JP2010103345A - 機能性層の製造方法及び電子デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁波を吸収する粒子を含有する前駆体層を用いることにより、前駆体層への局所加熱による機能性層への変換を可能な機能性層の製造方法を提供することであり、且つ、該製造方法を用いて製造された電子デバイスを提供する。
【解決手段】少なくとも1種類の、電磁波を吸収する粒子を含有する前駆体層に電磁波を照射し、該電磁波を吸収する粒子を発熱させ、該前駆体層を機能性層に変換する工程を有することを特徴とする機能性層の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、機能性層の製造方法及び電子デバイスに関する。
近年の情報端末の急速な小型化に伴い、それに搭載されるプリント配線板の配線ピッチの狭小化も進み、具体的には、半導体内回路のファイン化に伴い、プリント配線板上に形成される回路パターンの最小線幅、膜厚もますます狭くなっている。
このような状況の中、平均粒径数nm〜数100nm程度の金属超微粒子をインクジェット法で基板上にパターン印刷し、該回路パターンを、200℃以上の温度で焼成し、導電性回路パターンを得る方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、平均粒径1〜40nm金属超微粒子を溶媒に分散した溶液を、基板上にスピンコートまたはスプレーコートによって均一塗膜を形成し400℃〜900℃で焼成して、薄膜電極及び薄膜素子(例えば誘電体素子)を得る方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、これらの方法は比較的低温な焼成ではあるが、ガラス転移温度、融解温度が低いプラスチック基板を用いようとすると、更に低温での焼成が求められるため、実際には高い導電性や目的の素子特性を得ることはできなかった。
また、このような耐熱性の低い基板上に薄膜導電性層を得る方法として、平均粒径1nm〜20nmの特定金属化合物ナノ粒子を含有するコロイド分散物を、インクジェット法により描画し、赤外光または紫外光から選ばれたいずれかのレーザを用いて焼成する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
この方法は、耐熱性の低い基板に対して効果的な方法ではあるが、ビーム径が10μm〜数十μmのレーザを走査するため、実際にパターン化した電極を焼成しようとすると、長い時間を要すること、表面抵抗が数百Ω/□程度までしか抵抗が下がらないこと、また、金属酸化物からなる透明導電膜についての記載はあるが、微細な金属パターンにいての焼成については詳細な記載がされていない。
また、マイクロ波を用いた焼成方法も開示(例えば、特許文献4参照)されており、この方法は熱分解性を有し、且つ、高周波電磁波を吸収する粒子を、各種基板上に表面塗布を行った後に、高周波電磁波照射を行うことで、熱分解性粒子を選択的に加熱し、分解、融着することで低抵抗な金属パターンが得られるものである。しかも、高周波電磁波を吸収する粒子自身が分解して金属となることから、電磁波吸収能が消失し自発的に加熱が終了する利点がある。
しかしながら、この方法で効率よく導電性パターンを作製するためには、高い電磁波吸収能(誘電損失)と低い分解温度の両方を併せ持つ材料を選択する必要があり、実質的には、高い誘電損失と低温分解(還元反応)性をもつ酸化銀、窒化銀、ハロゲン化銀を用いなければ効率が低く、中でも高い誘電損失をもつ酸化銀を用いないと実用可能な導電率を得ることは難しかった。
一方、ナノ粒子の焼成には200〜300℃の加熱及び赤外、可視、紫外光照射の技術が公開されているが、300℃以上ではプラスチック基板(樹脂基板、樹脂基板ともいう)への適用は難しく、可視光近傍の光照射では効率が悪く、内部まで均一に焼成するのは困難と予想される。
特開2002−324966号公報 特開2006−32326号公報 特開2004−55363号公報 特開2005−294053号公報
本発明の目的は、電磁波を吸収する粒子を含有する前駆体層を用いることにより、前駆体層への局所加熱による機能性層への変換を可能な機能性層の製造方法を提供することであり、且つ、該製造方法を用いて製造された電子デバイスを提供することである。
本発明の上記目的は下記の構成により達成された。
1.少なくとも1種類の、電磁波を吸収する粒子を含有する前駆体層に電磁波を照射し、該電磁波を吸収する粒子を発熱させ、該前駆体層を機能性層に変換する工程を有することを特徴とする機能性層の製造方法。
2.前記機能性層が半導体活性層であることを特徴とする前記1に記載の機能性層の製造方法。
3.前記機能性層が導電層であることを特徴とする前記1に記載の機能性層の製造方法。
4.前記前駆体層が、金属微粒子を含有することを特徴とする前記3に記載の機能性層の製造方法。
5.前記電磁波を吸収する粒子が前駆体層を形成し、電磁波吸収による自己の発熱により導電層に変換する工程を有することを特徴とする前記3または4に記載の機能性層の製造方法。
6.前記電磁波がマイクロ波であることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の機能性層の製造方法。
7.前記マイクロ波の周波数が0.3GHz〜50GHzの範囲であることを特徴とする前記6に記載の機能性層の製造方法。
8.前記電磁波を吸収する粒子が、少なくともIn、SnまたはZnの酸化物を含有することを特徴とする前記1〜7のいずれか1項に記載の機能性層の製造方法。
9.前記前駆体層を塗布により成膜する工程を有することを特徴とする前記1〜8のいずれか1項に記載の機能性層の製造方法。
