JP4270897B2 - 眉線修正補助具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は眉の線をかみそりや毛抜き等を用いて整えるときに使用する眉線修正補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】
眉線を簡便に整える方法として従来からある方法は、眉描き用補助具を用いて眉用鉛筆で眉線を描く方法が一般的である(例えば、特許文献1参照。)。また、眉用鉛筆で眉線を描いた後に、その線に沿って余分な眉毛を取り除く方法も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−238744号公報
【特許文献2】
実用新案登録第3024441号公報(明細書、実施例)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1及び特許文献2に開示されている補助具は、眉用鉛筆で眉線を描くときに使用される器具であって、その補助具を眉に宛がって眉毛を剃ったり抜いたりするものではない。眉用鉛筆で眉線を描く作業は短時間であり、補助具が鉛筆から受ける負荷も小さい。したがって、補助具を眉に軽く添えるようにして使用することができる。
【0005】
特許文献1は、全体がV字形に形成されたハンドルの上端に眉形基板を設けたものであって、眉形基板の両端がハンドルによって支持されている。したがって、眉山付近を鉛筆で描くことに適しているが、眉尻を描くことができない。このような補助具で眉毛を剃ったり抜いたりするときは、眉形基板の眉尻を支持しているハンドルの上端が邪魔になって、かみそりや毛抜きを使用することができない。さらに、眉形基板は片方の眉用であって、片方の眉ごとに眉線を描くので補助具によって全体的な眉の状態を見ることができないから、左右の眉の形が整わない虞もある。鉛筆で眉線を描くのであれば不一致であっても描き直しができるが、眉毛を剃ってしまった後では修正がきかない。
【0006】
特許文献2は、眉線補正器具が眼鏡と同じような形状に形成されていて、眼鏡と同じように顔に宛がって使用するものである。この補正器具は左右一対の眉線が設けられているが、眼鏡のように両目付近を全体的に覆ってしまうので補正後の眉全体の形状を把握しずらいし、眉の下線を修正することができない。また、補正器具の顔への固定手段が補正器具の弾力性を利用して顔を挟むように固定するものであるから不安定であって、かみそりや毛抜きなどを使用するときは補正器具が動いてしまうのである。
【0007】
そこで、本発明は眉毛を剃ったり抜いたりする際に補助具を確実に固定することができ、修正後の両方の眉線をあらかじめ確認しながら眉線を修正できる眉線修正補助具を提供することを目的とする。また、眉の下線も補助具によって修正することができると共に、従来の補助具では全くすることのできなかった眉尻の修正もすることができる補助具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、眉線を修正するときに眉に宛がう眉線修正補助具であって、少なくとも1つの眉形部を備え、該眉形部は眉毛の上縁に該当する基準上縁部と眉毛の下縁に該当する基準下縁部とを有しており、前記基準上縁部と基準下縁部の少なくとも一方の基準縁部に沿った眉側の内面に複数の突部が設けられている構成である。また、請求項2は、少なくとも1つの眉形部を備え、該眉形部は眉毛の上縁に該当する基準上縁部と眉毛の下縁に該当する基準下縁部とを有しており、前記基準上縁部と基準下縁部の少なくとも一方の基準縁部の表面は眉形部の眉側の内面に対して直角よりも小さい角度をなすように傾斜している構成である。
【0009】
請求項3は、両眉形部がそれぞれ眉尻まで片持ち状に延びている要素が請求項1又は請求項2のいずれか一項に付加された構成である。また、請求項4は、眉線修正補助具がハンドルを備え、眉形部を眉に宛がったときに、顔から離れる方向にハンドルが延びている要素が請求項1乃至請求項3のいずれか一項に付加された構成である。
【0010】
