JP2010098906A - リニアモータ用コイル - Google Patents
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Abstract
【課題】導線の巻き数を減少させることなく小型化が可能なリニアモータ用コイルを提供する。
【解決手段】導線7が巻回される筒状の被巻回部4に、一方向回りに導線7が巻回された第1コイル部21と、これとは反対の他方向回りに導線7が巻回された第2コイル部22とを仕切壁52を隔てて備えると共に、第1コイル部21と第2コイル部22との間に、導線7を第1コイル部21から第2コイル部22に巻回方向を逆転させつつ渡す第1渡部8と、導線7を第2コイル部22から第1コイル部21に巻回方向を逆転させつつ渡す第2渡部9とを仕切壁52に備え、導線7が一本であり、巻回開始点及び巻回終了点が第1コイル部21のうち仕切壁52の側とは反対の側の端部に設けられている。
【選択図】図11
【解決手段】導線7が巻回される筒状の被巻回部4に、一方向回りに導線7が巻回された第1コイル部21と、これとは反対の他方向回りに導線7が巻回された第2コイル部22とを仕切壁52を隔てて備えると共に、第1コイル部21と第2コイル部22との間に、導線7を第1コイル部21から第2コイル部22に巻回方向を逆転させつつ渡す第1渡部8と、導線7を第2コイル部22から第1コイル部21に巻回方向を逆転させつつ渡す第2渡部9とを仕切壁52に備え、導線7が一本であり、巻回開始点及び巻回終了点が第1コイル部21のうち仕切壁52の側とは反対の側の端部に設けられている。
【選択図】図11
Description
本発明は、導線が巻回される筒状の被巻回部に、一方向回りに前記導線が巻回された第1コイル部と、これとは反対の他方向周りに前記導線が巻回された第2コイル部とを備えるリニアモータ用コイルに関する。
リニアモータは、コイルとコイル内部に設けられた永久磁石とを備える。そして、コイルに流す電流の向き及び大きさを制御することにより、電流に応じた電磁力を発生させて、コイルと永久磁石との間で引力或いは斥力を生じさせる。
このようなリニアモータは、例えばコイルと永久磁石とを車体側部材と車輪側部材とに各別に配して、車両用のサスペンション装置として用いられる。この場合、コイルと永久磁石との間で引力或いは斥力を生じさせて、車両の垂直方向の変動を打ち消すようにサスペンションの荷重制御を行う。したがって、車両の運転者には、車両の垂直方向の変動を感じさせないように快適な乗り心地を提供することができる。
このようなリニアモータは、例えばコイルと永久磁石とを車体側部材と車輪側部材とに各別に配して、車両用のサスペンション装置として用いられる。この場合、コイルと永久磁石との間で引力或いは斥力を生じさせて、車両の垂直方向の変動を打ち消すようにサスペンションの荷重制御を行う。したがって、車両の運転者には、車両の垂直方向の変動を感じさせないように快適な乗り心地を提供することができる。
上述のリニアモータにおいては、隣り合うコイルの巻き方向が異なるコイルを用いる場合がある。このように複数のコイルを設けたものとして、例えば特許文献1には、コイルごとに端子を設け、ターミナルにより端子間を接続したものが記載されている。
また、特許文献2には、以下に示すものが記載されている。つまり、円筒状の導線巻取部に渡線保持部を設けた治具を用い、渡線保持部に導線を引っ掛けて導線をU字状に折り返した状態で治具を一方向に回転させる。U字状に折り返した導線の一方を他方の側に向かって治具に巻回するとともに、U字状に折り返した導線の他方を一方から離間する側に向かって治具に巻回する。このようにして、導線のうちU字の底部の部分を渡線として、一本の導線により隣接するコイルの巻き方向を異ならせたコイルを得ることができる。
また、特許文献2には、以下に示すものが記載されている。つまり、円筒状の導線巻取部に渡線保持部を設けた治具を用い、渡線保持部に導線を引っ掛けて導線をU字状に折り返した状態で治具を一方向に回転させる。U字状に折り返した導線の一方を他方の側に向かって治具に巻回するとともに、U字状に折り返した導線の他方を一方から離間する側に向かって治具に巻回する。このようにして、導線のうちU字の底部の部分を渡線として、一本の導線により隣接するコイルの巻き方向を異ならせたコイルを得ることができる。
