JP2010096269A - 防振装置 - Google Patents

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晃教 金子
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Abstract

【課題】中心部材1の先端1bが、ゴム部材3と外筒部材2との接着面11の上端より下方に位置し、ゴム部材3の上面12および下面13はともに、中心部材側1で高く、外筒部材2側で低く、上面12の水平面に対する傾斜角度α1が、下面13の傾斜角度α2より大きくした防振装置10のゴム部材3の耐久性を大幅に向上させることのできる防振装置を提供する。
【解決手段】中心部材1の先端面1aの半径方向外側に、ゴム部材下面13がえぐられた形状となるえぐり部20を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、先端面を有する中心部材とこの半径方向外側に配置された外筒部材と、これらの間に配置されこれらを連結するゴム部材とを具え、中心部材の前記先端を下に向けた姿勢において、前記ゴム部材と外筒部材との接着面の上端を外筒基点と呼ぶとき、中心部材の先端はこの外筒基点より下方に位置し、ゴム部材の上面および下面はともに、中心部材側で高く、外筒部材側で低く、それらの水平面に対する傾斜角度は、上面が大きく下面で小さくなるよう構成された防振装置に関する。
図1に断面図で示すように、先端面91aを有する中心部材91とこの半径方向外側に配置された外筒部材92と、これらの間に配置されこれらを連結するゴム部材93とを具え、先端面91aを下に向けた姿勢において、中心部材91の先端91bが、ゴム部材93と外筒部材92との接着面81の上端P1より下方に位置し、ゴム部材93の上面82および下面83はともに、中心部材91側で高く、外筒部材92側で低く、上面82の水平面に対する傾斜角度α1が、下面83の傾斜角度α2より大きなるようにした防振装置90は従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。
上記特徴を有するものとして図1に例示した防振装置90は、液入り防振装置として知られており、ゴム部材93の下側に、筒状部材92に液密に取り付けられた仕切り部材94を配設し、仕切り部材94とゴム部材93との間に主液室96を形成するとともに、主液室96の、仕切り部材94を挟んだ反対側に膜部材95を設け膜部材95と仕切り部材94との間に副液室97を形成し、仕切り部材94内に形成したオリフィス98を通してこれらの液室96、97を相互に連通させて構成されていて、中心部材91と筒状部材92との軸方向の相対変位に対してオリフィス98を通過する液体の粘性抵抗および共振作用によって所望の防振性能を得ることができ、中心部材91の先端91bを、ゴム部材93と外筒部材92との接着面81の上端P1より下方に位置させることにより装置をコンパクトにすることができる。
そして、従来このような防振装置90において、ゴム部材93の下面83は、その断面において、半径方向内側から外側に向かって単調に下降する曲線によって構成されており、この下面には、半径方向内側から外側に向かって一旦上昇した後頂点を過ぎて下降するような形状を有するえぐり部は設けられていない。
特開2003−130124号公報
しかしながら、このように構成された防振装置90は、先端面91aを下に向けた姿勢において、中心部材91の先端91bが、ゴム部材93と外筒部材92との接着面81の上端P1より下方に位置し、ゴム部材93の上面82の水平面に対する傾斜角度α1が、下面83の傾斜角度α2より大きく、しかも、ゴム部材93の下面83は、その断面において、半径方向内側から外側に向かって単調に下降する曲線によって構成されていることに起因して、ゴム部材93の下面の近くの中心部材側に応力が集中し、そのため、ここがボトルネックなって防振装置90の耐久性を低下させることが分かってきた。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、中心部材の先端が、ゴム部材と外筒部材との接着面の上端より下方に位置し、ゴム部材の上面および下面はともに、中心部材側で高く、外筒部材側で低く、上面の水平面に対する傾斜角度が、下面の傾斜角度より大きくした防振装置において、ゴム部材の耐久性を大幅に向上させることのできる防振装置を提供することを目的とする。