10.前記半導体活性層が、少なくともIn、ZnまたはSnのいずれかを含有することを特徴とする前記2または6〜9のいずれか1項に記載の機能性層の製造方法。
11.前記半導体活性層が、少なくともGaまたはAlを含有することを特徴とする前記10に記載の機能性層の製造方法。
12.前記1〜11のいずれか1項に記載の機能性層の製造方法で製造されたことを特徴とする電子デバイス。
本発明により、電磁波を吸収する粒子を含有する前駆体層を用いることにより、前駆体層への局所加熱による機能性層への変換を可能な機能性層の製造方法を提供し、且つ、該製造方法を用いて製造された電子デバイスを提供することができた。
本発明の機能性層の製造方法においては、請求項1〜11のいずれか1項に記載の構成により、電磁波を吸収する粒子を含有する前駆体層への局所加熱による機能性層への変換が可能な機能性層の製造方法を提供し、且つ、該製造方法を用いて良好な特性を示す電子デバイスを提供することができた。
以下本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれらにより限定されない。
セラミクスの分野では、本発明に係る電磁波を焼結に利用することが既に公知となっている。磁性を含む材料に電磁波を照射する、その物質の複素透磁率の損失部の大きさに応じて発熱することを利用し、短時間で均一に、かつ高温にすることができる。
一方で、金属に電磁波を照射すると自由電子が高い周波数で運動を始めるためアーク放電が発生し、加熱できないこともよく知られている。
このような技術背景のもとに、本発明者等は上記の問題点を鋭意検討した結果、例えば、電磁波を吸収する粒子を含む分散液を塗布し前駆体層を形成した後、電磁波を照射して加熱・熱酸化させることにより、基板(基材とも云う)側への加熱を抑制しながら、短時間で選択的に機能性を得ることができることを見出した。
また、金属微粒比と電磁波を吸収する粒子とを含む前駆体層を用いた場合には、電磁波の照射により、より効果的に金属微粒子の融着反応が進行することが判った。
《機能性層の製造方法》
本発明の機能性層の製造方法について説明する。
本発明は、少なくとも1種類の、電磁波を吸収する粒子を含む前駆体層を形成した後、前記機能性前駆体層に電磁波を照射し、該前駆体層を発熱させることにより、該前駆体層を機能性層に変換することが特徴である。以下、順をおって説明する。
(電磁波を吸収する粒子を含む前駆体層)
本発明に係る、電磁波を吸収する粒子を含む前駆体層について説明する。
本発明に係る電磁波を吸収する粒子は、照射された電磁波を吸収し熱変化することで、粒子自身が発熱して熱源となるため、誘電損失または抵抗損失が大きく効率よく発熱する材料が好ましい。
本発明に係る電磁波を吸収する粒子は、熱源として用いるため特に粒径を小さくする必要はないが、均一な微細パターン形成するため、また、後述する導電層形成の場合には、金属微粒子を均一に融着するために、金属微粒子と均一に分散させる観点から、平均粒径1nm〜500nmの微粒子を用いることが好ましい。さらに好ましくは1nm〜100nmであり、より好ましくは5nm〜50nmである。
このような材料を選択することで、添加量を少なくすることができ、融着後の導電性パターンの電導度を高くすることが可能である。このような観点から、電磁波吸収能を持つ材料として、金属酸化物が好ましい。金属酸化物としては、チタン、銅、ニッケル、亜鉛、錫、インジウムの酸化物微粒子が好ましい。
また、酸素の存在下で電磁波を照射することにより酸化して金属酸化物となる場合には、金属原子を含む、金属塩、ハロゲン化物、有機金属化合物を用いることもできる。
金属塩、金属酸化物、有機金属化合物、ハロゲン金属化合物、金属水素化合物の金属としては、Li、Be、B、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Cd、In、Ir、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Hf、Ta、W、Tl、Pb、Bi、Ce、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等を挙げることができる。
それらの金属塩のうち、チタン、銅、ニッケル、Zn(亜鉛)、Sn(錫)、In(インジウム)、のいずれかを含むことが好ましく、それらを併用して混合してもよい。
また、その他の金属として、Ga(ガリウム)またはAl(アルミニウム)を含むことが好ましい。
金属塩としては、硝酸塩、酢酸塩等を、ハロゲン化物としては塩化物、ヨウ化物、臭化物等を好適に用いることができる。
有機金属化合物としては、下記一般式(I)で示すものが挙げられる。
一般式(I) R MR
式中、Mは金属、Rはアルキル基、Rはアルコキシ基、Rはβ−ジケトン錯体基、β−ケトカルボン酸エステル錯体基、β−ケトカルボン酸錯体基及びケトオキシ基(ケトオキシ錯体基)から選ばれる基であり、金属Mの価数をmとした場合、x+y+z=mであり、x=0〜m、またはx=0〜m−1であり、y=0〜m、z=0〜mで、いずれも0または正の整数である。
のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等を挙げることができる。Rのアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、3,3,3−トリフルオロプロポキシ基等を挙げることができる。また、アルキル基の水素原子をフッ素原子に置換したものでもよい。
