JP2010096254A - 車両用駆動力配分制御装置 - Google Patents

車両用駆動力配分制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】応答性を確保しつつ燃費の低下を抑制する車両用駆動力配分制御装置を提供する。
【解決手段】ブレーキB、第1クラッチC1、及び第2クラッチC2の係合要素相互間に行き渡るように磁性流体62を充填した構成を備え、それらブレーキB、第1クラッチC1、及び第2クラッチC2に係る油圧を制御する油圧回路32と、磁性流体62に印加される磁場を制御する励磁装置33とを、備えたものであることから、車両の走行状態に応じて油圧回路32により供給される油圧を介した係合制御と励磁装置33による磁性流体62を介した係合制御とを使い分けることで、引きずり等の不具合を発生させることなく応答性を確保することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両における左右一対の駆動輪に駆動力を配分する車両用駆動力配分制御装置に関し、特に、応答性を確保しつつ燃費の低下を抑制するための改良に関する。
左右一対の駆動輪に連結されたトルク伝達機構を備え、そのトルク伝達機構の伝達容量を制御することで前記左右一対の駆動輪へのトルク配分を制御する車両用駆動力配分制御装置が知られている。斯かる駆動力配分制御装置の一例として、油圧によりその係合状態が制御される油圧式摩擦係合装置を備え、その油圧式摩擦係合装置を介して左右一対の駆動輪への駆動力の配分を制御する車両用駆動力配分制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載された車両用左右駆動力調整装置がそれである。この技術によれば、一対の駆動輪への駆動力の伝達を制御するための油圧式係合装置へ供給される油圧を制御することにより、左右の駆動輪のトルク差制御が可能であると共に、必要に応じてそれら一対の駆動輪の差動を制限する差動制限制御が実現される。
特開平5−345535号公報
ところで、前述したような従来の駆動力配分制御装置において、応答性を確保するために前記油圧式摩擦係合装置における係合要素のクリアランスを詰める予備的制御(ガタ詰め制御)を行う技術が知られている。しかし、通常の油圧式摩擦係合装置においてそのような予備的制御を行うことで、引きずりが発生して燃費が悪化するおそれがあった。このため、応答性を確保しつつ燃費の低下を抑制する車両用駆動力配分制御装置の開発が求められていた。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、応答性を確保しつつ燃費の低下を抑制する車両用駆動力配分制御装置を提供することにある。
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、左右一対の駆動輪に連結されたトルク伝達機構を備え、そのトルク伝達機構の伝達容量を制御することで前記左右一対の駆動輪へのトルク配分を制御する車両用駆動力配分制御装置であって、前記トルク伝達機構は、油圧により係合要素の係合状態が制御される油圧式摩擦係合装置において、その係合要素相互間に行き渡るように磁性流体を充填した構成から成るものであり、前記油圧式摩擦係合装置に係る油圧を制御する油圧回路と、前記磁性流体に印加される磁場を制御する励磁装置とを、備えたことを特徴とするものである。
このようにすれば、前記トルク伝達機構は、油圧により係合要素の係合状態が制御される油圧式摩擦係合装置において、その係合要素相互間に行き渡るように磁性流体を充填した構成から成るものであり、前記油圧式摩擦係合装置に係る油圧を制御する油圧回路と、前記磁性流体に印加される磁場を制御する励磁装置とを、備えたものであることから、車両の走行状態に応じて前記油圧式摩擦係合装置による係合要素を介した制御と前記励磁装置による磁性流体を介した制御とを使い分けることで、引きずり等の不具合を発生させることなく応答性を確保することができる。すなわち、応答性を確保しつつ燃費の低下を抑制する車両用駆動力配分制御装置を提供することができる。
ここで、好適には、前記トルク伝達機構に要求される伝達容量が予め定められた所定値以下である場合には、専ら前記励磁装置により前記磁性流体に印加する磁場を制御することでそのトルク伝達機構の伝達容量を制御するものである。このようにすれば、前記トルク伝達機構に要求される伝達容量が比較的低い場合に引きずり等の不具合を発生させることなく応答性を確保することができる。
また、好適には、予め定められた関係から車両の走行状態に基づいて車両の挙動変化が予測される場合には、前記励磁装置により前記磁性流体に印加する磁場を零とすると共に、前記油圧回路により前記油圧式摩擦係合装置に所定値以下の油圧を供給する制御を行うものである。このようにすれば、車両の挙動変化が予測される際には前記油圧式摩擦係合装置における係合要素のクリアランスを詰めてトルクの速応性を確保することができる。
