JP2010108985A - 研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 二酸化珪素を主体とする層間絶縁膜とlow−k膜を、共に高速に研磨でき、更には、研磨傷が少なくできる研磨方法を提供する。
【解決手段】 表面に凹部及び凸部を有する層間絶縁膜と、この層間絶縁膜を被覆するバリア層と、前記凹部を充填し、バリア層を被覆する導電性物質層とを有する基板の研磨方法において、導電性物質層を研磨して前記凸部のバリア層を露出させる第1の化学機械研磨工程の後に、基板をショア硬度(Dスケール)で40以上のハードタイプパッド上に押圧した状態で、CMP用研磨液を供給しながら研磨定盤と基板とを相対的に動かすことによって、バリア層と凹部の導電性物質層と層間絶縁膜とを研磨し、更にショア硬度(Dスケール)で40未満のソフトタイプパッド上に押圧した状態で、上述のCMP用研磨液と同一組成のCMP用研磨液を供給しながら研磨定盤と基板とを相対的に動かすことによって、導電性物質層と層間絶縁膜を研磨する第2の化学機械研磨工程を行う研磨方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体デバイスの配線形成工程等における研磨方法に関する。
近年、半導体集積回路(以下、「LSI」と言う。)の高集積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。化学機械研磨法(以下、「CMP」と言う。)もその一つであり、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成において、頻繁に利用される技術である。この技術は、例えば特許文献1に開示されている。
また、最近はLSIを高性能化するために、配線材料となる導電性物質として銅及び銅合金の利用が試みられている。しかし、銅又は銅合金は、従来のアルミニウム合金配線の形成で頻繁に用いられた、ドライエッチング法による微細加工が困難である。そこで、予め溝を形成してある絶縁膜上に、銅又は銅合金の薄膜を堆積して埋め込み、溝部以外の前記薄膜をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する、いわゆるダマシン法が主に採用されている。この技術は、例えば特許文献2に開示されている。
銅又は銅合金等の配線部用金属を研磨する金属CMPの一般的な方法は、円形の研磨定盤(プラテン)上に研磨布(パッド)を貼り付け、研磨布表面を金属用研磨液で浸しながら、基板の金属膜を形成した面を研磨布表面に押し付けて、研磨布の裏面から所定の圧力(以下、「研磨圧力」と記す言う。)を金属膜に加えた状態で研磨定盤を回し、研磨液と金属膜の凸部との相対的機械的摩擦によって、凸部の金属膜を除去するものである。
CMPに用いられる金属用研磨液は、一般には酸化剤及び研磨粒子を有しており、必要に応じて更に酸化金属溶解剤、保護膜形成剤が添加される。先ず、酸化剤によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を研磨粒子によって削り取るのが、基本的なメカニズムと考えられている。凹部の金属表面の酸化層は、研磨パッドにあまり触れず、研磨粒子による削り取りの効果が及ばないので、CMPの進行と共に凸部の金属層が除去されて、基板表面は平坦化される。この詳細については非特許文献1に開示されている。
CMPによる研磨速度を高める方法としては、酸化金属溶解剤を添加することが有効とされている。研磨粒子によって削り取られた金属酸化物の粒を、研磨液に溶解(以下、「エッチング」と言う。)させてしまうと、研磨粒子による削り取りの効果が増すためであると解釈される。酸化金属溶解剤の添加により、CMPによる研磨速度は向上するが、一方、凹部の金属膜表面の酸化層もエッチングされて金属膜表面が露出すると、酸化剤によって金属膜表面が更に酸化され、これが繰り返されると凹部の金属膜のエッチングが進行してしまう。このため、研磨後に埋め込まれた金属配線の表面中央部分が、皿のように窪む現象(以下、「ディッシング」と言う。)が発生し、平坦化効果が損なわれる。
