ところで、RGB−LED光源を用いたエリアアクティブ駆動では、液晶パネルのカラーフィルタの特性によっては不具合が発生する場合がある。図15は、液晶パネルのカラーフィルタの透過特性及びRGBそれぞれのLEDの波長の関係を示す模式図である。例えば、青(B)のカラーフィルタ(以下、B−CFと言う)の特性は、G−LEDの波長と重なる部分が存在する。このため、B−CFによりB−LEDの光のみを透過させたい場合であっても、G−LEDの光がB−CFを透過し、余分なLEDの光漏れが発生する。各LEDの発光率が同一で固定の場合には、B−CFに対してB−LEDの光の透過量とG−LEDの光の透過量の比は常に一定であるため、設計時にB−CFに対するG−LEDの漏れ量を織り込むことで光漏れは発生しない。
ところが、各LEDの発光率が動的に変化する場合、光漏れ量も動的に変化する。図16は、発光率が変化することで生じる光漏れを説明するための模式図である。図16では、画面に、青色の背景画像100に緑色の矩形画像101が表示されている。また、画面は、エリアA及びエリアBを含む複数の領域に分割されており、矩形画像101は、エリアA内に表示され、エリアAの大きさよりひと回り小さい大きさとする。また、画面の各領域に対応するようバックライトも分割され、領域毎に発光制御される。
この場合において、エリアBでは、青色の背景画像100のみが表示されるため、B−LEDのみが発光される。このため、エリアBではB−LED以外からの光がB−CFを通過することはなく、光漏れは発生せず、純度の高い青色が表示される。一方、エリアAでは、青色の背景画像100と緑色の矩形画像101とが表示されるため、B−LED及びG−LEDが発光される。従って、G−LEDからの光がB−CFを通過するようになるため、エリアAでは光漏れが発生する。この光漏れ量が多い場合、青色の画像は、本来よりも著しく高い輝度で表示される。このため、画面上では、矩形画像101の輪郭に沿った輪郭部102及びその周囲は、緑色の光漏れにより、青色が明るくなる現象(周りにぼんやりと光の輪が見える現象。以下、ハロー現象と言う)が発生し、画像の品位を損ねることとなる。
特に、OSD(On-Screen Display)機能によりメニュー等を表示する場合、視認性の観点から高輝度及び高彩度の画像と、低輝度及び低彩度の画像とが隣接して表示されることがある。また、OSD表示のほとんどが矩形状の表示で構成されるため、OSD機能による表示を行うことでハロー現象が発生しやすく、画像の品位低下が顕著となる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、OSD機能等により別画面を表示する際に発生する光漏れを低減して、画像の品位を損なうおそれを低減する画像表示装置及び画像表示方法を提供することにある。
本発明に係る画像表示装置は、カラーフィルタを含む表示部に光を照射する複数色の光源それぞれの発光率を独立に制御し、画像にOSD表示画像を合成した合成画像を前記表示部に表示する画像表示装置において、前記合成画像に含まれるOSD表示画像に関する情報を取得する情報取得手段と、該情報取得手段が取得した情報に基づく光源の発光率を取得する発光率取得手段と、該発光率取得手段が取得した発光率に基づいて、前記光源から発光され、合成される光の色を白色に近づけるべく前記光源の発光率を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置は、前記制御手段は、前記光源からの光を加法混色して白色に近づけるべく前記光源の発光率を制御するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置は、前記制御手段は、前記光源からの光を加法混色して白色になるよう前記光源の発光率を制御するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置は、前記制御手段は、前記発光率取得手段が取得した発光率が最大である光源の発光率を維持し、他の光源の発光率を制御するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置は、前記制御手段は、前記光源全ての発光率を100%に制御するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置は、前記制御手段は、前記情報取得手段が取得した情報に基づいて、前記発光率を変更するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置は、前記情報取得手段が取得した情報に基づいて、前記制御手段による制御を禁止する禁止手段をさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置は、前記検出手段は、前記OSD表示画像の表示内容を検出するようにしてあり、前記制御手段は、前記検出手段が検出した表示内容に基づく速度で、合成される光の色を白色に近づけるようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置は、前記制御手段は、前記光源により合成される色を段