JP2010096452A - 旋回燃焼ボイラ - Google Patents

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Takuichiro Daimaru
卓一郎 大丸
Toshimitsu Ichinose
利光 一ノ瀬
Keigo Matsumoto
啓吾 松本
Isao Torii
鳥居  功
Kazuhiro Domoto
和宏 堂本
Ryuhei Takashima
竜平 高島
Kotaro Fujimura
皓太郎 藤村
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Abstract

【課題】ボイラを大型化することなく還元燃焼ゾーンの火炎滞留時間を長くしてNOx発生量を低減するため、バーナ火炎の干渉防止に有効なバーナ配置にした旋回燃焼ボイラを提供する。
【解決手段】バーナ13を各段の各コーナ部に配置するコーナファイアリング方式のバーナ部12とされ、各段にそれぞれ1または複数のファイヤーボールが形成されるとともに、空気を多段投入してバーナ部12から追加空気投入部までの領域を還元雰囲気とする旋回燃焼ボイラ10Aにおいて、火炉11内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置されるバーナ13が、上下段方向及び周方向の両方向に対し、水平方向からの角度θが異なる第1及び第2の角度へ向けて交互に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種燃料に対応した旋回燃焼ボイラに係り、特に、窒素酸化物(NOx)の発生量低減に有効な旋回燃焼ボイラに関する。
近年の旋回燃焼方式を採用した陸用ボイラは、たとえば図7に示す旋回燃焼ボイラ10のように、火炉11内へ空気を多段で投入することにより、バーナ部12から追加空気投入部(以下、「AA部」と呼ぶ)14までの領域を還元雰囲気にして低NOx化を図っている。還元雰囲気となるバーナ部12からAA部14までの距離については、すなわち、還元燃焼ゾーンについては、図8の試験結果に示すように、長くなるほど燃焼ガスの滞留時間が長くなってNOx発生量は小さくなる。
従来の旋回燃焼ボイラ10においては、NOx発生量の低減を目的として、上下段方向にバーナ13を近接化して配置し、ボイラ全体の大きさを変えずにバーナ部12からAA部14までの距離を長くする方法が知られている。
従来の旋回燃焼ボイラ10においては、上述したバーナ近接化の他にも、火炉11内のコーナや上下段毎にバーナ13からの火炎を調整し、各火炎の干渉を防止する技術が知られている。この従来技術は、各火炎の旋回を変化させることにより、すなわち、バーナの燃焼用空気について、流量配分や旋回力を調整して燃焼を改善するものである。(たとえば、特許文献1参照)
特開2002−228109号公報
ところで、現状の旋回燃焼方式を採用した旋回燃焼ボイラ(たとえば石炭炊きボイラ)においては、火炎の干渉(結合)による燃焼悪化が問題となるため、これ以上のバーナ近接化は困難である。すなわち、上述した従来技術におけるバーナ近接化や火炎干渉は、各バーナ段の水平角度を調整して行われているため、火炎干渉の解消には限界があった。
このため、ボイラ全体の大きさを増すことなくNOx発生量を低減するためには、すなわち、ボイラを大型化することなく還元燃焼ゾーンの燃焼ガスの滞留時間を長くするためには、バーナの水平角度を調整する以外に、バーナ火炎の干渉防止に有効なバーナ配置等の対策が望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ボイラを大型化することなく還元燃焼ゾーンの燃焼ガスの滞留時間を長くしてNOx発生量を低減するため、バーナ火炎の干渉防止に有効なバーナ配置にした旋回燃焼ボイラを提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る旋回燃焼ボイラは、バーナを各段の各コーナ部に配置するコーナファイアリング方式のバーナ部とされ、各段にそれぞれ1または複数のファイヤーボールが形成されるとともに、空気を多段投入して前記バーナ部から追加空気投入部までの領域を還元雰囲気とする旋回燃焼ボイラにおいて、炉内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置される前記バーナが、前記上下段方向及び前記周方向の両方向に対し、水平方向からの角度が異なる第1及び第2の角度へ向けて交互に配置されていることを特徴とするものである。
