JP4845373B2 - 研磨液及び研磨方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体デバイスの配線形成工程等における研磨に使用される研磨液及び研磨方法に関する。
近年、半導体集積回路(以下、LSIと記す。)の高集積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(以下、CMPと記す。)法もその一つであり、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成において頻繁に利用される技術である。この技術は、例えば特許文献1に開示されている。
また、最近はLSIを高性能化するために、配線材料となる導電性物質として銅および銅合金の利用が試みられている。しかし、銅や銅合金は従来のアルミニウム合金配線の形成で頻繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困難である。そこで、あらかじめ溝を形成してある絶縁膜上に銅または銅合金の薄膜を堆積して埋め込み、溝部以外の前記薄膜をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する、いわゆるダマシン法が主に採用されている。この技術は、例えば特許文献2に開示されている。
銅または銅合金等の配線部用金属を研磨する金属CMPの一般的な方法は、円形の研磨定盤(プラテン)上に研磨布(パッド)を貼り付け、研磨布表面を金属用研磨液で浸しながら、基板の金属膜を形成した面を研磨布表面に押し付けて、研磨布の裏面から所定の圧力(以下、研磨圧力と記す。)を金属膜に加えた状態で研磨定盤を回し、研磨液と金属膜の凸部との相対的機械的摩擦によって凸部の金属膜を除去するものである。
CMPに用いられる金属用研磨液は、一般には酸化剤及び研磨粒子からなっており、必要に応じてさらに酸化金属溶解剤、保護膜形成剤が添加される。まず酸化剤によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を研磨粒子によって削り取るのが基本的なメカニズムと考えられている。凹部(溝部)の金属表面の酸化層は研磨パッドにあまり触れず、研磨粒子による削り取りの効果が及ばないので、CMPの進行とともに凸部の金属層が除去されて基板表面は平坦化される。この詳細については非特許文献1に開示されている。
CMPによる研磨速度を高める方法として酸化金属溶解剤を添加することが有効とされている。研磨粒子によって削り取られた金属酸化物を研磨液に溶解(以下、エッチングと記す。)させてしまうと研磨粒子による削り取りの効果が増すためであると解釈される。酸化金属溶解剤の添加によりCMPによる研磨速度は向上するが、一方、凹部の金属膜表面の金属酸化物層もエッチングされて金属膜表面が露出すると、酸化剤によって金属膜表面がさらに酸化され、これが繰り返されると凹部の金属膜のエッチングが進行してしまう。このため研磨後に埋め込まれた金属配線の表面中央部分が皿のように窪む現象(以下、ディッシングと記す。)が発生し、平坦化効果が損なわれる。
これを防ぐために、さらに銅防食剤が添加される。銅防食剤は銅薄膜表面の金属酸化物層上に保護膜を形成し、銅酸化物層の研磨液中への溶解を防止するものである。この保護膜は研磨粒子により容易に削り取ることが可能で、CMPによる研磨速度を低下させないことが望まれる。
銅或いは銅合金のディッシングや研磨中の腐食を抑制し、信頼性の高いLSI配線を形成するために、グリシン等のアミノ酢酸又はアミド硫酸からなる酸化金属溶解剤及び保護膜形成剤としてベンゾトリアゾールを含有するCMP用研磨液を用いる方法が提唱されている。この技術は、例えば特許文献3に開示されている。
一方、銅或いは銅合金等の配線部用金属の下層には、層間絶縁膜中への銅拡散防止や密着性向上のためのバリア導体層(以下、バリア層という。)として、例えばタンタル、タンタル合金、窒化タンタル等のタンタル化合物等の導体層が形成される。したがって、銅或いは銅合金を埋め込む配線部以外では、露出したバリア層をCMPにより取り除く必要がある。しかし、これらのバリア層の導体は、銅或いは銅合金に比べ硬度が高いために、銅或いは銅合金用の研磨材料を組み合わせても十分な研磨速度が得られず、かつ平坦性が悪くなる場合が多い。そこで、配線部用金属を研磨する第1の研磨工程と、バリア層を研磨する第2の研磨工程からなる2段研磨方法が検討されている。