上記特許文献1に記載のコイルの場合、端子間を接続するためのターミナルを設ける必要があるため、コイルが大型化するという問題がある。一方、コイルを小型化するためには例えばコイルの巻き数を減少させなければならず、その場合にはコイルの性能が性能することになる。
一方、特許文献2に記載のコイルの場合、一本の導線により隣接するコイルを形成しているために、端子間を接続するターミナルを設ける必要がない。しかしながら、導線を巻回する際に渡線の上から巻回することになるので、コイルのうち渡線の部分が径方向外側に突出することになる。
また、リニアモータを搭載する装置の小型化を考えた場合、コイルの電源との接続箇所となる導線の端部同士は近接している方が好ましい。しかしながら、上述のコイルの場合、導線の端部が二つのコイルに渡ることになる。このため、コイルを電源に接続する際に、例えば一方の端部をコイルの外周に沿わせて他方の端部の近傍まで導線を戻すなどの処理が必要であった。このため、コイルが大型化することとなり、小型化を図るためには導線の巻き数を減少させる必要があった。
また、リニアモータを搭載する装置の小型化を考えた場合、コイルの電源との接続箇所となる導線の端部同士は近接している方が好ましい。しかしながら、上述のコイルの場合、導線の端部が二つのコイルに渡ることになる。このため、コイルを電源に接続する際に、例えば一方の端部をコイルの外周に沿わせて他方の端部の近傍まで導線を戻すなどの処理が必要であった。このため、コイルが大型化することとなり、小型化を図るためには導線の巻き数を減少させる必要があった。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、導線の巻き数を減少させることなく小型化したリニアモータ用コイルを提供することにある。
本発明の第1特徴構成は、導線が巻回される筒状の被巻回部に、一方向回りに前記導線が巻回された第1コイル部と、これとは反対の他方向回りに前記導線が巻回された第2コイル部とを仕切壁を隔てて備えると共に、前記第1コイル部と前記第2コイル部との間に、前記導線を前記第1コイル部から前記第2コイル部に巻回方向を逆転させつつ渡す第1渡部と、前記導線を前記第2コイル部から前記第1コイル部に巻回方向を逆転させつつ渡す第2渡部とを前記仕切壁に備え、前記導線が一本であり、巻回開始点及び巻回終了点を前記第1コイル部のうち前記仕切壁の側とは反対の側の端部に設けた点にある。
本構成のように、一本の導線により巻回方向の異なるコイルを隣接配置することで、コイルの端子同士を接続するターミナルが不要となる。
また、第1コイル部のうち仕切壁の側とは反対の側の端部から巻回が開始された導線が、第1渡部を介して第2コイル部に巻回される。その後、導線が第2渡部を介して再び第1コイル部に巻回され、第1コイル部のうち仕切壁の側とは反対の側の端部で巻回が終了する。このため、例えば第2コイル部で導線の巻回を終了するときのように、導線の両側の端部を近接して配置するために導線を第2コイル部から第1コイル部に向けて戻す必要がない。
さらに、コイルの渡線が第1渡部及び第2渡部に位置することになるので、従来のように、渡線の部分でコイルが径方向に突出することがない。
上述の結果、導線の巻き数を減少させることなく小型化したリニアモータ用コイルを提供することができる。
また、第1コイル部のうち仕切壁の側とは反対の側の端部から巻回が開始された導線が、第1渡部を介して第2コイル部に巻回される。その後、導線が第2渡部を介して再び第1コイル部に巻回され、第1コイル部のうち仕切壁の側とは反対の側の端部で巻回が終了する。このため、例えば第2コイル部で導線の巻回を終了するときのように、導線の両側の端部を近接して配置するために導線を第2コイル部から第1コイル部に向けて戻す必要がない。
さらに、コイルの渡線が第1渡部及び第2渡部に位置することになるので、従来のように、渡線の部分でコイルが径方向に突出することがない。