<1>は、先端面を有する中心部材とこの半径方向外側に配置された外筒部材と、これらの間に配置されこれらを連結するゴム部材とを具え、中心部材の前記先端面を下に向けた姿勢において、中心部材の先端が、前記ゴム部材と外筒部材との接着面の上端より下方に位置し、ゴム部材の上面および下面はともに、中心部材側で高く、外筒部材側で低く、それらの水平面に対する傾斜角度は、上面が大きく下面で小さくなるよう構成された防振装置において、中心部材の先端面の半径方向外側に、ゴム部材下面がえぐられた形状となるえぐり部を設けてなる防振装置である。
<2>は、<1>において、中心部材の前記先端面を下に向けた姿勢において、前記ゴム部材の下面は、軸線を通る断面において、外筒部材から、水平面に対する勾配を単調を減少させて上側に向かって延びる曲線上で滑らかに前記えぐり部に接続しえぐり部内で勾配をそのまま連続して減少させるよう構成されてなる請求項1に記載の防振装置である。
<3>は、<1>もしくは<2>において、前記えぐり部の1個又は複数個が周方向一部分に形成されている防振装置である。
<4>は、<1>〜<3>のいずれかにおいて、えぐり部の頂点が、前記ゴム部材と中心部材との接着面の上端より半径方向外側に配置されている防振装置である。
<5>は、<1>〜<4>のいずれかにおいて、中心部材の前記先端面を下に向けた姿勢において、えぐり部の頂点が、中心部材の先端より上方に位置するよう構成されている防振装置である。
<6>は、<1>〜<5>のいずれかにおいて、中心部材の前記先端面を下に向けた姿勢において、ゴム部材との接着面において、外筒部材は、径が一定であることを特徴とする防振装置である。
<7>は、<1>〜<6>のいずれかにおいて、軸線を通る断面において、中心部材のゴム部材との接着面の、軸線によって区切られた半部は、水平面に対する傾斜角度が、上から下に向かって単調に減少するよう構成されるとともに、直線もしくは単一の曲率半径を有する円弧よりなる第一曲線部分および第二曲線部分と、合計のペリフェリ長がこれらの曲線部分のいずれよりも短い他の曲線部分とよりなり、第一曲線部分および第二の曲線部分の相互に近い側の端を結んだ線分の中点を折曲点と呼ぶとき、この折曲点は、無負荷状態で前記外筒基点より上方に位置することを特徴とする防振装置である。
<8>は、<7>において、前記折曲点は、静荷重下において、前記外筒基点より下方に位置することを特徴とする防振装置である。
<1>によれば、中心部材の先端面の半径方向外側に、ゴム部材下面がえぐられた形状となるえぐり部を設けたので、ゴム部材の下面が引っ張られても、えぐり部が伸び代となって、えぐり部よりゴム部材の下面の近くの中心部材側に集中していた応力を低減させることができ、防振装置の耐久性を著しく向上させることができる。
<2>によれば、前記ゴム部材の下面は、軸線を通る断面において、外筒部材から、水平面に対する勾配を単調を減少させて上側に向かって延びる曲線上で滑らかに前記えぐり部に接続しえぐり部内で勾配をそのまま連続して減少させるよう構成されているので、例えば、ゴム部材の下面が、もし、外筒部材から上側に向かって延びる前記曲線が一旦水平に向かったあとえぐり部に接続するように構成されていた場合には、下面の水平部分が防振作用に寄与しない無駄な出っ張り部分となりコストの点で好ましくない。
<3>によれば、前記えぐり部の1個又は複数個が周方向一部分に形成されているので、ゴム部材に方向性を付与することができる。防振装置には通常方向性があり、例えば、ゴムボリュームを多くして振動を大きく吸収したい方向と、それに直交して応力を分散させたい方向とを組み合わせることが行われており、このような場合、えぐり部の配置に方向性を備えさせるのがよい。
<4>によれば、えぐり部の頂点が、前記ゴム部材と中心部材との接着面の上端より半径方向外側に配置されているので、前記応力低減の効果をさらに高めることができる。
<5>によれば、中心部材の前記先端面を下に向けた姿勢において、えぐり部の頂点が、中心部材の先端より上方に位置するよう構成されているので、前記応力低減の効果を一層高めることができる。
