JP2010093998A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気変速機の機能を有するブラシレス構造の回転電機1を提供する。
【解決手段】回転電機1は、ハウジング2に固定された界磁鉄心7Aに巻装される界磁巻線7Bと、この界磁巻線7Bが発生する磁界により、互いに異なる極性に磁化される第一界磁極8bと第二界磁極8cとを有する第一回転子8と、内側巻線9bと外側巻線9cとを有し、両巻線が逆相接続されている第二回転子9と、固定子巻線10bを有する固定子10とを備える。第二回転子9は、第一回転子8が回転することで内側巻線9bに電圧が発生し、その発電に伴う回転反力(発電トルク)を受けて、第一回転子8と同一回転方向に回転しようとする。また、内側巻線9bに生じた発電によって外側巻線9cが励磁されると、外側巻線9cに回転磁界が生成されて、固定子巻線10bに誘導電流が生じるため、第二回転子9と固定子10との間に電動トルクが発生する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気変速機の機能を有するブラシレス構造の回転電機に関する。
従来技術として、2つのロータを同一軸芯上に配置した二重ロータ型複合モータが知られている。例えば、特許文献1に開示された複合モータは、エンジンの駆動軸に連結される入力軸と、車両の駆動輪に連結される出力軸との間に配置され、入力軸と一体に回転する第一ロータと、出力軸と一体に回転する第二ロータと、モータハウジングに固定されるステータとを備える。
第一ロータは、入力軸の外周に固定される第一ロータコアと、この第一ロータコアに巻装される電機子コイルとを有する。電機子コイルは、入力軸に取り付けられるスリップリングに接続され、さらに、スリップリングの外周に配置されるブラシを介して第一インバータに接続されている。
第二ロータは、第一ロータの径方向外側にギャップを有して配置され、アームを介して出力軸に連結される第二ロータコアと、この第二ロータコアの内周面に配置される内側磁石と、第二ロータコアの外周面に配置される外側磁石とを有する。内側磁極と外側磁極は、それぞれ、周方向に隣り合う磁極が異なる様に着磁されている。つまり、N極磁石とS極磁石とが周方向に交互に配置されている。なお、同文献1には、永久磁石に替えてかご型導体を用いる実施形態も示されている。
ステータは、第二ロータの径方向外側にギャップを有して配置されるステータコアと、このステータコアに巻装される多相巻線とを有し、この多相巻線が第二インバータに接続されている。
上記の複合モータの作動を車両発進の際を例に取り説明する。
車両の駆動輪が静止した状態では、駆動輪に連結された第二ロータが静止しているため、この第二ロータの内側磁石が形成するNS交互磁界は静止している。この状態でエンジンが回転を始めると、エンジンの駆動軸に連結された入力軸と一体に第一ロータが回転し、第二ロータの内側磁石が形成する磁界分布中を第一ロータの電機子コイルが移動することにより、電機子コイルに誘起電圧が発生する。この発生電圧は、スリップリングとブラシを経て第一インバータにより整流されて直流電力として出力され、主に第二インバータに供給される(一部はバッテリにも供給される)。この発電時には、第二ロータが発電反力、すなわち、発電に伴う回転反力を受けるため、この発電反力によって第二ロータに回転力が加わる。
また、発電電力を受電した第二インバータは、その電力を交流に変換してステータの多相巻線に供給することにより、多相巻線に回転磁界が形成されるため、その回転磁界と第二ロータの外側磁石との間に電動トルクが発生する。これにより、第二ロータは、上記の発電反力と電動トルクの働きにより、出力動力が増大する。
上記の様に、エンジンの動力効率のよい高速動力パワーを、低速な車両駆動輪に対してトルクを増大して作用させることができる。すなわち、電気的にトルクコンバータの作用をさせることができる。また、車両の制動停止時には、ステータと第二ロータとの間でステータの多相巻線に生じる電力を第二インバータを経由してバッテリに蓄電(回生)することもでき、この電力を次の発進や加速に利用することが可能である。
特許第3052820号公報
ところが、特許文献1に係る従来技術では、第一ロータが電機子として使用されるため、第一ロータの電機子コイルに大電力、大電流を出入りさせる必要がある。すなわち、電機子コイルへ大電力を受給電するためにスリップリングとブラシが必須となる。
しかし、スリップリングとブラシは、両者の摺動面に対するオイル汚損、あるいは塵埃の付着等の影響により接触不良を招き、電気的導通が不安定になる恐れがあるため、信頼性の確保が困難である。また、長期の継続使用により、ブラシの消耗およびスリップリングの摩耗を生じるため、スリップリングとブラシの保守を必要とするが、本製品(複合モータ)は、エンジンの駆動軸と車輪駆動系との間に組み込まれるため、例えば、スタータやオルタネータ等の補器部品とは異なり、本製品だけを簡単に取り外すことはできない。このため、スリップリングやブラシの保守および交換等のメンテナンスが容易ではない。
