JP2010103423A - 発振回路及び半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な回路を付加することなく、消費電力を十分に低減できるようにした発振回路及び半導体装置を提供する。
【解決手段】信号反転増幅器10と、フィードバック回路とを備え、信号反転増幅器10は、SOI基板10にそれぞれ形成されたpチャネル型のPD−SOI−MOSFET11及びnチャネル型のPD−SOI−MOSFET12を有し、フィードバック回路は、信号反転増幅器10の出力側と入力側との間に接続された水晶振動子21を有する。信号反転増幅器10では、MOSFET11、12が直列に接続されると共に、直列に接続されたMOSFET11、12の両端に電圧が印加される。また、フィードバック回路は、信号反転増幅器10から出力された信号を当該信号反転増幅器10にフィードバック入力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発振回路及び半導体装置に関する。
従来から、電子機器には発振回路が広く用いられている(例えば、特許文献1、2を参照。)。発振回路は、例えば、複数の回路間で同期を取ることを目的としたクロックパルスの発生源として使用される。このような発振回路には種々のものが知られているが、その中でも、圧電体である水晶振動子を用いた発振回路は発振周波数の精度が非常に高いため、例えば時刻機能を有する電子機器で広く用いられている。時刻機能を有する代表的な電子機器としては、例えば、時計(ウオッチ)、携帯電話、モバイルパソコン等の携帯型電子機器がある。電子機器の多くは、待ち受け時(スタンドバイ時)にも時刻機能は動作している。
ここで、携帯型電子機器のスタンドバイ時の消費電力(以下、スタンドバイ消費電力ともいう。)に着目すると、スタンドバイ消費電力において、発振回路の消費電力(以下、発振回路消費電力)が占める割合が非常に大きい。携帯型電子機器では、バッテリなど、使用可能な電源容量に限りがあるため、その省電力化は常に望まれており、その一環として、スタンドバイ消費電力の多くを占める発振回路消費電力の低減が望まれている。発振回路では、信号反転増幅器に電源電圧を印加すると、信号反転増幅器の出力が180度位相反転されて、信号反転増幅器を構成する一対のトランジスタのゲート電極にフィードバック入力される。このフィードバック動作により、信号反転増幅器を構成する一対のトランジスタが交互にオン(On)/オフ(Off)駆動され、発振出力が次第に増加し、ついには水晶振動子が安定した振動を行うようになる。
一方で、従来から、SOI構造(Silicon on Insulator)を有するMOSFETが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。ここで、SOI構造とは、絶縁膜上にシリコン薄膜(SOI層)を積層した構造であり、SOI構造を有するMOSFET(以下、SOI−MOSFETともいう。)とは、このSOI層に形成されたMOSFETのことである。SOI−MOSFETは、接合容量の低減と、低閾値電圧による動作電圧の低下とを可能にするという特徴を有し、低消費電力による動作が要求される各種回路を実現する技術として注目されている。このようなSOI−MOSFETには、チャネル領域に相当するSOI領域に、シリコン層からなるボディ領域が形成されている。このボディ領域に、多数キャリアが存在する中性領域があるか否かによって、SOI−MOSFETの特性は異なったものとなる。ここで、ボディ領域に中性領域が存在するものは部分空乏型(PD:Partially Depleted)と呼ばれ、中性領域が存在しないものは完全空乏型(FD:Fully Depleted)と呼ばれている。
完全空乏型のSOI−MOSFET(以下、FD−SOI−MOSFETともいう。)は、バルク型と比べてS値が小さいため、オフ(off)リーク電流を増加させずに閾値電圧を低く設定することができ、低消費電力化に適している。その反面、SOI層に要求される薄膜化が厳しく、膜厚の均一化が難しいため、閾値電圧がばらつき易いというデメリットがある。これに対して、部分空乏型のSOI−MOSFET(以下、PD−SOI−MOSFETともいう。)は、SOI層の膜厚に製造上のマージンがあり、バルク型と同じプロセスを使うことができる、という大きな利点がある。また、完全空乏型と同様、接合容量も低いため、高速動作、低消費電力が可能である。
さらに、PD−SOI−MOSFETには、ボディ領域をソース領域に電気的に接続してその電位を固定したもの(いわゆる、ボディタイ型)と、ボディ領域を他の領域と電気的に接続しないでその電位を浮遊させたもの(いわゆる、フローティングボディ型)とがある。ボディタイ型はキャリアの逃げ場があるので空乏層が拡がりやすく、その特性はバルク型に近いものとなる。一方、フローティングボディ型はキャリアの逃げ場がないので空乏層は拡がりにくく、その特性は完全空乏型に近いものとなる。
特開2002−111005号公報 特開平10−325886号公報
ところで、特許文献1に開示された発振回路では、起動時と同じように安定振動時(即ち、安定発振時)も、信号反転増幅器が有する一対のトランジスタが交互にオン/オフ駆動されて水晶振動子が安定した振動を行い、起動時も安定振動後も同じ電力を供給するようになっていた。しかしながら、安定振動後は、水晶振動子にその慣性エネルギーの損失分に相当するエネルギーを補充するだけで、その振動を安定して継続させることができる。このため、安定振動時における発振回路消費電力には無駄があり、スタンドバイ消費電力の低減が不十分であった。
また、例えば、特許文献2に開示された発振回路では、信号反転増幅器の出力に同期してトランジスタをオン/オフ駆動する電力制御回路を導入して、安定振動時の発振回路消費電力の削減を実現している。しかしながら、このような構成では、電力制御回路を駆動するために新たな電力が必要となるので、上記の削減分が多少でも相殺されてしまい、発振回路消費電力を十分に低減することができない可能性があった。
そこで、本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、特別な回路を付加することなく、消費電力を十分に低減できるようにした発振回路及び半導体装置の提供を目的とする。
