JP2010095645A - 低熱膨張率エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

低熱膨張率エポキシ樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 低熱膨張率で取り扱い性のよい、安価で信頼性の高い回路基板を提供する。
【解決手段】(A)グリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂化合物、(B)フェノール性水酸基を3つ以上有する硬化剤、(C)2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンゾイミダゾールまたは該化合物塩を含有する絶縁樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、回路基板用エポキシ樹脂組成物、それを用いたビルドアップ材、樹脂付き銅箔、プリプレグ、銅張積層板、シールド板及び回路基板に関する。
近年、電子機器の小型化・軽量化・高速化の要求が高まり、半導体実装基板の薄型化・高密度化が進んでいる。基板の薄型化に伴い、実装時のチップと基板の熱膨張率の差により発生する基板のそりや応力が、重大な問題になってきている。基板のそりや応力を低減するには、コア基板の高剛性化及び低熱膨張率化、ビルドアップ層の低弾性率化および低熱膨張率化が有効である。また、基板の高密度化に伴い、層数の増加や層間接続穴の小径化が進んでおり、膨張率の影響により、接続信頼性が低下しやすいという問題も生じている。これらの問題の解決にも、基板の低熱膨張率化が有効である。以上の理由より、たとえばナフタレン骨格やアントラセン骨格のような剛直な骨格を有する材料を使用した低熱膨張率材料が開発されてきた。
特開2002−20456
しかし、低熱膨張率を示す剛直な骨格を有する材料は、従来用いられてきたノボラック型の樹脂などと比較し、結晶化のため取り扱いが困難であり、耐熱性の面で満足出来ないものであった。また、生産性も十分ではなかった。
そこで発明者は、鋭意検討の結果、剛直な骨格を有する材料を使用せず、また、溶剤に可溶で取り扱い性の高い2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンゾイミダゾールを用いることにより、電子機器のさらなる小型化に伴う実装基板の薄型化に対応するため、従来の基板材料の特性を損なわずに熱膨張率を低減した樹脂組成物、およびそれを用いた基板材料を発明した。本発明は、低熱膨張率で取り扱い性のよい、安価で信頼性の高い回路基板を提供するものである。
本発明は、以下のことを特徴とする。
(1)(A)グリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂化合物、(B)フェノール性水酸基を3つ以上有する硬化剤、(C)2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンゾイミダゾールまたは該化合物塩、を含有する回路基板用絶縁樹脂組成物。
(2)(A)グリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂化合物、(B)フェノール性水酸基を3つ以上有する硬化剤、(C)2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンゾイミダゾールまたは該化合物塩、(D)無機充填材、を含有する回路基板用絶縁樹脂組成物。
(3)(A)のエポキシ樹脂化合物がノボラック型エポキシ樹脂である、(1)または(2)記載の回路基板用絶縁樹脂組成物。
(4)(B)の硬化剤がノボラック樹脂である、(1)〜(3)記載の樹脂組成物。
(5)(B)の硬化剤がフロログルシノールである、(1)〜(3)記載の樹脂組成物。
(6)(D)の無機充填材がシリカである、(2)〜(5)記載の絶縁樹脂組成物。
(7)(D)の無機充填材の最大径が5μm以下である、(2)〜(6)記載の樹脂組成物。
(8)(1)〜(7)の絶縁樹脂組成物をフィルム状に成形して半硬化させた、ビルドアップ材料。
(9)(1)〜(7)の絶縁樹脂組成物を銅箔上に塗工して半硬化させた、樹脂付き銅箔。
(10)(1)〜(7)の絶縁樹脂組成物の有機溶剤溶液を基材に含浸し、乾燥して半硬化させた、プリプレグ。
(11)(8)のビルドアップ材、(9)の樹脂付き銅箔、(10)のプリプレグのうち、少なくともいずれか1つを用いる銅張積層板。
(12)(8)のビルドアップ材、(9)の樹脂付き銅箔、(10)のプリプレグ、(11)の銅張積層板のうち、少なくともいずれか1つを用いるシールド板。
(13)(8)のビルドアップ材、(9)の樹脂付き銅箔、(10)のプリプレグ、(11)の銅張積層板、(12)のシールド板のうち、少なくともいずれか1つを用いる回路基板。
本発明によると、一般的なイミダゾール化合物で硬化した同系統のエポキシ樹脂と比較して、熱膨張率の低いエポキシ樹脂を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明は、(A)グリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂化合物、(B)フェノール性水酸基を3つ以上有する硬化剤、(C)2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンゾイミダゾールまたは該化合物塩、からなる絶縁樹脂組成物に関するものである。(A)および(B)を主成分とすることにより、従来のエポキシ樹脂組成物と同様、耐薬品性や耐熱性、絶縁信頼性などの回路基板基本特性に優れる樹脂が得られる。本発明の効果である熱膨張率低減は、(C)成分の導入によって達成される。
(A)のエポキシ樹脂化合物としては、グリシジル基を2つ以上有する化合物であれば特に限定されるものではない。耐熱性や価格の点からは、ノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。ノボラック型エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキレンノボラック型エポキシ樹脂、アラルキレンノボラック型エポキシ樹脂、フェノールサリチルアルデヒドノボラック型エポキシ樹脂、低級アルキル基置換フェノールサリチルアルデヒドノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン含有ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、などが挙げられる。ノボラック型以外のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、テトラキスフェノールエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、結晶性エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン構造を有するエポキシ樹脂 、アントラセン構造を有するエポキシ樹脂、ピレン構造を有するエポキシ樹脂、メソゲン骨格エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)の硬化剤としては、フェノール性水酸基を3つ以上有する硬化剤であれば特に限定されない。