JP2010103056A - 照明器具 - Google Patents

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たまみ 側垣
Shigeo Goshima
成夫 五島
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Abstract

【課題】構造上の制約及び外観に影響を及ぼすことなく被検知物体の存否を正確に検知することのできる照明器具を提供する。
【解決手段】一面を開口した長尺箱状の器具本体1と、器具本体1内部の長手方向における端部に配設されて直管形の放電灯Laが着脱自在に装着されるソケットと、所定周波数の電磁波を送波する送波部、及び送波部より送波された電磁波が物体において反射した反射波を受波する受波部を有し、送受波の周波数の差分に基づいて移動体の存否を検知して検知信号を出力するセンサ部2と、センサ部2からの検知信号に応じてソケットを介して放電灯Laに供給する点灯電力の制御を行う制御部3とを備え、センサ部2は、放電灯Laを挟んで器具本体1の開口と反対側に配設され、センサ部2と放電灯Laとの間に、センサ部2から送波される電磁波のうち放電灯Laに向かう電磁波を遮断するシールド部4を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、人体等の移動体の存否を検知するセンサを有する照明器具に関する。
従来から、人体の存否を検知するセンサを有し、人体の存否に応じて点灯及び消灯を切り替える照明器具が知られており、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載の照明器具では、人感センサの検知部を外方に突出して設けているため、構造上の制約となるとともに外観にも影響を及ぼすという問題があった。
外観に影響を及ぼすために器具にセンサを露出させた状態で配設できない場合には、例えば図6(a)に示すように、器具本体100の外部にセンサ部101を配設する必要がある。この場合では、センサ部101と器具本体100内部に配設された光源の点灯制御を行う制御部(図示せず)との間で通信を行うために有線又は無線で互いを接続する必要があるため、コストが増大したり施工が容易でないという問題があった。一方、外観を考慮せずに器具にセンサを露出させた状態で配設できる場合であっても、例えば図6(b)に示すように、センサ部101を露出させた状態で配設するために器具本体100において余分なスペースを必要とし、更に器具本体100の長手方向両端において均等な検知範囲とするために、センサ部101を器具本体100の長手方向両端部に設ける必要があり、コストが増大するという問題があった。
このため、上記問題を解決するために、電磁波等のエネルギ波を送波するとともに被検知物体からの反射波を受信し、送信波の周波数と受信波の周波数との差分であるドップラー周波数の有無によって被検知物体の存否を検知する所謂アクティブ型センサを器具内に配設することが考えられる。以下、上述のアクティブ型センサを有する照明装置の従来例について図面を用いて説明する。この従来例は、図7に示すように、一面を開口した長尺箱状の器具本体200と、器具本体200内部の長手方向両端部に配設された一対のソケット(図示せず)と、当該ソケットに取り付けられた直管形の放電灯Laと、器具本体200内部において放電灯Laを挟んで開口と反対側に設けられたセンサ部201と、センサ部201からの検知信号に応じて放電灯Laの点灯制御を行う制御部(図示せず)と、器具本体200の開口を覆うように取り付けられて放電灯Laから照射される光を制御する長尺板状のセード部202とを備える。ここで、本従来例では、器具本体200の幅方向の寸法を狭くして美観を向上させる要望や、器具本体200を中心としてセンサの検知範囲を均一にしたいという要望に対応するために、センサ部201を放電灯Laの長手方向における略中央で且つ放電灯Laの光の照射向きと反対側に配設している。
特開2006−32050号公報