・上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る発振回路は、信号反転増幅器、を備え、前記信号反転増幅器は、絶縁層上の半導体層にそれぞれ形成された第1トランジスタ及び第2トランジスタ、を有し、前記第1トランジスタは、前記半導体層上にゲート絶縁膜を介して形成された第1ゲート電極と、前記第1ゲート電極の側方下の前記半導体層に形成された第1ソース領域又は第1ドレイン領域と、を含み、前記半導体層のうちの前記第1ソース領域と前記第1ドレイン領域とに挟まれた第1ボディ領域は電気的に浮遊している状態に置かれ、且つ、前記第1ゲート電極に閾値電圧が印加されたときに前記第1ボディ領域が部分的に空乏化し、前記第2トランジスタは、前記半導体層上にゲート絶縁膜を介して形成された第2ゲート電極と、前記第2ゲート電極の側方下の前記半導体層に形成された第2ソース領域又は第2ドレイン領域と、を含み、前記半導体層のうちの前記第2ソース領域と前記第2ドレイン領域とに挟まれた第2ボディ領域は電気的に浮遊している状態に置かれ、且つ、前記第2ゲート電極に閾値電圧が印加されたときに前記第2ボディ領域が部分的に空乏化することを特徴とするものである。
ここで、「第1(又は、第2)ボディ領域は電気的に浮遊している状態に置かれ」とは、即ち、第1(又は、第2)トランジスタがフローティングボディ型であることを意味する。また、「第1(又は、第2)ゲート電極に閾値電圧が印加されたときに第1(又は、第2)ボディ領域が部分的に空乏化する」とは、即ち、第1(又は、第2)トランジスタが部分空乏型であることを意味する。
このような構成であれば、第1トランジスタはヒステリシスを有し、第1(又は、第2)ボディ領域の電位が安定する前は閾値電圧の絶対値が低く、安定した後は閾値電圧の絶対値が高くなる。ここで、発振回路の起動又はその直後(以下、起動時ともいう。)であり、振動子が立ち上がり不安定な振動を行う状態においては、第1(又は、第2)ボディ領域の電位は第1(又は、第2)ゲート電極の印加電位方向に変化するため、第1(又は、第2)トランジスタの閾値電圧の絶対値は低い。従って、信号反転増幅器の利得(gain)を高めることができ、振動子により大きな電力を供給することができる。これにより、振動子に安定した振動を早く行うよう促すことができる。
また、発振回路の起動から例えば数秒が経過すると、振動子が安定した振動を行うようになる。この安定した振動を行う状態(以下、安定振動時ともいう。)では、第1(又は、第2)ボディ領域の多数キャリア数は安定し、第1(又は、第2)トランジスタの閾値電圧の絶対値は高くなる。従って、信号反転増幅器の利得を低くすることができ、振動子に供給する電力を小さくすることができる。ここで、安定振動時は、振動子に慣性エネルギーの損失分に相当する電力を供給するだけで、振動子は安定した振動を継続させることができる。それゆえ、安定振動時に、発振回路が消費する電力(即ち、発振回路消費電力)を小さくすることができる。
従来例と比べて、発振回路消費電力を低減するために、特別な回路を追加する必要はないため、回路構成を簡単にすることができる。また、余分な回路動作の消費電力が発生しない。
・また、上記の構成において、前記信号反転増幅器の出力側と入力側との間に接続された振動子を有し、前記信号反転増幅器から出力された信号を前記信号反転増幅器にフィードバック入力するフィードバック回路、をさらに備え、前記第1トランジスタはnチャネル型であり、前記第2トランジスタはpチャネル型であり、前記信号反転増幅器では、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとが直列に接続されると共に、直列に接続された前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタの両端に電源電圧が印加されることを特徴としても良い。ここで、「振動子」としては、例えば、水晶振動子、AT振動子、又は、SAW(弾性表面波)デバイスが挙げられる。このような構成であれば、いわゆるコルピッツ型の発振回路を構成することができる。
・また、上記の構成において、前記第1ボディ領域は前記第1ソース領域よりも低い電位であり、前記第2ボディ領域は前記第2ソース領域よりも高い電位である状態において、前記第1トランジスタの閾値電圧と前記第2トランジスタの閾値電圧の絶対値の和は、前記電源電圧の絶対値以上の値となり、且つ、前記第1トランジスタの閾値電圧と前記第2トランジスタの閾値電圧の絶対値は、それぞれ前記電源電圧の絶対値未満の値となっていることを特徴としても良い。ここで、「第1ボディ領域は第1ソース領域よりも低い電位であり、第2ボディ領域は第2ソース領域よりも高い電位である状態」とは、即ち、安定振動時のことを意味する。このような構成であれば、安定振動時に、第1トランジスタ及び第2トランジスタが同時にオン(On)することを防ぐことができる。従って、信号反転増幅器に流れるショート電流を大幅に制限することができ、発振回路消費電力のさらなる低減が可能である。
・また、上記の構成において、前記第1ボディ領域は前記第1ソース領域と同電位であり、前記第2ボディ領域は前記第2ソース領域と同電位である状態において、前記第1トランジスタの閾値電圧と前記第2トランジスタの閾値電圧の絶対値の和は、前記電源電圧の絶対値未満の値に設定されていることを特徴としても良い。ここで、「第1ボディ領域は第1ソース領域と同電位であり、第2ボディ領域は第2ソース領域と同電位である状態」とは、即ち、起動時のことを意味する。このような構成であれば、振動子が起動直後の不安定な振動を行う状態において、信号反転増幅器に流れるショート電流を制限しないようにすることができる。従って、振動子により多くの電力を供給することができ、安定した振動をより早く行うように促すことができる。
・また、上記の構成において、前記電源電圧の絶対値と、前記信号反転増幅器にフィードバック入力される信号の絶対値は、それぞれ0.6[V]以下の大きさであることを特徴としても良い。このような構成であれば、第1ボディ領域及び第2ボディ領域において、インパクトイオナイゼーションが発生しないためペアクリエーション(即ち、電子−ホール対の生成)をそれぞれ抑制することができ、これら各領域の電位の状態が意図しない方向に変動してしまうことを防ぐことができる。これにより、発振回路の特性の安定化に寄与することができる。
