に向けて付勢されていれば良い。また、操作ツマミ19は、こうした展開位置に向けて付勢された反射ミラー18を、収納位置で係止しておく構造であればよい。
これによって、図4(a)に示す収納位置ある反射ミラー18は、操作ツマミ19をスライド操作させることにより反射ミラー18との係合が外れる。そして、付勢によって反射ミラー18は、図4(b)に示す展開位置まで移動する。なお、操作ツマミ19の近傍には、反射ミラー18の位置、即ち反射ミラー18が収納位置あるか、または展開位置にあるかを検知するマイクロスイッチ51(位置検出手段)が設けられている。
反射ミラー18は、例えば、半透過ミラー(ビームスプリッター)から構成されている。これによって、反射ミラー18に入射した光L1はその一部が透過光L2として透過すると共に、残りが反射光L3として反射ミラー18の表面Pで所定の角度で反射される。こうした反射ミラー18は、全体が半透過性を有する板状部材であっても、また、透明な板状部材に半透過性を有する膜を貼りつけたものであってもよい。
また、表示側ケース11の内部には、筐体14の振動を検出する振動検出手段である加速度センサ52が設けられている。この加速度センサ52は、例えば、携帯電話10の使用者が、この携帯電話10を把持したまま歩行する際に生じる特有の振動を検出する。
以上のような構成の携帯電話(携帯端末)の作用について説明する。本発明の携帯電話10は、図4(a)に示す収納位置(待受状態)においては、反射ミラー18は副表示部17を覆う位置にある。この状態においては、撮像素子21の光軸R1は、表示側ケース11の他面(外面)11bに対して垂直な方向に向いている。即ち、この状態において撮像素子21を用いて撮像を行うと、表示側ケース11の他面11bに相対(対面)する方向の画像が記録される。
また、この収納位置においては、反射ミラー18が半透過ミラーであるため、反射ミラー18を介して副表示部17の表示、例えば時刻表示などを見ることができる。
一方、図4(a)に示す収納位置から操作ツマミ19を操作して反射ミラー18を回転させ、図4(b)に示す展開位置にすると、反射ミラー18の表面Pは、撮像素子21の光軸R1と所定の角度で交差する位置に置かれる。これにより、撮像素子21の光軸R1は、反射ミラー18の表面Pで所定の角度で屈折(反射)させられる。このため、撮像素子21には、表示側ケース11の他面(外面)11bに対して所定の角度だけ傾いた方向からの外光R2が反射ミラー18に入射し、表面Pで反射されて反射光R3として撮像素子21に入射する。
これにより、図5に示すように、撮像素子21は、表示側ケース11の他面(外面)11bに対して所定の角度傾斜した方向の画像Fを撮像することが可能になる。このように、反射ミラー18を介して撮像した画像Fは、例えば、主表示部16の表示領域全体EAの一部に設定された動画表示領域E1において、連続した動画として表示させれば良い。
また、撮像素子21に入射した光(画像)は、反射ミラー18による反射によって反転し、また、傾斜した反射ミラー18によって画像が歪んで入射するため、撮像素子21で得られた画像データを画像処理部37(図4参照)によって鏡象反転処理や歪み補正処理を行うことが好ましい。
このような携帯電話(携帯端末)10は、例えば、使用者が歩行しながら携帯電話10の画面閲覧や操作を行う際に、進行方向に対する注意を保つのに役立つ。図6に示すように、使用者101が携帯電話10の主表示部16(図1参照)を見ながら進行方向Gに向かって歩行する場面を想定する。使用者101が携帯電話10の主表示部16を見ながら歩行する場合、携帯電話10の長手方向を水平面から斜め上に向けて把持するのが一般的である。この場合、使用者101の視線Dは進行方向Gよりも下向きに俯いた状態となり、進行方向に対する注意が疎かになりがちである。また、この状態で反射ミラー18が収納位置(図4(a)参照)にある場合、撮像素子21の光軸は斜め下方向、つまり地面を向いている。
しかしながら、使用者101が歩行しながら携帯電話10を操作する際に、反射ミラー18を展開位置(図4(b)参照)にして連続して撮像を行うと、携帯電話10の長手方向を水平面に対して斜め上に向けて把持していても、撮像素子21の光軸は反射ミラー18を介してほぼ水平方向になり、使用者101の進行方向Gの画像を撮像することが可能になる。
