JP2010106558A - 鉄筋スペーサ - Google Patents

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Minoru Kurakake
稔 倉掛
Hideyuki Horii
秀之 堀井
Yoshibumi Tominaga
義文 富永
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Abstract

【課題】1種類のサイズのものであっても型枠の内側に保持する鉄筋に対して異なる被りを設定することを可能とする。
【解決手段】鉄筋コンクリート製品を型枠により成型する際に、上記型枠の内側に該型枠の内面から所定の間隔を保って鉄筋を保持する鉄筋スペーサであって、一部に鉄筋を挿入するための切り欠け部6を形成した多角形状の外周枠2と、上記外周枠2の内方にて多角形の中心からずれた位置に形成され、内側に鉄筋を嵌着する鉄筋嵌着部3と、上記外周枠2の切り欠け部6の縁から上記鉄筋嵌着部3に渡って形成され、鉄筋の挿入を案内する案内リブ4と、上記外周枠2と鉄筋嵌着部3とを連結して補強する補強リブ5と、を備えたものである。これにより、上記鉄筋嵌着部3回りに鉄筋スペーサ1の配置を変えることで、1種類のサイズの鉄筋スペーサ1であっても型枠の内側に保持する鉄筋に対して異なる被りを設定することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄筋コンクリート製品を型枠により成型する際に、上記型枠の内側に該型枠の内面から所定の間隔(以下「被り」という)を保って鉄筋を保持する鉄筋スペーサに関し、詳しくは、1種類のサイズのものであっても型枠の内側に保持する鉄筋に対して異なる被りを設定することができる鉄筋スペーサに係るものである。
従来のこの種の鉄筋スペーサは、一部に鉄筋挿入部を開放したリング状の外周枠と、その中心部にあって内側に鉄筋を嵌着する鉄筋嵌着部と、前記外周枠の鉄筋挿入部から前記鉄筋嵌着部に至る案内リブと、前記外周枠と鉄筋嵌着部とを連結して補強する繋リブとからなる丸型スペーサにおいて、前記外周枠の外周に波形リブを設けて成っていた。この丸型スペーサは、型枠の内側にて鉄筋の要所に装着され、その外周枠が上記型枠の内面に接触することで、該型枠の内面と鉄筋との間隔、即ち、被りを保つようになっていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−54565号公報
しかし、上記従来の丸型スペーサにおいては、外周枠がリング状(真円)に形成されており、鉄筋嵌着部が上記リング状の外周枠の中心部に形成されていたので、型枠の内面と鉄筋との間隔(被り)は、同一サイズの丸型スペーサでは、一つの被りしか設定できないものであった。ところが、鉄筋コンクリート製品は、各種の製品に応じてコンクリートの肉厚は様々であり、各種の鉄筋コンクリート製品のサイズに合わせて、それぞれ被りを設定しなければならない。そのため、従来は、各種の鉄筋コンクリート製品のサイズに合わせて、数種類のサイズの丸型スペーサを用意する必要があり、効率的ではなかった。
また、従来の丸型スペーサは、特に材質について耐熱性を考慮していなかったので、例えば、硫黄の融点(119℃)以上の設定温度範囲内に加熱して溶融状態の硫黄含有資材を冷却硬化させて成型した硫黄コンクリートから成る鉄筋コンクリート製品を製造する際には、その丸型スペーサが硫黄の融点以上の温度で溶けてしまうことがあった。したがって、硫黄コンクリートから成る鉄筋コンクリート製品を製造する場合には、使用できないものであった。
