JPWO2007029563A1 - 電動パワーステアリング装置用モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】厳しい体格制限を満たしつつ、所望の性能を発揮し得るEPS用モータを提供する。【解決手段】操向車輪に連結されたラック軸の周囲に同軸的に配設され、ラック軸に対し操舵補助力を供給するラックアシスト式の電動パワーステアリング装置用モータにて、モータを6極9スロット構成とし、その磁気装荷(2PΦ)と、電気装荷(ZI/a)の比を示す装荷比(2PΦ/(ZI/a))を100〜300とする。これにより、体格、出力、操舵フィーリング、コスト等をバランス良く満たしたEPS用モータを得ることができる。また、装荷比について、EPS仕様に適した数値が設定されるので、それに合わせてモータ各部の仕様を決定することができ、設計の最適化や設計工数削減が図られる。

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置の駆動源として使用されるモータに関し、特に、モータ中央部に車両のラック軸が挿通されるラックアシスト式の電動パワーステアリング装置に適用して有効な技術に関する。
自動車等の操舵力補助のため、近年多くの車両にいわゆるパワーステアリング装置が装備されている。このようなパワーステアリング装置としては、近年、エンジン負荷軽減や重量低減等の観点から、電気式の動力操舵装置(いわゆる電動パワーステアリング装置)を搭載した車両が増大している。この電動パワーステアリング装置(以下、EPSと略記する)は一般にラック・アンド・ピニオン式の操舵装置に適用され、モータの配置場所によって、大きく3つのタイプに分類される。すなわち、モータ位置が運転者に近い側から、ステアリング軸上にモータを配したコラムアシスト式、ステアリング軸とラック軸の接続部にモータを配したピニオンアシスト式、ラック軸と同軸状にモータを配したラックアシスト式の3種類が知られている。
特許文献1のEPSは、そのうちのラックアシスト式の装置であり、ラック軸に同軸的に設けたモータによって操舵補助力が付与される。図3は、特許文献1のようなラックアシスト式のEPSの構成を示す断面図である。図3のEPS51は、ラック軸52と同軸的に設けたモータ53が発生する操舵補助力を、ボールねじ機構54を介してラック軸52に伝達する。ラック軸52は、両端に図示しないタイロッドやナックルアーム等を介して操向車輪が連結されると共に、ステアリング軸55とラック・アンド・ピニオン結合されており、運転者の転舵操作により軸方向(図中左右方向)に作動する。モータ53は、円筒状のヨーク56内に、マグネット57、円筒状のロータシャフト58及びロータコア59を同軸的に挿入させた構成となっており、ロータシャフト58内にはラック軸52が挿通される。
EPS51では、ハンドルが操作されてステアリング軸55が回動すると、この回動に応じた方向にラック軸52が移動して転舵操作がなされる。この操作により、図示しないステアリングトルクセンサが作動すると、この検出トルクに基づいてモータ53に適宜電力が供給される。モータ53が作動すると、その回転はボールねじ機構54を介してラック軸52に伝達される。すなわち、ボールねじ機構54によって、モータ53の回転がラック軸52の軸方向の運動に変換され、ラック軸52に操舵補助力が付与される。この操舵補助力と手動操舵力とにより操向車輪が転舵され、運転者のハンドル操作負担が軽減される。
特開平10-152058号公報 特開2004-180449号公報
一方、図3のようなラックアシスト式のEPSは、エンジンルーム内にコンパクト(細く短く)にレイアウトしたいというニーズから、その体格(特に外形寸法)に厳しい制限が課せられる場合が多い。例えば、小型乗用車用のEPSでは、一般に外径が100mmを超えるものは商品性に乏しく、外径100mm以下の中でモータを構成し、要求性能を満足する最適な仕様を確立する必要がある。一方、モータ内部を貫通するラック軸は、それ自体、概ね20〜30mm程度の外径があり、それが挿通されるロータシャフトの内径も20〜40mm程度は必要となる。従って、ラックアシスト式EPS用のモータでは、ラック軸が中央を貫通するという構成の中、外径を100mm以下に抑えなければならず、しかも、その体格で所望の出力が得られ、かつ、低フリクション、低トルクリップル、低コストが求められる。