のβ−ジケトン錯体基、β−ケトカルボン酸エステル錯体基、β−ケトカルボン酸錯体基及びケトオキシ基(ケトオキシ錯体基)から選ばれる基としては、β−ジケトン錯体基として、例えば、2,4−ペンタンジオン(アセチルアセトンまたはアセトアセトンともいう)、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−2,4−ペンタンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン等を挙げることができ、β−ケトカルボン酸エステル錯体基として、例えばアセト酢酸メチルエステル、アセト酢酸エチルエステル、アセト酢酸プロピルエステル、トリメチルアセト酢酸エチル、トリフルオロアセト酢酸メチル等を挙げることができ、β−ケトカルボン酸として、例えば、アセト酢酸、トリメチルアセト酢酸等を挙げることができ、またケトオキシとして、例えば、アセトオキシ基(またはアセトキシ基)、プロピオニルオキシ基、ブチリロキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等を挙げることができる。これらの基の炭素原子数は18以下が好ましい。
また、直鎖または分岐のもの、また水素原子をフッ素原子にしたものでもよい。有機金属化合物の中では、分子内に少なくとも1つ以上の酸素を有するものが好ましい。このようなものとしてRのアルコキシ基を少なくとも1つを含有する有機金属化合物、また、Rのβ−ジケトン錯体基、β−ケトカルボン酸エステル錯体基、β−ケトカルボン酸錯体基及びケトオキシ基(ケトオキシ錯体基)から選ばれる基を少なくとも1つ有する金属化合物が最も好ましい。
金属塩の中では、硝酸塩が好ましい。硝酸塩は高純度品が入手しやすく、また使用時の媒体として好ましい水に対する溶解度が高い。硝酸塩としては、硝酸インジウム、硝酸錫、硝酸亜鉛、硝酸ガリウム等が挙げられる。
以上のうち、好ましいのは、金属の硝酸塩、ハロゲン化物、アルコキシド類である。具体例としては、硝酸インジウム、硝酸亜鉛、硝酸ガリウム、硝酸スズ、硝酸アルミニウム、塩化インジウム、塩化亜鉛、塩化スズ(2価)、塩化スズ(4価)、塩化ガリウム、塩化アルミニウム、トリ−i−プロポキシインジウム、ジエトキシ亜鉛、ビス(ジピバロイルメタナト)亜鉛、テトラエトキシスズ、テトラ−i−プロポキシスズ、トリ−i−プロポキシガリウム、トリ−i−プロポキシアルミニウム等が挙げられる。
本発明に係る機能性層としては、後述するように、半導体活性層または導電層であることが好ましい。ここで、該機能性層が導電層(導電層については、後に詳細に説明する。)を形成するような場合には、本発明に係る前駆体層は、金属微粒子を含有していることが好ましい。
《金属微粒子》
本発明に係る金属微粒子について説明する。
本発明に係る前駆体層が電磁波の照射により機能性層に変換し、該機能性層が導電層を形成する場合、前駆体層中に、平均粒径1nm〜100nmの金属微粒子を好適に用いることができ、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペースト及びカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等を用いる。
本発明に係る金属微粒子の平均粒径は、分散液を用いて導電層を塗布・成膜するとき、金属微粒子の分散性を良好に保ち、凝集体生成を防止し、均一組成の分散液を調製する観点、及び、低温での焼結を容易にする観点から、平均粒径が1nm〜100nmの範囲に調整したものを用いることが好ましく、更に好ましくは、1nm〜40nmの範囲であり、特に好ましくは、2nm〜10nmの範囲である。
また、平均粒径1nm〜100nmの金属微粒子として安定に得られる、例えば、Pd系合金、Pt系合金、Au系合金、Ag系合金、Ni系合金、またはこれらの金属の単体微粒子を用いることが好ましい。
(前駆体層の形成方法)
本発明に係る前駆体層の形成方法について説明する。
本発明において、電磁波を吸収する粒子を含有する前駆体層を形成するためには、電磁波を吸収する粒子を適切な溶媒に分散した分散液を用いて、基板上に連続的に塗布により成膜する方法(ウェットプロセスともいう)が好ましい。
塗布(ウェットプロセス)により前駆体層を成膜方法としては、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法、ミスト法、等、凸版、凹版、平版、スクリーン印刷、インクジェット等の印刷法等、広い意味での塗布による方法が挙げられ、また、これによりパターン化する方法等が挙げられる。塗布膜からフォトリソグラフ法、レーザーアブレーション等によりパターン化してもよい。
塗布による前駆体層の形成方法の中でも、より好ましいのは薄膜の塗布が可能な、インクジェット法、スプレーコート法であり、特に好ましくは、微細回路パターニング、オンデマンド性の観点からインクジェット法が最も好ましい。
例えば、インクジェット法を用いて前駆体層を成膜する場合、電磁波を吸収する粒子を含む分散液を滴下して、150℃程度で溶媒を揮発させることにより薄膜パターンを形成することができる。
尚、分散液を滴下する際、基板自体を150℃程度に加熱しておくと、塗布、乾燥の2プロセスを同時に行えるため好ましい。また、前駆体層の膜厚としては、1nm〜200nmの範囲に調整することが好ましく、更に好ましくは、5nm〜100nmの範囲に調整することである。