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、1種類のサイズのものであっても型枠の内側に保持する鉄筋に対して異なる被りを設定することができる鉄筋スペーサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による鉄筋スペーサは、鉄筋コンクリート製品を型枠により成型する際に、上記型枠の内側に該型枠の内面から所定の間隔を保って鉄筋を保持する鉄筋スペーサであって、一部に鉄筋を挿入するための切り欠け部を形成した多角形状の外周枠と、上記外周枠の内方にて多角形の中心からずれた位置に形成され、内側に鉄筋を嵌着する鉄筋嵌着部と、上記外周枠の切り欠け部の縁から上記鉄筋嵌着部に渡って形成され、鉄筋の挿入を案内する案内リブと、上記外周枠と鉄筋嵌着部とを連結して補強する補強リブと、を備えたものである。
このような構成により、一部に鉄筋を挿入するための切り欠け部を形成した多角形状の外周枠の内方にて多角形の中心からずれた位置に形成された鉄筋嵌着部で内側に鉄筋を嵌着し、上記外周枠の切り欠け部の縁から上記鉄筋嵌着部に渡って形成された案内リブにより鉄筋の挿入を案内し、上記外周枠と鉄筋嵌着部とを連結する補強リブで全体を補強する。これにより、鉄筋コンクリート製品を型枠により成型する際に、上記型枠の内側に該型枠の内面から所定の間隔を保って鉄筋を保持する。
また、上記外周枠の外側面には、型枠の内面に当接する点状又は連続状の突起部を設けてもよい。これにより、上記外周枠の外側面に設けられた点状又は連続状の突起部によって、型枠の内面に当接して該型枠の内面から所定の間隔を保って鉄筋を保持する。
さらに、上記外周枠の各辺は、外方に向けて凸形の円弧状に形成されている。これにより、外方に向けて凸形の円弧状に形成された外周枠の各辺で、型枠の内面に当接して該型枠の内面から所定の間隔を保って鉄筋を保持する。
さらにまた、上記鉄筋コンクリート製品は、硫黄の融点以上の設定温度範囲内に加熱して溶融状態の硫黄含有資材を冷却硬化させて成型した硫黄コンクリートから成るものであってもよい。これにより、硫黄の融点以上の設定温度範囲内に加熱して溶融状態の硫黄含有資材を冷却硬化させて成型した硫黄コンクリートから成る鉄筋コンクリート製品の製造にも対応できる。
また、上記外周枠、鉄筋嵌着部、案内リブ及び補強リブ並びに突起部は、その材質が硫黄の融点以上の温度に対する耐熱性を有するものとしてもよい。これにより、硫黄の融点以上の設定温度範囲内に加熱して溶融状態の硫黄含有資材を冷却硬化させて成型した硫黄コンクリートから成る鉄筋コンクリート製品の製造にも使用できる。
請求項1に係る発明によれば、一部に鉄筋を挿入するための切り欠け部を形成した多角形状の外周枠の上記切り欠け部の縁から上記外周枠の内方の鉄筋嵌着部に渡って形成された案内リブにより鉄筋の挿入を案内し、上記外周枠の内方にて多角形の中心からずれた位置に形成された鉄筋嵌着部で内側に鉄筋を嵌着し、上記外周枠と鉄筋嵌着部とを連結する補強リブで全体を補強することができる。これにより、鉄筋コンクリート製品を型枠により成型する際に、上記型枠の内側に該型枠の内面から所定の間隔を保って鉄筋を保持することができる。この場合、上記鉄筋嵌着部は、外周枠の内方にて多角形の中心からずれた位置に形成されているので、上記外周枠の各辺の外側面から鉄筋嵌着部までの距離が一様ではなく、それぞれ異なったものとなる。したがって、上記鉄筋嵌着部回りに鉄筋スペーサの配置を変えることで、1種類のサイズの鉄筋スペーサであっても型枠の内側に保持する鉄筋に対して異なる被りを設定することができる。このことから、1種類のサイズの鉄筋スペーサで各種の鉄筋コンクリート製品のサイズに対応でき、効率的である。
また、請求項2に係る発明によれば、外周枠の外側面に設けられた点状又は連続状の突起部によって、型枠の内面に当接して該型枠の内面から所定の間隔を保って鉄筋を保持することができる。これにより、上記外周枠の突起部により、型枠の内面との接触面積を小さくして、鉄筋コンクリート製品の表面に露出する鉄筋スペーサの面積を小さくすることができる。したがって、製品としての外観を向上することができる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、外方に向けて凸形の円弧状に形成された外周枠の各辺で、型枠の内面に当接(点接触)して該型枠の内面から所定の間隔を保って鉄筋を保持することができる。これにより、上記凸形の円弧状に形成された外周枠の各辺により、型枠の内面との接触面積を小さくして、鉄筋コンクリート製品の表面に露出する鉄筋スペーサの面積を小さくすることができる。したがって、製品としての外観を向上することができる。
