JP5434191B2 - 昇華型熱転写媒体 - Google Patents
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Description
このような汎用溶剤に溶解しにくい樹脂ではインキ化が困難であるという問題があり、粘度が高くなってしまった場合には塗布が困難となるなどの加工上の問題があった。
(請求項1)
基材と、前記基材の片面に設けられた染料層と、基材の前記染料層の反対面に設けられた耐熱性樹脂層とを少なくとも含んでなる昇華型熱転写媒体において、
前記染料層は、少なくとも昇華性染料と第1樹脂バインダと第2樹脂バインダから成る染料樹脂組成物を硬化させたものであり、
前記第1樹脂バインダはガラス転移点温度が110℃である2種類のポリビニルアセタール樹脂であり、且つ、前記2種類のポリビニルアセタール樹脂は重合度が2100と1000であり、
前記第2樹脂バインダは前記第1樹脂バインダと反応するイソシアネート樹脂であり、
前記染料樹脂組成物のガラス転移点温度が、前記第1樹脂バインダのガラス転移点温度より30℃以上高いことを特徴とする昇華型熱転写媒体。
(請求項2)
前記染料層中にさらに離型剤を含有させたことを特徴とする請求項1に記載の昇華型熱転写媒体。
(請求項3)
前記離型剤がシリコーン系化合物であることを特徴とする請求項2記載の昇華型熱転写媒体。
(請求項4)
前記離型剤がフッ素系化合物であることを特徴とする請求項2記載の昇華型熱転写媒体。
(請求項5)
前記第2バインダ樹脂が、前記染料樹脂組成物に対して5〜50重量%の割合で含まれることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の昇華型熱転写媒体。
(請求項6)
前記第1バインダ樹脂の平均重合度が2500以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の昇華型熱転写媒体。
本実施形態の昇華型熱転写媒体1は裏面にバックコート(耐熱性樹脂層と同義)1Dを設けた基材1Aの表面に染料層1Bを設けたものである。この昇華型熱転写媒体1は染料層1Bを構成する染料樹脂組成物に含まれるバインダ樹脂として、95℃以上のTgを有する第1バインダ樹脂と、第1バインダ樹脂と反応する第2バインダ樹脂の少なくとも2種の樹脂からなっている。染料樹脂組成物に含まれるバインダ樹脂のTgは、第1バインダ樹脂単独のTgよりも高いものである。さらには、染料樹脂組成物に含まれるバインダ樹脂のTgは、第1バインダ樹脂単独のTgよりも30℃以上高いほうが好ましい。
なお、第1バインダ樹脂の平均重合度は2500以下が好ましく、加工適正と耐熱性の2点を考えると重合度は500以上2100以下の間が好ましく、さらに好ましくは600以上1500以下である。平均重合度が小さすぎるとバインダ樹脂の絡まりが弱いために耐熱性、特に熱時の伸びに対する耐性が低下するという問題が生じ、大きすぎると、バインダ樹脂を溶解した場合の粘度が上昇し、ひいてはインキの粘度が上昇してしまうために塗工が困難になるという問題が生じる。
昇華性染料としては60℃以上で昇華あるいは気化する染料であり、主に分散染料、油溶性染料など熱転写捺染で使用されるものであれば良く、例えばC.I.ディスパースイエローの1,3,8,9,16,33,41,42,54,60,77,116,201,231など、C.I.ディスパースレッドの1,4,6,11,15,17,50,55,59,60,73,83,111など、C.I.ディスパースブルーの3,14,19,24,26,56,60,64,72,99,108,241,354など、C.I.ディスパースバイオレットの26,31など、C.I.ソルベントイエローの14,16,30,33,56,77,93,116,179など、C.I.ソルベントレッドの19,23,25,27などC.I.ソルベントブルーの24,36,63,83,105などが挙げられるがこれに限定されるものではない。これらの染料の一種で使用可能であるが、数種混合しても使用可能である。
(実施例1)
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:2100) 25.5部
イソシアネート樹脂 4.5部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:98℃、重合度:600) 25.5部
イソシアネート樹脂 4.5部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:1000) 10部
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:2100) 15.5部
イソシアネート樹脂 4.5部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:2100) 25.5部
イソシアネート樹脂 4.5部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
離型剤
シリコーン系離型剤 0.6部
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:2100) 25.5部
イソシアネート樹脂 4.5部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
離型剤
フッ素系離型剤 0.6部
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルブチラール樹脂
(Tg:90℃ 計算分子量:10.0×104) 5部
ジイソシアネート樹脂 0.5部
染料
分散染料 KST−B−136(日本化薬) 5部
溶剤
メチルエチルケトン 30部
トルエン 30部
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み0.7μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:2100) 30部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み:0.3μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:98℃、重合度:600) 30部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み:2.0μm
バインダ樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
(Tg:110℃、重合度:2100) 15.5部
ポリビニルブチラール樹脂
(Tg:68℃、重合度:600) 10部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
メチルエチルケトン 160部
トルエン 80部
・基材 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4μm、片面易接着層付き)
・裏面 バックコート(厚み:1μm、ポリアミドイミド系)
・染料層 厚み:0.3μm
バインダ樹脂
ポリサルフォン樹脂
(Tg:190℃) 30部
染料
昇華性染料 C.I.ソルベントブルー36 30部
溶剤
トリクロールエチレン 200部
トルエン 40部
DSCを用いてインキのTgを測定し、元の樹脂と比較した結果を以下に示す。
貼りつき性評価の基準としては、最初の印画中に貼りついたものは×、連続印画時に貼りついたものが△、貼りつきの発生しなかったものを○、貼りつきが発生せず印画時のイオンも確認されなかったものを◎とした。印画時のシワ欠陥評価としては、印画テスト時にシワ欠陥の発生しなかったものを○、シワ欠陥の発生したものを×とした。結果を表2に示す。
1B 染料層
1C バックコート
Claims (6)
- 基材と、前記基材の片面に設けられた染料層と、基材の前記染料層の反対面に設けられた耐熱性樹脂層とを少なくとも含んでなる昇華型熱転写媒体において、
前記染料層は、少なくとも昇華性染料と第1樹脂バインダと第2樹脂バインダから成る染料樹脂組成物を硬化させたものであり、
前記第1樹脂バインダはガラス転移点温度が110℃である2種類のポリビニルアセタール樹脂であり、且つ、前記2種類のポリビニルアセタール樹脂は重合度が2100と1000であり、
前記第2樹脂バインダは前記第1樹脂バインダと反応するイソシアネート樹脂であり、
前記染料樹脂組成物のガラス転移点温度が、前記第1樹脂バインダのガラス転移点温度より30℃以上高いことを特徴とする昇華型熱転写媒体。 - 前記染料層中にさらに離型剤を含有させたことを特徴とする請求項1に記載の昇華型熱転写媒体。
- 前記離型剤がシリコーン系化合物であることを特徴とする請求項2記載の昇華型熱転写媒体。
- 前記離型剤がフッ素系化合物であることを特徴とする請求項2記載の昇華型熱転写媒体。
- 前記第2バインダ樹脂が、前記染料樹脂組成物に対して5〜50重量%の割合で含まれることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の昇華型熱転写媒体。
- 前記第1バインダ樹脂の平均重合度が2500以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の昇華型熱転写媒体。
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