耐熱性や難燃性、価格の点から、ノボラック型フェノール樹脂であることが好ましい。また、低熱膨張率化の点からは、ナフタレン構造を有するフェノール化合物、アントラセン構造を有するフェノール化合物、ピレン構造を有するフェノール化合物、メソゲン骨格を有するフェノール化合物、フロログルシノール、などが好ましい。本発明において、硬化剤としてフロログルシノールを使用すると、高耐熱低熱膨張率樹脂が得られる。ノボラック型フェノール樹脂としては、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビフェニルアラルキレンノボラック型フェノール樹脂、ナフタレン含有ノボラック型フェノール樹脂、ビスフェノールAノボラック型フェノール樹脂、などが挙げられる。ノボラック型以外のフェノール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、レゾルシン、カテコール、トリスフェノールメタン、テトラキスフェノールエタン、ジシクロペンタジエン型フェノール化合物、ビフェニル型フェノール化合物、ナフタレン構造を有するフェノール化合物、アントラセン構造を有するフェノール化合物、ピレン構造を有するフェノール化合物、メソゲン骨格を有するフェノール化合物、トリヒドロキシベンゼンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
通常、(A)のエポキシ樹脂化合物、(B)の硬化剤からなる樹脂系には、硬化促進剤としてイミダゾール化合物が添加される。一般的に硬化促進剤として用いられるイミダゾール化合物の具体例としてはイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリン等が挙げられる。これらのイミダゾール化合物は、エポキシ樹脂化合物とフェノール化合物との反応を促進すると同時に、エポキシ樹脂化合物同士の自己重合反応も促進する。すなわち、エポキシ樹脂化合物にイミダゾール化合物を添加して加熱すると、フェノール硬化剤を添加しなくても硬化反応が進行する。これにより、硬化反応による網目構造形成が密に行われ、一般的に高耐熱性を有する樹脂硬化物となる。
本発明の(A)や(B)のようにエポキシ樹脂化合物やフェノール化合物がともに多官能であれば、理想的には一定規模以上の原子団はほぼ全てが上記反応により網目構造全体と2か所以上で結合し、網目構造内に取り込まれる。しかし、実際にはエポキシ樹脂化合物の自己重合反応の割合を精密に制御することは困難であるため、硬化反応後にエポキシ樹脂化合物のグリシジル基またはフェノール化合物の水酸基が過剰になっている。このため、わずかではあるが、樹脂の網目構造に対し1か所しか結合していない原子団、または網目構造と結合していない原子団が現れることになる。該原子団は網目構造の中に取り込まれた原子団よりも自由に熱運動できるため、温度上昇による原子団の占有体積膨張率が大きくなる。これは、樹脂硬化物全体の熱膨張率を増加させる要因となる。エポキシ基:硬化剤のフェノール性水酸基の当量比は、0.9〜1.1の範囲であることが好ましく、0.95〜1.05の範囲であることがより好ましく、0.99〜1.01の範囲であることがさらに好ましい。
本発明のイミダゾール化合物は、(C)2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンゾイミダゾールまたは該化合物塩に限定するものである。該化合物は、上述したようなエポキシ樹脂化合物の自己重合反応を促進しない。すなわち、エポキシ樹脂化合物に該化合物を添加して加熱しても、硬化反応は進行しない。このため、硬化剤を添加した場合でも、一般的なイミダゾール化合物を使用したときと比較して硬化物の網目構造の密度が低下し、それによって硬化物のガラス転移温度(Tg)が若干低下する。このような理由から、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンゾイミダゾールまたは該化合物塩は、高耐熱性が要求される回路基板絶縁材料用途では好んで使用されることがなかった。しかし、低熱膨張率化の観点からは該化合物は極めて有用であり、エポキシ樹脂化合物とフェノール化合物との間の反応のみを促進することで、グリシジル基やフェノール性水酸基を従来以上に効率よく反応させることが可能になる。硬化促進剤としての十分な効果を得るためには、エポキシ樹脂化合物100重量部に対して0.003重量部以上使用することが好ましく、熱膨張率や伸び等の観点から10重量部以下が好ましい。以上により、半導体チップ実装時の反り低減や実装信頼性向上に有効な線熱膨張率60ppm/℃未満の樹脂が安価に得られる。
(D)の無機充填材は樹脂組成物の特性に悪影響を及ぼさない限り特に限定されるものではない。無機充填剤としては、アルミナ、酸化チタン、マイカ、シリカ、ベリリア、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、炭酸アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、焼成クレー等のクレー、タルク、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、炭化ケイ素等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。熱膨張率および価格の点から、(D)の無機充填材はシリカであることが好ましい。
また、無機充填剤の形状、粒径についても特に制限はなく、通常、粒径0.01μm〜50μmのものが好適に用いられる。微細配線形成時の穴あけ性や絶縁信頼性の点から、0.1μm〜5μmの球状溶融シリカであることがより好ましい。無機充填材の添加量についても特に制限はないが、回路基板用絶縁材料であれば、通常20〜60重量%が好適に用いられる。無機充填材の量が多いほど一般的に熱膨張率は低下するが、多すぎると回路加工性や絶縁信頼性に悪影響を及ぼす。
また、本実施形態に係る絶縁樹脂組成物には、必要に応じて難燃剤等の各種添加剤を更に配合してもよい。
上記難燃剤としては特に限定されないが、臭素系、リン系、金属水酸化物等の難燃剤が好適に用いられる。より具体的には、臭素系難燃剤としては、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等の臭素化エポキシ樹脂、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビステトラブロモフタルイミド、1,2−ジブロモ−4−(1,2−ジブロモエチル)シクロヘキサン、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリスチレン及び2,4,6−トリス(トリブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジン等の臭素化添加型難燃剤、トリブロモフェニルマレイミド、トリブロモフェニルアクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、テトラブロモビスフェノールA型ジメタクリレート、ペンタブロモベンジルアクリレート及び臭素化スチレン等の不飽和二重結合含有の臭素化反応型難燃剤が挙げられる。
