以下、本発明の実施例の詳細について説明する。図1は本発明の遊技機である回胴式遊技装置の一実施例を示す正面図、図2は図1の遊技機の内部を示す正面図である。
これらの図に示すように、回胴式遊技装置であるスロットマシン1は、遊技者側に面する、いわゆるフロントマスクを構成する前面扉3が略矩形状の箱体である筐体2の開口側に対し、蝶番機構2aにより左側端部側を回動支点として開閉可能に取り付けられている。前面扉3は、上部パネル部3A、中部パネル部3B、操作パネル部3C及び下部パネル部3Dに概ね分けられ、これらは化粧板として視覚効果を高めてデザインされた硬質プラスチックにより一体的に形成されている。
筐体2の内部には、スロットマシン1全体の動作を統括制御するメイン制御基板300と、3個の円筒状の回転リールである左リール611、中リール612、右リール613を備える回胴装置610と、スロットマシン1の各部に電力を供給するための電源装置750と、ゲームの入賞に応じてメダルの払い出しを行うメダル排出スリット711を有するホッパ装置710と、ホッパ装置710から溢れたメダルを収納する補助貯留部780等とが設けられている。
ここで、回胴装置610は、メイン制御基板300からの回転駆動開始制御信号や回転駆動停止制御信号等を受ける後述のリール基板600によって各左リール611、中リール612、右リール613の回転や回転停止が制御されるようになっている。また、回胴装置610は、筐体2の内部に取り付けられている台座680に対し引き出し及び押し戻し自在に載置されている。また、各左リール611、中リール612、右リール613は、それぞれの周面を一方向(遊技者側)に向けて並設されている。
また、筐体2の内部に設けられている電源装置750のたとえば側面には、いわゆる配電盤に相当する後述の電源装置基板700が設けられている。この電源装置基板700には、電源装置750で発生される各種電源電圧を回胴装置610やホッパ装置710等の各所に配電する配電回路が形成されており、かかる配電回路からスロットマシン1の動作に必要なシステム電源を供給する。
また、前面扉3は、筐体2の開口を閉塞する位置で、操作パネル部3Cに設けられている鍵穴4を有する図示しない施錠装置によりロックされ、ホールスタッフ等がメイン制御基板300上の各電子素子等の状態の確認を含むメンテナンス作業や設定値変更等に伴う出玉管理作業等を行う場合、前面扉3の鍵穴4に専用鍵を差し込んでそのロックを解除すると、前面扉3が開放されるようになっている。
前面扉3の上部パネル部3Aには、遊技に伴った演出を行う演出表示部100が取り付けられている。演出表示部100には、たとえばゲームの進行に応じた動画像等を表示する液晶表示部101と、この液晶表示部101を覆う表示パネル102と、これらの液晶表示部101及び表示パネル102を覆うクリアパネル102aとが設けられている。表示パネル102は、中央部に液晶表示部101を視認可能とする略長方形の透明窓103を有している。
また、演出表示部100には、高輝度発光ダイオード(LED)等を内蔵し、意匠的に遊技者の視覚に訴える形状及び色彩、模様、絵柄等を施してデザイン設計された複数の演出用ランプ104〜108と、演出用の効果音を発するスピーカ109a,110aを有する放音部109,110とが設けられている。
そして、前面扉3の上部パネル部3Aの背面に設けられている後述の演出制御基板410と画像音響生成基板420とを有するサブ制御基板400に、メイン制御基板300から演出開始を示唆する制御信号が供給されると、そのサブ制御基板400により液晶表示部101による動画像等の表示と、演出用ランプ104〜108による点滅又は点灯によっての演出と、放音部109,110からの効果音による演出等が行われるようになっている。なお、たとえば演出用ランプ105,106の構成、及び高輝度発光ダイオード(LED)等による点滅又は点灯によっての演出の詳細については後述する。
前面扉3の中部パネル部3Bには、回胴装置610の各左リール611、中リール612、右リール613の確認を行える確認窓201を有するパネル202を備えたメイン演出部200が設けられている。また、メイン演出部200のたとえば右端には、遊技者の操作に応じて、光演出や動的演出を行う演出操作スイッチ520が設けられている。なお、この演出操作スイッチ520は、必ずしもメイン演出部200の右端に設ける必要はなく、遊技者から視認し易く、さらに操作可能な位置に設けられていればよい。この演出操作スイッチ520の詳細については後述する。