<6>によれば、中心部材の前記先端面を下に向けた姿勢において、ゴム部材との接着面において、外筒部材は、径が一定であるので、ゴム部材内の応力は上昇するが、中心部材に集中している応力の一部をゴム部材に分担させることができ、ゴム部材内の応力は上昇するものの中心部材の応力を低減することができ、中心部材が寿命におけるボトルネックとなっている防振装置の製品全体としての耐久性を向上させることができる。
<7>によれば、軸線を通る断面において、中心部材のゴム部材との接着面の、軸線によって区切られた半部は、水平面に対する傾斜角度が、上から下に向かって単調に減少するよう構成されているので、中心部材の外輪郭には、大きな角部がなくなり、しかも、第一曲線部分および第二の曲線部分の相互に近い側の端を結んだ線分の中点である折曲点が、無負荷状態で前記外筒基点より上方に位置するので、先端と折曲点との間にある方を第2曲線部分としたとき、第2曲線部分は、水平面に対して少なからず傾斜していることになり、その結果、この折曲点の近くにできる角部も緩いものとなり、折曲点における応力をさらに低減することができ、このことによって、中心部材における応力分布を平均化し、耐久性をさらに向上させることができる。
<8>によれば、前記折曲点は、静荷重下において、前記外筒基点より下方に位置するように構成したので、第1曲線部分から外筒にかけて、ゴム部材の圧縮を考慮することができ水平面内方向のバネ特性を容易に設計することができる。
本発明の実施形態について図に基づいて説明する。図3は、第1実施形態の防振装置をその中心軸線を通る断面において示す断面図であり、防振装置10は先端面1aを有する中心部材1とこの半径方向外側に配置された外筒部材2と、これらの間に配置されこれらを連結するゴム部材3とを具え、先端面1aを下に向けた姿勢において、中心部材1の先端1bが、ゴム部材3と外筒部材2との接着面11の上端P1より下方に位置し、ゴム部材3の上面12および下面13はともに、中心部材1側で高く、外筒部材2側で低く、上面82の水平面に対する傾斜角度α1が、下面13の傾斜角度α2より大きなるよう構成されている。
上記の説明において、上面82の水平面に対する傾斜角度α1は、これが半径方向位置によって変化する場合には、ゴム部材3の上面12の半径方向外側端と半径方向内側端とを結んだ曲線の傾斜角度とする。そして、図示の場合、上面12の半径方向外側端は、外筒部材2との接着面11の上端P1を取り、上面12の半径方向外側端は、中心部材1との接着面18の上端P2とを取ることになる。
一方、下面13の水平面に対する傾斜角度α2も同様に、これが位置によって変化する場合には、下面13の半径方向外側端と半径方向内側端とを結んだ曲線の傾斜角度とする。ただし、図2に示すように、ゴム部材3が、その半径方向外側において、仕切り部材4と外筒部材2との間を液密にシールするシール部3aを構成している場合には、下面13の、シール部3aの厚さに達した部分の上端を下面の半径方向外端P3とし、ゴム部材3が、その半径方向内側において中心部材1の下側をカバーする被覆部3bを構成している場合には、下面13の、被覆部3bの厚さに達した部分の半径方向外側端を下面13の半径方向内端P4とするものとする。
上記特徴を有するものとして図2に例示した防振装置10は、液入り防振装置として知られており、ゴム部材3の下側に、筒状部材2に液密に取り付けられた仕切り部材4を配設し、仕切り部材4とゴム部材3との間に主液室6を形成するとともに、主液室6の、仕切り部材4を挟んだ反対側に膜部材5を設け膜部材5と仕切り部材4との間に副液室7を形成し、仕切り部材4内に形成したオリフィス8を通してこれらの液室6、7を相互に連通させて構成されていて、中心部材1と筒状部材2との軸方向の相対変位に対してオリフィス8を通過する液体の粘性抵抗および共振作用によって所望の防振性能を得ることができ、また、中心部材1の先端1bを、ゴム部材3と外筒部材2との接着面11の上端P1より下方に位置させることにより装置をコンパクトにすることができる。
また、このように構成された防振装置10において、振動入力が所定周波数以上となった場合には、液体の粘性による応答遅れによってオリフィス8を通過させて主液室6と副液室7との間で液を移動させることができないので、高周波領域の振動入力に対しても液の移動を可能にするため、仕切り部材4の副液室7に面する側に、副液室7との間で液の連通を許容する開口部22を有するメンブラン収容室28を形成しそこにメンブラン21を収容するのが好ましく、さらには、メンブラン21を収容した状態でメンブラン収容室29を閉止する押さえプレート23を仕切り部材4に取付け、押さえプレート23に、主液室6とメンブラン収容室29との液の連通を許容する開口穴24を形成するのが好ましい。