しかしながら、このような小型で高性能かつ低コスト化のEPS用モータは、仕様を決定するに当たり、非常に繊細かつ煩雑な調整が必要となる。すなわち、モータの構造設計に際しては、マグネットや巻線等に関する種々のパラメータが存在し、それらがトレードオフの関係にある場合も少なくない。このため、前述の諸要素を満足し得るように各仕様を設定することは熟練した設計者にとっても困難である場合が多く、設計の最適化を容易に図り得る設計上の指針が求められていた。
本発明の目的は、厳しい体格制限を満たしつつ、出力やコギングトルク、トルクリップル等に関し所望の性能を発揮し得るEPS用モータを容易に設計可能とすることにある。
本発明の電動パワーステアリング装置用モータは、操向車輪に連結されたラック軸の周囲に同軸的に配設され、前記ラック軸に対し操舵補助力を供給する電動パワーステアリング装置用のモータであって、前記モータの磁気装荷(2PΦ)と、電気装荷(ZI/a)の比を示す装荷比(2PΦ/(ZI/a))が100〜300であることを特徴とする。
本発明にあっては、装荷比を100〜300に設定することにより、体格、出力、操舵フィーリング、コスト等をバランス良く満たしたEPS用モータを得ることができる。また、モータの構造設計に際し、前記数値に合わせてモータ各部の仕様を決定すればEPSに適した仕様設定となる。
前記電動パワーステアリング装置用モータにおいて、前記モータを6極9スロット構成のブラシレスモータとしても良い。
また、前記モータを、ハウジングと、前記ハウジングの内周側に固定されたステータコアと、前記ステータコアに巻装された巻線とを備えるステータと、ステアリング装置のラック軸が挿通される円筒状のロータシャフトと、前記ロータシャフトの外周に外装された円筒形状のロータコアと、前記ロータコアの外周に取り付けられたマグネットと、前記マグネットの外側に外装されたマグネットカバーとを備えるロータとを有する構成としても良い。その場合、前記の外径を85mm以上100mm以下に設定しても良い。
本発明の電動パワーステアリング装置用モータによれば、操向車輪に連結されたラック軸の周囲に同軸的に配設される電動パワーステアリング装置用のモータにて、当該モータの磁気装荷と電気装荷の比を示す装荷比を100〜300に設定することにより、体格、出力、操舵フィーリング、コスト等をバランス良く満たしたEPS用として最適なモータを得ることが可能となる。また、モータの構造設計に際し問題となるパラメータのひとつである装荷比について、前記数値に合わせてモータ各部の仕様を決定すればEPSに適した仕様設定が得られるので、EPS用モータの最適設計が可能となる。また、設計工数の削減も図られるため、製品開発費用を削減することができ、製品コストの低減も可能となる。
本発明のEPS用モータの構成を示す断面図である。 エアギャップ量と有効磁束量との関係を磁気装荷型と電気装荷型のモータで比較して示した説明図である。 ラックアシスト式のEPSの構成を示す断面図である。
符号の説明
1 モータ 2 ラック軸
3 ボールねじ機構 11 ステータ
12 ハウジング 13 ステータコア
14 巻線 15 給電配線
21 ロータ 22 ロータシャフト
23 ロータコア 24 マグネット
25 マグネットカバー 31 ハウジング
32 ベアリング 33 レゾルバ
34 レゾルバステータ 35 レゾルバロータ
36 コイル 41 ハウジング
42 ナット部 43 スクリュー部
44 ボール 45 アンギュラーベアリング
46a,46b ベアリング固定用リング 47 段部
48 ベアリング固定用リング 49 段部
51 電動パワーステアリング装置 52 ラック軸
53 モータ 54 ボールねじ機構
55 ステアリング軸 56 ヨーク
57 マグネット 58 ロータシャフト
59 ロータコア M 装荷比
P 極数 Φ 1極あたりの有効磁束
Z 有効導体数 I 定格相電流実効値
a 並列回路数/2 S スロット数
T 巻線数
