JP2010096933A - メガネ用簡易計測キット - Google Patents

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Abstract

【課題】メガネフレームの形状をメガネ利用者に合ったものに微調整するため必要となる計測値、特に、眼鏡利用者の顔幅等について、そのメガネ利用者自らがより正確にかつ容易に計測することができるメガネ用簡易計測キットを提供することにある。
【解決手段】顔幅を計測するには、スライド取付部5を介して可動縦板部4を移動させ、計測凹部6の横幅を頭部50が挿入可能なサイズに調整し、計測凹部6内へ開放部分から頭部50を挿入させる。このとき、計測凹部6の固定基辺6cに鼻梁頂部51を当接させ、計測凹部6の固定側辺6aを右耳上側の付け根部分53に当接させた上で、可動縦板部4をスライド取付部5を介して移動させて、計測凹部6の可動側辺6bを左耳上側の付け根部分52に軽く当接させる。そして、このときの計測凹部6の横幅を顔幅の計測値として顔幅計7を用いて読み取る。
【選択図】図6

Description

本発明は、メガネフレームの形状を微調整するために必要となる計測値を計測するための簡易的な計測器具であるメガネ用簡易計測キットに関するものである。
従来より、メガネ専門店で注文販売されるメガネは、利用者に合ったレンズ度数が選定されていることに加え、メガネフレームの形状が利用者に合ったものに微調整されており、このような微調整は、例えば、メガネ専門店を訪れた利用者の顔幅、顔奥行および瞳孔間距離(PD値)を計測した上で施されている。
なお、ここでいうところの顔幅は、被計測者の左右の耳上側の付け根部分間の幅であり、顔奥行は、被計測者の鼻梁頂部(鼻梁の上端部の一番低い箇所)から左右の耳上側の付け根部分までの距離である。
ところで、近年では、老眼鏡にもデザイン性に富んだ多種多様なモデルが登場しており、このようなデザイン性に富んだ老眼鏡は、注文老眼鏡のみならず、既製老眼鏡にも多数存在している。また、このような老眼鏡の販売形態は、メガネ専門店による注文老眼鏡の店頭販売のみならず、非メガネ専門店による既製老眼鏡の店頭販売や、インターネット網などを利用した既製老眼鏡の通信販売にまで及んでいる。
特に、既製老眼鏡は、メガネ専門店へ出向かずとも大型雑貨店や文具取扱店などの非メガネ専門店で手軽に購入できるため、多くの老眼者に利用されている。ところが、既製老眼鏡については、一部に品質の良いものもあるが、一般的にメガネフレームの形状が利用者に合わせて微調整されていないため、着用時に頻繁にずり落ちたり、着用に際して違和感や疲労感を招来することがある。
これに対し、注文老眼鏡は、当然に利用者に合ったレンズ度数が選定されていることに加え、メガネフレームの形状についても、利用者の顔幅、顔奥行および瞳孔間距離を計測した上で利用者に合ったものに微調整されることから、装着時のずり落ちや違和感や疲労感が軽減された品質の良いものとなっている。
とはいえ、メガネ非常用者にとっては、メガネ専門店へ行き慣れていなこともあり、メガネ専門店へ出向いて注文老眼鏡を購入することに抵抗感を感ずる者も多数あり、その多くが日頃から行き慣れた文具取扱店や大型雑貨店などの非メガネ専門店で既製老眼鏡を購入してしまう傾向が見受けられる。
もっとも、インターネット網を利用した通信販売は、顧客が自宅で商品を購入できるため、その極めて優れた利便性から近年多用されており、かかる通信販売を介して注文老眼鏡を販売できれば、メガネ専門店へ出向くことに抵抗感のあるメガネ非常用者でも、気軽にメガネフレームの形状が微調整された品質の良い注文老眼鏡を入手できるはずである。
特開2002−244088号公報 実公平7−22244号公報
しかしながら、通信販売においては、メガネ販売業者と顧客たるメガネ利用者とが直接会って顔幅、顔奥行および瞳孔間距離などを計測する機会を確保できないため、そもそも、メガネ販売業者がメガネフレームの形状を微調整する技能を保有していても、それに必要となる計測値を入手できないという問題点があった。
仮に、メガネを購入しようとする利用者自身が自己の顔幅、顔奥行および瞳孔間距離を手軽に計測して、その計測値を販売業者へ連絡できれば、メガネフレームの形状の微調整を施すことも可能であるが、利用者自身が手軽に頭部各部位を計測するための計測器具を入手すること自体困難であるという問題点があった。
このため、特許文献1及び2には、メガネ利用者自身で手軽に瞳孔間距離や顔奥行(耳位置)を計測することができる簡易的な計測器具が開示されている。これらの特許文献1及び2によれば瞳孔間距離を計測することには適した計測器具ではあるが、特許文献1の計測器具では、眼鏡体とフレーム部との連結部分が折り曲げ可能となっているため、かかる連結部分の曲り具合によって顔奥行の計測値が変動して正確に計測できない恐れがあるという問題点がある。
しかも、上記した特許文献1及び2には、メガネの装着感を大きく左右する顔幅を正確に計測する簡易的な計測器具については一切開示されておらず、利用者自らが自己の顔幅を手軽に計測することができないという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、メガネフレームの形状をメガネ利用者に合ったものに微調整するため必要となる計測値、特に、眼鏡利用者の顔幅等について、そのメガネ利用者自らがより正確にかつ容易に計測することができるメガネ用簡易計測キットを提供することを目的とする。