階的に白色に近づけるようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置は、前記制御手段が前記光源の発光率を制御しているときに、前記検出手段による検出結果に基づいて、前記制御手段の制御を終了させるか否かを判定する判定手段と、前記制御手段は、前記判定手段が終了させると判定した場合、合成された光の色を、白色に近づけた速度より遅い速度で白色から遠ざけるべく前記光源の発光率を制御するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置は、前記情報取得手段は、前記OSD表示画像の種類、表示位置、大きさ、形状、色及び輝度の何れかを取得するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置は、前記OSD表示画像は、前記表示部の設定情報、電子番組情報又は視聴番組の録画に関する録画情報の何れかに関する画像であることを特徴とする。
本発明に係る画像表示方法は、カラーフィルタを含む表示部に光を照射する複数色の光源それぞれの発光率を独立に制御し、画像にOSD表示画像を合成した合成画像を前記表示部に表示する画像表示方法において、前記合成画像に含まれるOSD表示画像に関する情報を取得するステップと、取得した情報に基づく光源の発光率を取得するステップと、取得した前記発光率に基づいて、前記光源から発光され、合成される光の色を白色に近づけるべく前記光源の発光率を制御するステップとを備えることを特徴とする。
本発明では、表示部に表示される合成画像に含まれるOSD表示画像に関する情報を取得し、取得した情報に基づく光源からの光が白色光に近づくよう光源それぞれを制御する。OSD表示画像はOSD機能で表示されるメニュー画像等であり、OSD表示画像が表示されることで副画像の周囲にハロー現象が発生する。このため、OSD表示画像に対応する光源の光を白色光に近づけた場合、表示部は、表示色を保持するために透過率を低くする。この結果、光源からの不要な光が透過し、表示部にOSD表示画像が表示されることによるハロー現象の発生を抑制し、画像の品位を損なうおそれを低減することができる。
本発明では、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の3色の光源を用いて、各色の光を等量で混ぜ合わせることで、白色とすることができる。
本発明では、光源の光を白色光にする、換言すれば光源を白色光源とすることで、ハロー現象をより確実に無くすことができる。
本発明では、発光率が最大の光源の発光率を維持するように制御することで、本来の色純度を低下させることなくハロー現象を無くすことができ、表示される画像の品位を損なうおそれを低減することができる。
本発明では、全ての発光率を100%にして画面全体を、発光率が100%の光源によって画像を表示することで、OSD表示の品位を保つことができ、かつ、画面全体の色味を統一することができる。
本発明では、表示内容等、OSD表示画像に関する情報に基づいて、光源の発光率を変更する。これにより、OSD表示画像が、例えば画面の端に小さく表示される画像であるような場合に、発光率を大きく変更することで、視聴者に違和感を抱かせるおそれを低減できる。また、例えばOSD表示画像が表示部の画面全体を占めている場合、OSD表示画像により発生したハロー現象が顕著になる可能性がある。このような場合に、光源の発光率を表示サイズによって変更することで、画像の品位の低下を抑制することができる。このように、OSD表示画像に応じた色及び輝度で画面表示が可能となる。
本発明では、取得したOSD表示画像に関する情報によっては、発光率の制御を行わない。これにより、視聴者が気にならない場所にOSD表示画像が表示された場合等、不必要な制御を行うことで、本来の画像の品位を低下させるおそれを抑制できる。
本発明では、OSD表示画像を検出した結果に基づく速度で白色に近づけることで、画像の内容に応じて色を変更することができる。例えば、OSD表示画像とその周囲の画像との色のバランスが、ハロー現象が気にならない程度であれば、ゆっくり白色に近づけることで、表示部に表示された画像を視聴している視聴者に、色が変化したことの違和感を抱かせないようにすることができる。また、OSD表示画像とその周囲の画像との色のバランスが、ハロー現象が目立つような場合、素早く白色に近づけることで、ハロー現象を即座に低減することができ、画像の品位を損なわないようにできる。
本発明では、合成された光の色を段階的に白色に近づけるようにすることで、視聴者に、色が変化したことの違和感を抱かせないようにすることができる。
本発明では、発光率の制御を終了させる際、白色にしたときよりも遅い速度で、合成された色を白色から遠ざけるように光源を制御する。これにより、色が急激に変化することで、視聴者に違和感を抱かせないようにすることができる。
本発明では、OSD表示画像の種類、表示位置、大きさ、形状、色及び輝度の何れかに基づいた光源の発光率の制御が可能となる。
本発明では、設定情報、電子番組情報又は視聴番組の録画に関する録画情報等の画像、及び映像の品位を低下させないようにできる。