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明が好適に適用される車両用駆動力配分装置を備えた前置エンジン前輪駆動(FF)を基本とする前後輪駆動車両の駆動力伝達装置10の構成を説明する骨子図である。この図1に示す車両において、駆動力源であるエンジン12により発生させられた駆動力(トルク)は、自動変速機14、前輪用差動歯車装置16、及び左右一対の前輪車軸18l、18r(以下、特に区別しない場合には単に前輪車軸18という)を介して左右一対の前輪20l、20r(以下、特に区別しない場合には単に前輪20という)へ伝達される一方、中央差動歯車装置(センターデフ)22、駆動力伝達軸であるプロペラシャフト24、本発明の一実施例である駆動力配分装置26、及び左右一対の後輪車軸28l、28r(以下、特に区別しない場合には単に後輪車軸28という)を介して左右一対の後輪30l、30r(以下、特に区別しない場合には単に後輪30という)へ伝達される。ここで、図1に示すように、斯かる駆動力伝達装置10では、上記駆動力配分装置26による駆動力の配分に係る駆動輪としての後輪30の回転軸と上記プロペラシャフト24の回転軸とが相互に直交するように配設されている。また、上記駆動力伝達装置10には、上記駆動力配分装置26に備えられた係合要素の係合状態を制御するための油圧等を制御する油圧回路32と、上記駆動力配分装置26内に充填された磁性流体に印加される磁場を制御する励磁装置33と、上記油圧回路32から駆動力配分装置26内に供給される油圧の制御や上記励磁装置33を介して上記磁性流体に印加される磁場の制御等をはじめとする上記駆動力配分装置26に係る各種制御を実行する駆動力配分コントローラ34とが、設けられている。なお、図1では、上記油圧回路32から出力される油圧乃至励磁装置33から出力される磁場を細い破線矢印で、上記駆動力配分コントローラ34から出力される制御信号(制御指令)及び各種センサからの入力信号を細線矢印でそれぞれ示している。
上記エンジン12は、例えば、気筒内噴射される燃料の燃焼によって駆動力を発生させるガソリンエンジン或いはディーゼルエンジン等の内燃機関である。また、上記自動変速機14は、例えば、上記エンジン12から入力される回転を所定の変速比γで減速或いは増速して出力する有段式の自動変速機(オートマチックトランスミッション)であり、前進変速段、後進変速段、及びニュートラルのうち何れかが選択的に成立させられ、それぞれの変速比γに応じた速度変換が成される。なお、この自動変速機14の入力軸は、図示しないトルクコンバータ等を介して上記エンジン12の出力軸に連結されている。
前記駆動力配分コントローラ34は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェイス等を含んで構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を実行する所謂マイクロコンピュータであり、例えば、前記油圧回路32に備えられた電磁制御弁に供給される電流の指令値を制御することにより前記駆動力配分装置26に備えられた係合要素へ供給される油圧を制御したり、前記励磁装置33における励磁電流の指令値を制御することにより前記駆動力配分装置26に備えられた係合要素相互間に充填された磁性流体62に印加される磁場を制御すること等により、後述する差動制限制御やヨーコントロール(yaw control)制御等の各種制御を実行する。斯かる制御を実行するために、車速判定手段36、旋回判定手段38、及び係合制御手段39を機能的に備えている。なお、後述するようにこの係合制御手段39は、油圧制御手段40及び磁場制御手段42を含んでいる。また、前記動力伝達装置10には、前記左右一対の後輪30l、30rそれぞれの実際の回転速度を検出する車輪速センサ44、図示しないハンドルの操舵角を検出する操舵角センサ46、及び図示しないアクセルペダルの踏込量に対応するアクセル開度を検出するアクセル開度センサ48等の各種センサが設けられており、それぞれのセンサから車速を表す信号、ハンドルの操舵角を表す信号、及びアクセル開度を表す信号等が前記駆動力配分コントローラ34へ入力されるようになっている。
図2は、前記駆動力配分装置26の構成を例示する骨子図である。この図2に示すように、前記駆動力配分装置26は、例えば、前記エンジン12により中央差動歯車装置22を介して回転駆動されるプロペラシャフト24の端部に接続された傘歯車50と、その傘歯車50と噛み合う傘歯車52とを、備えており、それら1組の傘歯車50、52を介して駆動力が入力されるように構成されている。また、前記プロペラシャフト24から傘歯車50、52を介して伝達される駆動力を前記左右の後輪30l、30rに配分するための差動装置54と、その差動装置54に隣接して設けられ、前記後輪車軸28l、28rと同軸に配設された変速装置56と、その変速装置56の出力を上記差動装置54に選択的に伝達するためのトルク伝達機構である第1クラッチC1及び第2クラッチC2とを、備えて構成されている。