上述の結果、導線の巻き数を減少させることなく小型化したリニアモータ用コイルを提供することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記第1渡部と前記第2渡部とが前記仕切壁の周方向に隣接して設けられている点にある。
本構成のように、第1渡部と第2渡部とを近接配置することでで、第1渡部を介した導線の渡りと第2渡部を介した導線の渡りの前後で、被巻回における導線が巻回されていない領域を減少させることができる。この結果、導線を効率的に巻回することができ、コイルが小型化される。
本発明の第3特徴構成は、前記第1渡部と前記第2渡部とが、前記仕切壁に形成された単一の切欠部である点にある。
本構成のように、第1渡部及び第2渡部を単一の切欠部で構成することで、第1渡部及び第2渡部がより近接するため、導線の巻回が効率化され、コイルをより小型化することができる。
本発明の第4特徴構成は、前記切欠部に、前記第1渡部と前記第2渡部とを仕切る仕切板が設けられている点にある。
本構成によれば、仕切板により第1コイル部から第2コイル部に渡る導線と第2コイル部から第1コイル部に渡る導線とを仕切ることができる。このため、被巻回部に導線を巻回す際に切欠部内において導線が位置ずれすることを防止して、確実に導線を巻回することができる。
本発明の第5特徴構成は、前記第1コイル部及び前記第2コイル部に前記導線が前記被巻回部の径方向に多層に亘って巻回されるとともに、前記第2コイル部への巻回が終了した後の前記導線が、前記第1コイル部に一層巻回されている点にある。
本構成によれば、第1コイル部に所望の巻回数よりも一層少なく導線が巻回された後に、第2コイル部に所望の巻回数だけ導線が巻回され、その後、第1コイル部に導線が一層巻回されることになる。このため、第2コイル部から第1コイル部に導線を渡す際に、巻回半径を変化させることなく導線を巻回することができる。このため、別途に巻回半径を変化させるための手段等を設けることなく導線をスムーズに渡すことができる。
本発明の第6特徴構成は、前記第1渡部及び前記第2渡部に前記導線が抜け出ることを防止する係止部が設けられている点にある。
導線の巻回の際に、第1渡部及び第2渡部は導線の巻回方向が逆転されるので、導線が脱落しやすくなる。そこで、本構成のように、係止部を設けることにより、第1渡部及び第2渡部から導線の脱落を防止して、導線を確実に保持することができる。このため、確実に導線を巻回することができる。
以下、本発明に係るリニアモータ用コイルを有するリニアモータをサスペンション装置に適用した場合を例に図面に基づいて説明する。図1は、サスペンション装置100の構成を示す概略図である。サスペンション装置100は、制御部10と電源20と状態検出センサ30と電磁サスペンション(図示しない)とを備えている。この電磁サスペンションの緩衝機構としてのショックアブソーバ160には本発明に係るリニアモータ用コイル2(以下、単にコイル2と称する)を有するリニアモータ1が備えられている。状態検出センサ30は、サスペンション装置100を備える車両の車体側部材180と車輪側部材181との相対移動状態又は車体側部材180の絶対移動状態を検出するために各種センサを有している。当該センサは、例えば車両が上下する際に垂直方向に受ける加速度を検知する上下Gセンサ、車高を検知する車高センサ、車両の速度を検知する車速センサ、ステアリング(図示しない)の操舵角を検知する舵角センサ等である。勿論、これらのセンサ以外に車両が加速する際に前後又は横方向に受ける加速度を検知する加速度センサ等を備えていても良い。尚、車体側部材180の絶対移動状態とは、電磁サスペンションのバネ上にある車体等の移動状態を示すものである。
このサスペンション装置100が備える電磁サスペンションのショックアブソーバ160にはリニアモータ1が備えられる(ショックアブソーバ160については、後述する)。リニアモータ1にはコイル2と永久磁石3とが車体側部材180と車輪側部材181とに各別に配設され相対変位可能に形成されている。コイル2と永久磁石32との間の荷重の制御は、コイル2に対して、コイル2と永久磁石3とが引力或いは斥力を発生させるように通電する(電流の大きさと向きとを制御して流す)ことにより実現可能である。