本発明では、表示部に表示される合成画像に含まれるOSD表示画像に関する情報を取得し、取得した情報に基づく光源からの光が白色光に近づくよう光源それぞれを制御する。OSD表示画像はOSD機能で表示されるメニュー画像等であり、OSD表示画像が表示されることで副画像の周囲にハロー現象が発生する。このため、OSD表示画像に対応する光源の光を白色光に近づけた場合、表示部は、表示色を保持するために透過率を低くする。この結果、光源からの不要な光が透過し、表示部にOSD表示画像が表示されることによるハロー現象の発生を抑制し、画像の品位を損なうおそれを低減することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る液晶表示装置は、本発明の画像表示装置であって、外部から入力したRGB映像信号に基づいて映像表示する。RGB映像信号は、テレビジョン電波により受信したものであってもよいし、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体から読み取ったものであってもよいし、ネットワークを介して入力されるものであってもよい。
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
液晶表示装置は、制御部1、映像処理部2、エリアアクティブ処理部3、表示パネル部10及びバックライト11を駆動する駆動部4を備えている。表示パネル部10は、背面側にバックライト11が配設されており、入力されたRGB映像信号に基づく映像表示する表示部を正面側に備えている。表示パネル部10は、画面表示解像度に応じた画素数を有する表示素子を有している。表示素子は、必要な光(波長)のみを透過させ、その他の光(波長)を遮断するカラーフィルタが有しており、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の何れかの光を透過させる。光が表示素子を透過することにより表示部にカラー画像が表示される。なお、表示素子を透過する光の透過量は、表示素子の透過率によって決定される。透過率とは、液晶パネルがバックライト11により照射された光が通過する割合である。
バックライト11は、表示パネル部10の背面側から光を照射する光源である。図2は、バックライト11の構成を模式的に示す図である。バックライト11は、矩形状の複数の領域110に全体が分割されており、各領域110にはR−LED11a、G−LED11b及びB−LED11cが設けられている。バックライト11は、領域110毎に発光制御される。なお、図2では、領域110には、LED11a,11b,11cをそれぞれ1個ずつ設けられているが、複数設けてもよい。例えば、光量が必要な場合は同じ色のLEDを2個以上設けるようにしてもよい。
映像処理部2は、入力されたRGB映像信号に対して各種信号処理を行う。例えば、映像処理部2は、RGB映像信号から一定の時間間隔で抽出した画像データ(以下、フレームとも言う)の取得、画像データの階調度の取得、及び画像データのサイズ調整等を行い、取得した各種情報を制御部1及びエリアアクティブ処理部3へ出力する。また、映像処理部2は、RGB信号を生成する処理、デジタル変換処理、色空間変換処理、スケーリング処理、色補正処理、同期検出処理、ガンマ補正処理、及びOSD表示処理等の信号処理を適宜実行する。
OSD表示処理は、表示パネル部10にOSD表示を行う処理である。OSD表示には、液晶表示装置に関する状態及び設定を表示するメニュー表示、番組表表示、録画リスト表示、チャンネル登録表示、チャンネル表示、音量表示、通知表示、及び画質モード表示等がある。
図3は、メニュー表示の一例を示す図である。メニュー表示では、例えば、画面の上部にメインメニュー20が表示され、その下にサブメニュー21が表示される。メインメニュー20には、複数の設定項目が表示され、サブメニュー21には、メインメニュー20で選択した設定項目の詳細な設定項目が表示される。サブメニュー21で設定項目を選択した場合、図3(a)に示すように、サブメニュー21の下にプルダウンメニュー22を表示してもよいし、図3(b)に示すように、別領域に設定画面23を表示するようにしてもよい。
図4は、番組表表示の一例を示す図である。番組表表示では、液晶表示装置が受信したEPG(Electronic Program Guide)によって生成される番組表が表示される。番組表は、できるだけ多くの番組を表示することによって一覧性を高めることができ、図4(a)に示すように画面全体に表示される。図4(a)では、縦方向に6つの放送局の番組が時系列的に羅列された番組表24が表示されている。この場合、文字表示が主であり、画像としてフラットな色、輝度の占める割合が多くなっている。図4(b)では、番組表24内に、視聴中の番組のサムネイル25が表示されている。図4(c)では、現在視聴中の番組以外の番組(所謂、裏番組)の番組表26が、視聴中の映像の一部(図中では画面半分)に重なるように表示されている。なお、図3及び図4等のOSD表示では、文字表示が主であるため、画像としてはフラットな色及び輝度の占める割合が多くなっている。
