JP2010091725A - 静電荷現像用トナー評価方法および評価装置 - Google Patents

静電荷現像用トナー評価方法および評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】現像ローラ上のトナー層状態を評価し、流動性を円錘ロータ法で測定し、両関係からトナーの流動性を管理する。ドット再現性が良く、長期安定なトナーを得るための評価法であり、定量的、高精度にトナー間の流動性を評価する。
【解決手段】少なくとも樹脂、着色料及び離型剤を含み外添剤処理をする前の体積平均粒径が4〜7μmの粉体を、予め圧密状態にした後、頂角60°の円錐ロータを1rpmで回転させながら、5mm/minの侵入速度で粉体相中に20mm侵入させたときに発生するトルクT(mNm)と、この粉体を現像ローラ上に圧接させたドクターブレード下を現像ローラを回転させて1回通過した後の平均粉体層厚L(μm)との関係を求め、現像ローラ上の平均粉体層厚Lの変化をトルクTで評価するようにしたことを特徴とする静電荷現像用トナー評価方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、1成分現像または2成分現像装置に用いるトナー、トナー評価方法および評価装置に関する。
電子写真関連の技術として、特許文献1(特開平01−203941)には、磁場が印加されたロートの狭部を通過して落下するのに要する時間を測定することにより、現像機内の現像剤の流動性を正確に評価する方法が記載されている。
また、特許文献2(特開平04−116449)には、傾斜可能な板の上にトナーを載せ、板を徐々に傾けていき、流れ始めるときと流れ終えたときの角度を測定する。
さらに、特許文献3(特開2000−292967)には、篩を何段かに重ねて、その上にトナーを投入して、篩部分に水平方向と垂直方向の振動を与え、一定時間後の各篩部に残ったトナー量に予め設定された係数を乗算して算出することが開示されている。これらの方式は、データのバラツキが大きく、測定者による差があり、細かいトナー間の流動性の違いを評価することはできなかった。また、これらの方式はトナーまたは現像剤の流れを測定するもので、一番重要な現像域でのトナー層や現像剤層の状態を評価するものではない。
さらに別に、特許文献4の特開平08−220793号公報には、トナー流動性の評価に、ε=1−[Mr/(ρτ*Vs)](式中、Mrは測定セルの凹部に充填したトナー粉体の質量、ρτはトナー粉体の真比重、Vsはセル凹部の容積)により定義される空隙率ε値を用い、この空隙率εが0.51〜0.54のものが良好なトナー流動性を示すことが記載されている。
また我々は、先に、少なくとも樹脂、顔料からなるトナーの粉体中に円錐ロータを回転させながら侵入させ、円錐ロータが粉体相中を回転移動することにより発生する円錐ロータのトルク値及び荷重値のうちから選択される1以上を測定することによって、トナーの流動性を評価することを内容とする技術を提案(特開2004−37971号公報)したが、本発明は、この提案技術の応用による改善されたトナーの評価法に相当する。
特開平01−203941号公報 特開平04−116449号公報 特開2000−292967号公報 特開平08−220793号公報 特開2004−37971号公報
本発明は、現像ローラ上のトナー層の層状態を評価し、さらにトナーの流動性を高精度な円錘ロータ法で測定を行ない、両者の関係からトナーの流動性を管理するもので、ドット再現性のよい、画像濃度ムラや縦筋などのない、長期安定性に優れているトナーを得るために特に有用な評価法を提供することを目的とする。また、定量的に、精度よく、個人差がなく評価できるため、細かいトナー間の流動性の違いを正確に評価できる評価法を提供することを目的とする。
上記課題は本発明の以下の(1)〜(10)によって解決される。
(1) 少なくとも樹脂、着色料及び離型剤を含み外添剤処理をする前の体積平均粒径が4〜7μmの粉体を、予め圧密状態にした後、頂角60°の円錐ロータを1rpmで回転させながら、5mm/minの侵入速度で粉体相中に20mm侵入させたときに発生するトルクT(mNm)と、この粉体を現像ローラ上に圧接させたドクターブレード下を現像ローラを回転させて1回通過した後の平均粉体層厚L(μm)との関係が(1)式を満足することを用いて、測定手段により現像ローラ上の平均粉体層厚Lの変化をトルクTで評価するようにしたことを特徴とする静電荷現像用トナー評価方法、
Figure 2010091725
(2) 前記現像ローラ上のトナー層または現像剤層の表面に前記レーザ光を照射し、その反射光位置変化から現像ローラ上の粉体層の高さを測定し、その後レーザ照射した場所の粉体層を吸引手段により吸引し、さらに吸引後のレーザ照射した同じ場所の現像ローラ表面にレーザ光を照射し、その反射光位置変化から現像ローラ上の高さを測定し、現像ローラの同じ位置での粉体層の吸引前後の高さの違いにより現像ローラ上の粉体層厚の測定を行ない、現像ローラ上の場所を変えて繰り返して測定したときの平均値で粉体層厚を評価することを特徴とする前記第(1)項に記載の静電荷現像用トナー評価方法、
(3) 前記レーザ光のレーザ照射パワーが0.1〜10mWであることを特徴とする前記第(1)項又は(2)項に記載の静電荷現像用トナー評価方法、
(4) 前記レーザ光のレーザスポット径が10〜500μmであることを特徴とする前記第(1)項乃至(3)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー評価方法、
