JP2010105355A - 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】突き当てなどの簡易な位置合わせ方法により、安定して超高精度に位置合わせ可能であり、低コストで実現することができる液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】本発明の液滴吐出ヘッドは、外形に位置合わせ基準面を有する液滴吐出ヘッドにおいて、基準面は(110)シリコン基板の異方性エッチングにより形成された(111)垂直面から成り、かつ、(111)垂直面は金属膜又はシリコン窒化膜に覆われていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、記録ヘッドから記録紙等の被記録媒体(以下「用紙」と称するが、材質を紙に限定するものではなく、記録媒体、転写紙、転写材、被記録材などとも称される)に記録液であるインク滴を吐出して記録(画像形成、印写、印字、印刷なども同義語である)を行うものである。
近年、パーソナル・コンピュータ等の処理能力の向上に伴い、記録速度(プリント速度)の高速化及び高画質化が進んでいる。高速化への対応のため記録ヘッドにおいては、複数のヘッドを繋いでノズル数を増加させ、特に大版の記録メディアを印刷するために1スキャンで印刷できる幅を拡大したシリアル型の印刷装置への対応や、ライン状に繋いでライン型プリンタ装置への対応などが図られている。また、カラー画質の高画質化への対応の一つとして、インク色を多く使用できるようにノズル列の多列化が図られており、これについても1ヘッドに全てのノズル列を作り込むのではなく、複数のヘッドやノズル等の部品を並べて対応することが図られている。これら複数のヘッドや部品を繋いでユニットやヘッドを形成する場合、高画像品質を実現するためには全てのノズルの位置が高精度に配置されるようにヘッドや部品を繋がなければならない。また、これらのタイプの装置には一つのヘッドが故障した場合に、故障したヘッドのみを正常なヘッドと交換できるようにすることが求められている。また、記録ヘッドの小型化及び低コスト化が求められている。
このようなヘッドはその外形にヘッドを装置に装着する際の基準を設けることで複数のヘッドを精度良く位置出しすること、及び交換することを可能としている。例えば特許文献1に開示されているヘッドは、吐出口を有するオリフィスプレートと液流路溝列を有した天板と素子基板とこれらの組立基準となるベースプレートから成り、ベースプレートの基準が枠体本体に突き当てられることにより、ヘッドを精度よく並べることを可能にしている。また、複数のヘッドチップを貼り合わせることによりノズル数が多いヘッドの作製を可能にしている例が特許文献2に開示されている。この特許文献2では、ヘッドチップが作り込まれている半導体ウエハを切断し、その同一切断面を基準にして高精度に複数のヘッドチップを貼り合わせることで高精度にノズルを位置合わせすることを可能にしている。
特開2002−316415号公報 特開2001−96753号公報
数のヘッドの位置関係を高精度に実現するには、できる限り部品公差の積み上がらないようにすることが望ましく、その基準となる箇所は非常に高精度に加工されていることが望ましい。例えば基準面の場合、非常に高精度の平面度が要求される。特許文献1では、金属やセラミック等のベースプレートが用いられており、切削した加工面や成形により形成された面の平面度は十ミクロン単位での精度しか得られない。研磨加工等の処理を行うことにより数ミクロンレベルの精度を得ることは可能であるが、加工処理のコストアップが生じることと、1ミクロン以下レベルの精度を得ることは困難である。一方、特許文献2では、シリコンウエハを切断した面を基準としているため、1ミクロン以下レベルの平面精度を安定して得ることは困難である。また、シリコンチップの切断面は接触した際に微小の欠け(チッピング)が生じやすく、それは位置合わせ精度を落とすことになる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、突き当てなどの簡易な位置合わせ方法により安定して超高精度に位置合わせ可能であり、低コストで実現できる液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の液滴吐出ヘッドは、第1の態様として、外形に位置合わせ基準面を有する液滴吐出ヘッドにおいて、基準面は(110)シリコン基板の異方性エッチングにより形成された(111)垂直面から成り、(111)垂直面は金属膜に覆われていることを特徴とする。
本発明の液滴吐出ヘッドは、第2の態様として、外形に位置合わせ基準面を有する液滴吐出ヘッドにおいて、基準面は(110)シリコン基板の異方性エッチングにより形成された(111)垂直面から成り、(111)垂直面はシリコン窒化膜に覆われていることを特徴とする。
本発明のインクカートリッジは、インクジェットヘッドとインクタンクを一体化したインクカートリッジにおいて、インクジェットヘッドが本発明の液滴吐出ヘッドであることを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、液滴吐出ヘッドから記録液を液滴として吐出する画像形成装置において、本発明の液滴吐出ヘッド、又は、本発明のインクカートリッジを有することを特徴とする。
本発明によれば、超高精度に安定して位置合わせすることが可能な液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置を低コストで実現することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態である液滴吐出ヘッドについて図1及び図2を参照して説明する。図1は本実施形態の液滴吐出ヘッドの液室長手方向に沿う断面図であり、図2は本実施形態の液滴吐出ヘッドの液室短手方向(ノズルの並び方向)の断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の液滴吐出ヘッドは、例えば単結晶シリコン基板を異方性エッチングして形成した流路板101と、この流路板101の下面に接合した例えばニッケル電鋳で形成した振動板102と、流路板101の上面に接合したノズル板103とを接合して積層している。
