JP2010100034A - 昇華型熱転写媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱をかけても被記録材と貼りつかない耐熱性能と、熱が加わったときに記録媒体が伸びない耐熱性能を兼ね備えかつ汎用溶剤が使用可能でインキ粘度も低いという安定した製造が可能な昇華型熱記録媒体を提供することを目的とする。
【解決手段】基材と、基材の片面に設けられた染料層と、基材の染料層の反対面に設けられた耐熱性樹脂層とを少なくとも含んでなる昇華型熱転写媒体において、染料層は、少なくとも昇華性染料と第1樹脂バインダと第2樹脂バインダから成る染料樹脂組成物を硬化させたものであり、第1樹脂バインダはガラス転移点温度が95℃以上であり、第2樹脂バインダは第1樹脂バインダと反応する樹脂する樹脂であり、染料樹脂組成物のガラス転移点温度が、第1樹脂バインダのガラス転移点温度より高いことを特徴とする昇華型熱転写媒体。
【選択図】図1

Description

本発明は染料層の上に薄膜層を設けた昇華型熱転写媒体に係わり、良好なプリンタ通過性を有する昇華型熱記録媒体に関するものである。
近年、デジタルカメラの普及に伴い、デジタルカメラで撮影した画像を出力するフルカラープリンターの需要が増加しており、中でも容易に中間色を得ることが可能で、銀塩写真に迫る画質が得られる昇華型熱転写方式が注目されている。
この昇華型熱転写方式では基材の裏面に耐熱性樹脂層を備え、他方表面に昇華性染料を樹脂バインダ中に含む染料層を少なくとも備えた昇華型熱転写媒体を使用し、この媒体の裏面からサーマルヘッド等により熱エネルギーを付与することにより、昇華性染料を被記録材に移行させて画像を得る記録方法である。
近年は記録方法の進歩により高速で画像を得ることが求められており、サーマルヘッドから短時間かつ多くの熱エネルギーが昇華型熱転写記録媒体にかけられることとなり、昇華型熱記録媒体には熱をかけても被記録材と貼りつかないこと、および熱が加わったときに記録媒体が伸びないことが求められる。
このような高速記録に対応するために樹脂バインダは耐熱性に優れた、すなわちガラス転移点温度(以下、単にTgとする)の高いものが開発されている。しかしTgの高い樹脂は一般に汎用溶剤に溶解しにくく、溶解した場合でも粘度が高い場合が多かった。
このような汎用溶剤に溶解しにくい樹脂ではインキ化が困難であるという問題があり、粘度が高くなってしまった場合には塗布が困難となるなどの加工上の問題があった。
このような問題に対処するため、染料層上にもうTgの異なる2種の樹脂を混合してバインダとする方法(特許文献1参照)、ポリビニルブチラール樹脂とイソシアネート樹脂を混合してバインダとする方法が報告されている(特許文献2参照)。
また、被記録材との貼りつきを防止するために離型層として硬化型シリコーンもしくは滑性物質と耐熱性樹脂の混合物を設ける方法もあるが、この方法は通常のグラビア印刷法で昇華型熱記録媒体を作成する場合に溶剤の選定や乾燥温度の条件、インキの安定性等の問題から実用は困難となる。
染料層に離型剤を添加した場合や離型層として染料とシリコーンポリマー又はフッ素化ポリマーを含む層を設けた場合には表面の滑り性は向上するため、被記録材と昇華型熱記録媒体が貼りつくことは防止できるが、記録媒体の伸びを抑えることはできない上に表面の滑り性が向上したことにより被記録材上に印画した際に媒体のシワに伴うスジ状の印画欠陥を生じさせてしまう問題も生じる。
耐熱性を上昇させるためにTgの高い樹脂を使用した場合には汎用の溶剤では溶解しない若しくは溶解させた場合でも粘度が高いなど加工適正に問題のあるインキとなり、安定した製造が困難となってしまう。
特許文献1、2のように2種のTgの異なるバインダを混ぜて使用する方法の場合、低Tgの樹脂の特性に引きずられ、樹脂全体の耐熱性が低下してしまい、高Tg樹脂のみを使用した場合と比べて十分な耐熱性が得られなくなる。
特許文献2の実施例に記載されている組み合わせでは、元の樹脂に比較して耐熱性のある程度の向上が期待できたが、この組み合わせではそもそも元の樹脂のTgが十分に高くなく、耐熱性が不足してしまうため、現在の高速印画には対応ができない問題が生じていた。
特開2000−301841号公報 特許第2597322号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、熱をかけても被記録材と貼りつかない耐熱性能と、熱が加わったときに記録媒体が伸びない耐熱性能を兼ね備えかつ汎用溶剤が使用可能でインキ粘度も低いという安定した製造が可能な昇華型熱記録媒体を提供することを目的とする。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その構成を以下に示す。
(請求項1)
基材と、前記基材の片面に設けられた染料層と、基材の前記染料層の反対面に設けられた耐熱性樹脂層とを少なくとも含んでなる昇華型熱転写媒体において、
前記染料層は、少なくとも昇華性染料と第1樹脂バインダと第2樹脂バインダから成る染料樹脂組成物を硬化させたものであり、
前記第1樹脂バインダはガラス転移点温度が95℃以上であり、
前記第2樹脂バインダは前記第1樹脂バインダと反応する樹脂する樹脂であり、
前記染料樹脂組成物のガラス転移点温度が、前記第1樹脂バインダのガラス転移点温度より高いことを特徴とする昇華型熱転写媒体。
(請求項2)
前記染料樹脂組成物のガラス転移点温度が、前記第1樹脂バインダのガラス転移点温度より30℃以上高いことを特徴とする請求項1記載の昇華型熱転写媒体。
(請求項3)
前記第1樹脂バインダは熱可塑性樹脂であり、前記第2樹脂バインダが熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の昇華型熱転写媒体。