また、メイン演出部200の下方には、貯留枚数表示器210、遊技進行表示器220、払出枚数表示器230が設けられている。これらの貯留枚数表示器210、遊技進行表示器220、払出枚数表示器230は、7セグメントLEDを有し、0〜9までの10通りの表示が可能となっている。
貯留枚数表示器210には、遊技停止中にメダルをクレジット(最大50枚まで)する際、後述のメダル投入部6から連続投入されたメダルの枚数が最大50までの数字で表示されるようになっている。
遊技進行表示器220には、遊技者に有利な特別遊技状態(ビックボーナス、レギュラーボーナス)が発生した際、その特別遊技状態の残りゲーム数等が数字で表示されるようになっている。
払出枚数表示器230には、回胴装置610の各左リール611、中リール612、右リール613の停止に伴い、その有効ライン上に揃った図柄に応じてのメダルの払い出しの枚数が数字で表示されるようになっている。また、払出枚数表示器230は、スロットマシン1でのたとえば出玉率(メダルの払出率)を決定する際の設定値を表示するものとして兼用されている。
また、中部パネル部3Bの両側には、光表示器としての高輝度発光ダイオード(LED)等を内蔵したサイドランプ50a,50bが配置されている。これらのサイドランプ50a,50bは、リーチや大当たり等の際に点灯又は点滅して遊技者の視覚に訴える演出を行うものである。
前面扉3の操作パネル部3Cには、ゲームに使用するメダルを投入するための投入口を有するメダル投入部6と、メダルを1枚ずつベットするベットスイッチ7aと、メダルを一度に3枚ベットするMAXベットスイッチ7と、ゲームの操作を指示する操作ノブ8aを有するスタートスイッチ8と、演出表示部100の各左リール611、中リール612、右リール613をストップさせる左リールストップスイッチ90、中リールストップスイッチ91、右リールストップスイッチ92を有するストップスイッチユニット9A等とが設けられている。
ベットスイッチ7a及びMAXベットスイッチ7は、スロットマシン1のゲームに賭けるメダルの枚数を提示するための押圧式の操作スイッチである。メダルがクレジットされているとき、ゲーム開始時にベットスイッチ7a又はMAXベットスイッチ7を操作すると、そのクレジットされているメダルのうち1枚、2枚又は3枚がベットされるようになっている。このとき、上述した貯留枚数表示器210に表示される枚数がベットスイッチ7a又はMAXベットスイッチ7の操作に応じて減算されて表示される。
スタートスイッチ8は、演出表示部100の各左リール611、中リール612、右リール613を一斉に回転させる指示をするためのレバースイッチであり、先端に設けられている球形の操作ノブ8aを上下左右のいずれかの方向に傾倒操作するとオン作動し、その操作ノブ8aから手が離されるとスプリングの付勢力によって自動的に元の位置に戻ってオフするように構成されている。
左リールストップスイッチ90、中リールストップスイッチ91、右リールストップスイッチ92は、回胴装置610の各左リール611、中リール612、右リール613の回転停止を個別に指示するための押圧式スイッチであり、各左リール611、中リール612、右リール613の配列に対応してそれぞれ並設されている。
また、前面扉3の操作パネル部3Cの背面には、操作パネル部3Cのベットスイッチ7a、MAXベットスイッチ7、スタートスイッチ8、左リールストップスイッチ90、中リールストップスイッチ91、右リールストップスイッチ92等の各種操作スイッチが電気的に接続された中央表示基板500が設けられており、これらのスイッチの出力信号が中央表示基板500からメイン制御基板300に転送されるようになっている。
また、中央表示基板500には、開閉自在なカバー(図示省略)によって覆われている設定スイッチ501が設けられている。この設定スイッチ501は、スロットマシン1の出玉率(メダルの払出率)を決定する際の設定値を変更する場合に操作されるものであって、設定スイッチ501の操作に応じて払出枚数表示器230に設定値が表示される。
前面扉3の下部パネル部3Dには、スロットマシン1のモデルタイプ等を遊技者へ認識させるため、たとえば登場キャラクタの絵等を表示するパネル10が設けられている。