さらにまた、請求項4に係る発明によれば、硫黄の融点以上の設定温度範囲内に加熱して溶融状態の硫黄含有資材を冷却硬化させて成型した硫黄コンクリートから成る鉄筋コンクリート製品の製造にも対応することができる。
また、請求項5に係る発明によれば、硫黄の融点以上の設定温度範囲内に加熱して溶融状態の硫黄含有資材を冷却硬化させて成型した硫黄コンクリートから成る鉄筋コンクリート製品の製造にも使用できる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による鉄筋スペーサの実施形態を示す平面図である。この鉄筋スペーサ1は、鉄筋コンクリート製品を型枠により成型する際に、上記型枠の内側に該型枠の内面から所定の間隔(以下「被り」という)を保って鉄筋を保持するもので、外周枠2と、鉄筋嵌着部3と、案内リブ4と、補強リブ5とを備えて成り、全体が例えばプラスチックで製造されている。
上記外周枠2は、鉄筋スペーサ1の外形及びその大きさを決めるもので、一部に鉄筋を挿入するための切り欠け部6が形成され、全体の平面形状が多角形に形成されている。図1においては、上記外周枠2は、四角形の枠状に形成されている。なお、外周枠2の四角形の各辺は直線状に形成され、四つの角部には丸味がつけられている。また、上記外周枠2の四角形は、正方形又は長方形の何れであってもよい。
上記外周枠2の内方には、鉄筋嵌着部3が設けられている。この鉄筋嵌着部3は、上記外周枠2の内方にてその内側に鉄筋を嵌着するもので、一部に鉄筋の挿入口を有する嵌着孔7が形成され、上記四角形の中心から何れかの方向にずれた(偏心した)位置に形成されている。
上記外周枠2の切り欠け部6の縁から上記鉄筋嵌着部3に渡って、案内リブ4が形成されている。この案内リブ4は、上記外周枠2の外方から鉄筋嵌着部3への鉄筋の挿入を案内するもので、上記外周枠2の切り欠け部6の縁と上記鉄筋嵌着部3の嵌着孔7の挿入口との間を結んでおり、2本の案内リブ4が上記鉄筋嵌着部3へ向けてV字状に配置されている。なお、上記2本の案内リブ4は、上記鉄筋嵌着部3と外周枠2の何れか一つの辺の中間部とを連結するように設けられている。
そして、上記外周枠2と鉄筋嵌着部3との間は、補強リブ5で連結されている。この補強リブ5は、上記外周枠2と鉄筋嵌着部3とを連結して鉄筋スペーサ1の全体を補強するもので、上記鉄筋嵌着部3と上記外周枠2の各辺の中間部とを連結するように設けられている。
このように構成された鉄筋スペーサ1において、鉄筋嵌着部3が外周枠2の内方にて四角形の中心からずれた位置(図1においては、左下に偏っている)に形成されているので、上記外周枠2の各辺の外側面から鉄筋嵌着部3までの距離が一様ではなく、図1において、例えば四角形の四つの辺の外側面からそれぞれ距離a,b,c,dとなる。したがって、1種類のサイズの鉄筋スペーサ1であっても、型枠内に配置する鉄筋スペーサ1の向きによって、型枠の内側に保持する鉄筋に対して異なる被りを設定できる。例えば、鉄筋嵌着部3を中心にして90度ずつ回転させて鉄筋スペーサ1を配置することにより、四通りの被りが設定可能となる。この被りは、コンクリートの強度と、該コンクリート内に埋設する鉄筋の配置、数等との組み合わせにより、最適な値を選ぶようにする。
図2は、鉄筋スペーサ1の第2の実施形態を示す平面図である。この実施形態は、上記外周枠2の外側面に、点状の突起部8を設けたものである。この点状の突起部8は、外周枠2の外側面にて型枠の内面に当接するもので、適宜の間隔で配置された台形ブロック状又は半球状等に形成されている。このとき、上記点状の突起部8は、外周枠2の外側面に外向きに突出しているので、各辺の外側面から鉄筋嵌着部3までの距離は、図1に示す距離a,b,c,dよりも大きくなり、例えば距離a’,b’,c’,d’となる。この実施形態の場合は、上記外周枠2の突起部8により、型枠の内面との接触面積を小さくして、鉄筋コンクリート製品の表面に露出する鉄筋スペーサ1の面積を小さくすることができる。