・また、上記の構成において、前記半導体層における酸素濃度及び炭素濃度は、それぞれ原子数で10[ppm]以下であることを特徴としても良い。このような構成であれば、絶縁層上の半導体層において、酸素又は炭素に起因した欠陥を少なくすることができる。従って、例えば、半導体層に形成されたpn接合に逆バイアスが印加された場合でも、リーク電流(即ち、逆バイアス接合リーク)が流れにくいようにすることができる。これにより、pn接合面において、単位面積当たりの逆バイアス接合リーク量を小さくすることができる。
・また、上記の構成において、前記第1ソース領域の深さと前記第1ドレイン領域の深さは、それぞれ前記半導体層の厚さと同じであることを特徴としても良い。このような構成であれば、第1ソース領域の下部と第1ドレイン領域の下部はそれぞれ絶縁層と接触するため、第1ソース領域と第1ボディ領域との接合面の面積(以下、接合面積ともいう。)、及び、第1ドレイン領域と第1ボディ領域との接合面積をそれぞれ小さくすることができる。従って、第1トランジスタにおいて、逆バイアス接合リークを抑制することができる。
・また、上記の構成において、前記第2ソース領域の深さと前記第2ドレイン領域の深さは、それぞれ前記半導体層の厚さと同じであることを特徴としても良い。このような構成であれば、第2ソース領域の下部と第2ドレイン領域の下部はそれぞれ絶縁層と接触するため、第2ソース領域と第2ボディ領域との接合面の面積(以下、接合面積ともいう。)、及び、第2ドレイン領域と第2ボディ領域との接合面積をそれぞれ小さくすることができる。従って、第2トランジスタにおいて、逆バイアス接合リークを抑制することができる。
逆バイアス接合リークが少ないことにより、安定振動時、第1、第2トランジスタの閾値絶対値は高い値で安定する。なぜなら、安定振動時には、第1、第2トランジスタのソースとボディ電位が逆バイアスになっており、また、pn接合間のキャリア移動は無視でき、ボディ中性領域の多数キャリア数が変化しないためである。
このように、安定発振(振動)後には、起動時に比べて少ないエネルギー、すなわち、振動子の慣性エネルギー損失分だけのエネルギー供給のみで発振を継続させることができるようになる。
・また、本発明の別の形態に係る半導体装置は、上記の構成を有する発振回路を集積回路の一部として具備することを特徴とするものである。このような構成であれば、発振回路に特別な回路を付加しなくても、その消費電力を低減することができるので、半導体装置の省電力化に寄与することができる。このような半導体装置は、小型・軽量のバッテリで長時間の動作が要求される時計(ウオッチ)、携帯電話、モバイルパソコン等の携帯型電子機器に適用して極めて好適である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する各図において、同一の構成を有する部分には同一の符号を付し、その重複する説明は省略する。
(1)第1実施形態
<発振回路の構成例について>
図1は、本発明の第1実施形態に係る発振回路100の構成例を示す回路図である。図1に示すように、この発振回路100はいわゆるコルピッツ型であり、信号反転増幅器10とフィードバック回路とを備える。
これらの中で、信号反転増幅器10は、pチャネル型のMOSFET11と、nチャネル型のMOSFET12とを有する。図1に示すように、pチャネル型のMOSFET11のソース(S)は例えば正の電源電位VDD側に接続され、そのドレイン(D)は発振回路100の出力端子32側に接続されている。また、nチャネル型のMOSFET12のソースはアース電位VGND側に接続され、そのドレインは出力端子32側に接続されている。つまり、pチャネル型のMOSFET11とnチャネル型のMOSFET12とが直列に接続されており、MOSFET11のソースは電源電位VDD側に接続され、MOSFET21のソースはアース電位VGND側に接続されている。信号反転増幅器10は、電源電位VDDとアース電位VGNDとの電位差(即ち、電源電圧)により電力供給を受けて、ゲート(G)に入力された信号を反転増幅するようになっている。また、信号反転増幅器10のゲート(即ち、MOSFET11、12の各ゲート)は発振回路100の入力端子31側に接続されている。
一方、フィードバック回路は、水晶振動子21と、フィードバック抵抗22と、位相補償用のコンデンサ23、24とを有する。図1に示すように、水晶振動子21の一端は発振回路100の入力端子31側に接続され、その他端は出力端子32側に接続されている。また、フィードバック抵抗22の一端も発振回路100の入力端子31側に接続され、その他端は出力端子32側に接続されている。つまり、水晶振動子21とフィードバック抵抗22はそれぞれ信号反転増幅器10に並列に接続されている。さらに、コンデンサ23の一端は発振回路100の入力端子31側に接続され、その他端はアース電位VGND側に接続されている。コンデンサ24の一端は発振回路100の出力端子32側に接続され、その他端はアース電位VGND側に接続されている。次に、信号反転増幅器10が有するMOSFET11、12の構成例について説明する。
<信号反転増幅器について>
図2は、信号反転増幅器10の断面構成の一例を示す図である。図2に示すように、pチャネル型のMOSFET11は、支持基板51と、支持基板51上に形成された絶縁層52と、絶縁層52上に形成されたシリコン薄膜(SOI層)53と、を含むSOI基板50に形成されたものであり、SOI層53上にゲート絶縁膜62を介して形成されたゲート電極63と、ゲート電極63の側方下のSOI層53に形成されたp型のソース領域64又はドレイン領域65と、を有する。このpチャネル型のMOSFET11は、断面視でSOI層53の下部が絶縁層52で覆われると共に、その側方が素子分離絶縁膜54で囲まれており、周囲から素子分離されている。また、SOI層53のうちのソース領域64とドレイン領域65とに挟まれたボディ領域66は、他の端子等に接続されておらず、電気的に浮遊した状態に置かれている(即ち、フローティングボディ型)。さらに、ゲート電極63に閾値電圧が印加されたときにボディ領域66が部分的に空乏化するようになっている(即ち、部分空乏型)。つまり、ボディ領域66は空乏層66aと中性領域66bとに分かれる。このように、信号反転増幅器10が有するpチャネル型のMOSFET11は、フローティングボディ型のPD−SOI−MOSFETである。