下部パネル部3Dの下方には、入賞時等においてメダルを排出するメダル排出口12を有する受皿ユニット11と、スピーカ13a,13bを内蔵しゲームの進行に応じて演出効果音を発生させる演出効果音部13,14と、灰皿15等とがそれぞれ配設されている。
また、前面扉3の下部パネル部3Dの背面には、メダル投入部6より投入される投入物を正規のメダルか異物かを判別して振り分けるセレクタ510と、このセレクタ510で振り分けられたメダルを筐体2内に設けられているホッパ装置710へ案内するホッパガイド部材511と、セレクタ510で振り分けられた異物をメダル排出口12へ案内するガイド部材512と、ホッパ装置710のメダル排出スリット711から排出されたメダルを受皿ユニット11のメダル排出口12側にガイドする払出ガイド部材513とが設けられている。
なお、セレクタ510は、たとえばスロットマシン1での回胴装置610の各メインリール611,612,613の回転中やリプレイ入賞時等でのメダルの受付不可時に、メダル投入部6から投入された後述のメダルをガイド部材502側に振り分けるようになっている。そして、ガイド部材502側に振り分けられたメダルはメダル排出口12側から排出されるようになっている。
図3は、スロットマシン1に設けられている制御システムを説明するためのブロック図である。制御システムは、主としてメイン制御基板300、サブ制御基板400、中央表示基板500、リール基板600、電源装置基板700を備え、それぞれが配線ケーブルによって接続されている。
メイン制御基板300には、メインCPU301、乱数発生器302、ROM303、RAM304、I/F(インタフェース)回路305等が設けられている。
メインCPU301は、ROM302に予め記憶されているシステムプログラムやスロットマシンゲーム用のプログラム等を読み込み、ゲームの進行に合わせた所定の演算処理を行って、サブ制御基板400、リール基板600、中央表示基板500、電源装置基板700等に対する分散制御を行うための所定のコマンドを出力する。
乱数発生器302は、役抽選のための乱数を発生させる、主としてカウンタからなり、電源が投入されている間、常時0〜65535の数値を発生させ、所定の契機(遊技者の操作)に基づいて1つの数値が乱数値として出力(ラッチ)される。
ROM303は、システムプログラムやスロットマシンゲーム用のプログラム等を記憶しているものであり、役の抽選処理に用いる役抽選テーブルや、回転リールの停止制御に用いる停止位置決定テーブル等を記憶している。
RAM304は、メインCPU301によって実行されるシステムプログラム、スロットマシンゲーム用のプログラムや、メインCPU301による演算結果等を一時的に記憶する。
I/F(インタフェース)回路305は、サブ制御基板400、中央表示基板500、リール基板600、電源装置基板700間でのコマンドの送受信を行う。
サブ制御基板400は、主として演出を制御するものであり、演出制御基板410と画像音響生成基板420とを有している。演出制御基板410は、主として演出時にサイドランプ50a,50bや演出用ランプ104〜108を点灯させる制御を行うものであり、I/F(インタフェース)回路411、サブCPU412、乱数発生器413、ROM414、RAM415を有している。
I/F(インタフェース)回路411は、メイン制御基板300のI/F(インタフェース)回路305からのコマンドの受信を行う。サブCPU412は、ROM414に予め記憶されている演出用のプログラム等を読み込み、メイン制御基板300からの演出開始を示すコマンド等に基づいて所定の演算を行い、その演算結果を画像制御IC421や音源IC424に与える。
乱数発生器413は、演出抽選のための乱数を発生させる、主としてカウンタからなり、電源が投入されている間、常時0〜65535の数値を発生させ、メイン制御基板300からのコマンドに基づいて1つの数値が乱数値として出力(ラッチ)される。ROM414は、演出用のプログラム等を記憶しているものであり、演出の抽選処理に用いる演出抽選テーブル等を記憶している。RAM415は、サブCPU412によって実行される演出用のプログラムや、サブCPU412による演算結果等を一時的に記憶する。