バリア層を研磨する第2の研磨工程では平坦性を向上させるために層間絶縁膜も研磨する必要がある。層間絶縁膜は酸化ケイ素膜が主流であったが、近年LSIを高性能化するため酸化ケイ素膜よりも低誘電率であるケイ素系材料または有機ポリマの利用が試みられている。
米国特許第4944836号公報 特開平2−278822号公報 特開平8−83780号公報 ジャーナル・オブ・エレクトロケミカルソサエティ誌、第138巻11号(1991年発行)3460〜3464頁
バリア層を研磨する第2の研磨工程用では、硬いバリア層や層間絶縁膜を研磨するのに適する研磨液組成にするため、凹部の銅或いは銅合金表面に研磨傷や腐食が生じる場合がある。そのため、銅或いは銅合金を研磨中に保護する必要がある。
本発明は、上記問題点に鑑み、銅或いは銅合金を研磨中に保護する研磨液を提供するものである。また、本発明は、生産性が高く、微細化、薄膜化、寸法精度に優れ、信頼性の高い半導体デバイス及び他の電子機器の製造における研磨方法を提供するものである。
本発明の研磨液は、カルボキシ基とヒドロキシ基とをそれぞれ一つ以上有するベンゼン誘導体を0.01重量%以上5重量%以下含むことを特徴とする。
さらに、本発明は、表面が凹部および凸部からなる層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜を表面に沿って被覆するバリア層と、前記凹部を充填してバリア層を被覆する導電性物質層とを有する基体の、導電性物質層を研磨して前記凸部のバリア層を露出させる第1の研磨工程と、バリア層と層間絶縁膜および凹部の導電性物質層とを研磨して平坦化させる第2の研磨工程とを含み、第2の研磨工程で上記本発明の研磨液を供給しながら化学機械研磨する研磨方法に関する。
本発明の研磨液により、カルボキシ基とヒドロキシ基をそれぞれ一つ以上有するベンゼン誘導体は、銅或いは銅合金表面の銅酸化物と反応し、錯体層を形成し、銅或いは銅合金表面を保護する。これにより、この研磨液を用いて研磨すると、銅或いは銅合金表面の研磨傷や腐食を防ぎ、研磨後に研磨傷や腐食がない基体表面、すなわち清浄な基体表面が得られる。さらに研磨後のディッシングと研磨傷を抑制できる。この研磨液を用いて化学機械研磨を行う本発明の研磨方法は、生産性が高く、微細化、薄膜化、寸法精度に優れ、信頼性の高い半導体デバイス及び他の電子機器の製造に好適である。
本発明の研磨液は、カルボキシ基とヒドロキシ基とをそれぞれ一つ以上有するベンゼン誘導体を0.01重量%以上5重量%以下含むことを特徴とし、好ましくは、研磨粒子、酸化剤の少なくともいずれかを含有する。
本発明におけるカルボキシ基とヒドロキシ基とをそれぞれ一つ以上有するベンゼン誘導体としては、例えば、サリチル酸、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸、没食子酸、3,6−ジヒドロキシフタル酸、3,5−ジヒドロキシ−4−メチル安息香酸、プロトカテク酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシフタル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、3−アミノ−4−ヒドロキシ安息香酸等が挙げられる。これらのうち、特に、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸、サリチル酸が好ましい。これらは1種類単独で、もしくは2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明におけるカルボキシ基とヒドロキシ基とをそれぞれ一つ以上有するベンゼン誘導体の配合量は研磨液100gに対して0.01〜5gとすることが必要である。カルボキシ基とヒドロキシ基とをそれぞれ一つ以上有するベンゼン誘導体によっては5gも研磨液に溶解しない場合があるが、その場合の配合量は研磨液100gに対して0.01gから研磨液に対する飽和溶解量とすることができる。配合量は研磨液100gに対して0.02〜1gとすることが好ましく、0.05〜0.5gとすることが特に好ましい。配合量が多くなると、研磨液に溶解し難くなり、また銅錯体層が厚くなることで研磨による除去が難しくなる。