これによって、例えば、主表示部16の電子メールなどが表示された領域E2の近傍に、使用者101の進行方向Gを撮像した動画をリアルタイムで表示(動画表示領域E1)し続ければ、使用者101の視線Dが進行方向Gよりも下向きに俯いた状態で携帯電話10の画面を見ていても、進行方向Gに存在する歩行者102や自転車103の存在を確実にできる。これによって、使用者がWebの閲覧や電子メールの作成など行いながら、進行方向Gに対して俯いて歩行しても、進行方向に対する注意を保ちつつ、安全に画面の閲覧、および操作が可能となる。
なお、反射ミラー18の展開位置における角度は、使用者101が携帯電話10を把持する際の、水平面に対する一般的な把持角度に基づいて決められていれば良い。また、携帯電話10の把持角度に応じて、使用者101の進行方向Gに向いた画像が正しく撮像素子21に入射するように、反射ミラー18をヒンジ18a回りで付勢させずに、任意の角度で固定できるように構成しても良い。
また、使用者101が携帯電話10を操作している状態で所定の振動、例えば携帯電話10を把持したまま歩行する際に生じる特有の振動を加速度センサ52(図4参照)で検知した際に、マイクロスイッチ51によって反射ミラー18が収納位置にあると判断されると、主表示部16の警告表示領域E3に、操作ツマミ19を操作するように促す表示を行うのが好ましい。これによって、使用者101が歩行中に携帯電話10の操作を行った場合、確実に反射ミラー18を展開位置に回動させ、進行方向Gの画像を主表示部16に表示させるようにすることができる。
なお、主表示部16の表示領域全体EAにおける、それぞれの表示領域、即ち、動画表示領域E1、電子メールなどを表示する領域E2、警告表示領域E3は、それぞれ任意の位置に任意のサイズで設定されれば良く、限定されるものではない。また、電子メールなどを表示する領域E2のバックグラウンド(背景)として動画表示領域E1をオーバーラップ表示させるのも好ましい。
また、上述した携帯端末(携帯電話)は、表示側ケース11と操作側ケース12とがヒンジ13によって回動可能に連結された、いわゆる折り畳み式の携帯電話を例示したが、これ以外にも、回動機構を有しない平板型の携帯端末や、表示側ケースと操作側ケースとが互いに平行移動可能な、いわゆるスライド式の携帯端末などにも、全く同様に適用可能であり、携帯端末の形状に限定されるものではない。
また、他の実施形態として、携帯電話の水平面に対する傾斜角度を検出する角度センサや、反射ミラーの角度を任意の位置に動かすミラー角度調整機構を更に備えることも好ましい。そして、使用者がこうした携帯電話を把持した際に、水平面に対する携帯電話の傾斜角度を検出し、この角度情報に基づいて、水平面に沿った方向からの光が常に撮像素子に入射するよう反射ミラーの角度を調整する。これにより、使用者により携帯電話の把持角度がどのような傾きに変化しても、撮像素子には、使用者の進行方向正面の画像が的確に捉えられ、これを主画面に表示させることが可能になる。
次に、上述した構成の携帯端末(携帯電話)の制御方法を説明する。図7は、本発明の携帯電話を歩行時に使用した場合の制御方法を段階的に示したフローチャートである。また、この図7の各工程の説明において、図4に示す携帯電話を構成の説明として併せて参照する。
本発明の携帯端末(携帯電話)は、使用者が操作するのを検出し(S1)、更に、歩行振動を検出(S2)する。携帯電話の操作としては、例えば、Web画面の表示や電子メールの表示、入力などを操作状態と判断すれば良い。また、歩行振動を検出は、例えば、筐体14の振動状態、即ち使用者が携帯電話10を把持したまま歩行する際に、筐体14に伝わる特有の振動を加速度センサ(振動検出手段)52で検出し、歩行状態と判断すれば良い。