(請求項4)
前記染料層中にさらに離型剤を含有させたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の昇華型熱転写媒体。
(請求項5)
前記離型剤がシリコーン系化合物であることを特徴とする請求項4記載の昇華型熱転写媒体。
(請求項6)
前記離型剤がフッ素系化合物であることを特徴とする請求項4記載の昇華型熱転写媒体。
(請求項7)
前記第2バインダ樹脂が、前記染料樹脂組成物に対して5〜50重量%の割合で含まれることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の昇華型熱転写媒体。
(請求項8)
前記第1バインダ樹脂の平均重合度が2500以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の昇華型熱転写媒体。
本発明によれば、第1バインダ樹脂と、第2バインダ樹脂を併用することによって、樹脂組成物全体としての耐熱性が高まり、印画時のヘッドからの熱を受けた際の樹脂組成物の伸びや軟化が抑えられるという作用が生じることから、熱をかけても被記録材と貼りつかないという効果と、熱をかけても媒体自身が伸びにくいという効果を同時に奏することができた。
さらに本発明によれば、汎用溶剤に溶けやすく、粘度が低い樹脂同士の組合せによりインキ粘度を低下させることが可能となったので、Tgの高い樹脂のみでインキを作成した場合と比較して製造条件の設定が容易となる効果を奏した。
また、本発明によれば、インキ粘度が低くなるため、インキの固形分比を上昇させることが可能となった。このため、使用するインキの缶数の削減にもつながることから、さらに生産性よく昇華型熱記録媒体を製造することができた。
さらに本発明によれば、Tgの高い樹脂は種類が限られてしまうため、通常は、染料との相溶性などの影響でその選択の幅が限られてしまう問題があったが、本発明の手法を用いれば樹脂の選択の幅が広がるので、染料の選択の幅も樹脂選択の幅に従って広くなるという効果を奏した。
また、本発明によれば、染料層に離型剤を添加して被記録材と昇華型熱記録媒体が貼りつきを防止した場合には、記録媒体の熱による伸びを抑えているためスジ状の印画欠陥の発生を防止することができた。
また、本発明によって、上記のように染料層への離型剤の添加をした場合には、被記録材の耐熱性が低い場合においても安定した印画が可能となった。このため、被記録材として使用できる材質の幅が広がるという効果も奏した。
通常、バインダ樹脂においてはTg以外にも平均重合度を上げることにより耐熱性を向上させることもできる。しかし、平均重合度をあげた場合には樹脂溶液の粘度が増加し、加工適正が減少する問題があった。ところが、本発明によれば、低い重合度の樹脂同士を組み合わせても十分な耐熱性を得ることが可能となり、加工適正の向上につながった。
本願発明の昇華型熱転写媒体の概念断面図である。
本発明に係わる昇華型熱転写媒体の一形態を図1に示す。
本実施形態の昇華型熱転写媒体1は裏面にバックコート(耐熱性樹脂層と同義)1Dを設けた基材1Aの表面に染料層1Bを設けたものである。この昇華型熱転写媒体1は染料層1Bを構成する染料樹脂組成物に含まれるバインダ樹脂として、95℃以上のTgを有する第1バインダ樹脂と、第1バインダ樹脂と反応する第2バインダ樹脂の少なくとも2種の樹脂からなっている。染料樹脂組成物に含まれるバインダ樹脂のTgは、第1バインダ樹脂単独のTgよりも高いものである。さらには、染料樹脂組成物に含まれるバインダ樹脂のTgは、第1バインダ樹脂単独のTgよりも30℃以上高いほうが好ましい。
なお、第1バインダ樹脂単独のTgは95℃以上であれば上限はないが、材料設計の面から150℃以下であることが好ましい。また、第1バインダ樹脂としてポリビニルブチラール樹脂及びポリビニルブチラールをアセタール化したポリビニルアセタール樹脂を用いた場合には、第1バインダ樹脂のTgは150℃以下であることが好ましい。第1バインダ樹脂として用いるポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂のTgが150℃を超える場合には、染料樹脂組成物を塗布して染料層を形成することが困難となる場合がある。
本発明に用いることができる基材としては、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求されるので、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネート、ポリサルホン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド、アラミド、ポリスチレン等の合成樹脂のフィルム、およびコンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類等を単独で又は組み合わされた複合体として使用可能であるが、その素材を限定するものではない。中でも、物性面、加工性、コスト面などを考慮するとポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。また、その厚さは、操作性、加工性を考慮し、2〜50μmの範囲のものが使用可能であるが、転写適性や加工性等のハンドリング性を考慮すると、2〜12μm程度のものが好ましい。さらに、基材上には染料層との密着を高めるための易接着層や、基材側への染料の拡散を抑える染料拡散防止層を染料層の下に設けてもかまわない。
