JP2010093027A - 電極部材−集電極部材積層体 - Google Patents

電極部材−集電極部材積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は耐熱性が高く、かつ取り扱い性にも優れたキャパシタ、電池用の電極部材−集電極部材積層体及びその製造方法を提供するものである。
【解決手段】 集電極部材層の少なくとも片面に電極部材層を有する電極部材−集電極部材積層体であって、下記要件を満足することを特徴とする電極部材−集電極部材積層体。
a)電極部材が金属、金属誘導体、ハロゲン誘導体、導電性高分子、炭素、炭素誘導体、酸素誘導体、硫黄誘導体の群から選ばれる少なくとも1種の成分とアラミド樹脂を含むバインダーからなること。
b)電極部材層と集電極部材層がアラミド樹脂を含むバインダーにより結着一体化していること。
c)集電極部材が厚さ方向に貫通孔を有すること。
【選択図】なし

Description

本発明はコンデンサー、キャパシタ、電池などのエネルギー貯蔵電気・電子部品において有用な、電極部材と集電極部材を積層−複合化部材及びその製造方法に関する。
近年ではコンデンサー、キャパシタ、電池などのエネルギー貯蔵電気・電子部品は携帯通信機器だけでなく、環境対応からハイブリッド自動車や電気自動車など電気エネルギーを用いた自動車普及の鍵を握っているといわれている。これらのエネルギー部品に対する要求として、性能の向上のほかいる。
従来、電極部材には、電池の場合、活物質としてリチウム、ニッケル、鉛、マンガン、モリブデン、チタン、バナジウム、鉄、ナトリウムなどの金属及び、またはその誘導体などが使用され、キャパシタの場合、電気二重層を発現する活性炭などが広く使用されている。
これらの活物質を含む電極部材は外部へ電流を取り出すための集電体と積層させ、さらに陽−陰極間の短絡を防ぐ目的で使用される隔壁部材であるセパレータと積層されてコンデンサー、キャパシタ、電池などの電気・電子部内に用いられる。
一般的にはこれらの活物質は特許文献1に記載されているように、出力を向上させるため、微細な形態のものが好んで使用されており、上記のように集電極と積層させるためには、微細活物質を結着させるためのバインダー成分が使用される。
従来の電極用バインダーには、特許文献2に記載されているように、耐熱性、サイクル特性に優れるという観点から、ポリテトラフルオロエチレン(以下において「PTFE」という。)などのフッ素系樹脂バインダーが用いられてきた。PTFEは混練により繊維化し、網目状になって炭素質材料を保持することが知られている。
例えば、電気二重層キャパシタ用電極の製造方法として、例えば特許文献3、4には、炭素質材料とPTFE等のバインダーと液状潤滑剤とからなる混練物を予備成形した後、延伸又は圧延してシート状の電極層を成形する電極製造方法が提案されている。
また、特許文献5には、炭素質材料、PTFE及び加工助剤からなる混合物をスクリュー押出しし、得られた押出し物を圧延ロールでシート状に成形する方法も開示されている。
しかし、フッ素系バインダーは耐熱性の点から下記問題も生じている。特に有機系電解液を使用したキャパシタ、電池では水分が不純物として働き、物性低下が起こるため、水分除去が必要であるが、フッ素系バインダーの場合耐熱性がなく低温で乾燥する必要があり生産性が悪いという問題があった。
また、電気二重層キャパシタなどは電子基板上にはんだリフローにより設置する工程があるが、近年の鉛フリーはんだは融点が高く(260℃)、この温度はフッ素系バインダーの耐熱温度に近接しているため樹脂の分解等によるキャパシタ物性の低下が問題となっていた。
そこで、本発明者らは特許文献6に記載されているように、耐熱性の高い繊維状バインダーとしてアラミド繊維を用いて炭素活物質を湿式抄造法によりシート化したものを電極部材へ適用することを提案している。しかしながら本方法においても耐熱性の面では優れているものの、シート厚みが極端に薄い低内部抵抗タイプのキャパシタ、電池に使用する場合は強度面から取り扱いが難しいという問題点があった。