これを防ぐために、更に金属の防食剤が添加される。金属の防食剤は、金属膜表面の酸化層上に保護膜を形成し、酸化層の研磨液中への溶解を防止するものである。この保護膜は、研磨粒子により容易に削り取ることが可能で、CMPによる研磨速度を低下させないことが望まれる。
銅又は銅合金のディッシングや研磨中の腐食を抑制し、信頼性の高いLSI配線を形成するために、グリシン等のアミノ酢酸又はアミド硫酸を有する酸化金属溶解剤及び金属の防食剤として、BTA(ベンゾトリアゾール)を含有するCMP用研磨液を用いる方法が提唱されている。この技術は、例えば特許文献3に記載されている。
一方、銅又は銅合金等の配線部用金属の下層には、層間絶縁膜中への銅拡散防止や密着性向上のためのバリア導体層(以下、「バリア層」と言う。)として、例えば、タンタル、タンタル合金、窒化タンタル等のタンタル化合物等の層が形成される。従って、銅又は銅合金を埋め込む配線部以外では、露出したバリア層をCMPにより取り除く必要がある。しかし、これらのバリア層の導体は、銅又は銅合金に比べ硬度が高いために、銅又は銅合金用の研磨材料を組み合わせても十分な研磨速度が得られず、且つ平坦性が悪くなる場合が多い。そこで、配線部用金属を研磨する第1工程と、バリア層を研磨する第2工程を有する2段研磨方法が検討されている。
図1に一般的なダマシンプロセスによる配線形成を断面模式図で示す。図1(a)は研磨前の状態を示し、表面に溝を形成した層間絶縁膜1、層間絶縁膜1の表面凹凸に追従するように形成されたバリア層2、凹凸を埋めるように堆積された銅又は銅合金の配線部用金属3を有する。
先ず、図1(b)に示すように、配線部用金属3を研磨するための研磨液で、バリア層2が露出するまで配線部用金属3を研磨する(第1の研磨工程)。
次に、バリア層2用の研磨液で、層間絶縁膜1の凸部が露出するまで研磨する(第2の研磨工程)。この第2の研磨工程においては、図1(c)に示すように、層間絶縁膜1を余分に研磨するオーバー研磨が行われることが多い。図1の(c)において、破線図形4は、第2の研磨工程における、バリア層研磨前の図1(b)の状態を示す。このようなオーバー研磨により、研磨後の被研磨面の平坦性を高めることができる。
このようなバリア層用の研磨液として、酸化剤と、金属表面に対する保護膜形成剤と、酸と、水とを含み、pHが3以下であり、上記酸化剤の濃度が、0.01〜3質量%である化学機械研磨用研磨剤が、特許文献4に提案されている。
ところで、近年、配線間隔が更に微細化されていることに伴い、配線遅延の問題が生じてきている。この課題を克服するため、二酸化珪素を主体とする層間絶縁膜から、低誘電率材料の膜(以下、「low−k膜」と言う。)への転換が図られている。low−k膜としては、トリメチルシランを出発原料とするオルガノシリケートグラスや全芳香環系low−k膜等を挙げることができる。これらのlow−k膜は、有機化合物を原料としたり、膜に空孔を形成させたりすることによって、誘電率を下げているため、二酸化珪素膜よりも、機械的強度が低い、吸湿性が高い、プラズマ及び薬品耐性が低いといった弱点を有する。このため、前記第2の研磨工程において、low−k膜が損傷したり、剥離したりしやすい。
そこで、上記の課題を克服するため、low−k膜を二酸化珪素でキャップした構造とすることが提案されている。
図2に、このような構造のデバイスの一例を示す。図2のデバイスは、先ず、Si基板5の上に、low−k膜6と、二酸化珪素のキャップ層7を積層構造で成膜した後、凹凸を形成する。その上に、表面の凹凸に追従するようにバリア層2が形成され、凹凸を埋めるように全体に堆積された、配線部用金属3が形成されている。
