JP2010096086A - エンジンの制御装置および制御方法 - Google Patents

エンジンの制御装置および制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010096086A
JP2010096086A JP2008267528A JP2008267528A JP2010096086A JP 2010096086 A JP2010096086 A JP 2010096086A JP 2008267528 A JP2008267528 A JP 2008267528A JP 2008267528 A JP2008267528 A JP 2008267528A JP 2010096086 A JP2010096086 A JP 2010096086A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque
engine
value
request value
torque request
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008267528A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiya Oishi
俊弥 大石
Seiji Kuwabara
清二 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008267528A priority Critical patent/JP2010096086A/ja
Publication of JP2010096086A publication Critical patent/JP2010096086A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】吸気系および点火系によって出力トルクが調整されるエンジンにおいて、エンジントルクの連続性を確保する。
【解決手段】ECUは、点火時期の調整によって実現される直近トルクが要求されると(S106にてYES)、点火装置の制御に用いられる第2トルク要求値TEsaを算出するとともに、算出した第2トルク要求値TEsaにゲインKを付与し(S110、S112)、ゲインKが1である場合(S114にてYES)は、エンジントルクを第2トルク要求値TEsaに制御することを優先して目標点火時期SAtgtを算出し(S116)、ゲインKが1でない場合(S114にてNO)は、エンジントルクの連続性を優先して目標点火時期SAtgtを算出する(S118)。
【選択図】図6

Description

本発明は、エンジンの制御に関し、特に、吸気系および点火系によって出力トルクが調整されるエンジンのトルク制御に関する。
通常、エンジントルクは吸気量の調整によって制御される。しかし、要求されるトルクをより早期に実現する必要がある場合(たとえば変速中のトルクダウン制御を行なう場合)には、一時的に点火時期も調整される。このような点火時期(点火角度)の調整に関して、特許第3686094号公報(特許文献1)には、変速(ギアシフト)過程の実際のエンジントルクを可能な限り目標エンジントルクに維持する技術が開示されている。
特許第3686094号公報に開示された装置は、ギアシフト動作の間にエンジントルクを急速に増大させるために、目標エンジントルクが増大されるべき時点の前において吸気を増大し、同時に、吸気の増大に基づくトルク上昇が点火角度に基づくトルク減少によって相殺されるように、点火角度を変化させる。その後、目標エンジントルクが増大される時点からは吸気をさらに増大し、かつ実際のエンジントルクの特性が目標エンジントルクの特性とほぼ一致するように点火角度変化を元に戻す。これにより、ギアシフト動作の間の実際のエンジントルクをほぼ目標エンジントルクに制御することが可能になる。
特許第3686094号公報
ところで、運転者の操作とは独立に制御可能なエンジンを備えた車両において、運転者のアクセルペダル操作量や車両の運転条件等に基づいて要求エンジントルクを算出し、算出された要求エンジントルクを実現するようにエンジンを制御する「トルクディマンド制御」という考え方がある。
このようなトルクディマンド制御においては、通常は吸気系のトルク要求値のみが算出され、この吸気系のトルク要求値に基づいてスロットル開度が制御されるが、要求されるトルクをより早期に実現する必要がある場合には、一時的に点火系のトルク要求値が算出されて点火時期が制御される。この点火系のトルク要求を止める際、単純に点火系のトルク要求値を吸気系のトルク要求値に収束させただけでは、エンジントルクを連続的に変化させることは困難である。なぜなら、点火系と吸気系とでは各トルク要求値を実現する精度が異なるため、吸気系のトルク要求値と点火系のトルク要求値とを同じ値に設定しても、実際のエンジントルクは同じ値とはならないからである。
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、このような問題について何ら考慮していない。具体的には、特許文献1には、実際のトルク特性が目標のトルク特性とほぼ一致するように点火角度の変化を元に戻す点が開示されているが、このような制御をどのように実現するかについて何ら詳細に記載されていない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、吸気系および点火系によって出力トルクが調整されるエンジンにおいて、エンジントルクの連続性を確保することができる制御装置および制御方法を提供することである。
第1の発明に係る制御装置は、第1装置と第2装置とによって出力トルクが調整されるエンジンを制御する。この制御装置は、エンジンが搭載される車両の状態に基づいて、第1装置の制御に用いられる第1のトルク要求値および第2装置の制御に用いられる第2のトルク要求値を算出する算出部と、第1のトルク要求値および第2のトルク要求値に基づいて第1装置および第2装置を制御する制御部とを含む。算出部は、エンジントルクの大きさおよびエンジントルクの連続性のいずれを優先するのかを示す優先情報を第2のトルク要求値に付与する。