前駆体層を塗布(ウェットプロセス)により成膜する場合に用いる溶媒としては、水や、エタノール、プロパノール、エチレングリコール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等グリコールエーテル系、また、アセトニトリル等、更に、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、o−ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、m−クレゾール等の芳香族系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサン、トリデカン等の脂肪族炭化水素溶媒、α−テルピネオール、また、クロロホルムや1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化アルキル系溶媒、N−メチルピロリドン、2硫化炭素等が好ましく用いられる。
金属ハロゲン化物及び/または金属アルコキシドを用いた場合には、比較的極性の高い溶媒が好ましく、中でも沸点が100℃以下の水、エタノール、プロパノール等のアルコール類、アセトニトリル、またはこれらの混合物を用いると乾燥温度を低くすることができため、樹脂基板に塗設することが可能となりより好ましい。
また、溶媒中に金属アルコキシドと種々のアルカノールアミン、α−ヒドロキシケトン、β−ジケトン等の多座配位子であるキレート配位子を添加すると、金属アルコキシドを安定化させ、または、カルボン酸塩の溶解度を増加させることができ、悪影響が出ない範囲で添加することが好ましい。
(導電層形成用分散液の調製)
本発明に係る導電層の形成を塗布(ウェットプロセス)で行う場合には、上記の金属微粒子及び電磁波を吸収する粒子を適当な分散媒に分散させることによりコロイド分散液を得ることができる。
分散媒としては水、アルコール類、グリコール類等が挙げられ、分散液中には、吸着性化合物(分散剤)または界面活性剤等の有機化合物を含有することが好ましい。
前記吸着性化合物及び界面活性剤は、コロイド粒子の表面に吸着し、表面修飾することにより、分散液の安定性を向上することができる。
吸着性化合物としては、−SH、−CN、−NH、−SOOH、−SOOH、−OPO(OH)、−COOHを含有する化合物等があり、これらのうち−SHまたは−COOH含有化合物が好ましい。親水性コロイドの場合には、親水性基{例えば、−SOMや−COOM(Mは水素原子、アルカリ金属原子またはアンモニウム分子等)}を有する吸着性化合物を使用するのが好ましい。
また、アニオン性界面活性剤(例えば、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸やドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等)、ノニオン性界面活性剤(例えばポリアルキルグリコールのアルキルエステルやアルキルフェニルエーテル等)、フッ素系界面活性剤、親水性高分子(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチン等)を分散液中に含有させることも好ましい。
導電層形成用分散液は、前記吸着性化合物等の有機化合物の他にも帯電防止剤、UV吸収剤、可塑剤、高分子バインダー、カーボンナノ粒子、色素等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。物性調整した後、インクジェット用のインクとして用いるのが好ましい。
本発明に係る金属微粒子及び電磁波を吸収する粒子を含有する分散物液の粒子濃度としては、金属微粒子が、0.5質量%以上であることが好ましく、更に好ましくは1質量%〜30質量%である、また、電磁波を吸収する粒子は、金属微粒子が融着した際に、導電性を阻害しない範囲で添加することができ、金属微粒子に対して好ましくは1質量%以上であることが好ましく、更に好ましくは、5質量%〜10質量%である。
(前駆体層から機能性層に変換する工程)
本発明に係る前駆体層から機能性層への変換工程について、図4(a)、(b)を用いて説明する。
図4(a)は、本発明に係る前駆体層20を示す概略断面図を示す。尚、前駆体層20以外の構成、例えば、基材等については図示していない。
図4(a)において、21は、電磁波を吸収する粒子を表し、22は、金属酸化物半導体の前駆体または金属微粒子が含まれる領域を示している。尚、金属酸化物半導体の前駆体や金属微粒子等は図示していない。
次いで、図4(a)の前駆体層20に対して、図4(b)に示されるように、マイクロ波(電磁波である)が照射され、機能性層26が形成される。
図4(b)は、図4(a)に示す前駆体層20に電磁波の1種であるマイクロ波23が照射される工程を示す概略断面図である。
25は、マイクロ波23を吸収して、局所的に発熱した状態の電磁波を吸収する粒子を示す。局所的に発熱した状態の電磁波を吸収する粒子25が、粒子周囲を加熱することにより、金属酸化物半導体の前駆体が焼成されて金属酸化物半導体に変換した、または、金属微粒子が熱融着等を起こして導電性材料に変換した領域24が形成されることにより機能性層26が形成される。
本発明は、上記の前駆体層(具体的には、薄膜パターンである)を形成した後、得られた前駆体層に電磁波を照射することにより、該電磁波を吸収する粒子を加熱させ、前駆体層を機能性層に変換させる。
(電磁波の照射)
本発明に係る電磁波について説明する。
本発明に係る電磁波とは0.3GHz〜30GHzの周波数を持つマイクロ波を指し、携帯通信で用いられる0.8MHz及び1.5GHz帯、2GHz帯、アマチュア無線、航空機レーダー等で用いられる1.2GHz帯、電子レンジ、構内無線、VICS等で用いられる2.4GHz帯、船舶レーダー等に用いられる3GHz帯、その他ETCの通信に用いられる5.6GHz等は全て電磁波の範疇に入る電磁波等が好ましいが、更に好ましくは、マイクロ波(周波数0.3GHz〜50GHz)であることが好ましい。