また、図2に示すように、nチャネル型のMOSFET12も、SOI基板50に形成されたものであり、SOI層53上にゲート絶縁膜72を介して形成されたゲート電極73と、ゲート電極73の側方下のSOI層53に形成されたn型のソース領域74又はドレイン領域75と、を有する。このnチャネル型のMOSFET12は、断面視でSOI層53の下部が絶縁層52で覆われると共に、その側方が素子分離絶縁膜54で囲まれており、周囲から素子分離されている。また、ボディ領域76は、他の端子等に接続されておらず、電気的に浮遊した状態に置かれている(即ち、フローティングボディ型)。さらに、ゲート電極73に電圧が閾値印加されたときにボディ領域76が部分的に空乏化するようになっている(即ち、部分空乏型)。つまり、ボディ領域76は空乏層76aと中性領域76bとに分かれる。このように、信号反転増幅器10が有するnチャネル型のMOSFET12も、フローティングボディ型のPD−SOI−MOSFETである。
上述のMOSFET11、12を有する信号反転増幅器10と、フィードバック回路とを備えた発振回路100は、例えば、集積回路の一部として他の回路と共にSOI基板50に形成され、半導体装置に具備されている。
ところで、フローティングボディ型のPD−SOI−MOSFETでは、その起動初期の数秒間、閾値電圧の絶対値が低く、時間の経過と共に、閾値電圧の絶対値が高くなる傾向がある。このような閾値電圧の変動は、起動初期の数秒間は、ボディ電位絶対値が上昇し、ボディ領域のうちの中性領域とソース領域との間に順方向のバイアスが働き、ソース領域の多数キャリアが中性領域に移動して、ボディ中性領域の多数キャリアを消滅させるため、ボディ領域全体の電位が不安定となることに起因している。この点について、nチャネル型のMOSFET12を例に用いて説明する。
図3(a)〜図4(b)はボディ領域76の状態の変化を示す図であり、これらのうちの各図(a)は空乏層76aと中性領域76bの広がり具合を示す概念図であり、各図(b)はボディ領域76をソース端表面から深さ方向へ切断したときの切断面におけるポテンシャルエネルギー分布を深さ方向に沿って示した図である。図3(b)及び図4(b)において、横軸はポテンシャルエネルギーを示し、縦軸はボディ領域76の表面からの深さを示している。φfはボディ領域のフェルミレベルEfの関数で、q・Φf=Ef−Eiである。ここでEiはイントリンジックシリコンフェルミレベル、qは電子の電荷量である。2φfは閾値電圧に相当する。
まず、図3(a)において、ゲート電極73にゲート電圧Vgを印加すると共に、ソース領域74とドレイン領域75との間にドレイン電圧Vdを印加する。ゲート電圧Vgとドレイン電圧Vdは共に、直流電圧(即ち、周期的に方向が変化しない電圧)である。一例として、ソース領域74とドレイン領域75との間にドレイン電圧Vd=0.5(V)を印加し、この状態でゲート電圧Vgを例えば0(V)から0.4(V)にする。なお、ドレイン電圧Vdは、図1に示した電源電圧VDDに相当する。また、ここでは、閾値電圧がゲート印加電圧0.4Vより小さい場合について説明する。
すると、図3(a)に示すように、ボディ領域76において空乏層76aは大きく下方へ広がり、その分だけ中性領域76bは(破線の領域から実線の領域まで)小さくなる。これを図3(b)に示す。Vgを0Vから0.4Vに上げると、空乏層はすぐには広がらないため、ボディ領域76のポテンシャルエネルギー(即ち、電位)も全体的に上昇する(過程I)。
また、この過程Iでは、ボディ領域76の電位はソース領域74の電位よりも高い。このため、図3(a)及び(b)において、p型であるボディ領域76とn型であるソース領域74との間には順方向のバイアスが働き、ソース領域74から中性領域76bに電子eが流れ込む。その結果、中性領域76bにおいて多数キャリアであるホールhと電子eとが再結合してホールhが減少し、中性領域76bが小さくなる(即ち、空乏層76aが拡がる)ため、中性領域76bの電位が徐々に下がる(過程II)。この中性領域76bへの電子eの流れ込みは、中性領域76bの電位がソース領域74の電位とほぼ同じ大きさになるまで続く。中性領域76bの電位とソース領域74の電位がほぼ同じ大きさになると、順方向のバイアスが働かなくなるので電子eの流れ込みが止まり、中性領域76bの縮小も止まる。つまり、ソース領域74とボディ領域(空乏層76aと中性領域76b)とが平衡状態となり、ボディ領域76の電位(多数キャリア数)が安定する。起動初期の数秒間において、nチャネル型のMOSFET12がオン(On)している間は、過程Iと過程IIとが並行して進む。
そして、中性領域76bの多数キャリア数が安定すると、図4(a)及び(b)に示すように、MOSFET12のオン/オフ駆動に合わせてボディ領域76の電位は全体的にシフトするようになる(過程III、IV)。これらの過程III、IVでは、中性領域76bの電位はソース領域74の電位よりも低くなり、ボディ領域76とソース領域74との間には逆方向のバイアスが働くので、ソース領域74と中性領域76bとの間で電荷eの移動は生じにくい。そのため、中性領域76bの大きさ、すなわち、多数キャリア数はほとんど変化しない。空乏層76aと中性領域76bとが平衡状態を維持したまま、MOSFET12のオン/オフ駆動に合わせて、ボディ領域76の電位は全体的に下降、上昇を繰り返す。
図5は、MOSFET12の起動時の伝達特性を実際に測定した結果を示す図である。ここで、「伝達特性」は電流−電圧特性と呼ぶこともでき、例えばId−Vg特性のことである。Idはソース領域74とドレイン領域75との間を流れる電流(即ち、ドレイン電流)であり、Vgはゲート電極73に印加される電圧(即ち、ゲート電圧)のことである。図5において、横軸はゲート電圧Vgを示し、縦軸はドレイン電流Idを示す。ここでは、ドレイン電圧Vd=0.4[V]を維持したまま、ゲート電圧Vgを0(V)から0.4(V)まで徐々に大きくし、その後、0.4(V)から0(V)まで徐々に小さくした。
図5に示すように、ゲート電圧Vgを上昇させる過程で測定される伝達特性と、ゲート電圧Vgを下降させる過程で測定される伝達特性は一致していない。ドレイン電流Idの値についてVgの上昇時と下降時を比較すると、上昇時>下降時であり、この差ΔIdがヒステリシスである。
図6は、MOSFET12の安定時の伝達特性を実際に測定した結果を示す図である。図6において、横軸はゲート電圧Vgを示し、縦軸はドレイン電流Idを示す。ここでは、ゲート電圧Vg=0.4Vを数秒印加して、中性領域の多数キャリア数が安定した後ドレイン電圧Vd=0.4[V]を維持したまま、ゲート電圧を0.4[V]から0[V]まで徐々に小さくした。その後、ドレイン電圧Vd=0.4[V]を維持したまま、中性領域の多数キャリア数が安定した状態で、ゲート電圧Vgを0(V)から0.4(V)まで徐々に大きくしている。
