JP2010099531A

JP2010099531A - 生理用ナプキン

Info

Publication number: JP2010099531A
Application number: JP2010026233A
Authority: JP
Inventors: Shinsuke Nagahara; 進介長原; Kazumitsu Furuta; 一光古田; Harumi Tezuka; 晴美手塚; Mutsumi Kuroda; 睦黒田; Minoru Nakanishi; 稔中西
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 2010-02-09
Filing date: 2010-02-09
Publication date: 2010-05-06
Anticipated expiration: 2019-12-27
Also published as: JP4979780B2

Abstract

【課題】防漏溝の視認性が良く、効果感・安心感があり、また、着用中によれても防漏溝がつぶれることがなく、漏れ防止性に優れた吸収性物品を提供すること。
【解決手段】液保持性の吸収層２及び液不透過性の防漏層３を有し、実質的に縦長であり、吸収層２の肌当接面側には、長手方向に沿う一対の防漏溝６１と、幅方向に沿う幅方向防漏溝６４、６４'とが形成されており、防漏溝６１の幅は、幅方向防漏溝６４、６４'の幅よりも広く形成されている吸収性物品１。
【選択図】図４

Description

本発明は、漏れ防止性に優れ、しかも装着感にも優れた吸収性物品に関する。

従来より、漏れ防止性を向上させるために、液保持性の吸収層に防漏溝が形成された吸収性物品は、種々提案されている（例えば特許文献１参照）。
しかし、このような従来提案されている防漏溝を有する吸収性物品では、溝がないように見えてしまい、効果がないように見えて安心感がない場合がある。また、着用中によれてしまい、防漏溝がつぶれて、漏れてしまうという問題がある。

特開平９−１０８２６２号公報

従って、本発明の目的は、防漏溝の視認性が良く、効果感・安心感があり、また、着用中によれても防漏溝がつぶれることがなく、漏れ防止性に優れた吸収性物品を提供することにある。

本発明は、液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を有し、実質的に縦長である吸収性物品において、前記吸収層の肌当接面側には、長手方向両側部に沿う一対の防漏溝と、幅方向に沿う幅方向防漏溝とが形成されており、前記防漏溝の幅は、前記幅方向防漏層の幅よりも広く形成されている吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。

本発明の吸収性物品は、防漏溝の視認性が良く、効果感・安心感があり、また、着用中によれても防漏溝がつぶれることがなく、漏れ防止性に優れたものである。

図１は、本発明の吸収性物品の１実施形態としての生理用ナプキンを示す一部破断平面図である。図２は、図１のＸ部拡大図である。図３は、図１のＹ部拡大図である。図４は、本発明の吸収性物品の他の実施形態を示す平面図である。

以下、本発明の好ましい一実施形態について説明する。
第１の実施形態の吸収性物品としての生理用ナプキンは、図１に示すように、液保持性の吸収層２及び液不透過性の防漏層３を有し、実質的に縦長である。

本実施形態の生理用ナプキン１は、吸収層２が液透過性の表面シート２１と液保持性の吸収体２２とからなる。
また、表面シート２１は、その左右両側が、第１吸収体２３の裏面側に巻き込まれている。
また、防漏層３は、液不透過性の防漏シート３１からなる。
吸収層２と防漏層３とは、接着剤を介して接着されている。

また、本実施形態の生理用ナプキン１は、防漏層３を幅方向外方に延出させて形成された左右一対のフラップ８が前方部側に偏寄されている。また、図示しないが、フラップ８の裏面側及び吸収層２が接着された防漏層３の裏面側には、粘着剤が塗布されて、物品固定部が形成されている。

而して、本実施形態の生理用ナプキン１においては、吸収層２の肌当接面側には、長手方向に沿う一対の防漏溝６１と、幅方向に沿う幅方向防漏溝６４、６４'とが形成されており、防漏溝６１の幅は、幅方向防漏溝６４、６４'の幅よりも広く形成されている。具体的には、吸収性物品における使用時の排泄点を中心として長手方向に好ましくは３〜１５ｃｍ、より好ましくは３〜１０ｃｍ、さらに好ましくは５〜８ｃｍの領域の部分に位置する防漏溝６１の幅を、幅方向防漏溝６４の端部の幅よりも広くすることが好ましい。
従来の吸収性物品における防漏溝は、使用時の圧力により溝の深さ方向の上部位置あるいは中央位置において、溝の両サイド部が接触または接近して、排泄された液が移動しやすくなって溝の液止め効果が十分に発揮されない場合があったり、また、幅方向防漏溝に比べ防漏溝の防漏効果に対する印象が弱まることがあった。しかし、本実施形態においては、防漏溝６１の幅は、幅方向防漏溝６４の幅よりも広いので、防漏性に優れ、防漏溝６１の視認性が高まり、安心感が向上し、また、各防漏溝による剛性の向上により、前後左右の剛性のバランスが良好となり装着性に優れる。このような効果は、パルプやレーヨン等の親水性繊維、吸収性ポリマー、親水化処理された合成繊維、発泡体／集合体等から構成された吸収構造体の厚さが厚いもしくは坪量が高い場合に、より有効である。