ところで、上記従来例では、センサ部201の検知範囲内に放電灯Laが存在しているため、センサ部201からの送信波が放電灯La内の電子において反射する。ここで、放電灯La内の電子は動いているので、被検知物体において電磁波が反射する場合と同様にドップラー効果が生じてしまう。したがって、放電灯Laが点灯している状態においてはセンサ部201が常に検知状態となってしまい、被検知物体の存否を正確に検知することができないという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みて為されたもので、構造上の制約及び外観に影響を及ぼすことなく被検知物体の存否を正確に検知することのできる照明器具を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、一面を開口した長尺箱状の器具本体と、器具本体内部の長手方向における端部に配設されて直管形の放電灯が着脱自在に装着されるソケットと、所定周波数の電磁波を送波する送波部、及び送波部より送波された電磁波が物体において反射した反射波を受波する受波部を有し、送受波の周波数の差分に基づいて移動体の存否を検知して検知信号を出力するセンサ部と、センサ部からの検知信号に応じてソケットを介して放電灯に供給する点灯電力の制御を行う制御部とを備え、センサ部は、放電灯を挟んで器具本体の開口と反対側に配設され、センサ部と放電灯との間には、センサ部から送波される電磁波のうち放電灯に向かう電磁波を遮断するシールド部が設けられたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、シールド部は、センサ部と対向する面が電磁波を反射する反射面で形成されたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、器具本体は、その内面にセンサ部から送波される電磁波を器具本体の開口に向けて反射する反射部が設けられたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか1項の発明において、シールド部は、放電灯から照射される光を器具本体の開口に向けて反射する反射板から成ることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、シールド部には電磁波を通過させる開口部が設けられ、開口部は、通過する電磁波が放電灯に向かわない位置に設けられたことを特徴とする。
本発明によれば、センサ部が放電灯を挟んで器具本体の開口と反対側に設けられているので、センサ部が器具本体の外部から視認されるのを防ぐことができ、したがって構造上の制約及び外観に影響を及ぼすことがない。また、センサ部から送波される電磁波のうち放電灯に向かう電磁波がシールド部によって遮断されるので、従来例のようにセンサ部からの電磁波が放電灯内の電子において反射してドップラー効果が生じることで常に検知状態となることがないため、被検知物体の存否を正確に検知することができる。
また、請求項3の発明によれば、センサ部から送波される電磁波のうち器具本体内面に向かう電磁波が器具本体内面において反射して照明空間に送波されるので、照明空間のうちセンサ部から放電灯に向かう電磁波がシールド部によって遮断されて直接送波されない空間においても電磁波を送波することができる。
(実施形態1)
以下、本発明に係る照明器具の実施形態1について図面を用いて説明する。尚、以下の説明では、図1(a)における上下を上下方向と定めるものとする。本実施形態は、図1,2に示すように、下面を開口した長尺箱状の器具本体1と、器具本体1内部の長手方向における両端部に配設されて直管形の放電灯Laが着脱自在に装着される一対のソケット(図示せず)と、電磁波を送受波することでドップラー効果により移動体の存否を検知して検知信号を出力するアクティブ型のセンサ部2と、センサ部2からの検知信号に応じてソケットを介して放電灯Laに供給する点灯電力の制御を行う制御部3と、放電灯Laの下部を除いた略全面を覆うシールド部4とから構成される。
器具本体1は、断面略台形状であって、その内部上面に後述するセンサ部2及び制御部3が配設されている。ここで、センサ部2は、器具本体1の長手方向及び幅方向における略中央部に配設されており、電磁波を器具本体1の長手方向及び幅方向において均一に送波するようにしている。また、センサ部2は、放電灯Laを挟んで器具本体1の開口と反対側に配設されている。器具本体1内部の上面を挟んだ両側面には、それぞれセンサ部2からの電磁波を開口に向けて反射する長尺板状の金属製の反射部5が配設されている。