この目的を達成するために請求項1のメガネ用簡易計測キットは、横方向に延設される小幅板状の横板部と、その横板部の延設方向一端部に固定連設されその横板部に対して略直角方向へ延出される小幅板状の固定縦板部と、その固定縦板部に対して略平行状態で前記横板部の延設方向に所定距離を隔てて前記横板部の延設方向他端部に配設され、前記固定縦板部と同一方向へ延出される小幅板状の可動縦板部と、その可動縦板部、横板部および固定縦板部によって三方が囲われ、残る一方に開放部分が設けられる略コ字形に形成され、顔幅を計測するために前記開放部分から頭部が挿入可能となっている顔幅計測凹部と、その顔幅計測凹部の横幅を拡大するため、前記可動縦板部が前記横板部に対して略直角姿勢を維持したままその横板部の延設方向へ往復移動自在な状態で、前記可動縦板部を前記横板部の延設方向他端部に取り付ける取付部と、その取付部を介して移動される前記可動縦板部と前記固定縦板部との対向辺間距離を前記顔幅計測凹部の横幅として計測するための測長目盛及び距離値を表示した顔幅計測部とを備えており、前記横板部、固定縦板部、可動縦板部、及び、取付部が剛性を有する薄板材を用いて形成され、全体として板状の形態を備えている。
この請求項1のメガネ用簡易計測キットによれば、略コ字形に形成された顔幅計測凹部の開放部分から、その顔幅計測凹部の内周部へ被計測者の頭部が挿入される。ここで、被計測者の顔幅の大きさに個人差があることから、かかる個人差に応じて、顔幅計測凹部の横幅は、取付部を介して可動縦板部を固定縦板部に対して横板部の延設方向へ移動させることによって拡縮される。
そして、顔幅計測凹部の横幅が頭部を挿入可能なサイズとなれば、顔幅計測凹部内へ頭部が挿入され、横板部の縁辺に被計測者の鼻梁頂部が当接され、固定縦板部の縁辺に被検者の片方の耳上側の付け根部分が当接される。それから、取付部を介して可動縦板部を移動させて、顔幅計測凹部の横幅を縮小させて、可動縦板部の縁辺を被計測者のもう片方の耳上側の付け根部分に当接させる。
上記のようにして被計測者の頭部が顔幅計測凹部に収容されたとき、顔幅計測凹部の横幅は、被計測者の顔幅の計測と等しくなるので、このときの顔幅計測凹部の横幅値を顔幅計測部によって読み取ることで、頭部の顔幅が計測される。
請求項2のメガネ用簡易計測キットは、請求項1のメガネ用簡易計測キットにおいて、前記固定縦板部は、前記顔幅計測凹部に頭部が挿入された状態にあって当該固定縦板部における被計測者の耳が存在する側の面に設けられ、その顔幅計測凹部の内周を成す前記横板部の縁辺からの距離を顔奥行として計測するための測長目盛及び距離値を表示した顔奥行計測部を備えている。
この請求項2のメガネ用簡易計測キットによれば、請求項1のメガネ用簡易計測キットと同様に作用する上、例えば、被計測者自身が顔奥行を計測する場合は、まず、顔幅計測凹部に頭部を挿入して、顔幅計測凹部の内周を成す横板部の縁辺に、鼻梁頂部を当接させる。
それから、その状態のまま、被計測者自身の指先で、その顔幅計測凹部の内周を成す固定縦板部の縁辺を摘んで、その摘む位置を頭部の耳上側の付け根部分に合わせる。そして、指で摘んだ位置を動かさずに、そのまま顔幅計測凹部から頭部を抜脱した後、顔奥行計測部によって、指で摘んでいる箇所に最も近い測長目盛までの距離値を読み取ることで、頭部の顔奥行が計測される。
ここで、顔奥行計測部は、顔幅計測凹部に頭部が挿入収容された場合に、固定縦板部における被計測者の耳が存在する側の面(図8で耳が接している面に相当する。)に設けられるので、顔奥行計測部を用いて被計測者の耳上側の付け根位置をより正確に計測することができる。なお、補助者がいる場合は、かかる補助者が顔奥行計測部を用いて被計測者の顔奥行を計測しても良い。
請求項3のメガネ用簡易計測キットは、請求項1又は2のメガネ用簡易計測キットにおいて、前記横板部、固定縦板部、又は、可動縦板部のいずれかの表面に設けられ、前記瞳孔間距離を計測するための測長目盛及び距離値を表示した瞳孔間計測部を備えている。
この請求項3のメガネ用簡易計測キットによれば、請求項1又は2のメガネ用簡易計測キットと同様に作用する上、例えば、被計測者自身による瞳孔間距離の計測は、被計測者が鏡に向かい合って、瞳孔間計測部を両目近傍にあてがうようにして、瞳孔間計測部の測長目盛及び距離値から自己の瞳孔間距離を読み取ることでなされる。なお、補助者がいる場合は、かかる補助者が瞳孔間計測部を用いて被計測者の瞳孔間距離を計測しても良い。
請求項4のメガネ用簡易計測キットは、請求項1から3のいずれかのメガネ用簡易計測キットにおいて、前記顔幅計測凹部の内周を成す前記固定縦板部の縁辺は、その顔幅計測凹部の内周を成す前記横板部の縁辺から前記固定縦板部の先端まで平坦な直線状に形成されており、前記顔幅計測凹部の内周を成す前記可動縦板部の縁辺は、その顔幅計測凹部の内周を成す前記横板部の縁辺から前記可動縦板部の先端まで平坦な直線状に形成されている。
請求項5のメガネ用簡易計測キットは、請求項1から4のいずれかのメガネ用簡易計測キットにおいて、全体として平面サイズがA4版と同等又はそれ以下に形成されている。
請求項6のメガネ用簡易計測キットは、請求項1から5のいずれかに記載のメガネ用簡易計測キットにおいて、その外形上に存在する角部に丸み付けが施されている。