本発明に係る機能性層としては、上記の前駆体層の電磁波を照射し、該電磁波を吸収する粒子を発熱させ、前駆体層を変換して得られた半導体活性層や、導電性材料を含有する導電層が好ましい。
(半導体活性層)
本発明に係る半導体活性層について説明する。
本発明に係る半導体活性層とは、金属酸化物半導体の前駆体として硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、炭酸塩、酢酸塩または蓚酸塩から選ばれる金属塩を用いて、金属酸化物半導体の前駆体となる金属酸化物の金属成分を含む金属塩の薄膜を設けた後、該薄膜に電磁波照射により金属酸化物半導体を含有する層(半導体活性層)に変換したものが好ましい。
(金属酸化物半導体)
半導体活性層の含有される金属酸化物半導体としては、単結晶、多結晶、非晶質のいずれの状態も使用可能であるが、好ましくは非晶質の酸化物が用いられる。
金属酸化物半導体の前駆体となる金属化合物材料から形成された、本発明に係る金属酸化物である非晶質酸化物の電子キャリア濃度は1018/cm未満が実現されていればよい。
電子キャリア濃度は室温で測定する場合の値である。室温とは、例えば25℃であり、具体的には0℃〜40℃程度の範囲から適宜選択されるある温度である。
尚、本発明に係るアモルファス酸化物の電子キャリア濃度は、0℃〜40℃の範囲全てにおいて、1018/cm未満を充足していなくてもよい。
例えば、25℃において、キャリア電子密度1018/cm未満が実現されていればよい。また、電子キャリア濃度を更に下げ、1017/cm以下、より好ましくは1016/cm以下にするとノーマリーオフのTFTが歩留まり良く得られる。
電子キャリア濃度の測定は、ホール効果測定により求めることができる。
金属酸化物半導体を含有する半導体活性層の膜厚としては、得られたトランジスタの特性は、半導体膜の膜厚に大きく左右される場合が多く、その膜厚は、半導体により異なるが、一般に1μm以下、特に10nm〜300nmが好ましい。
また、本発明においては、前駆体材料(金属塩)、組成比、製造条件などを制御して、例えば、電子キャリア濃度を、1012/cm以上1018/cm未満であることが好ましく、更に好ましくは1013/cm以上1017/cm以下であり、1015/cm以上1016/cm以下の範囲にすることが特に好ましい。
(導電層)
本発明に係る導電層について説明する。
本発明に係る前駆体層が、電磁波を吸収する粒子と上記の金属微粒子を含有している場合には、電磁波照射により変換処理して得られた機能性層は導電層として好ましく用いることができる。
また、電磁波を吸収する微粒子がITO、ZnO、SnOの様な金属酸化物導電体である場合は、前駆体層中にほかの金属微粒子を含まなくとも、電磁波照射による自己の発熱で微粒子同士が融着し導電膜を形成することができる。
本発明に係る導電層としては、本発明の電子デバイス、該電子デバイスの一例である薄膜トランジスタ素子等の電極として好ましく用いられる。
具体的には、本発明の電子デバイスの好ましい一例である薄膜トランジスタ素子を構成するソース電極、ドレイン電極、ゲート電極等の電極に用いられる導電性材料を含有する導電層であることが好ましい。
(半導体活性層または導電層の膜厚)
金属イオンの酸化処理により形成される、金属酸化物半導体を含む活性半導体層または導電性材料を含む導電層の膜厚は1nm〜200nm、より好ましくは5nm〜100nmが好ましい。
(マイクロ波の照射による酸化処理)
本発明に係る電磁波の照射による前駆体層を機能性層に変換する工程においては、酸素の存在下、マイクロ波(0.5GHz〜50GHz)照射を用いることが好ましい。
本発明においては、金属酸化物前駆体となる前記金属無機塩材料から形成された薄膜を金属酸化物半導体を含む半導体活性層または導電性材料を含む導電層に変換する方法として、酸素の存在下でのマイクロ波照射を用いることが好ましい。
金属塩材料を含む前駆体層にマイクロ波を照射することで、金属塩材料中の電子が振動し、ジュール熱が発生して前駆体層が内部から、均一に加熱される。
本発明の機能性層の製造方法においては、例えば、ガラスや樹脂等の基板の上に、本発明に係る前駆体層を形成してもよいが、その場合、マイクロ波領域に吸収が殆ど無いため、基板自体は殆ど発熱せずに薄膜部のみを選択的に加熱し熱酸化、金属酸化物半導体または導電性材料に変換することが可能となる。
マイクロ波加熱においては一般的に、マイクロ波吸収は吸収が強い物質に集中し、且つ、非常に短時間で500℃〜600℃まで昇温することが可能なため、本発明にマイクロ波照射を適用した場合には、基材自身には、殆ど電磁波による加熱の影響を与えず、短時間で前駆体層のみを酸化反応が起きる温度まで昇温でき、前駆体層を機能性層に変換することができる。
また、加熱温度、加熱時間は照射するマイクロ波の出力、照射時間で制御することが可能であり、前駆体材料、基板材料に合わせて調整することが可能である。
一般的に、マイクロ波とは0.5GHz〜50GHzの周波数を有する電磁波のことを指し、携帯通信で用いられる0.8MHz及び1.5GHz帯、2GHz帯、アマチュア無線、航空機レーダー等で用いられる1.2GHz帯、電子レンジ、構内無線、VICS等で用いられる2.4GHz帯、船舶レーダー等に用いられる3GHz帯、その他ETCの通信に用いられる5.6GHzなどは全てマイクロ波の範疇に入る電磁波である。
セラミクスの分野ではこの様な電磁波を焼結に利用することが既に公知となっている。磁性を含む材料に電磁波を照射すると、その物質の複素透磁率の損失部の大きさに応じて発熱することを利用し、短時間で均一に、且つ、高温にすることができる。
この様に、本発明の金属酸化物半導体の前駆体は、セラミクスと同様に選択的に短時間で均一に、且つ、高温まで加熱できる。