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明のEPS用モータの構成を示す断面図である。図1のモータ1もまた、図3と同様のラックアシスト式のEPSの動力源として使用され、モータ1の内部をラック軸2が貫通する構成となっている。但し、図1のモータ1は、図3のモータ53と異なり、ブラシレスモータとなっている。モータ1の回転は、ボールねじ機構3を介してラック軸2に伝達され、操舵補助力となる。
モータ1は、外側にステータ11、内側にロータ21を配したインナーロータ型の装置構成となっている。ステータ11は、ハウジング12と、ハウジング12の内周側に固定されたステータコア13及びステータコア13に巻装された巻線14とを備えた構成となっている。ハウジング12は鉄等にて形成され、その外径は100mm以内に抑えられている。ステータコア13は鋼板を多数積層した構成となっており、ステータコア13の内周側には複数個(ここでは9個)のティースが突設されている。ティース間に形成されたスロット(同9個)には、コイルが巻装され巻線14が形成される。巻線14は、給電配線15を介してバッテリ(図示せず)と接続されている。
ロータ21はステータ11の内側に配設されており、円筒状のロータシャフト22と、ロータコア23、マグネット24及びマグネットカバー25を同軸状に配した構成となっている。ロータシャフト22の内側には、ラック軸2が挿通される。ロータシャフト22の外周には、円筒形状のロータコア23が外装されている。ロータコア23の外周には、6極構成のマグネット24が固定されている。
マグネット24には、小型で高磁束密度が得られるネオジウム鉄磁石等の希土類磁石が使用される。このように、マグネット24に希土類磁石を用いることにより、モータの小型化が図れると共に、ロータ21のイナーシャが低減され操舵フィーリングも向上する。マグネット24は、リング形状となっており、周方向に複数の磁極がN,S交互に配置されている。なお、マグネット24として、複数個のセグメントマグネットを用いても良い。マグネット24の外側には、マグネットカバー25が外装されており、万が一マグネットが破損しても、その破片によりモータ1がロックしないようになっている。
ハウジング12の図中右端側には、アルミダイカスト製のハウジング31が取り付けられている。ハウジング31内には、ロータ21の右端側を支持するベアリング32と、ロータ21の回転を検知するレゾルバ33が収容されている。レゾルバ33は、ハウジング31側に固定されたレゾルバステータ34と、ロータ21側に固定されたレゾルバロータ35とから構成されている。レゾルバステータ34にはコイル36が巻装されており、励磁コイルと検出コイルが設けられている。レゾルバステータ34の内側には、ロータシャフト22に固定されたレゾルバロータ35が配設される。レゾルバロータ35は、金属板を積層した構成となっており、三方向に凸部が形成されている。
ロータシャフト22が回転すると、レゾルバロータ35もまたレゾルバステータ34内にて回転する。レゾルバステータ34の励磁コイルには高周波信号が付与されており、凸部の近接離反により検出コイルから出力される信号の位相が変化する。この検出信号と基準信号とを比較することにより、ロータ21の回転位置が検出される。そして、ロータ21の回転位置に基づき、巻線14への電流が適宜切り替えられ、ロータ21が回転駆動される。
ハウジング12の図中左端側には、アルミダイカスト製のハウジング41が取り付けられている。ハウジング41内には、ボールねじ機構3が組み込まれている。ボールねじ機構3は、ナット部42と、ラック軸2の外周に形成されたスクリュー部43と、ナット部42とスクリュー部43との間に介装された多数のボール44とから構成されている。ラック軸2は、軸回りの回動が規制された状態でナット部42によって左右方向に往復動自在支持され、ナット部42の回転に伴って左右方向に移動する。
ナット部42は、ロータシャフト22の左端部に固定されており、ハウジング41に固定されたアンギュラーベアリング45によって回動自在に保持されている。アンギュラーベアリング45は、ハウジング41の開口部にねじ込まれたベアリング固定用リング46a,46bとハウジング41の内部に形成された段部47との間で軸方向の動きが規制された状態で固定されている。また、ナット部42とアンギュラーベアリング45との間の軸方向の動きは、ナット部42の左端にねじ込まれたベアリング固定用リング48とナット部42の外周に形成された段部49とによって規制される。