請求項1のメガネ用簡易計測キットによれば、このメガネ用簡易計測キットは、全体として板状に形成されるので、かかるメガネ用簡易計測キットを配送する場合に嵩張らず且つ取り扱いやすい形態が採用されている。よって、まるで書類などと同じように、書類用封筒や郵便用封筒など各種封筒に封入して郵便やメール便にて容易に配送できるという効果がある。
このため、例えば、自分の頭部にフィットしたメガネを製作するために、わざわざメガネ販売店へ出向かずとも、このメガネ用簡易計測キットをメガネ販売者から送ってもらえば、かかる計測キットを用いて顧客自身が自らの顔幅が計測でき、その計測結果をメガネ販売者へ連絡しさえすれば、通信販売やインターネット販売によって自らの顔幅にフィットしたメガネを購入することもできるという効果がある。
また、可動縦板部が取付部を介して横板部の延設方向へ移動されることによって、顔幅計測凹部の横幅を拡縮させることができるので、被計測者の顔幅に応じて顔幅計測凹部の横幅を調整できるという効果がある。
したがって、同一仕様のメガネ用簡易計測キットを多数の被計測者に配布するような場合に、各被計測者の顔幅のサイズに個人差があっても、個々の被計測者の顔幅に応じて顔幅計測凹部の横幅を容易に適宜調整できるという効果がある。
しかも、頭部を略コ字形の顔幅計測凹部内へ挿入することで、メガネ利用者の顔幅、即ち、当該メガネ利用者の頭部におけるメガネのテンプル(つる)が当接箇所の横幅を、あたかも大型のノギスを用いるかのように正確に計測することができるという効果がある。
そのうえ、顔幅計測凹部の内周を成す横板部の縁辺を被計測者の鼻梁頂部に当接させた状態で顔幅を計測できるので、被計測者の頭部を顔幅計測凹部へ挿入収容した場合に、メガネ用簡易計測キットを被計測者の頭部に対して安定的に装着固定することができ、結果、顔幅の計測精度をより一層高めることができるという効果がある。
請求項2のメガネ用簡易計測キットによれば、請求項1のメガネ用簡易計測キットの奏する効果に加え、顔幅計測凹部へ頭部を挿入して顔幅を計測すると同時に、被計測者の顔奥行も同時に計測することができるという効果がある。しかも、固定縦板部における被計測者の耳上側の付け根部分が近接する側の面に、顔奥行計測部が設けられるので、耳上側付け根部分の位置を指先を使ってより正確に計測することができるという効果がある。
さらに、顔奥行計測部が固定計測部にあることから、顔奥行を計測するために用いられる手とは逆の手によって、可動縦板部の動きを抑えることができるので、メガネ用簡易計測キットを頭部から取り外す際に可動縦板部が動いて顔幅の計測値が乱れてしまう事態を回避できるという効果がある。
そのうえ、顔幅計測凹部の内周を成す横板部の縁辺を被計測者の鼻梁頂部に当接させた状態で顔奥行を計測できるので、被計測者の頭部を顔幅計測凹部へ挿入収容した場合に、メガネ用簡易計測キットを被計測者の頭部に対して安定的に装着固定することができ、結果、顔奥行の計測精度をより一層高めることができるという効果がある。
請求項3のメガネ用簡易計測キットによれば、請求項1又は2のメガネ用簡易計測キットの奏する効果に加え、更に、顔幅や顔奥行の計測に加えて、その計測に用いた同じメガネ用簡易計測キットに設けられる瞳孔間計測部によって、被計測者の瞳孔間距離までも計測することができるという効果がある。
請求項4のメガネ用簡易計測キットによれば、請求項1から3のいずれかのメガネ用簡易計測キットの奏する効果に加え、顔幅計測凹部に被計測者の頭部を挿入収容する場合、その顔幅計測凹部の内周を成す固定縦板部及び可動縦板部の縁辺のどの部分(箇所)を被計測者の頭部に当接させても、かかる頭部の顔幅を計測できるので、計測に不慣れな者でも容易に顔幅を計測できるという効果がある。
特に、上記したように、横板部の縁辺を被計測者の鼻梁頂部に当接させた状態で顔幅及び顔奥行を計測する場合、被計測者の顔奥行の個人差に応じて、顔幅計測凹部の内周を成す固定縦板部及び可動縦板部の縁辺における頭部との当接位置は変動する。しかしながら、各縦板部の縁辺が横板部の縁辺から各縦板部の先端まで平坦な直線状に形成されることで、被計測者の顔奥行の個人差とは無関係に、被計測者の頭部に当接された各縦板部の縁辺は確実に顔幅計測位置に当接されることとなるという効果がある。
請求項5のメガネ用簡易計測キットによれば、請求項1から4のいずれかのメガネ用簡易計測キットの奏する効果に加え、全体として平面サイズがA4版と同等又はそれ以下に形成されるので、非折り曲げ状態で書類用封筒に確実に封入することができ、かつ、計測時の取り扱い易さや全体としての剛性強度等を確保できるという効果がある。
請求項6のメガネ用簡易計測キットによれば、請求項1から5のいずれかのメガネ用簡易計測キットの奏する効果に加え、当該メガネ用簡易計測キットの外形上に存在する角部が被計測者に接触した場合における痛みや不快感を軽減させることができるという効果がある。しかも、この丸み付けによって、計測キットを書類用封筒へ封入した際に、計測キットの角部で書類用封筒が損傷することも回避できるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明のメガネ用簡易計測キットに関する一実施例である計測キット1の正面図であり、図2(a)は、スライド取付部5の横方向略中央部の拡大縦断面図であって、図1のA−A線における拡大縦断面図であり、図2(b)は、スライド取付部5の横方向右端部の拡大縦断面図であって、図1のB−B線における縦断面図である。
<計測キットの素材及びサイズ>