上記のように本サスペンション装置100は、上述の状態検出センサ30からのセンサ信号に基づいてリニアモータ1が出力する荷重を制御するように電源20のPWM制御を行っている。このPWM制御は制御部10により行われる。上下Gセンサ、車高センサ、車速センサ、舵角センサ等から構成される状態検出センサ30からのセンサ信号が制御部10に入力される。制御部10では、センサ信号に基づいてリニアモータ1の制御量が演算され、リニアモータ1が出力する荷重制御量に応じた電流を流すよう制御する。このような構成により、サスペンション装置100のリニアモータ1はコイル2と永久磁石3との間に引力或いは斥力を生じさせる。
次に、サスペンション装置100が備えるショックアブソーバ160について説明する。図1に示すように、ショックアブソーバ160は、リニアモータ1により車体側部材180の制振制御が行われる電磁サスペンションの構成の一つである。ショックアブソーバ160は、外筒161、ロッド162、アッパーマウント163及びバルブ164や、コイル2や永久磁石3等からなるリニアモータ1やハーネス(図示しない)、ショックアブソーバ160を車体側部材180に取り付けるための車両取り付け部165、車輪側部材181に取り付けるための車両取り付け部166等からなる。また、永久磁石3は冶具を介して外筒に固定され、この外筒161は車両取り付け部166により車輪側部材181に取り付けられることから、永久磁石3も車輪側部材と連動して動くこととなる。一方、コイル2は冶具を介して車両取り付け部165に取り付けられ、車体側部材180と連動して動くこととなる。したがって、コイル2と永久磁石3との相対変位により、車体側部材180と車輪側部材181とが相対変位可能となる。
リニアモータ1のコイル2は、ハーネス(図示しない)により電源20からの電流が供給される。コイル2には、この電流に応じて電磁力が働くため、コイル2と永久磁石3との間で引力或いは斥力が生じる。したがって、ショックアブソーバ160には上下の力が発生するため、電磁サスペンションを荷重制御することが可能となる。この荷重制御は、状態検出センサ30のセンサ信号に基づいて、車両の垂直方向の変動を打ち消すように行われる。したがって、車両の運転者には、車両の垂直方向の変動を感じさせないように快適な乗り心地を提供することができる。
また、ショックアブソーバ160による荷重制御に際し、リニアモータ1の相対動作だけでなく、車体側部材180が滑らかに垂直変位を行うことが可能なように又は各輪に非常に大きな荷重が必要な場合には、状況に応じて油圧制御も行われている。外筒161とロッド162とで作られる空間が第1油室168となっており、バルブ164を介して第1油室168と第2油室169とが連通している。ショックアブソーバ160の動作が油圧を付加して行われることから車体側部材180の垂直方向への変位を滑らかにすることが可能となる。
サスペンション装置100には、上記以外に車両を支持する車両支持バネ167、第2油室169とエアー室170とを分離する仕切り171、バンプラバー172、リバウンドストッパ173等を有する。
このようにして車両が路面の状況や走行状況により垂直方向に変位又は加速度を状態検出センサ30により検出した場合には、リニアモータ1が出力する荷重を制御することにより車体側部材180と車輪側部材181とを相対移動させて又は相対移動を減少させて緩衝を行う。
次に、リニアモータ1の詳細について説明する。図1及び図11に示すように、このリニアモータ1は、コイル2及びコイル2の内部に配置される永久磁石3を備える。コイル2は、ヨーク5に外装されたボビン6に導線7を巻回して構成されている。図5に示すように、ヨーク5は、ボビン6が外装される筒状部51と、筒状部の長手方向の中央部に全集周に亘って形成された仕切壁52を備える。また、図6に示すように、この仕切壁52の外周部には切欠部53が形成されている。