本発明の染料層の第1バインダ樹脂としては、Tgが95℃以上であればよく、ポリビニルブチラール樹脂及びポリビニルブチラールをアセタール化したポリビニルアセタール樹脂を好適に用いることができるが、これに限定されるものではなく、従来公知のものがいずれも使用できる。他の第1バインダ樹脂の例として、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂やポリエステル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂、フェノキシ樹脂等、耐熱性、染料の移行性等の点で使用可能であればその素材を限定するものではない。
なお、第1バインダ樹脂の平均重合度は2500以下が好ましく、加工適正と耐熱性の2点を考えると重合度は500以上2100以下の間が好ましく、さらに好ましくは600以上1500以下である。平均重合度が小さすぎるとバインダ樹脂の絡まりが弱いために耐熱性、特に熱時の伸びに対する耐性が低下するという問題が生じ、大きすぎると、バインダ樹脂を溶解した場合の粘度が上昇し、ひいてはインキの粘度が上昇してしまうために塗工が困難になるという問題が生じる。
本発明の染料層の第2バインダ樹脂としては、第1バインダ樹脂と反応する樹脂であって、例えば、イソシアネート系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ジアルデヒド系樹脂などが上げられる。第2バインダ樹脂は第1バインダ樹脂と反応しTgを30℃以上上昇させるものであれば上記の樹脂にかかわらず本発明に用いることができる。
ここで、昇華熱転写層形成用インク層中の染料と全バインダ(少なくとも第1バインダ樹脂と第2バインダ樹脂を含む)との割合は、染料/バインダ=10/100から300/100が好ましい。これは、染料/バインダの割合が、10/100を下回ると、染料が少な過ぎて発色感度が不十分となり良好な熱転写画像が得られず、また、この割合が300/100を越えると、バインダに対する染料の溶解性が極端に低下するために、熱転写シートとなった際にインク層の保存安定性が悪くなって染料が析出し易くなってしまうためである。
本発明の染料層に使用される昇華性染料等は公知のものが使用できる。
昇華性染料としては60℃以上で昇華あるいは気化する染料であり、主に分散染料、油溶性染料など熱転写捺染で使用されるものであれば良く、例えばC.I.ディスパースイエローの1,3,8,9,16,33,41,42,54,60,77,116,201,231など、C.I.ディスパースレッドの1,4,6,11,15,17,50,55,59,60,73,83,111など、C.I.ディスパースブルーの3,14,19,24,26,56,60,64,72,99,108,241,354など、C.I.ディスパースバイオレットの26,31など、C.I.ソルベントイエローの14,16,30,33,56,77,93,116,179など、C.I.ソルベントレッドの19,23,25,27などC.I.ソルベントブルーの24,36,63,83,105などが挙げられるがこれに限定されるものではない。これらの染料の一種で使用可能であるが、数種混合しても使用可能である。
本発明における染料層の厚みとしては、染料層の厚さが0.4〜1.5μmの範囲にある必要がある。染料層の厚みが0.4μm以下の場合には画像を形成するのに十分な染料を保持することができず、1.5μm以上では染料層の厚みが厚すぎて十分な加熱が困難となるためである。
本発明の染料層にはその特性を維持するために紫外線吸収剤やラジカル吸収剤、滑り性を確保するためのフィラーやフッ素系、シリコン系の離型剤、製造工程での泡欠陥を防止するための消泡剤等の添加剤を任意に添加してもかまわない。
以下実施例を示す。なお、実施例に記載の各成分の量(部)は重量部である。
(実施例1)
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:2100) 25.5部
イソシアネート樹脂 4.5部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
(実施例2)
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:98℃、重合度:600) 25.5部
イソシアネート樹脂 4.5部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
(実施例3)
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:1000) 10部
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:2100) 15.5部
イソシアネート樹脂 4.5部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
(実施例4)
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:2100) 25.5部
イソシアネート樹脂 4.5部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
離型剤
シリコーン系離型剤 0.6部
(実施例5)
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:2100) 25.5部
イソシアネート樹脂 4.5部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
離型剤
フッ素系離型剤 0.6部
(比較例1)
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルブチラール樹脂