図3は、鉄筋スペーサ1の第3の実施形態を示す平面図である。この実施形態は、上記外周枠2の外側面に、連続状の突起部9を設けたものである。この連続状の突起部9は、外周枠2の外側面にて型枠の内面に当接するもので、図4に示すように、外周枠2の外側面を取り囲むように設けられた波板状に形成されている。或いは、外周枠2の外側面を取り囲むように設けられた薄板状のものであってもよい。この場合も、上記連続状の突起部9は、外周枠2の外側面に外向きに突出しているので、各辺の外側面から鉄筋嵌着部3までの距離は、図1に示す距離a,b,c,dよりも大きくなり、上記突起部8と突起部9の高さが同じ場合は図2と同様に、例えば距離a’,b’,c’,d’となる。この実施形態の場合も、上記外周枠2の突起部9により、型枠の内面との接触面積を小さくして、鉄筋コンクリート製品の表面に露出する鉄筋スペーサ1の面積を小さくすることができる。
図5は、図3に示す鉄筋スペーサ1を用いて鉄筋に対して異なる被りを設定する状態を示す説明図である。図5(a)は、図示省略の型枠内にて、外周枠2の切り欠け部(鉄筋挿入口)6を右側に向けて鉄筋スペーサ1を配置したもので、その右側に位置する型枠の内面からの被りはa’となり、左側に位置する型枠の内面からの被りはc’となる。図5(b)は、同図(a)の鉄筋スペーサ1を鉄筋嵌着部3回りに左向きに90度回転して外周枠2の切り欠け部6を上側に向けて配置したもので、その右側に位置する型枠の内面からの被りはd’となり、左側に位置する型枠の内面からの被りはb’となる。同様にして、上記鉄筋スペーサ1を更に左向きに90度ずつ回転して配置することにより、更に2種類の被りを設定することができ、1種類のサイズの鉄筋スペーサ1であっても合計4種類の被りを設定できる。
図6は、鉄筋スペーサ1の第4の実施形態を示す平面図である。この実施形態は、上記外周枠2の各辺を、外方に向けて凸形の円弧状に形成したものである。すなわち、外周枠2の各辺が、所定の半径を有して外方に向けて緩やかに湾曲する円弧状に形成されている。このとき、例えば右側に位置する内型枠10の内面に接触する外周枠2は点接触となり、左側に位置する外型枠11の内面に接触する外周枠2も点接触となる。この実施形態の場合は、上記円弧状に形成された外周枠2の各辺により、型枠10,11の内面との接触面積を小さくして、鉄筋コンクリート製品の表面に露出する鉄筋スペーサ1の面積を小さくすることができる。なお、鉄筋コンクリート製品がコンクリートパイプである場合、外型枠11の内面の曲率半径によっては、鉄筋スペーサ1の外周枠2が外型枠11の内面に面接触することがある。
また、図6に示す鉄筋スペーサ1は、外周枠2の一部に形成された切り欠け部6が、多角形(四角形)の一つの角部に位置している。この場合は、上記外周枠2と鉄筋嵌着部3とを連結する補強リブ5は、外周枠2の各辺の中間部に向けて十字状に伸びている。
ここで、図6に示す鉄筋スペーサ1を用いて鉄筋に対して異なる被りを設定する状態を説明する。図6(a)は、内型枠10と外型枠11とで形成されるキャビティ内にて、外周枠2の切り欠け部(鉄筋挿入口)6を右斜め上に向けて鉄筋スペーサ1を配置したもので、その右側に位置する内型枠10の内面からの被りはeとなり、左側に位置する外型枠11の内面からの被りはfとなる。図6(b)は、同図(a)の鉄筋スペーサ1を鉄筋嵌着部3回りに右向きに90度回転して外周枠2の切り欠け部6を右斜め下に向けて配置したもので、その右側に位置する内型枠10の内面からの被りはhとなり、左側に位置する外型枠11の内面からの被りはgとなる。同様にして、上記鉄筋スペーサ1を更に右向きに90度ずつ回転して配置することにより、更に2種類の被りを設定することができ、1種類のサイズの鉄筋スペーサ1であっても合計4種類の被りを設定できる。