このように配設されたメンブラン21は、例えば板状のゴム材料で形成されていて、所定周波数以上の高周波入力に対して振動し、メンブラン21とメンブラン収容室28の底面との間や、メンブラン21と押さえプレート23との間に、振動しない状態においては形成されない隙間を形成するので、このことによって、押さえプレート23の開口部24から、メンブラン21の外周面とメンブラン収容室28の内周面との間の隙間25を経由して、メンブラン21の底面の開口部22まで至る流路が形成され、主液室6と副液室7との間で液体が移動できるようになり、このことによって、高周波領域においても良好な防振特性を得ることができる。
そして、本発明の特徴として、防振装置10において、ゴム部材3の下面13の、中心部材1の先端面1aの半径方向外側の領域内に、ゴム部材3の下面13がえぐられた形状となるえぐり部20が設けられており、このえぐり部20は、中心部材1の先端面1aを下に向けた姿勢において、軸心を通る断面における下面13の、半径方向内側から外側に向かって一旦上昇した後、頂点15を過ぎて下降するような形状を有する部分を構成する。
えぐり部20を設けることにより、防振ゴム10の、中心部材1と外筒部材2との相対変位に伴う繰り返し変形によって中心部材1の先端面1aの半径方向外側に隣接するゴム部材3部分に集中する応力を低減させることができる。これは、えぐり部20がない場合には、ゴム部材3の下面13の半径方向内外に沿った方向の力の成分に対して下面が伸びる余裕がないため、下面13の中心部材1の近傍に応力が集中することになるが、下面にえぐり部がある場合には、このような力が作用したとき、えぐり部20が持っていたたるみが伸びることによって大きな応力の発生を抑えることができるからである。
このようなえぐり部20は、図3にこの下面13を拡大して示すように、中心部材1の先端面1aを下に向けた姿勢において、ゴム部材3の下面13は、軸線を通る断面において、先に定義した半径方向外端P3から、水平面に対する勾配を単調を減少させて上側に向かって延びる曲線Q上で滑らかにえぐり部20に接続しえぐり部20内で勾配をそのまま減少させるようにするのが好ましい。
そうでない場合には、例えば、図4に、本実施形態の変形例として、この下面13Aを拡大して示すように、えぐり部20Aを、水平面に対する勾配を単調を減少させて上側に向かって延びる曲線Qに対して、曲率を反転させて接続するような場合には、曲線Qとえぐり部20Aとの間の部分29が防振作用に寄与しない無駄な出っ張り部分となりコストの点で好ましくない。
えぐり部20の頂点15が、ゴム部材3と中心部材1との接着面18の上端P2より半径方向外側に配置されているのが好ましく、さらに、頂点15が、中心部材1の先端1bより上方に位置するのが好ましい。
図5は、第2実施形態の防振装置を示す断面図であり、この防振装置10Aは、第1実施形態の防振装置10とは、中心部材1Aの、ゴム部材3Aとの接着面18Aが傾斜の異なる複数の周面18B、18Cを組み合わせて構成されている点だけが異なっているが、ゴム部材3Aの下面にはえぐり部20が設けられており、第1実施形態の防振装置10と同等の効果を奏することとができる。
図6は、本実施形態の中心部材1Aの、ゴム部材3Aとの接着面18Aの、軸線によって区切られた半部を、その軸線を通る断面において示す断面図であり、防振装置10Aにおいて、この接着面18Aの半部は、水平面に対する傾斜角度θが、上から下に向かって単調に減少するよう構成されるとともに、直線もしくは単一の曲率半径を有する円弧(図6の場合はいずれも直線)よりなる第一曲線部分18Bおよび第二曲線部分18Cと、合計のペリフェリ長がこれらの曲線部分18B、18Cのいずれよりも短い他の曲線部分とよりなり、第一曲線部分18Bおよび第二の曲線部分18Cの相互に近い側の端E2、E3を結んだ線分の中点Rを折曲点と呼ぶとき、この折曲点Rは、無負荷状態で前記外筒基点P1より上方に位置している。