画像音響生成基板420は、主として演出時に表示や音を制御するものであり、画像制御IC421、画像ROM422、ビデオRAM423、音源IC424、音源ROM425、アンプ426を有している。
画像制御IC421は、画像ROM422から画像に関するプログラムやデータを読み込み、液晶表示部101に画像を表示させるための画像データを生成する。画像ROM422は、演出で用いる画像に関するプログラムやデータを記憶するものであり、主としてキャラクタ等の画像のデータを記憶している。ビデオRAM423は、演出を実行するためのプログラムやデータを一時的に記憶するものであり、主に画像データを合成して生成させるための作業エリアとされる。
音源IC424は、音源ROM425から音声に関するプログラムやデータを読み込み、スピーカ13a,13b,109a,110aを駆動させるための音声信号を生成する。音源ROM425は、演出を実行するためのプログラムやデータを記憶するものであり、主として音声に関するプログラムやデータを記憶している。アンプ426は、音源IC424からの音声信号を増幅してスピーカ13a,13b,109a,110aに出力する。
中央表示基板500には、設定スイッチ501、精算スイッチ502、セレクタ510、ベットスイッチ7a、MAXベットスイッチ7、スタートスイッチ8、左リールストップスイッチ90、中リールストップスイッチ91、右リールストップスイッチ92、演出操作スイッチ520が接続されている。
設定スイッチ501は、上述したように、スロットマシン1の出玉率(メダルの払出率)を決定する際の設定値を変更する場合に操作されるものである。精算スイッチ502は、メダルの投入や、小役等の入賞により獲得したメダルをスロットマシン1内で貯留し、その貯留されたメダルをスロットマシン1外へ払い出させるためのスイッチである。
セレクタ510は、上述したようにメダル投入部6より投入される投入物を正規のメダルか異物かを判別して振り分けるものである。ベットスイッチ7aは上述したようにメダルを1枚ずつベットするものであり、MAXベットスイッチ7は上述したようにメダルを一度に3枚ベットするものである。スタートスイッチ8は、上述したように各左リール611、中リール612、右リール613を一斉に回転させる指示をするためのレバースイッチである。
左リールストップスイッチ90、中リールストップスイッチ91、右リールストップスイッチ92は、上述したように各左リール611、中リール612、右リール613を停止させるためのものである。
演出操作スイッチ520は、上述したように、遊技者の操作に応じて、光演出や動的演出を行うものである。詳細については後述するが、概要としては、遊技者が演出操作スイッチ520を操作すると、遊技の期待度やメイン制御基板300による抽選結果等が演出操作スイッチ520自体による光演出や動的演出によって報知されるようになっている。
リール基板600には、左リールモータ601、中リールモータ602、右リールモータ603、リールセンサ(左リール)604、リールセンサ(中リール)605、リールセンサ(右リール)606、外部集中端子690、ドアスイッチ4aが接続されている。
左リールモータ601、中リールモータ602、右リールモータ603は、各左リール611、中リール612、右リール613の加速、減速、停止を行うステッピングモータである。リールセンサ(左リール)604、リールセンサ(中リール)605、リールセンサ(右リール)606は、各左リール611、中リール612、右リール613の回転角度位置を検出するものである。
外部集中端子690は、メダル払出、メダル投入等の遊技情報に関する信号と、ドア開放、設定変更、投入エラー、払出エラー等のセキュリティに関する信号とを受信し、ホールコンピュータに出力するものである。ドアスイッチ4aは、ドア開閉スイッチ信号を送信するものである。
電源装置基板700には、ホッパ装置710、リセットスイッチ751、電源スイッチ752、設定変更有効化スイッチ753が接続されている。ホッパ装置710は、上述したようにゲームの入賞に応じてメダルの払い出しを行うものである。リセットスイッチ751は、エラー信号等の出力を停止させ、エラー状態から復旧させるためのリセットスイッチ信号を出力する。電源スイッチ752は、スロットマシン1全体に電源を供給する際に操作するものである。