図2、図3及び図4に示すように、ボビン6は、導線7が一方向a回り(図8を参照)に巻回される第1ボビン6aと、導線7が一方向a回りとは反対の他方向b回り(図9を参照)に巻回される第2ボビン6bとの2つのボビン6が設けられている。第1ボビン6aは、筒状であり長手方向の両側の端部につば部61,62を備える。このつば部61,62の間の領域にコイル2が巻回される。この第1ボビン6aの一方のつば部61の外周部には、切欠部63が設けられている。また、切欠部63の底部及び側壁部に連続して長手方向外側に延在する延在部64が形成されている。切欠部63及び延在部64の底部の幅方向の中央部には、ボビン6の長手方向に沿って延在する仕切板65が形成されている。他方のつば部62には、導線7を巻回する際に当該導線7を受け入れる受入部66a及び巻回後の導線7の先端部をボビン6外に送り出す取出部66bが形成されている。本実施形態においては、受入部66a及び取出部66bは単一の切欠部66として形成されている。
第2ボビン6bは、第1ボビン6aと略対称の形状を有する。但し、受入部66a及び取出部66bつまり切欠部66を備えていない点で第1ボビン6aとは異なる。また、第2ボビン6bには、延在部64の底部と連続する傾斜部67が設けられている。傾斜部67は、延在部64の底部を始点として、第2ボビン6bの外周部における導線7の巻回開始点を終点とするよう第2ボビン6bの周方向に沿って、下り勾配を有しつつ延在している。この傾斜部67は、つば部61の厚み部分に収まるよう、例えばつば部61の一部を切削して形成されている。なお、傾斜部67は型による成形時に予め形成しておいてもよい。
図3、図4及び図5に示すように、第1ボビン6aがヨーク5の長手方向の一方側に外装され、第2ボビン6bがヨーク5の長手方向の他方の端部に外装されている。この際、図6に示すように、仕切壁52の切欠部53と第1ボビン6a及び第2ボビン6bの延在部64の回転位相を一致させ、第1ボビン6a及び第2ボビン6bの延在部64が切欠部53に挿入され、延在部64の先端同士が当接している。このように、仕切壁52を挟んで第1ボビン6a及び第2ボビン6bがヨーク5に外装されている。
図3及び図4に示すように、第1ボビン6a及び第2ボビン6bがヨーク5に外装された状態で、切欠部53には、第1ボビン6aと第2ボビン6bとを連通する経路が仕切板65を隔てて2つ形成される。切欠部53のうちの一方の経路が形成された部分が後述する第1渡部8として機能し、他方の経路が形成された部分が第2渡部9として機能する。
導線7は、例えば銅などの金属製の導電線の周囲に、例えばゴムや樹脂などの絶縁層が被覆されて形成されている。もちろん、導線7は絶縁層を備えず、導電線のみから構成されたものであってもよい。図8に示すように、第1ボビン6aには、この導線7が一方向a回りに複数層に亘って巻回されている。また、図9及び図10に示すように、第2ボビン6bには、導線7が一方向aとは反対の他方向b回りに複数層に亘って巻回されている。導線7は、一本の導線7で構成され、図12(a)に示すように、第1渡部8を介して第1ボビン6aから第2ボビン6bに渡って、回転方向が一方向aとは反対の他方向bに逆転している。また、図12(b)に示すように、第2渡部9を介して導線7が第2ボビン6bから第1ボビン6aに渡って、回転方向が他方向bから一方向aに逆転している。第1ボビン6aに渡った導線7は、一方向a回りで第1ボビン6aに巻回され、取出部66bから取り出されている。このように、導線7の巻回開始位置と巻回終了位置との両方が、第1コイル2のうち仕切壁52とは反対側の端部に設定されている。
上述のように、第1ボビン6a及び第2ボビン6bを介して、導線7がヨーク5に巻回される。ここで、第1ボビン6a、第2ボビン6b、及び、ヨーク5の筒状部51は本発明の被巻回部4に相当する。また、導線7のうち第1ボビン6aに巻回された部分は本発明の第1コイル部21に相当し、第2ボビン6bの巻回された部分は本発明の第2コイル部22に相当する。
次に、導線7の巻回の一例について詳細に説明する。
図7(a)及び図8に示すように、受入部66aから導線7を第1ボビン6aに導入し、受入部66aが形成されたつば部62の側から仕切壁52の側のつば部61に向かって、一方向a回りで第1ボビン6aに巻回する。導線7を仕切壁52の側のつば部61まで巻回すると、受入部66aが形成されたつば部62の側に向かって、一方向a回りで導線7を巻回する。これを繰り返して、導線7を複数層に亘って、一方向a回りで第1ボビン6aに巻回する。