第2の発明に係る制御装置においては、算出部は、第1のトルク要求値を算出する第1算出部と、第2のトルク要求値を算出するとともに、優先情報を第2のトルク要求値に付与する第2算出部とを含む。制御部は、第1のトルク要求値に基づいて第1装置を制御する第1制御部と、第2のトルク要求値および優先情報に基づいて第2装置を制御する第2制御部とを含む。
第3の発明に係る制御装置においては、第2算出部は、第2のトルク要求値を一時的に算出する。第2制御部は、優先情報がエンジントルクの大きさを優先することを示す場合、エンジントルクが第2のトルク要求値に応じたトルクとなるように第2装置を制御し、優先情報がエンジントルクの連続性を優先することを示す場合、第2のトルク要求値の算出停止に伴なって第2制御部による制御を完了する直前のエンジントルクと、第1制御部によって制御されるエンジントルクとの連続性が確保されるように第2装置を制御する。
第4の発明に係る制御装置においては、第2制御部は、第2のトルク要求値が算出されていない場合、第2装置の作動量を予め定められた基準量に制御し、第2のトルク要求値が算出された場合かつ優先情報がエンジントルクの連続性を優先することを示す場合、優先情報に応じて第2装置の作動量を基準量に収束させる。
第5の発明に係る制御装置においては、優先情報は、第1の値と第2の値との間で連続的に変化する変数であり、第1の値である場合にエンジントルクの大きさを優先することを示し、第1の値から第2の値に変化する場合にエンジントルクの連続性を優先することを示す。第2制御部は、変数が第1の値から第2の値に変化する場合に、変数の値に応じて第2装置の作動量を基準量に収束させる。
第6の発明に係る制御装置においては、第2制御部は、第2装置の作動量を基準量に収束させる際、第2制御部によって制御されるエンジントルクを変数の値に比例させる。
第7の発明に係る制御装置においては、優先情報は、第1の値および第2の値のいずれかの値に設定されるフラグであり、フラグが第1の値に設定された場合にエンジントルクの大きさを優先することを示し、フラグが第2の値に設定された場合にエンジントルクの連続性を優先することを示す。第2制御部は、フラグが第2の値である場合、第1のトルク要求値と第2のトルク要求値との比に基づいて第2装置の作動量を基準量に収束させる。
第8の発明に係る制御装置においては、第2制御部は、第2装置の作動量を基準量に収束させる際、第2制御部によって制御されるエンジントルクを第1のトルク要求値と第2のトルク要求値との比に比例させる。
第9の発明に係る制御装置においては、第1装置は、エンジンの吸気量を調整するバルブである。第2装置は、エンジンの点火装置である。第1制御部は、バルブの作動量を制御する。第2制御部は、点火装置による点火時期を制御する。
第10の発明に係る制御装置においては、第1装置と第2装置とによって出力トルクが調整されるエンジンの制御装置が行なう制御方法である。この制御方法は、エンジンが搭載される車両の状態に基づいて、第1装置の制御に用いられる第1のトルク要求値および第2装置の制御に用いられる第2のトルク要求値を算出するステップと、第1のトルク要求値および第2のトルク要求値に基づいて第1装置および第2装置を制御するステップとを含む。第1のトルク要求値および第2のトルク要求値を算出するステップは、エンジントルクの大きさおよびエンジントルクの連続性のいずれを優先するのかを示す優先情報を第2のトルク要求値に付与する。
本発明によれば、第1トルク要求値(たとえば吸気系のトルク要求値)と第2トルク要求値(たとえば点火系のトルク要求値)とが算出部によって算出されるが、この際、第2トルク要求値に対して、エンジントルクの大きさおよび連続性のいずれを優先するのかを示す優先情報が付与される。そのため、制御部が第2装置を制御する際、優先情報に応じてエンジントルクの大きさおよび連続性のいずれかを優先させることが可能となるので、エンジントルクの連続性を確保することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載した車両について説明する。この車両は、FR(Front engine Rear drive)車両である。なお、FR以外の車両であってもよい。
車両は、エンジン1000と、オートマチックトランスミッション2000と、トルクコンバータ2100と、オートマチックトランスミッション2000の一部を構成するプラネタリギヤユニット3000と、オートマチックトランスミッション2000の一部を構成する油圧回路4000と、プロペラシャフト5000と、デファレンシャルギヤ6000と、後輪7000と、ECU(Electronic Control Unit)8000とを含む。
エンジン1000は、インジェクタ(図示せず)から噴射された燃料と空気との混合気をシリンダの燃焼室内で燃焼させる内燃機関である。燃焼室内の混合気は、点火装置8030によって点火される。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、クランクシャフトが回転させられる。エンジン1000により、オルタネータおよびエアコンディショナなどの補機1004が駆動される。
エンジン1000の出力トルクは、燃料噴射量の他、点火装置8030によって制御される混合気の点火時期、電子スロットルバルブ8016によって制御される吸入空気量(燃焼室に吸入される空気量)によって調整される。点火装置8030は、ECU8000からの制御信号に応じて点火時期を制御する。電子スロットルバルブ8016は、ECU8000からの制御信号に応じて吸入空気量を制御する。なお、ディーゼルエンジンを用いる場合においては、インジェクタの開弁時間(作動量)、すなわち燃料噴射量に応じて出力トルクが調整される。
オートマチックトランスミッション2000は、トルクコンバータ2100を介してエンジン1000に連結される。オートマチックトランスミッション2000は、所望のギヤ段を形成することにより、クランクシャフトの回転数を所望の回転数に変速する。なお、ギヤ段を形成するオートマチックトランスミッションの代わりに、変速比を無段階に変更するCVT(Continuously Variable Transmission)を搭載するようにしてもよい。さらに、油圧アクチュエータもしくは電動モータにより変速される常時噛合式歯車からなる自動変速機を搭載するようにしてもよい。