図1に示すように、計測キット1は、横板部2と、固定縦板部3と、可動縦板部4と、スライド取付部5と、計測凹部6と、顔幅計7と、顔奥行計8と、瞳孔間計9とを備えている。これらのうち計測キット1の各部2〜6は、その外形上に存在する全ての角部に略円弧状に丸み付けが施されており、これらの角部が被計測者が接触した場合における痛みや不快感が軽減されるようになっている。しかも、この丸み付けによって計測キット1を書類用封筒へ封入した際に、計測キット1の角部で書類用封筒を損傷させてしまうことも防止される。
また、この計測キット1は、メガネ利用者という頭部50の計測に不慣れな者により取り扱われるので、その利便性を考慮して、その素材、即ち、横板部2、固定縦板部3、可動縦板部4、及び、スライド取付部5を形成するための素材には、少なくとも計測の際に不要に撓んだり或いは折れ曲ることのない程度の剛性や厚みが求められ、かつ、計測の際に被計測者が取り扱い易い程度の軽量化が求められる。
このため、本実施例の計測キット1では、その横板部2、固定縦板部3、及び、可動縦板部4、並びに、スライド取付部5を形成する各板部5a,5b,5d,5e,5fの素材として、概ね略1mm〜3mm程度の厚さがあって剛性を有する紙製板材若しくは樹脂製板材又はこれらの組合せが用いられている。また、これらの板材を2枚以上重ね合わせて当着させることで、後述するスライド取付部5のような所望の形態が形成されている。
しかも、この計測キット1は、全体として上記した比較的薄い板材を2、3枚程度重ね合わせて当着させた程度の厚み及び重量しかない薄手の板状に形成されるので、かかる計測キット1をメガネ利用者へ発送する際にも嵩張らず、書類用封筒などに封入して容易に配送できるのである。なお、上記した板材同士の当着手段には、主として、各種の接着剤、糊等の接合剤、若しくは、リベットやステープラ用針などの各種留め具、又は、これらの組合せを用いることが好ましい。
さらに、この計測キット1の平面サイズは、例えば、非折り曲げ状態で書類用封筒に封入可能な大きさが好ましく、かつ、計測時の取り扱い易さや全体としての剛性強度等も考慮すれば、概ねA4版(297mm×210mm)サイズ程度又はそれ以下とすることが好ましいものと考えられる。このため、これらの点を考慮した上で、本実施例の計測キット1は、A4版サイズよりも僅かに小さく形成されており、その横幅の最小値が略290mmとされ、その縦幅が略210mmとされている。
<計測キットの各部>
次に、計測キット1の各部2〜9について説明する。
<横板部および固定縦板部>
横板部2は、計測キット1の横方向(図1左右方向)へ延設される小幅板状に形成されており、この横板部2の延設方向一端部(図1右側)には固定縦板部3が固定連設されている。固定縦板部3は、横板部2の延設方向一端部から当該横板部2に対する略直角方向へ延出される小幅板状に形成されている。そして、これらの固定縦板部3及び横板部2は、上記した板材を1枚用いて正面視略L字形に一体形成されている。
<可動縦板部>
可動縦板部4は、横板部2の延設方向他端部(図1左側)にスライド取付部5を介して可動自在に連設されている。この可動縦板部4は、横板部2の延設方向他端部から当該横板部2に対する略直角方向へ延出される正面視略長方形の小幅板状に形成されており、固定縦板部3と所定の間隔を隔てて略平行かつ同一方向へ延出されている。この可動縦板部4は、固定縦板部3及び横板部2と同様に、上記した板材を1枚用いて形成されている。
また、この可動縦板部4がスライド取付部5を介して横板部2に連設されることによって、これらの横板部2、固定縦板部3および可動縦板部4は、正面視略コ字形の形態を成すようになっている。なお、この計測キット1に用いられる横板部2、固定縦板部3、及び、可動縦板部4について、その具体的なサイズを例示すると、横板部2の幅は略60mm、固定縦板部3の幅は略50mm、可動縦板部4の幅は略30mmとされている。
<スライド取付部>
スライド取付部5は、上記した可動縦板部4が横板部2と略直角を成した姿勢を維持したまま、かかる可動縦板部4を、横板部2の延設方向へ往復移動自在な状態で当該横板部2に取り付けるためのものである。そのために、このスライド取付部5は、一対のガイド板部5a,5bと、スライド溝5cと、スライド板部5dと、一対のストッパ板部5e,5fとを備えている。
<スライド取付部>
以下に、上記したスライド取付部5の各部5a〜5eについて説明する。
<一対のガイド板部>
一対のガイド板部5a,5bは、横板部2にスライド溝5cを形成するためのものであり、その横板部2における延出方向略中央部から延出方向他端(図1左端)まで連続した略正面視略長方形の小幅板状にそれぞれ形成されている。この一対のガイド板部5a,5bは、横板部2の幅方向(図1上下方向)に間隔を隔てて略平行に配設されており、それらの裏面が横板部2の表面にそれぞれ当着されている。また、横板部2に当着された一対のガイド板部5a,5bのうち、上側のガイド板部5aの上端面は横板部2の上端面と面一となり、下側のガイド板部5bの下端面は横板部2の下端面と面一となっている。
<スライド溝>
スライド溝5cは、一対のガイド板部5a,5bの間に設けられ、横板部2の延設方向(図1左右方向)に向けて連続した正面視略直線状の溝であって、その断面形状が略凹字形とされている(図2(a)参照。)。このスライド溝5cは、上側のガイド板部5aの下端面、下側のガイド板部5bの上端面、及び、横板部2の表面とによって形作られている。
<スライド板部>