また、本実施形態の液滴吐出ヘッドは、これらによって液滴(インク滴)を吐出するノズル104が連通する流路であるノズル連通路105及び液室106、液室106にインクを供給するための共通液室108に連通するインク供給口109などを形成している。
また、本実施形態の液滴吐出ヘッドは、振動板102を変形させて液室106内のインクを加圧するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)である電気機械変換素子としての2列(図2では1列のみ図示)の積層型圧電素子121と、この圧電素子121を接合固定するベース基板122とを備えている。なお、圧電素子121の間には支柱部123を設けている。この支柱部123は圧電素子部材を分割加工することで圧電素子121と同時に形成した部分であるが、駆動電圧を印加しないので単なる支柱となる。
また、圧電素子121には駆動回路(駆動IC)を搭載したFPC12を接続している。そして、振動板102の周縁部をフレーム部材130に接合している。このフレーム部材130には、圧電素子121及びベース基板122などで構成されるアクチュエータユニットを収納する貫通部131及び共通液室108となる凹部、この共通液室108に外部からインクを供給するためのインク供給口132を形成している。フレーム部材130は、例えばエポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂或いは熱可塑性樹脂で射出成形により形成している。
ここで、流路板101は、例えば結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、ノズル連通路105、液室106となる凹部や穴部を形成したものであるが、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板や感光性樹脂などを用いることもできる。
振動板102は、ニッケルの金属プレートから形成したもので、例えばエレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製しているが、この他、金属板や金属と樹脂との接合部材などを用いることもできる。この振動板102に圧電素子121及び支柱部123を接着剤接合し、更にフレーム部材130を接着剤接合している。
ノズル板103は各液室106に対応して直径10〜30μmのノズル104を形成し、流路板101に接着剤接合している。このノズル板103は、ノズル形成部材の表面に所要の層を介して最表面に撥水層を形成したものである。なお、このノズル板103は、Ni電鋳により形成したものやSUS板をプレス加工したものや樹脂をレーザー加工したものや感光性樹脂をパターニングしたもの等が用いられる。
圧電素子121は、PZT(=Pb(Zr・Ti)O3)から成る圧電材料151とAgPd等からなる内部電極152とを交互に積層した積層型圧電素子(ここではPZT)である。この圧電素子121の交互に異なる端面に引き出された各内部電極152には個別電極153及び共通電極154が接続されている。図示しないが、共通電極154は個別電極153側に引き出されており、個別電極153と共通電極154が同じ面でFPC12と接続されている。本実施形態では、圧電素子121の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室106内インクを加圧する構成としているが、圧電素子121の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室106内インクを加圧する構成とすることもできる。なお、圧電素子として用いる材料についても本実施形態に限られるものでなく、一般に圧電素子材料として用いられるBaTiO3、PbTiO3、(NaK)NbO3等の強誘電体などの電気機械変換素子を用いることもできる。また、本実施形態では圧電素子に積層型のものを用いているが、単板の圧電素子を用いても良い。単板の圧電素子としては切削加工したものや、スクリーン印刷して焼結した厚膜のものや、スパッタや蒸着、或いはゾルゲル法により形成する薄膜のものでも良く、本実施形態に限られるものではない。また、1つの基板122に設けられる圧電素子121は1列としても複数列設けられた構造としてもよい。
このように構成した本実施形態の液滴吐出ヘッドにおいては、例えば圧電素子121に印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電素子121が収縮し、振動板102が下降して液室106の容積が膨張することで、液室106内にインクが流入する。その後、圧電素子121に印加する電圧を上げて圧電素子121を積層方向に伸長させ、振動板102をノズル104方向に変形させて液室106の容積/体積を収縮させることにより、液室106内の記録液が加圧され、ノズル104から記録液の滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電素子121に印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板102が初期位置に復元し、液室106が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室108から液室106内に記録液が充填される。そこで、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、この本実施形態の液滴吐出ヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