さらに、特許文献1に示される複合モータでは、電機子コイルを有する第一ロータがエンジンに駆動されて高速で回転するため、エンジンの振動を電機子コイルが直接受ける構成であり、且つ、電機子コイルに遠心力が作用するため、電機子コイルの安定した支持が困難であった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、電気変速機の機能を有するブラシレス構造の回転電機を提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明の回転電機は、軸受を介してハウジングに回転自在に支持される第一回転軸と、この第一回転軸と同一軸線上に配置され、且つ、軸受を介してハウジングに回転自在に支持される第二回転軸と、ハウジングの内部に回転不能に配置されると共に、第一回転軸の外周にギャップを有して環状の磁気回路を形成するボス部を有し、このボス部の外周に界磁巻線を巻回して構成される界磁形成部と、第一回転軸と一体に回転すると共に、界磁巻線が発生する磁界により、互いに異なる極性に磁化される第一界磁極と第二界磁極とを有する第一回転子と、この第一回転子の径方向外側にギャップを有して配置され、且つ、第二回転軸と一体に回転する第二回転子と、この第二回転子の径方向外側にギャップを有して配置されると共に、ハウジングに固定される固定子鉄心を有し、この固定子鉄心に固定子巻線を巻装して構成される固定子とを備える。
第一回転子は、第一界磁極と第二界磁極とがそれぞれ複数の爪状磁極によって構成され、且つ、互いの爪状磁極が界磁巻線の径方向外側にギャップを有して周方向に交互に配置されている。
第二回転子は、第二回転軸に固定されると共に、径方向の内周側と外周側とにそれぞれ複数のスロットが設けられた回転子鉄心と、この回転子鉄心の内周側に設けられたスロットに挿入される内側巻線と、回転子鉄心の外周側に設けられたスロットに挿入される外側巻線とを有し、内側巻線と外側巻線は、それぞれ三相以上を有する同一相数の多相コイルによって構成され、且つ、第二回転子の回転方向に対して内側巻線と外側巻線とが逆相接続されている。
本発明の回転電機は、界磁巻線に励磁電流を通電して磁界を発生させることにより、第一回転子に設けられた第一界磁極と第二界磁極とが互いに異なる極性に磁化される。例えば、第一界磁極を構成する複数の爪状磁極が全てN極となり、第二界磁極を構成する複数の爪状磁極が全てS極となる。ここで、第一回転軸に駆動力が伝達されて第一回転子が高速回転すると、第一回転子と第二回転子との間に回転差が生じるため、第二回転子の内側巻線に交流電圧が発生する。これにより、第二回転子は、発電に伴う回転反力(発電トルクと呼ぶ)を受けて、第一回転子と同一回転方向に回転しようとする。
さらに、内側巻線の発生電圧によって第二回転子の外側巻線が回転励磁される。ここで、内側巻線と外側巻線は、互いに同一相数の多相コイルによって構成され、且つ、逆相接続されているので、外側巻線には、第一回転子の回転方向とは逆方向に進行する回転磁界が生成される。この回転磁界により、固定子巻線に誘導電流が生じるため、第二回転子と固定子との間で回転トルクが発生する。この回転トルクは、固定子巻線を有する固定子が回転しないため、第二回転子を第一回転子の回転方向へ回すように作用する。これにより、第二回転子は、第一回転子との間に生じる発電トルクと、固定子との間に発生する回転トルクとの作用を受けて回転を始めることができる。その結果、高速回転する第一回転軸の動力を、低速大トルクの動力に変換して第二回転軸に伝達する電気変速機としての機能を有することができる。
上記の作動を行う本発明の回転電機は、界磁巻線を有する界磁形成部が回転することはなく、ハウジングの内部に回転不能に配置されているので、外部から界磁巻線に励磁電流を流すための経路にスリップリングとブラシを設ける必要はない。つまり、外部の電源より界磁巻線に直接通電できるので、界磁巻線の許容電流一杯まで通電できる。
さらに、スリップリングとブラシを廃止できるので、信頼性の高い製品を提供でき、且つ、消耗品であるブラシを使わないため、メンテナンスに掛かる手間を少なくできる。
また、本発明の界磁形成部は、磁気回路を形成するボス部の外周に界磁巻線を巻回して構成されるので、例えば、特許文献1に示される電機子コイルのようなコイルエンドが存在しない。これにより、界磁形成部と第一回転子とを軸方向にコンパクトに構成できるため、製品全体の小型化が可能である。
(請求項2の発明)
請求項1に記載した回転電機において、第二回転子は、内側巻線の磁極数より、外側巻線の磁極数の方が多く設定されていることを特徴とする。