センサ部2は、図3に示すように、所定周波数(本実施形態では、電波法において特定小電力無線局の移動体検知センサー用に規定された24GHz帯)の送波信号を発振する発振回路20と、発振回路20からの送波信号を受けて電磁波を検知空間に出力する送波部である送信アンテナ21と、検知空間に存在する物体に反射して生じる反射波を受波して受波信号を出力する受波部である受信アンテナ22と、発振回路20からの送波信号を送信アンテナ21と後述するミキサ24とに分配する分配器23と、受信アンテナ22からの受波信号と分配器23からの送波信号とを混合して各信号の周波数の差分であるドップラー周波数に応じた信号を出力するミキサ24と、ミキサ24からの信号を増幅して出力するアンプ25と、アンプ25からの信号波形を予め記憶された基準波形と比較することで検知したか否かを判定し、判定に応じて検知信号を出力する信号処理回路26とから成る。尚、このようにドップラー効果を利用して移動体を検知するセンサの回路構成は周知であるので、ここでは詳細な説明は省略するものとする。
制御部3は、外部の商用電源(図示せず)からの交流電力を高周波電力に変換して放電灯に供給する安定器の機能を有する。また、図1(b)に示すように、センサ部2の信号処理回路26からの検知信号に応じて放電灯Laの点灯及び消灯を切り替える。即ち、検知信号が入力されない場合には放電灯Laへ点灯電力を供給しないように制御することで放電灯Laを消灯させ、検知信号が入力された場合には、放電灯Laに点灯電力を供給するように制御することで放電灯Laを点灯させる。尚、制御部3の回路構成については周知であるので、ここでは詳細な説明を省略するものとする。
シールド部4は、例えば電磁波を反射する金属板やフェライト、カーボン等の電波吸収体から成り、センサ部2と放電灯Laとの間に配設されることでセンサ部2から送波される電磁波のうち放電灯Laに向かう電磁波を遮断する。尚、シールド部4の器具本体1の内面と対向する側の面は電磁波を反射する若しくは吸収する何れかの役割を果たせばよいが、シールド部4の放電灯Laと対向する側の面は放電灯Laから照射される光を器具本体1の開口に向けて反射する役割を果たす必要がある。したがって、シールド部4は金属板で形成されるのが望ましい。
セード部6は、器具本体1の開口を塞ぐように長尺板状に形成され、例えばアクリルやガラス等のセンサ部2からの電磁波及び放電灯Laから照射される光を透過させる材料から成る。而して、センサ部2からの電磁波を照明空間に送波させ且つ放電灯Laから照射される光を制御することで、照明空間における照度を制御している。
以下、本実施形態の動作について図面を用いて説明する。先ず、図5(a)に示すように、センサ部2から電磁波が下方に送波される。ここで、放電灯Laに向かって送波された電磁波はシールド部4において反射する若しくは吸収されるため、放電灯Laには届かない。そして、シールド部4の脇を通過した送信波のみがセード部6を透過して照明空間に送波される(図5(b)参照)。また、器具本体1の内側面に向かって送波された電磁波は、反射部5において反射してセード部6を透過し、照明空間に送波される(図5(c)参照)。ここで、反射部5において反射した電磁波が放電灯Laに向かった場合でも、放電灯Laが下部を除いた略全面をシールド部4で覆われているため、電磁波が反射する若しくは吸収されることで放電灯Laに電磁波が届くことはない(図5(d)参照)。
照明空間に照射された電磁波は、照明空間内の壁面や例えば人等の移動体Aにおいて反射し、反射波が再びセード部6を透過してセンサ部2で受信される(図5(e)参照)。センサ部2では、当該反射波の周波数と送信波の周波数とを比較し、その検知結果に応じて検知信号を制御部3に出力する。ここで、移動体Aが存在しない場合には、反射波の周波数と送信波の周波数とが一致するためにドップラー周波数が検出されず、したがってセンサ部2からは検知信号が出力されないため制御部3では放電灯Laを消灯させるように制御する。移動体Aが存在している場合には、反射波の周波数と送信波の周波数との差分であるドップラー周波数が検出されるため、センサ部2からは当該ドップラー周波数に応じた検知信号が制御部3に出力され、制御部3では放電灯Laを点灯させるように制御する。
上述のように、センサ部2が放電灯Laを挟んで器具本体1の開口と反対側に設けられているので、センサ部2が器具本体1の外部から視認されるのを防ぐことができ、したがって構造上の制約及び外観に影響を及ぼすことがない。また、センサ部2から送波される電磁波のうち放電灯Laに向かう電磁波がシールド部4によって遮断されるので、従来例のようにセンサ部2からの電磁波が放電灯La内の電子において反射してドップラー効果が生じることで常に検知状態となることがないため、移動体Aの存否を正確に検知することができる。