ここで、図示の場合、第一曲線部分18Bは、両端E1、E2によって特定される直線部分よりなり、第2曲線部分18Cは、両端E3、E4によって特定される直線部分よりなる。また、ペリフェリ長とは、接着面18Aの外輪郭線に沿って測った長さをいい、上記のことは、第一曲線部分18B、および、第二の曲線部分18Cのいずれをとっても、それらのペリフェリ長は、残余の部分、すなわち、点E2と点E3とで特定される曲線部分と点E4から軸線までの部分との合計のペリフェリ長よりも長いことを意味している。
上記のような特徴を有する中心部材1Aの接着面18Aは、水平面に対する傾斜角度が、上から下に向かって単調に減少するよう構成されているので、中心部材1Aの外輪郭には、大きな角部がなくなり、応力が集中しなくなり、特に、第2曲線部分18Cの両側に分かれて位置する折曲点Rと先端1aとは、外筒基点P1に関して軸方向反対側に位置しているため、第二曲線部18Cを水平面に対する傾きを大きくした配置することによって第一曲線部18Bと第二曲線部18Cとのなす角度を十分小さくすることができ、したがって、その間に位置する折曲点Rに応力が集中するのを抑えることができる。
また、防振装置10Aの中心部材1Aに静荷重をかけると、中心部材1Aは下に移動し、折曲点Rも、外筒部材2に対して相対移動することになるが、所定の静荷重下において、折曲点Rは外筒基点P1より下側に位置するように構成されているのが好ましく、このことによって、第1曲線部分から外筒にかけて、ゴム部材の圧縮を考慮することができ水平面内方向のバネ特性を容易に設計することができる。なる効果を奏することができる。
なお、前記所定の静荷重とは、防振装置10が車両に取り付けられた際に、負担することのできる仕様上の最大の荷重であり、製品に応じて予め設定される仕様項目の一つである。
第2実施形態における第一曲線18Bおよび第二曲線18Cはともに直線で構成されているのに対して、これらを単一の曲率半径を有する円弧で構成することもできる。この点を変更した、中心部材の変形例について説明する。図7、図8はそれぞれ第2実施形態の変形例1、2の中心部材1A、1Bの、ゴム部材3との接着面の輪郭線を示す模式図であり、中心部材1Aの接着面28は、両端E21、22を有する曲率半径がR1の第一曲線部28aと、両端E23、24を有する曲率半径がR2の第二曲線部28bと、両端E22、23を有するその他の部分28cとよりなり、図6に示した中心部材1Bの接着面38は、両端E31、32を有する曲率半径がR1の第一曲線部38aと、両端E33、34を有する直線よりなる第二曲線部38bと、両端E32、33を有するその他の部分38cとよりなっている。
なお、中心部材の外輪郭形状は上記に示したものに限定されるものではなく種々の形態が可能である。
また、以上の説明において、軸方向の向きを表すために、防振装置を中心部材の前記先端面を下に向けた姿勢での説明を行ったが、防振装置を取り付ける際の姿勢は、これに限定されるものではない。
従来技術に従う防振装置(比較例)と、本発明に従う防振装置(実施例1および実施例2)とを設計し、それらについて、FEMによる応力解析を行った。比較例、実施例1、および実施例2に用いた防振装置の形状および概略寸法を、図9、図10および図11にそれぞれ示す。なお、図9(a)、図10(a)および図11(a)は、無負荷の状態を、図9(b)、図10(b)および図11(b)は、600Nの下向きの静荷重と、3000Nの右向きの荷重とを中心部材に加えたときの状態(負荷状態)を示す。そして、比較例、実施例1、および実施例2の負荷状態における応力比分布をそれぞれ図12(a)、図12(b)、および、図12(c)にそれぞれ示す。ゴム部材としてはNRゴムを用いた。応力比とは、最大応力部分における応力を10としてこの応力に対する比をいうものとし、図12(a)、(b)、(c)は、応力比の対数の分布を色で表した。
図12から明らかなように、比較例にあっては、応力が中心部材に集中していたのに対して、実施例1、2のものは平均化され応力の最大値は大きく低減されていることがわかる。
本発明に係る防振装置は、自動車のエンジンマウントやボディマウントとして用いることができる。