例えば、第二回転子が停止している状態で第一回転子が回転駆動されると、内側巻線の磁極数と第一回転数との積に比例した比較的高い周波数の交流電圧が内側巻線に発生する。この発生電圧が第二回転子の外側巻線を励磁するとき、その外側巻線の磁極数が内側巻線の磁極数と同数であると、内側巻線に生成される回転磁界の速度と同じ速度の回転磁界が外側巻線に生成されるが、内側巻線の磁極数より外側巻線の磁極数の方が多く設定されていると、外側巻線に生成される回転磁界の速度は遅くなる。これにより、第二回転子が回転を始める起動時には、外側巻線に生成される回転磁界の速度が遅い方が固定子との相対速度が小さくなり、すべりが少なくなるため、誘導機のすべりとトルクとの基礎特性に従い、電動トルクは大きく作用することになる。従って、第一回転子に入力される高速低トルクの動力を、低速高トルクの動力に変換しやすくなる。
(請求項3の発明)
請求項1または2に記載した回転電機において、固定子巻線は、かご型短絡導体として形成されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、固定子巻線をインバータ等を介して外部の電源に接続する必要がなく、且つ、固定子巻線の構造を簡素化できるので、固定子の製造が容易であり、低コストにできる。また、振動に対して優れた剛性を持つ固定子にできる。
(請求項4の発明)
請求項1または2に記載した回転電機において、固定子巻線に位相制御回路が接続され、この位相制御回路により固定子巻線の電圧と電流との位相差を変えることができることを特徴とする。
上記の構成によれば、固定子巻線の電圧と電流との位相を位相制御回路により適宜にずらすことで、第二回転子と固定子との間の励磁が強化され、より大きな電動トルクを得ることが可能である。また、外部の電源に接続することなく、電力回路を不要にすることも可能であり、その場合、外部の電源との電力の出し入れや、配線ドロップ等がないため、簡素な構成にでき、且つ、低損失となる。
(請求項5の発明)
請求項1または2に記載した回転電機において、固定子巻線にインバータが接続されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、例えば、固定子巻線に発生する交流電力をインバータで整流して外部の蓄電装置に充電することができる。または、蓄電装置よりインバータを通じて固定子巻線に通電することもできる。この場合、第二回転子の外側巻線に生成される回転磁界の回転方向とは逆方向の回転磁界ができるように通電することで、誘導モータの二次側として働く固定子を、いわゆる「負すべりで二次励磁」する作用となるため、電池電力を電動トルクに換えて、第二回転子に加えて出力できる。
(請求項6の発明)
請求項5に記載した回転電機において、第一回転軸がエンジンの出力軸に連結され、第二回転子の回転をハウジングに対しロックできる拘束手段を備え、この拘束手段により第二回転子の回転を停止させた状態で、インバータを介して固定子巻線に通電する電流を制御することにより、第一回転子に回転力を発生させ、その回転力をエンジンの出力軸に伝達してエンジンを始動させるスタータモータとして働くことを特徴とする。この請求項6に係る発明では、蓄電電力を活用して第一回転子を電動駆動することができるので、エンジンを始動させるスタータモータとしての作用を発揮させることができる。
(請求項7の発明)
請求項1〜5に記載した何れかの回転電機において、第一回転子と第二回転子との間に両者間を断続できるクラッチを備えることを特徴とする。
この請求項7に係る発明では、例えば、第一回転軸の回転速度と第二回転軸の回転速度とが略等しくなった時に、クラッチを結合状態にする。つまり、クラッチを介して第一回転子と第二回転子とを連結する。これにより、第一回転子と第二回転子との速度差が少ない時は、電気的なエネルギ変換を行うことなく、第一回転子と第二回転子との間で直接動力伝達できるため、高効率なシステム運転が可能となる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1は回転電機1の構成を示す断面図である。
本実施例の回転電機1は、車両のエンジンと変速機との間に配置され、エンジンが発生する高速低トルクの動力を低速高トルクの動力へ電気的に変換する電気変速機としての機能を有している。
この回転電機1は、図1に示す様に、ハウジング2と、このハウジング2に軸受3を介して回転自在に支持される入力軸4と、ハウジング2に軸受5を介して回転自在に支持される出力軸6と、ハウジング2の内部に回転不能に配置される界磁形成部7と、入力軸4と一体に回転する第一回転子8と、第一回転子8の径方向外側にギャップを有して配置され、且つ、出力軸6と一体に回転する第二回転子9と、この第二回転子9の径方向外側にギャップを有してハウジング2に固定される固定子10と、第一回転子8と第二回転子9との間を断続できるクラッチ11等より構成される。
入力軸4は、エンジンのクランク軸(図示せず)に連結されている。
出力軸6は、車両の駆動輪(図示せず)に動力を伝達する車輪駆動系(例えば、変速機のギヤ軸)に連結されている。なお、入力軸4と出力軸6は、図1に示す様に、軸方向に対向して同一軸線上に配置されている。