このような本発明の旋回燃焼ボイラによれば、炉内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置される前記バーナが、前記上下段方向及び前記周方向の両方向に対し、水平方向からの角度が異なる第1及び第2の角度へ向けて交互に配置されているので、各段バーナの火炎が上下で干渉することを防止してバーナ火炎の結合を回避することができる。
上記の旋回燃焼ボイラにおいて、前記バーナは、水平方向へ向けた第1の角度と、水平方向から下向きとした第2の角度とに向けて交互に配置されていることが好ましく、これにより、還元雰囲気となる還元燃焼ゾーンを長くすることができる。
この場合、前記第2の角度は、水平方向から下向きに10度〜30度の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは20度程度に設定すればよい。
上記の旋回燃焼ボイラにおいて、前記バーナ毎の燃料供給量は、前記第1の角度で取り付けたバーナを減少させ、前記第2の角度で取り付けたバーナを増加させることが好ましく、これにより、燃焼ガスの滞留時間の長い下向きのバーナ火炎による還元燃焼を有効に活用することができる。すなわち、下向きのバーナへの燃料供給割合を増すことにより、還元燃焼を確実に達成することができる。
本発明に係る旋回燃焼ボイラは、バーナを各段の各コーナ部に配置するコーナファイアリング方式のバーナ部とされ、各段にそれぞれ1または複数のファイヤーボールが形成されるとともに、空気を多段投入して前記バーナ部から追加空気投入部までの領域を還元雰囲気とする旋回燃焼ボイラにおいて、炉内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置される前記バーナの各段水平角度は、ファイヤーボールの仮想円が下段ほど小さくなるように設定されていることを特徴とするものである。
このような本発明の旋回燃焼ボイラによれば、炉内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置される前記バーナの各段水平角度を、ファイヤーボールの仮想円が下段ほど小さくなるように設定したので、各段バーナの火炎が上下で干渉することを防止してバーナ火炎の結合を回避することができる。
上記の発明において、前記バーナへの燃料供給量は、下段ほど多くなるように設定されていることが好ましく、これにより、燃焼ガスの滞留時間の長い下段のバーナ火炎による還元燃焼を有効に活用することができる。すなわち、下段のバーナへの燃料供給割合を増すことにより、還元燃焼を確実に達成することができる。
上記の発明において、前記バーナは、上下段方向及び前記周方向の両方向に対し、水平方向へ向けた第1の角度と、水平方向から下向きとした第2の角度とに向けて交互に配置されていることが好ましく、これにより、各段バーナの火炎が上下で干渉することをより確実に防止してバーナ火炎の結合を回避することができる。
この場合、前記バーナ毎の燃料供給量は、前記第1の角度で取り付けたバーナを減少させ、前記第2の角度で取り付けたバーナを増加させることが好ましく、これにより、火炎滞留時間の長い下向きのバーナ火炎による還元燃焼を有効に活用することができる。すなわち、下段のバーナへの燃料供給割合を増すことにより、還元燃焼を確実に達成することができる。
上記の発明において、炉内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置される前記バーナの水平方向角度は、各段が楕円形状のファイヤーボール仮想円を形成するとともに、前記楕円形状仮想円の長軸及び短軸が各段で交互に異なることが好ましく、これにより、各段バーナの火炎が上下で干渉することをより確実に防止してバーナ火炎の結合を回避することができる。
この場合、楕円形状のファイヤーボール仮想円については、下段ほど小さくすることが望ましい。
また、各バーナへの燃料供給割合は、下段ほど大きくなるように設定されていることが好ましい。
また、各バーナは、上下段方向及び周方向の両方向に対し、水平方向へ向けた第1の角度と、水平方向から下向きとした第2の角度とを交互に配置したものが望ましい。
上述した本発明によれば、各段バーナの火炎が上下で干渉することを防止し、バーナ火炎の結合を回避することができる。この結果、上下段のバーナ間隔を縮めて配置する近接化が可能になり、ボイラを大型化しなくても燃焼ガスの滞留時間を長くして十分な還元域を確保できるようになるので、窒素酸化物の発生量を低減することができる。