特開2008−21614号公報 特開昭60−37655号公報 特開昭63−107011号公報 特開平2−235320号公報 特開平11−283887号公報 特開2007−158163号公報
本発明は上記の問題点を解決すべくなされたものであり、耐熱性が高く、かつ取り扱い性にも優れたキャパシタ、電池用の電極部材−集電極部材積層体及びその製造方法を提供するものである。
本発明者らは、すでに特許文献6に記載したようにアラミド繊維をバインダーとして用いると活性炭などの粉体を高混率で含有し、微細活物質を効果的に結着可能であるシート状物を湿式抄造法などにより作成することができることを見出した。
しかし、該方法では電極部材をシート単体で扱うため、電極部材の厚みを薄くすることが求められる低内部抵抗タイプのキャパシタ、電池向けには薄いため強度が弱く取り扱い性が悪いものであった。
これに対し、本発明者らは微細活物質とアラミド繊維を水分散媒中で攪拌してスラリー状とし、これを貫通孔を有する集電極部材の上に直接積層させることで、貫通孔から分散媒が抜けて、電極部材のみが該集電極部材上に残存しすることを見出した。さらに、該集電極部材が支持基材として作用し、薄層電極部材を容易に取り扱いことが可能となることを見出した。
さらにアラミド繊維として水膨潤化アラミド繊維を用いることで該水膨潤化アラミド繊維が乾燥時に強固な結着力を示すため、集電極部材に設けられた貫通孔と絡み合って電極部材を定着させるため、集電極部材と電極部材を結着させる目的で使用される導電性接着剤などが不要であることを見出した。
かくして本発明によれば、
集電極部材層の少なくとも片面に電極部材層を有する電極部材−集電極部材積層体であって、下記要件を満足することを特徴とする電極部材−集電極部材積層体。
a)電極部材が活物質とアラミド樹脂を含むバインダーからなること。
b)電極部材層と集電極部材層がアラミド樹脂を含むバインダーにより結着一体化していること。
c)集電極部材が厚さ方向に貫通孔を有すること。
が提供される。
更に電極部材として微細活物質とアラミド繊維とをむ水系スラリーとし、貫通孔を有する集電極材上に直接スプレー塗布して堆積させることにより、耐熱性が高く、電極部材層の薄い積層体を容易に得ることができる製造方法が提供される。
以上から、本発明によれば、耐熱性が高いアラミド繊維をバインダーとして用いたことで劣化促進の原因となる水分を効率的に除去でき、且つ集電極部材を支持基材として用いたことで取り扱い性が容易で、電極部材層を薄層化できるため、特に大出力に対応した非水溶系のコンデンサー、キャパシタ、電池などにおいて有効な電極部材−集電極部材及びその製造方法を提供できる。
以下、本発明の電極部材−集電極部材及びその製造方法について説明する。
(1)電極構成材料
<活物質>
本発明における電極部材の活物質とはコンデンサー、キャパシタ、電池などにおいて充放電の中心を担う物質であり、電極として通常使用することが可能な部材である。例えば、金属、金属誘導体、ハロゲン誘導体、導電性高分子、炭素、炭素誘導体、酸素誘導体、硫黄誘導体及びこれらの2種もしくはそれ以上の混合物などが上げられるが、これらに限定されるものではない。例えば、電池の電極の場合は、活物質として単位電気量あたりの体積、質量が小さく、電極電位の絶対値が大きい、リチウム、ニッケル、鉛、マンガン、モリブデン、チタン、バナジウム、鉄、ナトリウムなどの金属及び/またはその誘導体などを使用できる。電気二重層キャパシタの場合は、活物質として電気二重層を発現する活性炭などを使用でき、リチウムイオンキャパシタの場合は、正極活物質として活性炭、負極活物質として予めリチウムイオン及び/またはアニオンが吸蔵、担持、吸着または挿入された黒鉛などを使用できる。