界磁形成部7は、ハウジング2に固定される界磁鉄心7Aと、この界磁鉄心7Aに巻装される界磁巻線7Bとで構成される。
界磁鉄心7Aは、入力軸4の外周にギャップを有して環状に設けられ、界磁巻線7Bが発生する磁束を通すための磁気回路を形成している。
界磁巻線7Bは、界磁鉄心7Aに設けられる円筒状のボス部7aの外周にループ状に巻回され、図3に示す様に、車両の蓄電池12に接続されている。
第一回転子8は、入力軸4に固定されるディスク部8aと、このディスク部8aと一体に設けられる第一界磁極8bと、この第一界磁極8bと電気的に絶縁される第二界磁極8cとを有する。
ディスク部8aは、界磁鉄心7Aのボス部7aとの間にギャップを有して近接配置され、磁気回路の一部を形成している。
第一界磁極8bと第二界磁極8cは、図2に示す様に、それぞれ複数の爪状磁極によって構成される。互いの爪状磁極は、界磁巻線7Bの径方向外側を覆う様に軸方向へ突き出て設けられ、且つ、周方向に交互に噛み合う様に配置されている。
また、第一界磁極8bと第二界磁極8cは、互いの爪状磁極同士が、非磁性体である連結リング8dによって機械的に連結されている。さらに、第二界磁極8cは、図1に示す様に、複数の爪状磁極が界磁鉄心7Aとの間にギャップを有して近接配置されている。
この第一界磁極8bと第二界磁極8cは、蓄電池12から界磁巻線7Bに励磁電流が通電されると、界磁巻線7Bが発生する磁界により、互いに異なる極性に磁化される。つまり、第一界磁極8bを構成する複数の爪状磁極が全てS極またはN極となり、第二界磁極8cを構成する複数の爪状磁極が全てN極またはS極となる(図3参照)。
第二回転子9は、非磁性体である円板状のアーム部13を介して出力軸6に連結される回転子鉄心9aと、この回転子鉄心9aの内周側に巻装される内側巻線9bと、回転子鉄心9aの外周側に巻装される外側巻線9cとを有する。
回転子鉄心9aは、例えば、複数枚の薄板鉄板を積層して形成され、その内周側には、磁極数8に対し一相一極当たり1スロットとなる計24個のスロットが設けられ、外周側には、磁極数16に対し一相一極当たり1スロットとなる計48個のスロットが設けられている。
内側巻線9bは、三相のコイルを星型結線して構成され、回転子鉄心9aの内周側に設けられた24個のスロットに挿入されている。
外側巻線9cは、内側巻線9bと同じく三相のコイルを星型結線して構成され、回転子鉄心9aの外周側に設けられた48個のスロットに挿入されている。
また、内側巻線9bと外側巻線9cは、図3に示す様に、例えば、第二回転子9の回転方向を基準として見た場合に、三相のうち二相(図3ではV相とW相)のコイルを入れ替えて、逆相関係になるように接続されている。
固定子10は、複数枚の薄板鉄板を積層して形成される固定子鉄心10aと、この固定子鉄心10aに巻装される固定子巻線10bとを有する。なお、固定子巻線10bは、短絡された三相のかご型導体として形成されている。
クラッチ11は、図1に示す様に、第一回転子8のディスク部8aと、回転子鉄心9aに連結されるアーム部13との間に介在され、ディスク部8aとアーム部13との間を結合するオン状態と、ディスク部8aとアーム部13との間を切り離すオフ状態とを切り替えることができる。このクラッチ11の作動は、回転電機1の作動を制御する外部のECU(電子制御装置/図示せず)により制御される。
次に、回転電機1の作動を図3、図4を基に説明する。
a)車両発進時
車両発進時には、第二回転子9は停止しており、エンジンの回転が入力軸4に伝達されて、その入力軸4と一体に第一回転子8が回転を始める。この時、界磁巻線7Bの励磁回路に設けられるスイッチ14(図3参照)をオン操作して、車両の蓄電池12より界磁巻線7Bに励磁電流を通電する。これにより、第一界磁極8bを構成する複数の爪状磁極と、第二界磁極8cを構成する複数の爪状磁極とが互いに異なる極性に磁化される。この状態で、第一回転子8が回転すると、停止している第二回転子9との間で回転差が生じるため、第二回転子9の内側巻線9bに交流電圧が発生する。その結果、第二回転子9は、図3に矢印Aで示す様に、発電に伴う回転反力(発電トルク)を受けて、第一回転子8と同一回転方向に回転しようとする。
また、第二回転子9は、内側巻線9bに生じた発電によって外側巻線9cが励磁されることにより、外側巻線9cに回転磁界が生成される。この回転磁界は、内側巻線9bと外側巻線9cとが逆相接続されているので、内側巻線9bに生成される回転磁界の方向とは逆方向、つまり、第一回転子8の回転方向とは逆方向に進行する。
外側巻線9cに回転磁界が生じると、固定子巻線10bに誘導電流が流れるため、図3に矢印Bで示す様に、第二回転子9と固定子10との間に回転トルク(以下、電動トルクと呼ぶ)が発生する。この電動トルクは、固定子巻線10bを有する固定子10が回転しないため、第二回転子9を第一回転子8の回転方向へ回すように作用する。
これにより、第二回転子9は、第一回転子8との間に生じる発電トルクと、固定子10との間に発生する電動トルクの作用を受けて回転を始める。