層間絶縁膜部分にキャップ層7の二酸化珪素が含まれると、二酸化珪素の誘電率の影響を受けてしまうため、層間絶縁膜全体として実効比誘電率がさほど低くならない。即ち、low−k膜の有する低誘電率特性を充分活かせていないこととなる。従って、前記キャップ層7としての二酸化珪素膜は、前記バリア層2の研磨時に除去され、最終的には、low−k膜6のみからなる層間絶縁膜とすることが望ましい。
このような構造のデバイスを得るためには、図2の(a)に示す状態から、図2(b)に示すように、研磨を行う。具体的には、配線部用金属3を研磨するための研磨液で、バリア層2が露出するまで配線部用金属3を研磨する(第1の研磨工程)。
次に、バリア層2用の研磨液でバリア層2を研磨し、図2(c)に示すように、少なくとも二酸化珪素のキャップ層7を全て除去し、low−k膜6が露出するまで研磨する。また、場合により、平坦性を求めるため、low−k膜6もある程度研磨することもある(第2の研磨工程)。
従って、前記の第2の研磨工程では、バリア層2を形成する金属及び配線部用金属だけでなく、キャップ層7である二酸化珪素膜及びlow−k膜6も研磨する必要がある。これらの理由より、キャップ層7である二酸化珪素等の酸化膜と、low−k膜6は、低研磨圧力で高速に研磨できることが期待される。
米国特許第4944836号明細書 特許第1969537号公報 ジャーナル・オブ・エレクトロケミカルソサエティ誌、第138巻11号(1991年発行)3460〜3464頁 特許第3397501号公報 再公表特許01/13417号パンフレット
層間絶縁膜の上層(キャップ層)に、二酸化珪素を主体とする層間絶縁膜、下層に、low−k膜を有する構造を備えたパターン配線付ウェハを研磨する際、二酸化珪素を主体とする層間絶縁膜とlow−k膜とを共に高速に研磨できると、研磨工程時間の短縮によるスループットの向上が、期待される。
しかしながら、異なる性質を持つ層間絶縁膜を、共に高速に研磨することは難しく、第2の化学機械研磨工程の研磨時間が長くなり、それに伴い、研磨傷が入りやすくなるといった問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑み、二酸化珪素を主体とする層間絶縁膜とlow−k膜を、共に高速に研磨でき、更には、研磨傷が少なくできる研磨方法を提供するものである。また、微細化、薄膜化、寸法精度、電気特性に優れ、信頼性が高く、低コストの半導体デバイス等の製造における研磨方法を提供するものである。
本発明は、以下のものに関する。
(1)表面に凹部及び凸部を有する層間絶縁膜と、この層間絶縁膜を被覆するバリア層と、前記凹部を充填し、バリア層を被覆する導電性物質層とを有する基板の研磨方法において、導電性物質層を研磨して前記凸部のバリア層を露出させる第1の化学機械研磨工程の後に、基板をショア硬度(Dスケール)で40以上のハードタイプパッド上に押圧した状態で、CMP用研磨液を供給しながら研磨定盤と基板とを相対的に動かすことによって、バリア層と凹部の導電性物質層と層間絶縁膜とを研磨し、更にショア硬度(Dスケール)で40未満のソフトタイプパッド上に押圧した状態で、上述のCMP用研磨液と同一組成のCMP用研磨液を供給しながら研磨定盤と基板とを相対的に動かすことによって、導電性物質層と層間絶縁膜を研磨する第2の化学機械研磨工程を行う研磨方法。
(2)項(1)において、CMP用研磨液が、酸化金属溶解剤及び水を含有する研磨方法。
(3)項(1)又は(2)において、CMP用研磨液が、そのpHを、1.5以上、5.5以下とする研磨方法。
(4)項(1)乃至(3)の何れかにおいて、CMP用研磨液が、金属の酸化剤を含有する研磨方法。
(5)項(1)乃至(4)の何れかにおいて、CMP用研磨液が、金属の防食剤を含有する研磨方法。
(6)項(1)乃至(5)の何れかにおいて、層間絶縁膜が、シリコン系被膜又は有機ポリマ膜である研磨方法。