図7(a)及び図8に示すように、受入部66aから導線7を第1ボビン6aに導入し、受入部66aが形成されたつば部62の側から仕切壁52の側のつば部61に向かって、一方向a回りで第1ボビン6aに巻回する。導線7を仕切壁52の側のつば部61まで巻回すると、受入部66aが形成されたつば部62の側に向かって、一方向a回りで導線7を巻回する。これを繰り返して、導線7を複数層に亘って、一方向a回りで第1ボビン6aに巻回する。
図7(b)及び図9に示すように、第1ボビン6aに所望の層数よりも一層少ない層数まで導線7を巻回する。このとき、導線7が仕切壁52側のつば部61の側に位置するように、層数が設定されている。第1渡部8を介して導線7を第2ボビン6bに渡す。その際、図12(a)に示すように、第1渡部8により、導線7が仕切壁52を挟んで折り返し、導線7の巻回方向が一方向a回りから一方向aとは反対の他方向b回りに逆転させる。その後、折り返した導線7を、傾斜部67により第2ボビン6bの外周面に導く。
図7(c)及び図9に示すように、仕切壁52の側のつば部62の側からもう一方のつば部61の側に向かって、他方向b回りで導線7を第2ボビン6bに巻回する。導線7をもう一方のつば部61まで巻回すると、仕切壁52の側のつば部62に向かって他方向b回りで導線7を巻回する。これを繰り返して、導線7を複数層に亘って他方向b回りで第2ボビン6bに巻回する。
図7(c)及び図10に示すように、第2ボビン6bに所望の層数まで導線7を巻回する。このとき、導線7が仕切壁52側のつば部61の側に位置するように層数が設定されている。第2渡部9を介して導線7を第1ボビン6aに渡す。その際、図12(b)に示すように、第2渡部9により導線7が仕切壁52を挟んで折り返し、導線7の巻回方向を他方向b回りから一方向a回りに逆転させる。
図7(d)及び図11に示すように、折り返した導線7を取出部66bが形成されたつば部62の側へ他方向b回りで一層巻回する。取出部66bが形成されたつば部62まで導線7を巻回すると導線7を取出部66bから取出す。
このように、一本の導線7が、第1ボビン6aに一方向a回りに巻回され、第2ボビン6bにこれとは反対の他方向b回りに巻回される。また、巻回開始点及び巻回終了点が第1ボビン6aのうち前記仕切壁52の側とは反対の側の端部に設定される。
[別実施形態]
(1)導線7の巻回の際に、第1渡部8及び第2渡部9は導線7の巻回方向が逆転されるので、導線7が飛出し脱落しやすくなる。そこで、上述の実施形態において、第1渡部8や第2渡部9に導線7が抜け出ることを防止する係止部68を設けると好適である。図13に示す例では、第1ボビン6a及び第2ボビン6bの延在部64に係止部68を形成している。この係止部68は、延在部64の壁面の上端部から周方向に延在して設けられている。また、仕切板65の上端と係止部68の下端部とが高さ方向でオーバーラップしており、係止部68と仕切板65とにより、第1渡部8又は第2渡部9に連通する開口が形成されている。この開口の幅を導線7の直径よりやや小さめに設定し、導線7の絶縁被膜の弾性変形を利用して導線7を通過させると好適である。上述の構成により、係止部68が第1渡部8及び第2渡部9から導線7が抜け出るのを防止して、確実に保持することができる。このため、確実に導線7を巻回することができる。
なお、係止部68は、ボビン6の側ではなく仕切壁52の側に形成してもよい。
(1)導線7の巻回の際に、第1渡部8及び第2渡部9は導線7の巻回方向が逆転されるので、導線7が飛出し脱落しやすくなる。そこで、上述の実施形態において、第1渡部8や第2渡部9に導線7が抜け出ることを防止する係止部68を設けると好適である。図13に示す例では、第1ボビン6a及び第2ボビン6bの延在部64に係止部68を形成している。この係止部68は、延在部64の壁面の上端部から周方向に延在して設けられている。また、仕切板65の上端と係止部68の下端部とが高さ方向でオーバーラップしており、係止部68と仕切板65とにより、第1渡部8又は第2渡部9に連通する開口が形成されている。この開口の幅を導線7の直径よりやや小さめに設定し、導線7の絶縁被膜の弾性変形を利用して導線7を通過させると好適である。上述の構成により、係止部68が第1渡部8及び第2渡部9から導線7が抜け出るのを防止して、確実に保持することができる。このため、確実に導線7を巻回することができる。