ここで、図3(下図)はヘッド全体の横断面図である。図3(上図)はノズル面からみたヘッド全体図である。図3に示すように、フレーム部材130にシリコンチップ200が外縁部の接着剤201により接着されている。シリコンチップ200は(110)面方位のシリコンウエハから形成され、シリコンチップ200の端面Aは異方性エッチングにより形成された(111)面となっており、これが突き当てY方向の基準面となり、ノズル104の列はこのA面と垂直になるようにノズル板103は接合されている。(111)面である端面Aは、シリコンチップ表面である(110)面であるB面と垂直に形成されており、B面はヘッドのZ方向の基準となる。
次にシリコンチップ200について図5を参照して説明する。(110)面方位のシリコンウエハ300(大きさは12インチ径で厚さは約775um)の<112>方向にエッチングパターンを形成する。このエッチングパターンはシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの耐エッチング層を形成した後、フォトリソ技術を用いてパターニングすることにより形成される。その後アルカリ異方性エッチングを行うことにより、ウエハ面に垂直の(111)面が形成される。この(111)面はシリコンの結晶方位により形成されるため、シリコン表面(110)面に対して超高精度の垂直面であり、その面の平面度も超高精度に形成される。ここではウエハの裏面まで貫通したスリット210となっている。なお、アルカリ異方性エッチングのエッチング液は水酸化カリウム(KOH)水溶液、TMAH(テトラメチルアンモニウム水溶液)などのアルカリ液である。
この高精度に形成された(111)面をこのままシリコンの状態で突き当てによる位置決めに使用するとチッピング(欠け)が生じやすい。そのため、突き当て時の接触によりチッピングが生じないように、図6に示すように、チッピング防止膜を少なくとも基準面Aとなるシリコン表面を覆うように形成する。チッピング防止膜の構成としては、シリコン酸化膜301が下地で最表面にはシリコン窒化膜302が形成されている構成とした。なお、シリコン窒化膜302の代わりに、金属膜を用いても良い。さらに金属膜の例として、アルミ等の導電性膜を用いても良い。導電性膜としては他に、CVD法を用いてタングステンやCrやTiを形成しても良く、更にポリアセチレン、ポリアニリン等の導電性高分子膜でも良い。また、絶縁膜も本実施形態に限られない。何れも膜厚は1um以下が望ましく、チッピング防止膜の成膜バラツキは生じるが成膜条件を材料に合わせて調整することで0.1umレベルに制御することが可能である。また、異方性エッチングやチッピング防止膜形成工程など一括大量の処理が可能なため低コストでメカ加工等では難しい超高精度の加工を行うことができる。
このように本実施形態によれば、チッピング防止膜に覆われ、平面度が超高精度に形成された基準面Aを突き当て基準に用いることにより、超高精度に安定して位置合わせすることが可能な液滴吐出ヘッドを得られる。また、本実施形態によれば、一括大量加工が可能な異方性エッチングにより、低コストで超高精度の面を形成できる。
すなわち、本実施形態によれば、外形に位置合わせ基準面を有する液滴吐出ヘッドにおいて、基準面は(110)シリコン基板の異方性エッチングにより形成された(111)垂直面から成り、かつ、(111)垂直面は金属膜に覆われていることを特徴とする。よって、本実施形態では、靭性にすぐれ、展延性があり粘りがある金属膜をシリコン表面に形成することで、シリコンの特徴である「もろさ」を解消し、位置合わせ時に突き当てたとしても破損しづらい構成となり、シリコンの面方位で規定される高精度面を位置合わせ基準として利用することが低コストで可能となる。
また、本実施形態によれば、外形に位置合わせ基準面を有する液滴吐出ヘッドにおいて、基準面は(110)シリコン基板の異方性エッチングにより形成された(111)垂直面から成り、かつ、(111)垂直面はシリコン窒素膜に覆われていることを特徴とする。よって、本実施形態では、極めて硬度が高いシリコン窒化膜をシリコン表面に形成することで、位置合わせ時に突き当てたとしても破損しづらい構成となり、シリコンの面方位で規定される高精度面を位置合わせ基準として利用することが低コストで可能となる。
なお、本実施形態においては、別例として図4に示すように、フレーム部材130には凹部202が設けられ、シリコンチップ200はそこに接着されていても良い。こうすることで、シリコンチップがハンドリング等の際に基準面Aを接触から保護する効果を向上できる(チッピングを防止できる)。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について説明する。本実施形態では、図10に示すように、流路板101の端面に高精度に形成された(111)面を形成し、そこを突き当て基準にする。これにより、本体基準に対するノズル列の垂直度とY方向を高精度に位置決めが可能となる。ヘッドの位置合わせとして高精度に位置合わせが必要な方向は、図10のY方向の位置と、本体基準に対するノズル列の垂直度である。X方向への平行ずれやZ方向への平行ずれに関しては、吐出タイミングにより調整可能であるので実際のプリンタでは問題にならない。また、Z方向のずれ(Z方向に対するノズルの垂直度)は着弾位置ずれの影響は小さくモールド部品などで数十ミクロンのずれでも許容可能であり、本実施形態では樹脂モールド部品であるフレーム130のB面にZ方向の基準を設けている。つまり、高精度な位置合わせが必要な箇所は図10のA面であり、そこに高精度に形成された(111)面を用いることにより高画質のプリンタを提供できる。なお、本実施形態に限らずZ方向の基準も流路板101のC面を用いても良く、Z方向も高精度に位置決めが可能となる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、図7を参照して説明する。本実施形態では、図7に示すように、フレーム部材130にシリコンチップ200を一体成形する。これにより、本体との突き当て基準となるシリコンチップ200の接着工程等が不要となり、低コストでヘッドを製造できる。ノズルプレート103は、シリコンチップの基準面Aを突き当て基準として接合されており、ヘッドを本体に搭載する際も同じ基準面Aを突き当て基準として搭載するため、複数のヘッドを搭載した本体において、ヘッド間のノズル位置を高精度に位置合わせすることが可能となる。