(7)項(1)乃至(6)の何れかにおいて、導電性物質層が、銅又は銅合金である研磨方法。
(8)項(1)乃至(7)の何れかにおいて、バリア層が、層間絶縁膜へ導電性物質が拡散するのを防ぐバリア導体層であって、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金、タンタル化合物、チタン、窒化チタン、チタン合金、チタン化合物、タングステン、窒化タングステン、タングステン合金、タングステン化合物、ルテニウム、ルテニウム化合物から選ばれる少なくとも1種を含む研磨方法。
本発明の研磨方法により、二酸化珪素を主体とする層間絶縁膜と、低誘電率層間絶縁膜とが、共に高速に研磨できるため、研磨工程時間の短縮によるスループットの向上が可能となる。
また、本発明の研磨方法は、生産性が高く、微細化、薄膜化、寸法精度、電気特性に優れ、信頼性の高い半導体デバイス及び他の電子機器の製造に好適である。
本発明に使用するCMP用研磨液に添加する研磨粒子としては、研磨液中での分散安定性が比較的良く、CMPにより発生する研磨傷の発生数の比較的少ない、平均二次粒子径が、80nm以下のコロイダルシリカが挙げられ、平均粒径が、60nm以下のコロイダルシリカがより好ましい。また、会合度は、2以下が好ましく、1.3未満がより好ましい。これらは、1種類単独で、又は2種類以上混合して用いることができる。
コロイダルシリカの配合量は、CMP用研磨液の全成分の総量:100gに対して、0.01〜50gとすることが好ましく、0.5〜20gとすることがより好ましく、2.0〜12gとすることが特に好ましい。配合量が、0.01g未満では研磨速度が低く、50gを超えると研磨傷が多く発生し、分散安定性が悪くなる傾向にある。
本発明に使用するCMP用研磨液のpHは、1.5〜5.5であることが好ましい。pHが1.5未満の場合、配線部用金属が腐食しやすい傾向があり、また、酸性が強くなるため、取り扱いが容易でなくなる等の課題が出てくる。pHが5.5を超える場合、配線部金属、及び、バリア層の導体の研磨速度が低下する傾向がある。
本発明に使用するCMP用研磨液の酸化金属溶解剤は、特に制限はないが、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩、無機酸、無機酸のアンモニウム塩等が挙げられる。実用的なCMP速度を維持しつつ、エッチング速度を効果的に抑制できるという点で、ギ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、アジピン酸が、又、速いCMP研磨速度の点で、硫酸が、金属を主成分とする導電性物質に対して好適である。これらは、1種類単独で、若しくは2種類以上混合して用いることができる。
有機酸の配合量は、CMP用研磨液の全成分の総量:100質量%に対して、0.001〜20gとすることが好ましく、0.002〜10gとすることがより好ましく、0.005〜5gとすることが特に好ましい。配合量が、0.001g未満では、研磨速度が低く、20gを超えるとエッチングの抑制が困難となり研磨面に荒れが生じる傾向がある。
本発明に使用するCMP用研磨液の金属の防食剤は、特に制限はないが、トリアゾール骨格を有するもの、ピラゾール骨格を有するもの、ピラミジン骨格を有するもの、イミダゾール骨格を有するもの、グアニジン骨格を有するもの、チアゾール骨格を有するもの、テトラゾール骨格を有するもの等が挙げられる。これらは1種類単独で、若しくは2種類以上混合して用いることができる。
金属防食剤の配合量は、CMP用研磨液の全成分の総量:100gに対して、0〜10gとすることが好ましく、0.001〜5gとすることがより好ましく、0.002〜2gとすることが特に好ましい。この配合量が、10gを超えると、徐々に研磨速度が低くなる傾向がある。