この後、第二回転子9の回転速度が第一回転子8の回転速度に近づいてくると、両者の回転数差で生じる発電電力が次第に減少するため、図4に示す様に、発電トルク(破線グラフa)が減少していき、電動トルク(破線グラフb)も変動することにより、発電トルクと電動トルクとを合わせた総合トルク(実線グラフc)がゼロに近づいていく。なお、図4に示すグラフは、第一回転子8が1000rpmの時の、第二回転子9の回転数とトルクとの関係を示している。
第二回転子9に作用する総合トルクが減少して車両の加速が弱まると、エンジン回転数を増加させる操作(例えば、運転者がアクセルを踏む動作)が行われることにより、再び第一回転子8と第二回転子9との回転数差が確保される。その結果、第二回転子9に作用する総合トルクが増大して、第二回転子9が回転力を得ることにより、車両を加速していくことができる。
b)高速巡航時
この場合、入力軸4と出力軸6との回転数差は少なくなるが、原理的に発電トルクも電動トルクも弱まるため、入力軸4と出力軸6との間で、ある回転偏差を連続的に維持することになる。しかし、エンジン回転数が高い高速巡航時に入力軸4と出力軸6との回転偏差を連続的に維持することは、動力損失として無視できない。
そこで、高速巡航時には、入力軸4の回転速度と出力軸6の回転速度とが略等しくなった時に、ECUによりクラッチ11をオン状態に制御して、ディスク部8aとアーム部13との間を結合する。これにより、電気的なエネルギ変換を行うことなく、第一回転子8と第二回転子9との間で直接動力伝達でき、上記の回転偏差を解消できるので、高効率な走行が可能となる。
c)減速制動時
減速に入った時に、クラッチ11をオン状態にしていると、エンジンブレーキを効かせることができるが、そこまで必要のない時、つまり、運転者がエンジンブレーキを使う必要がないと判断した時は、ECUによりクラッチ11を解除する(オフ状態にする)。これにより、エンジン回転数は早期に低減して低回転となり、第二回転子9は、高速から次第に回転数を落としていくことになるが、第一回転子8との間には回転数差が生じている。すなわち、第二回転子9の方が第一回転子8より回転速度が高いため、第二回転子9から第一回転子8を見ると、第二回転子9の回転方向とは逆方向に回転する回転磁界が内側巻線9bに生成される。
このため、内側巻線9bと逆相に接続された外側巻線9cでは、第二回転子9の回転方向と同じ向きの回転磁界が生成され、その向きの回転磁界を固定子巻線10bに与えることになる。
これにより、固定子巻線10bでは、第二回転子9の進行方向の回転磁界を妨げるような誘導電流を生じるため、結局、第二回転子9を制動する作用が生じることになる。つまり、第二回転子9に連接される車両の駆動輪を制動する作用をすることになる。なお、この制動エネルギは、固定子巻線10bでの発熱となり、固定子鉄心10aと熱的に接触したハウジング2に伝熱されて、外気に放熱されることになる。
d)アイドル停止時
このアイドル停止時、つまり、車両が走行状態ではなく、エンジンのみ回転している時は、励磁回路のスイッチ14(図3参照)をオフ操作して、界磁巻線7Bに流れる励磁電流を遮断することで、無用のトルク発生や、界磁巻線7Bの発熱を防ぐことができる。
(実施例1の効果)
本実施例の回転電機1は、入力軸4に伝達されるエンジンの高速低トルクの動力を、低速高トルクの動力へ電気的に変換して、出力軸6に伝達する電気変速機の機能を果たすことができる。また、第二回転子9は、内側巻線9bの磁極数(本実施例では8極)より、外側巻線9cの磁極数(本実施例では16極)の方が多く設定されているので、次の作用効果が生まれる。
例えば、第二回転子9が停止している状態で、第一回転子8がエンジンにより回転駆動されると、内側巻線9bの磁極数と第一回転子8の回転数との積に比例した比較的高い周波数の交流電圧が内側巻線9bに発生する。
この内側巻線9bに発生する電圧が第二回転子9の外側巻線9cを励磁するとき、その外側巻線9cの磁極数が内側巻線9bの磁極数と同数であると、内側巻線9bに生成される回転磁界の進行速度と同じ速度の回転磁界が外側巻線9cに生成されるが、内側巻線9bの磁極数より外側巻線9cの磁極数の方が多く設定されていると、外側巻線9cに生成される回転磁界の進行速度は遅くなる。これにより、第二回転子9が回転を始める起動時には、外側巻線9cに生成される回転磁界の進行速度が遅い方が固定子10との相対速度が小さくなり、すべりが少なくなるため、誘導モータのすべりとトルクとの基礎特性に従い、電動トルクは大きく作用することになる。これにより、第一回転子8に入力されるエンジンの高速低トルクの動力を、低速高トルクの動力に変換しやすくなる。
また、本実施例の回転電機1は、界磁巻線7Bを有する界磁形成部7が回転することはなく、ハウジング2に固定されているので、外部から界磁巻線7Bに励磁電流を流すための励磁回路にスリップリングとブラシを設ける必要はない。つまり、スリップリングとブラシを介することなく、車両の蓄電池12より界磁巻線7Bに直接通電できるので、界磁巻線7Bの許容電流一杯まで励磁電流を流すことができる。その結果、より強い磁界を発生できるため、第二回転子9に働く回転トルク、つまり、発電トルクと電動トルクを大きくできる。