(Tg:90℃ 計算分子量:10.0×104) 5部
ジイソシアネート樹脂 0.5部
染料
分散染料 KST−B−136(日本化薬) 5部
溶剤
メチルエチルケトン 30部
トルエン 30部
(比較例2)
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:2100) 30部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
(比較例3)
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み:0.3μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:98℃、重合度:600) 30部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
(比較例4)
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み:2.0μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:2100) 15.5部
ポリビニルブチラール樹脂
(Tg:68℃、重合度:600) 10部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
(比較例5)
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み:0.3μm
バインダ樹脂
ポリサルフォン樹脂
(Tg:190℃) 30部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
トリクロールエチレン 200部
トルエン 40部
上記のような構成で実施例1〜5、比較例1〜5の10種類を作成し、Tgの変化と印画性及び塗工性についてそれぞれ評価を行った。
DSCを用いてインキのTgを測定し、元の樹脂と比較した結果を以下に示す。
Figure 2010100034
上記のように主たる樹脂と反応する副樹脂を添加することによりTgが上昇することが確認された。
印画性として被記録材との貼りつき性、印画時の濃度について評価をサーマルシミュレーターにより実施した。
貼りつき性評価の基準としては、最初の印画中に貼りついたものは×、連続印画時に貼りついたものが△、貼りつきの発生しなかったものを○、貼りつきが発生せず印画時のイオンも確認されなかったものを◎とした。印画時のシワ欠陥評価としては、印画テスト時にシワ欠陥の発生しなかったものを○、シワ欠陥の発生したものを×とした。結果を表2に示す。
Figure 2010100034
上記のようにガラス転位点温度が95℃以上の樹脂を主とし副樹脂として主となる樹脂と反応し、染料層樹脂全体のガラス転位点温度が主となる樹脂のガラス転位点温度よりも30℃以上上昇させた場合には良好な印画性を得ることができた
各インキの塗工特性を評価するために平台を用いて塗工性の評価を実施した。使用した版はヘリオ150L∠0である。結果は塗工物の面性を目視で評価することにより実施した。
Figure 2010100034
上記のように印画性の良かった比較例5ではインキ粘度が高く面性が悪く、塗工適正は低いと判断した。また、比較例5ではバインダ樹脂を溶解させるために塩素系溶剤であるトリクロールエチレンを使用しており、これも実用上好ましくなく塗工性を低くしているといえる。これに対して実施例1−5ではインキとして高いTgを持っているにもかかわらず高い塗工適性を有していることが確認できた。
1A 基材
1B 染料層
1C バックコート

Claims (8)

  1. 基材と、前記基材の片面に設けられた染料層と、基材の前記染料層の反対面に設けられた耐熱性樹脂層とを少なくとも含んでなる昇華型熱転写媒体において、
    前記染料層は、少なくとも昇華性染料と第1樹脂バインダと第2樹脂バインダから成る染料樹脂組成物を硬化させたものであり、
    前記第1樹脂バインダはガラス転移点温度が95℃以上であり、
    前記第2樹脂バインダは前記第1樹脂バインダと反応する樹脂する樹脂であり、
    前記染料樹脂組成物のガラス転移点温度が、前記第1樹脂バインダのガラス転移点温度より高いことを特徴とする昇華型熱転写媒体。
  2. 前記染料樹脂組成物のガラス転移点温度が、前記第1樹脂バインダのガラス転移点温度より30℃以上高いことを特徴とする請求項1記載の昇華型熱転写媒体。
  3. 前記第1樹脂バインダは熱可塑性樹脂であり、前記第2樹脂バインダが熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の昇華型熱転写媒体。
  4. 前記染料層中にさらに離型剤を含有させたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の昇華型熱転写媒体。
  5. 前記離型剤がシリコーン系化合物であることを特徴とする請求項4記載の昇華型熱転写媒体。
  6. 前記離型剤がフッ素系化合物であることを特徴とする請求項4記載の昇華型熱転写媒体。
  7. 前記第2バインダ樹脂が、前記染料樹脂組成物に対して5〜50重量%の割合で含まれることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の昇華型熱転写媒体。
  8. 前記第1バインダ樹脂の平均重合度が2500以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の昇華型熱転写媒体。
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