このようなモータ1を備えたEPSでは、まず操向ハンドルが操作されてステアリング軸が回動し、この回動に応じた方向にラック軸2が移動して転舵操作がなされる。この操作により、図示しないステアリングトルクセンサが作動すると、検出トルクに応じて、バッテリから給電配線15を介して巻線14に電力が供給される。巻線14に電力が供給されるとモータ1が作動し、ロータシャフト22が回転する。ロータシャフト22が回転すると、これと結合されたナット部42が回転し、ボールねじ機構3の作用により、ラック軸2に対し軸方向の操舵補助力が伝達される。これにより、ラック軸2の移動が促進され、操舵力が補助される。
ところで、このようなEPS用モータにおいて、要求性能を満たすべく諸仕様を決定する際、モータ体格を抑えて高出力を得るには、磁気装荷と電気装荷の分配を如何にすべきかが問題となる。ここで、磁気装荷はモータ磁束量の総和、電気装荷はアンペア導体数の総和を言い、磁気装荷の大きいモータは、ステータコア13やマグネット24の割合が多くなり、一般に、モータが大型化する。これに対し、電気装荷の大きいモータは、モータは小型化できるものの、巻線温度が上昇しやすくなる。磁気装荷と電気装荷の分配を決める要素としては、イナーシャ変化による特性への影響や、マグネット使用量によるコストへの影響、巻線スペース小による組付け性への影響、鉄量の変化による重量への影響、等があり、様々の要素を考慮する必要がある。
このような諸要素に加え、特に、EPS用モータでは、部品公差や組付け誤差に伴う、マグネット24とステータティース間のエアギャップ量の変化による特性への影響を重視する必要がある。図2は、エアギャップ量と有効磁束量(トルクに寄与する磁束量;マグネット24からティースを通りマグネット24に戻る磁束)との関係を磁気装荷型と電気装荷型のモータで比較して示した説明図である。図2から分かるように、磁気装荷へ多く配分を振った磁気装荷型モータは、同じエアギャップ量では、電気装荷へ多く配分を振った電気装荷型モータよりも有効磁束のMax.値が大きい(図2P,Q点参照)。従って、磁気装荷配分を大きくした方が高トルク型のモータとなり、出力を大きくすることができる。
しかしながら、図2A,Bから分かるように、磁気装荷型モータは、エアギャップの変化に対する有効磁束の変化が電気装荷型モータよりも大きい。このため、エアギャップ量がばらつくと有効磁束が大きく変化し、組付公差内であってもトルク誤差やうねりが大きくなり、コギングやトルクリップルが増大する。コギングやトルクリップルは、EPSモータでは、操舵フィーリングの悪化につながるため好ましくない。また、磁気装荷型モータは、磁気装荷が多い分、高価なマグネットを大量に使用するためコストが増大すると共に、鉄の使用量が増えるため重量も増大する。
つまり、磁気装荷型モータは、トルクは出せるがそのバラツキが大きく、一方、電気装荷型モータはトルクのバラツキは少ないが大きなトルクが得られない。そこで、体格に厳しい制限がある中で必要トルクを得、さらに、トルクムラを抑えて操舵フィーリングを向上させるべく、これらの長所・短所を加味して、EPSに最適な6P9Sモータの装荷配分を検討した。その結果、発明者の実験によれば、次式のような装荷比Mにおいて、M値を100〜300の範囲で設定すると、体格、出力、操舵フィーリング、コスト等をバランス良く満たすEPS用モータが得られることが判明した。
Figure 2007029563
ここで、有効導体数Zは、トルクに寄与する導体数を意味する。導体数は、スロット数Sと巻線数Tとの積であり(S×T)、例えば、10スロット、6ターンのモータでは、導体数は6×10=60となる。有効導体数は、そのうちでトルクに寄与する分であり、例えば、3相モータでは導体数の2/3となる。従って、先の例で言えば、Z=60×2/3=40となる。定格相電流実効値Iは、ある相(例えば、3相モータのU相)に流れるモータ定格電流(EPSでは許容最大電流値)の実効値である。並列回路数aは、例えば、3相モータでは、U,V,W相の回路が何組あるかを示している。
