JP2010108090A - 稼働状態表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】診断対象である所定の対象物の標準的な稼働状態を最適に想定することができると共に、削減が必要な稼働量を定量的に把握することができる稼働状態表示装置を提供する。
【解決手段】所定の対象物の稼働実績データ及び稼働実績データを支配する稼働支配データを単位時間毎に記憶する記憶部DB1と、記憶部に記憶された稼働支配データを用いて回帰分析を行い、稼働支配データを説明変数、対象物の稼働標準データを被説明変数とする回帰式を導出し、回帰式に対して所定期間内における稼働支配データを当てはめて、所定期間内における単位時間毎の稼働標準データを算出し、さらに稼働標準データに対応する稼働目標データを算出する算出部20(23)と、記憶部に記憶された所定期間内における稼働実績データと算出部によって算出された稼働目標データとのずれを示す差分を表示部に表示する制御を行う表示制御部20(24)と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】所定の対象物の稼働実績データ及び稼働実績データを支配する稼働支配データを単位時間毎に記憶する記憶部DB1と、記憶部に記憶された稼働支配データを用いて回帰分析を行い、稼働支配データを説明変数、対象物の稼働標準データを被説明変数とする回帰式を導出し、回帰式に対して所定期間内における稼働支配データを当てはめて、所定期間内における単位時間毎の稼働標準データを算出し、さらに稼働標準データに対応する稼働目標データを算出する算出部20(23)と、記憶部に記憶された所定期間内における稼働実績データと算出部によって算出された稼働目標データとのずれを示す差分を表示部に表示する制御を行う表示制御部20(24)と、を備える。
【選択図】図1
Description
この発明は、所定の対象物の稼働状態を表示する稼働状態表示装置に関する。
例えば、特許文献1には、建物のエネルギー消費量が適正な値であるか否かを診断するエネルギー消費量診断装置が開示されている。特許文献1のエネルギー消費量診断装置は、建物内のエネルギー消費量データ及びエネルギー消費量に影響を与えると推測される属性のデータが予め記憶された建物データベースと、前記建物データベースに記憶されている前記データに基づいて、回帰分析を行うことにより前記エネルギー消費量データを被説明変数とし、前記エネルギー消費量に影響を与えると推測される属性のデータを説明変数とする回帰式を同定する回帰式同定手段と、前記回帰式同定手段により同定された回帰式を記憶する回帰式記憶手段と、診断対象の建物に関して、前記被説明変数と前記説明変数の値を入力する入力手段と、前記回帰式記憶手段に記憶されている前記回帰式及び前記入力手段から入力された値から診断対象の建物のエネルギー消費量の診断を行うエネルギー消費量診断手段とを備えている。
特許文献1のエネルギー消費量診断装置では、診断対象の建物に関し、上記の回帰分析で有意となった要因に対する属性が説明変数として入力手段により入力される。エネルギー消費量診断手段は、回帰式記憶手段に記憶されている回帰式を読み出し、該回帰式と、入力手段によって入力された説明変数とに基づいて、信頼区間を算出する。その後、エネルギー消費量診断手段は、診断対象の建物のエネルギー消費量の実績値が信頼区間内に入るか否かにより、該エネルギー消費量が多いか少ないかを判定する。
上記のエネルギー消費量診断装置によれば、診断対象の建物のエネルギー消費量が適正な値であるか否かを診断するために、上記の回帰式及び上記の説明変数を用いている。このため、実測した診断対象の建物のエネルギー消費量と、診断対象の建物に類似した建物のエネルギー消費量とを直接比較することにより、診断対象の建物のエネルギー消費量が適正な値であるか否かを診断する場合とは異なり、計測機器等を使用して、診断対象の建物のエネルギー消費量を計測する必要がない。これにより、エネルギー消費量を計測するために必要な費用と時間が不要となるため、診断対象の建物のエネルギー消費量が適正な値であるか否かを診断するために必要な費用と時間を削減することができる。
さらに、上述したように、診断対象の建物のエネルギー消費量の実績値が信頼区間内に入るか否かにより、該エネルギー消費量が多いか少ないかを判定するため、診断結果のあいまいさが少なくなり、診断結果を客観的に判断することができる。加えて、上記の建物データベースに様々なデータを記憶した上で、回帰分析で有意となった要因に対する属性が決定されるため、上記の信頼区間の精度を高めることができる。
特開2006−79426号公報
しかしながら、上記のエネルギー消費量診断装置では、建物データベースに記憶されたエネルギー消費量データやエネルギー消費量に影響を与えると推測される属性のデータには、診断対象の建物と類似した建物のエネルギー消費量データや延床面積等のデータを用いていた。このような場合には、診断対象の建物のエネルギー消費量データや延床面積等のデータが、診断対象の建物と類似した建物のエネルギー消費量データ等と必ずしも相関性があるとは言えない。よって、前記類似した建物のエネルギー消費量データ等を用いて同定された回帰式は、診断対象の建物のエネルギー消費量データと該診断対象の建物のエネルギー消費量に影響を与えると推測される属性のデータとの関係を忠実に表現しているとは言い難かった。したがって、前記回帰式を用いても、診断対象の建物のエネルギー消費量データによって示される該診断対象の標準的な稼働状態を最適に想定することができないと考えられる。
さらに、上述したように、診断対象の建物のエネルギー消費量の実績値が信頼区間内に入るか否かにより、該エネルギー消費量が多いか少ないかを判定するだけでは、無駄にエネルギーを消費しているか否かを判断することはできるものの、無駄に消費しているエネルギー量を一目で判断することができない。このため、無駄に消費しているエネルギー量を削減しようとする場合であっても、削減が必要なエネルギー消費量を一例とした削減を必要とする稼働量を定量的に把握することが難しいと考えられる。