リン系難燃剤としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジルジ−2,6−キシレニルホスフェート及びレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)等の芳香族系リン酸エステル、フェニルホスホン酸ジビニル、フェニルホスホン酸ジアリル及びフェニルホスホン酸ビス(1−ブテニル)等のホスホン酸エステル、ジフェニルホスフィン酸フェニル、ジフェニルホスフィン酸メチル、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド誘導体等のホスフィン酸エステル、ビス(2−アリルフェノキシ)ホスファゼン、ジクレジルホスファゼン等のホスファゼン化合物、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラム、ポリリン酸アンモニウム及び赤リン等のリン系難燃剤を例示できる。また、金属水酸化物難燃剤としては水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等が例示される。上述の難燃剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る絶縁樹脂組成物は、公知の方法で配合、混合することにより製造することができる。また、上述した樹脂組成物を溶媒に溶解又は分散させることにより、本発明の樹脂ワニスを得ることができる。該溶媒は特に限定するものではないが、具体例としては、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコールモノメチルエーテル、カルビトール、ブチルカルビトール等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、メトキシエチルアセテート、エトキシエチルアセテート、ブトキシエチルアセテート、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の含窒素類等の溶媒が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
かかる熱硬化性樹脂組成物のワニスを塗工・乾燥することでビルドアップ材や樹脂付き銅箔、プリプレグを作製することができる。さらに、これらをプレス積層し、銅張積層板やシールド板、回路基板を作製することもできる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(ワニス1)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン100gに(A)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂DER−331−L(ダウケミカル社製、商品名)を59.52g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を40.48g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンゾイミダゾール(化1)を0.042g(エポキシ比0.07phr)加え、均一になるように撹拌してワニス1を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、774秒であった。
Figure 2010095645
(樹脂組成物1)
ワニス1を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で13分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物1を得た。
(樹脂板1)
樹脂組成物1を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板1を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は69.9ppm/℃、ガラス転移温度は138.1℃であった。
(実施例2)
(ワニス2)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂DER−331−L(ダウケミカル社製、商品名)を59.52g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を40.48g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として化1・イソシアヌル酸塩を0.179g(エポキシ比0.3phr)加え、均一になるように撹拌してワニス2を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、511秒であった。
(樹脂組成物2)
ワニス2を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で9分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物2を得た。
(樹脂板2)
樹脂組成物2を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板2を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は72.8ppm/℃、ガラス転移温度は136.3℃であった。
(実施例3)
(ワニス3)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂DER−331−L(ダウケミカル社製、商品名)を59.52g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を40.48g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として化1・こはく酸塩を0.107g(エポキシ比0.18phr)加え、均一になるように撹拌してワニス3を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、544秒であった。
(樹脂組成物3)
ワニス3を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で9分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物3を得た。
(樹脂板3)
樹脂組成物3を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板3を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は73.3ppm/℃、ガラス転移温度は129.4℃であった。
(実施例4)