本発明における研磨粒子としては、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、炭化ケイ素等の無機物研磨粒子、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリ塩化ビニル等の有機物研磨粒子のいずれでもよい。シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニアが好ましく、特に、研磨液中での分散安定性が良く、CMPにより発生する研磨傷(スクラッチ)の発生数の少ない、平均粒径が70nm以下のコロイダルシリカ、コロイダルアルミナが好ましく、平均粒径が50nm以下のコロイダルシリカ、コロイダルアルミナがより好ましい。これらは1種類単独で、もしくは2種類以上を組み合わせて使用される。
研磨粒子を配合する場合、本発明における研磨粒子の配合量は、研磨液100gに対して、0.01〜50gとすることが好ましく、0.02〜20gとすることがより好ましく、0.05〜10gとすることが特に好ましい。配合量が0.01g未満では研磨速度が低く、50gを超えると研磨傷が多く発生する傾向にある。
本発明の研磨液に酸化剤を添加しても良い。酸化剤としては、過酸化水素、硝酸、過硫酸アンモニウム、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾン水等が挙げられ、その中でも過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水から選ばれるのが好ましく、過酸化水素が特に好ましい。これらは1種類単独で、もしくは2種類以上混合して用いることができる。研磨適用対象の基体が集積回路用素子を含むシリコン基板である場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物などによる汚染は望ましくないので、不揮発成分を含まない酸化剤が望ましい。但し、オゾン水は組成の時間変化が激しいので過酸化水素が最も適している。但し、基体が半導体素子を含まないガラス基板などである場合は不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
酸化剤を配合する場合、本発明における酸化剤の配合量は、研磨液100gに対して、0.01〜50gとすることが好ましく、0.02〜20gとすることがより好ましく、0.05〜10gとすることが特に好ましい。配合量が0.01g未満では、金属の酸化が不十分でCMP速度が低く、50gを超えると、研磨面に荒れが生じる傾向がある。
以上のような本発明の研磨液を、半導体デバイスにおける配線層の形成に適用できる。例えば導電性物質層と、バリア層と、層間絶縁膜との化学機械研磨(CMP)に使用することができる。本発明の研磨方法は、表面が凹部および凸部からなる層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜を表面に沿って被覆するバリア層と、前記凹部を充填してバリア層を被覆する導電性物質層とを有する基体の、導電性物質層を研磨して前記凸部のバリア層を露出させる第1の研磨工程と、バリア層と層間絶縁膜および凹部の導電性物質層とを研磨して平坦化させる第2の研磨工程とを含む。そして、第2の研磨工程で前記本発明の研磨液を供給しながら化学機械研磨する。
ここで、化学機械研磨には、被研磨面を有する基体を研磨定盤の研磨布(パッド)上に押圧した状態で研磨液を供給しながら研磨定盤と基体とを相対的に動かすことによって被研磨面を研磨する方法が挙げられる。平坦化させるには、他に、金属製または樹脂製のブラシを接触させる方法、研磨液を所定の圧力で吹きつける方法が挙げられる。
本発明の研磨液を用いて、第2の研磨工程において、導電性物質層/バリア層/層間絶縁膜は研磨速度比0.1〜0.5/1/0.1〜2で研磨されるのが好ましい。
導電性物質としては、銅、銅合金、銅の酸化物、銅合金の酸化物、タングステン、タングステン合金、銀、金等の、金属が主成分の物質が挙げられ、銅、銅合金、銅の酸化物、銅合金の酸化物等の銅が主成分である導電性物質が好ましい。導電性物質層として公知のスパッタ法、メッキ法により前記物質を成膜した膜を使用できる。
バリア層は絶縁膜中への導電性物質拡散防止、および絶縁膜と導電性物質との密着性向上のために形成される。バリア層に用いられる導体は、タングステン、窒化タングステン、タングステン合金、その他のタングステン化合物、チタン、窒化チタン、チタン合金、その他のチタン化合物、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金、その他のタンタル化合物から選ばれる1種以上を含むのが好ましい。バリア層は、1種からなる単層であっても、2種以上の積層膜であっても良い。