さらに、スリップリングとブラシを廃止できるので、簡素な構造に出来、信頼性の高い製品を提供できると共に、スリップリングとブラシに係わる保守、点検が不要であるため、製品寿命を延ばすことも可能である。
また、界磁形成部7は、界磁鉄心7Aに設けられるボス部7aの外周に界磁巻線7Bをループ状に巻回して構成されるので、例えば、特許文献1に示される電機子コイルのようなコイルエンドが存在しない。これにより、界磁形成部7と第一回転子8とを軸方向にコンパクトに構成できるため、製品全体の小型化が可能である。
さらに、特許文献1に示される様に、コイルエンドを有する電機子コイルを第一ロータに巻装した構成では、その第一ロータがエンジンに駆動されて高速で回転するため、遠心力に対する支持が困難である。これに対し、本実施例の回転電機1は、上記の様に、界磁巻線7Bを有する界磁形成部7が回転することはないので、界磁巻線7Bに遠心力が作用することはない。これにより、界磁巻線7Bを安定的に支持することができ、且つ、界磁巻線7Bを持たない第一回転子8の耐遠心力強度も向上できる。
また、本実施例の回転電機1では、固定子巻線10bをかご型短絡導体として形成しているため、例えば、スロットを有する鉄心にコイルを巻線する構造と比較した場合に、鉄心に巻線する手間が不要となる。その結果、固定子巻線10bの構造を簡素化できるので、固定子10の製造が容易であり、且つ、振動に対しても優れた剛性を有する固定子10にできる。
さらに、固定子巻線10bをかご型短絡導体として形成することにより、固定子巻線10bにインバータを通じて外部の電源から通電する必要がないので、インバータを使用することなく、低コスト化を図ることができる。
図5は実施例2に係る回転電機1の電気回路図である。
本実施例の回転電機1は、図5に示す様に、固定子巻線10bに位相制御回路15が接続され、この位相制御回路15により、固定子巻線10bの電圧と電流との位相をずらすことができる。
位相制御回路15は、例えば、複数個のダイオード15aとトランジスタ15bとで構成され、この複数個のダイオード15aとトランジスタ15bとが正極と負極に対して並列接続されている。なお、固定子巻線10bは、実施例1に記載したかご型短絡導体ではなく、例えば、星型に結線された三相コイルの各端子が位相制御回路15に接続されている。この固定子巻線10bに位相制御回路15を接続したこと以外の構成は、実施例1と同じである。
固定子巻線10bの電圧と電流との位相を位相制御回路15により最適に制御すると、図6に示す様に、第二回転子9に作用する電動トルクを大きくできる。具体的には、電圧と電流との位相差が約50(degE)の時に電動トルクが最大となる。
ここで、位相制御によって電動トルクが増加する理由を、実施例1の構成(位相制御しない場合)と比較しながら説明する。なお、解析に使用した回転電機1のモデルを図7に示す。このモデル図に示される第二回転子9は、実施例1に記載した様に、内周側が8極、24スロット、外周側が16極、48スロットに設定されている。また、固定子10は、第二回転子9の外周側と同じく、16極、48スロットに設定されている。
a)位相制御を行わない場合。
固定子巻線10bの電圧と電流との位相を制御しない、つまり、実施例1に記載した固定子巻線10bを有する構成では、図8(a)の解析結果に示す様に、外側巻線9cを流れる電流によって形成される磁界を略真向かいから打ち消す反作用電流が固定子巻線10bに流れるが、第二回転子9と固定子10は、同極性が略同位置にくるため、トルクは殆ど発揮できない。
なお、図8(a)に示す矢印aは、外側巻線9cを流れる電流による磁化方向と中心位置を表し、矢印bは、固定子巻線10bを流れる電流による磁化方向と中心位置を表している。
上記の作用を図8(b)のベクトル図を用いて説明する。
第二回転子9の内側巻線9bで発電された電流IR2が外側巻線9cに流れると、IR2と同相に磁束φR2が発生し、これによる固定子巻線10bでの誘導起電力es は、φR2に対して90度進んだ位置に発生する。実施例1に記載した固定子巻線10bは、短絡されており、端子電圧Vs がゼロとなるため、誘導起電力es と、巻線インピーダンスによる電圧降下Xs s とRs s とのベクトル和がゼロとなるように固定子巻線10bに短絡電流Is が流れる。
このIs による磁束φs は、φR2に対して略真反対に作用している。これにより、第二回転子9と固定子10は、図8(a)に示す矢印a、矢印bのように、回転周方向に同極性同士が合致する位置関係となるため、電磁力は径方向に反発作用し、周方向の作用は弱くなる。すなわち、電動トルクは効果的に作用しない作動となっている。
b)位相制御を行った場合。