オートマチックトランスミッション2000から出力された駆動力は、プロペラシャフト5000およびデファレンシャルギヤ6000を介して、左右の後輪7000に伝達される。
プラネタリギヤユニット3000は、複数の歯車機構と、複数の摩擦係合要素(クラッチおよびブレーキ)を備える。各クラッチおよびブレーキの作動状態の組合せは、各変速ギヤ段ごとに予め定められている。各クラッチおよびブレーキの係合油圧は、油圧回路4000によって制御される。
油圧回路4000は、複数のリニアソレノイドバルブを備える。これらのリニアソレノイドバルブは、ECU8000からの制御信号によって制御される。ECU8000からの制御信号が油圧回路4000に出力されると、ECU8000からの制御信号に応じた油圧が油圧回路4000から各クラッチおよびブレーキに供給される。
ECU8000には、ポジションスイッチ8006と、アクセル開度センサ8010と、エアフローメータ8012と、スロットル開度センサ8018と、エンジン回転数センサ8020と、入力軸回転数センサ8022と、出力軸回転数センサ8024と、油温センサ8026と、水温センサ8028とがハーネスなどを介して接続されている。
ポジションスイッチ8006はシフトレバー8004の位置(シフトポジション)を検出する。アクセル開度センサ8010は、アクセルペダル8008の位置(アクセル開度)を検出する。エアフローメータ8012は、エンジン1000に吸入される空気量(吸入空気量)を検出する。スロットル開度センサ8018は、アクチュエータにより開度が調整される電子スロットルバルブ8016の開度(スロットル開度)を検出する。なお、電子スロットルバルブ8016の代わりにもしくは加えて、吸気バルブ(図示せず)や排気バルブ(図示せず)のリフト量や開閉する位相を変更する可変バルブリフトシステムにより、エンジン1000に吸入される空気量を調整するようにしてもよい。エンジン回転数センサ8020は、エンジン回転数NEを検出する。入力軸回転数センサ8022は、オートマチックトランスミッション2000の入力軸回転数NI(トルクコンバータ2100のタービン回転数NT)を検出する。出力軸回転数センサ8024は、オートマチックトランスミッション2000の出力軸回転数NOを検出する。油温センサ8026は、オートマチックトランスミッション2000の作動や潤滑に用いられるオイル(ATF:Automatic Transmission Fluid)の温度(油温)を検出する。水温センサ8028は、エンジン1000の冷却水の温度(水温)を検出する。これらの各センサは検出結果をECU8000に送信する。
ECU8000は、上述の各センサなどから送られてきた信号、ROM(Read Only Memory)8002に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両が所望の走行状態となるように、機器類を制御する。
図2を参照して、本実施の形態に係る制御装置のシステム構成について説明する。図2中の「F」は駆動力を、「TE」はエンジントルクを、「TA」はスロットル開度(スロットルアングル)を、「SA」は点火時期(スパークアングル)を示す。以下に説明する制御装置は、ECU8000により実現するようにしてもよく、ECU8000とは異なる他の制御装置により実現するようにしてもよい。
図2に示すように、この制御装置は、ドライバの意思に応じた車両の要求駆動力を設定するPDRM(Power train Driver Model)9000と、各々が要求駆動力を設定するVDIM(Vehicle Dynamics Integrated Management)システム9110、制振制御システム9120、最高車速制限システム9130と、ECT(Electronic controlled Transmission)トルク制御システム9140と、パワートレーンマネージャ(PTM: Power Train Manager)9100と、エンジン制御システム9200とを備える。
PDRM9000は、ドライバの操作に基づいて、ドライバの意思に応じた要求駆動力を設定するために用いられるモデル(関数)である。このPDRM9000では、ドライバの意思に基づく要求駆動力が常時設定される。PDRM9000は、アクセル開度センサ8010で検出されたアクセル開度の他、クルーズコントロールシステム、パーキングアシストシステムおよびプリクラッシュセーフティシステムなどの各システムが設定した要求駆動力に基づいて、ドライバ要求駆動力を自動的に設定する。
VDIMシステム9110は、VSC(Vehicle Stability Control)、TRC(TRactionControl)、ABS(Anti lock Brake System)、EPS(Electric Power Steering)など、車両の安全性を確保するための制御を統合するシステムである。
VSCは、前後輪の横滑りを防止するための制御システムである。TRCは、滑りやすい路面での発進時および加速時に駆動輪の空転を防止するための制御システムである。ABSは、車輪のロックを防止する制御システムである。EPSは、電動モータの力によってステアリングホイールの操舵をアシストする制御システムである。
VDIMシステム9110は、これらの制御システムの少なくともいずれかの制御システムが作動した場合に、各システムで要求される車両状態を実現させるための要求駆動力を自動的に設定する。
制振制御システム9120は、車両のピッチングおよびバウンシングを抑制する必要がある場合に、車両のピッチングおよびバウンシングを抑制するための要求駆動力を設定する。車両のピッチングおよびバウンシングを抑制するための駆動力を設定する方法については、従来の技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰り返さない。