また、器具本体1の内側面に反射部5を配設しているため、センサ部2から送波される電磁波のうち器具本体1内面に向かう電磁波が器具本体1内面において反射して放電灯Laの直下の照明空間にも送波されるので、照明空間のうちセンサ部2から放電灯Laに向かう電磁波がシールド部4によって遮断されて直接送波されない空間においても電磁波を送波することができる。
(実施形態2)
以下、本発明に係る照明器具の実施形態2について図面を用いて説明する。但し、本実施形態の基本的な構成は実施形態1と共通であるので、共通する部位には同一の番号を付して説明を省略するものとする。本実施形態は、図5(a),(b)に示すように、シールド部4の代わりに反射板7を配設したことに特徴がある。
反射板7は、放電灯Laの長手方向に沿って長尺な金属板を断面略半円形状に折曲して成り、器具本体1の開口の略全体を覆うように配設される。而して、反射板7の上面においてセンサ部2から送波される電磁波のうち放電灯Laに向かう電磁波を反射するとともに、下面において放電灯Laから照射される光を器具本体1の開口に向けて反射している。また、反射板7には、電磁波を通過させる略矩形状の2つの開口部70が設けられており、これら開口部70は通過する電磁波が放電灯Laに向かわない位置に設けられている。而して、センサ部2から送波される電磁波のうち放電灯Laに向かって送波される電磁波を遮断しつつ他の電磁波を開口部70を介して反射板7の下方に通過させ、セード部6を透過させて照明空間に送波することができる。
上述のように、本実施形態においてもセンサ部2から送波される電磁波のうち放電灯Laに向かう電磁波が反射板7で遮断されるので、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
本発明に係る照明器具の実施形態1を示す図で、(a)は断面図で、(b)はブロック図である。 同上の外観を示す図で、(a)は全体斜視図で、(b)はセード部を外した状態の全体斜視図である。 同上のセンサ部を示すブロック図である。 (a)〜(e)は同上の動作説明図である。 本発明に係る照明器具の実施形態2を示す図で、(a)は分解斜視図で、(b)は断面図である。 従来の照明器具を示す図で、(a)はセンサ部を器具本体の外部に配設した場合の斜視図で、(b)はセンサ部を器具本体の一面に露設した場合の斜視図である。 従来の他の照明器具を示す断面図である。
符号の説明
1 器具本体
2 センサ部
3 制御部
4 シールド部
La 放電灯

Claims (5)

  1. 一面を開口した長尺箱状の器具本体と、器具本体内部の長手方向における端部に配設されて直管形の放電灯が着脱自在に装着されるソケットと、所定周波数の電磁波を送波する送波部、及び送波部より送波された電磁波が物体において反射した反射波を受波する受波部を有し、送受波の周波数の差分に基づいて移動体の存否を検知して検知信号を出力するセンサ部と、センサ部からの検知信号に応じてソケットを介して放電灯に供給する点灯電力の制御を行う制御部とを備え、センサ部は、放電灯を挟んで器具本体の開口と反対側に配設され、センサ部と放電灯との間には、センサ部から送波される電磁波のうち放電灯に向かう電磁波を遮断するシールド部が設けられたことを特徴とする照明器具。
  2. 前記シールド部は、センサ部と対向する面が電磁波を反射する反射面で形成されたことを特徴とする請求項1記載の照明器具。
  3. 前記器具本体は、その内面にセンサ部から送波される電磁波を器具本体の開口に向けて反射する反射部が設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載の照明器具。
  4. 前記シールド部は、放電灯から照射される光を器具本体の開口に向けて反射する反射板から成ることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の照明器具。
  5. 前記シールド部には電磁波を通過させる開口部が設けられ、開口部は、通過する電磁波が放電灯に向かわない位置に設けられたことを特徴とする請求項4記載の照明器具。
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