図6に示すように、ゲート電圧Vgを上昇させる過程で測定される伝達特性と、ゲート電圧Vgを下降させる過程で測定される伝達特性はほぼ一致している。即ち、ドレイン電流Idの値についてVgの上昇時と下降時を比較すると、上昇時≒下降時であり、ΔIdはほとんど見られない。つまり、ヒステリシスが抑えられている。
図5及び図6を比較してわかるように、ドレイン電流Idの値は起動時の方が安定時よりも高い値となっている。例えば、ゲート電圧Vg=0.4(V)の時のドレイン電流Idを比較すると、起動時のドレイン電流Idは1.0E−6(A)以上の値であるのに対して、安定時のドレイン電流Idは1.0E−6(A)以下の値である。このことから、起動時の方が安定時よりも、同じゲート電圧Vgでより大きなドレイン電流Idを流すことができ、より大きな電力を供給することができることがわかる。即ち、起動時の方が安定時よりも、相互コンダクタンスgm=ΔI/ΔV、の値が大きいということがわかる。
図7(a)及び(b)は、MOSFET12を連続してオン/オフ駆動させたときのオン電流とオフリーク電流を実際に測定した結果を示す図である。図7(a)の横軸は時間を示し、縦軸はオン電流を示す。また、図7(b)の横軸は時間を示し、縦軸はオフリーク電流を示す。ここでは、ゲート電極73とドレイン領域75とを電気的に接続(即ち、短絡)すると共に、ゲート・ソース間に電圧Vgs=0.4Vを500msec間隔で印加した。
図7(a)に示すように、電圧Vgsのパルスの印加を開始すると、オン電流はパルスに合わせて徐々に減少していき、約10秒が経過した後はその値が安定したものとなった。また、オン電流に見られるヒステリシスも約10秒が経過した後はほとんど見られなくなった。同様に、図7(b)に示すように、電圧Vgsのパルスの印加を開始すると、オフリーク電流はパルスに合わせて徐々に減少していき、約10秒が経過した後はその値が安定したものとなった。
このように、nチャネル型のPD−SOI−MOSFET12は、起動時の方が安定時よりも、同じゲート電圧Vgでより大きなドレイン電流(即ち、オン電流、オフ電流)Idを流すことができ、より大きな電力を供給することができる。同時にリーク電流が増加する。その理由は、起動時においては、中性領域76bの電位はソース領域75の電位よりも高く、見かけ上の閾値電圧の絶対値が小さくなるからである。また、安定時においては、中性領域76bの電位はソース領域75の電位よりも小さくなり、見かけ上の閾値電圧の絶対値は大きくなる。また、ソースとボディ間では逆方向のバイアスが加わり、ソース領域75から中性領域76bに電子eが流れ込みにくくなり、中性領域76b及び空乏層領域76aの大きさがほとんど変化しなくなる。このため、ゲート電位は、空乏層を広げることなく、ソースとチャネル間の電位障壁にほとんど100%作用し、急峻なサブスレショルド電流特性を示す。
また、このような特性は、nチャネル型だけでなく、pチャネル型のPD−SOI−MOSFET11でも見られる。即ち、pチャネル型のPD−SOI−MOSFET11は、起動時の方が安定時よりも、同じゲート電圧Vgでより大きなドレイン電流(即ち、オン電流、オフ電流)Idを流すことができ、より大きな電力を供給することができる。同時にリーク電流が増加する。図示しないが、pチャネル型のPD−SOI−MOSFET11の起動時は、中性領域66bの電位はソース領域64の電位よりも低く、順方向のバイアスによって、ソース領域64から中性領域66bにホールhが流れ込んで中性領域66bが小さくなる。また、安定時においては、中性領域66bの電位はソース領域64の電位よりも大きくなり、逆方向のバイアスによって、ソース領域64から中性領域66bにホールhが流れ込みにくくなっている。これにより、pチャネル型のPD−SOI−MOSFET11においては、起動時の閾値電圧の絶対値は、安定時の閾値電圧の絶対値よりも低い値となっている。
なお、上記のnチャネル型のPD−SOI−MOSFET12では、図2に示したように、ソース領域75(又は、ドレイン領域74)の深さがSOI層53の厚さと同じ大きさであり、ソース領域74(又は、ドレイン領域75)の下部がSOI層53に接触していることが好ましい。これにより、ソース領域75(又は、ドレイン領域74)の下部とSOI層53とが接触していない場合と比べて、ソース領域75(又は、ドレイン領域74)とボディ領域76との接合面積を小さくすることができるので、ソース領域75(又は、ドレイン領域74)とボディ領域76との間に逆方向のバイアスが働いたときでも、接合リーク(即ち、逆バイアス接合リーク)の経路を小さくすることができる。それゆえ、MOSFET12において、逆バイアス接合リークを低減することができる。
同様に、上記のpチャネル型のPD−SOI−MOSFET11でも、図2に示したように、ソース領域64(又は、ドレイン領域65)の深さがSOI層53の厚さと同じ大きさであり、ソース領域64(又は、ドレイン領域65)の下部がSOI層53に接触していることが好ましい。これにより、ソース領域64(又は、ドレイン領域65)とボディ領域66との接合面積を小さくすることができるので、MOSFET11において、逆バイアス接合リークを低減することができる。
また、発振回路100が形成されるSOI基板50では、SOI層53における酸素濃度及び炭素濃度は、それぞれ原子数で10[ppm](即ち、10[ppma])以下であることが好ましい。これにより、SOI層53において、酸素又は炭素に起因した欠陥を少なくすることができるので、SOI層53に形成されたpn接合に逆バイアス等が印加された場合でも、欠陥を介した接合リークを抑制することができる。つまり、pn接合面において、単位面積当たりの逆バイアス接合リーク量を小さくすることができるので、MOSFET11、12での逆バイアス接合リークをそれぞれ低減することができる。