(ワニス4)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂N770(大日本インキ化学工業社製、商品名)を61.36g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を38.64g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として化1を0.031g(エポキシ比0.05phr)加え、均一になるように撹拌してワニス4を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、475秒であった。
(樹脂組成物4)
ワニス4を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で8分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物4を得た。
(樹脂板4)
樹脂組成物4を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板4を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は63.6ppm/℃、ガラス転移温度は194.2℃であった。
(実施例5)
(ワニス5)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂N770(大日本インキ化学工業社製、商品名)を61.36g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を38.64g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として化1・イソシアヌル酸塩を0.092g(エポキシ比0.15phr)加え、均一になるように撹拌してワニス5を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、470秒であった。
(樹脂組成物5)
ワニス5を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で8分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物5を得た。
(樹脂板5)
樹脂組成物5を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板5を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は63.1ppm/℃、ガラス転移温度は192℃であった。
(実施例6)
(ワニス6)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂N770(大日本インキ化学工業社製、商品名)を61.36g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を38.64g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として化1・こはく酸塩を0.043g(エポキシ比0.07phr)加え、均一になるように撹拌してワニス6を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、510秒であった。
(樹脂組成物6)
ワニス6を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で9分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物6を得た。
(樹脂板6)
樹脂組成物6を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板6を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は63.6ppm/℃、ガラス転移温度は184.1℃であった。
(実施例7)
(ワニス7)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン100gに(A)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂DER−331−L(ダウケミカル社製、商品名)を80.65g、(B)硬化剤としてフロログルシノールを19.35g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として化1を0.323g(エポキシ比0.4phr)加え、均一になるように撹拌してワニス7を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、765秒であった。
(樹脂組成物7)
ワニス7を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で13分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物7を得た。
(樹脂板7)
樹脂組成物7を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板7を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は68.6ppm/℃、ガラス転移温度は136.8℃であった。
(実施例8)
(ワニス8)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン100gに(A)エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂N770(大日本インキ化学工業社製、商品名)を81.82g、(B)硬化剤としてフロログルシノールを18.18g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として化1を0.041g(エポキシ比0.05phr)加え、均一になるように撹拌してワニス8を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、520秒であった。
(樹脂組成物8)
ワニス8を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で9分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物8を得た。
(樹脂板8)
樹脂組成物8を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板8を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は58.9ppm/℃、ガラス転移温度は178.8℃であった。
(実施例9)