図7は、上記のように構成された鉄筋スペーサ1の使用状態を示す説明図であり、推進管と呼ばれるコンクリートパイプを製造する際に、内型枠10と外型枠11との間に図6に示す鉄筋スペーサ1を配置した状態を、上記内型枠10及び外型枠11をその長手方向に直交する面で切断して示すものである。上記内型枠10と外型枠11との間のキャビティ内には、長手方向に直線状に伸びる主筋としてのたて筋12が複数本配置されると共に、円周方向に螺旋状に伸びるらせん筋13が上記キャビティの長手方向に沿って配置されている。この場合、上記たて筋12は、らせん筋13の円周方向にて所定の間隔をおいて配置され、該らせん筋13に溶接等で固定されている。さらに、図7の実施例においては、上記らせん筋13の円周方向にて約90度ずつ離れた4箇所に、補強筋14が長手方向に直線状に配置されて該らせん筋13に溶接等で固定されている。
このような状態で、図7において、本発明の鉄筋スペーサ1を、上記補強筋14のそれぞれに取り付けて内型枠10と外型枠11との間に配置する。この場合、図6に示す外周枠2の切り欠け部(鉄筋挿入口)6を上記補強筋14に側方からあてがって押し付けることにより、案内リブ4,4の案内によって補強筋14が鉄筋嵌着部3内に嵌着される。これにより、上記鉄筋スペーサ1により、上記内型枠10及び外型枠11の内側に該型枠の内面から所定の間隔(被り)を保って鉄筋12,13,14を保持することができる。このようにして上記内型枠10及び外型枠11の内側に鉄筋12,13,14を保持した状態で、該内型枠10と外型枠11との間のキャビティ内にコンクリートを充填して、鉄筋コンクリート製品を成型する。
なお、図7においては、鉄筋スペーサ1を補強筋14に取り付けた場合を示したが、本発明はこれに限られず、鉄筋コンクリート製品の種類、サイズ等に応じて、たて筋12又はらせん筋13に取り付けてもよい。また、図7においては、内型枠10と外型枠11との間に図6に示す鉄筋スペーサ1を配置した例を示したが、図1、図2又は図3に示す鉄筋スペーサ1も同様に使用することができる。
図8は、鉄筋スペーサ1の第5の実施形態を示す平面図である。この実施形態は、外周枠2の平面形状を五角形としたものであり、その他の部分は図1〜図3の実施形態と基本的に同じである。ここで、図8に示す外周枠2は、正五角形ではなく、各辺の長さが異なる歪な五角形とされている。そして、鉄筋嵌着部3は、上記外周枠2の内方にて五角形の中心から何れかの方向にずれた位置に形成されている。
図8に示す鉄筋スペーサ1において、鉄筋嵌着部3が外周枠2の内方にて五角形の中心からずれた位置(図8においては、右下に偏っている)に形成されているので、上記外周枠2の各辺の外側面から鉄筋嵌着部3までの距離が一様ではなく、図8において、例えば五角形の五つの辺の外側面からそれぞれ距離m,n,o,p,qとなる。したがって、1種類のサイズの鉄筋スペーサ1であっても、型枠内に配置する鉄筋スペーサ1の向きによって、型枠の内側に保持する鉄筋に対して異なる被りを設定できる。例えば、鉄筋嵌着部3を中心にして約72度ずつ回転させて鉄筋スペーサ1を配置することにより、五通りの被りが設定可能となる。
なお、図8においては、外周枠2の平面形状を歪な五角形としたが、これに限られず、鉄筋嵌着部3を上記外周枠2の内方にて五角形の中心からずれた位置に形成するならば、正五角形であってもよい。
図9は、鉄筋スペーサ1の第6の実施形態を示す平面図である。この実施形態は、外周枠2の平面形状を三角形としたものであり、その他の部分は図1〜図3の実施形態と基本的に同じである。ここで、図9に示す外周枠2は、正三角形とされている。そして、鉄筋嵌着部3は、上記外周枠2の内方にて正三角形の中心から何れかの方向にずれた位置に形成されている。