また、下向きや下段のバーナへの燃料供給割合を増すようにしたので、燃焼ガスの滞留時間が長いバーナ火炎による還元燃焼を有効に活用して窒素酸化物の発生量を低減することができる。
以下、本発明に係る旋回燃焼ボイラの一実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態に係る旋回燃焼ボイラの火炉について、バーナ部の横断面及びその展開図(2面)を示している。
図示の旋回燃焼ボイラ10Aは、略正方形の断面形状を有する火炉11のバーナ部12に、炉内の上下段方向に5段のバーナ13が設置されている。各段のバーナ13は、炉内の周方向において略正方形断面の各コーナ部に配置されている。すなわち、図示の旋回燃焼ボイラ10Aは、バーナ13を各段の各コーナ部に配置するコーナファイアリング方式のバーナ部12を備えている。換言すれば、上下段方向の各段においては、バーナ13が各コーナ部に1個ずつ設置された合計4個の周方向配置となり、同様の周方向配置として上下段方向に5段配置されている。この結果、バーナ部12に配置されたバーナ13は、各段を4個にした5段配置であり、従って合計のバーナ個数は20個となる。
このように構成された旋回燃焼ボイラ10Aは、各段に配置された4個のバーナ13が協働し、火炉11の断面中心部に各段1つのファイヤーボールを形成する。
また、本実施形態の旋回燃焼ボイラ10Aは、たとえば図6に示すように、上述したバーナ部12の上方に追加空気等入部(AA部)14が設けられており、このAA部14から燃焼用の空気を多段投入することにより、バーナ部12からAA部14までの領域が還元雰囲気とされる。
そして、本発明の旋回燃焼ボイラ10Aでは、火炉11内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置されるバーナ13が、上下段方向及び周方向の両方向に対し、水平方向からの角度が異なる第1及び第2の角度へ向けて交互に配置されている。
具体的に説明すると、最上段のバーナ13は、各コーナ部に配置された4個について、水平方向(水平角度0°)に向けた第1の角度(以下、「水平方向」と呼ぶ)と、水平方向から下向き(水平角度θ°)とした第2の角度(以下、「下方向」と呼ぶ)とが、周方向へ交互に配置されている。この場合の下方向角度(第2の角度)θは、水平方向から下向きに10度〜30度の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましい下向きの角度θは20度程度である。
なお、図1において、A矢視の展開図における水平方向のバーナ13と、B矢視の展開図における水平方向のバーナ13とは、同一のバーナである。
次に、上から2段目のバーナ13は、最上段で水平方向としたバーナ13の下段が下方向となり、最上段で下方向としたバーナ13の下段が水平方向となるように、4個のバーナ13が周方向へ交互に配置されている。以下同様にして、バーナ13は、上下段方向においても最上段から最下段へ向けて、下方向と水平方向とが交互に配置されている。
すなわち、上下段方向及び各段の周方向に複数配置されたバーナ13は、上下段方向及び周方向の両方向において水平方向及び下方向が交互となるように配置されている。
このように構成された旋回燃焼ボイラ10Aによれば、火炉11内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置されるバーナ13が、上下段方向及び周方向の両方向に対し、水平方向からの角度が異なる水平方向及び下方向へ向けて交互に配置されているので、各段のバーナ13が形成する段毎の火炎は、隣接する上下の火炎と干渉することが防止または抑制される。このため、旋回燃焼ボイラ10Aの火炉11内においては、上下段方向に隣接して形成されるバーナ火炎の結合を回避することができる。
すなわち、バーナ13の水平方向角度が、上下段方向及び各段の周方向において交互に配置されているので、たとえば図2に示すように、上下方向に隣接する各段の火炎は、仮想円の径が異なるものとなる。換言すれば、下方向に向けられたバーナ13の位置が上下に隣接する段で異なるため、ファイヤーボールの傾斜方向など立体的な形状も異なるものとなる。従って、各段に形成される火炎のファイヤーボールは互いに干渉しにくくなるので、上下に隣接するバーナ段の間隔を縮めて接近させた配置が可能となる。