(ワニス9)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン100gに(A)エポキシ樹脂としてナフトール・フェノール混合ノボラック型エポキシ樹脂NC−7000L(日本化薬社製、商品名)を65.61g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を34.39g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として化1を0.098g(エポキシ比0.15phr)加え、均一になるように撹拌してワニス9を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、486秒であった。
(樹脂組成物9)
ワニス9を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で8分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物9を得た。
(樹脂板9)
樹脂組成物9を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板9を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は61.6ppm/℃、ガラス転移温度は166℃であった。
(実施例10)
(ワニス10)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン100gに(A)エポキシ樹脂としてナフタレン型2官能エポキシ樹脂HP−4032D(DIC社製、製品名)を54.05g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を45.95g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として化1を0.016g(エポキシ比0.03phr)加え、均一になるように撹拌してワニス10を得た。得られたワニスのゲルタイムを140℃で測定したところ、378秒であった。
(樹脂組成物10)
ワニス10を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて140℃で7分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物10を得た。
(樹脂板10)
樹脂組成物10を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板10を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は63.9ppm/℃、ガラス転移温度は138.8℃であった。
(比較例1)
(ワニス11)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂DER−331−L(ダウケミカル社製、商品名)を59.52g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を40.48g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として2 − エチル − 4 − メチルイミダゾールを0.048g(エポキシ比0.08phr)加え、均一になるように撹拌してワニス11を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、500秒であった。
(樹脂組成物11)
ワニス11を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で8分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物11を得た。
(樹脂板11)
樹脂組成物11を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板11を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は74.2ppm/℃、ガラス転移温度は142.5℃であった。
(比較例2)
(ワニス12)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂DER−331−L(ダウケミカル社製、商品名)を59.52g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を40.48g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として2−メチルベンゾイミダゾールを0.071g(エポキシ比0.12phr)加え、均一になるように撹拌してワニス12を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、482秒であった。
(樹脂組成物12)
ワニス12を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で8分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物12を得た。
(樹脂板12)
樹脂組成物12を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板12を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は76.9ppm/℃、ガラス転移温度は129.9℃であった。
(比較例3)
(ワニス13)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂DER−331−L(ダウケミカル社製、商品名)を59.52g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を40.48g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として化2を0.071g(エポキシ比0.12phr)加え、均一になるように撹拌してワニス13を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、554秒であった。
Figure 2010095645
(樹脂組成物13)
ワニス13を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で9分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物13を得た。
(樹脂板13)
樹脂組成物13を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板13を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は78.7ppm/℃、ガラス転移温度は139.2℃であった。
(比較例4)
(ワニス14)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂DER−331−L(ダウケミカル社製、商品名)を59.52g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を40.48g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として4−(2−ベンゾイミダゾリル)ブタン酸を0.107g(エポキシ比0.18phr)加え、均一になるように撹拌してワニス14を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、570秒であった。