さらに、上記のMOSFETでは、ゲート電圧Vgの絶対値、ドレイン電圧Vdの絶対値、又は、ゲート・ソース間電圧Vgsの絶対値、がそれぞれ0.6[V]以下に設定されていることが好ましい。即ち、上記のMOSFET11、12では、その駆動電圧の絶対値が0.6[V]以下であることが好ましい。これにより、ボディ領域66、76において、インパクトイオナイゼーションによるペアクリエーション(即ち、電子−ホール対の生成)をそれぞれ抑制することができ、ボディ領域66、76の各電位が意図しない方向にそれぞれ変動してしまうことを防ぐことができるので、発振回路100の特性の安定化に寄与することができる。なお、駆動電圧の絶対値が0.8[V]以上になると、ボディ領域66、76においてペアクリエーションが発生しやすくなる。
<発振回路の動作時の状態について>
次に、図1に示した発振回路100の動作時の状態について説明する。
(起動時)
図1に示した発振回路100では、信号反転増幅器10に電源電圧VDDを印加している状態で、入力信号を信号反転増幅器10のゲート(即ち、MOSFET11、12の各ゲート)に印加すると、信号反転増幅器10の出力が180度位相反転されて、信号反転増幅器10のゲートへフィードバック入力される。このフィードバック動作により、信号反転増幅器10が有するMOSFET11、12が交互にオン/オフ駆動され、発振出力が次第に増加し、ついには水晶振動子21が安定した振動と発振出力を行うようになる。
ここで、上述したように、信号反転増幅器10が有するMOSFET11、12は、それぞれPD−SOI−MOSFETであるため、起動時の伝達特性はヒステリシスを示す。具体的には、例えば図5及び図6に示したように、MOSFET12の閾値電圧(>0[V])はその動作中に徐々に増大し、ゲートがオンしている間も、ドレイン電流Idは減少する。また、ゲート電圧Vgの下降時は、ゲート電位の下降効果に、ソース領域74から中性領域76bへの電子eの流れ込みが加わるため、ドレイン電流Idは急激に減少する。このようなオン/オフ駆動をMOSFET12が繰り返すたびに、オン電流とオフリーク電流はそれぞれ小さくなり、やがて一定の値となる。同様に、MOSFET11の閾値電圧(<0[V])の絶対値もその動作中に徐々に増大し、ゲートがオンしている間も、ドレイン電流Idは減少する。また、ゲート電圧Vgの絶対値の下降時は、ゲート電位の下降効果に、ソース領域64から中性領域66bへのホールhの流れ込みが加わるため、ドレイン電流Idは急激に減少する。このようなオン/オフ駆動をMOSFETが繰り返すたびに、オン電流とオフリーク電流はそれぞれ小さくなり、やがて一定の値となる。
このように、図1に示した発振回路100において、その起動時は、(安定振動時に比べて)MOSFET11、12のオン電流が増加するため、信号反転増幅器10は水晶振動子21に大きな電力を供給することが可能になる。これにより、水晶振動子21は円滑に起動することができる。
なお、起動時の電力供給の増大により、発振回路消費電力は一時的に増加するものの、この一時的な期間は、発振回路が起動してから長時間に亘り連続動作するような集積回路において、全動作時間の1%にも満たない非常に短い時間である。例えば、時計(ウオッチ)は起動してから数年間は連続動作が可能であり、携帯電話は起動してから数日間は連続動作が可能であり、モバイルパソコン等は起動してから数時間は連続動作が可能であるが、このような携帯型電子機器において、発振回路100が起動してから安定振動に移行するまでに要する時間は僅か数秒である。それゆえ、この間の消費電力の増大は全消費電力と比較して問題ないレベルである。
(安定振動時)
発振回路100が起動してから数秒後には、水晶振動子21は安定した振動状態となる。この状態では、信号反転増幅器10が有するMOSFET11、12のボディ領域の電位はそれぞれ安定し、ゲート電圧Vgの印加に合わせて全体的にシフトする。
即ち、nチャネル型のMOSFET12では、ボディ領域76の電位は、ソース領域75の電位と同じ或いはソース領域75の電位より低い範囲で、ゲート電位の上下動に合わせて変動する。また、pチャネル型のMOSFET11では、ボディ領域66の電位が、ソース領域64の電位と同じ或いはソース領域64の電位より高い範囲で、ゲート電位の上下動に合わせて変動する。
このとき、中性領域とソース領域との間、及び、中性領域とドレイン領域との間はそれぞれ逆方向にバイアスが働く状態となり、キャリアの動き(移動)は非常に小さく、中性領域の多数キャリア(Nチャネル型のMOSFET12ではホールhであり、Pチャネル型のMOSFET11では電子e)の濃度に変化はほとんどなく、ゲート電圧Vgの昇降時に伝達特性の変動はほとんど見られない。起動時と比べて、MOSFET11、12の閾値電圧の絶対値はそれぞれ高い値となり、且つ、ヒステリシスが抑制されているので、発振回路消費電力を低減することができる。
なお、例えば図2に示した信号反転増幅器10において、安定状態において、ゲート電位の電気力線は絶縁層52にも到達し、ゲート絶縁膜62、72と、SOI層53及び絶縁層52(以下、BOX層ともいう。)の容量カップリング現象により、MOSFET11、12は、急峻なSwing(小さいS値)特性を有し、高いオン/オフ比を示す。サブスレッショルド領域では、ゲート電圧Vgを印加することにより、表面のソースとチャネル間のビルトイン電圧を熱振動により超えるキャリアが発生し、電流は指数関数的に増加する。従って、急峻なサブスレショルド特性を示す。ここで、ドレイン電流Id、S値、表面ポテンシャルψsはそれぞれ下記(1)〜(3)式で示される。
Id∝exp(−q(Vbi−ψs)/kT)…(1)
S=kT/q・ln10/(△ψs/△Vg)…(2)
ψs=Vg*Cox/(Cox+Csoi) CsoI=Cbody/(1+Cbody/Cbox)〜Cbox)…(3)
但し、SはS値、Vbiはビルトイン・ポテンシャル、kはボルツマン定数、Tは温度、qは電気素量、Coxはゲート絶縁膜の容量、CsoiはSOI層53の容量、Cbodyはボディ領域の容量、CboxはBOX層の容量、である。
このため、nチャネル型のMOSFET12のボディ領域76の電位がソース領域75の電位より低く、pチャネル型のMOSFET11のボディ領域66の電位がソース領域64の電位よりも高い状態で、閾値電圧及びトランジスタサイズが最適化された回路では、より低い電圧での駆動と、より低い消費電力動作が可能になる。即ち、水晶振動子21の慣性エネルギーの損失分に相当するエネルギーを水晶振動子21に補充するだけでその発振を継続することができるように回路設計することができる。