スライド板部5dは、スライド溝5cの幅より僅かに(例えば略1〜2mm程度)小さな幅を有し、かつ、一対のガイド板部5a,5bと同等又はそれより僅かに薄い厚みを有する正面視略長方形の小幅板状に形成されており、横板部2の延設方向へスライド移動可能にスライド溝5c内に嵌め込まれている。また、このスライド板部5dは、上記したガイド板部5a,5bの長さ、即ち、スライド溝5cの長さに比べて大きな全長を有している。
また、このスライド板部5dの長手方向(図1左右方向)略中央には、可動縦板部4の基端部(図1上端部)の裏面が当着されており、この当着によって、スライド板部5dと可動縦板部4とは、正面視略十字形に略直交するように連結されている。そして、可動縦板部4の基端部は、スライド板部5dとの当着部分から上側のガイド板部5aの幅方向中間部まで延出されており、上側のガイド板部5aの表面上に摺動可能に当接されており、なおかつ、下側のガイド板部5bの表面上にも正面視略十字状に交差するように摺動可能に当接されている。
なお、スライド板部5dと可動縦板部4との当着手段には、上記した当着手段の中でも、特に、接着剤、糊等の接合剤を用いることが好ましい。リベットやステープラ用針などの各種留め具がスライド板部5dの裏面から突出して、かかるスライド板部5dのスライド溝5c内での摺動を阻害させぬようにするためのである。
<一対のストッパ板部>
一対のストッパ板部5e,5fは、可動縦板部4の幅方向(図1左右方向)両側面と当接することで、かかる可動縦板部4の移動範囲MEを制限する制限壁として機能するものであり、スライド溝5cの長手方向両端部にそれぞれ1つずつ配設されている。具体的には、一のストッパ板部5eが、上下一対のガイド板部5a,5bの一端部(図1右側)表面に当着されてスライド溝5cに跨設されており、他のストッパ板部5fが、上下一対のガイド板部5a,5bの他端部(図1左側)表面に当着されてスライド溝5cに跨設されている。
この一対のストッパ板部5e,5fの対向面間には所定の間隔が設けられており、この間隔部分が可動縦板部4の移動範囲MEとなっている。また、この移動範囲ME内で往復移動する可動縦板部4の移動距離は、上記した移動範囲MEの長さから可動縦板部4の幅を差し引いた距離に相当し、例えば、本実施例の計測キット1では、可動縦板部4の移動範囲MEの長さが略105mmであるのに対し、可動縦板部4の幅が略30mmであることから、可動縦板部4の移動距離が略75mmとなっている。
また、一対のストッパ板部5e,5fは一対のガイド板部5a,5bに架設されているため、各ストッパ板部5e,5fの裏面とスライド溝5cの底面(横板部2の表面)との間には各ガイド板部5a,5bの厚みと略等しい断面視略長方形状の間隙Wが設けられている(図2(b)参照。)。この間隙Wは、スライド溝5cより長いスライド板部5dが、スライド溝5c内でスライド移動する際に通過するための通路として機能するものであり、これを通じてスライド板部5dがスライド溝5cの長手方向両端部(図1左右両側)から出没可能となっている。
しかも、一のストッパ板部5e(図1右側)は、可動縦板部4が移動範囲MEの左端(図1左側)に達して他のストッパ板部5f(図1左側)と当接した場合に、スライド板部5dの長手方向右端部(図1右側)に十字交差するように重なり合って、このスライド板部5dのスライド溝5cからの脱落を防止するものである。
また、他のストッパ板部5f(図1左側)は、可動縦板部4が移動範囲MEの右端(図1右側)に達して一のストッパ板部5e(図1右側)と当接した場合に、スライド板部5dの長手方向左端部(図1左側)に十字交差するように重なり合って、このスライド板部5dのスライド溝5cからの脱落を防止するものである。
<スライド取付部の主たる作用・効果>
このように構成されたスライド取付部5によれば、可動縦板部4は、その基端部(図1上端部)が上下のガイド板部5a,5bの表面上にそれぞれ摺動可能に当接されている。このため、可動縦板部4の基端部の表面とその真裏に相当する横板部2の裏面とを指先で摘んで、可動縦板部4の基端部を、上側のガイド板部5a若しくは下側のガイド板部5b又はこれらの双方へ向けて押圧して密着させるようにすれば、顔幅の計測時に可動縦板部4を計測位置に制止させるための摩擦力を容易に生じさせることができ、可動縦板部4の計測時の位置ズレを防止できる。
また、可動縦板部4、ガイド板部5a,5b及び横板部2の重畳部分は、上記した比較的薄い板材を3枚程度重ねた厚みしかないので、指先で摘みやすく、かかる指先によるごく僅かの力で圧接させることができ、結果、とても簡単に可動縦板部4を計測位置に制止させるための摩擦力を生じさせることができる。特に、横板部2や、可動縦板部4や、スライド取付部5の素材として表面粗さの比較的大きく可撓性を有する紙材を用いることで、可動縦板部4を計測位置に制止させるための摩擦力をより一層生じ易くすることもできる。
<計測凹部>
計測凹部6は、主として顔幅および顔奥行を計測するため、計測キット1の略中央に正面視略凹字形に凹設された凹所である。この計測凹部6は、横板部2、固定縦板部3、及び、可動縦板部4によって三方が囲われ、残る一方が開放された開放部分となっている。つまり、計測凹部6の内周は、固定縦板部3の左端辺からなる固定側辺6aと、それと略平行な対向辺である可動縦板部4の右端辺からなる可動側辺6bと、これらの固定側辺6a及び可動側辺6bと略直交する横板部2の下端辺からなる固定基辺6cとによって成っており、残る開放部分から被計測者の頭部50が挿入可能となっている。