このように本実施形態によれば、基準面は液滴吐出ヘッドの一部を形成する成形部材に一体成形されていることを特徴とする。よって、基準面が形成されたシリコンをヘッドに装着するための工程が不要となり、低コスト化を図れる。
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4について、図8、図9を参照して説明する。図8はシリコンチップ200をノズル面から見た図である。本実施形態では、図8に示すように、シリコンチップ200に、同一方向で離れた2箇所に基準面Aが形成されている。この場合、ヘッドが装着される本体の受け側220は、図9に示すように、2箇所のR形状となっている。本体の受け側をヘッドと同じような超高精度な面を形成するのは困難であり、また高コストを招いてしまう。本体の受け側をR形状などにすることで比較的容易に高精度な点を形成できる。本実施形態のようにヘッドの基準面を複数に形成することで、本体受け側をR形状等の点接触タイプの形態にでき、本体受け側の点とヘッドの面での位置合わせとすることにより、ヘッドの装着精度を向上させることができる。また、シリコンチップ200のチッピング防止膜及び本体受け側220を導電性とする。これにより、図9のように電気的導通により基準面Aが本体受け側220に突き当たっていることを、画像形成装置又はヘッド組立装置に備えられた検知手段で検知することができる。
このように本実施形態によれば、基準面が互いに離れた複数箇所に形成されていることを特徴とする。よって、高精度にヘッドを装置に装着することが可能となる。
また、本実施形態によれば、チッピング防止膜が導電性であることを特徴とする。よって、基準面と電気的な接続が可能となり、基準面を電気的に検知したり、基準面を通してヘッドを駆動したりすることなどが可能となる。
また、本実施形態によれば、複数箇所の導電性の突き当て部が設けられ、突き当て部の導通により基準面が突き当たっていることを検知できることを特徴とする。よって、ヘッドや部品が装置の所望の位置に装着されていることを正確に容易に検知することが可能となる。
〔実施形態5〕
本発明の一実施形態であるインクカートリッジについて説明する。本実施形態のインクカートリッジは、上記各実施形態のいずれかで説明した液滴吐出ヘッドと、この液滴吐出ヘッドに対してインクを供給するインクタンクとを一体化したものである。このようにインクタンク一体型のヘッドの場合、高速印刷と高画質化を両立でき、交換可能で安価なインクカートリッジを提供できる。
このように本実施形態によれば、上記各実施形態のいずれかで説明した液滴吐出ヘッドを有することを特徴とする。よって、低コストで超高精度に安定して位置合わせすることが可能なインクカートリッジを得られる。
〔実施形態6〕
本発明の一実施形態である画像形成装置について図11及び図12を参照して説明する。本実施形態の画像形成装置は、上記各実施形態のいずれかの液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする。図11は、本実施形態の画像形成装置の全体構成を示す側断面図であり、図12は、本実施形態の画像形成装置の要部を示す平面図である。
図11及び図12に示す本実施形態の画像形成装置は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド1と、ガイドレール2とにより、キャリッジ3を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ4でタイミングベルト5を介して図12の矢示方向(主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ3には、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個の液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド107を、複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。なお、記録ヘッド107を構成する液滴吐出ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータを用いたものを使用している。
また、キャリッジ3には、記録ヘッド107に各色のインクを供給するための各色のサブタンク108を搭載している。このサブタンク8には図示しないインク供給チューブを介してメインタンク(インクカートリッジ)からインクが補充供給される。
本実施形態では、サブタンク8と記録ヘッド107で、上記各実施形態のいずれかの液滴吐出ヘッドを構成しているが、記録ヘッド107だけを上記各実施形態のいずれかの液滴吐出ヘッドで構成し、別途サブタンク8を設ける構成とすることもできる。あるいは、サブタンクを用いないでインクカートリッジを搭載する構成とすることもできる。