この発明は、このような状況に鑑み提案されたものであって、診断対象である所定の対象物の標準的な稼働状態を最適に想定することができると共に、削減が必要な稼働量を定量的に把握することができる稼働状態表示装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明に係る稼働状態表示装置は、所定の対象物の稼働実績データ及び該稼働実績データを支配する稼働支配データを単位時間毎に記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記稼働支配データを用いて回帰分析を行うことにより、該稼働支配データを説明変数とし、前記対象物の稼働標準データを被説明変数とする回帰式を導出すると共に、該回帰式に対して所定期間内における前記稼働支配データを当てはめることにより、該所定期間内における前記単位時間毎の前記稼働標準データを算出し、さらに該稼働標準データに対応する稼働目標データを算出する算出部と、前記記憶部に記憶された前記所定期間内における前記稼働実績データと前記算出部によって算出された前記稼働目標データとのずれを示す差分を表示部に表示する制御を行う表示制御部と、を備えることを特徴とする。
請求項1の発明に係る稼働状態表示装置によれば、算出部は、記憶部に記憶された単位時間毎の稼働支配データを用いた回帰分析によって、該稼働支配データを説明変数とし、前記対象物の稼働標準データを被説明変数とする回帰式を導出すると共に、該回帰式に対して所定期間内における稼働支配データを当てはめることにより、該所定期間内における単位時間毎の稼働標準データを算出する。これにより、所定の対象物の稼働実績データを支配する所定期間内における稼働支配データを考慮した上で、算出部は、回帰分析によって、該所定期間内における単位時間毎の稼働標準データを算出する。このため、回帰分析によって導出される回帰式は、上記の稼働支配データと稼働標準データとの関係を表現したものになる。したがって、算出部が、上記の回帰式によって稼働標準データを算出することにより、上記の対象物に即した最適な稼働標準データを算出することができる。
さらに、算出部は、上記の稼働標準データに対応する稼働目標データを算出するため、稼働標準データと同様に、前記対象物に即した最適な稼働目標データを算出することができる。
加えて、表示制御部は、前記稼働実績データと前記稼働目標データとのずれを示す差分を表示部に表示する制御を行うため、該表示部に表示された差分に応じ、稼働目標データと稼働実績データとのずれを一目で判別することができる。このため、稼働目標データと稼働実績データとのずれを判別することにより、該ずれに相当する削減が必要な稼働量を定量的に把握することができる。
請求項1の発明に係る稼働状態表示装置によれば、算出部は、記憶部に記憶された単位時間毎の稼働支配データを用いた回帰分析によって、該稼働支配データを説明変数とし、前記対象物の稼働標準データを被説明変数とする回帰式を導出すると共に、該回帰式に対して所定期間内における稼働支配データを当てはめることにより、該所定期間内における単位時間毎の稼働標準データを算出する。これにより、所定の対象物の稼働実績データを支配する所定期間内における稼働支配データを考慮した上で、算出部は、回帰分析によって、該所定期間内における単位時間毎の稼働標準データを算出する。このため、回帰分析によって導出される回帰式は、上記の稼働支配データと稼働標準データとの関係を表現したものになる。したがって、算出部が、上記の回帰式によって稼働標準データを算出することにより、上記の対象物に即した最適な稼働標準データを算出することができる。
さらに、算出部は、上記の稼働標準データに対応する稼働目標データを算出するため、稼働標準データと同様に、前記対象物に即した最適な稼働目標データを算出することができる。
加えて、表示制御部は、前記稼働実績データと前記稼働目標データとのずれを示す差分を表示部に表示する制御を行うため、該表示部に表示された差分に応じ、稼働目標データと稼働実績データとのずれを一目で判別することができる。このため、稼働目標データと稼働実績データとのずれを判別することにより、該ずれに相当する削減が必要な稼働量を定量的に把握することができる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記表示制御部は、前記稼働目標データ及び前記稼働実績データに基づいて、前記表示部に前記対象物の稼働目標値及び前記対象物の稼働実績値を表示する制御を行うと共に、前記表示制御部は、前記稼働実績データと前記稼働目標データとの差分データに基づいて、前記稼働実績値の表示色及び前記稼働目標値の表示色とはそれぞれ異なる表示色により、前記表示部に前記差分を表示する制御を行うことを特徴とする。
請求項2の発明によれば、表示制御部は、前記差分データに基づいて、稼働実績値の表示色及び稼働目標値の表示色とはそれぞれ異なる表示色により、表示部に前記差分を表示するため、差分に特有の表示色に基づいて、稼働実績値と稼働目標値と差分との内から、該差分を容易に判別することができる。
請求項2の発明によれば、表示制御部は、前記差分データに基づいて、稼働実績値の表示色及び稼働目標値の表示色とはそれぞれ異なる表示色により、表示部に前記差分を表示するため、差分に特有の表示色に基づいて、稼働実績値と稼働目標値と差分との内から、該差分を容易に判別することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記算出部は、前記単位時間毎に、前記稼働標準データから削減目標データをそれぞれ減算する処理を行うことにより、該単位時間毎に前記稼働目標データを算出することを特徴とする。
請求項3の発明によれば、算出部が、単位時間毎に、稼働標準データから削減目標データをそれぞれ減算することにより、稼働目標データが算出される。このため、削減目標データを適宜に変更することにより、算出部が、単位時間毎に、異なる稼働目標データを算出することが可能になる。これにより、単位時間毎の稼働目標データを一律に同一の値に設定する場合とは異なり、単位時間毎の稼働標準データに即して、単位時間毎に、稼働目標データを変化させることができる。