層間絶縁膜としては、低誘電率のシリコン系被膜や有機ポリマ膜が挙げられる。シリコン系被膜としては、フルオロシリケートグラス、オルガノシリケートグラス、シリコンオキシナイトライド、水素化シルセスキオキサン等のシリカ系被膜が挙げられる。また、有機ポリマ膜としては、全芳香族系低誘電率層間絶縁膜が挙げられる。特に、オルガノシリケートグラスが好ましい。これらの膜は、CVD法、スピンコート法、ディップコート法、またはスプレー法によって成膜される。
研磨する装置としては、例えば研磨布により研磨する場合、研磨される基体を保持できるホルダと、回転数が変更可能なモータ等に接続し、研磨布を貼り付けられる定盤とを有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。研磨条件には制限はないが、定盤の回転速度は基体が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましい。被研磨面を有する基体の研磨布への押し付け圧力(研磨圧力)が1〜100kPaであることが好ましく、CMP速度の被研磨面内均一性及びパターンの平坦性を満足するためには、5〜50kPaであることがより好ましい。研磨している間、研磨布には研磨液をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。研磨終了後の基体は、流水中でよく洗浄後、スピンドライ等を用いて基体上に付着した水滴を払い落として乾燥させることが好ましい。研磨布の表面状態を常に同一にして化学機械研磨を行うために、研磨の前に研磨布のコンディショニング工程を入れるのが好ましい。例えば、ダイヤモンド粒子のついたドレッサを用いて少なくとも水を含む液で研磨布のコンディショニングを行う。続いて本発明による化学機械研磨工程を実施し、さらに、基体洗浄工程を加えるのが好ましい。
以下、本発明の研磨方法の実施態様の一例を、半導体デバイスにおける配線層の形成に沿って説明する。
まず、シリコンの基板上に二酸化ケイ素、オルガノシリケートグラス等の層間絶縁膜を積層する。次いで、レジスト層形成、エッチング等の公知の手段によって、層間絶縁膜表面に所定パターンの凹部(基板露出部)を形成して凸部と凹部とを有する層間絶縁膜とする。この層間絶縁膜上に、表面の凸凹に沿って層間絶縁膜を被覆するタンタル等のバリア層を蒸着、スパッタ、CVD等により成膜する。さらに、前記凹部を充填するようにバリア層を被覆する銅等の金属導電性物質層を蒸着、めっきまたはCVD等により形成する。層間絶縁膜、バリア層および導電性物質の形成厚さは、それぞれ0.01〜2.0μm、1〜100nm、0.01〜2.5μm程度が好ましい。
次に、この半導体基板の表面の導電性物質層を、例えば前記導電性物質/バリア層の研磨速度比が適切に大きい本発明の研磨液を用いて、CMPにより研磨する(第1の研磨工程)。これにより、基板上の凸部のバリア層が表面に露出し、凹部に前記導電性物質膜が残された所望の導体パターンが得られる。この得られたパターン面を第2の研磨工程用の被研磨面として、研磨液を用いて研磨する。
第2の研磨工程では、例えば導電性物質、バリア層および層間絶縁膜を研磨できる本発明の研磨液を使用して、化学機械研磨により、まず、前記露出しているバリア層および凹部の導電性物質を研磨する。凸部のバリア層の下の層間絶縁膜が露出した後は層間絶縁膜も研磨してゆき、凹部に配線層となる前記導電性物質層が残され、凸部と凹部との境界にバリア層の断面が露出した平坦性の高い所望のパターンが得られた時点で研磨を終了する。
このようにして形成された金属配線の上に、さらに、層間絶縁膜および第2層目の所定パターンを形成し、その上に再度バリア層および導電性物質層を形成後、同様に研磨して半導体基板全面に渡って平滑な面とする。この工程を所定数繰り返すことにより、所望の配線層数を有する半導体デバイスを製造することができる。
本発明の研磨液は、上記のような半導体基板に形成された金属膜の研磨だけでなく、磁気ヘッド等の基板を研磨するためにも使用することができる。
以下、実施例により本発明を説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(研磨液作製方法)
2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸を25g、平均粒径が50nmのコロイダルシリカを250g、過酸化水素30%水溶液を150g、エタノールを50g、純水を4525g混合して5000gの研磨液を調製した。
(基板)