本発明の携帯端末(携帯電話)は、使用者が操作するのを検出し(S1)、更に、歩行振動を検出(S2)する。携帯電話の操作としては、例えば、Web画面の表示や電子メールの表示、入力などを操作状態と判断すれば良い。また、歩行振動を検出は、例えば、筐体14の振動状態、即ち使用者が携帯電話10を把持したまま歩行する際に、筐体14に伝わる特有の振動を加速度センサ(振動検出手段)52で検出し、歩行状態と判断すれば良い。
こうして、使用者が携帯電話を操作しつつ歩行状態にあると判断されると、次に、反射ミラー18が副表示部17を覆う収納位置(図4(a)参照)、即ち反射ミラー18が撮像素子(撮像手段)21の光軸R1上から退出した位置にあるかどうかを検出する(S3)。反射ミラー18の位置検出は、マイクロスイッチ(位置検出手段)51によって行えば良い。
ここで、反射ミラー18が副表示部17を覆う収納位置にあると判断されると、制御部31(図3参照)は、主表示部16の警告表示領域E3(図1参照)に、操作ツマミ19を操作して反射ミラー18を図4(b)に示す展開位置まで移動させるよう促す表示(M1)を行う(S4)。この後、マイクロスイッチ51が反射ミラー18は収納位置に無いことを検出すると、主表示部16上から表示(M1)を消去する(S5)。
次に、制御部31(図3参照)は、撮像素子(撮像手段)21が作動しているか(動画を撮像しているか)を判断する(S6)。そして、撮像素子21が作動していないと判断されると、制御部31は、主表示部16の警告表示領域E3(図1参照)に、撮像素子(カメラ)を起動させる(撮像させる)よう促す表示(M2)を行う(S7)。なお、こうした撮像素子21の動作を確認する工程は、反射ミラー18を展開位置に移動させるとこれに連動して自動的に撮像素子21による撮像を開始させる構成であれば、特に設けなくても良い。
この後、撮像素子21が撮像を開始したことを検出すると、主表示部16上から表示(M2)を消去するとともに、図1に示す主表示部16の動画表示領域E1に撮像素子21によって撮像した動画を、Web画面の表示や電子メールの表示領域E2と並列して、連続して表示し続ける(S8)。なお、こうした動画表示領域E1は、主表示部16の表示領域EAの任意の位置に、任意のサイズで表示されれば良く、Web画面の表示や電子メールの表示領域E2と並べて表示する以外にも、この表示領域E2と重ねて透過表示で動画表示領域E1を形成しても良い。
また、動画表示領域E1に表示させる動画は、撮像素子21によって撮像された画像データを、画像処理部37によって鏡象反転処理をしたり、画像の天地方向の歪み補正を施しなど、画像の補正を行ってから表示させるのも好ましい。
このように、歩行中に携帯電話10の操作、画面を閲覧をした際に、使用者の進行方向の画像(動画)を主表示部16にリアルタイムで表示させることによって、図6に示す使用者101の視線Dが進行方向Gよりも下向きに俯いた状態で携帯電話10の画面を見ていたとしても、使用者101は、進行方向Gに存在する歩行者102や自転車103の存在を確実にできる。これによって、使用者101がWebの閲覧や電子メールの作成など行いながら、進行方向Gに対して俯いて歩行しても、進行方向Gに対する注意を保ちつつ、安全に画面の閲覧、および操作が可能となる。
使用者が携帯電話10の操作や画面を閲覧を終了したことが検出されると(S9)、制御部31(図3参照)は、警告表示領域E3(図1参照)に、撮像素子(カメラ)21の撮像を停止し、反射ミラー18を収納位置(図4(a)参照)まで戻すよう促す表示(M3)を行う(S10)。
そして、マイクロスイッチ51が反射ミラー18が収納位置にあることを検出すると(S11)、主表示部16上から表示(M3)を消去する(S12)。これにより、使用者が携帯電話10の操作を終了した後、突出した反射ミラー18を忘れずに収納位置に戻すことができる。
10 携帯電話(携帯端末)、14 筐体、16 主表示部(表示手段)、17 副表示部(表示手段)、18 反射ミラー(反射手段)、21 撮像素子(撮像手段)34 表示手段、E1 動画表示領域、E2 Web画面の表示や電子メールの表示領域、E3 警告表示領域、EA 表示領域全体。
Claims (7)
- 筐体と、該筐体に形成された表示手段および撮像手段と、該撮像手段の光軸上に出退可能に形成され、前記撮像手段の光軸を屈折させる反射手段と、を備えたことを特徴とする携帯端末。