上記差動装置54は、第1回転要素RE1であるリングギヤR1、互いに噛み合う複数対のピニオンギアP1、それらピニオンギヤP1を自転及び公転可能に支持する第2回転要素RE2であるキャリヤCA1、及び上記複数対のピニオンギヤP1を介してリングギヤR1と噛み合う第3回転要素RE3であるサンギヤS1を備えたダブルピニオン型の遊星歯車装置であり、そのギヤ比ρ(=サンギヤS1の歯数/リングギヤR1の歯数)はたとえば0.5に設定されている。上記リングギヤR1は、上記差動装置54のケース58内にそのケース58と一体的に設けられており、前記プロペラシャフト24の回転が傘歯車50、52により減速されてそのリングギヤR1に伝達されるようになっている。また、上記キャリヤCA1は、前記左後輪車軸28lを介して左後輪30lに接続されている。また、上記サンギヤS1は、前記右後輪車軸28rを介して右後輪30rに連結されている。なお、上記第2回転要素RE2及び第3回転要素RE3は置換可能であり、以下の説明についていも同じである。
前記変速装置56は、第5回転要素RE5であるサンギヤS2、ピニオンギヤP2、そのピニオンギヤP2を自転及び公転可能に支持する第6回転要素RE6であるキャリヤCA2、及び上記ピニオンギヤP2を介してサンギヤS2と噛み合う第4回転要素RE4であるリングギヤR2を備えたシングルピニオン型の遊星歯車装置を備えて構成されている。上記第5回転要素RE5は、上記第1回転要素RE1に連結されており、前記変速装置56の入力部材として機能する。また、上記第6回転要素RE6は、トルク移動切換用のトルク伝達機構であるブレーキBに連結されており、そのブレーキBを介して非回転部材60に選択的に連結されるようになっている。また、上記第4回転要素RE4は、前記変速装置56の出力部材として機能させられる。この第4回転要素RE4は、上記第1クラッチC1を介して第2回転要素RE2である差動装置54のキャリヤCA1及び左後輪車軸28lに選択的にスリップ係合乃至完全係合されると共に、上記第2クラッチC2を介して第3回転要素RE3である差動装置54のサンギヤS1及び右後輪車軸28rに選択的にスリップ係合乃至完全係合される。
上記ブレーキB、第1クラッチC1、及び第2クラッチC2は、好適には、それぞれスリップ係合可能な多板式の摩擦係合装置であり、前記駆動力配分コントローラ34からの制御指令に応じて制御される前記油圧回路32から出力される油圧により係合或いは解放されると共に、必要に応じて油圧制御が行われることによりスリップ係合時の伝達トルクが制御される。また、図3を用いて後述するように、上記ブレーキB、第1クラッチC1、及び第2クラッチC2には、少なくともその係合要素相互間に行き渡るように磁性流体62が充填されている。この磁性流体62は、例えば、上記ブレーキB、第1クラッチC1、及び第2クラッチC2それぞれに供給される潤滑油中に、界面活性剤を用いて安定に分散させた磁性体微粒子を高濃度に懸濁させたものであり、磁場(磁力)がかけられることにより上記ブレーキB、第1クラッチC1、及び第2クラッチC2それぞれの係合要素相互間に磁力による係合力を発生させるように構成されている。
図3は、前記変速装置56における第1クラッチC1及び第2クラッチC2の構成を模式的に示す図である。この図3に示すように、前記第1クラッチC1は、前記第4回転要素RE4の内周側にその軸心周りの相対回転不能且つ軸心方向の相対移動可能に嵌合された複数枚(図3では3枚)のクラッチプレート64と、前記第2回転要素RE2の外周側にその軸心周りの相対回転不能且つ軸心方向の相対移動可能に嵌合された複数枚(図3では3枚)のクラッチプレート66と、それらクラッチプレート64、66を前記第4回転要素RE4との間で挟圧するためのピストン68とを、備えて構成されている。この第1クラッチC1において、上記クラッチプレート64、66が係合要素に相当し、それらクラッチプレート64、66相互間に行き渡るように上記磁性流体62が充填されている。また、前記第2クラッチC2は、前記第4回転要素RE4の内周側にその軸心周りの相対回転不能且つ軸心方向の相対移動可能に嵌合された複数枚(図3では3枚)のクラッチプレート70と、前記右後輪車軸28rの外周側にその軸心周りの相対回転不能且つ軸心方向の相対移動可能に嵌合された複数枚(図3では3枚)のクラッチプレート72と、それらクラッチプレート70、72を前記第4回転要素RE4との間で挟圧するためのピストン74とを、備えて構成されている。この第2クラッチC2において、上記クラッチプレート70、72が係合要素に相当し、それらクラッチプレート70、72相互間に行き渡るように上記磁性流体62が充填されている。