また、これらの活物質は高出力化を目的として、電解液との接触面積を増大させるために微細形状であることが好ましい。
<バインダー>
バインダー成分とは上記活物質を結着させ、金属集電極部材上に活物質を固定させる役割を果たすために配合される添加物を指す。本発明においては、アラミド素材を指す。アラミドとは、芳香族ポリアミドを指し、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミド、ポリ−p−ベンズアミド、ポリ−p−アミドヒドラジド、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミド−3,4−ジフェニルエーテルテレフタルアミドなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの有機物は化学的に安定であるため一般に耐熱性に優れている。
さらに本発明においてはバインダー成分として繊維状アラミド素材であることが好ましく、フィブリル化アラミド繊維がより好ましい。本発明でいうフィブリル化アラミド繊維とは、リファイナーやビーター、ミル、高圧ホモジナイザー、摩砕装置等の装置により芳香族ポリアミド単繊維をその主軸に沿ってランダムに解裂して形成された多数のフィブリルを有する繊維状物、または、アラミドフィブリッド(水膨潤フィブリル化アラミド繊維とも呼ぶことがある)と呼ばれる微小のフィブリルを有する薄葉状、鱗片状の小片、又は、ランダムにフィブリル化した微小短繊維及びそれらをリファイナーやビーター、ミル、高圧ホモジナイザー、摩砕装置等の装置により更に微細化されたものを指し、これらの混合物を用いることも好ましい。
本発明においてはこの中で特にアラミドフィブリッドが好ましく用いられる。アラミドフィブリッドとしては、例えば、WO2004/099476 A1、特公昭35−11851号公報、特公昭37−5732号公報等に記載された方法により、芳香族ポリアミドポリマー溶液をその沈澱剤と剪断力の存在する系において混合することにより製造されるフィブリッドや、特公昭59−603号公報に記載された方法により、光学的異方性を示す高分子重合体溶液から成形した分子配向性を有する成形物に叩解等の機械的剪断力を与えてランダムにフィブリル化させたフィブリッドを例示することができる。
これらフィブリル化繊維は微小フィブリルが活物質などを包み込むと同時にフィブリル同士が絡み合うことで活物質同士のバインダーとして働き(結着させ)、かつ、これらの活物質を金属集電極部材上に固定するために有効である。本発明における、水膨潤フィブリル化繊維は繊維内部に多くの水を含み、乾燥時に膨潤水が繊維内から抜けることで大きく収縮すると共に結晶構造が形成され強度、耐熱性を発現する。この収縮と同時に微小フィブリルに包み込まれた活物質及び導電助剤などを拘束し、電極構成部材の結着性及び集電極部材への固着性が強固となる。
また、本発明における繊維状アラミド素材の平均繊維長は0.1〜3mmの範囲が好ましい。0.1mmを下回る場合、微細活物質の大きさに近接し、十分な結着性(バインダーとしての性能)が得られない。3mm以上である場合、活物質とともにスラリー化した際に分散性が悪化し、電極構成材料を集電極上に均一に堆積できない。
本発明においては、上記活物質及びバインダー成分のほかに必要に応じて導電助剤を用いることもできる。導電助剤とは電極部材の導電性を向上させる目的で配合される添加物であり、例えば、黒鉛、カーボンブラック、カーボンファイバー、アセチレンブラック、チタン酸カリウム、二酸化チタン、炭化珪素、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、二酸化錫、酸化インジウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(2)集電極部材