固定子巻線10bの電圧と電流との位相を最適に制御すると、図9(a)の解析結果に示す様に、外側巻線9cを流れる電流によって形成される磁界に対し、固定子巻線10bに流れる電流の分布を最大のトルクが働く位置関係にずらすことができる。これにより、第二回転子9と固定子10は、回転周方向に同極性同士が略90度ずれた位置関係となるため、大きなトルクを得ることができる。
なお、図9(a)に示す矢印aは、外側巻線9cを流れる電流による磁化方向と中心位置を表し、矢印bは、固定子巻線10bを流れる電流による磁化方向と中心位置を表している。
上記の作用を図9(b)のベクトル図を用いて説明する。
第二回転子9の内側巻線9bで発電された電流IR2が外側巻線9cに流れると、IR2と同相に磁束φR2が発生し、これによる固定子巻線10bでの誘導起電力es は、φR2に対して90度進んだ位置に発生する。実施例2に示す固定子巻線10bは、位相制御回路15に接続されており、端子電圧Vs と電流Is との位相差を変化させることができる。これにより、φR2に対して略90度の位置関係に磁束φs を作用させることができる。これにより、第二回転子9と固定子10は、図9(a)に示す矢印a、矢印bのように、回転周方向に同極性同士が最も合致しない90度ずれた位置関係となるため、大きなトルクを発生させることができる。
なお、位相制御回路15とは、等価的にリアクタンス成分を制御するものであり、図9(b)に示すXpcのように小さくする作用もできる。この時、端子電圧Vs に対して約50度ほど電流Is を進ませると、φR2に対して90度の位置関係にφs を作用させる動作をもたらす。
上記の様に、固定子巻線10bの電圧と電流との位相を最適に制御することにより、実施例1に記載した固定子巻線10b(かご型短絡導体)を有する構成と比較して、電動トルクを大きくできる。位相制御をしない実施例1の構成と、位相制御を行った実施例2の構成とで電動トルクの大きさを比較した実験結果を図10に示す。
図中の破線グラフA1、B1、C1は、位相制御しない場合の電動トルクの大きさを示し、実線グラフA2、B2、C2は、位相制御した場合の電動トルクの大きさを示している。また、グラフA1、A2は、第一回転子8の回転数が500rpmの場合、グラフB1、B2は、第一回転子8の回転数が1000rpmの場合、グラフC1、C2は、第一回転子8の回転数が2000rpmの場合を示している。
この実験結果からも分かるように、さまざまな回転数において、位相制御をしない場合より、位相制御をした場合の方が大きな電動トルクを得ることができる。
図11は実施例3に係る回転電機1の電気回路図である。
本実施例の回転電機1は、固定子巻線10bにインバータ16が接続され、そのインバータ16が蓄電池12に接続されている。固定子巻線10bは、実施例2と同様に、例えば、星型に結線された三相コイルの各端子がインバータ16に接続されている。この固定子巻線10bにインバータ16を接続したこと以外の構成は、実施例1と同じである。
本実施例の場合、例えば、車両の減速制動時において、固定子10と第二回転子9との間で固定子巻線10bに生じる交流電力をインバータ16で整流して蓄電池12に充電(回生)することができ、この電力を次の発進や加速に利用することが可能である。
また、蓄電池12よりインバータ16を通じて固定子巻線10bに通電することもできる。この場合、図11に示す様に、第二回転子9の外側巻線9cに生成される回転磁界の回転方向とは逆方向の回転磁界ができるように通電することで、誘導モータの二次側として働く固定子10を、いわゆる「負すべりで二次励磁」する作用となるため、電池電力を電動力に換えて、第二回転子9に加えて出力できる。
なお、図11では、インバータ16が蓄電池12に接続されているが、蓄電池12に換えて、インバータ16に電気負荷を接続することもできる。この場合、固定子巻線10bに生じる交流電力をインバータ16で整流して電気負荷に供給することも可能である。
図12は実施例4に係る回転電機1の構成を示す断面図である。
本実施例の回転電機1は、実施例3に示した構成に加えて、第二回転子9の回転をハウジング2に対しロックできる拘束装置17を備えている。
拘束装置17は、例えば、図12に示す様に、第二回転子9に連結されるアーム部13とハウジング2との間に設けられ、外部のECU(図示せず)により制御される。
ECUは、例えば、エンジンを始動する際に、拘束装置17を作動させると共に、固定子巻線10bに接続されたインバータ16の作動を制御する。具体的には、拘束装置17により第二回転子9の回転をロックさせた状態で、第一回転子8の磁極位置を検出し、その磁極の磁束分布と、第二回転子9の内側巻線9bに流れる電流が作る回転磁界の分布とがトルク最大となるように、固定子巻線10bに通電される電流をインバータ16により制御する。
これにより、蓄電池12の電力を活用して第一回転子8を電動駆動することができ、その第一回転子8の回転力をエンジンのクランク軸に伝達してエンジンを始動させることにより、スタータモータとしての作用を発揮させることができる。