請求項3の発明によれば、算出部が、単位時間毎に、稼働標準データから削減目標データをそれぞれ減算することにより、稼働目標データが算出される。このため、削減目標データを適宜に変更することにより、算出部が、単位時間毎に、異なる稼働目標データを算出することが可能になる。これにより、単位時間毎の稼働目標データを一律に同一の値に設定する場合とは異なり、単位時間毎の稼働標準データに即して、単位時間毎に、稼働目標データを変化させることができる。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記所定の対象物は工場内に設置された生産ラインであって、前記稼働支配データは、前記生産ラインにおける生産実績データと、前記工場内における温度及び湿度を含む気象データと、春秋期と夏期と冬期との内からいずれの季節であるかを判別する季節判別データと、を有することを特徴とする。
請求項4の発明によれば、所定の対象物は、工場内に設置された生産ラインであって、稼働支配データは、該生産ラインの生産実績データと、前記工場内の気象データと、季節判別データとを有する。これにより、稼働支配データとして、生産ラインの稼働状態に影響を与えると想定される生産実績データ、気象データ及び季節判別データをそれぞれ選択したため、算出部は、生産ラインの稼働状態に影響を与えると想定されるデータを考慮して上で、回帰分析により、上記の稼働標準データを算出することができると共に、上記の稼働目標データを算出することができる。したがって、生産ラインの稼働状態に影響を与えると想定されるデータに即して、稼働標準データ及び稼働目標データを変化させることができる。
請求項4の発明によれば、所定の対象物は、工場内に設置された生産ラインであって、稼働支配データは、該生産ラインの生産実績データと、前記工場内の気象データと、季節判別データとを有する。これにより、稼働支配データとして、生産ラインの稼働状態に影響を与えると想定される生産実績データ、気象データ及び季節判別データをそれぞれ選択したため、算出部は、生産ラインの稼働状態に影響を与えると想定されるデータを考慮して上で、回帰分析により、上記の稼働標準データを算出することができると共に、上記の稼働目標データを算出することができる。したがって、生産ラインの稼働状態に影響を与えると想定されるデータに即して、稼働標準データ及び稼働目標データを変化させることができる。
請求項5の発明は、請求項4において、前記稼働実績データは、前記生産ラインにおける消費電力実績データであって、前記稼働標準データは、前記生産ラインにおける標準消費電力データであると共に、前記稼働目標データは、前記生産ラインにおける目標消費電力データであることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、稼働実績データが、生産ラインにおける消費電力実績データであって、前記稼働標準データは、前記生産ラインにおける標準消費電力データであると共に、稼働目標データが、前記生産ラインにおける目標消費電力データであるため、上記の表示制御部によって、表示部に、目標消費電力データと消費電力実績データとの差分を表示することができる。このため、目標消費電力データと消費電力実績データとのずれを判別することにより、該ずれに相当する削減が必要な消費電力データ(消費電力量)を定量的に把握することができる。
請求項5の発明によれば、稼働実績データが、生産ラインにおける消費電力実績データであって、前記稼働標準データは、前記生産ラインにおける標準消費電力データであると共に、稼働目標データが、前記生産ラインにおける目標消費電力データであるため、上記の表示制御部によって、表示部に、目標消費電力データと消費電力実績データとの差分を表示することができる。このため、目標消費電力データと消費電力実績データとのずれを判別することにより、該ずれに相当する削減が必要な消費電力データ(消費電力量)を定量的に把握することができる。
本発明の稼働状態表示装置によれば、算出部は、記憶部に記憶された単位時間毎の稼働支配データを用いた回帰分析によって、該稼働支配データを説明変数とし、前記対象物の稼働標準データを被説明変数とする回帰式を導出すると共に、該回帰式に対して所定期間内における稼働支配データを当てはめることにより、該所定期間内における単位時間毎の稼働標準データを算出する。これにより、所定の対象物の稼働実績データを支配する所定期間内における稼働支配データを考慮した上で、算出部は、回帰分析によって、該所定期間内における単位時間毎の稼働標準データを算出する。このため、回帰分析によって導出される回帰式は、上記の稼働支配データと稼働標準データとの関係を表現したものになる。したがって、算出部が、上記の回帰式によって稼働標準データを算出することにより、上記の対象物に即した最適な稼働標準データを算出することができる。
さらに、算出部は、上記の稼働標準データに対応する稼働目標データを算出するため、稼働標準データと同様に、前記対象物に即した最適な稼働目標データを算出することができる。
加えて、表示制御部は、前記稼働実績データと前記稼働目標データとのずれを示す差分を表示部に表示する制御を行うため、該表示部に表示された差分に応じ、稼働目標データと稼働実績データとのずれを一目で判別することができる。このため、稼働目標データと稼働実績データとのずれを判別することにより、該ずれに相当する削減が必要な稼働量を定量的に把握することができる。
さらに、算出部は、上記の稼働標準データに対応する稼働目標データを算出するため、稼働標準データと同様に、前記対象物に即した最適な稼働目標データを算出することができる。
加えて、表示制御部は、前記稼働実績データと前記稼働目標データとのずれを示す差分を表示部に表示する制御を行うため、該表示部に表示された差分に応じ、稼働目標データと稼働実績データとのずれを一目で判別することができる。このため、稼働目標データと稼働実績データとのずれを判別することにより、該ずれに相当する削減が必要な稼働量を定量的に把握することができる。
本発明の実施形態を、図1ないし図4を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態の生産ライン稼働状態表示装置1の概略構成図である。生産ライン稼働状態表示装置1は、生産管理システム用サーバ10と、生産ライン稼働状態管理用サーバ20と、利用者端末30とを備えている。各サーバ10、20及び利用者端末30は、社内LAN2に接続されている。なお、生産ライン稼働状態表示装置1は、本発明の稼働状態表示装置の一例である。