図9に示す鉄筋スペーサ1において、鉄筋嵌着部3が外周枠2の内方にて正三角形の中心からずれた位置(図9においては、右下に偏っている)に形成されているので、上記外周枠2の各辺の外側面から鉄筋嵌着部3までの距離が一様ではなく、図9において、例えば正三角形の三つの辺の外側面からそれぞれ距離x,y,zとなる。したがって、1種類のサイズの鉄筋スペーサ1であっても、型枠内に配置する鉄筋スペーサ1の向きによって、型枠の内側に保持する鉄筋に対して異なる被りを設定できる。例えば、鉄筋嵌着部3を中心にして120度ずつ回転させて鉄筋スペーサ1を配置することにより、三通りの被りが設定可能となる。
なお、図9においては、外周枠2の平面形状を正三角形としたが、これに限られず、鉄筋嵌着部3を上記外周枠2の内方にて三角形の中心からずれた位置に形成するならば、各辺の長さが異なる歪な三角形であってもよい。
以上の説明においては、鉄筋スペーサ1の材質は例えばプラスチックとしたが、本発明はこれに限らず、型枠の内側に該型枠の内面から所定の間隔を保って鉄筋を保持することができるものならば、他の材質(例えば、金属又は木材等)であってもよい。その中で、特に一例として、硫黄の融点(119℃)以上の温度に対する耐熱性を有する材質としてもよい。このような材質としては、ナイロン66から成る耐熱プラスチックがある。ナイロン66は、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸を原料とし、融点が264℃である。
上述のナイロン66から成る耐熱プラスチックで鉄筋スペーサ1を製造すると、当然のことながら、前記外周枠2、鉄筋嵌着部3、案内リブ4及び補強リブ5並びに突起部8,9等は、硫黄の融点(119℃)以上の温度に対する耐熱性を有するものとなる。したがって、上記鉄筋スペーサ1をナイロン66から成る耐熱プラスチックで製造したものにおいては、鉄筋コンクリート製品が、硫黄の融点(119℃)以上の設定温度範囲(例えば、120〜150℃程度)内に加熱して溶融状態の硫黄含有資材を冷却硬化させて成型した硫黄コンクリートから成る場合でも、その製品を型枠により成型する際に、上記型枠の内側に該型枠の内面から所定の間隔を保って鉄筋を保持するのに使用することができる。
ここで、上記硫黄含有資材について説明する。この硫黄含有資材は、常温では固体でありおよそ119〜159℃で溶融するという硫黄の性質を利用して、119℃以上の設定温度範囲内に加熱して溶融させた硫黄に砂や砂利、石炭灰等を混合して、およそ119〜159℃を保持しながら練り混ぜ、これを冷却硬化させて製造した硫黄固化体と呼ばれるものである。又は、同様に加熱して溶融させた硫黄と、この溶融硫黄を変性する硫黄改質剤とを混合して改質硫黄を製造し、この改質硫黄に砂や砂利、石炭灰等を混合して、上記と同様に加熱しながら練り混ぜ、これを冷却硬化させて製造した改質硫黄固化体と呼ばれるものである。すなわち、硫黄含有資材の中には、上記硫黄固化体と改質硫黄固化体とを含むものであり、以下において、単に硫黄固化体と表記した場合は、改質硫黄固化体を含んだ意味であるとする。
上記改質硫黄固化体について更に詳細に説明する。改質硫黄固化体は、硫黄と、硫黄改質剤と、微細粉と、骨材とを原料として製造される。まず、溶融した硫黄と硫黄改質剤とを混合して改質硫黄を製造する。硫黄は、通常の単体硫黄であり、例えば天然産、又は石油や天然ガスの脱硫によって生成した硫黄等が挙げられる。硫黄改質剤は、溶融硫黄を変性、例えば硫黄を重合することによって改質する。この硫黄改質剤としては、硫黄を重合し得る化合物であればよく、例えば炭素数4〜20のオレフィン系炭化水素又はジオレフィン系炭化水素、具体的には、リモネン、ピネン等の環状オレフィン系炭化水素、スチレン、ビニルトルエン、メチルスチレン等の芳香族炭化水素、ジシクロペンタジエン(DCPD)及びそのオリゴマ−、シクロペンタジエン、テトラハイドロインデン(THI)、ビニルシクロヘキセン、ビニルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、シクロオクタジエン等のジエン系炭化水素等の1種又は2種以上との混合物が挙げられる。上記硫黄と硫黄改質剤との混合は、硫黄が溶融した状態、すなわち119〜159℃、好ましくは120〜150℃の温度で行われる。