本発明に使用するCMP用研磨液には、金属の酸化剤を添加しても良い。金属の酸化剤としては、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾン水等が挙げられ、その中でも過酸化水素が特に好ましい。これらは、1種類単独で、若しくは2種類以上混合して用いることもできる。基板が集積回路用素子を含むシリコン基板である場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくないので、不揮発成分を含まない酸化剤が望ましい。但し、オゾン水は、組成の時間変化が激しいので過酸化水素が最も適している。但し、適用対象の基体が半導体素子を含まないガラス基板等である場合は、不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
金属の酸化剤を配合する場合、酸化剤の配合量は、CMP用研磨液の全成分の総量:100gに対して、0.001〜50gとすることが好ましく、0.005〜20gとすることがより好ましく、0.01〜10gとすることが特に好ましい。配合量が、0.001g未満では、金属の酸化が不十分でCMP速度が低く、50gを超えると、研磨面に荒れが生じる傾向がある。
尚、水の配合量は、残部でよく、含有されていれば特に制限はない。
以上説明した本発明にて使用するCMP用研磨液を、半導体デバイスにおける配線層の形成に適用できる。例えば、導電性物質層と、バリア層と、層間絶縁膜とのCMPに使用することができる。
導電性物質としては、銅、銅合金、銅の酸化物又は銅合金の酸化物、タングステン、タングステン合金、銀、金等の、金属が主成分の物質が挙げられ、中でも銅が主成分であるのが好ましい。導電性物質層としては、公知のスパッタ法、メッキ法により前記物質を成膜した膜を使用できる。
層間絶縁膜としては、シリコン系被膜や有機ポリマ膜等が挙げられる。シリコン系被膜としては、二酸化ケイ素、フルオロシリケートグラス、トリメチルシランやジメトキシジメチルシランを出発原料として得られるオルガノシリケートグラス、シリコンオキシナイトライド、水素化シルセスキオキサン等のシリカ系被膜や、シリコンカーバイド及びシリコンナイトライドが挙げられる。また、有機ポリマ膜としては、全芳香族系低誘電率層間絶縁膜が挙げられる。特に、オルガノシリケートグラスが好ましい。これらの膜は、CVD(化学気相成長)法、スピンコート法、ディップコート法、又はスプレー法によって成膜される。絶縁膜の具体例としては、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜等が挙げられる。
バリア層は、絶縁膜中への導電性物質拡散防止、及び絶縁膜と導電性物質との密着性向上のために形成され、タングステン、窒化タングステン、タングステン合金、タングステン化合物、チタン、窒化チタン、チタン合金、チタン化合物、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金、タンタル化合物、ルテニウム及びルテニウム化合物から選ばれた少なくとも1種のバリア層、及びこのバリア層を含む積層膜が挙げられる。
研磨する装置としては、例えば研磨布により研磨する場合、研磨される基板を保持できるホルダと、回転数が変更可能なモータ等と、研磨布を貼り付けた定盤とを有する一般的な研磨装置が使用できる。
研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等が使用でき、特に制限がない。研磨条件には制限はないが、定盤の回転速度は、基板が飛び出さないように、200回転/分以下の低回転が好ましい。被研磨面を有する半導体基板の研磨布への押し付け圧力は、1〜100kPaであることが好ましく、CMP速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦性を満足するために、5〜50kPaであることがより好ましい。研磨している間、研磨布には、CMP用研磨液をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。研磨終了後の基板は、流水中でよく洗浄後、スピンドライ等を用いて、基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。本発明による化学機械研磨工程を実施し、更に、基板洗浄工程を加えるのが好ましい。