図5は、録画リスト表示の一例を示す図である。録画リスト表示では、液晶表示装置が番組録画機能を有している場合、又は録画機能を有する周辺機器の情報を表示する場合に、録画した内容のリストが表示される。図5(a)では、短冊上の表示領域に録画日時及びタイトル等が表示された録画リスト27が表示されている。図5(b)では、録画リスト27内に、録画内容のサムネイル28が表示されている。図5(b)に示すように、録画内容の概要を表示することで、番組の内容をより直感的に把握できる。
図6は、チャンネル登録表示の一例を示す図である。チャンネル登録表示では、多くのチャンネルを受信する液晶表示装置においてよく見るチャンネルを登録した場合、登録内容のリストが表示される。図6では、リモコン等のボタン番号と、そのボタンに登録されたチャンネルとが対応付けられた登録リスト29が表示されている。
図7(a)はチャンネル表示、(b)は音量表示、(c)は通知表示、(d)は画質モード表示の一例を示す図である。チャンネル表示では、現在視聴しているチャンネル番号30が表示される。音量表示では、視聴者がリモコン等で音量調整した場合に音量バー31が表示される。通知表示では、液晶表示装置の状態、視聴予約の時間、情報のダウンロードの開始及び警告等を通知する通知画像32が画面の中央に表示される。画質モード表示では、視聴者が映像の画質モードをリモコン等で変更した場合にモード通知画像33が表示される。画質モードは、ダイナミックモード、標準モード及び映画モード等があり、モード毎に映像の輝度又はコントラスト等を所定の値に設定される。
エリアアクティブ処理部3は、映像処理部2から入力される画像データの階調度、及び制御部1から入力される後述のミックス率に基づいて、領域110に対応する1フレームの各色成分のピーク値に合わせて、各LED11a,11b,11cの最適な発光率を決定する。例えば、エリアアクティブ処理部3は、1フレームのRGB各色成分のピーク値が、ダイナミックレンジに比べ、赤(R)成分が10%、緑(G)成分が60%、青(B)成分が30%である場合、各LED11a,11b,11cの発光率も10%、60%、30%とする。エリアアクティブ処理部3は、この発光率を、フレーム単位で全ての領域110について決定する。
また、エリアアクティブ処理部3は、画像データの階調度及び決定した発光率に基づいて、表示パネル部10の表示素子の透過率を制御する透過率制御値(電圧値)をフレーム毎に決定する。エリアアクティブ処理部3は、決定した発光率及び透過率制御値を制御部1及び駆動部4に出力する。
なお、表示パネル部10の表示素子からの光の透過量は、表示素子に対応する色のLEDの発光率に、その表示素子の透過率を乗じたものである。画像データの階調度に基づいて、発光率及び透過率制御値を決定することで、例えば、表示パネル部10のある領域内の画像データの階調度が小さい場合、その領域に対応する領域110内のLEDの発光率を小さくすることにより、バックライト11の消費電力を低減することができる。
駆動部4は、パネル駆動部41及びバックライト駆動部42を有している。パネル駆動部41は、表示パネル部10の駆動回路であって、エリアアクティブ処理部3から入力される透過率制御値により、表示パネル部10の表示素子の透過率を制御する。パネル駆動部41から出力された透過率制御値は、表示パネル部10の各表示素子内の電極にチャージされる。そして、表示素子に係る液晶の傾き量がチャージされた電圧に応じて変化し、その結果表示素子の透過率が制御される。バックライト駆動部42は、バックライト11の駆動回路であって、エリアアクティブ処理部3から入力される発光率に基づき、バックライト11の各LED11a,11b,11cの発光率を制御する。バックライト駆動部42は、領域110毎に各LED11a,11b,11cを制御する。
制御部1は、CPU(Central Processing Unit)及びROM(Read Only Memory)等からなるマイクロコンピュータであって、液晶表示装置が備える各部それぞれを制御することで、液晶表示装置全体の制御を行う。例えば、制御部1は、エリアアクティブ処理部3から透過率制御値、及び各LED11a,11b,11cの発光率等を取得する。制御部1は、映像処理部2及びエリアアクティブ処理部3から取得した情報に基づいて、各領域110にハロー現象が発生している可能性を判定する。ハロー現象は、OSD表示がなされたときに発生する可能性があるため、制御部1は、OSD表示を検出した場合にはハロー現象が発生したと判定する。そして、制御部1は、ハロー現象を低減するために、ミックス率を変更する。
次に、OSD表示なされることでハロー現象が発生することについて説明する。
図8及び図9は、OSD表示に起因して発生するハロー現象を模式的に示す図である。ハロー現象は、上述のように画像の輪郭及びその周囲にぼんやりと光の輪が見える現象であって、LEDからの光が対応していない色のフィルタを通過する光漏れにより発生する。図8は、チャンネル表示の画面を示しており、画面右上には、緑(G)を含むチャンネル番号30が表示されている。そして、チャンネル番号30周辺の映像表示に青(B)が含まれている場合、チャンネル番号30の周辺の領域30AではG−LED11bの発光がB−CFを透過した光漏れが発生する。これにより、領域30Aでは、本来の青(B)よりも色純度が低くなり、チャンネル番号30の周辺に明るい枠があるように見えるハロー現象が発生する。