生産管理システム用サーバ10には、データベースDB1が接続されている。本実施形態では、データベースDB1に、後述する生産ラインでの製品の生産実績データを始めとする23種類のデータ(図3中の符号X1ないし符号X23参照。)が記憶されている。データベースDB1には、日付けと関連付けて、23種類のデータが記憶されている。生産管理システムサーバ10は、予め工場内に設置されて、該工場内の生産ラインの生産管理を行うものである。生産管理システム用サーバ10は、製品の生産実績に関連があると想定した各種のデータを管理している。なお、データベースDB1は、本発明の記憶部の一例であり、上記の日付けは、本発明の単位時間の一例である。
図2に示すように、生産ライン稼働状態管理用サーバ20は、データ収集部21と、データ記憶部22と、演算処理部23と、表示制御部24とを備えている。データ収集部21は、上記の社内LAN2及び演算処理部23に接続されている。演算処理部23によって、データ収集部21には、データ収集指令信号が送信される。データ収集部21は、データ収集指令信号を受信すると、社内LAN2及び生産管理システム用サーバ10を通じ、データベースDB1に記憶されたデータを読み出す。
データ記憶部22は、データ収集部21に接続されている。データ記憶部22には、データ収集部21によって、上記のデータベースDB1から読み出されたデータが記憶される。本実施形態では、データ収集部21が、データベースDB1から読み出したデータを日付け毎に分類する処理を実行する。データ収集部21は、日付け毎に分類したデータを、データ記憶部22に送信する。データ記憶部22は、日付けと関連付けて、上記の生産実績データを含む23種類のデータを記憶する。
さらに、演算処理部23は、データ記憶部22に接続されている。演算処理部23は、データ記憶部22に記憶されたデータを用い、後述する回帰計算を実行する。加えて、演算処理部23は、回帰計算によって得られた計算結果から回帰式を導出する。演算処理部23は、上記の計算結果に関するデータ及び回帰式に関するデータを、データ記憶部22に送信する。データ記憶部22は、該計算結果に関するデータ及び回帰式に関するデータを記憶する。
表示制御部24は、データ記憶部22と、演算処理部23と、上記の社内LAN2とにそれぞれ接続されている。表示制御部24は、工場内に設置された生産ラインでの消費電力実績値に相当する消費電力実績データ、該生産ラインにおける生産実績量に相当する生産実績データを、データ記憶部22から読み出すと共に、演算処理部23から、上記の計算結果に関するデータを受信する。本実施形態では、前記計算結果に関するデータとして、生産ラインでの標準消費電力データ及び目標消費電力データを例示する。表示制御部24は、前記消費電力実績データ、生産実績データ、標準消費電力データ及び目標消費電力データに応じ、社内LAN2を通じ、利用者端末30に画像信号等を送信する。標準消費電力データとは、生産ラインにおいて標準的に消費することが想定される電力量に相当するものである。なお、生産ラインは、本発明の所定の対象物の一例である。
利用者端末30は、上記の画像信号等を受信すると、後述するように、前記端末30の画面35(図1参照。)に、生産ラインでの消費電力実績量や目標消費電力量を表示すると共に、該消費電力実績量と該目標消費電力量との差分を表示する。加えて、利用者端末30は、上記の画像信号に基づいて、前記画面35に、生産ラインでの生産実績量を表示する。ここでは、利用者端末30の画面35には、生産実績量として、工業用製品の部品の生産実績量が表示される。なお、本実施形態では、利用者端末30は、パーソナルコンピュータによって構成される。
次に、生産ライン稼働状態表示装置1の動作を説明する。生産ライン稼働状態表示装置1では、以下に説明するように、演算処理部23が、生産ラインの稼働状態に影響を与えると想定される23種類のデータを用いた回帰計算の結果に基づいて、該生産ラインの目標消費電力データを算出する。
演算処理部23は、毎日の所定の時刻になると、データ収集部21にデータ収集指令信号を送信する。データ収集指令信号は、データ収集部21に対し、上記のデータベースDB1から各種のデータを読み出すことを指示する信号である。ここでは、各種のデータとして、データ収集部21は、上記の生産実績データ、工場内の実測温度データ(平均気温データ、最高気温データ、最低気温データ)、該工場内の実測湿度データ(平均湿度データ、最高湿度データ、最低湿度データ)、予め設定したダミーデータ(曜日判別データ、休日判別データ、週明け平日判別データ、前日休業土日判別データ、大型連休判別データ、連休初日判別データ、連休終日判別データ、夏期判別データ、中間期判別データ、冬期判別データ)、前記生産ラインにおける消費電力実績データをそれぞれ読み出す。なお、生産実績データ、実測温度データ、実測湿度データ、ダミーデータは、本発明の稼働支配データの一例である。実測温度データ及び実測湿度データは、本発明の気象データの一例である。夏期判別データ、中間期判別データ及び冬期判別データは、本発明の季節判別データの一例であり、消費電力実績データは、本発明の稼働実績データの一例である。また、前記中間期は、春秋期を意味する。
その後、データ収集部21は、データベースDB1から読み出した上記の各データを、データ記憶部22に送信する。データ記憶部22は、図3に示すように、各年月日に対応させて、上記の各データを記憶している。図3には、データ記憶部22に、過去3ヶ月程度(2007年7月27日〜2007年10月31日)のデータを記憶した例を示した。
図3中の符号X1は生産実績データ、符号X2は平均気温データ、符号X3は最高気温データ、符号X4は最低気温データ、符号X5は平均湿度データ、符号X6は最高湿度データ、符号X7は最低湿度データ、符号X8〜符号X14は曜日判別データ、符号X15は休日判別データ、符号X16は週明け平日判別データ、符号X17は前日休業土日判別データ、符号X18は大型連休判別データ、符号X19は連休初日判別データ、符号X20は連休終日判別データ、符号X21は夏期判別データ、符号X22は中間期判別データ、符号X23は冬期判別データ、符号X24は消費電力実績データをそれぞれ示す。図示を省略したが、生産実績データX1の単位は「個」、各気温データX2〜X4の単位は「℃」、各湿度データX5〜X7の単位は「%」、消費電力実績量データX24の単位は「kWh」である。