以上のように構成された第1クラッチC1乃至第2クラッチC2は、前記油圧回路32から供給される油圧によりその係合状態が制御される油圧式摩擦係合装置として機能する。すなわち、前記油圧回路32から供給される油圧に応じて上記ピストン68乃至74が係合要素である上記クラッチプレート64、66乃至70、72を挟圧することで、それらクラッチプレート64、66乃至70、72の相対回転が抑制乃至阻止され、それにより前記第1クラッチC1乃至第2クラッチC2がスリップ係合乃至完全係合させられる。また、前記第1クラッチC1乃至第2クラッチC2では、上記クラッチプレート64、66乃至70、72相互間に行き渡るように充填された前記磁性流体62に前記励磁装置33により磁場が印加されることで、それらクラッチプレート64、66乃至70、72の相対回転が抑制乃至阻止され、それにより前記第1クラッチC1乃至第2クラッチC2がスリップ係合乃至完全係合させられるように構成されている。また、説明の簡略化のために図示しないが、前記ブレーキBにおいてもその係合要素相互間に行き渡るように前記磁性流体62が充填されており、その磁性流体62に前記励磁装置33により磁場が印加されることで、それら係合要素の相対回転が抑制乃至阻止され、それにより前記ブレーキBがスリップ係合乃至完全係合させられるように構成されている。
図1に戻って、前記駆動力配分コントローラ34に備えられた係合制御手段39は、前記油圧回路32乃至励磁装置33を介してトルク伝達機構としての前記ブレーキB、第1クラッチC1、乃至第2クラッチC2の伝達容量すなわち係合状態を制御することで、前記駆動力配分装置26による前記左右一対の後輪30へのトルク配分制御を実行する。具体的には、前記係合制御手段39に含まれる前記油圧制御手段40は、前記油圧回路32を介して油圧式摩擦係合装置としての前記第1クラッチC1、第2クラッチC2、及びブレーキBそれぞれの係合状態を制御することにより、前記エンジン12により発生させられる駆動力の左右の後輪30l、30rへの伝達を制御する駆動力制御を実行する。また、前記係合制御手段39に含まれる磁場制御手段42は、前記励磁装置33を介して前記第1クラッチC1、第2クラッチC2、及びブレーキBそれぞれの係合要素相互間に充填された磁性流体62に印加される磁場を制御し、それら第1クラッチC1、第2クラッチC2、及びブレーキBそれぞれの係合状態を制御することにより、前記エンジン12により発生させられる駆動力の左右の後輪30l、30rへの伝達を制御する駆動力制御を実行する。
図1等を用いて前述したように、前記エンジン12により発生させられた駆動力は、前記自動変速機14、中央差動歯車装置22、及びプロペラシャフト24等を介して前記差動装置54のケース58を回転駆動する駆動力として入力される。その差動装置54のリングギヤR1は、斯かるケース58と一体的に設けられているため、前記プロペラシャフト24からの駆動力はリングギヤR1から入力部材としてのケース58を介して前記差動装置54に入力される。ここで、前記油圧制御手段40乃至磁場制御手段42により前記第1クラッチC1、第2クラッチC2、及びブレーキBそれぞれの係合状態が制御されることで、前記差動装置54に入力された駆動力の左右の後輪30l、30rへの配分が制御される。以下、本実施例の駆動力配分装置26による左右の後輪30l、30rへの駆動力の配分について詳述する。
図4乃至図7は、前記駆動力配分装置26の差動装置42における複数の回転要素の回転数を示す共線図である。これらの共線図において、左側の縦軸は前記左後輪30lに連結された第2回転要素RE2であるキャリヤCA1の回転数Nlを、右側の縦軸は前記右後輪30rに連結された第3回転要素RE3の回転数Nrを、中央の縦軸は前記ケース58と一体的に回転させられる第1回転要素RE1であるリングギヤR1の回転数Ni及び第4回転要素RE4の回転数Ncをそれぞれ示している。また、図の右側に示される表は、前記ブレーキB、第1クラッチC1、及び第2クラッチC2の状態を示しており、「○」が係合状態、「×」が解放状態を示している。なお、回転数NlとNcとの間の直線は前記第1クラッチC1の状態を示しており、実線がスリップ係合状態、破線が解放状態を示している。また、回転数Ncと回転数Nrとの間の直線は前記第2クラッチC2の状態を示しており、実線がスリップ係合、破線が解放状態を示している。
図4は、前記駆動力配分装置26の非制御時の共線図である。非制御時においては、係合要素である前記ブレーキB、第1クラッチC1、及び第2クラッチC2はそれぞれ解放状態となっている。この状態では、前記差動装置54のみが機能し、前記変速装置56は空転状態とされることで、前記左右の後輪30l、30rに均等に駆動力が配分される。これにより、前記駆動力配分装置26においてトルク移動及び差動制限は行われず、通常のオープンデフとして機能する。また、直進時においては、図4に示されるように差動装置54が一体的に回転させられ、前記左右の後輪30l、30rの回転数Nl、Nrは略同回転となる。