図9は、メニュー表示の画面を示しており、画面の左上部分には、映像表示内の黄色の月画像34に重畳して青(B)のプルダウンメニュー22が表示され、プルダウンメニュー22内に緑(G)のアイコン35が表示されている。黄色には高輝度の緑(G)を含んでいるため、月画像34に対応する領域のG−LED11bの発光率は高くなっている。これにより、プルダウンメニュー22内のアイコン35の周辺部35A、及びプルダウンメニュー22と月画像34との境界部22Aでは、月画像34及ぶアイコン35の緑(G)の影響を受けて本来の青よりも明るくなり、ハロー現象が発生する。
以上のように、OSD表示がなされた場合には、制御部1は、ハロー現象が発生したと判定する。なお、後に詳述するが、制御部1は、OSD表示の画面に対する大きさによってハロー現象を低減する処理を行わない場合がある。
次に、発生したハロー現象を低減させる方法について説明する。
制御部1は、各LED11a,11b,11cの発光率のバランス及び表示素子の透過率のバランスによりこのハロー現象の発生を検出する。具体的に説明するために、前提として、図16のエリアAにおいて、各LED11a,11b,11cの発光率を、0%、80%、20%とし、エリアBでは、0%、0%、20%とし、表示素子の透過率を100%とする。また、G−LED11bからの青(B)に対する光漏れをG−LED11bの10%とし、光漏れの許容値は、青(B)の透過量に対して20%未満とする。光漏れの許容値とは、画像の品位を損なうおそれのある光漏れ量の限界値である。
この場合において、G−LED11bの発光率は80%であるので、光漏れ量は8%となる。また、B−LED11cの発光率は20%であるので、光漏れ量の許容値は4%となる。G−LED11bの光漏れ量は8%であることから、B−LED11cの光漏れ量の許容値より大きくなる。即ち、輪郭部102及びその周囲では、B−LED11cからの光に、G−LED11bからの光が混色するため、輪郭部102及びその周囲の青色の画像は、本来よりも明るい青として表示される。この光漏れ量によってハロー現象の強度が決定される。
エリアアクティブ処理部3は、ハロー現象を低減させる場合、LED11a,11b,11cの発光の合成を加法混色により白色光に近づける。白色光は各色のLEDの発光率が等しいため、白色光に近づけるために、エリアアクティブ処理部3は、各LED11a,11b,11cの発光率が同じになるように制御する。本実施形態では、発光率が最大のLEDは制御せず、他のLEDの発光率を最大の発光率に近づける制御を行う。例えば、G−LED11bの発光率が最大である場合、エリアアクティブ処理部3は、R−LED11a及びB−LED11cの発光率をG−LED11bの発光率に近づける。
制御部1は、LED11a,11b,11cの発光の合成を白色光に近づけるためにミックス率を決定する。ミックス率とは、各LED11a,11b,11cの発光率を変更する際の比率である。例えば、各LED11a,11b,11cの発光率が、エリアアクティブ処理部3により決定された、画像データの各色成分に最適な発光率である場合、ミックス率は0である。換言すれば、ミックス率が0の場合、制御部1は、LED11a,11b,11cの発光率の制御は行わない。また、LED11a,11b,11cの発光率を最大の発光率に合わせた場合、即ち、バックライト11を白色光源とする場合、ミックス率は1(100%)である。
ミックス率は、所定の関数によって決定することができる。例えば、ミックス率「0」の各発光率をr1、g1、b1、白色光源の各発光率をr2、g2、b2、ミックス率をm(0≦m≦1)とした場合、ミックス率による発光率rm、gm、bmは、それぞれ以下のようになる。
rm=(r2−r1)×m+r1
gm=(g2−g1)×m+g1
bm=(b2−b1)×m+b1
図10は、異なるミックス率における各色のLEDの発光率を示す模式図であり、(a)はミックス率が0、(b)はミックス率が1、(c)はミックス率が0.4の場合を示す。ミックス率が0の場合、各LED11a,11b,11cの発光率は、10%、60%、30%となる(図10(a)参照)。ミックス率が1の場合、各LED11a,11b,11cの発光率は、全て60%となる(図10(b)参照)。ミックス率が0.4の場合、各LED11a,11b,11cの発光率は、30%、60%、42%となる(図10(c)参照)。
制御部1が、映像処理部2の検出結果に応じて最適なミックス率を決定することで、ある色のLEDの光漏れ量が、他の色のLEDの光漏れ量の許容値以下となり、ハロー現象を低減することができる。例えば、上述した図16を用いた例の場合、ミックス率を33%に決定する。