請求項5は、眉形部とハンドルとの境目付近で前記眉形部の内面とハンドルとのなす角度がほぼ直角である要素が請求項4に付加された構成である。請求項6は、眉形部とハンドルとの境にリブが設けられ、該リブは一対の眉形部の中央に位置している要素が請求項4又は請求項5のいずれか一項に付加された構成である。請求項7は、眉形部の内面が眉の延在方向と直角な方向で凹の湾曲をなすように延在している要素が請求項1乃至請求項6のいずれか一項に付加された構成である。
【0011】
請求項8は、眉形部内面の幅方向の中央付近に突起状の目盛が設けられ、該目盛は眉形部の長さ方向に複数個設けられており、且つ目盛の高さは前記突部の高さよりも低い要素が請求項1乃至請求項7のいずれか一項に付加された構成である。
【0012】
【発明の効果】
本発明は以上のような構成であって、請求項1は、眉線を修正するときに眉に宛がう眉線修正補助具であって、少なくとも1つの眉形部を備え、該眉形部は眉毛の上縁に該当する基準上縁部と眉毛の下縁に該当する基準下縁部とを有しており、前記基準上縁部と基準下縁部の少なくとも一方の基準縁部に沿った眉側の内面に複数の突部が設けられている構成である。したがって、眉形部を眉に宛がうだけで不要の眉毛が眉形部からはみ出るので、このはみ出た眉毛を基準縁部に沿って剃ったり抜いたりするだけで眉線を整えることができる。また、基準下縁部を有しているので、一度補助具を眉に宛がってしまえばそのままの状態で下縁部も修正することができる。従来は、補助具がないままでかみそりを眉に宛がうことに対し、失敗した場合のやり直しができないということの躊躇があったが、本発明によって失敗を確実に回避することができる。また、基準上縁部と基準下縁部の少なくとも一方の基準縁部に沿った眉側の内面に複数の突部が設けられている。したがって、眉形部を眉に宛がうときに突部が眉を引っ掛けて眉形部から出す作用をなすので、眉線をきれいに整えることができる。さらに、突部が皮膚に当たることによって眉形部の内面が眉の表面を滑ることを防止できる。
【0013】
請求項2は、基準上縁部と基準下縁部の少なくとも一方の基準縁部の表面は眉形部の眉側の内面に対して直角よりも小さい角度をなすように傾斜している。したがって、かみそりや毛抜きを使用する際に、かみそりの刃や毛抜きの先端を基準縁部の縁にぴったり沿うように宛がうことができるので眉線を綺麗に整えることができる。また、請求項3は、両眉形部がそれぞれ眉尻まで片持ち状に延びている。したがって、補助具の眉尻がハンドルに支持されておらず、あるいは透明な部材に眉線が描かれているものでもないから本発明の眉形部は写実的であって、修正後の眉線を忠実に表示する。これによって、使用者は眉尻も含めた眉の全体的形態を正確に把握することができるので、好みの眉形を正確に選択することができる。
【0014】
請求項4は、眉線修正補助具はハンドルを備え、眉形部を眉に宛がったときに、顔から離れる方向にハンドルが延びている。したがって、眉形部を比較的大きな力で眉に押し当てることができるから、使用中に補助具が動いてしまうことを防止できる。請求項5は、眉形部とそのハンドルとの境目付近で眉形部の内面とハンドルとのなす角度がほぼ直角である。これにより、使用中にハンドルが眉形部をほぼ直角に押すので補助具を確実に固定することができる。請求項6は、眉形部とハンドルとの境にリブが設けられ、該リブは一対の眉形部の中央に位置している。したがって、リブを目印として眉形部と顔の中心を合わせることができるから、眉をバランスよく整えることができる。
【0015】
請求項7は、眉形部の内面が眉の延在方向と直角な方向で凹の湾曲をなすように延在しているから眉形部の内面を眉に密着することができる。したがって、眉をかみそり等で整えるときに眉線を眉形部通りに剃ることができる。請求項8は、眉形部内面の幅方向の中央付近に突起状の目盛が設けられ、該目盛は眉形部の長さ方向に複数個設けられ、且つ目盛の高さは突部の高さよりも低い構成である。したがって、眉の幅方向の中央部に目盛を合わせることによって、眉形部の上下方向の位置を正しく合わせることができる。また、目盛は突部よりも低いから、眉形部で眉を押さえたときに眉を整えることについて目盛が影響を与えることがない。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1に示すように本発明はかみそり等を用いて眉線を修正するときに眉に宛がって使用する補助具であって、ハンドル1の上端に一対の眉形部2、2が一体に設けられ、当該眉形部2,2も一体に連結している。各眉形部2,2は透明なプラスチックで形成されそれぞれ両側に片持状に延びており、人の眉と同様に眉尻に向って徐々に幅が細くなるように形成されている。図5に示すように眉形部2,2は内面が凹の湾曲をなすように延びており、これは凸をなす顔の表面に合わせるためである。なお、眉形部2,2は半透明でもよくあるいは透明でなくてもよくプラスチック以外の材料で形成されてもよいことは勿論であるが、好ましくは半透明であることが望ましい。半透明の眉形部の外形を確認しながら眉を直接見ることができるからである。