この結果、バーナ13の水平方向の角度(各段平面上における取付方向角度)を調整する従来構造と比較して、上下左右の両方向で隣接するバーナ13の水平方向に対する角度(各段の平面に対する上下方向の角度)が異なる本発明のバーナ配置は、上下段方向のバーナ間隔を密にできるので、旋回燃焼ボイラ10の火炉11を大型化しなくても、バーナ部12からAA部14までの距離を長くすることができる。従って、ボイラを大型化しなくても火炎の滞留時間を長くして十分な還元領域を確保できるので、窒素酸化物の発生量を低減することができる。
また、下方向のバーナ13から投入された微粉炭及び二次空気は、火炉11内を上昇する燃焼ガスと逆向きの速度成分を有しているので、この速度成分も火炎が還元領域に滞留する時間を長くする方向に作用する。
ところで、上述した実施形態において、バーナ13の段数を5段として説明したが、これに限定されることはない。
また、火炉11の内部に形成されるファイヤーボールの数についても、上述したひとつに限定されることはなく、たとえば図3に示す旋回燃焼ボイラ20のように、火炉21内の各段に8個のバーナ22を設置し、同一レベルで隣接するふたつのファイヤーボールが形成されるようにしたボイラ等にも適用可能である。
なお、以下に説明する各実施形態においても、バーナ段数やファイやボールの数が限定されることはない。
<第2の実施形態>
次に、本実施形態に係る旋回燃焼ボイラについて、第2の実施形態を図4に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4は、旋回燃焼ボイラのバーナ部について、各バーナ段の火炉断面を示している。なお、この実施形態では、最上段から最下段まで5段とされるが、これに限定されることはない。また、火炉11内の各段に形成されるファイヤーボール数についても、図示の例に限定されることはない。
この実施形態では、バーナ13のバーナ配置について、上下段方向及び各段周方向の両方向で水平方向角度を交互に配置するとともに、各バーナ13の燃料供給量を変化させる運用がなされている。具体的に説明すると、各バーナの燃料供給量は、水平方向(第1の角度)の取り付けたバーナ13を減少させ、下方向(第2の角度)に取り付けたバーナ13を増加させている。すなわち、図4において太線矢印で示す下方向のバーナ13で燃料供給量を増し、細線矢印で示す水平方向のバーナ13で燃料供給量を減少させている。この場合、全てのバーナ13から供給される燃料供給量の総量については、上述した燃料供給量の増減による変化はない。
このような構成とすれば、火炉11内を上昇する燃焼ガスとは逆向きの速度成分を有する下方向のバーナ13で燃料供給量が増加されているので、燃焼ガスの滞留時間の長い下向きのバーナ火炎による還元燃焼を有効に活用することができる。すなわち、下方向のバーナ13に対する燃料供給割合を増して水平方向のバーナ13より大きくすることにより、火炉11内における還元燃焼を確実に達成することができる。この結果、ボイラを大型化しなくても、燃焼ガスの滞留時間を長くして十分な還元領域を確保できるので、窒素酸化物の発生量を低減することができる。
<第3の実施形態>
次に、本実施形態に係る旋回燃焼ボイラについて、第3の実施形態を図5に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5は、旋回燃焼ボイラのバーナ部について、各バーナ段の火炉断面を示している。なお、この実施形態では、最上段から最下段まで5段とされるが、これに限定されることはない。また、火炉11内の各段に形成されるファイヤーボール数についても、図示の例に限定されることはない。
この実施形態では、バーナ13のバーナ配置において、火炉11内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置されるバーナ13は、ファイヤーボールの仮想円が下段ほど、各段水平角度が小さくなるように、すなわち、下段ほど火炉11の中心部を向くように設定されている。具体的に説明すると、火炉11の炉壁11aに対するバーナ13の角度αは、最上段(第1段)のバーナ13が最も小さく設定され、第2段、第3段、第4段の順に徐々に大きくなり、最下段(第5段)が最も大きくなっている。
このような構成とすれば、火炉11内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置されるバーナ13の各段水平角度は、ファイヤーボールの仮想円が下段ほど小さくなるようなバーナ配置となる。このため、各段でバーナ13が形成する火炎は、隣接する上下段の火炎と干渉することを防止できるので、バーナ火炎の結合を回避することができる。
このようなバーナ火炎の結合回避は、上下に隣接するバーナ13の間隔を狭めて密接に配置することを可能にするので、滞留時間の長い下段のバーナ火炎が還元燃焼することを有効に活用することができる。