図11は、LED11a,11b,11cの発光率をミックス率33%で変更する場合の発光率を示す模式図であり、(a)は変更前、(b)は変更後の場合を示す。エリアAの場合、LED11a,11b,11cの発光率は、26%、80%、40%となり、エリアBの場合、6%、6%、20%となる。この場合、発光率が80%のG−LED11bの光漏れ量は8%となる。また、発光率が40%のB−LED11cの光漏れ量は4%となり、その許容値は2倍の8%となる。G−LED11bの光漏れ量は8%であることから、B−LED11cの光漏れ量の許容値以下となる。その結果、輪郭部102及びその周囲に発生したハロー現象は軽減される。
制御部1は、決定したミックス率に基づいて、ハロー現象が発生している領域110、即ち、OSD表示に対応する領域110に含まれるLED11a,11b,11cのみを制御するようにしてもよい。LED11a,11b,11cの発光率の変更によっては映像表示の色味又は輝度等が変化する場合があり、図3(a)に示すような映像調整用のOSD表示を行ったとこには、画質の調整上不都合が発生する可能性がある。このため、OSD表示に対応するLED11a,11b,11cの発光率のみを変更することで、OSD表示の消去時に画面全体の映像が変化しないようにすることができる。
また、制御部1は、全領域110のLED11a,11b,11cの発光率を制御するようにしてもよい。この場合、LED11a,11b,11cの発光率を領域110毎で変更する場合と異なり、同じ色を表示するにもかかわらず、ハロー現象に対応する部分とそうでない部分との色純度に違いが見られるといった視聴者の違和感を解消することができる。また、全領域110のLED11a,11b,11cの発光率を制御することで処理を単純にできるため、回路規模の大きさを小さくすることができる。
また、制御部1は、決定したミックス率の変更を行う場合、LED11a,11b,11cの発光を連続的に白色光に近づけるようにしてもよいし、段階的に近づけるようにしてもよい。例えば、連続的に変化させることで、スムーズに色純度を変更することができ、また、視聴者が気付かないタイミングで段階的に変化させることで、違和感なく色純度を変更することができる。また、制御部1は、白色光に近づける速度を適宜変更するようにしてもよい。例えば、ハロー現象の発生位置又は発生サイズによっては、視聴者はハロー現象を気にならない場合がある。この場合、ゆっくり白色に近づけることで、視聴者に、表示パネル部10に表示された画像の色が変化したことを気付かせないようにすることができる。また、より早く白色に近づけることでハロー現象を無くす場合、画像の品位を損なわない画像を表示することができる。
図8で説明した、チャンネル番号30の周辺領域30Aにハロー現象が発生した場合、上述のようにLED11a,11b,11cのミックス率を変更することでハロー現象を低減することができる。具体的には、バックライト11のG−LED11b及びB−LED11cの発光率の差を少なくする。これにより、ハロー現象を低減することができる。なお、ミックス率を1にした場合、G−LED11b及びB−LED11cの発光率は同じになるため、ハロー現象をなくすことができる。
また、制御部1は、画面に対するOSD表示の大きさ及び表示内容によって、上述したハロー現象の低減処理を行うか否かを決定する。OSD表示は、フラットな輝度の表示が大半を占めることから、OSD表示内に発生するハロー現象は、映像表示に発生するハロー現象よりも顕著になる可能性が高い。そこで、制御部1は、図4(a)、(b)及び図5に示すように、OSD表示が画面全体を占める場合にのみミックス率を変更し、ハロー現象を低減させる。これらのOSD表示は、情報を表示することが目的であるので、色純度を上げることに必要性は少なく、ユーザーが操作しない場合は、画面が静止している場合が多い。このため、ハロー現象が発生した際、ユーザーの目に付き易いことから表示品位の劣化は大きい可能性がある。そこで、制御部1は、ミックス率を1に上げ、バックライト11の各光源の発光率を同じにし、ハロー現象が発生しないようにする。これらのOSD表示は、映像表示から瞬時に切り替えられるので、ミックス率の変更も略同時に行ってもよいし、徐々に行ってもよい。なお、図4(b)及び図5(b)では、映像表示を縮小したサムネイル25,28が表示されるが、映像表示の概要がわかればいいので、色の純度が問題となることはない。
制御部1は、図3、図4(c)及び図6に示すように、OSD表示が定常的に表示され、映像表示と混在している場合、OSD表示によるハロー現象の発生の強度及び色純度の変化を勘案してミックス率を変更し、ハロー現象を低減させる。例えば、OSD表示のハロー現象が許容できるミックス率をA、元のミックス率をBとした場合に、制御部1は、設定するミックス率を(A+B)/2に変更する。これにより、ハロー現象をある程度低減しつつ、色純度の変化もある程度抑えることができる。
なお、OSD表示の色及び輝度は略一定であるので、製品設計時に発生するハロー現象の強度を推定することが可能である。そこで、OSD表示毎に上述のようにミックス率を設定することが可能である。また、図3(a)に示すプルダウンメニュー22は、映像のコントラスト、色あい及び輝度等の画質調整を映像表示を見ながら行うものであり、画質に影響が現れるような変更はすべきではないため、ミックス率の変更は行わないことが好ましい。