本発明における集電極部材とは、蓄電した電気エネルギーを電流として外部回路に取り出すための部材であり、さらに電極部材の支持基材としての役割も果たす。本発明においては集電極部材は厚み方向に貫通孔を有するものが好ましい。厚み方向に貫通孔を有する集電極部材を用いることで、活物質、バインダー成分、導電助剤等の電極構成部材と分散媒とからなるスラリーから分散媒を除去するのが容易となり、該電極構成部材を集電極部材上に効率的に堆積、固着させることが可能となり、又層間剥離強力が高くなり積層体の取り扱い性が向上する。又活物質及び導電助剤との接触面積を増大させることができる。
集電極部材の貫通孔の目開き(孔径)として0.05〜3mmの範囲が好ましい。目開きが0.05mmを下回るの場合、分散媒の抜けが悪く、生産性が悪化する。また、3mmを超える場合、貫通孔から分散媒とともに電極部材も抜けてしまい、歩留まりが悪くなる。該集電部材の厚みとして、0.01〜1mmの範囲が好ましい。厚みが0.01を下回る場合、取り扱い強度が不足し、工程中で破損しやすい。該集電極部材としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなど、及びそれらの合金からなるパンチングメタル及びメッシュ状の薄膜、または金属繊維不織布、有機高分子繊維不織布に金属メッキを施したものなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(3)電極部材−集電極部材積層体の作製方法
本発明の電極部材−集電極部材積層体の作製方法は、原料の混合、集電極部材上への電極構成部材の堆積、加熱加圧プレスなどを含む。
<原料の混合>
原料の混合は電極層成分の固形分100質量部あたり、上記アラミド繊維バインダーを0.1〜50質量部、好ましくは2〜30質量部、より好ましくは5〜20質量部と活物質と導電助剤成分を合わせて50〜99.9質量部、好ましくは70〜98質量部、より好ましくは80〜96質量部(内、活物質と導電助剤との配合比率は、活物質100質量部に対し、導電助剤が0.1〜20質量部、好ましくは2〜15質量部)に水5000〜10000質量部を加え、ミキサー及び混練器等を用いてアラミド繊維バインダーと活物質及び導電助剤を均一に混合し、スラリー状物を作成する。これにより活物質及び導電助剤がアラミド繊維バインダーの微小フィブリルに絡合する。このとき電極部材成分中にアラミド繊維バインダーの含有率が高すぎると得られる電極部材−集電極部材積層体の導電性が不十分であり、高性能のコンデンサ、キャパシタ、電池とはならない。また、アラミド繊維バインダーの含有率が低すぎると電極構成部材同士の結着性及び集電極部材への固着性が損なわれる。
<集電極部材上への電極構成部材の堆積>
上記工程により作製された電極構成部材のスラリー状物を集電極部材上へ堆積させる方法として、(1)スプレー塗布法、(2)ディップ法などが挙げられる。
スプレー塗布とは、電極構成部材のスラリー状物を公知のスプレー噴霧器に投入し、貫通孔を有する集電極部材上へスプレー塗布する手法である。これによって、スラリー状物中に含まれる水などの分散媒は集電極部材に設けられた貫通孔から抜け出て、活物質、バインダー成分、導電助剤などの電極構成部材が均一に集電極部材上に堆積する。このとき、スラリー状物中の分散媒を効率的に除去するために、集電極部材のスプレー噴霧面と反対面からサクションを行うこともできる。
一方、ディップ法とは、電極構成部材のスラリー状物を浴中に投入し、該浴中に貫通孔を有する集電極部材を通過させ、スラリー中に浮遊している電極構成部材をすくい上げることによって堆積させる方法である。このときも、スプレー塗布法と同様にサクションにより、スラリー状物中の分散媒を効率的に除去することができる。
<加熱加圧プレス>