(樹脂組成物14)
ワニス14を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で9分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物14を得た。
(樹脂板14)
樹脂組成物14を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板14を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は82ppm/℃、ガラス転移温度は122.6℃であった。
(比較例5)
(ワニス15)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂N770(大日本インキ化学工業社製、商品名)を61.36g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を38.64g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として2 − エチル − 4 − メチルイミダゾールを0.015g(エポキシ比0.03phr)加え、均一になるように撹拌してワニス15を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、527秒であった。
(樹脂組成物15)
ワニス15を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で9分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物15を得た。
(樹脂板15)
樹脂組成物15を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板15を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は65.4ppm/℃、ガラス転移温度は186.1℃であった。
(比較例6)
(ワニス16)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂N770(大日本インキ化学工業社製、商品名)を61.36g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を38.64g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として2−メチルベンゾイミダゾールを0.031g(エポキシ比0.05phr)加え、均一になるように撹拌してワニス16を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、450秒であった。
(樹脂組成物16)
ワニス16を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で8分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物16を得た。
(樹脂板16)
樹脂組成物16を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板16を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は64.3ppm/℃、ガラス転移温度は190.1℃であった。
(比較例7)
(ワニス17)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂N770(大日本インキ化学工業社製、商品名)を61.36g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を38.64g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として化2を0.031g(エポキシ比0.05phr)加え、均一になるように撹拌してワニス17を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、511秒であった。
(樹脂組成物17)
ワニス17を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で9分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物17を得た。
(樹脂板17)
樹脂組成物17を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板17を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は65.7ppm/℃、ガラス転移温度は192.8℃であった。
(比較例8)
(ワニス18)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂N770(大日本インキ化学工業社製、商品名)を61.36g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を38.64g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として4−(2−ベンゾイミダゾリル)ブタン酸を0.061g(エポキシ比0.1phr)加え、均一になるように撹拌してワニス18を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、539秒であった。
(樹脂組成物18)
ワニス18を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で9分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物18を得た。
(樹脂板18)
樹脂組成物18を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板18を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は72.2ppm/℃、ガラス転移温度は180.5℃であった。
(比較例9)
(ワニス19)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂N770(大日本インキ化学工業社製、商品名)を61.36g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を38.64g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として1−ベンジル−2−ペンチルベンゾイミダゾールを0.055g(エポキシ比0.09phr)加え、均一になるように撹拌してワニス19を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、552秒であった。