また、計測凹部6の横幅は、被計測者の顔幅の大きさに個人差があることから、かかる個人差に応じて拡縮可能となっている。即ち、上記したスライド取付部5のスライド板部5dをスライド溝5c内でスライド移動させ、可動縦板部4を固定縦板部3に対して横板部2の延設方向へ移動させて、計測凹部6の可動側辺6bと固定側辺6aとの間の距離を拡縮させることによって、計測凹部6の横幅が変更されるようになっている。なお、本実施例の計測凹部6は、その横幅が最小略120mmから最大略190mmまで範囲において拡大及び縮小可能に形成されている。
また、計測凹部6の固定側辺6aは、計測凹部6の固定基辺6cから固定縦板部3の先端まで平坦な直線状に形成されており、計測凹部6の可動側辺6bは、計測凹部6の固定基辺6cから可動縦板部4の先端まで平坦な直線状に形成されている。このため、計測凹部6によれば、その固定側辺6a及び可動側辺6bのどの部分を被計測者の頭部50に当接させても、かかる頭部50の顔幅を計測できるようになっている。よって、計測に不慣れな者でも容易に計測することができる。
また、本実施例では、頭部50の比較的小さな被計測者についても計測凹部6による顔幅や顔奥行の計測を可能とするため、計測凹部6のサイズは、その横幅の最小値が略120mmとされており、その縦幅が略150mmとされている。なお、念のため、本実施例において、計測凹部6の横幅とは、その計測凹部6における固定側辺6aと可動側辺6bとの間の距離(即ち、固定縦板部3と可動縦板部4との対向辺間距離)を、計測凹部6の縦幅とは、計測凹部6の固定基辺6cから各縦板部3,4の先端(図1下側)までの距離を、それぞれ意味している。
<顔幅計>
図3は、顔幅計7の拡大正面図である。図3に示すように、顔幅計7は、計測凹部6に頭部50が挿入された場合にその頭部50の顔幅を計測するため、上記した下側のガイド板部5bの表面に印刷によって設けられている。この顔幅計7は、下側のガイド板部5bの表面に一定間隔おきに設けられる複数の測長目盛と、計測凹部6の横幅値とをそれぞれ表示したものである。
この顔幅計7は、その測長目盛を読み取るための指示指針として、計測凹部6の可動側辺6bである可動縦板部4の右端辺が用いられている。つまり、この顔幅計7によれば、計測凹部6の固定側辺6aが基点(0mm)とされており(図1参照。)、その基点から計測凹部6の可動側辺6bまでの距離を、その可動側辺6b自体が指し示すように形成されている。
具体的に、本実施例では、1mm刻みで70mm分の測長目盛が印刷表示されており、更に、計測凹部6の横幅値の最小値である120mmを示す「120」と、そこから5mmずつ増加する距離値を示すために「125」、「130」、・・・、「185」及び「190」とが、対応する測長目盛に隣接して印刷表示されている。
<顔奥行計>
図4は、計測キット1の背面図であって、可動縦板部4にある顔奥行計8を図示したものである。図4に示すように、顔奥行計8は、計測凹部6に頭部50が挿入された状態で顔奥行も併せて計測するため、固定縦板部3の裏面3bに印刷によって設けられている。この顔奥行計8は、主に、固定縦板部3の先端部の裏面3bに一定間隔おきに設けられる複数の測長目盛と、計測凹部6の固定基辺6cから各測長目盛までの距離値とをそれぞれ表示したものである。
具体的に、本実施例では、1mm刻みで65mm分の測長目盛が印刷表示されており、更に、計測凹部6の固定基辺6cからの距離値が65mmであることを示す「65」と、そこから5mmずつ増加する距離値を示す「70」、「75」、・・・、「125」及び「130」とが、対応する測長目盛に隣接して印刷表示されている。
<瞳孔間計>
図5は、瞳孔間計9の拡大正面図である。図5に示すように、瞳孔間計9は、被計測者の瞳孔間距離を計測するため、上記したスライド取付部5、顔幅計7、及び、顔奥行計8を避けて、横板部2の正面視右上部分の表面に印刷によって設けられている。具体的に、本実施例の瞳孔間計9は、1mm刻みで100mm分の測長目盛が印刷表示されたものであり、かかる測長目盛に加えて、0mmを示す「0」と、そこを基点として5mmおきに100mmまでの距離値を示すために「5」、「10」、・・・、「95」及び「100」の距離値とが印刷表示されている。
<計測キットの使用方法>
次に、図6から図9を参照して、上記のように構成された計測キット1の使用方法について説明する。図6は、計測キット1を装着したときの被計測者の頭部50の平面図であり、図7は、図6に示す位置から可動縦板部4をスライド取付部5を介して移動させたときの被計測者の頭部50の平面図であり、図8(a)は、計測キット1を装着した被計測者の頭部50の左耳側を図示した側面図であり、図8(b)は、計測キット1を装着した被計測者の頭部50の右耳側を図示した側面図であり、図9は、計測キット1を用いて瞳孔間距離を計測する際の状態を示した図である。
<顔幅の計測方法>
まず、顔幅の計測方法について説明する。この計測キット1を用いて被計測者自身が顔幅を計測するには、スライド取付部5を介して可動縦板部4を移動させて、計測凹部6の開放部分から計測凹部6内へ被計測者の頭部50が挿入可能なサイズとなるまで、計測凹部6の横幅を拡大させる。その結果、計測凹部6の横幅が被計測者の頭部50を挿入可能なサイズとなれば、計測凹部6の開放部分から頭部50を挿入させ、図6に示すように、計測凹部6の固定基辺6cに鼻梁頂部51を当接させて、計測凹部6の固定側辺6aを右耳上側の付け根部分53(図8(b)参照。)に当接させる。