なお、係止部68は、ボビン6の側ではなく仕切壁52の側に形成してもよい。
(2)上述の実施形態において、仕切壁52に形成した単一の切欠部53を第1渡部8及び第2渡部9とする場合を例に説明したがこれに限られるものではない。例えば、第1渡部8となる切欠部53と第2渡部9となる切欠部53とを別途に設けてもよい。また、仕切壁52の径方向に3つ以上の切欠部53を設けて、導線7の巻回状態に応じて適した切欠部53を第1渡部8又は第2渡部9として用いてもよい。
(3)上述の実施形態において、被巻回部4をヨーク5とボビンで構成する場合を例に説明したが、被巻回部4の構成は上述の例に限られるものではない。例えば、被巻回部4をヨーク5のみで構成し、直接ヨーク5に導線7を巻回してもよい。また、この形態において、仕切板65や係止部68を設ける場合は、ヨークに直接形成すると良い。
1 リニアモータ
2 コイル
21 第1コイル部
22 第2コイル部
4 被巻回部
52 仕切壁
53 切欠部
65 仕切板
68 係止部
7 導線
8 第1渡部
9 第2渡部
2 コイル
21 第1コイル部
22 第2コイル部
4 被巻回部
52 仕切壁
53 切欠部
65 仕切板
68 係止部
7 導線
8 第1渡部
9 第2渡部
Claims (6)
- 導線が巻回される筒状の被巻回部に、一方向回りに前記導線が巻回された第1コイル部と、これとは反対の他方向回りに前記導線が巻回された第2コイル部とを仕切壁を隔てて備えると共に、
前記第1コイル部と前記第2コイル部との間に、前記導線を前記第1コイル部から前記第2コイル部に巻回方向を逆転させつつ渡す第1渡部と、前記導線を前記第2コイル部から前記第1コイル部に巻回方向を逆転させつつ渡す第2渡部とを前記仕切壁に備え、
前記導線が一本であり、巻回開始点及び巻回終了点が前記第1コイル部のうち前記仕切壁の側とは反対の側の端部に設けられているリニアモータ用コイル。 - 前記第1渡部と前記第2渡部とが前記仕切壁の周方向に隣接して設けられている請求項1に記載のリニアモータ用コイル。
- 前記第1渡部と前記第2渡部とが、前記仕切壁に形成された単一の切欠部である請求項1又は2に記載のリニアモータ用コイル。
- 前記切欠部に、前記第1渡部と前記第2渡部とを仕切る仕切板が設けられている請求項3に記載のリニアモータ用コイル。
- 前記第1コイル部及び前記第2コイル部に前記導線が前記被巻回部の径方向に多層に亘って巻回されるとともに、前記第2コイル部への巻回が終了した後の前記導線が、前記第1コイル部に一層巻回されている請求項1〜4の何れか一項に記載のリニアモータ用コイル。
- 前記第1渡部及び前記第2渡部に前記導線が抜け出ることを防止する係止部が設けられている請求項1〜5の何れか一項に記載のリニアモータ用コイル。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0662787U (ja) | 1993-02-10 | 1994-09-02 | 株式会社安川電機 | 円筒形同期リニアモータ |
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2008
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2009
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019187212A (ja) * | 2018-04-17 | 2019-10-24 | Kyb株式会社 | 筒型リニアモータ |
Also Published As
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EP2178194A2 (en) | 2010-04-21 |
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