一方、給紙カセット110などの用紙積載部(圧板)111上に積載した用紙112を給紙するための給紙部として、用紙積載部111から用紙112を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙ローラ)113に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド114を備え、この分離パッド114は給紙ローラ113側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙112を記録ヘッド107の下方側で搬送するための搬送部として、用紙112を静電吸着して搬送するための搬送ベルト121と、給紙部からガイド115を介して送られる用紙112を搬送ベルト21との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ22と、略鉛直上方に送られる用紙112を略90°方向転換させて搬送ベルト21上に倣わせるための搬送ガイド23と、押さえ部材124で搬送ベルト21側に付勢された先端加圧コロ125とを備えている。また、搬送ベルト21表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ26を備えている。
ここで、搬送ベルト21は、無端状ベルトであり、搬送ローラ127とテンションローラ128との間に掛け渡されて、副走査モータ31からタイミングベルト32及びタイミングローラ133を介して搬送ローラ127が回転されることで、図12のベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。なお、搬送ベルト21の裏面側には記録ヘッド107による画像形成領域に対応してガイド部材129を配置している。
また、図12に示すように、搬送ローラ127の軸には、スリット円板134を取り付け、このスリット円板134のスリットを検知するセンサ135を設けて、これらのスリット円板134及びセンサ135によってエンコーダ136を構成している。
帯電ローラ126は、搬送ベルト21の表層に接触し、搬送ベルト21の回動に従動して回転するように配置され、加圧力として軸の両端に各2.5Nをかけている。
また、キャリッジ3の前方側には、図11に示すように、スリットを形成したエンコーダスケール142を設けている。また、キャリッジ3の前面側にはエンコーダスケール142のスリットを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ143を設けている。これらエンコーダスケール142及びエンコーダセンサ143によって、キャリッジ3の主走査方向位置(ホーム位置に対する位置)を検知するためのエンコーダ144を構成している。
また、背部には両面給紙ユニット161が着脱自在に装着されている。この両面給紙ユニット161は、搬送ベルト21の逆方向回転で戻される用紙112を取り込んで反転させて再度カウンタローラ22と搬送ベルト21との間に給紙する。
このように構成した本実施形態の画像形成装置においては、給紙部から用紙112が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙112はガイド115で案内され、搬送ベルト21とカウンタローラ22との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド23で案内されて先端加圧コロ125で搬送ベルト21に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、図示しない制御回路によって高圧電源から帯電ローラ126に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト21が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト21上に用紙112が給送されると、用紙112が搬送ベルト21に静電力で吸着され、搬送ベルト21の周回移動によって用紙112が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ3を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド107を駆動することにより、停止している用紙112にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙112を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙112の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙112を排紙トレイ54に排紙する。
また、両面印刷の場合には、表面(最初に印刷する面)の記録が終了したときに、搬送ベルト21を逆回転させることで、記録済みの用紙112を両面給紙ユニット161内に送り込み、用紙112を反転させて(裏面が印刷面となる状態にして)再度カウンタローラ22と搬送ベルト21との間に給紙し、タイミング制御を行って、前述したと同様に搬送ベル21上に搬送して裏面に記録を行った後、排紙トレイ54に排紙する。
なお、上述した本実施形態に係る画像形成装置は、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、これらの複合機などにも適用することができる。また、インク以外の液体、例えばDNA試料やレジスト、パターン材料などを吐出する液滴吐出ヘッドや液滴吐出装置、或いはこれらを備える画像形成装置にも適用することができる。
なお、本実施形態の画像形成装置は、上記各実施形態のいずれかの液滴吐出ヘッドの代わりに、上記実施形態5のインクカートリッジを備えるようにしてもよい。