続いて、演算処理部23は、下記の4つのパターンに分けて、上記の各データX1〜X23を用い、各パターンに該当する日付け毎に、説明変数減少法による回帰計算を行って回帰式を導出する。ここでは、過去の消費電力実績データの推移を観察して決定した複数のパターン毎の回帰計算の試行結果に基づき、最適なパターンとして、下記のパターン1〜パターン4を見い出した。
パターン1・・・生産ライン稼働日(下記パターン4を除く。)
パターン2・・・生産ライン稼働停止日
パターン3・・・生産ラインの連続稼働停止日(夏期休暇等)
パターン4・・・日曜日が生産ライン稼働停止日の場合の月曜日
パターン1・・・生産ライン稼働日(下記パターン4を除く。)
パターン2・・・生産ライン稼働停止日
パターン3・・・生産ラインの連続稼働停止日(夏期休暇等)
パターン4・・・日曜日が生産ライン稼働停止日の場合の月曜日
本実施形態では、図3に示した各データX1〜X23を説明変数、生産ラインの標準消費電力データを被説明変数として、演算処理部23が、上記の4つのパターン毎に、下記の回帰式を導出した。
[1]パターン1の回帰式
標準消費電力データ=42102.46+{0.79394×(X1)}+{351.25378×(X3)}+{222.45567×(X5)}−{219.67286×(X6)}+{1932.6715×(X21)}・・・(1)
ここで、X1は生産実績データ(以下同じ。)、X3は最高気温データ、X5は平均湿度データ(以下同じ。)、X6は最高湿度データ(以下同じ。)、X21は夏期判別データ(以下同じ。)をそれぞれ示す。
[2]パターン2の回帰式
標準消費電力データ=55611.41803+{3.77793×(X1)}+{2680.24095×(X2)}−{1963.23316×(X3)}−{1131.20891×(X5)}+{667.21835×(X7)}+{10544.48517×(X12)}+{6235.52634×(X13)}−{11453.30014×(X17)}・・・(2)
ここで、X2は平均気温データ、X7は最低湿度データ(以下同じ。)、X12は金曜日判別データ、X13は土曜日判別データ、X17は前日休業土日判別データをそれぞれ示す。
[3]パターン3の回帰式
標準消費電力データ=25479.51420+{72.48390×(X1)}+{1116.25490×(X4)}−{343.04891×(X6)}−{3842.38469×(X19)}−{14491.38327×(X21)}・・・(3)
ここで、X4は最低気温データ、X19は連休初日判別データをそれぞれ示す。
[4]パターン4の回帰式
標準消費電力データ=98267.55552−{1185.20998×(X5)}+{670.28503×(X7)}−{3315.34630×(X16)}+{4189.62292×(X21)}・・・(4)
ここで、X16は週明け平日判別データを示す。
[1]パターン1の回帰式
標準消費電力データ=42102.46+{0.79394×(X1)}+{351.25378×(X3)}+{222.45567×(X5)}−{219.67286×(X6)}+{1932.6715×(X21)}・・・(1)
ここで、X1は生産実績データ(以下同じ。)、X3は最高気温データ、X5は平均湿度データ(以下同じ。)、X6は最高湿度データ(以下同じ。)、X21は夏期判別データ(以下同じ。)をそれぞれ示す。
[2]パターン2の回帰式
標準消費電力データ=55611.41803+{3.77793×(X1)}+{2680.24095×(X2)}−{1963.23316×(X3)}−{1131.20891×(X5)}+{667.21835×(X7)}+{10544.48517×(X12)}+{6235.52634×(X13)}−{11453.30014×(X17)}・・・(2)
ここで、X2は平均気温データ、X7は最低湿度データ(以下同じ。)、X12は金曜日判別データ、X13は土曜日判別データ、X17は前日休業土日判別データをそれぞれ示す。
[3]パターン3の回帰式
標準消費電力データ=25479.51420+{72.48390×(X1)}+{1116.25490×(X4)}−{343.04891×(X6)}−{3842.38469×(X19)}−{14491.38327×(X21)}・・・(3)
ここで、X4は最低気温データ、X19は連休初日判別データをそれぞれ示す。
[4]パターン4の回帰式
標準消費電力データ=98267.55552−{1185.20998×(X5)}+{670.28503×(X7)}−{3315.34630×(X16)}+{4189.62292×(X21)}・・・(4)
ここで、X16は週明け平日判別データを示す。
上記のパターン1〜パターン4においては、上記の各データX8〜X11、X14、X15、X18、X20、X22、X23が、標準消費電力データの回帰式に表れていない。その理由は、説明変数減少法により、各データX1〜X23を1つづつ減少させていく回帰計算の過程において、各データX8〜X11、X14、X15、X18、X20、X22、X23が、標準消費電力データに影響を与える要因になり得ないと判断されたためである。
さらに、演算処理部23は、上記の標準消費電力データを利用して、生産ラインの目標消費電力データを算出する。本実施形態では、演算処理部23が、上記の各パターンに該当する日付け毎に、各回帰式(1)ないし(4)によってそれぞれ算出した標準消費電力データから削減目標データを減算する処理を実行する。これにより、演算処理部23は、各パターンの各日付毎に、目標消費電力データを算出する。削減目標データは、電力量の削減目標率に対応させて定めている。本実施形態では、削減目標率を、標準消費電力量の2パーセントに設定した。なお、演算処理部23は、本発明の算出部の一例である。また、標準消費電力データは、本発明の稼働標準データの一例であり、目標消費電力データは、本発明の稼働目標データの一例である。