[パターン基板の作製] シリコン基板上に層間絶縁層として二酸化ケイ素(厚さ:500nm)をCVD法で成膜した。この層間絶縁層にフォトリソ法によって、配線金属部幅100μm、層間絶縁膜部幅100μmが交互に並ぶように、溝を深さ500nmで形成して表面に凹部(溝部分)と凸部(非溝部分)を作製した。さらにこの表面にそって、スパッタ法によってバリア層として厚さ20nmの窒化タンタル膜を形成した。前記窒化タンタル膜の上に、めっき法により前記溝を全て埋める様に導電性物質層として銅膜を1100nm形成した。
(研磨条件:第1及び第2の研磨工程で共通)
研磨パッド:発泡ポリウレタン樹脂(ロデール社製型番:IC1000)
研磨圧力:14kPa
基板と研磨定盤との相対速度:70m/min
研磨液の供給量:200ml/min
(基板の研磨工程)
パターン基板を、日立化成工業(株)製HS−C430で、上記研磨条件で240秒間化学機械研磨した。これは第1の研磨工程に相当し、バリア層が露出した。さらに上記で調製した研磨液で、90秒間化学機械研磨した。これは第2の研磨工程に相当し、約30秒で凸部の層間絶縁層は全て被研磨面に露出し、残りの約60秒は凸部ではこの層間絶縁膜を研磨した。
(基板の洗浄工程)
上記で研磨したパターン基板の被研磨面にスポンジブラシ(ポリビニルアルコール製)を押し付け、蒸留水を基板に供給しながら基板とスポンジブラシを回転させ、90秒間洗浄した。つぎにスポンジブラシを取り除き、基板の被研磨面に蒸留水を60秒間供給した。最後に基板を高速で回転させることで蒸留水を弾き飛ばして基板を乾燥し、以下のように評価した。
(評価項目)
(1) 基板上の異物:KLA Tencor社製異物検出装置SurfScan6220を用いて、上記研磨および洗浄したパターン基板上の直径1μm以上の大きさの異物を測定し、1平方cm当たりの平均個数で評価した。
(2) 研磨傷:パターン基板から、研磨傷の量をKLA Tencor社製パターンウエハ欠陥検出装置2138を用いて測定し、1平方cm当たりの平均個数で評価した。
(3) 銅表面の腐食:KLA Tencor社製パターンウエハ欠陥検出装置2138で検出された欠陥中の腐食と思われるものを分類し、有無を評価した。
(評価結果)
(1) 基板上の異物:0.5個であった。
(2) 研磨傷:0.1個であった。
(3) 銅表面の腐食:見られなかった。
(研磨液作製方法)
2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸を250g、平均粒径が50nmのコロイダルシリカを250g、過酸化水素30%水溶液を150g、エタノールを500g、純水を3850g混合して5000gの研磨液を調製した。
この研磨液を用いて実施例1と同様に評価を行った。基板、研磨条件、基板の研磨工程、基板の洗浄工程、評価項目は、実施例1と同一とした。
(評価結果)
(1) 基板上の異物:0.6個であった。
(2) 研磨傷:0.15個であった。
(3) 銅表面の腐食:見られなかった。
(研磨液作製方法)
サリチル酸を2.5g、平均粒径が50nmのコロイダルシリカを250g、過酸化水素30%水溶液を150g、エタノールを50g、純水を4547.5g混合して5000gの研磨液を調製した。
この研磨液を用いて実施例1と同様に評価を行った。基板、研磨条件、基板の研磨工程、基板の洗浄工程、評価項目は、実施例1と同一とした。
(評価結果)
(1) 基板上の異物:0.3個であった。
(2) 研磨傷:0.1個であった。
(3) 銅表面の腐食:見られなかった。
(研磨液作製方法)
サリチル酸を0.5g、平均粒径が50nmのコロイダルシリカを250g、過酸化水素30%水溶液を150g、エタノールを50g、純水を4549.5g混合して5000gの研磨液を調製した。
この研磨液を用いて実施例1と同様に評価を行った。基板、研磨条件、基板の研磨工程、基板の洗浄工程、評価項目は、実施例1と同一とした。
(評価結果)
(1) 基板上の異物:0.6個であった。
(2) 研磨傷:0.25個であった。
(3) 銅表面の腐食:見られなかった。
(比較例)
(研磨液作製方法)
グリコール酸を8.8g、平均粒径が50nmのコロイダルシリカを250g、過酸化水素30%水溶液を150g、エタノールを50g、純水を4541.2g混合して5000gの研磨液を調製した。グリコール酸の添加量は実施例の2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸と等モルである。