(樹脂組成物19)
ワニス19を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で9分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物19を得た。
(樹脂板19)
樹脂組成物19を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板19を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は64.9ppm/℃、ガラス転移温度は187.4℃であった。
(比較例10)
(ワニス20)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂N770(大日本インキ化学工業社製、商品名)を61.36g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を38.64g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として2−ペンチルベンゾイミダゾールを0.037g(エポキシ比0.06phr)加え、均一になるように撹拌してワニス20を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、493秒であった。
(樹脂組成物20)
ワニス20を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で8分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物20を得た。
(樹脂板20)
樹脂組成物20を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板20を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は65.7ppm/℃、ガラス転移温度は192.9℃であった。
(比較例11)
(ワニス21)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン53.8gに(A)エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂N770(大日本インキ化学工業社製、商品名)を61.36g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を38.64g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として2−(3−ヘプチル)ベンゾイミダゾールを0.049g(エポキシ比0.08phr)加え、均一になるように撹拌してワニス21を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、541秒であった。
(樹脂組成物21)
ワニス21を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で9分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物21を得た。
(樹脂板21)
樹脂組成物21を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板21を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は65ppm/℃、ガラス転移温度は187.5℃であった。
(比較例12)
(ワニス22)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン100gに(A)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂DER−331−L(ダウケミカル社製、商品名)を80.65g、(B)硬化剤としてフロログルシノールを19.35g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として2 − エチル − 4 − メチルイミダゾールを0.29g(エポキシ比0.36phr)加え、均一になるように撹拌してワニス22を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、717秒であった。
(樹脂組成物22)
ワニス22を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で15分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物22を得た。
(樹脂板22)
樹脂組成物22を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板22を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は69.8ppm/℃、ガラス転移温度は128.4℃であった。
(比較例13)
(ワニス23)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン100gに(A)エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂N770(大日本インキ化学工業社製、商品名)を81.82g、(B)硬化剤としてフロログルシノールを18.18g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として2 − エチル − 4 − メチルイミダゾールを0.041g(エポキシ比0.05phr)加え、均一になるように撹拌してワニス23を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、370秒であった。
(樹脂組成物23)
ワニス23を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で8分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物23を得た。
(樹脂板23)
樹脂組成物23を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板23を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は60ppm/℃、ガラス転移温度は230.6℃であった。
(比較例14)