本発明においては、堆積させた電極部材中に残存する分散媒を蒸発させ、これを集電極部材へ強固に固着、且つ電極部材を緻密化する目的で、加熱加圧プレスを行うことができる。加熱と同時にプレスを行ってもよく、又加熱によって分散媒を除去後に更に加熱加圧プレスを行うことができる。加熱加圧プレスには公知の加熱加圧プレス機を使用できる。生産性及び緻密化効率の面から、カレンダーが好ましいが、これに限定されるものではない。このときの加工温度として室温〜450℃、加工圧力として60〜300kgf/cmの範囲で段階的に上昇させることが有効である。上記方法で集電極部材上に堆積させた電極部材中には多量の分散媒が残存しており、この状態で該積層体を高温・高圧化に置くと、急激に分散媒が蒸発し、ブリスターを形成するため好ましくない。また、加熱加圧プレスの前に該積層体を予め無圧化で加熱して分散媒を除去しておくこともできる。
以上の工程によれば、集電極部材上への電極部材の堆積量を任意に制御でき、集電極部材が支持基材として利用できるため、取り扱い性に優れ、高耐熱性かつ緻密な電極部材を有する積層体が得られる。特に電極部材層が薄い低内部抵抗タイプのコンデンサー、キャパシタ、電池などに有効である。
以下に本発明を実施例に基づき具体的に説明する。なお本発明はこれらに限定されるものではない。
(物性評価)
下記項目の物性評価は次の方法で行った。
1、電極部材の嵩密度
電極部材の嵩密度は、電極部材−集電極部材積層体の重量測定及び顕微鏡観察により測長した厚みから集電極部材の密度を差し引いて算出した。
2、電極部材の比表面積
電極部材の比表面積は、電極部材−集電極部材積層体から電極部材のみを剥がし取り、NガスによるBET法を用いて測定した。
使用機器;フローソーブIII 2310(島津製作所製)
予備乾燥;200℃×30分
3、電極部材−集電極部材積層体の引張強度
電極部材−集電極部材積層体の引張強度はJIS P8113に準拠して測定した。
4、電極部材−集電極部材積層体の電気抵抗
電極部材−集電極部材積層体の厚み方向の電気抵抗は5×5cm角サンプルを金製の板で挟み、1000Nの圧力下で電気抵抗を測定した。
[実施例1]
バインダー成分としてアラミドフィブリッド(帝人アラミド製Jet−Spun−Pulp Type8077)10質量部、活物質として高純度活性炭(クラレケミカル製RP−15、比表面積;1150m/g)80質量部、導電助剤としてアセチレンブラック10質量部を水5000質量部とともにJIS標準離解機にて3000rpmで3分間混合して、スラリーを得た。次にこのスラリーを、公知のスプレー噴霧器に投入し、菱形貫通孔を有する集電極部材としてアルミニウム製のエキスパンドメタル(コスモ株式会社製スーパーファインラス、板厚=20μm、菱形長目寸法=1mm、菱形短目寸法=0.6mm)上に、積層量20g/mとなるように塗布した。脱水乾燥後、公知のカレンダー設備を使用して、表1の条件で計3回通過させて電極部材−集電極部材積層体を得た。得られた積層体の物性を表2に示す。
[実施例2]
実施例1において、電極部材スラリーの堆積法としてディップ法を用いたこと以外は同様の方法で電極部材−集電極部材積層体を得た。このとき堆積量として20g/mとなるように、分散媒中に浮遊した電極構成材料をすくい取るようにディップ浴中で集電極部材を水平に移動させた。得られた積層体の物性を表2に示す。
[比較例1]
実施例1において、集電極部材として貫通孔の無いアルミニウム箔(厚さ=20μm)を用いたこと以外は同様の方法で電極部材の積層を行ったが、スプレー塗布中にアルミニウム箔上に電極部材スラリーたまりが発生し積層体を作成できなかった。
[比較例2]
実施例1のスラリーをTAPPI式角型抄紙機で20g/mのシート状物となるように抄造し、電極部材単体シートの作成を試みたが、湿紙強度が不十分であったため、シート状物を得ることができなかった。
[比較例3]