【0017】
各眉形部2,2の上縁は人の眉の上縁に該当する基準上縁部3を形成し、下縁は人の眉の下縁に該当する基準下縁部4,4を形成している。基準上縁部3に沿って眉毛を剃ったり抜いたりする等により眉毛の上縁を整えることができ、基準下縁部4,4によって眉毛の下縁を整えることができる。図8に示すように眉形部2,2は板状に形成され、基準縁部3,4は内面5に対して直角ではなく、それよりも小さい角度をなす傾斜面に形成されている。傾斜面に形成したことによりかみそりの刃や毛抜き等を基準縁部3,4の縁に宛がうことができるので、眉線をきれいに仕上げることができる。この傾斜面は平面状であってもよく湾曲していてもよいことは勿論である。眉形部2,2の端部6,6はやや丸みを帯びており、これは使用時に端部6,6で顔を傷つけることを防止するためである。さらに、端部6,6の内面を長手方向に斜めにカットして面取りをしたり、端部6,6の内面に水滴状の小さな突部を設けることにより、眉形部を眉に円滑に宛がうことができる。前述したように、眉形部2,2は板状に形成されているので可撓性を有している。したがって、眉形部2,2の曲率を平均的な顔の曲率よりも大きくしておけば、曲率が平均以下の使用者のときは眉形部2,2が撓むことによって対応できる。
【0018】
眉形部の内面5には、基準上縁部3と基準下縁部4に沿って多数の小さな突部7,8が一体に設けられている。突部7,8の高さはほぼ0.7mmであるがこの数値に限定されないことは勿論である。これらの突部7,8は、眉形部2を眉に宛がうときに、長く伸びている眉毛を突部7,8に引っ掛けて眉形部2から出し、かみそりで剃るためのものである。あるいは、突部7,8が皮膚に当たることによって眉形部の内面が眉の表面を滑ることを防止できる。突部7,8は当該突部が設けられている眉形部内面の湾曲中心に向う方向を向いていてもよいが、好ましくは図5及び図6に示したように図5の縦方向に延びる中心線と同じ方向を向くように設ける。これは、人の眉毛は眉尻に向って斜めに生えており、眉形部2を眉に宛がうときに、すべての突部7,8が前記中心線の方向に進むので、突部7,8が眉毛をその順方向に押さえる作用をなし、眉毛の自然な形で押さえて眉線を修正することができるからである。
【0019】
図3に示すように、眉形部2の幅方向のほぼ中央に突起状の丸型目盛9,10と三角目盛11,12が設けられている。これらの目盛は突部7,8よりも低く形成され、その高さはほぼ0.3mm程度であるがこの数値に限定されるものではない。目盛は眉形部2の幅方向のほぼ中心にあるから、人の眉の中心に合わすことによって眉形部2を眉の上下方向について最適の位置に合わすことができる。
【0020】
中心寄りの三角目盛11,11は眉頭の幅方向の中心位置を示しており、端寄りの三角目盛12,12は眉山の幅方向の中心位置を示している。それらの三角目盛11,12の左右に設けられた丸型目盛9は、眉形部2の上下方向の位置を合わせるときの微調整のための目盛である。人によって眉の形は様々であるから三角目盛11,12の双方が眉の幅方向の中心に該当することはむしろ稀である。そのときに、微調整用の丸型目盛9を用いて三角目盛11,12付近の中心位置を加味することにより、眉形部2を最適の上下方向位置に合わせることができる。また、中心寄りの三角目盛11と端寄りの三角目盛12の間のほぼ中心に丸型目盛10,10が設けられている。この丸型目盛10,10も眉形部2を眉に宛がうときの目印として利用することができる。
【0021】