前記改質硫黄は、硫黄と硫黄改質剤とを溶融混合することで得ることができるが、このときの硫黄改質剤の使用割合は、硫黄と硫黄改質剤との合計量に対して、通常0.1〜30質量%、特に1.0〜20質量%の割合が好ましい。得られた改質硫黄は、所定の温度(例えば150℃)に加温された微細粉と混合されて改質硫黄中間資材とされる。微細粉としては、石炭灰、珪砂、シリカヒューム、ガラス粉末、燃料焼却灰、電気集塵灰及び貝殻粉砕物のうち1種又は2種以上を選択すればよい。
上記得られた改質硫黄中間資材は、溶融状態を保つことのできる温度(例えば130〜140℃)に保持された状態で、例えば130〜140℃程度に加温された骨材と混合される。この骨材は、骨材として使用可能であれば特に限定されず、一般にコンクリートで用いられる骨材を使用できる。このような骨材としては、例えば、天然石、砂、れき、硅砂、鉄鋼スラグ、フェロニッケルスラグ、銅スラグ、金属の製造時に生成される副成物、溶融スラグ類、貝殻及びこれらの混合物等からなる群より選択される1種又は2種以上が挙げられる。上記の改質硫黄中間資材と骨材とを、例えば混練装置を用いて混合することによって改質硫黄資材が製造され、これを冷却して固化させることで改質硫黄固化体が製造される。このような改質硫黄固化体は、例えば特許第4007997号公報に記載された改質硫黄固化体製造システムを使用して製造することができる。
本発明による鉄筋スペーサの実施形態を示す平面図である。 上記鉄筋スペーサの第2の実施形態を示す平面図である。 上記鉄筋スペーサの第3の実施形態を示す平面図である。 図3に示す鉄筋スペーサの斜視図である。 図3に示す鉄筋スペーサを用いて鉄筋に対して異なる被りを設定する状態を示す説明図である。 上記鉄筋スペーサの第4の実施形態を示す平面図である。 上記鉄筋スペーサの使用状態を示す説明図である。 上記鉄筋スペーサの第5の実施形態を示す平面図である。 上記鉄筋スペーサの第6の実施形態を示す平面図である。
符号の説明
1…鉄筋スペーサ
2…外周枠
3…鉄筋嵌着部
4…案内リブ
5…補強リブ
6…切り欠け部
8…点状の突起部
9…連続状の突起部
10…内型枠
11…外型枠
12…たて筋
13…らせん筋
14…補強筋

Claims (5)

  1. 鉄筋コンクリート製品を型枠により成型する際に、上記型枠の内側に該型枠の内面から所定の間隔を保って鉄筋を保持する鉄筋スペーサであって、
    一部に鉄筋を挿入するための切り欠け部を形成した多角形状の外周枠と、
    上記外周枠の内方にて多角形の中心からずれた位置に形成され、内側に鉄筋を嵌着する鉄筋嵌着部と、
    上記外周枠の切り欠け部の縁から上記鉄筋嵌着部に渡って形成され、鉄筋の挿入を案内する案内リブと、
    上記外周枠と鉄筋嵌着部とを連結して補強する補強リブと、
    を備えたことを特徴とする鉄筋スペーサ。
  2. 上記外周枠の外側面には、型枠の内面に当接する点状又は連続状の突起部を設けたことを特徴とする請求項1記載の鉄筋スペーサ。
  3. 上記外周枠の各辺は、外方に向けて凸形の円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の鉄筋スペーサ。
  4. 上記鉄筋コンクリート製品は、硫黄の融点以上の設定温度範囲内に加熱して溶融状態の硫黄含有資材を冷却硬化させて成型した硫黄コンクリートから成るものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄筋スペーサ。
  5. 上記外周枠、鉄筋嵌着部、案内リブ及び補強リブ並びに突起部は、その材質が硫黄の融点以上の温度に対する耐熱性を有するものであることを特徴とする請求項4記載の鉄筋スペーサ。
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