設定変更有効化スイッチ753は、上述した設定スイッチ501の操作を有効化するための設定変更有効化信号を送信する。
次に、図4〜図9を参照し、上述した演出操作スイッチ520の詳細について説明する。ここで、図4は図1の演出操作スイッチ520を正面側から見た状態の斜視図であり、図5は図1の演出操作スイッチ520を背面側から見た状態の斜視図であり、図6は図1の演出操作スイッチ520を分解して示す斜視図であり、図7は図4の演出操作スイッチ520の正面図であり、図8は図7のA−A線断面図であり、図9は図7のB−B線断面図である。
まず、図4〜図6に示すように、演出操作スイッチ520は、ボタンケース530とモータケース540とを有している。ボタンケース530には、収容部530aと、周囲に形成された複数の係合溝530bと、底面側に形成された複数の突出片530cと、収容部530aに形成されたボス530gとが設けられている。
モータケース540には、収容部540aと、複数の係合片540bとが設けられている。そして、ボタンケース530とモータケース540とは、ボタンケース530の周囲に設けられた複数の係合溝530bに、モータケース540の複数の係合片540bが係合されることで、相互に連結されるようになっている。なお、ボタンケース530の複数の突出片530cは、モータケース540の収容部540a内に差し込まれるようになっている。
ボタンケース530の収容部530aには、ボタンカバー531、回転体532、チューブレンズ533、リフレクター534、電飾基板535、可動盤536が収容されるようになっている。
ボタンカバー531には、可動盤536の上面に当接する計4個の突出片531aが設けられている。回転体532には、シャフト532cを連結する軸受け部532aが設けられている。チューブレンズ533には、計2個の係合片533aが設けられている。リフレクター534には、後述の電飾基板535の各LED535bを相互に隔離するための隔離突部534bが設けられている。このように、リフレクター534に隔離突部534bが設けられていることで、隣り合うLED535bからの光が混在することがないため、各LED535bが順次点灯又は順次消灯されると、チューブレンズ533を通して光が回転しているように見えるような演出が可能となる。
電飾基板535には、中心穴535cと、LED535a,535bとが設けられている。LED535aは電飾基板535の中心部分に設けられ、LED535bは電飾基板535の周方向に沿って設けられている。可動盤536には、先端に係合突起536aを有する係合片536bが設けられている。
一方、モータケース540の収容部540aには、シャフト連結ギヤ541、フォトセンサー541e、モータ連結ギヤ542が収容されるようになっている。
シャフト連結ギヤ541には、シャフト532cを連結する軸受け部541aと、スリット541dとが設けられている。フォトセンサー541eは、シャフト連結ギヤ541のスリット541dを検出することで、シャフト連結ギヤ541及びシャフト532cを介して回転する回転体532の回転角を検出する。
モータ連結ギヤ542には、モータ543の駆動軸543aが嵌り込む軸穴542aが設けられている。モータ543は、モータケース540の底面側に、取付片543bのビス穴543cに図示しないビスを螺着することで取り付けられるようになっている。
次に、図7〜図9により、各部の構成をさらに詳細に説明すると、ボタンカバー531の表面はレンズ面とされ、回転体532を透過する光やチューブレンズ533を透過する光を明るく照らすようになっている。また、ボタンカバー531の計4個の突出片531aは、可動盤536の上面に当接している。
ボタンカバー531の表面のレンズ面の内側に配置される回転体532は透過性を有するものであり、チューブレンズ533より径が小さく、しかも図7に示すような文字や模様等の装飾が付されている。また、回転体532は、電飾基板535の中心部分に設けられているLED535aと対向する位置にあり、LED535aからの光を透過させるようになっている。
このように、回転体532の径がチューブレンズ533より小さくされることで、チューブレンズ533を透過するLED535bからの光とは区別されることから、回転体532からのLED535aによる光とチューブレンズ533からのLED535bによる光とを区別させた光演出が可能となる。また、これらの文字や模様等の装飾は赤や黄色等の色付きとすることができ、電飾基板535のLED535aからの光が透過することで、赤や黄色等の色で文字や模様等の装飾が浮き上がって見える。