前記金属塩を含有する前駆体層に酸素の存在下で、マイクロ波照射を行って、機能性層(例えば、活性半導体層や導電層等)への変換を行う方法は、短時間で選択的に加熱酸化反応を進行させる方法である。
但し、熱伝導により少なからず基材にも熱が伝わるため、特に樹脂基板等の耐熱性の低い基材の場合は、マイクロ波の出力、照射時間、更には照射回数を制御し、基板温度が50℃〜200℃、前駆体を含有する薄膜の表面温度が200℃〜600℃の範囲に調整することが好ましい。
前駆体層の表面の温度、基板の温度等は熱電対を用いた表面温度計、また非接触の表面温度計により測定が可能である。
(電子デバイス)
本発明の電子デバイスについて説明する。
本発明に係る金属塩を含有する前駆体層は、各種の素子、また電子回路等の形成に用いることができ、基板上に前駆体層を塗布により形成後、機能性層への変換を行うことによって低温プロセスでの活性半導体層や導電層の製造が可能であり、樹脂基板を用いる電子デバイス、中でも、特に薄膜トランジスタ素子(TFT素子)の製造に好ましく適用することができる。
また、金属微粒子と電磁波を吸収する粒子材料から形成された薄膜パターンは、形成後、電磁波照射の前に、例えば、酸素プラズマ、UVオゾン洗浄等のドライ洗浄プロセスによって洗浄し、薄膜中及び薄膜表面に存在し、不純物の原因となる有機物を分解、洗浄して、金属成分以外の有機物を排除しておくことも好ましい。
次に、本発明の機能性層の製造方法により製造された電子デバイスの中でも、特に好ましく用いられる薄膜トランジスタ素子を例に挙げて説明する。
《薄膜トランジスタ素子》
本発明の電子デバイスの好ましい一例である薄膜トランジスタ素子について説明する。
本発明の機能性層の製造方法で得られた導電層を有する電子デバイスは、半導体活性層を有する薄膜トランジスタ素子に好適に用いることができる。
(素子構成)
図1は、本発明の薄膜トランジスタ素子の構成例を示す断面図である。
本発明の電極の製造方法により製造した回路パターンを用いた薄膜トランジスタ素子の構成例を、断面図にて図1(a)〜(f)に示す。図1において、半導体層1は、ソース電極2、ドレイン電極3が、これをチャネルとして連結するよう構成されることが好ましい。
同図(a)は、基板6上に本発明の方法によりソース電極2及びドレイン電極3を形成した後、両電極間に半導体層1を形成し、その上にゲート絶縁層5を形成し、更にその上にゲート電極4を形成して薄膜トランジスタ素子を形成したものである。同図(b)は、半導体層1を、(a)では両電極間に形成したものを、コート法等を用いて電極及び支持体表面全体を覆うように形成して、薄膜トランジスタ素子を形成したものである。同図(c)は、基板6上に先ず半導体層1を形成し、その後、本発明の方法によりソース電極2、ドレイン電極3を形成し、その上にゲート絶縁層5、ゲート電極4を形成して、薄膜トランジスタ素子を形成したものである。
同図(d)は、基板6上にゲート電極4を金属箔等で形成した後、絶縁層5を形成し、その上に本発明の方法によりソース電極2及びドレイン電極3を形成し、該電極間に半導体層1を形成して、薄膜トランジスタ素子を形成したものである。その他、同図(e)、(f)に示すような構成を取ることもできる。尚、本発明に置いては基板に熱的なダメージを伝えにくくする目的で、基板と半導体層の間にゲート絶縁膜が構成される、例えば図1(d)〜(f)の構成が好ましい。
図2は、本発明の薄膜トランジスタ素子が複数配置される薄膜トランジスタシートの一例の概略等価回路図である。
薄膜トランジスタシート10はマトリクス配置された多数の薄膜トランジスタ素子14を有する。11は各薄膜トランジスタ素子14のゲート電極のゲートバスラインであり、12は各薄膜トランジスタ素子14のソース電極のソースバスラインである。各薄膜トランジスタ素子14のドレイン電極には、出力素子16が接続され、この出力素子16は例えば液晶、電気泳動素子等であり、表示装置における画素を構成する。図示の例では、出力素子16として液晶が、抵抗とコンデンサからなる等価回路で示されている。15は蓄積コンデンサ、17は垂直駆動回路、18は水平駆動回路である。
このような、基板上にTFT素子を2次元的に配列した薄膜トランジスタシートの作製に本発明の方法を用いることができる。
また、本発明の薄膜トランジスタ素子上には、保護層を設けることも可能である。保護層としては後述する無機酸化物または無機窒化物等が挙げられ、上述した大気圧プラズマ法で形成するのが好ましい。
以下、薄膜トランジスタ素子を構成する各要素について説明する。
《基板(基盤、基材等ともいう)》
本発明に用いられる基板について説明する。
基板を構成する支持体材料としては、種々の材料が利用可能であり、例えば、ガラス、石英、酸化アルミニウム、サファイア、チッ化珪素、炭化珪素等のセラミック基板、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素等半導体基板、紙、不織布等を用いることができるが、本発明において支持体は樹脂からなることが好ましく、例えばプラスチックフィルムシートを用いることができる。プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ボリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。プラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて軽量化を図ることができ、可搬性を高めることができるとともに、衝撃に対する耐性を向上できる。
《ゲート絶縁層》