実施例1と同様に評価を行った。基板、研磨条件、基板の研磨工程、基板の洗浄工程、評価項目は実施例と同一である。
(評価結果)
(1) 基板上の異物:0.6個であった。
(2) 研磨傷:0.4個であった。
(3) 銅表面の腐食:パターン基板周縁部の5箇所で見られた。いずれも金属配線の端部で見られた。
比較例で用いられたグリコール酸はカルボキシ基とヒドロキシ基をそれぞれ一つ以上有するが、ベンゼン誘導体ではない。比較例では研磨傷の量が多く、銅表面の腐食が見られるため、清浄性が低い。一方、実施例では、研磨傷の量が少なく、銅表面の腐食も見られないため、清浄性が高い。

Claims (8)

  1. 表面が凹部および凸部からなる層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜を表面に沿って被覆するバリア導体層と、前記凹部を充填してバリア導体層を被覆する導電性物質層とを有する基体の、導電性物質層を研磨して前記凸部のバリア導体層を露出させる第1の研磨工程と、バリア導体層と層間絶縁膜および凹部の導電性物質層とを研磨して平坦化させる第2の研磨工程とを含む研磨方法における、第2の研磨工程で用いられる研磨液であって、
    サリチル酸及び2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸から選択される少なくとも一種からなるベンゼン誘導体を0.01重量%以上5重量%以下、
    研磨粒子、及び
    酸化剤
    を含み、前記研磨粒子はシリカであり、前記酸化剤は過酸化水素であることを特徴とする研磨液(但し、ホルムアミジン、ホルムアミジン塩、ホルムアミジン誘導体、芳香族スルホン酸、芳香族スルホン酸塩、尿素または尿素誘導体を含む場合を除く)。
  2. 前記第2の研磨工程は、導電性物質層/バリア層/層間絶縁膜の研磨速度比が0.1〜0.5/1/0.1〜2で研磨する請求項1記載の研磨液。
  3. 導電性物質が銅を主成分とする請求項1又は2記載の研磨液
  4. バリア導体層が前記層間絶縁膜へ前記導電性物質が拡散するのを防ぐ層であって、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金、その他のタンタル化合物、チタン、窒化チタン、チタン合金、その他のチタン化合物、タングステン、窒化タングステン、タングステン合金、その他のタングステン化合物から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜3のいずれか記載の研磨液
  5. 表面が凹部および凸部からなる層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜を表面に沿って被覆するバリア導体層と、前記凹部を充填してバリア導体層を被覆する導電性物質層とを有する基体の、導電性物質層を研磨して前記凸部のバリア導体層を露出させる第1の研磨工程と、
    研磨液を供給しながらバリア導体層と層間絶縁膜および凹部の導電性物質層とを化学機械研磨して平坦化させる第2の研磨工程とを含み、
    第2の研磨工程で使用される前記研磨液は、サリチル酸及び2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸から選択される少なくとも一種からなるベンゼン誘導体を0.01重量%以上5重量%以下、
    研磨粒子、及び
    酸化剤
    を含み、前記研磨粒子はシリカであり、前記酸化剤は過酸化水素であることを特徴とする研磨方法(但し、前記研磨液が、ホルムアミジン、ホルムアミジン塩、ホルムアミジン誘導体、芳香族スルホン酸、芳香族スルホン酸塩、尿素または尿素誘導体を含む場合を除く)。
  6. 前記第2の研磨工程は、導電性物質層/バリア層/層間絶縁膜の研磨速度比が0.1〜0.5/1/0.1〜2で研磨する請求項5記載の研磨方法。
  7. 導電性物質が銅を主成分とする請求項5又は6記載の研磨方法。
  8. バリア導体層が前記層間絶縁膜へ前記導電性物質が拡散するのを防ぐ層であって、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金、その他のタンタル化合物、チタン、窒化チタン、チタン合金、その他のチタン化合物、タングステン、窒化タングステン、タングステン合金、その他のタングステン化合物から選ばれる少なくとも1種を含む請求項5〜7のいずれか記載の研磨方法。
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