従来の防振装置を示す断面図である。 本発明に係る第1実施形態の防振装置を示す断面図である。 図2の一部を拡大して示す断面図である。 第1実施形態の変形例を、図2に対応する拡大部分として示す断面図である。 本発明に係る第2実施形態の防振装置を示す断面図である。 第2実施形態の防振装置の中心部材の、ゴム部材との接着面の、軸線によって区切られた半部を、その軸線を通る断面において示す断面図である。 第2実施形態の防振装置の変形例の、図6に対応する断面図である。 第2実施形態の防振装置の他の変形例の、図6に対応する断面図である。 無負荷状態、負荷状態における比較例の防振装置の形状を示す断面図である。 無負荷状態、負荷状態における実施例1の防振装置の形状を示す断面図である。 無負荷状態、負荷状態における実施例2の防振装置の形状を示す断面図である。 比較例、実施例1、および実施例2の負荷状態における応力比分布を示す図である。
符号の説明
1、1A 中心部材
1a 中心部材の先端面
1b 中心部材の先端
2 筒状部材
3、3A ゴム部材
4 仕切り部材
5 膜部材
6 主液室
7 副液室
8 オリフィス
10 防振装置
11 ゴム部材と外筒部材との接着面
12 ゴム部材の上面
13、13A ゴム部材の下面
15 えぐり部の頂点
18、18A、18B、18C ゴム部材と中心部材との接着面
20、20A えぐり部
21 メンブラン
22 開口部
23 押さえプレート
24 押さえプレートの開口部
25 隙間
28 ゴム部材と中心部材との接着面
28a 第一曲線部
28b 第二曲線部
28c その他の部分
29 メンブラン収容室
38 ゴム部材と中心部材との接着面
38a 第一曲線部
38b 第二曲線部
38c その他の部分
P1 外筒基点
Q 水平面に対する勾配を単調に減少させて上側に向かって延びる直線
R 折曲点

Claims (8)

  1. 先端面を有する中心部材とこの半径方向外側に配置された外筒部材と、これらの間に配置されこれらを連結するゴム部材とを具え、中心部材の前記先端を下に向けた姿勢において、前記ゴム部材と外筒部材との接着面の上端を外筒基点と呼ぶとき、中心部材の先端はこの外筒基点より下方に位置し、ゴム部材の上面および下面はともに、中心部材側で高く、外筒部材側で低く、それらの水平面に対する傾斜角度は、上面が大きく下面で小さくなるよう構成された防振装置において、
    中心部材の先端面の半径方向外側に、ゴム部材下面がえぐられた形状となるえぐり部を設けてなる防振装置。
  2. 中心部材の前記先端面を下に向けた姿勢において、前記ゴム部材の下面は、軸線を通る断面において、外筒部材から、水平面に対する勾配を単調を減少させて上側に向かって延びる曲線上で滑らかに前記えぐり部に接続しえぐり部内で勾配をそのまま連続して減少させるよう構成されてなる請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記えぐり部の1個又は複数個が周方向一部分に形成されている請求項1もしくは2に記載の防振装置。
  4. えぐり部の頂点が、前記ゴム部材と中心部材との接着面の上端より半径方向外側に配置されている請求項1〜3のいずれかに記載の防振装置。
  5. 中心部材の前記先端面を下に向けた姿勢において、えぐり部の頂点が、中心部材の先端より上方に位置するよう構成されている請求項1〜4のいずれかに記載の防振装置。
  6. 中心部材の前記先端面を下に向けた姿勢において、ゴム部材との接着面において、外筒部材は、径が一定であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の防振装置。
  7. 軸線を通る断面において、中心部材のゴム部材との接着面の、軸線によって区切られた半部は、水平面に対する傾斜角度が、上から下に向かって単調に減少するよう構成されるとともに、直線もしくは単一の曲率半径を有する円弧よりなる第一曲線部分および第二曲線部分と、合計のペリフェリ長がこれらの曲線部分のいずれよりも短い他の曲線部分とよりなり、第一曲線部分および第二の曲線部分の相互に近い側の端を結んだ線分の中点を折曲点と呼ぶとき、この折曲点は、無負荷状態で前記外筒基点より上方に位置することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の防振装置。
  8. 前記折曲点は、静荷重下において、前記外筒基点より下方に位置することを特徴とする請求項7に記載の防振装置。
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