本発明の薄膜トランジスタ素子のゲート絶縁層(膜)としては、種々の絶縁膜を用いることができるが、特に、比誘電率の高い無機酸化物皮膜が好ましい。無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウム等が挙げられる。それらのうち好ましいのは、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンである。窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
上記皮膜の形成方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法等のドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法等の塗布による方法、印刷やインクジェット等のパターニングによる方法等のウェットプロセスが挙げられ、材料に応じて使用できる。
ウェットプロセスは、無機酸化物の微粒子を、任意の有機溶剤あるいは水に必要に応じて界面活性剤等の分散補助剤を用いて分散した液を塗布、乾燥する方法や、酸化物前駆体、例えばアルコキシド体の溶液を塗布、乾燥する、いわゆるゾルゲル法が用いられる。これらのうち好ましいのは、大気圧プラズマ法である。
ゲート絶縁層(膜)が陽極酸化膜または該陽極酸化膜と絶縁膜とで構成されることも好ましい。陽極酸化膜は封孔処理されることが望ましい。陽極酸化膜は、陽極酸化が可能な金属を公知の方法により陽極酸化することにより形成される。
陽極酸化処理可能な金属としては、アルミニウムまたはタンタルを挙げることができ、陽極酸化処理の方法には特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。
また有機化合物皮膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、あるいはアクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂等を用いることもできる。
無機酸化物皮膜と有機酸化物皮膜は積層して併用することができる。またこれら絶縁膜の膜厚としては、一般に50nm〜3μm、好ましくは、100nm〜1μmである。
《有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子ともいう)》
本発明の電子デバイスの好ましい一例である薄膜トランジスタ素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子に好ましく用いることができる。次に、有機EL素子の作製方法について説明する。
薄膜トランジスタ素子(有機EL素子の場合、スイッチング薄膜トランジスタ素子や、駆動薄膜トランジスタ素子等が一般的に具備される)を有する基板上に、電極用物質、例えば陽極用物質からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10nm〜200nmの範囲の膜厚になるように、蒸着やスパッタリング等の方法により陽極を作製する。
該陽極上に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層等からなる各層薄膜を形成した後、その上に陰極用物質からなる薄膜を1μm以下、好ましくは50nm〜200nmの範囲の膜厚になるように形成し、陰極を設けることにより、有機EL素子が得られる。
本発明に用いられる有機EL素子は、陰極形成を本発明の電極の製造方法で行うことにより、有機物層にダメージを与えることなく、より簡便に有機物上に陰極を形成することが可能となる。
更には、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層からなる各有機薄膜層を全て塗布で形成し、更には、陰極も本発明の機能性層の製造方法で製造することにより、飛躍的に生産効率を高めることが可能となる。
このようにして得られた有機EL素子に、直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として電圧5〜40V程度を印加すると、発光が観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れずに発光は全く生じない。
更に、交流電圧を印加する場合には、陽極が+、陰極が−の状態になったときのみ発光する。尚、印加する交流の波形は任意でよい。
以下、本発明を具体的に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されない。
実施例1
《薄膜トランジスタ素子1の製造》
図3に示す薄膜トランジスタ素子1の製造工程を参照しながら説明する。
(基板(ガラス基板ともいう))
支持体6(無アルカリガラス)上に100nm厚みで均一にCrをスパッタ蒸着し、更に、Crの上にTEOS(テトラエトキシシラン)を原料にしてCVD法により300nm厚みで均一なSiO絶縁膜をゲート絶縁層5として成膜し、Crがゲート電極4、SiO絶縁膜がゲート絶縁層5となる基板を作製した(図3(1))。
(半導体層(半導体活性層ともいう)の作製)
In:Ga:Zn金属比率が1:1:1になるように、それぞれの金属の硝酸塩を水/エタノール=9/1(質量比)溶媒に10質量%溶解した溶液を作成し、更に、溶液にITO微粒子(シーアイ化成製NanoTech)を5質量%混合し均一に分散して半導体前駆体溶液を調製した。
準備したゲート電極4及びゲート絶縁層5を設けた基板を100℃に保ちながら、基板のゲート絶縁層5の面上に、ピエゾ式インクジェットを用いて、半導体前駆体溶液をドットパターン状に塗布し、150℃、10分間乾燥し、半導体前駆体層1′を作製した。
また、ドット径は、大凡65μmであった(図3(2))。