本発明の研磨方法では、化学機械研磨工程を、第1、第2に分けて行う。第1の化学機械研磨工程は、導電性物質層を研磨して、層間絶縁膜の凸部の上に形成されるバリア層を露出させるものであり、第2の化学機械研磨工程は、バリア層と導電性物質層と層間絶縁膜とを研磨するものである。
そして、本願発明は、上記第2の化学機械研磨工程において、主にバリア層を研磨することを考慮した、ショア硬度(Dスケール)で40以上のハードタイプパッドを使用した後に、主に平坦化を考慮した、ショア硬度(Dスケール)で40未満のソフトタイプパッドを使用する。
本発明の研磨方法は、例えば、半導体デバイスにおける配線層の形成に適用できる。
以下、本発明の研磨方法の実施態様を、半導体デバイスにおける配線層の形成に沿って説明する。
先ず、シリコンの基板上に、二酸化ケイ素等の層間絶縁膜を積層する。次いで、レジスト層形成、エッチング等の公知の手段によって、層間絶縁膜表面に所定パターンの凹部(基板露出部)を形成して、凸部と凹部とを有する層間絶縁膜とする。この層間絶縁膜上に、表面の凸凹に沿って層間絶縁膜を被覆するタンタル等のバリア層を蒸着又はCVD(化学気相成長)等により成膜する。更に、前記凹部を充填するようにバリア層を被覆する銅等の金属導電性物質層を蒸着、めっき又はCVD(化学気相成長)等により形成する。層間絶縁膜、バリア層及び導電性物質の形成厚さは、それぞれ0.01〜2.0μm、1〜100nm、0.01〜2.5μm程度が好ましい。
次に、この半導体基板の表面の導電性物質層を、例えば、前記導電性物質層/バリア層の研磨速度比が十分大きい前記導電性物質層用の研磨液を用いて、CMPにより研磨する(第1の研磨工程)。これにより、基板上の凸部のバリア層が表面に露出し、凹部に前記導電性物質膜が残された所望の導体パターンが得られる。この得られたパターン面を、CMP用研磨液を使用する本発明の研磨方法における第2の研磨工程用の被研磨面として、研磨することができる。
第2の研磨工程では、導電性物質層、バリア層及び層間絶縁膜を研磨できる研磨剤を使用して、化学機械研磨により、少なくとも、前記露出しているバリア層及び凹部の導電性物質を研磨する。凸部のバリア層の下の層間絶縁膜が全て露出し、凹部に配線層となる前記導電性物質層が残され、凸部と凹部との境界にバリア層の断面が露出した所望のパターンが得られた時点で研磨を終了する。研磨終了時のより優れた平坦性を確保するために、更に、オーバー研磨(例えば、第2の研磨工程で所望のパターンを得られるまでの時間が100秒の場合、この100秒の研磨に加えて50秒追加して研磨することをオーバー研磨50%という。)して凸部の層間絶縁膜の一部を含む深さまで研磨する。
このようにして形成された金属配線の上に、更に、層間絶縁膜及び第2層目の金属配線を形成し、その配線間及び配線上に再度層間絶縁膜を形成後、研磨して半導体基板全面に渡って平滑な面とする。この工程を所定数繰り返すことにより、所望の配線層数を有する半導体デバイスを製造することができる。
CMP研磨液は、上記のような半導体基板に形成されたケイ素化合物膜の研磨だけでなく、所定の配線を有する配線板に形成された酸化ケイ素膜、ガラス、窒化ケイ素等の無機絶縁膜、フォトマスク・レンズ・プリズム等の光学ガラス、ITO等の無機導電膜、ガラス及び結晶質材料で構成される光集積回路・光スイッチング素子・光導波路、光ファイバの端面、シンチレータ等の光学用単結晶、固体レーザ単結晶、青色レーザ用LEDサファイア基板、SiC、GaP、GaAS等の半導体単結晶、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等の基板を研磨するためにも使用することができる。