最高車速制限システム9130は、現在の加速度および車速などに基づいて車速が予め定められた最高車速を超えると予測される場合に、車速を最高車速以下に低下させるための要求駆動力を自動的に設定する。
ECTトルク制御システム9140は、たとえば変速ショックを低減するために、オートマチックトランスミッション2000の変速時にエンジン1000の一時的なトルクダウンを実現し得る要求エンジントルクを設定する。なお、トルクアップを実現し得る要求エンジントルクを設定するようにしてもよい。
PTM9100は、PDRM9000、VDIMシステム9110、制振制御システム9120、最高車速制限システム9130から入力される要求駆動力およびECTトルク制御システム9140から入力される要求エンジントルクに基づいて、最終的にエンジン1000の制御に用いられる要求エンジントルクを設定する。
より具体的には、調停部9102において、PDRM9000、VDIMシステム9110、制振制御システム9120、最高車速制限システム9130から入力される要求駆動力が調停される。たとえば、最も小さい要求駆動力が選択される。
調停部9102において調停された要求駆動力は、トルク変換部9104において要求エンジントルクに変換される。
トルク変換部9104において要求駆動力から変換された要求エンジントルクおよびECTトルク制御システム9140から入力される要求エンジントルクは、調停部9106において調停される。たとえば、2つの要求エンジントルクのうちの小さい方の要求エンジントルクもしくは大きい方の要求エンジントルクが選択される。
調停部9106において調停された要求エンジントルクは、トルク要求値算出部9150に出力される。
トルク要求値算出部9150は、第1トルク要求値算出部9152と、第2トルク要求値算出部9154とを含む。
第1トルク要求値算出部9152は、第1トルク要求値TEtaを算出する。ここで、第1トルク要求値TEtaとは、スロットル開度TAの調整によって実現されるエンジントルク(以下「将来トルク」ともいう)の要求値であり、電子スロットルバルブ8016の制御に用いられる。第1トルク要求値算出部9152は、調停部9106による要求エンジントルクの調停結果に基づいて第1トルク要求値TEtaを常時算出し、算出結果をエンジン制御システム9200に出力する。
第2トルク要求値算出部9154は、第2トルク要求値TEsaを算出する。ここで、第2トルク要求値TEsaとは、点火時期SAの調整によって実現されるエンジントルク(以下「直近トルク」ともいう)の要求値であり、点火装置8030の制御に用いられる。第2トルク要求値算出部9154は、直近トルクが要求された場合に、第2トルク要求値TEsaを一時的に算出し、算出結果をエンジン制御システム9200に出力する。第2トルク要求値算出部9154は、直近トルクが要求されない場合には、第2トルク要求値TEsaを算出しない。ここで、直近トルクが要求された場合とは、たとえば、調停部9106による調停において、ECTトルク制御システム9140で設定された要求エンジントルクが選択された場合である。
エンジン制御システム9200は、PTM9100から入力されたトルク要求値を実現するように、電子スロットルバルブ8016および点火装置8030を制御する。
エンジン制御システム9200は、スロットル開度制御部9202と、推定トルク算出部9204と、点火時期制御部9206とを含む。
スロットル開度制御部9202は、第1トルク要求値TEtaを実現する目標スロットル開度TAtgtを算出し、目標スロットル開度TAtgtに応じた制御信号を電子スロットルバルブ8016に出力する。これにより、スロットル開度TAが目標スロットル開度TAtgtに制御される。なお、実際のエンジントルクと第1トルク要求値TEtaとの間には多少の誤差が生じる。
推定トルク算出部9204は、エアフローメータ8012によって検出された吸入空気量に基づいて、点火時期SAが予め定められた基準値SAbaseである時のエンジン1000の推定トルクを算出する。この推定トルクは、エアフローメータ8012によって実際に検出した吸入空気量に基づいて算出されるため、点火時期SAが基準値SAbaseである場合には実際のエンジントルクに近い値となる。
点火時期制御部9206は、直近トルクが要求されていない場合(第2トルク要求値TEsaが入力されていない場合)、目標点火時期SAtgtを上述の基準値SAbaseに設定する。
点火時期制御部9206は、直近トルクが要求された場合(第2トルク要求値TEsaが入力された場合)、第2トルク要求値TEsaを実現する目標点火時期SAtgtを算出する。
図3を参照して、第2トルク要求値TEsaを実現する場合の目標点火時期SAtgtの算出手法について説明する。なお、この算出手法は一例であって、第2トルク要求値TEsaを実現可能であれば他の算出手法を用いてもよい。
図3は、目標点火時期SAtgtとトルクダウン率Rとの関係を示すマップである。トルクダウン率Rとは、目標点火時期SAtgtが基準値SAbaseであるの時のエンジントルク(すなわち推定トルク算出部9204で算出される推定トルク)を基準とした場合のトルクの低下率を示す値である。
点火時期制御部9206は、トルクダウン率Rを(推定トルク−第2トルク要求値TEsa)/(推定トルク)として算出し、算出されたトルクダウン率Rに対応する目標点火時期SAtgtを図3に示すマップから求める。なお、図3には、トルクダウン率R=R1である場合の点火時期SA(1)を目標点火時期SAtgtに設定し、目標点火時期SAtgtを基準値SAbaseからSA(1)に遅角させる場合が示されている。これによって、実際のエンジントルクが推定トルクから第2トルク要求値TEsa程度まで低下される。なお、この場合においても、実際のエンジントルクと第2トルク要求値TEsaとの間には多少の誤差が生じる。
このように、本実施の形態においては、点火系で実現される直近トルクが要求されていない場合には、吸気系で実現される将来トルクによってエンジントルクが実現される状態(以下「通常状態」ともいう)となる。一方、直近トルクが要求された場合には、将来トルクと直近トルクとを併用してエンジントルクが実現される状態(以下「併用状態」ともいう)となる。