本発明は、眉形部を眉に宛がったままで眉線をきれいに整えることができるが、人によっては眉の形が眉形部とかなり相違する場合がある。このようなときは、上述した目盛9,10,11,12が特に役に立つのである。すなわち、これらの目盛は眉形部2の幅方向のほぼ中央にあるから、例えば三角目盛12を眉の幅方向の中央に宛がった場合に他の目盛が眉の中央からかなり外れたときは、その外れた目盛を眉の幅方向の中央に位置するように眉形部をずらしながら眉線をかみそり等で整えれば、きれいな眉線を得ることができる。
【0022】
前述した眉形部2,2はハンドル1の上端に一体に設けられている。ハンドルと眉形部を別体に形成してもよく、数種類の眉形部を用意してハンドルに着脱自在に取り付ける構成とすれば、人によって形の異なる種々の眉形に対応することができる。また、人によって眉の形の好みが異なるから、例えば通常の眉形であるナチュラル眉や、湾曲度の小さな女性的な眉形であるフェミニン眉や、湾曲度の大きな眉形であるアーチ眉を用意することにより需要者の要望に対応できる。あるいは、別体に形成せずにハンドル1が眉形部2に対して90度回転可能したり、ハンドル1を折り畳み自在とすることにより携帯に便利なものとすることができる。
【0023】
図7に示すようにハンドル1は眉形部2,2の中央から斜め下方に湾曲して延びている。したがって、図2に示すように、眉形部2,2を眉に宛がったときにハンドル1が鼻に当たることがなく、ハンドル1を持っている指が鼻に当たることもない。また、図7に示すようにハンドル1と眉形部2,2の境はほぼ直角をなしている。これにより、眉形部2,2を眉に宛がったときにハンドル1を押す力が顔に垂直に加わるから、使用時に補助具が顔の表面を滑ることがなく確実に固定することができる。
【0024】
さらに、ハンドル1と眉形部2の境であって両眉形部2,2の中央にリブ13が一体に設けられている。これにより補助具が補強されると共にリブ13が両眉形部2,2の中央に設けられていることから、リブ13が目印となって補助具を顔の中央に宛てがうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の使用状態を示す正面図
【図2】 本発明の使用状態を示す側面図
【図3】 本発明の内面図
【図4】 本発明の正面図
【図5】 本発明の上面図
【図6】 図5における眉形部の端部付近の拡大図
【図7】 本発明の側面図
【図8】 図3におけるA−A拡大断面端面図
【符号の説明】
1 ハンドル
2 眉形部
3 基準上縁部
4 基準下縁部
5 内面
6 端部
7 突部
8 突部
9 丸型目盛
10 丸型目盛
11 三角目盛
12 三角目盛
13 リブ
Claims (8)
- 眉線を修正するときに眉に宛がう眉線修正補助具であって、少なくとも1つの眉形部を備え、該眉形部は眉毛の上縁に該当する基準上縁部と眉毛の下縁に該当する基準下縁部とを有しており、前記基準上縁部と基準下縁部の少なくとも一方の基準縁部に沿った眉側の内面に複数の突部が設けられている眉線修正補助具。
- 眉線を修正するときに眉に宛がう眉線修正補助具であって、少なくとも1つの眉形部を備え、該眉形部は眉毛の上縁に該当する基準上縁部と眉毛の下縁に該当する基準下縁部とを有しており、前記基準上縁部と基準下縁部の少なくとも一方の基準縁部の表面は眉形部の眉側の内面に対して直角よりも小さい角度をなすように傾斜している眉線修正補助具。
- 両眉形部は、それぞれ眉尻まで片持ち状に延びている請求項1又は請求項2のいずれか一項記載の眉線修正補助具。
- 眉線修正補助具はハンドルを備え、眉形部を眉に宛がったときに、顔から離れる方向にハンドルが延びている請求項1乃至請求項3のいずれか一項記載の眉線修正補助具。
- 眉形部とハンドルとの境目付近で前記眉形部の内面とハンドルとのなす角度がほぼ直角である請求項4記載の眉線修正補助具。
- 眉形部とハンドルとの境にリブが設けられ、該リブは一対の眉形部の中央に位置している請求項4又は請求項5のいずれか一項記載の眉線修正補助具。
- 眉形部はその内面が眉の延在方向と直角な方向で凹の湾曲をなすように延在している請求項1乃至請求項6のいずれか一項記載の眉線修正補助具
- 眉形部内面の幅方向の中央付近に突起状の目盛が設けられ、該目盛は眉形部の長さ方向に複数個設けられており、且つ目盛の高さは前記突部の高さよりも低い請求項1乃至請求項7のいずれか一項記載の眉線修正補助具
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