また、回転体532の軸受け部532aの軸穴532bには、シャフト532cの一端側が嵌め込まれている。シャフト532cの他端は、シャフト連結ギヤ541の軸受け部541aの軸穴541bに嵌め込まれている。
チューブレンズ533はリング状をなし、電飾基板535の周方向に沿って設けられているLED535bと対向する位置に配置されている。そして、電飾基板535のLED535bからの光が透過することで、その光がリング状に浮き上がって見える。また、チューブレンズ533の計2個の係合片533aには、先端に係合突起533bが設けられ、中程に係合穴533cが設けられている。係合突起533bは、ボタンケース530の係合穴530dに係合されている。中程の係合穴533cには、リフレクター534の係合突起534aが係合されている。
リフレクター534の内側には、中心穴535cがボタンケース530のボス530gに挿通された電飾基板535が配置されている。電飾基板535の内側には、可動盤536が配置されている。
可動盤536の係合片536bの係合突起536aは、図8に示すように、ボタンケース530とモータケース540との間に形成される遊嵌穴530eに嵌め込まれている。また、可動盤536の内側とボタンケース530の内側との間には、図9に示すようにバネ部材530fが介装されている。これにより、ボタンカバー531が押圧されると、可動盤536がバネ部材530fの付勢力に抗して押圧方向に若干移動することができるようになっている。また、可動盤536の移動は、図示しない検出センサにより検出されることで、ボタンカバー531の押圧が認識できるようになっている。
可動盤536の内側には、シャフト連結ギヤ541が配置されている。シャフト連結ギヤ541の軸受け部541aが設けられている面と反対側の面には、モータ連結ギヤ542に噛み合うギヤ部541cが設けられている。また、シャフト連結ギヤ541の外周縁部は、フォトセンサー541eの受光部と発光部との間に位置している。これにより、シャフト連結ギヤ541が回転すると、そのスリット541dが検出されることで、回転体532の回転角が検出されるようになっている。
モータ連結ギヤ542の軸穴542aには、モータ543の駆動軸543aが嵌り込んでいる。これにより、モータ543の駆動力は、モータ連結ギヤ542からシャフト連結ギヤ541に伝達され、シャフト連結ギヤ541の回転がシャフト532cを介して回転体532に伝達されることで、回転体532が回転するようになっている。
次に、このような構成の演出操作スイッチ520による光演出や動的演出を、図10及び図11を用いて説明する。
すなわち、遊技者が遊技中にボタンカバー531を押圧すると、可動盤536がバネ部材530fの付勢力に抗して押圧方向に若干移動する。このとき、可動盤536の移動が図示しない検出センサにより検出されることで、ボタンカバー531の操作である押圧が認識される。このとき、中央表示基板500がメイン制御基板300からたとえば遊技の期待度やメイン制御基板300による抽選結果等を報知するためのコマンド受け取っているとすると、中央表示基板500からの駆動信号により、演出操作スイッチ520が図10(a)の状態から図10(b)の状態に変化する。
すなわち、電飾基板535のたとえばLED535aが点灯又は点滅すると、ボタンカバー531を通し、回転体532が点灯又は点滅して見える。また、回転体532に付されている文字や模様等が赤や黄色等の装飾が色付きとされている場合、その文字や模様等の装飾が赤や黄色等の色で浮き上がるように見える。
また、電飾基板535のたとえば各LED535bが点灯又は点滅すると、ボタンカバー531を通し、チューブレンズ533が点灯又は点滅して見える。このとき、各LED535bが順次点灯又は順次消灯されると、チューブレンズ533を通して光が回転しているように見える。この場合、各LED535bを順次点灯又は順次消灯させるとき、1個づつに限らず、2個又は3個づつ同時に行わせるようにしてもよい。