このように、本発明の第1実施形態によれば、信号反転増幅器10が有するMOSFET11、12は共に、フローティングボディ型のPD−SOI−MOSFETであり、ボディ領域66、76の電位が安定する前は閾値電圧の絶対値が低く、安定した後は閾値電圧の絶対値が高くなる。従って、発振回路100の起動時は、ボディ領域66、76の電位が安定しておらず、閾値電圧の絶対値が低いため、信号反転増幅器10の利得を高くすることができ、水晶振動子21により大きな電力を供給することができる。これにより、水晶振動子21に安定した振動を早く行うよう促すことができる。
また、発振回路100が起動してから例えば数秒が経過すると、水晶振動子21にその慣性エネルギーの損失分に相当する電力を供給するだけで、その振動を継続させることができる。水晶振動子21が安定して振動している時(即ち、安定振動時)は、ボディ領域66、76の電位も安定するため、閾値電圧の絶対値が高くなる。従って、信号反転増幅器10の利得を低くすることができ、水晶振動子21に供給される電力を小さくすることができる。
従来の技術と比べて、信号反転増幅器10への供給電力を調整するための特別な回路を設けなくても、水晶振動子21に供給される電力を小さくすることができるので、発振回路消費電力を十分に小さくすることができる。また、特別な回路を設ける必要がないため、発振回路の構成を簡単にすることができる。
(2)第2実施形態
上記の第1実施形態では、信号反転増幅器10が有するMOSFET11、12はそれぞれPD−SOI−MOSFETであり、その閾値電圧の絶対値は、起動時と安定振動時とで異なり、起動時は閾値電圧の絶対値が低く、安定振動時は閾値電圧の絶対値が高いことについて説明した。これに加えて、本発明では、MOSFET11、12の閾値電圧の絶対値が下記の条件を満たすように設定されていることが好ましい。
即ち、図1に示した発振回路100において、その安定振動時には、nチャネル型のMOSFET12の閾値電圧Vth(n)と、pチャネル型のMOSFET11の閾値電圧の絶対値│Vth(p)│は、その和が電源電圧VDDの絶対値以上の値となり、且つ、Vth(n)と│Vth(p)│は、それぞれ電源電圧VDDの絶対値を下回る値となるように設定されていることが好ましい。
つまり、水晶振動子21が安定した振動を行っており、MOSFET12のボディ領域76の電位はソース領域75の電位以下の範囲で全体的に変動し(図4(a)及び(b)の過程III、IVを参照)、MOSFET11のボディ領域66の電位はソース領域64の電位以上の範囲で全体的に変動している状態において、Vth(n)、Vth(p)はそれぞれ下記(4)(5)(6)式を満たすように設定されていることが好ましい。
安定振動時:Vth(n)+│Vth(p)│≧│VDD│…(4)
安定振動時:Vth(n)<│VDD│…(5)
安定振動時:│Vth(p)│<│VDD│…(6)
また、上記の発振回路100において、その起動時には、MOSFET12の閾値電圧Vth(n)と、MOSFET11の閾値電圧の絶対値│Vth(p)│は、その和が電源電圧VDDの絶対値よりも小さい値となるように設定されていることが好ましい。つまり、水晶振動子21が振動を開始する前の、ゲート電極63、73にゲート電圧Vgが印加されていない状態であり、MOSFET12のソース領域75とボディ領域76とが同電位であり、且つ、MOSFET11のソース領域64とボディ領域66とが同電位である状態において、Vth(n)、Vth(p)はそれぞれ下記(7)式を満たすように設定されていることが好ましい。
起動時:Vth(n)+│Vth(p)│<│VDD│…(7)
図8は、本発明の第2実施形態に係る発振回路100の安定振動時の動作例を示すタイミングチャートである。図9は、本発明の第2実施形態に係る発振回路100の起動時の動作例を示すタイミングチャートである。図8及び図9において、横軸は電源電圧VDDが印加されてからの経過時間を示し、縦軸は信号反転増幅器10に印加される電圧(即ち、フィードバック入力を含むゲート電圧)Vg(f)と、MOSFET11、12のオン、オフ状態をそれぞれ示している。なお、図8及び図9中で、Trpとはpチャネル型のMOSFET11のことを意味し、Trnとはnチャネル型のMOSFET12のことを意味する。
図8に示すように、安定振動時の閾値電圧Vth(n)、Vth(p)がそれぞれ(4)(5)(6)式を満たす場合には、MOSFET11、12が同時にオンすることがない。安定振動時において、MOSFET11がオンしている間はMOSFET12が必ずオフし、MOSFET12がオンしている間はMOSFET11が必ずオフしている。この結果、発振回路消費電力の大部分を占める安定振動時に、信号反転増幅器10に流れるショート電流を大幅に削減することができる。上述したように、急峻なSwing(小さいS値)特性を有し、高いオン/オフ比を示すMOSFET11、12において、低電圧駆動ながら漏れ電流も大幅に削減できるので、発振回路消費電力の大幅な削減に貢献することができる。
また、図9に示すように、起動時の閾値電圧Vth(n)、Vth(p)が(7)式を満たす場合には、起動時において、MOSFET11、12のうちの少なくとも一方が常にオンした状態となり、信号反転増幅器10に流れる電流を増やすことができる。従って、大きな電流(電力)供給が可能になり、発振出力をスムーズに立ち上げることができるので、水晶振動子21に安定した振動をより早く行うよう促すことができる。発振回路100の起動時はショート電流の増加により消費電力が増加してしまうが、起動時の時間は例えば数日〜数年に亘る発振回路100の全動作時間の1%にも満たない非常に短い時間である。発振回路消費電力の全体に対して、上記の増加分が占める割合は多く見積もっても1%未満であり、問題ないレベルである。
このように、本発明の第2実施形態によれば、第1実施形態で説明した発振回路100、及び、この発振回路100を具備した半導体装置において、安定振動時の発振回路消費電力をさらに低減することが可能である。また、起動時は、大きな電流(電力)を供給することができるので、水晶振動子21に安定した振動をより早く行うよう促すことができる。
上記の第1、第2実施形態では、nチャネル型のPD−SOI−MOSFET12が本発明の「第1トランジスタ」に対応し、pチャネル型のPD−SOI−MOSFET11が本発明の「第2トランジスタ」に対応している。また、水晶振動子21が本発明の「振動子」に対応している。