加えて、演算処理部23は、上記の標準消費電力データ及び目標消費電力データを、データ記憶部22及び表示制御部24に送信する。データ記憶部22は、図3に示すように、各年月日に対応させて、目標消費電力データX25を記憶する。図示しないが、目標消費電力データX25と同様に、標準消費電力データも、各年月日に対応させて、データ記憶部22に記憶される。なお、目標消費電力データX25及び標準消費電力データの各単位は「kWh」である。
その後、表示制御部24は、データ記憶部22から生産実績データX1(図3参照。)及び消費電力実績データX24(図3参照。)を読み出す。表示制御部24は、生産実績データX1に基づいて、棒グラフデータを含む生産実績画像信号を生成する。表示制御部24は、消費電力実績データX24に基づいて、消費電力実績量の折れ線グラフのデータを含む消費電力実績画像信号を生成する。さらに、表示制御部24は、上記の目標消費電力データX25に基づいて、目標消費電力量の折れ線グラフのデータを含む目標消費電力画像信号を生成する。加えて、表示制御部24は、上記の標準消費電力データに基づいて、標準消費電力量の折れ線グラフのデータを含む標準消費電力画像信号を生成する。生産実績画像信号、消費電力実績画像信号、目標消費電力画像信号及び標準消費電力画像信号には、棒グラフの表示色データや折れ線グラフの表示色データがそれぞれ含まれている。
表示制御部24は、上記の社内LAN2を通じ、生産実績画像信号、消費電力実績画像信号、目標消費電力画像信号及び標準消費電力画像信号を、利用者端末30に送信する。生産実績画像信号に応じ、例えば、図4に示すように、利用者端末30の画面35には、棒グラフによって、1ヶ月(10月1日〜10月31日)に亘る生産ライン(Bライン)での部品の生産実績量が表示される。加えて、消費電力実績画像信号、目標消費電力画像信号及び標準消費電力画像信号に応じ、画面35には、折れ線グラフによって、前記1ヶ月に亘る各日付け毎に、Bラインでの消費電力実績量、目標消費電力量及び標準消費電力量が表示される。このとき、各画像信号にそれぞれ含まる表示色データの違いに応じ、画面35には、異なる表示色によって、生産実績量の棒グラフ、消費電力実績量の折れ線グラフ(図中の一点鎖線参照。)、目標消費電力量の折れ線グラフ(図中の二点鎖線参照。)及び標準消費電力量の折れ線グラフ(図中の破線参照。)がそれぞれ表示される。本実施形態では、生産実績量の棒グラフの表示色を赤色、消費電力実績量の折れ線グラフの表示色を青色、目標消費電力量の折れ線グラフの表示色を緑色、標準消費電力量の折れ線グラフの表示色を黄色とした。
また、表示制御部24は、上記の1ヶ月に亘り各日付け毎に、消費電力実績データX24と目標消費電力データX25とが一致するか否かを判断する。このとき、表示制御部24は、消費電力実績データX24と目標消費電力データX25との差分データを算出する。差分データは、消費電力実績データX24と目標消費電力データX25とのずれを示すものである。表示制御部24は、差分データに応じ、上記の画面35上において消費電力実績データX24が目標消費電力データX25を上回る領域の座標データを算出する。
その後、表示制御部24は、上記の座標データに基づいて、差分領域表示制御信号を生成する。差分領域表示制御信号には、消費電力実績データX24が目標消費電力データX25を上回る領域の表示色データが含まれる。この表示色データにより、消費電力実績データX24が目標消費電力データX25を上回る領域を、上記の消費電力実績量の折れ線グラフの表示色や、上記の目標消費電力量の折れ線グラフの表示色とはそれぞれ異なる色で表示することが可能になる。本実施形態では、表示制御部24によって、差分領域表示制御信号が、利用者端末30に送信される。その結果として、画面35においては、消費電力実績量の折れ線グラフが示す値が目標消費電力量の折れ線グラフが示す値を上回る部分の表示色(ピンク色)が、消費電力実績量の折れ線グラフの表示色(青色)や、目標消費電力量の折れ線グラフの表示色(緑色)とは異なる。図4中の斜線部分は、消費電力実績量の折れ線グラフが示す値が目標消費電力量の折れ線グラフが示す値を上回る部分を示す。消費電力実績量の折れ線グラフが示す値が目標消費電力量の折れ線グラフが示す値を上回る部分は、目標消費電力量に対する消費電力実績量の差分であり、削減が必要な電力量を表している。なお、利用者端末30は、本発明の表示部の一例である。
本実施形態では、上述した回帰式(1)ないし(4)に対し、日を追って、標準消費電力データに影響を与える要因となる各データX1等を代入することにより、標準消費電力データを算出する処理が繰り返される。これにより、上記の画面35には、日を追って、上述したBラインでの部品の生産実績量、消費電力実績量、目標消費電力量及び標準消費電力量を表示することが可能になる。
<本実施形態の効果>
本実施形態の生産ライン稼働状態表示装置1では、生産ライン稼働状態管理用サーバ20の演算処理部23が、上記の4つのパターン毎に、データ記憶部22に記憶された23種類のデータ(図3中の各データX1〜X23)を説明変数とし、生産ラインの標準消費電力データを被説明変数とした各回帰式(1)ないし(4)を導出すると共に、一例として、該回帰式により、1ヶ月(10月1日〜10月31日)に亘る各日付け毎に、生産ラインの標準消費電力データを算出した。これにより、生産ラインにおける部品の生産実績量に関連があると想定した1ヶ月に亘る各種のデータX1〜X23を考慮した上で、演算処理部23は、回帰計算により、標準消費電力データを算出する。このため、上記の4つのパターン毎に、回帰計算によって算出された各回帰式(1)ないし(4)は、標準消費電力データに影響を与える各データX1〜X7、X12、X13、X16、X17、X19、X21と、標準消費電力データとの関係を表現したものになる。したがって、演算処理部23が、各回帰式(1)ないし(4)によって標準消費電力データを算出することにより、生産ラインに即した最適な標準消費電力データを算出することができる。
さらに、演算処理部23は、標準消費電力データを利用して、生産ラインの目標消費電力量に相当する目標消費電力データX25を算出するため、標準消費電力データと同様に、生産ラインに即した最適な目標消費電力データX25を算出することができる。