以上のように構成される液晶表示装置において、入力されるRGB映像信号を画面表示し、OSD表示を行う際の動作について説明する。図12は、液晶表示装置において実行される処理を示すフローチャートである。
映像処理部2は、外部から入力されるRGB映像信号を取得し(S1)、RGB映像信号の1フレームにおける発光率及び透過率制御値を取得する(S2)。映像処理部2は、エリアアクティブ処理部3により決定された発光率及び透過率制御値を取得するか、若しくは、映像処理部2内部で推定する。次に、映像処理部2は、OSD表示を行うか否かを判定する(S3)。映像処理部2は、視聴者による表示操作等による割り込みを検出して、OSD表示処理を行う。
OSD表示を行わない場合(S3:NO)、映像処理部2は、ハロー現象は発生しないと判定し、本処理は終了する。OSD表示を行う場合(S3:YES)、OSD表示の内容を取得する(S4)。OSD表示の内容とは、例えば図3から図6で説明した何れかである。映像処理部2は、図4(a)又は(b)等に示すように、OSD表示を画面全体に表示するか否かを判定する(S5)。OSD表示を画面全体に表示する場合(S5:YES)、制御部1は、ミックス率を1に決定し(S6)、決定したミックス率でLED11a,11b,11cの発光率を制御する(S7)。これにより、ある色のLEDの光漏れ量が、他の色のLEDの光漏れ量の許容値以下となり、ハロー現象が低減する。このとき、制御部1は、ハロー現象が発生しているOSD表示に対応するLED11a,11b,11cのみを制御するようにしてもよいし、全てのLED11a,11b,11cを制御するようにしてもよい。その後、S8に処理が移る。
OSD表示を画面全体に表示しない場合(S5:NO)、図3等に示すように、OSD表示が定常的に表示され、映像表示と混在している場合、制御部1は、OSD表示によるハロー現象の発生の強度及び色純度の変化を勘案してミックス率を決定する(S10)。例えば、OSD表示のハロー現象が許容できるミックス率をA、元のミックス率をBとした場合に、制御部1は、設定するミックス率を(A+B)/2に変更する。これにより、ハロー現象をある程度低減しつつ、色純度の変化もある程度抑えることができる。その後、S7に処理が移る。
なお、S5において、OSD表示を画面全体に表示しない場合、制御部1は、ミックス率を変更しないようにしてもよい。即ち、制御部1は、LED11a,11b,11cの発光率を制御しない。この場合、例えば視聴者が気にならない場所に、気にならない大きさのOSD表示画像が表示された場合に不必要な発光率の制御を行うことで、本来の画像の品位を低下させるおそれを抑制することができる。
次に、制御部1は、OSD表示を終了するか否かを判定する(S8)。終了しない場合(S8:NO)、制御部1は、OSD表示を終了するまでS7を繰り返す。OSD表示を終了する場合(S8:YES)、制御部1は、S6又はS10で決定したミックス率を元に戻す(S9)。ここで、OSD表示がなされる前では、映像表示に発生したハロー現象を低減させるために映像表示に応じたミックス率が変更されており、制御部1は、OSD表示がなされる前のミックス率に戻す。これにより、本来の色純度の映像表示となる。その後、本処理は終了する。
以上のように、本実施形態に係る液晶表示装置は、OSD表示を検出し、OSD表示がなされた場合にはハロー現象が発生したと判定し、LED11a,11b,11cの発光を白色光に近づける。これにより、バックライト11からの光漏れ量を低減することができる。その結果、バックライト11からの不要な光が透過し、表示パネル部10に表示される画像の品位を損なうおそれを低減することができる。また、本実施形態では、OSD表示の表示内容に適したミックス率に決定する。これにより、ハロー現象をある程度低減しつつ、色純度の変化もある程度抑えることができる。
(実施形態2)
次に、本発明に係る実施形態2について説明する。実施形態1では、LED11a,11b,11cの発光率を即座に変更しているが、本実施形態では、LED11a,11b,11cの発光率を変更する速度をOSD表示に応じて変更する。以下、その相違点についてのみ説明する。
図13は、LED11a,11b,11cのミックス率及び経過時間の関係を模式的に示す図である。
図13(a)は、通知表示(図7(c)参照)におけるミックス率及び経過時間の関係を示している。通知表示では、視聴者の目の付きやすい位置に通知画像32が表示されるため、LED11a,11b,11cの発光率を急激に変化させた場合、視聴者が映像表示の色味又は輝度等の変化に違和感を抱く可能性がある。そこで、図13(a)に示すように、制御部1は、通知画像32の表示開始後、LED11a,11b,11cのミックス率を決定したミックス率に徐々に近づけ、表示終了後、ミックス率を徐々に戻す。これにより、視聴者に違和感を抱かせることなくハロー現象を軽減できる。
図13(b)は、チャンネル表示(図7(a)参照)におけるミックス率及び経過時間の関係を示している。チャンネル表示では、画面の端にチャンネル番号30が表示されるが、選局と同時に映像表示も切替わる。このため、チャンネル番号30の表示と同時にLED11a,11b,11cの発光を変化させても、視聴者が違和感を抱くことはない。そこで、図13(b)に示すように、制御部1は、チャンネル番号30の表示と同時に決定したミックス率でLED11a,11b,11cを発光し、表示終了後、ミックス率を徐々に戻す。これにより、視聴者に違和感を抱かせることなくハロー現象を軽減できる。