以下、実施例により本発明を説明する。尚、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(基板)
以下の基板を用意した。
・ブランケット基板(a):厚さ1000nmのSiOをCVD(化学気相成長)法で形成したシリコン基板。
・ブランケット基板(b):厚さ1000nmのSiOC(カーボン含有SiO)、をCVD(化学気相成長)法で形成したシリコン基板。
・パターン基板:銅配線付きパターン基板上に、層間絶縁層としてSiOC(厚さ:160nm)及びSiO(厚さ:50nm)をCVD(化学気相成長)法で成膜した。この層間絶縁層にフォトリソ法によって、配線金属部幅:100μm、層間絶縁膜部幅:100μmが、交互に並ぶように、溝を深さ210nmで形成して、表面に凹部(溝部分)と凸部(非溝部分)を作製した。更にこの表面に沿って、スパッタ法によりバリア層として厚さ:20nmの窒化タンタル膜を形成した。この窒化タンタル膜の上に、めっき法により前記溝を全て埋める様に導電性物質層として、銅膜を500nm形成した。そして、公知のCMP法で、突出した銅膜だけ研磨して凸部のバリア層を被研磨面に露出させた。この基板を下記の研磨に使用した。
(研磨条件)
・研磨、洗浄装置:CMP用研磨機(アプライドマテリアルズジャパン株式会社製、商品名:Reflexion)
・研磨パッド:発泡ポリウレタン樹脂(ショア硬度の異なるハードタイプパッドとソフトタイプパッド)
・定盤回転数:93回転/分
・ヘッド回転数:87回転/分
・研磨圧力:10kPa
・研磨液の供給量:300ml/分
・研磨時間:45秒
(評価項目)
・研磨速度:上記条件で研磨及び洗浄したブランケット基板(a)、(b)の研磨速度を、研磨前後での膜厚を膜厚測定装置RE−3000(大日本スクリーン製造株式会社製、商品名)により測定し、その膜厚差から求めた。
・欠陥数:上記条件で研磨及び洗浄したパターン基板を、欠陥検査装置(アプライドマテリアルズジャパン株式会社製、商品名:Complus)及びSEM(アプライドマテリアルズジャパン株式会社製、商品名:SEMVision)を用いて研磨傷の個数をカウントした。
・パターン基板の層間絶縁膜部の残り膜厚測定:上記条件で研磨及び洗浄したパターン基板の層間絶縁膜部の残り膜厚を膜厚測定装置RE−3000(大日本スクリーン製造株式会社製、商品名)を用いて測定した。
(CMP用研磨液の調整)
平均二次粒子径50nmのコロイダルシリカ:5.0質量部、ベンゾトリアゾール:0.2質量部、リンゴ酸:0.5質量部、30体積%過酸化水素水:1.5質量部、純水:92.8質量部取り、混合・攪拌し研磨液とした。
(実施例1)
上記記載のように調整した研磨液を用いて、研磨パッドとして、ショア硬度(Dスケール)で40以上のハードタイプパッドを用いてブランケット基板(a)、(b)、パターン基板を、それぞれ45秒研磨した。その後、研磨パッドとして、ショア硬度(Dスケール)で40未満のソフトタイプパッドを用いてブランケット基板(a)、(b)、パターン基板を、それぞれ45秒研磨した。
ブランケット基板(a)の研磨速度は、ハードタイプパッドを用いて研磨したとき、90nm/分であり、ソフトタイプパッドを用いて研磨したとき、65nm/分であった。また、ブランケット基板(b)の研磨速度は、ハードタイプパッドを用いて研磨したとき、12nm/分であり、ソフトタイプパッドを用いて研磨したとき、50nm/分であった。更に、パターン基板の研磨傷個数は、12個であり、パターン基板の層間絶縁膜部の残り膜厚は、110nmであった。
(比較例1)