また、回転体532の径がチューブレンズ533より小さくされているため、電飾基板535のLED535aとLED535bとが同時に点灯又は点滅しても、回転体532からのLED535aによる光とチューブレンズ533からのLED535bによる光とを区別させた光演出が可能となる。
よって、LED535aとLED535bとの点灯又は点滅の組み合わせにより、たとえば遊技の期待度を遊技者に報知することができる。つまり、たとえばチューブレンズ533のみが点灯又は点滅したとき遊技の期待度が「小」で、たとえば回転体532とチューブレンズ533とが点灯又は点滅したとき遊技の期待度が「中」で、たとえば回転体532が点灯又は点滅し、チューブレンズ533を通して光が回転しているように見えたとき期待度が「大」となるような光演出による報知が可能となる。
この場合、図示しないスピーカーによって演出音を発生させるようにすることも可能であり、たとえば回転体532が点灯又は点滅し、チューブレンズ533を通して光が回転しているように見え、さらに演出音が発生したら、たとえばメイン制御基板300による抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態(ビックボーナス、レギュラーボーナス)となったことを報知することができる。
また、中央表示基板500からの駆動信号により、モータ543が駆動されると、その駆動力がモータ連結ギヤ542、シャフト連結ギヤ541、シャフト532cを介して回転体532に伝えられることにより、図11(a)(b)に示すように、回転体532が回転するような動的演出が可能となる。このような回転体532の回転による動的演出は、たとえばメイン制御基板300による抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態(ビックボーナス、レギュラーボーナス)となったときに行われるようにすることで、その特別遊技状態(ビックボーナス、レギュラーボーナス)を遊技者に報知することができる。この場合、上述したように、図示しないスピーカーによって演出音を発生させるようにすることも可能である。
また、このような回転体532の回転による動的演出に併せて、任意の箇所のLED535bのみを点灯又は点滅させることで、図11(b)に示すような光演出も可能となる。
また、このような回転体532による動的演出は、遊技の期待度を報知するような演出に用いることもできる。すなわち、回転体532の回転角は、上述したフォトセンサー541eがシャフト連結ギヤ541のスリット541dを検出することで認識されるため、フォトセンサー541eの検出結果に応じて回転体532の回転角を制御するようにする。この場合、たとえば回転体532が90度回転し、その位置から逆方向に回転して元の位置に戻されたら遊技の期待度が「小」で、たとえば回転体532が180度回転し、その位置から逆方向に回転して元の位置に戻されたら遊技の期待度が「中」で、たとえば回転体532がたとえば回転体532が180度回転し、その位置から順方向に回転して元の位置に戻されたら遊技の期待度が「大」となるような動的演出による報知が可能となる。
なお、このような演出操作スイッチ520による光演出や動的演出は、遊技者が遊技中にボタンカバー531を押圧する度に発生するものであるため、遊技者は必要に応じて、現時点での遊技の期待度やメイン制御基板300による抽選結果等を確認することができ、遊技を集中して楽しむことができる。すなわち、遊技中には、上述した液晶表示部101に動画像等の表示による演出が行われることがあり、その内容を確認するといった楽しみ方もあるが、これ以外に、上述した左リールストップスイッチ90、中リールストップスイッチ91、右リールストップスイッチ92を操作して左リール611、中リール612、右リール613を停止させた際の有効ライン上の停止図柄の内容や、左リール611、中リール612、右リール613の停止の際の図柄のすべり具合などを確認するといった楽しみ方もある。
すなわち、このような有効ライン上の停止図柄の内容や、左リール611、中リール612、右リール613の停止の際の図柄のすべり具合などは、メイン制御基板300による抽選結果等を判別する際の一つの指標となるため、遊技に精通した遊技者にとってはメイン制御基板300による上述した特別遊技状態(ビックボーナス、レギュラーボーナス)の報知に頼らずに自らメイン制御基板300による抽選結果等を判別するといった楽しみ方を味わえることになる。