加えて、表示制御部24は、消費電力実績データX24と目標消費電力データX25とのずれを示す差分データに基づいて、利用者端末30の画面35に、消費電力実績量と目標消費電力量との差分を表示する。このため、画面35に表示された差分に応じ、消費電力実績量と目標消費電力量とのずれを一目で判別することができる。したがって、消費電力実績量と目標消費電力量とのずれを判別することにより、該ずれに相当する削減が必要な電力量を定量的に把握することができる。
本実施形態の生産ライン稼働状態表示装置1では、生産ライン稼働状態管理用サーバ20の演算処理部23が、上記の4つのパターン毎に、データ記憶部22に記憶された23種類のデータ(図3中の各データX1〜X23)を説明変数とし、生産ラインの標準消費電力データを被説明変数とした各回帰式(1)ないし(4)を導出すると共に、一例として、該回帰式により、1ヶ月(10月1日〜10月31日)に亘る各日付け毎に、生産ラインの標準消費電力データを算出した。これにより、生産ラインにおける部品の生産実績量に関連があると想定した1ヶ月に亘る各種のデータX1〜X23を考慮した上で、演算処理部23は、回帰計算により、標準消費電力データを算出する。このため、上記の4つのパターン毎に、回帰計算によって算出された各回帰式(1)ないし(4)は、標準消費電力データに影響を与える各データX1〜X7、X12、X13、X16、X17、X19、X21と、標準消費電力データとの関係を表現したものになる。したがって、演算処理部23が、各回帰式(1)ないし(4)によって標準消費電力データを算出することにより、生産ラインに即した最適な標準消費電力データを算出することができる。
さらに、演算処理部23は、標準消費電力データを利用して、生産ラインの目標消費電力量に相当する目標消費電力データX25を算出するため、標準消費電力データと同様に、生産ラインに即した最適な目標消費電力データX25を算出することができる。
加えて、表示制御部24は、消費電力実績データX24と目標消費電力データX25とのずれを示す差分データに基づいて、利用者端末30の画面35に、消費電力実績量と目標消費電力量との差分を表示する。このため、画面35に表示された差分に応じ、消費電力実績量と目標消費電力量とのずれを一目で判別することができる。したがって、消費電力実績量と目標消費電力量とのずれを判別することにより、該ずれに相当する削減が必要な電力量を定量的に把握することができる。
表示制御部24は、差分領域表示制御信号の表示色データに応じ、目標消費電力量の表示色(緑色)及び消費電力実績量の表示色(青色)とはそれぞれ異なる表示色(ピンク色)により、画面35に上記の差分を表示するため、差分に特有の表示色(ピンク色)に基づいて、目標消費電力量と消費電力実績量と差分の内から、該差分を容易に判別することができる。
図4に示すように、表示制御部24によって、画面35に、1ヶ月に亘る目標消費電力量と消費電力実績量との差分が、各日付け毎に表示されるため、画面35に表示された差分に応じ、1ヶ月の間における各日付け毎に、目標消費電力量と消費電力実績量とのずれを確認することができる。このため、ずれに相当する削減が必要な電力量が日を追って変化する様子を、容易に把握することができる。
また、上述したように、演算処理部23は、上記の4つのパターンに該当する日付け毎に、標準消費電力データから削減目標データを減算する処理を行うことにより、目標消費電力データX25を算出する。このため、消費電力量の削減目標率を適宜に設定して削減目標データを変更することにより、演算処理部23が、各日付け毎に、異なる目標消費電力データX25を算出することが可能になる。これにより、各日付け毎の目標消費電力量を一律に同一の値に設定する場合とは異なり、各日付け毎の標準消費電力データに即して、各日付け毎に、目標消費電力量に相当する目標消費電力データX25を変化させることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において構成の一部を適宜変更して実施することができる。例えば、電力量に代えて、利用者端末30の画面35には、生産ラインにおいて使用されるガスの量や、生産ラインに設置されたエアシリンダ駆動装置に供給するエアの量が1ヶ月に亘って変化する様子を表示してもよい。これにより、目標消費ガス量に対する消費ガス実績量の差分や、目標消費エア量に対する消費エア実績量の差分を画面35にそれぞれ表示することができ、削減が必要なガス量や削減が必要なエア量を定量的に把握することができる。また、図4に示すように、画面35にプルダウンボタン36を表示し、該プルダウンボタン36をクリックすることにより、エネルギー種別として、電力とガスとエアとを選択可能にしてもよい。これにより、画面35に、生産ラインにおいて使用される電力量、ガス量及びエア量が1ヶ月に亘って変化する様子をそれぞれ表示してもよい。さらに、上記の電力量に代えて、画面35には、エネルギーコスト(例えば、単位を、円/kWh、円/m3、円/MJとしたもの。)、各原単位(例えば、エネルギー消費原単位、エネルギーコスト原単位、二酸化炭素排出原単位)、二酸化炭素排出量(例えば、単位を、kg−CO2/kWh、kg−CO2/m3としたもの。)が変化する様子を表示してもよい。加えて、上記の演算処理部23によって回帰式を導出する際には、上述した4つのパターンに限らず、3つ以下や5つ以上のパターンに分けて、回帰式を導出してもよい。
また、上記のデータ記憶部22には、過去3ヶ月間の各データX1ないしX25に代えて、過去1年間の各データX1ないしX25を記憶させてもよい。合わせて、図4に示すように、画面35に表示期間選択ボタン37〜39を表示し、該ボタン37、38をそれぞれクリックすることにより、電力量が過去1年間や過去3ヶ月間に亘って変化する様子を画面35に表示してもよい。上記の期間(1年、3ヶ月、1ヶ月)に代えて、画面35には、24時間に亘って電力量が変化する様子を、1時間間隔で表示するようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態では、目標消費電力データを算出する際に、削減目標率を標準消費電力量の2パーセントに設定したが、該削減目標率を2パーセント以外の適宜の値(例えば3パーセント)に設定し、目標消費電力データを算出してもよい。