そのため、併用状態から通常状態に切り換える際、エンジントルクが連続的に変化しない場合がある。すなわち、上述のように、将来トルクは電子スロットルバルブ8016の制御によって実現され、直近トルクは点火装置8030の制御によって実現されるが、電子スロットルバルブ8016と点火装置8030とでは、各トルク要求値を実現する精度が互いに異なる。したがって、併用状態から通常状態に切り換える際、単純に第2トルク要求値TEsaを第1トルク要求値TEtaに収束させたのでは、エンジントルクの連続性が確保できない。
各数値を例示して説明すると、たとえば、併用状態において、第1トルク要求値TEta=100Nm、推定トルク=110Nm、第2トルク要求値TEsa=80Nmである場合、図3に示したトルクダウン率Rは(推定トルク−TEsa)/(推定トルク)=(110−80)/110=約27パーセントとなるが、併用状態から通常状態に切り換える際、単純に第2トルク要求値TEsaを80Nmから第1トルク要求値TEtaの値である100Nmに収束させると、トルクダウン率Rは(110−100)/110=約9パーセントとなり0パーセントとならないため、目標点火時期SAtgtが基準値SAbaseに戻らない(図3参照)。その結果、併用状態の完了直前のエンジントルクは推定トルク110Nmよりも10パーセント低い値(約100Nm)となるので、併用状態の完了直後にエンジントルクが急激に推定トルク110Nmまで増加してしまう。
この問題を解決するために、本実施の形態においては、第2トルク要求値算出部9154が第2トルク要求値TEsaにゲインKを付与する。このゲインKは、エンジントルクの絶対値と連続性とのいずれを優先するのかを示す情報である。なお、ここでいうエンジントルクの絶対値とは、エンジントルクの大きさを意味する。
図4に、第2トルク要求値TEsaと、第2トルク要求値TEsaに付与されるゲインKとを示す。図4に示すように、第2トルク要求値TEsaは、予め定められた期間(直近トルク要求期間)だけ一時的に算出され、その値は、第1トルク要求値TEtaを基準として設定される。ゲインKは、直近トルク要求期間の開始時点から予め定められた時点までは1に設定され、予め定められた時点から直近トルク要求期間の終了時点までに徐々に1から0に連続的に変化する変数である。ゲインK=1の場合にエンジントルクの絶対値を優先することを示し、0<ゲインK<1の場合にエンジントルクの連続性を優先することを示す。なお、以下の説明においては、ゲインK=1の期間を絶対値優先期間、0<ゲインK<1の期間を連続性優先期間とも記載する。なお、エンジントルクの絶対値と連続性とのいずれを優先するのかを示す情報であれば、ゲインKは図4に示す値に限定されない。
そして、点火時期制御部9206は、絶対値優先期間においては、上述の図3を参照して説明した算出手法によって目標点火時期SAtgtを算出することにより、実際のエンジントルクを第2トルク要求値TEsaに制御する。
一方、点火時期制御部9206は、連続性優先期間においては、上述の図3を参照して説明した算出手法とは異なる算出手法によって目標点火時期SAtgtを算出することにより、併用状態から通常状態に切り換える際のエンジントルクの連続性を確保する。
図5を参照して、連続性優先期間における目標点火時期SAtgtの算出手法について説明する。なお、この算出手法は一例であって、エンジントルクの連続性を確保可能であれば他の算出手法を用いてもよい。
図5は、上述の図3と同じマップ、すなわち、目標点火時期SAtgtとトルクダウン率Rとの関係を示すマップである。
図5に示すように、点火時期制御部9206は、連続性優先期間(0<ゲインK<1の期間)においては、トルクダウン率RをゲインK×(推定トルク−第2トルク要求値TEsa)/(推定トルク)として算出し、算出されたトルクダウン率Rに対応する目標点火時期SAtgtを図5に示すマップから求める。すなわち、ゲインKの1から0までの減少に比例してトルクダウン率Rが0パーセントに変化するように、目標点火時期SAtgtをSA(1)から基準値SAbaseに戻す。これにより、実際のエンジントルクがゲインKの減少に比例して徐々に減少し、ゲインK=0となった時点で推定トルクに収束される。なお、エンジントルクの連続性を確保する手法については、このような手法に限定されるものではなく、他の手法を用いてもよい。
上述の各機能は、ハードウエアにより実現するようにしてもよく、ソフトウェアにより実現するようにしてもよい。以下の説明では、上述の機能がソフトウェアによって実現される場合、具体的には、ECU8000がROM8002に記憶されたプログラムを実行することによって上述の機能が実現される場合について説明する。
図6を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU8000で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、このプログラムは、予め定められたサイクルタイムで繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU8000は、第1トルク要求値TEtaを算出する。
S102にて、ECU8000は、第1トルク要求値TEtaに基づいて目標スロットル開度TAtgtを算出する。
S104にて、ECU8000は、目標スロットル開度TAtgtに応じた制御信号を電子スロットルバルブ8016に出力する。
S106にて、ECU8000は、直近トルクが要求されたか否かを判断する。たとえば、ECU8000は、変速時のトルクダウンを実現する必要がある場合に、直近トルクが要求されたと判断する。直近トルクが要求されると(S106にてYES)、処理はS110に移される。そうでないと(S106にてNO)、処理はS108に移される。
S108にて、ECU8000は、目標点火時期SAtgtを基準値SAbaseに設定する。すなわち、ECU8000は、直近トルクによってエンジントルクを実現する必要がない通常状態においては、目標点火時期SAtgtを常に基準値SAbaseに設定する。