そして、計測凹部6の固定基辺6cと固定側辺6aを頭部50に当接させたままの状態で、可動縦板部4をスライド取付部5を介して移動させて、計測凹部6の横幅を縮小させて、図7に示すように、計測凹部6の可動側辺6bを左耳上側の付け根部分52(図8(a)参照。)に軽く当接させると、計測キット1が被計測者の頭部50に装着される(以下「基本装着状態」という。)。
このように基本装着状態が成立したとき、計測凹部6の横幅値は、被計測者の顔幅の計測値と等しいことを意味するので、このときに計測凹部6の可動側辺6bが指示する顔幅計7の測長目盛を読み取り、その読み取った計測凹部6の横幅値を、被計測者の顔幅の計測値とするのである。
ここで、顔幅計7の読み取りは、補助者がいる場合には補助者に行ってもらっても良いが、被計測者自身が行う場合は、計測凹部6に頭部50を挿入して基本装着状態にしてから、可動縦板部4を動かさずに、計測凹部6から頭部50を抜き外して、計測凹部6の可動側辺6bが指し示す距離値を顔幅計7の測長目盛から読み取る必要がある。
そこで、かかる場合には、上記したように可動縦板部4の基端部の表面とその真裏に相当する横板部2の裏面とを指先で摘んだまま、計測凹部6から頭部50を抜き外せば、可動縦板部4の位置ズレを防止しながら、頭部50を計測凹部6から抜脱させることができるのである。なお、被計測者自身が顔幅計7の読み取りを行う場合には、例えば、計測キット1の正面を下側へ向けて頭部50に装着し、鏡越しに顔幅計7の読み取りを行っても良い。
<顔奥行の計測方法>
顔奥行の計測方法について説明する。例えば、この計測キット1を用いて被計測者自身が顔奥行を計測するには、まず、上記したように被計測者の頭部50を計測凹部6内へ挿入させて、計測キット1が基本装着状態となるように被計測者の頭部50に装着させる(図6から図8参照。)。
そして、この基本装着状態のまま、被計測者自身の右手指先によって、固定縦板部3にける計測凹部6の固定側辺6a付近を摘み、そのとき、固定縦板部3を摘む右手指先が右耳上側の付け根部分53に突き当たるように合わせる。それから、固定縦板部3を摘んだ右手指先の位置を動かさずに、被計測者の頭部50から計測キット1を抜脱すると、右手指先で摘んでいる箇所に最も近い測長目盛までの距離値を顔奥行計8から読み取り、その値を被計測者の顔奥行の計測値とする。
ここで、基本装着状態のとき、被計測者の両耳は、計測キット1の裏面(背面)側に存在することとなるので(図8(b)参照。)、被計測者の右耳上側の付け根部分53の位置をより正確に示しているのは、計測キット1の裏面、即ち、固定縦板部3の裏面3b(図8(b)中の下側向きの面)にある指先となる。そこで、より正確な顔奥行を計測するため、上記したように顔奥行計8は固定縦板部3の裏面3bに設けられているのである。
これに対し、補助者がいる場合は、例えば、被計測者の頭部50に計測キット1を基本装着状態で装着してから、被計測者の右耳上側の付け根部分53に最も近い測長目盛が示す位置の距離値を、補助者に顔奥行計8から読み取ってもらい、計測キット1を被計測者から取り外した後、その顔奥行計8から読み取られた距離値を顔奥行の計測値とする。
なお、補助者は計測キット1が被計測者に装着されている状態のまま顔奥行計8から距離値を読み取らずとも、例えば、被計測者の右耳上側の付け根部分53に該当する固定縦板部3の裏面箇所に、筆記具で印を入れておき、計測キット1が被計測者から取り外された後、その印の位置までの距離値を顔奥行計8から読み取っても良い。
<瞳孔間距離の計測方法>
瞳孔間距離の計測方法について説明する。例えば、この計測キット1を用いて被計測者自身が瞳孔間距離を計測するには、被計測者が平面鏡に向かい合って、図9に示すように、瞳孔間計9を両眼の近傍にあてがうようにし、鏡に映っている瞳孔間計9から自己の瞳孔間距離を読み取る。なお、補助者がいる場合は、補助者に瞳孔間計9から被計測者の瞳孔間距離を読み取ってもらっても良い。
<計測キットの効果>
このように構成された本実施例の計測キット1によれば、かかる計測キット1自体が略A4版程度の略薄板状のシート材で形成されるので、これを書類用封筒や郵便用封筒などに封入して郵便やメール便などを用いて配送することができる。よって、メガネ購入希望者は、この計測キット1をメガネ販売者から送ってもらえば、かかる計測キット1を用いて自らの顔幅等を計測でき、その計測結果をメガネ販売者に連絡すれば、通信販売やインターネット販売によって自らの顔幅にフィットしたメガネを購入できるようになる。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施例では、瞳孔間計9が横板部2の正面視右上部分に設けられたが、かかる瞳孔間計が設けられる位置は必ずしもここである必要はなく、横板部2、固定縦板部3又は可動縦板部4における他の部位であっても良い。例えば、瞳孔間計を計測凹部6に隣接するように計測凹部6の固定基辺6cに設けて、被計測者が計測凹部6に自らの頭部50を収容したままの状態で瞳孔間距離を計測するようにしても良い。
また、本実施例では、瞳孔間計9の距離値を通常の文字を用いて印刷表示したが、被計測者自身が平面鏡を用いて計測する際の利便性を考慮して、かかる瞳孔間計の距離値を鏡文字で印刷表示して、瞳孔間計を平面鏡に写した場合に瞳孔間計の距離値が正常な文字として視認できるようにしても良い。同様に、顔幅計の距離値を被計測者自身が平面鏡を用いて計測できるように、顔幅計の距離値を鏡文字で印刷表示しても良い。