図5は、ヨーコントロール制御すなわち左右輪トルク差制御時の共線図の一例であり、例えば左旋回中等において前記右後輪30rの駆動力を増大させてアンダーステアを抑制させている状態の共線図である。この図5に示す態様では、前記ブレーキBが係合されると共に、前記第1クラッチC1がスリップ係合され、前記第2クラッチC2が解放されている。このように、前記ブレーキBが係合されると、前記変速装置56のキャリヤCA2がロックされ、前記第4回転要素RE4の回転数Ncが逆回転方向に減速されて出力される。また、前記第1クラッチC1がスリップ係合されることで、前記第4回転要素RE4の出力が第2回転要素RE2に伝達される。ここで、前記第4回転要素RE4の回転数Ncは逆回転方向に減速されているため、前記第1クラッチC1のスリップ係合により前記左後輪30lの駆動力が減少させられる一方、前記右後輪30rの駆動力が相対的に増大させられる。また、前記左後輪30lの回転数Nlがスリップ係合により減速されるため、前記差動装置54によって前記右後輪30rは増速させられる。
また、例えば右旋回中等においては、図6に示されるように前記左後輪30lの駆動力を増大させてアンダーステアを抑制させることができる。この図6に示す態様では、前記ブレーキBが係合されると共に、前記第2クラッチC2がスリップ係合され、前記第1クラッチC1が解放されている。図5と同様に、前記ブレーキBが係合されると、前記変速装置56のキャリヤCA2がロックされ、前記第4回転要素RE4の回転数Ncが逆方向に減速されて出力される。また、前記第2クラッチC2がスリップ係合されることで、前記第4回転要素RE4の出力が第3回転要素RE3に伝達される。ここで、前記第4回転要素RE4の回転数は逆回転方向に減速されているため、前記第2クラッチC2がスリップ係合されることで、前記右後輪30rの駆動力が減少させられる一方、前記左後輪30lの駆動力が相対的に増大させられる。また、前記右後輪30rの回転数Nrがスリップ係合により減速されるため、前記差動装置54によって前記左後輪30lは増速させられる。
図7は、差動制限制御時の共線図である。前記一対の後輪車軸28(乃至後輪30)の差動回転を制限するための差動制限制御時においては、前記ブレーキBが解放されると共に、前記第1クラッチC1及び第2クラッチC2が共に係合させられる。このように、前記第1クラッチC1及び第2クラッチC2が共に係合させられることで、前記左右の後輪車軸28l、28rの相対回転が制限され、それにより前記左右の後輪30l、30rの差動制限が行われる。ここで、前記第1クラッチC1及び第2クラッチC2が共に完全係合されると、ノンスリップデフとして機能し、前記左右の後輪30l、30rが同回転となる。なお、差動制限力は、クラッチ制御トルクに比例し任意に設定することができる。
図1に戻って、前記係合制御手段39は、好適には、車両の走行状態等に応じて前記油圧制御手段40及び磁場制御手段42のうち何れか一方により前記駆動力配分装置26における駆動力配分制御を実行する。前述のように、前記駆動力配分装置26によりヨーコントロール制御乃至差動制限制御が行われる場合、予め定められた関係から前記車輪速センサ44により検出される車速、操舵角センサ46により検出される操舵角、及び前記アクセル開度センサ48により検出されるアクセル開度等に応じて、トルク伝達機構としての前記ブレーキB、第1クラッチC1、乃至第2クラッチC2に要求される伝達容量が算出される。前記係合制御手段39は、好適には、そのようにして算出される前記ブレーキB、第1クラッチC1、乃至第2クラッチC2に要求される伝達容量が予め定められた所定値以下である場合には、専ら前記磁場制御手段42により前記励磁装置33を介して前記磁性流体62に印加する磁場を制御することでそれらブレーキB、第1クラッチC1、乃至第2クラッチC2の伝達容量を制御する。換言すれば、前記ブレーキB、第1クラッチC1、乃至第2クラッチC2に要求される係合力が比較的小さい場合には、専ら前記磁場制御手段42により前記励磁装置33を介してそれら係合装置の係合状態を制御する。
図8は、前記係合制御手段39による前記油圧回路32乃至励磁装置33を選択的に用いての係合制御について説明するタイムチャートである。この図8に示す例では、先ず、時点t1において、前記左右一対の後輪30へのトルク配分制御の実行フラグがオンとされる。また、これと同時に前記励磁装置33による前記磁性流体62への磁場印加フラグがオンとされ、対象となるトルク伝達機構に充填された磁性流体62への磁場の供給が開始される。この時点t1から時点t2に至るまで、すなわち対象となるトルク伝達機構の上昇側制御指令値(伝達容量の指令値)が閾値2に達するまでは、前記油圧制御手段40による制御は行われず(乃至は以下に詳述する予備制御状態とされ)、専ら前記励磁装置33を介して前記磁性流体62に印加する磁場を制御することで対象となるトルク伝達機構の係合制御が行われる。次に、時点t2において、対象となるトルク伝達機構の上昇側制御指令値が閾値2に達した段階で、前記油圧制御手段40による前記油圧回路32を介しての係合制御が開始されると共に、前記励磁装置33による前記磁性流体62への磁場印加フラグがオフとされる。