S110にて、ECU8000は、第2トルク要求値TEsaを算出する。S112にて、ECU8000は、第2トルク要求値TEsaにゲインKを付与する。すなわち、ECU8000は、S110およびS112にて、直近トルクの要求が開始された時点からの経過時間に応じて上述の図4に示した第2トルク要求値TEsaを算出するとともに、上述の図4に示したゲインKを第2トルク要求値TEsaに付与する。
S114にて、ECU8000は、第2トルク要求値TEsaに付与されたゲインKが1であるか否か(すなわち絶対値優先期間であるか否か)を判断する。ゲインKが1である(すなわち絶対値優先期間である)と(S114にてYES)、処理はS116に移される。そうでない(すなわち連続性優先期間である)と(S114にてNO)、処理はS118に移される。
S116にて、ECU8000は、エンジントルクを第2トルク要求値TEsaに制御することを優先して目標点火時期SAtgtを算出する。すなわち、ECU8000は、上述の図3を参照して説明した算出手法で目標点火時期SAtgtを算出する。具体的には、上述したように、ECU8000は、エアフローメータ8012によって検出された吸入空気量に基づいて点火時期SAが基準値SAbaseである時のエンジン1000の推定トルクを算出し、トルクダウン率Rを(推定トルク−第2トルク要求値TEsa)/(推定トルク)として算出し、算出されたトルクダウン率Rに対応する目標点火時期SAtgtを図3に示すマップを用いて算出する。すなわち、ECU8000は、ゲインK=1である場合には、目標点火時期SAtgtが基準値SAbaseの時のエンジントルクを基準として、エンジントルクを第2トルク要求値TEsaまで低下させるように目標点火時期SAtgtを遅角させる。
S118にて、ECU8000は、エンジントルクの連続性を優先して目標点火時期SAtgtを算出する。すなわち、ECU8000は、上述の図5を用いて説明した算出手法で目標点火時期SAtgtを算出する。具体的には、上述したように、ECU8000は、トルクダウン率RをゲインK×(推定トルク−第2トルク要求値TEsa)/(推定トルク)として算出し、算出されたトルクダウン率Rに対応する目標点火時期SAtgtを図5に示すマップから求める。すなわち、ECU8000は、ゲインK=1の時のトルクダウン率RがゲインKの1から0までの減少に比例して0パーセントに変化するように、目標点火時期SAtgtを基準値SAbaseに戻す。これにより、実際のエンジントルクがゲインKの減少に比例して徐々に減少し、ゲインK=0となった時点で推定トルクに収束される。
S120にて、ECU8000は、目標点火時期SAtgtに応じた制御信号を点火装置8030に出力する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る制御装置であるECU8000の動作について、図7を参照しつつ説明する。
図7は、時刻t1から時刻t3まで直近トルク要求期間が継続した場合のエンジントルク、ゲインK、目標点火時期SAtgtのタイミングチャートである。
時刻t1までの通常状態においては、第1トルク要求値TEtaのみが算出され(S100)、第1トルク要求値TEtaを実現するように電子スロットルバルブ8016が制御される(S102、S104)。なお、図7に示すように、第1トルク要求値TEtaと第1トルク要求値TEtaを実現したトルクとの間には多少の誤差が生じている。時刻t1までは、目標点火時期SAtgtはSAbaseに設定される(S106にてNO、S118、S120)。なお、第1トルク要求値TEtaを実現した実際のトルクは、上述の推定トルクに相当するものである。
時刻t1にて、直近トルク要求期間が開始されると(S106にてYES)、通常状態から併用状態に切り換えられる。併用状態においては、直近トルク要求期間が終了する時刻t3まで、第2トルク要求値TEsaが算出される(S110)とともに、第2トルク要求値TEsaにゲインKが付与される(S112)。
この際、ゲインK=1である絶対値優先期間(時刻t1から時刻t2までの期間)は、エンジントルクを第2トルク要求値TEsaに制御することを優先して目標点火時期SAtgtが算出される(S114にてYES、S116)。これにより、第2トルク要求値TEtaを実現した実際のエンジントルクは、少し遅れて第2トルク要求値TEsa程度まで低下される。なお、図7に示すように、この場合においても、第2トルク要求値TEsaと第2トルク要求値TEtaを実現した実際のトルクとの間には多少の誤差が生じる。
ここで、従来においては、時刻t2を過ぎると、単純に第2トルク要求値TEsaを第1トルク要求値TEtaに収束させていた。しかしながら、図7に示すように、推定トルク>第1トルク要求値TEtaであるため、上述の図3を参照して説明した算出手法で目標点火時期SAtgtを算出すると、直近トルク要求期間が完了する時刻t3の直前においてもトルクダウン率Rが0パーセントよりも大きくなるので、目標点火時期SAtgtは基準値SAbaseよりも遅角側となり基準値SAbaseに戻されない。そのため、図7の一点鎖線で示すように、併用状態から通常状態に切り換えられる時刻t4においてエンジントルクの連続性を確保することができなかった。
そこで、本実施の形態においては、時刻t2を過ぎてゲインKが1から徐々に減少されると(S114にてNO)、目標点火時期SAtgtがゲインKの減少に応じて徐々に進角され、直近トルク要求期間が終了する時刻t3にてゲインKが0となった時点で目標点火時期SAtgtが基準値SAbaseに戻される(S118)。これにより、第2トルク要求値TEtaを実現したトルクは徐々に増加し、時刻t4で第1トルク要求値TEtaを実現したトルク(すなわち推定トルク)に収束される。そのため、時刻t4において実際のエンジントルクの連続性が確保される。