- 前記表示手段は、前記筐体の一面と他面に向けてそれぞれ表示面を有する主表示部と副表示部とからなり、前記反射手段は半透過ミラーを備えるとともに、前記副表示部を覆う位置と、前記撮像手段の光軸上に進出した位置との間で移動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
- 前記主表示部は、表示領域の少なくとも一部に、前記反射手段を介して前記撮像手段に入射した画像を表示することを特徴とする請求項1または2記載の携帯端末。
- 前記筐体の振動を検出する振動検出手段を更に備え、前記主表示部は、前記振動検出手段によって振動が検出された際に、前記反射手段を前記撮像手段の光軸上に進出した位置にするよう促す表示をさせることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の携帯端末。
- 前記反射手段の位置を検出する位置検出手段を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の携帯端末。
- 筐体と、表示手段と、撮像手段と、該撮像手段の光軸上に出退可能に形成され、前記撮像手段の光軸を屈折させる反射手段と、前記筐体の振動を検出する振動検出手段と、前記反射手段の位置を検出する位置検出手段とを有する携帯端末の制御方法であって、
前記携帯端末の操作時に、前記筐体の振動を前記振動検出手段によって検出する工程と、
前記筐体の振動検出時に、前記反射手段を前記撮像手段の光軸上に進出させるよう促す表示を前記表示手段にさせる工程と、
前記反射手段を介して前記撮像手段に入射した画像を前記表示手段に表示させる工程と、
を少なくとも備えたこと特徴とする携帯端末の制御方法。 - 前記携帯端末の操作終了時に、前記反射手段を前記撮像手段の光軸上から退出した位置に移動させるよう促す表示を前記表示手段にさせる工程と、
前記反射手段の位置を前記位置検出手段によって検出し、前記反射手段の位置に応じて前記表示を消去する工程と、
を更に備えたこと特徴とする請求項6記載の携帯端末の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008279953A JP2010109711A (ja) | 2008-10-30 | 2008-10-30 | 携帯端末、および携帯端末の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family
ID=42298703
Family Applications (1)
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JP2008279953A Pending JP2010109711A (ja) | 2008-10-30 | 2008-10-30 | 携帯端末、および携帯端末の制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010109711A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013172359A (ja) * | 2012-02-22 | 2013-09-02 | Zenrin Datacom Co Ltd | 携帯端末装置、携帯端末装置の動作制御方法および携帯端末装置の動作制御プログラム |
KR200469162Y1 (ko) * | 2011-12-02 | 2013-10-08 | 주식회사 랜시드 | 이동 단말기용 카메라 반사 모듈 |
JP2017005335A (ja) * | 2015-06-05 | 2017-01-05 | Necエンジニアリング株式会社 | 携帯機器、携帯機器の制御方法および携帯機器のプログラム |
-
2008
- 2008-10-30 JP JP2008279953A patent/JP2010109711A/ja active Pending
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