その後、基板の4辺部のゲート絶縁層5をわずかに削り、放電防止のためCrからアースを取った状態でドットパターン部が300℃となるように、2.45GHzのマイクロ波を出力制御して30分間照射(四国計測工業製μリアクターを使用)して半導体前駆体層1′を半導体層1(半導体活性層1ともいう)に変換した(図3(3))。
(ソース電極2、ドレイン電極3の作製)
得られた半導体層1の上に、Auを蒸着しチャネル長20μm、チャネル幅50μmとなるようにソース電極2、ドレイン電極3を設置し、IGZOを半導体1として有するボトムゲートトップコンタクト型の薄膜トランジスタ1を製造した(図3(4))。
《トランジスタ性能の評価》
このTFTの伝達特性をVg=−40V〜+40V、Vsd=+40Vの条件で測定したところ、電界効果移動度=7cm/Vs、On/Off比=8桁、Vth=5Vとなり良好なスイッチング特性を示すことが判った。
実施例2
《機能性層である電極の作製例1》
厚さ180μmのポリイミドフィルム上に、予め銀ナノインク(ハリマ化成製NPS−J)にITO微粒子(シーアイ化成製NanoTech)を5質量%混合して均一に分散した金属微粒子及び電磁波吸収する微粒子を含む溶液を、ピエゾ式インクジェットにより、電極パターンとしてラインandスペース(L/S)が100μm/1000μmとなるように直線パターンを塗布し、150℃10分間で乾燥、固定化させ電極の前駆体層を作製した。
前駆体層がある面にNiフォームを乗せ電磁波照射時の放電防止を行い、該電極前駆体パターン部が250℃となるように、Niフォームを通して2.45GHzのマイクロ波を出力制御して30分間照射(四国計測工業製μリアクターを使用)した。
マイクロ波照射後の電極パターンは銀色の金属光沢を呈していた。
このパターンの比抵抗を四端子法で測定したところ、5×10−6Ωcmとなり電極として十分な抵抗率になっていた。
尚、マイクロ波焼成後でもポリイミドフィルムは柔軟性製できた。
この導電性パターンをゲート電極として実施例1とを保っており、本発明の機能性層の製造方法によりフレキシブルな導電パターンを作同様にして、IGZOを半導体層(半導体活性層)とするTFTを製造したところ、電界効果移動度=5cm/Vs、On/Off比=6.5桁、Vth=7Vと良好なスイッチング特性を示した。
実施例3
《機能性層である電極の作製例2》
銀微粒子とITO微粒子の混合溶液を市販のITO微粒子インク(ULVAC社製)に変えた以外は実施例2と同様にして、ITO透明電極パターンを作製した。
このパターンの比抵抗は4×10−2Ωcmとなり電極として使用可能なパターンとなっていることが判った。
この導電性パターンをゲート電極として実施例1と同様にして、IGZOを半導体活性層とするTFTを作製したところ、電界効果移動度=5cm/Vs、On/Off比=6桁、Vth=5Vと良好なスイッチング特性を示した。
本発明の薄膜トランジスタ素子の構成例を示す断面図である。 本発明の薄膜トランジスタ素子が複数配置される薄膜トランジスタシートの一例の概略等価回路図である。 本発明の薄膜トランジスタ素子作製工程の模式図である。 本発明に係る前駆体層から機能性層への変換を示す概略図である。
符号の説明
1 半導体層
2 ソース電極
3 ドレイン電極
4 ゲート電極
5 ゲート絶縁層
10 薄膜トランジスタシート
11 ゲートバスライン
12 ソースバスライン
14 薄膜トランジスタ素子
15 蓄積コンデンサ
16 出力素子
17 垂直駆動回路
18 水平駆動回路

Claims (12)

  1. 少なくとも1種類の、電磁波を吸収する粒子を含有する前駆体層に電磁波を照射し、該電磁波を吸収する粒子を発熱させ、該前駆体層を機能性層に変換する工程を有することを特徴とする機能性層の製造方法。
  2. 前記機能性層が半導体活性層であることを特徴とする請求項1に記載の機能性層の製造方法。
  3. 前記機能性層が導電層であることを特徴とする請求項1に記載の機能性層の製造方法。
  4. 前記前駆体層が、金属微粒子を含有することを特徴とする請求項3に記載の機能性層の製造方法。
  5. 前記電磁波を吸収する粒子が前駆体層を形成し、電磁波吸収による自己の発熱により導電層に変換する工程を有することを特徴とする請求項3または4に記載の機能性層の製造方法。
  6. 前記電磁波がマイクロ波であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の機能性層の製造方法。
  7. 前記マイクロ波の周波数が0.3GHz〜50GHzの範囲であることを特徴とする請求項6に記載の機能性層の製造方法。
  8. 前記電磁波を吸収する粒子が、少なくともIn、SnまたはZnの酸化物を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の機能性層の製造方法。
  9. 前記前駆体層を塗布により成膜する工程を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の機能性層の製造方法。
  10. 前記半導体活性層が、少なくともIn、ZnまたはSnのいずれかを含有することを特徴とする請求項2または6〜9のいずれか1項に記載の機能性層の製造方法。
  11. 前記半導体活性層が、少なくともGaまたはAlを含有することを特徴とする請求項10に記載の機能性層の製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の機能性層の製造方法で製造されたことを特徴とする電子デバイス。
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