また、防漏溝６１の幅は、広い部分から狭い部分へ徐々に変化するか、狭い部分は、一定の幅であることが好ましい。そして本実施形態においては、これ以外の部位においては、幅の大小は制限されない。このように、防漏溝６１は、その全部の幅が幅方向防漏溝６４の端部幅より広い必要はなく、その一部が幅広であれば良い。

具体的には、防漏溝６１の最大幅（最も幅の広い部位の幅）は、２〜１２mmとするのが好ましく、４〜８mmとするのが更に好ましく、幅方向防漏溝６４の幅は、１〜８mmとするのが好ましく、２〜４mmとするのが更に好ましい。また、防漏溝６１の最大幅と幅方向防漏溝６４の幅との差は、１〜６mmとするのが好ましい。
前記最大幅を２〜１２ｍｍとすることで、溝による液止め効果が得られ、また十分な安心感を使用者に与えることができる。幅方向防漏溝６４の幅を１〜８ｍｍとすることで、前後方向の防漏効果がより向上する。差を１〜６ｍｍとすることにより、サイド／前後方向の液止め効果がより向上すると共に、可撓軸形成によるフィット性の阻害がない。
また、防漏溝６１は、着用者の排泄部当接領域で最大幅を有するように形成されている。ここで、排泄部当接領域は、着用者の排泄部に当接するように設計されている部位を意味する。本実施形態においては、フラップ８が存在する部分に対応する吸収層２とその前後方向近傍の部位が相当する。

本実施形態においては、２本の防漏溝６１は、長手方向両側部に沿って、長手方向両側にそれぞれ、フラップ８が位置する部位において生理用ナプキンの内方側にくの字状に湾曲されて、形成されている。
また、前方部側の幅方向防漏溝６４'は、防漏溝６１の湾曲された折曲点の近傍に端部が位置し、連結しないように湾曲形成されており、後方部側の幅方向防漏溝６４は、防漏溝６１の後方部側の端部６１ａ，６１ａを連結するように、湾曲形成されている。即ち、後方部の幅方向防漏溝６４は、防漏溝６１と連結されている。
このように、幅方向防漏溝６４、６４'を設けることにより、幅方向の剛性を上げてヨレを防ぐことができる。また、防漏溝６１と幅方向防漏溝６４とを連結することは、防漏性の観点で好ましい。
ここで、防漏溝６１は、吸収性物品の長手方向に沿って形成された溝の部分を意味し、具体的には、長手方向中心線と溝の接線とのなす角度が４５°未満である溝を意味し、幅方向防漏溝６４は、長手方向中心線と溝の接線とのなす角度が４５°以上となる溝を意味する。

防漏溝６１及び幅方向防漏溝６４は、図１〜３に示すように、それぞれ、多数の凹部６２、６５（図示する都合上、図１では特に示さずに、図２、３の拡大図において示す）を断続的に線状に配して形成されており、各凹部６２，６５間の間隔Ｔ１，Ｔ２及び各凹部６２，６５の線状方向の長さＬ１，Ｌ２の比（間隔／長さ）は、防漏効果及びフィット性の点から、０．１〜０．９、好ましくは、０．２〜０．７である。
本実施形態のように、防漏溝の中に多数の凹部が形成されていることにより、凹部の液拡散防止効果により防漏性が向上し、また適度な剛性を得ることができフィット性が向上する。

防漏溝６１の各凹部６２の線状方向の長さＬ１は、幅方向防漏溝６４の各凹部６５の線状方向の長さＬ２よりも大きいのが好ましい。Ｌ１をＬ２よりも大きくすることにより、生理用ナプキン全体の剛性のバランスが良く、フィット性、装着感が良好になる。
また、長さＬ１は、０．５〜６mmとするのが、防漏性及び適度な折り曲げ性によるフィット性向上の観点から好ましい。
長さＬ２は、０．２〜４mmとするのが、防漏性、幅方向における剛性によるヨレ防止、及び使用者の肌への感触の点から好ましい。

また、防漏性と適度な可撓性との観点から、防漏溝６１における各凹部６２間の間隔Ｔ１は、０．５〜６mmであるのが好ましく、より好ましくは１〜４mmであり、幅方向防漏溝６４における各凹部６５間の間隔Ｔ２は、０．２〜４mmであるのが好ましく、より好ましくは０．５〜３mmである。防漏溝６１における各凹部６２間の間隔Ｔ１と幅方向防漏溝６４における各凹部６５間の間隔Ｔ２との差は、０．３〜３mmであるのが好ましい。
また、防漏溝６１における各凹部６２間の間隔Ｔ１は、幅方向防漏溝６４における各凹部６５間の間隔Ｔ２よりも大きいのが好ましい。