さらに、本実施の形態においては、点火遅角量をゲインKに比例させるのではなく、トルクダウン率(すなわち実際のエンジントルク)をゲインKに比例させているため、併用状態から通常状態への切り換えの際のトルクの増加をよりスムーズに行なうことができる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置は、直近トルクが要求されると、第2トルク要求値を算出するとともに、その第2トルク要求値に対して、エンジントルクの絶対値および連続性のいずれを優先するのかを示す情報を付与する。そのため、付与された情報に応じてエンジントルクの絶対値および連続性のいずれかを優先したエンジントルク制御が可能となる。
<変形例>
なお、上述の実施の形態において、エンジントルクの絶対値と連続性とのいずれを優先するのかを示す情報として、0と1との間で連続的に変化するゲインKを用いたが、ゲインKに代えて、0と1とのいずれかの値に設定される連続性フラグflagを用いるようにしてもよい。
たとえば、図8に示すように、直近トルク要求期間の予め定められた時点から第1トルク要求値TEtaに収束する従来の第2トルク要求値TEsaに対して、連続性フラグflagを付与するようにしてもよい。なお、図8においては、連続性フラグflag=0の場合にエンジントルクの絶対値を優先することを示し、連続性フラグflag=1の場合に、エンジントルクの連続性を優先することを示す。
そして、連続性フラグflag=0の場合に、エンジントルクを第2トルク要求値TEsaに制御することを優先し、連続性フラグflag=1の場合にエンジントルクの連続性を優先するように、目標点火時期SAtgtを算出すればよい。エンジントルクの連続性を優先する手法としては、たとえば、TEsa/TEta(第1トルク要求値TEtaと第2トルク要求値TEsaとの比)を算出し、このTEsa/TEtaが1に近づくほど目標点火時期SAtgtを基準値SAbaseに収束させればよい。このようにすると、TEsa/TEtaが1に近づくほどエンジントルクが推定トルクに収束するので、ゲインKを用いた場合と同様に、エンジントルクの連続性が確保される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る制御装置が搭載される車両の構造を示す図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置のシステム構成を示す図である。 目標点火時期とトルクダウン率との関係を示す図(その1)である。 第2トルク要求値と、第2トルク要求値に付与されるゲインKとを示す図である。 目標点火時期とトルクダウン率との関係を示す図(その2)である。 本発明の実施の形態に係る制御装置の制御構造を示すフローチャートである。 エンジントルク、ゲインK、目標点火時期SAtgtのタイミングチャートである。 第2トルク要求値と、第2トルク要求値に付与される連続性フラグを示す図である。
符号の説明
1000 エンジン、1004 補機、2000 オートマチックトランスミッション、2100 トルクコンバータ、3000 プラネタリギヤユニット、4000 油圧回路、5000 プロペラシャフト、6000 デファレンシャルギヤ、7000 後輪、8000 ECU、8002 ROM、8004 シフトレバー、8006 ポジションスイッチ、8008 アクセルペダル、8010 アクセル開度センサ、8012 エアフローメータ、8016 電子スロットルバルブ、8018 スロットル開度センサ、8020 エンジン回転数センサ、8022 入力軸回転数センサ、8024 出力軸回転数センサ、8026 油温センサ、8028 水温センサ、8030 点火装置、9000 PDRM、9100 パワートレーンマネージャ、9102,9106 調停部、9104 トルク変換部、9110 VDIMシステム、9120 制振制御システム、9130 最高車速制限システム、9140 ECTトルク制御システム、9150 トルク要求値算出部、9152 第1トルク要求値算出部、9154 第2トルク要求値算出部、9200 エンジン制御システム、9202 スロットル開度制御部、9204 推定トルク算出部、9206 点火時期制御部。

Claims (10)

  1. 第1装置と第2装置とによって出力トルクが調整されるエンジンの制御装置であって、
    前記エンジンが搭載される車両の状態に基づいて、前記第1装置の制御に用いられる第1のトルク要求値および前記第2装置の制御に用いられる第2のトルク要求値を算出する算出部と、
    前記第1のトルク要求値および前記第2のトルク要求値に基づいて前記第1装置および前記第2装置を制御する制御部とを含み、
    前記算出部は、エンジントルクの大きさおよびエンジントルクの連続性のいずれを優先するのかを示す優先情報を前記第2のトルク要求値に付与する、エンジンの制御装置。
  2. 前記算出部は、
    前記第1のトルク要求値を算出する第1算出部と、
    前記第2のトルク要求値を算出するとともに、前記優先情報を前記第2のトルク要求値に付与する第2算出部とを含み、
    前記制御部は、
    前記第1のトルク要求値に基づいて前記第1装置を制御する第1制御部と、
    前記第2のトルク要求値および前記優先情報に基づいて前記第2装置を制御する第2制御部とを含む、請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記第2算出部は、前記第2のトルク要求値を一時的に算出し、
    前記第2制御部は、前記優先情報が前記エンジントルクの大きさを優先することを示す場合、エンジントルクが前記第2のトルク要求値に応じたトルクとなるように前記第2装置を制御し、前記優先情報が前記エンジントルクの連続性を優先することを示す場合、前記第2のトルク要求値の算出停止に伴なって前記第2制御部による制御を完了する直前のエンジントルクと、前記第1制御部によって制御されるエンジントルクとの連続性が確保されるように前記第2装置を制御する、請求項2に記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記第2制御部は、前記第2のトルク要求値が算出されていない場合、前記第2装置の作動量を予め定められた基準量に制御し、前記第2のトルク要求値が算出された場合かつ前記優先情報が前記エンジントルクの連続性を優先することを示す場合、前記優先情報に応じて前記第2装置の作動量を前記基準量に収束させる、請求項3に記載のエンジンの制御装置。