この時点t2から時点t3に至るまで、すなわち対象となるトルク伝達機構の制御指令値が上昇から維持乃至下降に転じ、下降側制御指令値が閾値3に達するまでは、前記磁場制御手段42による制御は行われず(励磁装置33により磁性流体62に印加される磁場が零とされ)、専ら前記油圧回路32を介して対象となるトルク伝達機構に供給する油圧を制御することでその係合制御が行われる。次に、時点t3において、対象となるトルク伝達機構の下降側制御指令値が閾値3に達した段階で、前記励磁装置33による前記磁性流体62への磁場印加フラグがオンとされ、対象となるトルク伝達機構に充填された磁性流体62への磁場の供給が開始されると共に、前記油圧回路32を介しての係合制御が停止させられる。そして、この時点t3からトルク配分制御の実行フラグがオフとされる時点t4までの間は、前記油圧制御手段40による制御は行われず(乃至は以下に詳述する予備制御状態とされ)、専ら前記励磁装置33を介して前記磁性流体62に印加する磁場を制御することで対象となるトルク伝達機構の係合制御が行われる。なお、この制御では、制御指令値の上昇側と下降側とで、前記油圧制御手段40及び磁場制御手段42の制御の切替に係る閾値(閾値2、閾値3)がそれぞれ個別に定められているが、この閾値は制御指令値の上昇側及び下降側で共通の値であってもよい。
また、前記係合制御手段39は、予め定められた所定基準から、前記駆動力制御すなわち左右の後輪30l、30rへの駆動力の伝達制御の制御要求が行われる可能性を判断し、その制御要求が行われる可能性があると判断される場合には、前記励磁装置33により前記磁性流体62に印加する磁場を零とすると共に、専ら前記油圧制御手段40により前記油圧回路32を介して前記ブレーキB、第1クラッチC1、及び第2クラッチC2の係合状態を、前記駆動力制御を実行する前段階まで制御する予備制御を実行する。前記車速判定手段36及び旋回判定手段38は、斯かる予備制御のために前記制御要求が行われる可能性があるか否かを判定する制御要求判定手段として機能する。この車速判定手段36は、前記車輪速センサ44から供給される車速を表す信号に基づいて、車速が予め定められた所定車速以下であるか否かを判定する。また、前記旋回判定手段38は、前記操舵角センサ46から供給される操舵角を表す信号に基づいて、車両が旋回を行っているか否かを判定する。
前記油圧制御手段40は、前記左右の後輪30l、30rの差動制御を制限する差動制限制御に対応する駆動力制御の制御要求が行われる可能性があると判定される場合、すなわち前記車速判定手段36の判定が肯定される場合には、前記駆動力配分装置26に備えられた係合要素の係合状態を、前記差動制限制御を実行する前段階まで制御する予備制御を実行する。具体的には、前記差動制限制御におけるトルク伝達容量よりも弱いトルク伝達容量となるように、その差動制限制御に関与する係合要素である第1クラッチC1及び第2クラッチC2それぞれの係合状態を制御する。また、PCS(プリクラッシュ)制御を行う態様において、前方の物体(他車両等)までの距離が所定値以下となる等して車両が危険な状態だと判断される場合や、VDIM(Vehicle Dynamics Integrated Manegement)がオンである場合等には、前記駆動力配分装置26に備えられた係合要素の係合状態を、前記ヨーコントロール制御乃至差動制限制御を実行する前段階まで制御する予備制御を実行する。具体的には、前記ヨーコントロール制御乃至差動制限制御におけるトルク伝達容量よりも弱いトルク伝達容量となるように、前記第1クラッチC1及び第2クラッチC2それぞれの係合状態を制御する。この予備制御時のトルク伝達容量は、好適には、各係合要素を係合させるためのピストンが摩擦板を押圧する状態となるまで前進させられる所謂ガタ詰めが完了する程度の締結力に相当するものであり、前記左右の後輪30l、30rの差動状態への影響が無視できる限度において可及的に強いトルク伝達容量となるように前記第1クラッチC1及び第2クラッチC2の油圧アクチュエータへ供給される油圧が制御される。また、上記差動制限制御の予備制御において前記ブレーキBの制御は行われずに解放されたままとされる一方、上記ヨーコントロールの予備制御において前記ブレーキBは完全係合させられる。
前記油圧制御手段40による予備制御では、車両の発進乃至低速走行時において、前記第1クラッチC1及び第2クラッチC2が比較的弱い係合状態すなわち所謂ガタ詰めが完了した程度の係合状態とされる。車両の発進時乃至低速走行時等の直進走行時においては、トラクション性能が要求される走行場面が多く、差動制限制御の制御要求が出力される場面が多いが、このように前記第1クラッチC1及び第2クラッチC2のガタ詰めを予め完了させておくことで、実際の制御要求が出力されてから各係合要素の実質的な係合制御が開始されるまでの時間を短縮することができ、差動制限制御の応答性を向上させることができる。また、車両の中速乃至高速走行時において、前記ブレーキBが完全係合される。車両の中速乃至高速走行時においては、操舵追従性が要求される走行場面が多く、左右輪トルク差制御(ヨーコントロール制御)の制御要求が出力される場面が多いが、このように前記ブレーキBを完全係合させておくことで、実際の制御要求が出力されてから各係合要素の実質的な係合が完了するまでに要する時間を短縮することができ、左右輪トルク差制御の応答性を向上させることができる。なお、上述のように、PCS乃至VDIMがオンである場合にも斯かる予備制御を行うことで、実際の制御要求が出力されてから各係合要素の実質的な係合が完了するまでに要する時間を短縮することができる。