実施例1のスラリーを、TAPPI式角型抄紙機で120g/mのシート状物となるように抄造し、プレス脱水した後、実施例1と同条件でカレンダー処理を行って電極部材単体シートを得た。これを実施例1と同様のアルミニウム製エキスパンドメタルの上に加熱及び加圧処理なしで積層し、電極部材−集電極部材積層体を得た。得られた積層体の物性を表2に示す。
[比較例4]
比較例3においてプレス脱水後のシート状物を実施例1と同様のアルミニウム製エキスパンドメタルの上に積層し、実施例1と同条件でカレンダー処理を行って電極部材−集電極部材積層体を得た。得られた積層体の物性を表2に示す。
実施例1、2、比較例3、4の電極部材の比表面積は非常に大きい状態を維持している。これはアラミド繊維バインダーが活物質である活性炭の表面細孔を阻害せずに結着できることを示していると思われる。
比較例1では集電極部材として、貫通孔の無いアルミニウム箔を用いたため、電極部材スラリーからの分散媒が除去できず、均一なスプレー塗布が不可能であった。一方、実施例1、2の電極部材−集電極部材積層体は、集電極部材として貫通孔を有するエキスパンドメタルを使用したため、電極部材スラリーから分散媒の抜けが良く、良好な電極部材−集電極部材積層体が得られ、又得られた積層体の層間剥離強力は高いものであった。
また、比較例2は支持基材としての集電極部材を用いずに、電極構成部材のみでシート化を試みたが、坪量が低すぎたため強度が不十分であり、取り扱いが不可能であった。一方、実施例1、2では集電極部材を支持基材としてスプレー塗布しているため、電極部材の坪量が小さくても十分取り扱いができるものであった。
実施例1、2では比較例3、4と比べて、電極部材−集電極部材積層体としての厚み方向の電気抵抗が低い良好なものであった。この理由は、実施例1、2はスプレー塗布により電極層を薄層積層できたが、比較例3,4は湿式抄造法のため薄層積層できないこと、又実施例1,2は集電極部材と電極部材の密着性が高かったため、界面抵抗が抑えられたことなどが考えられる。
Figure 2010093027
Figure 2010093027
大出力に対応した非水溶系のコンデンサー、キャパシタ、電池などにおいて有効な電極部材−集電極部材として有用である。

Claims (6)

  1. 集電極部材層の少なくとも片面に電極部材層を有する電極部材−集電極部材積層体であって、下記要件を満足することを特徴とする電極部材−集電極部材積層体。
    a)電極部材が活物質とアラミド樹脂を含むバインダーからなること。
    b)電極部材層と集電極部材層がアラミド樹脂を含むバインダーにより結着一体化していること。
    c)集電極部材が厚さ方向に貫通孔を有すること。
  2. アラミド樹脂が繊維状である請求項1に記載の電極部材−金属集電極部材積層体。
  3. 電極部材が集電極部材の貫通孔を厚さ方向に充填している請求項1、2に記載の電極部材−集電極部材積層体。
  4. 下記工程により製造されることを特徴とする請求項1〜3に記載の電極部材−集電極部材積層体の製造方法。
    ア)電極部材を分散媒中に均一分散させる工程
    イ)分散体をスプレー吹き付けによって集電極部材上に塗布積層する工程
    ウ)積層体から分散媒を除去する工程
    エ)電極部材側から加熱加圧して緻密化する工程
  5. 下記工程により製造されることを特徴とする請求項1〜3に記載の電極部材−集電極部材積層体の製造方法。
    ア)電極部材を分散媒中に均一分散させる工程
    イ)分散体中に集電極部材をディップすることによって集電極部材上に塗布積層する工程
    ウ)積層体から分散媒を除去する工程
    エ)電極部材側から加熱加圧して緻密化する工程
  6. 請求項4及び5に記載の電極部材−集電極部材積層体の製造方法において、分散媒が水を主体とするものである電極部材−集電極部材積層体の製造方法。
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