(ワニス24)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン100gに(A)エポキシ樹脂としてナフトール・フェノール混合ノボラック型エポキシ樹脂NC−7000L(日本化薬社製、商品名)を65.61g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を34.39g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として2 − エチル − 4 − メチルイミダゾールを0.066g(エポキシ比0.1phr)加え、均一になるように撹拌してワニス24を得た。得られたワニスのゲルタイムを160℃で測定したところ、513秒であった。
(樹脂組成物24)
ワニス24を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で9分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物24を得た。
(樹脂板24)
樹脂組成物24を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板24を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は62.4ppm/℃、ガラス転移温度は186.8℃であった。
(比較例15)
(ワニス25)
ワニス希釈溶媒であるメチルエチルケトン100gに(A)エポキシ樹脂としてナフタレン型2官能エポキシ樹脂HP−4032D(DIC社製、製品名)を54.05g、(B)硬化剤としてオルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂KA−1165(大日本インキ工業製、商品名)を45.95g(エポキシ/硬化剤当量比1)、(C)硬化促進剤として2 − エチル − 4 − メチルイミダゾールを0.011g(エポキシ比0.02phr)加え、均一になるように撹拌してワニス25を得た。得られたワニスのゲルタイムを140℃で測定したところ、245秒であった。
(樹脂組成物25)
ワニス25を、卓上塗工機(PI−1210 FILMCOATER、自動塗工装置I型、テスター産業製)を用いてPETフィルム上にアプリケータで300μmギャップにて塗工し、すぐに温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて140℃で5分間乾燥した。PETフィルムから樹脂を剥離して粉末状にし、樹脂組成物25を得た。
(樹脂板25)
樹脂組成物25を厚さ1mmの型枠に入れ、銅箔ではさんでホットプレス(185℃90分、圧力4MPa)し、樹脂板25を得た。得られた樹脂板の線熱膨張率とガラス転移温度をTMA(TAインスツルメンツ社製TMA2940熱機械分析装置、昇温速度10℃/分、温度範囲:1st室温〜230℃,2nd室温〜260℃、圧縮法)で測定したところ、50℃から120℃の線熱膨張率は64.6ppm/℃、ガラス転移温度は150.3℃であった。
(シリカ入樹脂板の作製)
ワニス1〜25の作製過程で、まずメチルエチルケトンにシリカフィラーとしてSO−25R/75C(アドマテックス社製、製品名、粒径0.5μm)125gとエポキシシランカップリング剤5gを加えてから、その他は前記と同様の成分・量の材料を加えてシリカ入ワニス1〜25を得た。該シリカ入ワニスを同様に乾燥させ、シリカ入樹脂組成物1〜25を得た。該シリカ入樹脂組成物を同様にプレスし、シリカ入樹脂板1〜25を得た。
(基板の作製)
上記シリカ入ワニス1〜25をガラスクロスGA−7010(旭シュエーベル社製)に含浸させ、300μmのスリットを通過させた後に温風循環型防爆乾燥機(TABAI SAFETY OVEN SPH−200、TABAI ESPEC CORP.製)に入れて160℃で5分間乾燥し、シリカフィラーを含む樹脂分が約50質量%であるプリプレグを得た。該プリプレグを重ね、さらに両面を厚さ12μmの銅箔ではさんで、圧力4MPa、温度185℃で90分加熱加圧成型を行い、厚さ0.4mmの両面銅張積層板を得た。得られた銅張積層板をエッチングしたものを使用して、厚み方向の熱膨張率を樹脂板と同様にして測定した。
(パッケージ反り量の測定)
上記両面銅張積層板をBGA用に回路加工し、金型温度180℃、注入圧力75kg/cm2、硬化時間2分で225pBGAを成型し、175℃8時間で後硬化した。室温に冷却後、パッケージのゲート部から対角線方向に、パッケージ上面の高さの変位を表面粗さ計により測定し、ゲート部を基準とした最大の変位値を反り量(μm)とした。
(BGA耐はんだクラック性試験)
上記パッケージ8個を温度85℃相対湿度60%で192時間処理し、JEDECの方法にしたがってIRリフロー処理を行った。処理後のクラック等の不良を超音波探傷機で観察し、不良パッケージ数を数えた。
以上の評価結果を表1に示す。本発明のエポキシ樹脂組成物を用いたパッケージ基板は従来の同系統の比較材と比べて反り量が少なく、耐はんだクラック性も優れている。
Figure 2010095645

Claims (13)

  1. (A)グリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂化合物、(B)フェノール性水酸基を3つ以上有する硬化剤、(C)2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンゾイミダゾールまたは該化合物塩を含有する絶縁樹脂組成物。
  2. (A)グリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂化合物、(B)フェノール性水酸基を3つ以上有する硬化剤、(C)2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンゾイミダゾールまたは該化合物塩、(D)無機充填材を含有する樹脂組成物。
  3. (A)のエポキシ樹脂化合物がノボラック型エポキシ樹脂である、請求項1または2記載の絶縁樹脂組成物。
  4. (B)の硬化剤がノボラック樹脂である、請求項1〜3記載の樹脂組成物。
  5. (B)の硬化剤がフロログルシノールである、請求項1〜3記載の樹脂組成物。
  6. (D)の無機充填材がシリカである、請求項2〜5記載の樹脂組成物。
  7. (D)の無機充填材の最大径が5μm以下である、請求項2〜6記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7記載の樹脂組成物をフィルム状に成形して半硬化させたビルドアップ材料。
  9. 請求項1〜7記載の樹脂組成物を銅箔上に塗工して半硬化させた樹脂付き銅箔。
  10. 請求項1〜7記載の樹脂組成物の有機溶剤溶液を基材に含浸し、乾燥して半硬化させたプリプレグ。
  11. 請求項8記載のビルドアップ材料、請求項9記載の樹脂付き銅箔、請求項10記載のプリプレグのうち、少なくともいずれか1つを用いる銅張積層板。
  12. 請求項8記載のビルドアップ材料、請求項9記載の樹脂付き銅箔、請求項10記載のプリプレグ、請求項11記載の銅張積層板のうち、少なくともいずれか1つを用いるシールド板。
  13. 請求項8記載のビルドアップ材料、請求項9記載の樹脂付き銅箔、請求項10記載のプリプレグ、請求項11記載の銅張積層板、請求項12記載のシールド板のうち、少なくともいずれか1つを用る回路基板。
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