図9は、前記駆動力配分コントローラ34による駆動力配分制御の要部について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)SA1において、前記駆動力配分装置26による駆動力配分制御が実行中であるか否か、すなわちトルク配分制御の実行フラグがオンであるか否かが判断される。このSA1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SA1の判断が肯定される場合には、SA2において、対象となるトルク伝達機構の制御指令値が閾値1以上であるか否かが判断される。このSA2の判断が否定される場合には、SA5以下の処理が実行されるが、SA2の判断が肯定される場合には、SA3において、前記励磁装置33により対象となるトルク伝達機構に充填された磁性流体62への磁場の供給が開始(実行)される。次に、SA4において、対象となるトルク伝達機構の制御指令値が閾値2以上であるか否かが判断される。このSA4の判断が否定される場合には、SA3以下の処理が再び実行されるが、SA4の判断が肯定される場合には、SA5において、ピストン推進力判定がオンとされる。次に、前記油圧制御手段40の動作に対応するSA6において、前記油圧回路32を介して対象となるトルク伝達機構に供給される油圧が制御されることでそのトルク伝達機構に備えられたアクチュエータ(ピストン68等を駆動するための装置)が駆動させられ、そのトルク伝達機構を係合させるための推力が発生させられる。次に、SA7において、対象となるトルク伝達機構の制御指令値が閾値3以下であり且つピストン推力判定がオンであるか否かが判断される。このSA7の判断が否定される場合には、SA3以下の処理が再び実行されるが、SA7の判断が肯定される場合には、SA8において、前記励磁装置33により対象となるトルク伝達機構に充填された磁性流体62への磁場の供給が開始(実行)される。次に、SA9において、ピストン推進力判定がオフとされた後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SA3及びSA8が前記磁場制御手段42の動作に対応する。
図10は、前記駆動力配分コントローラ34による他の駆動力配分制御の要部について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、SB1において、前記駆動力配分装置26による駆動力配分制御が実行中であるか否か、すなわちトルク配分制御の実行フラグがオンであるか否かが判断される。このSB1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SB1の判断が肯定される場合には、SB2において、PCS乃至VDIMがオンであるか否かが判断される。このSB2の判断が否定される場合には、SB3において、対象となるトルク伝達機構のクリアランス詰め(ガタ詰め)指示が出力されているか否かが判断される。このSB3の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SB3の判断が肯定される場合には、SB4において、対象となるトルク伝達機構のクリアランス詰めのための棚圧がオフとされた後、本ルーチンが終了させられる。また、SB2の判断が肯定される場合には、SB5において、図示しないストロークセンサ等により対象となるトルク伝達機構におけるクリアランスが検出される。次に、SB6において、ストロークセンサ等の検出結果に応じて、対象となるトルク伝達機構におけるクリアランス詰めが可能であるか否かが判断される。このSB6の判断が肯定される場合には、SB7において、対象となるトルク伝達機構のクリアランス詰めのための棚圧が増圧された後、本ルーチンが終了させられるが、SB6の判断が否定される場合には、SB8において、対象となるトルク伝達機構のクリアランス詰めのための棚圧が保持された後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SB4、SB7、及びSB8が前記油圧制御手段40の動作に対応する。
このように、本実施例によれば、前記トルク伝達機構は、油圧により係合要素の係合状態が制御される油圧式摩擦係合装置において、その係合要素相互間に行き渡るように磁性流体62を充填した構成から成るものであり、前記油圧式摩擦係合装置に係る油圧を制御する油圧回路32と、前記磁性流体62に印加される磁場を制御する励磁装置33とを、備えたものであることから、車両の走行状態に応じて前記油圧式摩擦係合装置による係合要素を介した制御と前記励磁装置33による磁性流体62を介した制御とを使い分けることで、引きずり等の不具合を発生させることなく応答性を確保することができる。すなわち、応答性を確保しつつ燃費の低下を抑制する車両用駆動力配分制御装置を提供することができる。