上記記載のように調整した研磨液を用いて、研磨パッドとしてショア硬度(Dスケール)で40以下のソフトタイプパッドを用いて、パターン基板を45秒研磨した。その後、研磨パッドとしてショア硬度(Dスケール)で40以上のハードタイプパッドを用いて、パターン基板を45秒研磨した。パターン基板の研磨傷個数は、220個であり、パターン基板の層間絶縁膜部の残り膜厚は、140nmであった。
(比較例2)
上記記載のように調整した研磨液を用いて、研磨パッドとしてショア硬度(Dスケール)で40以上のハードタイプパッドを用いて、パターン基板を90秒研磨した。パターン基板の研磨傷個数は、250個であり、パターン基板の層間絶縁膜部の残り膜厚は、140nmであった。
(比較例3)
上記記載のように調整した研磨液を用いて、研磨パッドとしてショア硬度(Dスケール)で40以下のソフトタイプパッドを用いて、パターン基板を90秒研磨した。パターン基板の研磨傷個数は、15個であり、パターン基板の層間絶縁膜部の残り膜厚は、130nmであった。
比較例1から比較例3では、実施例1と比較して、規定時間研磨した後の層間絶縁膜部の残り膜厚が厚いことが確認された。これにより、実施例1の研磨方法(ハードタイプパッドを使用した後にソフトタイプパッドを使用)においては、このパターンウェハを高速に研磨できることが確認された。
また、研磨傷を確認したところ、比較例1と比較例2は研磨傷が多く、また、比較例3は、実施例1と同様に少ないことが確認された。
一般的な、ダマシンプロセスによる配線形成の断面模式図を示す。 low−k膜を、二酸化珪素でキャップした構造を有するデバイスの模式断面図を示す。
符号の説明
1…層間絶縁膜、2…バリア層、3…配線部用金属、4…破線図形、5…Si基板、6…low−k膜、7…キャップ層

Claims (8)

  1. 表面に凹部及び凸部を有する層間絶縁膜と、この層間絶縁膜を被覆するバリア層と、前記凹部を充填し、バリア層を被覆する導電性物質層とを有する基板の研磨方法において、導電性物質層を研磨して前記凸部のバリア層を露出させる第1の化学機械研磨工程の後に、基板をショア硬度(Dスケール)で40以上のハードタイプパッド上に押圧した状態で、CMP用研磨液を供給しながら研磨定盤と基板とを相対的に動かすことによって、バリア層と凹部の導電性物質層と層間絶縁膜とを研磨し、更にショア硬度(Dスケール)で40未満のソフトタイプパッド上に押圧した状態で上述のCMP用研磨液と同一組成のCMP用研磨液を供給しながら研磨定盤と基板とを相対的に動かすことによって、導電性物質層と層間絶縁膜を研磨する第2の化学機械研磨工程を行う研磨方法。
  2. 請求項1において、CMP用研磨液が、酸化金属溶解剤及び水を含有する研磨方法。
  3. 請求項1又は2において、CMP用研磨液が、そのpHを、1.5以上、5.5以下とする研磨方法。
  4. 請求項1乃至3の何れかにおいて、CMP用研磨液が、金属の酸化剤を含有する研磨方法。
  5. 請求項1乃至4の何れかにおいて、CMP用研磨液が、金属の防食剤を含有する研磨方法。
  6. 請求項1乃至5の何れかにおいて、層間絶縁膜が、シリコン系被膜又は有機ポリマ膜である研磨方法。
  7. 請求項1乃至6の何れかにおいて、導電性物質層が、銅又は銅合金である研磨方法。
  8. 請求項1乃至7の何れかにおいて、バリア層が、層間絶縁膜へ導電性物質が拡散するのを防ぐバリア導体層であって、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金、タンタル化合物、チタン、窒化チタン、チタン合金、チタン化合物、タングステン、窒化タングステン、タングステン合金、タングステン化合物、ルテニウム、ルテニウム化合物から選ばれる少なくとも1種を含む研磨方法。
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Cited By (5)

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