ところで、本実施形態の第1変形例においては、バーナ13への燃料供給量について、下段ほど多くなるように設定することが望ましい。すなわち、仮想円が最も小さい最下段(第5段)のバーナ13の燃料供給量を最も多くし、第4段、第3段、第2段の順に徐々に減少させて、最上段(第1段)が最も少なくなっている。
このような燃料供給量の運用を採用することにより、燃焼ガスの滞留時間の長い下段のバーナ火炎による還元燃焼をより一層有効に活用することができる。すなわち、下段のバーナ13への燃料供給割合を増すことにより、還元燃焼を確実に達成することができる。
また、本実施形態の第2変形例において、バーナ13の配置は、上下段方向及び前記周方向の両方向に対し、水平方向(第1の角度)と下方向(第2の角度)とに向けて交互に配置されている。すなわち、上述した第1の実施形態のバーナ配置を組み合わせることにより、各段のバーナ火炎が上下で干渉することをより確実に防止してバーナ火炎の結合を回避することができる。
また、本実施形態の第3変形例において、各バーナ13の燃料供給量は、水平方向に取り付けたバーナ13を減少させ、下方向に取り付けたバーナ13を増加させることが好ましい。すなわち、第2の実施形態で説明した燃料供給量を組み合わせることにより、燃焼ガスの滞留時間の長い下向きのバーナ火炎による還元燃焼を有効に活用することができる。換言すれば、下段のバーナ13に対する燃料供給割合を増すことにより、還元燃焼を確実に達成することができる。
<第4の実施形態>
次に、本実施形態に係る旋回燃焼ボイラについて、第4の実施形態を図6に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図6は、旋回燃焼ボイラのバーナ部について、各バーナ段の火炉断面を示している。なお、この実施形態では、最上段から最下段まで5段とされるが、これに限定されることはない。また、火炉11内の各段に形成されるファイヤーボール数についても、図示の例に限定されることはない。
この実施形態において、火炉11内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置されるバーナ13の水平方向角度は、各段が楕円形状のファイヤーボール仮想円を形成するとともに、楕円形状仮想円の長軸及び短軸が各段で交互に異なるように設定されている。
具体的に説明すると、最上段(第1段)のバーナ13は、炉壁11aに対する角度が周方向へβ,γ(β>γ)の順に交互に設定されているので、ファイヤーボール仮想円は楕円形状となる。
第2段のバーナ13は、炉壁11aに対する角度が周方向へβ,γ(β>γ)の順に交互に設定されていることは第1段と同様である。しかし、第2段の角度は、第1段でβとしたバーナ13の下段がγとなり、第1段でγとしたバーナ13の下段がβとなるため、ファイヤーボール仮想円は、楕円の長軸及び短軸が略90度ずれた楕円形状となる。
以下同様にして、バーナ13の角度β、γは、第3段から最終段(第5段)まで上下段方向において交互に設定されているので、ファイヤーボール仮想円の楕円形状は、長軸及び短軸が各段で交互に異なるものとなる。
このようなバーナ配置とすれば、各段バーナの火炎は、その仮想円が交互に方向の異なる楕円形状となるので、隣接する上下段の火炎が干渉することをより確実に防止してバーナ火炎の結合を回避することができる。
この場合、上述した楕円形状のファイヤーボール仮想円は、上述した第3の実施形態と同様にして、下段ほど小さくすることが望ましい。
また、各バーナ13への燃料供給割合は、上述した実施形態と同様に、下段ほど大きくなるように設定されていることが望ましい。
また、各バーナ13は、上述した第1の実施形態と同様に、上下段方向及び周方向の両方向に対し、水平方向(第1の角度)と下方向(第2の角度)とを交互に配置したものが望ましい。
すなわち、各バーナ13の水平方向からの角度θや各段におけるファイヤーボール仮想円の大小等のバーナ配置や、各バーナ13の燃料供給量については、旋回燃焼ボイラの諸条件を考慮して適宜組み合わせればよい。
このように、上述した本発明によれば、従来は各バーナ段のバーナ水平角度のみを調整し、かつ、同一の燃料供給量で運用していたものとは異なり、各バーナ13の水平方向に対する角度θ、上下段方向におけるファイヤーボール仮想円の大きさ、及び各バーナ13の燃料供給量を変化させるなどして適宜調整しているので、各段バーナの火炎が上下で干渉することを防止し、バーナ火炎の結合を回避することができる。この結果、上下段のバーナ間隔を縮めて配置する近接化が可能になり、ボイラを大型化しなくても燃焼ガスの滞留時間を長くして十分な還元域を確保できるようになるので、窒素酸化物の発生量を低減することができる。