また、本実施例では、顔幅計7を下側のガイド板部5bに印刷表示により設けたが、かかる顔幅計の位置は必ずしもこれに限定されるものではなく、上側のガイド板部5aの表面に印刷表示するようにしても良い。
さらに、スライド板部5dにおける可動縦板部4の当着箇所よりも右側の表面に顔幅計を設けた上で、上記一のストッパ板部5e(図1右側)の左端辺を顔幅計の指示指針としても良く、又は、スライド板部5dにおける可動縦板部4の当着箇所よりも左側の表面に顔幅計を設けた上で、上記他のストッパ板部5f(図1左側)の右端辺を顔幅計の指示指針としても良い。
本発明のメガネ用簡易計測キットに関する一実施例である計測キットの正面図である。 (a)は、スライド取付部の横方向略中央部の拡大縦断面図であって、図1のA−A線における拡大縦断面図であり、(b)は、スライド取付部の横方向右端部の拡大縦断面図であって、図1のB−B線における縦断面図である。 顔幅計の拡大正面図である。 計測キットの背面図であって、可動縦板部にある顔奥行計8を図示したものである。 瞳孔間計の拡大正面図である。 計測キットを装着したときの被計測者の頭部の平面図である。 図6に示す位置から可動縦板部をスライド取付部を介して移動させたときの被計測者の頭部の平面図である。 (a)は、計測キットを装着した被計測者の頭部の左耳側を図示した側面図であり、(b)は、計測キットを装着した被計測者の頭部の右耳側を図示した側面図である。 計測キットを用いて瞳孔間距離を計測する際の状態を示した図である。
符号の説明
1 計測キット(メガネ用簡易計測キット)
2 横板部
3 固定縦板部
3b 固定縦板部の裏面(固定縦板部における、前記顔幅計測凹部に頭部が挿入された状態にあって当該固定縦板部における被計測者の耳が存在する側の面)
4 可動縦板部
5 スライド取付部(取付部)
6 計測凹部(顔幅計測凹部)
6a 固定側辺(顔幅計測凹部の内周を成す固定縦板部の縁辺)
6b 可動側辺(顔幅計測凹部の内周を成す可動縦板部の縁辺)
6c 固定基辺(顔幅計測凹部の内周を成す横板部の縁辺)
7 顔幅計(顔幅計測部)
8 顔奥行計(顔奥行計測部)
9 瞳孔間計(瞳孔間計測部)

Claims (6)

  1. 横方向に延設される小幅板状の横板部と、
    その横板部の延設方向一端部に固定連設されその横板部に対して略直角方向へ延出される小幅板状の固定縦板部と、
    その固定縦板部に対して略平行状態で前記横板部の延設方向に所定距離を隔てて前記横板部の延設方向他端部に配設され、前記固定縦板部と同一方向へ延出される小幅板状の可動縦板部と、
    その可動縦板部、横板部および固定縦板部によって三方が囲われ、残る一方に開放部分が設けられる略コ字形に形成され、顔幅を計測するために前記開放部分から頭部が挿入可能となっている顔幅計測凹部と、
    その顔幅計測凹部の横幅を拡大するため、前記可動縦板部が前記横板部に対して略直角姿勢を維持したままその横板部の延設方向へ往復移動自在な状態で、前記可動縦板部を前記横板部の延設方向他端部に取り付ける取付部と、
    その取付部を介して移動される前記可動縦板部と前記固定縦板部との対向辺間距離を前記顔幅計測凹部の横幅として計測するための測長目盛及び距離値を表示した顔幅計測部とを備えており、
    前記横板部、固定縦板部、可動縦板部、及び、取付部が剛性を有する薄板材を用いて形成され、全体として板状の形態を備えていることを特徴とするメガネ用簡易計測キット。
  2. 前記固定縦板部は、前記顔幅計測凹部に頭部が挿入された状態にあって当該固定縦板部における被計測者の耳が存在する側の面に設けられ、その顔幅計測凹部の内周を成す前記横板部の縁辺からの距離を顔奥行として計測するための測長目盛及び距離値を表示した顔奥行計測部を備えていることを特徴とする請求項1記載のメガネ用簡易計測キット。
  3. 前記横板部、固定縦板部、又は、可動縦板部のいずれかの表面に設けられ、前記瞳孔間距離を計測するための測長目盛及び距離値を表示した瞳孔間計測部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のメガネ用簡易計測キット。
  4. 前記顔幅計測凹部の内周を成す前記固定縦板部の縁辺は、その顔幅計測凹部の内周を成す前記横板部の縁辺から前記固定縦板部の先端まで平坦な直線状に形成されており、
    前記顔幅計測凹部の内周を成す前記可動縦板部の縁辺は、その顔幅計測凹部の内周を成す前記横板部の縁辺から前記可動縦板部の先端まで平坦な直線状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のメガネ用簡易計測キット。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のメガネ用簡易計測キットにおいて、全体として平面サイズがA4版と同等又はそれ以下に形成されていることを特徴とするメガネ用簡易計測キット。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のメガネ用簡易計測キットにおいて、その外形上に存在する角部に丸み付けが施されていることを特徴とするメガネ用簡易計測キット。
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