加えて、上記のダミーデータとして、夏期判別データX21と共に、サマータイムの実施の有無を識別することが可能なデータを用いてもよい。さらに、夏期判別データ、中間期判別データ及び冬期判別データに代えて、当該月(1月〜12月)を判別するためのダミーデータを用いてもよい。また、上述した実施形態とは異なり、工場内の実測温度データや実測湿度データに代えて、気象庁によって提供される温度データや湿度データを用いてもよい。さらに、上記のデータベースDB1に記憶するデータは、23種類のデータX1〜X23に限らず、生産ラインにおける部品の生産実績量に関連があると想定される22種類以下のデータや24種類以上のデータであってもよい。
さらに加えて、本発明は、工場内に設置された生産ラインにおいて使用される電力量、ガス量及びエア量の削減の診断に適用することに限らず、事務所や住居等の建物において使用される電力量の削減の診断や該建物において使用されるガス量の削減の診断に適用することも可能である。また、上記のような電力量、ガス量及びエア量の削減の診断に限らず、本発明を、例えば、工場内に設置されたボイラー設備において使用する石油燃料の削減の診断、部品の洗浄工程や工場内に設置された暖房設備においてそれぞれ使用される温水の削減の診断及び工場内に設置された冷却設備において使用される冷水の削減の診断、部品の洗浄工程において使用する温水を所定の温度に保つために加熱する際等に使用される蒸気量の削減の診断にそれぞれ適用することも可能である。
1・・生産ライン稼働状態表示装置、21・・データ収集部、23・・演算処理部、24・・表示制御部、30・・利用者端末、35・・利用者端末の画面、DB1・・データベース、X1・・生産実績データ、X2・・平均気温データ、X3・・最高気温データ、X4・・最低気温データ、X5・・平均湿度データ、X6・・最高湿度データ、X7・・最低湿度データ、X8〜X14・・曜日判別データ、X15・・休日判別データ、X16・・週明け平日判別データ、X17・・前日休業土日判別データ、X18・・大型連休判別データ、X19・・連休初日判別データ、X20・・連休終日判別データ、X21・・夏期判別データ、X22・・中間期判別データ、X23・・冬期判別データ、X24・・消費電力実績データ、X25・・目標消費電力データ
Claims (5)
- 所定の対象物の稼働実績データ及び該稼働実績データを支配する稼働支配データを単位時間毎に記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記稼働支配データを用いて回帰分析を行うことにより、該稼働支配データを説明変数とし、前記対象物の稼働標準データを被説明変数とする回帰式を導出すると共に、該回帰式に対して所定期間内における前記稼働支配データを当てはめることにより、該所定期間内における前記単位時間毎の前記稼働標準データを算出し、さらに該稼働標準データに対応する稼働目標データを算出する算出部と、
前記記憶部に記憶された前記所定期間内における前記稼働実績データと前記算出部によって算出された前記稼働目標データとのずれを示す差分を表示部に表示する制御を行う表示制御部と、
を備えることを特徴とする稼働状態表示装置。 - 前記表示制御部は、前記稼働目標データ及び前記稼働実績データに基づいて、前記表示部に前記対象物の稼働目標値及び前記対象物の稼働実績値を表示する制御を行うと共に、
前記表示制御部は、前記稼働実績データと前記稼働目標データとの差分データに基づいて、前記稼働実績値の表示色及び前記稼働目標値の表示色とはそれぞれ異なる表示色により、前記表示部に前記差分を表示する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の稼働状態表示装置。 - 前記算出部は、前記単位時間毎に、前記稼働標準データから削減目標データをそれぞれ減算する処理を行うことにより、該単位時間毎に前記稼働目標データを算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の稼働状態表示装置。
- 前記所定の対象物は工場内に設置された生産ラインであって、
前記稼働支配データは、
前記生産ラインにおける生産実績データと、
前記工場内における温度及び湿度を含む気象データと、
春秋期と夏期と冬期との内からいずれの季節であるかを判別する季節判別データと、を有する
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の稼働状態表示装置。 - 前記稼働実績データは、前記生産ラインにおける消費電力実績データであって、
前記稼働標準データは、前記生産ラインにおける標準消費電力データであると共に、前記稼働目標データは、前記生産ラインにおける目標消費電力データであることを特徴とする請求項4に記載の稼働状態表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008277144A JP2010108090A (ja) | 2008-10-28 | 2008-10-28 | 稼働状態表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4897936B1 (ja) * | 2011-06-03 | 2012-03-14 | 三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社 | グラフ表示装置及びプログラム |
CN102955464A (zh) * | 2011-08-26 | 2013-03-06 | 欧姆龙株式会社 | 电量显示装置及系统和方法、控制程序及记录介质 |
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2008
- 2008-10-28 JP JP2008277144A patent/JP2010108090A/ja active Pending
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JP2013065286A (ja) * | 2011-08-26 | 2013-04-11 | Omron Corp | 電力量表示装置、電力量表示システム、電力量表示方法、制御プログラムおよび記録媒体 |
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