  5. 前記優先情報は、第1の値と第2の値との間で連続的に変化する変数であり、前記第1の値である場合にエンジントルクの大きさを優先することを示し、前記第1の値から前記第2の値に変化する場合にエンジントルクの連続性を優先することを示し、
    前記第2制御部は、前記変数が前記第1の値から前記第2の値に変化する場合に、前記変数の値に応じて前記第2装置の作動量を前記基準量に収束させる、請求項4に記載のエンジンの制御装置。
  6. 前記第2制御部は、前記第2装置の作動量を前記基準量に収束させる際、前記第2制御部によって制御されるエンジントルクを前記変数の値に比例させる、請求項5に記載のエンジンの制御装置。
  7. 前記優先情報は、第1の値および第2の値のいずれかの値に設定されるフラグであり、前記フラグが前記第1の値に設定された場合にエンジントルクの大きさを優先することを示し、前記フラグが前記第2の値に設定された場合にエンジントルクの連続性を優先することを示し、
    前記第2制御部は、前記フラグが前記第2の値である場合、前記第1のトルク要求値と前記第2のトルク要求値との比に基づいて前記第2装置の作動量を前記基準量に収束させる、請求項4に記載のエンジンの制御装置。
  8. 前記第2制御部は、前記第2装置の作動量を前記基準量に収束させる際、前記第2制御部によって制御されるエンジントルクを前記前記第1のトルク要求値と前記第2のトルク要求値との比に比例させる、請求項7に記載のエンジンの制御装置。
  9. 前記第1装置は、前記エンジンの吸気量を調整するバルブであり、
    前記第2装置は、前記エンジンの点火装置であり、
    前記第1制御部は、前記バルブの作動量を制御し、
    前記第2制御部は、前記点火装置による点火時期を制御する、請求項1〜8のいずれかに記載のエンジンの制御装置。
  10. 第1装置と第2装置とによって出力トルクが調整されるエンジンの制御装置が行なう制御方法であって、
    前記エンジンが搭載される車両の状態に基づいて、前記第1装置の制御に用いられる第1のトルク要求値および前記第2装置の制御に用いられる第2のトルク要求値を算出するステップと、
    前記第1のトルク要求値および前記第2のトルク要求値に基づいて前記第1装置および前記第2装置を制御するステップとを含み、
    前記第1のトルク要求値および前記第2のトルク要求値を算出するステップは、エンジントルクの大きさおよびエンジントルクの連続性のいずれを優先するのかを示す優先情報を前記第2のトルク要求値に付与する、エンジンの制御方法。
JP2008267528A 2008-10-16 2008-10-16 エンジンの制御装置および制御方法 Withdrawn JP2010096086A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008267528A JP2010096086A (ja) 2008-10-16 2008-10-16 エンジンの制御装置および制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008267528A JP2010096086A (ja) 2008-10-16 2008-10-16 エンジンの制御装置および制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010096086A true JP2010096086A (ja) 2010-04-30

Family

ID=42257945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008267528A Withdrawn JP2010096086A (ja) 2008-10-16 2008-10-16 エンジンの制御装置および制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010096086A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4265625B2 (ja) 車両の駆動力制御装置
JP4678444B2 (ja) 車両の制御装置
JP5195932B2 (ja) 車両の制御装置および制御方法
JP5257508B2 (ja) 駆動源の制御装置および制御方法
Kuwahara et al. Toyota’s new integrated drive power control system
JP2009167873A (ja) 動力源の制御装置
JP4600540B2 (ja) 駆動源の制御装置
JP2009173158A (ja) パワートレーンの制御装置
JP5231948B2 (ja) エンジンの制御装置および制御方法
JP2007309449A (ja) 自動変速機のトルク制御装置
JP4702429B2 (ja) 駆動源の制御装置
JP2010084691A (ja) 車両の制御装置
JP2010096086A (ja) エンジンの制御装置および制御方法
JP4872985B2 (ja) 駆動源の制御装置
JP6318950B2 (ja) 車両の制御装置
JP2005133895A (ja) 自動変速制御装置
JP4911112B2 (ja) エンジンの制御装置
JP5082883B2 (ja) パワートレーンの制御装置
JP4957566B2 (ja) パワートレーンの制御装置
JP2009250085A (ja) 駆動源の制御装置
JP2009250084A (ja) 駆動源の制御装置
JP2009243284A (ja) 駆動源の制御装置
JP2010210064A (ja) 車両の制御装置および制御方法
JP2010236416A (ja) 車両の異常判定装置
JP2006266151A (ja) エンジン制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20120110