発明者の実験では、6極(P=6)9スロットのモータにおいて、M=130(Φ=98069(Mx/極)、Z=108(本)、I=84(Arms)、a=1)としたとき、モータ1の外径(ハウジング12の外径)を100mm以下に抑えつつ、入力電圧12Vの時、出力750W、コギングトルク20mNm以下のモータを実現できた。この場合、ラック軸外径等の関係から、モータ外径を85mm未満に抑えることは非常に難しく、本発明のモータにおいても、モータ外径は、90〜100mm、好ましくは、85〜95mm程度に設定される。また、本発明の100≦M≦300なる条件は、特に6極9スロットモータにおいて有効であった。
なお、M値が300を超える磁気装荷型モータでは、鉄心が大きくなるため重量が大きく、マグネットも大きくなるためコストも増大する。また、9スロットモータでは、内径のバラツキが大きくなるため、エアギャップのバラツキが大きく、トルクの脈動が増大し操舵フィーリングも悪化する。一方、M値が100未満の電気装荷型モータは、コイルターン数が多くなるため、発熱しやすくなり、絶縁やスロット内の巻線占積率に対する配慮や巻線冷却対策が必要となる。また、電気装荷型モータは、出力が電力供給量に依存するタイプとなるため、外乱に弱い傾向があり、制御のバラツキの影響が出やすく、制御しづらいモータになる傾向がある。
このように本発明によるEPS用モータは、EPS用として最適な特性が得られ、体格、出力、操舵フィーリング、コスト等をバランス良く満たしている。かかる小型高出力のEPSモータは、最終的には省燃費につながり、また、ロータ小型化によるイナーシャ低減により、操舵フィーリングも向上する。さらに、本発明によるEPS用モータでは、モータの構造設計に際し問題となるパラメータのひとつである装荷比Mについて、EPS仕様に適した数値が予め設定されているので、構造設計に際しては、それに合わせてモータ各部の仕様を決定すれば良い。つまり、本発明により、EPSに最適な設計指針が得られる。このため、小型高出力で、低フリクション、低トルクリップル、低コストなEPS用モータを従来比して容易に構成することができ、最適設計が可能となると共に設計工数の削減も図られる。従って、製品開発費用もその分削減され、製品コストの低減も図られる。
なお、磁気装荷部分が主要部を為す磁気装荷径(ここではロータ径と同じ)φ1と、電気装荷部分が主要部を為す電気装荷径(ここではステータコア径と同じ)φ2との比についても、発明者の実験によれば、φ1:φ2=1:2〜1:2.5が好ましいことが分かっている。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述のM=130のモータはあくまでも一例であり、その他の仕様のモータを適宜製造し得ることは言うまでもない。

Claims (4)

  1. 操向車輪に連結されたラック軸の周囲に同軸的に配設され、前記ラック軸に対し操舵補助力を供給する電動パワーステアリング装置用のモータであって、
    前記モータの磁気装荷(2PΦ)と、電気装荷(ZI/a)の比を示す装荷比(2PΦ/(ZI/a))が100〜300であることを特徴とする電動パワーステアリング装置用モータ。
  2. 請求項1記載の電動パワーステアリング装置用モータにおいて、前記モータは、6極9スロットのブラシレスモータであることを特徴とする電動パワーステアリング装置用モータ。
  3. 請求項1記載の電動パワーステアリング装置用モータにおいて、前記モータは、
    ハウジングと、前記ハウジングの内周側に固定されたステータコアと、前記ステータコアに巻装された巻線とを備えるステータと、
    ステアリング装置のラック軸が挿通される円筒状のロータシャフトと、前記ロータシャフトの外周に外装された円筒形状のロータコアと、前記ロータコアの外周に取り付けられたマグネットと、前記マグネットの外側に外装されたマグネットカバーとを備えるロータとを有することを特徴とする電動パワーステアリング装置用モータ。
  4. 請求項3記載の電動パワーステアリング装置用モータにおいて、前記モータは、前記ハウジングの外径が85mm以上100mm以下であることを特徴とする電動パワーステアリング装置用モータ。
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