各凹部６２，６５は、図２及び３に示すように、それぞれ、防漏溝６１及び幅方向防漏溝６４の長さ方向に対して並列に形成されている。
各凹部６２，６５は、防漏溝６１及び幅方向防漏溝６４の長さ方向に対して平行方向に向けて形成されている。即ち、各凹部６２，６５は、それぞれ、長方形辺形状となされている。
また、各凹部６２，６５間に位置する間隙部６３，６６は、それぞれ、凹部６２，６５と同様に長方形形状である。
また、凹部６２及び凹部６５の深さは、１〜１０mmであるのが好ましい。
更に間隙部６３，６６も、防漏溝及び幅方向防漏溝以外の部位に比して窪んでいるのが好ましい。
なお、各凹部の長さ及び幅、並びに凹部の間隔は、肉眼で定規等を使って計測してもよいが、好ましくは、光学顕微鏡を用いて計測する。本実施形態においては、ＯＬＹＭＰＵＳ社製光学顕微鏡（商品名「ＳＺＨ１０」）にＳＯＮＹ製ＣＣＤカメラ（商品名「ＣＣＤ−ＩＲＩＳ」）を接続して１０〜２０倍程度に拡大撮影し、更にＳＯＮＹ製カラービデオプリンター（商品名「ＵＰ−５１００Ａ」）を接続して印刷した写真から計測した。
ここで、凹部の長さ及び幅は、防漏溝の凹部底面で計測したものである。凹部の間隔は、防漏溝の線状方向に沿って、凹部の底面の端部から隣接する凹部の底面の端部までの長さを計測したものである。また、防漏溝の深さは、防漏溝の断面を前述の装置により計測したものである。

本実施形態の生理用ナプキンの各構成部材は、通常の生理用ナプキンと同様の形成材料を用いて、形成することができる。

本実施形態の生理用ナプキンは、通常の生理用ナプキンと同様にして使用することができる。
そして、本実施形態の生理用ナプキンは、上述の如く構成されているので防漏溝の視認性が良く、効果感・安心感があり、また、着用中によれても防漏溝がつぶれることがなく、漏れ防止性に優れたものである。

本実施形態の生理用ナプキンは、常法に従って、吸収層２と防漏層３とを形成した後、両者を貼り合わせ、次いで、吸収層２の表面側からエンボス処理を施すなどして、防漏溝６１及び幅方向防漏溝６４を形成する等して製造することができる。

なお、本発明の吸収性物品は、上述の実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、生理用ナプキンの他、使い捨ておむつや失禁パッド等に適用可能である。
また、上述の実施形態においては、防漏溝６１の一部の幅が、幅方向防漏溝６４の一部の幅よりも広ければよいとして記載したが、防漏溝６１は、その全部の幅を幅方向防漏溝６４の全体の幅よりも広くしてもよい。

また、図４に示すような形態とすることもできる。
即ち、前記防漏溝及び前記幅方向防漏溝は、それぞれ、断続的に形成された多数の凹部６１ｂを有し、防漏溝６１は、着用者の排泄部当接領域で最大幅を有するように形成されている。
凹部６１ｂは、それぞれ、ハート型の模様状に形成されている。
本実施形態においては、上述の図１〜３に示す実施形態における防漏溝の中に形成された凹部を有することにより得られる効果に加えて、凹部が模様であることにより、防漏溝及び凹部の視認性が向上するので、防漏溝が排泄部当接領域の両側方にそれぞれ設けられている場合に効果的である。また、本発明においては、防漏溝が幅方向防漏溝よりも幅広であるため、凹部の形成および視認が更に容易となる。なお、本実施形態において、溝内の模様である凹部の形状は、これに限定されるものではなく、星型、ダイヤ型等の形状とすることができ、また多列に入れる等種々形態を採用できる。

１生理用ナプキン（吸収性物品）
２吸収層
２１表面シート
２２吸収体
３防漏層
３１防漏シート
３２肌当接用シート
６１防漏溝
６２凹部
６３間隙部
６４幅方向防漏溝
６５凹部
６６間隙部
８フラップ

Claims

液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を有し、実質的に縦長である吸収性物品において、
前記吸収層の肌当接面側には、長手方向に沿う一対の防漏溝と、幅方向に沿う幅方向防漏溝とが形成されており、
前記防漏溝の幅は、前記幅方向防漏溝の幅よりも広く形成されている吸収性物品。
前記幅方向防漏溝は、前記防漏溝と連結されている請求項１記載の吸収性物品。
前記防漏溝及び前記幅方向防漏溝は、それぞれ、断続的に形成された多数の凹部を有する請求項１記載の吸収性物品。
前記防漏溝は、着用者の排泄部当接領域で最大幅を有するように形成されている請求項１記載の吸収性物品。