また、下向きや下段のバーナへの燃料供給割合を増すようにしたので、火炎滞留時間の長いバーナ火炎による還元燃焼を有効に活用して窒素酸化物の発生量を低減することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、たとえばバーナ段の数やファイヤーボール形成数など、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係る旋回燃焼ボイラの第1の実施形態を示す説明図であり、火炉のバーナ部横断面及びその展開図(2面)が示されている。 図1に示すバーナ部について、各バーナ段のバーナ配置を示す図である。 図1の変形例として、ふたつのファイヤーボールが形成される構成例を示すバーナ部の横断面図である。 本発明に係る旋回燃焼ボイラの第2の実施形態を示す図で、各バーナ段のバーナ配置が示されている。 本発明に係る旋回燃焼ボイラの第3の実施形態を示す図で、各バーナ段のバーナ配置が示されている。 本発明に係る旋回燃焼ボイラの第4の実施形態を示す図で、各バーナ段のバーナ配置が示されているである。 旋回燃焼ボイラの概要を示す断面図である。 1次反応器内滞留時間と窒素酸化物(NOx)濃度との関係を示すグラフである。
符号の説明
10A,20 旋回燃焼ボイラ
11,21 火炉
12 バーナ部
13,22 バーナ

Claims (9)

  1. バーナを各段の各コーナ部に配置するコーナファイアリング方式のバーナ部とされ、各段にそれぞれ1または複数のファイヤーボールが形成されるとともに、空気を多段投入して前記バーナ部から追加空気投入部までの領域を還元雰囲気とする旋回燃焼ボイラにおいて、
    炉内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置される前記バーナが、前記上下段方向及び前記周方向の両方向に対し、水平方向からの角度が異なる第1及び第2の角度へ向けて交互に配置されていることを特徴とする旋回燃焼ボイラ。
  2. 前記バーナは、水平方向へ向けた第1の角度と、水平方向から下向きとした第2の角度とに向けて交互に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の旋回燃焼ボイラ。
  3. 前記第2の角度は、水平方向から下向きに10度〜30度の範囲に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の旋回燃焼ボイラ。
  4. 前記バーナ毎の燃料供給量は、前記第1の角度で取り付けたバーナを減少させ、前記第2の角度で取り付けたバーナを増加させることを特徴とする請求項2または3に記載の旋回燃焼ボイラ。
  5. バーナを各段の各コーナ部に配置するコーナファイアリング方式のバーナ部とされ、各段にそれぞれ1または複数のファイヤーボールが形成されるとともに、空気を多段投入して前記バーナ部から追加空気投入部までの領域を還元雰囲気とする旋回燃焼ボイラにおいて、
    炉内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置される前記バーナの各段水平角度は、ファイヤーボール仮想円が下段ほど小さくなるように設定されていることを特徴とする旋回燃焼ボイラ。
  6. 前記バーナへの燃料供給量は、下段ほど多くなるように設定されていることを特徴とする請求項5に記載の旋回燃焼ボイラ。
  7. 前記バーナは、上下段方向及び前記周方向の両方向に対し、水平方向へ向けた第1の角度と、水平方向から下向きとした第2の角度とに向けて交互に配置されていることを特徴とする請求項5または6に記載の旋回燃焼ボイラ。
  8. 前記バーナ毎の燃料供給量は、前記第1の角度で取り付けたバーナを減少させ、前記第2の角度で取り付けたバーナを増加させることを特徴とする請求項7に記載の旋回燃焼ボイラ。
  9. 炉内の上下段方向及び各段の周方向に複数設置される前記バーナの水平方向角度は、各段が楕円形状のファイヤーボール仮想円を形成するとともに、前記楕円形状仮想円の長軸及び短軸が各段で交互に異なることを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の旋回燃焼ボイラ。
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