次に、LED11a,11b,11cの発光を変更させる速度について説明する。
制御部1は、光漏れ量に基づいて、ハロー現象発生の強度を10段階に分けて評価し、評価結果に基づく速度で、LED11a,11b,11cのミックス率を変化させる。ここで、ミックス率の変化とは、LED11a,11b,11cの発光を白色光に近づける場合と、白色光から遠ざける場合とを含む。また、白色光から遠ざける場合とは、あるミックス率でLED11a,11b,11cのミックス率を制御し、OSD表示が終了した後、ミックス率を0に戻して(近づけて)制御する場合をいう。制御部1は、OSD表示がなく、ハロー現象発生がない場合をレベル0、例えば光漏れ量の許容値の2倍の光漏れ量がある場合をレベル10とし、光漏れ量に応じたレベルを決定する。
LED11a,11b,11cの発光を白色光に近づける場合、制御部1は、レベルを1段階遷移させるのに約60msecの時間を費やす。例えば、ハロー現象発生の可能性がレベル4の場合、ハロー現象を低減させるために決定したミックス率の制御に移行するため、制御部1は、240(60×4)msecをかけて、LED11a,11b,11cの発光を白色光に近づける。
LED11a,11b,11cの発光を白色光から遠ざける場合、制御部1は、レベルを1段階遷移させるのに約250msecの時間を費やす。例えば、ハロー現象発生の可能性がレベル4と評価した後、ハロー現象がなくなった(レベル0となった)場合、制御部1は、ミックス率を0とした制御に移行するため、1000(250×4)msecをかけて、LED11a,11b,11cの発光を白色光から遠ざける。
このように、LED11a,11b,11cの発光を白色光に近づける速度を短時間で実行することで、ハロー現象発生を視聴者に気付かせないよう、画像表示を行うことができる。また、白色光から遠ざける場合は、近づける場合よりも遅い速度にすることより、画像の色が急激に変化して、視聴者が違和感を抱くおそれを抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る液晶表示装置は、OSD表示に起因してハロー現象が発生した場合、OSD表示の内容に基づく速度でLED11a,11b,11cの発光を白色光に近づけ、ハロー現象を低減させる。また、液晶表示装置は、ハロー現象がなくなった(低減した)場合、白色光に近づけた速度よりも遅い速度でLED11a,11b,11cの発光を白色光から遠ざける。
(実施形態3)
次に、本発明に係る実施形態3について説明する。実施形態1、2では、LED11a,11b,11cの発光率を、バックライト11内の最大の発光率に合わせて変更しているが、本実施形態では、OSD表示時にLED11a,11b,11cの発光率を100%にする点で相違する。以下、その相違点についてのみ説明する。
図14は、LEDの発光率をミックス率100%で変更する場合の発光率を示す模式図であり、(a)は変更前、(b)は変更後の場合を示す。図14では、例えばEPG表示等の全面OSD表示画面の場合(図4(a)参照)、発光率が10%、60%、30%のLED11a,11b,11cを、全て発光率100%としている。各LEDの発光率を100%にすることによって、画面内に輝度の差を発生させることなく画面表示を行うことができる。
LED11a,11b,11cの発光率を全て100%とした場合、従来のCCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)による輝度制御を行わない場合と同様の光源とすることができる。従来のCCFLでは、黒浮き及び色純度の低下等が発生する問題がある。しかしながら、OSD表示を全面表示した場合には、明確にコントラストの高い文字、アイコン又は図形のみを表示する場合が一般的であり、黒浮きの微妙な劣化及び色純度の低下は、視聴者にとって気にならない可能性が高い。また、このような画面では情報伝達が主な目的であるため、画質についての確認評価は通常行わない。さらには、OSD表示は、同一の色及び輝度が広い領域を占めることも多い。このため、視聴者には、黒浮き及び色純度の低下よりも、領域内に色及び輝度の差が出現する方が気になる可能性が高く、その結果、品位低下につながる。
したがって、OSD表示時の品位を最も重要視する場合には、本実施形態のように光源の発光率を100%にすることで、品位低下を抑制することができる。また、裏番組表示のように画面の半分程度をOSDで占める場合には、OSD表示部のみ100%表示にしても良いし、画面全体について光源の発光率を100%にしてもよい。画面全体について光源の発光率を100%にすることによって、OSD表示の品位を保つことができ、かつ、画面全体の色味を統一することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について、具体的に説明したが、各構成及び動作等は適宜変更可能であって、上述の実施の形態に限定されることはない。