回転電機の構成を示す断面図である(実施例1)。 界磁形成部の平面図である。 回転電機の電気回路図である。 第二回転子の回転数とトルクとの関係を示すグラフである。 回転電機の電機回路図である(実施例2)。 固定子巻線の電圧と電流との位相制御による電動トルクの変化を示すグラフである。 位相制御により電動トルクが増加する理由を解析するために使用した回転電機のモデル図である。 (a)実施例1に記載した固定子巻線を使用した場合の解析結果を示すモデル図、(b)解析結果を説明するためのベクトル図である。 (a)実施例2に記載した固定子巻線を使用した場合の解析結果を示すモデル図、(b)解析結果を説明するためのベクトル図である。 第一回転子および第二回転子の回転数と電動トルクとの関係を示すグラフである。 回転電機の電気回路図である(実施例3)。 回転電機の構成を示す断面図である(実施例4)。
符号の説明
1 回転電機
2 ハウジング
3 軸受
4 入力軸(第一回転軸)
5 軸受
6 出力軸(第二回転軸)
7 界磁形成部
7B 界磁巻線
7a 界磁鉄心のボス部
8 第一回転子
8b 第一界磁極
8c 第二界磁極
9 第二回転子
9a 回転子鉄心
9b 内側巻線
9c 外側巻線
10 固定子
10a 固定子鉄心
10b 固定子巻線
11 クラッチ
15 位相制御回路
16 インバータ
17 拘束装置(拘束手段)

Claims (7)

  1. 軸受を介してハウジングに回転自在に支持される第一回転軸と、
    この第一回転軸と同一軸線上に配置され、且つ、軸受を介して前記ハウジングに回転自在に支持される第二回転軸と、
    前記ハウジングの内部に回転不能に配置されると共に、前記第一回転軸の外周にギャップを有して環状の磁気回路を形成するボス部を有し、このボス部の外周に界磁巻線を巻回して構成される界磁形成部と、
    前記第一回転軸と一体に回転すると共に、前記界磁巻線が発生する磁界により、互いに異なる極性に磁化される第一界磁極と第二界磁極とを有する第一回転子と、
    この第一回転子の径方向外側にギャップを有して配置され、且つ、前記第二回転軸と一体に回転する第二回転子と、
    この第二回転子の径方向外側にギャップを有して配置されると共に、前記ハウジングに固定される固定子鉄心を有し、この固定子鉄心に固定子巻線を巻装して構成される固定子とを備える回転電機であって、
    前記第一回転子は、前記第一界磁極と前記第二界磁極とがそれぞれ複数の爪状磁極によって構成され、且つ、互いの爪状磁極が前記界磁巻線の径方向外側にギャップを有して周方向に交互に配置され、
    前記第二回転子は、前記第二回転軸に固定されると共に、径方向の内周側と外周側とにそれぞれ複数のスロットが設けられた回転子鉄心と、この回転子鉄心の内周側に設けられたスロットに挿入される内側巻線と、前記回転子鉄心の外周側に設けられたスロットに挿入される外側巻線とを有し、前記内側巻線と前記外側巻線は、それぞれ三相以上を有する同一相数の多相コイルによって構成され、且つ、前記第二回転子の回転方向に対して前記内側巻線と前記外側巻線とが逆相接続されていることを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載した回転電機において、
    前記第二回転子は、前記内側巻線の磁極数より、前記外側巻線の磁極数の方が多く設定されていることを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1または2に記載した回転電機において、
    前記固定子巻線は、かご型短絡導体として形成されていることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1または2に記載した回転電機において、
    前記固定子巻線に位相制御回路が接続され、この位相制御回路により前記固定子巻線の電圧と電流との位相差を変えることができることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項1または2に記載した回転電機において、
    前記固定子巻線にインバータが接続されていることを特徴とする回転電機。
  6. 請求項5に記載した回転電機において、
    前記第一回転軸がエンジンの出力軸に連結され、
    前記第二回転子の回転を前記ハウジングに対しロックできる拘束手段を備え、
    前記拘束手段により前記第二回転子の回転を停止させた状態で、前記インバータを介して前記固定子巻線に通電する電流を制御することにより、前記第一回転子に回転力を発生させ、その回転力を前記エンジンの出力軸に伝達して前記エンジンを始動させるスタータモータとして働くことを特徴とする回転電機。
  7. 請求項1〜5に記載した何れかの回転電機において、
    前記第一回転子と前記第二回転子との間に両者間を断続できるクラッチを備えることを特徴とする回転電機。
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