なお、上述の第1、第2実施形態では、本発明の発振回路の一例として、コルピッツ型の発振回路100について説明した。しかしながら、本発明の発振回路はコルピッツ型に限定されるものではなく、例えば、図10に示すようにクロスカップル型の発振回路200であっても良い。図10に示す発振回路200では、クロスカップルされた2個のpチャネル型のPD−SOI−MOSFET11によって信号反転増幅器が構成されている。
このような構成であっても、MOSFET11の閾値電圧の絶対値は、起動時と安定振動時とで異なり、起動時は閾値電圧の絶対値│Vth(p)│が低く、安定振動時は閾値電圧の絶対値│Vth(p)│が高くなる。従って、コルピッツ型の場合と同様、発振回路200の起動時は、水晶振動子21により大きな電力を供給することができ、安定した振動を早く行うように促すことができる。また、安定振動時は、水晶振動子21に供給される電力を小さくすることができる。これにより、発振回路消費電力を十分に小さくすることができる。図10の発振回路200では、一対のMOSFET11が本発明の「第1トランジスタ」と「第2トランジスタ」にそれぞれ対応している。
本発明の第1実施形態に係る発振回路100の構成例を示す図。 信号反転増幅器10の断面構成の一例を示す図。 ボディ領域76の状態の変化を示す図(その1)。 ボディ領域76の状態の変化を示す図(その2)。 MOSFET12の起動時の伝達特性を示す図。 MOSFET12の安定時の伝達特性を示す図。 MOSFET12をオン/オフ駆動させたときの実測結果を示す図。 第2実施形態に係る発振回路100の安定振動時の動作例を示す図。 第2実施形態に係る発振回路100の起動時の動作例を示す図。 本発明のその他の実施形態に係る発振回路200の構成例を示す図。
符号の説明
10 信号反転増幅器、11 pチャネル型のPD−SOI−MOSFET(単にMOSFETともいう。)、12 nチャネル型のPD−SOI−MOSFET(単にMOSFETともいう。)、21 水晶振動子、22 フィードバック抵抗、23、24 コンデンサ、31 入力端子、32 出力端子、50 SOI基板、51 支持基板、52 絶縁層、53 SOI層、54 素子分離絶縁膜、61、71 ゲート絶縁膜、62、72 ゲート絶縁膜、63、73 ゲート電極、64、75 ソース領域、65、74 ドレイン領域、66、76 ボディ領域、66a、77a 空乏層、66b、77b 中性領域、100、200 発振回路

Claims (9)

  1. 信号反転増幅器、を備え、
    前記信号反転増幅器は、絶縁層上の半導体層にそれぞれ形成された第1トランジスタ及び第2トランジスタ、を有し、
    前記第1トランジスタは、
    前記半導体層上にゲート絶縁膜を介して形成された第1ゲート電極と、
    前記第1ゲート電極の側方下の前記半導体層に形成された第1ソース領域又は第1ドレイン領域と、を含み、
    前記半導体層のうちの前記第1ソース領域と前記第1ドレイン領域とに挟まれた第1ボディ領域は電気的に浮遊している状態に置かれ、且つ、前記第1ゲート電極に閾値電圧が印加されたときに前記第1ボディ領域が部分的に空乏化し、
    前記第2トランジスタは、
    前記半導体層上にゲート絶縁膜を介して形成された第2ゲート電極と、
    前記第2ゲート電極の側方下の前記半導体層に形成された第2ソース領域又は第2ドレイン領域と、を含み、
    前記半導体層のうちの前記第2ソース領域と前記第2ドレイン領域とに挟まれた第2ボディ領域は電気的に浮遊している状態に置かれ、且つ、前記第2ゲート電極に閾値電圧が印加されたときに前記第2ボディ領域が部分的に空乏化することを特徴とする発振回路。
  2. 前記信号反転増幅器の出力側と入力側との間に接続された振動子を有し、前記信号反転増幅器から出力された信号を前記信号反転増幅器にフィードバック入力するフィードバック回路、をさらに備え、
    前記第1トランジスタはnチャネル型であり、
    前記第2トランジスタはpチャネル型であり、
    前記信号反転増幅器では、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとが直列に接続されると共に、直列に接続された前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタの両端に電源電圧が印加されることを特徴とする請求項1に記載の発振回路。
  3. 前記第1ボディ領域は前記第1ソース領域よりも低い電位であり、前記第2ボディ領域は前記第2ソース領域よりも高い電位である状態において、
    前記第1トランジスタの閾値電圧と前記第2トランジスタの閾値電圧の絶対値の和は、前記電源電圧の絶対値以上の値となり、且つ、
    前記第1トランジスタの閾値電圧と前記第2トランジスタの閾値電圧の絶対値は、それぞれ前記電源電圧の絶対値未満の値となっていることを特徴とする請求項2に記載の発振回路。
  4. 前記第1ボディ領域は前記第1ソース領域と同電位であり、前記第2ボディ領域は前記第2ソース領域と同電位である状態において、
    前記第1トランジスタの閾値電圧と前記第2トランジスタの閾値電圧の絶対値の和は、前記電源電圧の絶対値未満の値に設定されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の発振回路。
  5. 前記電源電圧の絶対値と、前記信号反転増幅器にフィードバック入力される信号の絶対値は、それぞれ0.6[V]以下の大きさであることを特徴とする請求項2から請求項4の何れか一項に記載の発振回路。
  6. 前記半導体層における酸素濃度及び炭素濃度は、それぞれ原子数で10[ppm]以下であることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の発振回路。
  7. 前記第1ソース領域の深さと前記第1ドレイン領域の深さは、それぞれ前記半導体層の厚さと同じであることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の発振回路。
  8. 前記第2ソース領域の深さと前記第2ドレイン領域の深さは、それぞれ前記半導体層の厚さと同じであることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の発振回路。
  9. 請求項1から請求項8の何れか一項に記載の発振回路を集積回路の一部として具備することを特徴とする半導体装置。
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