このように本実施形態によれば、高画質、高速印刷、ヘッド交換が可能な画像形成装置を提供できる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの液室長手方向に沿う断面図である。 本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの液室短手方向(ノズルの並び方向)の断面図である。 上図はノズル面からみた本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッド全体を示す図であり、下図は本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッド全体の横断面図である。 本発明の実施形態1の別例に係る液滴吐出ヘッド全体の横断面図である。 本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドのシリコンチップを説明する図である。 図5に示すC−C’の断面図である。 本発明の実施形態3に係る液滴吐出ヘッド全体の横断面図である。 本発明の実施形態4に係る液滴吐出ヘッドのシリコンチップをノズル面から見た図である。 本発明の実施形態4に係る液滴吐出ヘッドの本体の受け側を示す図である。 上図はノズル面からみた本発明の実施形態2に係る液滴吐出ヘッド全体を示す図であり、下図は本発明の実施形態2に係る液滴吐出ヘッド全体の横断面図である。 本発明の実施形態6に係る画像形成装置の全体構成を示す側断面図である。 本発明の実施形態6に係る画像形成装置の要部構成を示す平面図である。
符号の説明
1 ガイドロッド
2 ガイドレール
3 キャリッジ
4 主走査モータ
5 タイミングベルト
8 サブタンク
12 FPC
21 搬送ベルト
22 カウンタローラ
23 搬送ガイド
31 副走査モータ
32 タイミングベルト
52 排紙ローラ
53 排紙コロ
54 排紙トレイ
101 流路板
102 振動板
103 ノズル板(ノズルプレート)
104 ノズル
105 ノズル連通路
106 液室
107 記録ヘッド
108 共通液室
109 インク供給口
110 給紙カセット
111 用紙積載部
112 用紙
113 半月コロ(給紙ローラ)
114 分離パッド
115 ガイド
121 積層型圧電素子
122 ベース基板
123 支柱部
124 押さえ部材
125 先端加圧コロ
126 帯電ローラ
127 搬送ローラ
128 テンションローラ
129 ガイド部材
130 フレーム部材
131 貫通部
132 インク供給口
133 タイミングローラ
134 円板
135 センサ
136 エンコーダ
142 エンコーダスケール
143 エンコーダセンサ
144 エンコーダ
151 圧電材料
152 内部電極
153 個別電極
154 共通電極
161 両面給紙ユニット
200 シリコンチップ
201 接着剤
202 凹部
210 スリット
220 本体受け側
300 シリコンウエハ
301 シリコン酸化膜
302 シリコン窒化膜

Claims (9)

  1. 外形に位置合わせ基準面を有する液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記基準面は(110)シリコン基板の異方性エッチングにより形成された(111)垂直面から成り、
    前記(111)垂直面は金属膜に覆われていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 外形に位置合わせ基準面を有する液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記基準面は(110)シリコン基板の異方性エッチングにより形成された(111)垂直面から成り、
    前記(111)垂直面はシリコン窒化膜に覆われていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  3. 前記基準面は、凹部内に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記基準面は、前記液滴吐出ヘッドの一部を形成する成形部材に一体成形されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記基準面は、互いに離れた複数箇所に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記金属膜は、導電性であることを特徴とする請求項1、3〜5のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 複数箇所の導電性の突き当て部が設けられ、
    前記突き当て部の導通により前記基準面が突き当たっていることが検知されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  8. インクジェットヘッドとインクタンクを一体化したインクカートリッジにおいて、
    前記インクジェットヘッドが請求項1〜7のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドであることを特徴とするインクカートリッジ。
  9. 液滴吐出ヘッドから記録液を液滴として吐出する画像形成装置において、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド、又は、請求項8記載のインクカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置。
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JP2012086402A (ja) * 2010-10-18 2012-05-10 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッドユニット、及び、液体噴射装置
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