このように本実施例では、遊技者によって操作可能とされる表面がレンズ面とされたカバー体としてのボタンカバー531の内側に、中心部分に配置された第1光源体であるLED535aと周方向に沿って配置された複数の第2光源体であるLED535bを有する電飾基板535が配置され、ボタンカバー531の内側と電飾基板535との間で、かつLED535bと対向する位置にLED535bからの光を透過させるリング状のチューブレンズ533が配置され、ボタンカバー531の内側とチューブレンズ533との間で、かつLED535aと対向する位置に、チューブレンズ533より径が小さく、しかもLED535aからの光を透過させるとともに、少なくとも文字や模様の装飾が付されている回転体532が配置され、回転体532が駆動手段であるモータ543による回転力によって回転するようにした。
これにより、ボタンカバー531が遊技者によって操作されると、LED535aやLED535bによる発光が行われたり、モータ543による回転力によって回転体532が回転したりすることにより、遊技者の操作に応じ、演出操作スイッチ520そのもので光演出や動的演出が行われることから、遊技者にさらなるインパクトを与えることができる。
この場合、LED535aからの光が回転体532を透過するとき、少なくとも文字や模様の装飾が浮き上がって見える。また、LED535bからの光がリング状のチューブレンズ533を透過することで、回転体532を透過する光とは区別され、回転体532からの光とチューブレンズ533からの光とを区別させた光演出が可能となる。また、回転体532がモータ543による回転力によって回転することで、回転体532の回転による光演出に併せた動的演出が可能となる。このように、LED535a及び/又はLED535bからの光による光演出や回転体532の回転による動的演出を組み合わせることで、さらなるインパクトを与えることが可能となる。
また、このような、演出操作スイッチ520そのものによる光演出や動的演出により、たとえば遊技の期待度やメイン制御基板300による抽選結果等を報知することができる。よって、遊技者は遊技中に、演出画面である液晶表示部101に所定のアクションを促すような内容が表示されていなくても、演出操作スイッチ520を操作することで、たとえば遊技の期待度やメイン制御基板300による抽選結果等を演出操作スイッチ520を介して確認することも可能となる。
また、チューブレンズ533と電飾基板535との間に隣り合うLED535bを隔離するための隔離突部534bが設けられているリフレクター534を配置するようにすると、隣り合うLED535bからの光が混在することがないため、LED535bが順次点灯又は順次消灯されると、チューブレンズ533を通して光が回転しているように見えるような演出も可能となる。
なお、本実施例では、ボタンカバー531の内側に、リング状のチューブレンズ533を配置した場合について説明したが、この例に限らず、たとえば図12に示すように、チューブレンズ533をボタンカバー531の先端側の周囲に配置し、さらに電飾基板535のLED535bとチューブレンズ533とを対向させるような構成としてもよい。このようにすると、ボタンカバー531を通して見える回転体532からの光と、チューブレンズ533を通して見える光とがより明確に区別されるため、減り張りの効いた光演出が可能となる。
また、本実施例では、遊技者の操作に応じて演出操作スイッチ520が光演出や動的演出を行う場合として説明したが、この例に限らず、演出画面である液晶表示部101に所定のアクションを促すような内容が表示されたとき、その内容にリンクさせて演出操作スイッチ520が光演出や動的演出を行うようにしてもよい。
また、演出操作スイッチ520は、たとえば中央表示基板500の制御によって光演出や動的演出が行われるようにすることも可能であり、演出画面である液晶表示部101が備えられていない機種に搭載されるようにすると、その演出操作スイッチ520を、遊技の期待度やメイン制御基板300による抽選結果等を報知するような報知表示器として用いることもできる。
また、演出操作スイッチ520は、遊技者により操作可能とされているため、光演出や動的演出が行われる以外に、遊技者の操作を主制御基板300等に伝えるようなサブ入力装置として用いることも可能である。