また、前記トルク伝達機構に要求される伝達容量が予め定められた所定値以下である場合には、専ら前記励磁装置33により前記磁性流体62に印加する磁場を制御することでそのトルク伝達機構の伝達容量を制御するものであるため、前記トルク伝達機構に要求される伝達容量が比較的低い場合に引きずり等の不具合を発生させることなく応答性を確保することができる。
また、予め定められた関係から車両の走行状態に基づいて車両の挙動変化が予測される場合には、前記励磁装置33により前記磁性流体62に印加する磁場を零とすると共に、前記油圧回路32により前記油圧式摩擦係合装置に所定値以下の油圧を供給する制御を行うものであるため、車両の挙動変化が予測される際には前記油圧式摩擦係合装置における係合要素のクリアランスを詰めてトルクの速応性を確保することができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
例えば、前述の実施例では、前記一対の後輪30l、30rに対応して設けられた後輪用の駆動力配分装置26に本発明が適用された例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば前述した後輪用の構成の代替として或いはそれに加えて前輪用の駆動力配分装置に適用されるものであってもよい。
また、前述の実施例では、前記ブレーキB、第1クラッチC1、及び第2クラッチC2の何れにもその係合要素相互間に行き渡るように磁性流体62が充填された構成であったが、必ずしも前記駆動力配分装置26に備えられたすべてのトルク伝達機構に本発明が適用されるものでなくともよく、例えばブレーキBのみ、或いは第1クラッチC1及び第2クラッチC2のみに磁性流体62が充填されて本発明が適用されるものであっても構わない。
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明が好適に適用される車両用差動制限装置を備えた前置エンジン前輪駆動を基本とする前後輪駆動車両の駆動力伝達装置の構成を説明する骨子図である。 図1の駆動力伝達装置に備えられた駆動力配分装置の構成を例示する骨子図である。 図2の駆動力配分装置に備えられた変速装置における第1クラッチ及び第2クラッチの構成を模式的に示す図である。 図2の駆動力配分装置の非制御時における各回転要素の回転数を示す共線図である。 図2の駆動力配分装置の左右輪トルク制御時における各回転要素の回転数を示す共線図である。 図2の駆動力配分装置の左右輪トルク制御時における各回転要素の回転数を示す共線図である。 図2の駆動力配分装置の差動制限制御時における各回転要素の回転数を示す共線図である。 図2の駆動力配分装置における油圧回路乃至励磁装置を選択的に用いての係合制御について説明するタイムチャートである。 図1の駆動力配分コントローラによる駆動力配分制御の要部について説明するフローチャートである。 図1の駆動力配分コントローラによる他の駆動力配分制御の要部について説明するフローチャートである。
符号の説明
26:車両用駆動力配分装置
30:後輪(駆動輪)
32:油圧回路
33:励磁装置
62:磁性流体
64、66:クラッチプレート(係合要素)
70、72:クラッチプレート(係合要素)
B:ブレーキ(トルク伝達機構)
C1:第1クラッチ(トルク伝達機構)
C2:第2クラッチ(トルク伝達機構)

Claims (3)

  1. 左右一対の駆動輪に連結されたトルク伝達機構を備え、該トルク伝達機構の伝達容量を制御することで前記左右一対の駆動輪へのトルク配分を制御する車両用駆動力配分制御装置であって、
    前記トルク伝達機構は、油圧により係合要素の係合状態が制御される油圧式摩擦係合装置において、該係合要素相互間に行き渡るように磁性流体を充填した構成から成るものであり、
    前記油圧式摩擦係合装置に係る油圧を制御する油圧回路と、
    前記磁性流体に印加される磁場を制御する励磁装置と
    を、備えたものであることを特徴とする車両用駆動力配分制御装置。
  2. 前記トルク伝達機構に要求される伝達容量が予め定められた所定値以下である場合には、専ら前記励磁装置により前記磁性流体に印加する磁場を制御することで該トルク伝達機構の伝達容量を制御するものである請求項1に記載の車両用駆動力配分制御装置。
  3. 予め定められた関係から車両の走行状態に基づいて車両の挙動変化が予測される場合には、前記励磁装置により前記磁性流体に印加する磁場を零とすると共に、前記油圧回路により前記油圧式摩擦係合装置に所定値以下の油圧を供給する制御を行うものである請求項1又は2に記載の車両用駆動力配分制御装置。
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