(5) 前記測定手段がレーザ光を照射しその反射光を検出するものであり、該測定手段のワークディスタンスが5〜30mmであることを特徴とする前記第(1)項乃至前記第(4)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー評価方法、
(6) 前記吸引手段の吸引速度が10〜60(l/min)であることを特徴とする前記第(2)項乃至前記第(5)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー評価方法、
(7) 前記吸引手段の吸込み口の面積が4〜20mmであることを特徴とする前記第(2)項乃至前記第(6)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー評価方法、
(8) 前記測定手段と前記吸引手段を高精度に任意の現像ローラ位置に駆動する駆動手段を用い、該駆動手段の精度が1〜20μmであることを特徴とする前記(2)項乃至(7)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー評価方法、
(9) 前記圧密状態にした粉体相の空間率が0.5〜0.6であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー評価方法、
(10) 頂角60°の円錐ロータと、該円錐ロータを圧密状態の粉体相中に侵入させるための円錐ロータ侵入手段と、該円錐ロータのトルクTを測定するトルクメータと、平均粉体層厚Lの測定手段とを有し、前記第(1)項乃至前記第(9)項のいずれかに記載の評価法を用いて、外添剤処理をする前の粉体の流動性を評価することを特徴とする静電荷現像用トナー評価装置。
本発明によれば、少なくとも樹脂、着色料及び離型剤を含み外添剤処理をする前の体積平均粒径が4〜7μmの粉体を、予め圧密状態にした後、頂角60°の円錐ロータを1rpmで回転させながら、5mm/minの侵入速度で粉体相中に20mm侵入させたときに発生するトルクT(mNm)と、この粉体を現像ローラ上に圧接させたドクターブレード下を現像ローラを回転させて1回通過した後の平均粉体層厚L(μm)との前記(1)式のL=A−K・T(ここで、AはT−L特性の切片、KはT−L特性の傾きをそれぞれ表わす)で表される関係を用いて、現像ローラ上の平均粉体層厚Lの変化をトルクTで評価するようにしたことによって、搬送性がよく、耐久時のドット再現性のよい高画質の得られるトナーを安定して生産できるという極めて優れた効果が発揮される。
本発明では、現像ローラ上のトナー層の層状態を評価し、さらにトナーの流動性を高精度な円錘ロータ法で測定を行ない、両者の関係からトナーの流動性を管理するもので、ドット再現性のよい、画像濃度ムラや縦筋などの無い、長期安定性に優れているトナーを提供する。また、本評価法では、定量的に、精度よく、個人差がなく評価できるため、細かいトナー間の流動性の違いを正確に評価できる。
すなわち、本発明の方式は、短時間でトナー相をそのまま測定できるので、製造ラインの中にも導入でき、高画質が得られるトナーを安定して生産できる。特に、トナーの流動性が重要であると認識されるようになったのは、高画質化を実現するためにトナーの粒径を非常に小さくする必要が出てきてからである。粒径を小さくすることにより、流動性が悪くなり、粒子の表面処理等の制御を従来より非常に精度を上げる必要が出てきた。この制御を確実なものにするためには、流動性の評価法自体の精度を上げ、小さい流動性の違いも評価できるようにしておかないといけない。また、粒径を小さくした場合、粒子の最適な表面処理で流動性が向上したとしても、耐久時の品質の維持が非常に難しくなる。そのため、粒子の表面処理の前に粒子そのものの品質を流動性に対してよい条件に仕上げておく必要がある。
複写機やプリンタなどの画質は、高画質化が進んでおり、最近では細かいドットの再現性が非常に重要になって来ている。このドットの再現性は、トナーや現像剤の小粒径化などの他に流動性に非常に影響され、細かい潜像部に細かい均一なトナー層または現像剤層を安定して供給すること、搬送することが必要になって来ている。
そのように高画質化が進むにつれて、それに用いられるトナーにおいては、小粒径化、高機能化が進んでいる。そのため、トナーの構造が複雑になってきており、従来より細かい作製時の制御が必要となってきている。特に、トナーの流動性はドット再現性の他に種々の画像品質に影響を与えるため、評価の面では個人差のない、精度の高い評価法が必要とされている。
また、高画質を耐久時にも維持することが必要であり、複雑なトナー構造が耐久時にも維持できるか、少し構造が変化してもそれをカバーできるような構造になっている必要がある。特に、トナー粒子構造が全く変化しないということを実現するのは非常に難しいので、トナー粒子構造が少し変化しても劣化を抑える構造にしておく必要がある。そのため、従来よりも精度の高い構造制御が必要になり、それに応じて感度の高い流動性評価法が必要とされている。
また、トナーの低温定着化や定着のオイルレス化が進んでくるとともに、トナーの母体組成や構造が複雑になり、トナーの流動性にも影響を及ぼすようになる。そのため、従来よりも精度の高い流動性評価法が必要とされている。本発明によれば、このような要請を満足するトナー評価法が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
上記のように、本発明は、少なくとも樹脂、着色料及び離型剤を含み外添剤処理をする前の体積平均粒径が4〜7μmの粉体を、予め圧密状態にした後、頂角60°の円錐ロータを1rpmで回転させながら、5mm/minの侵入速度で粉体相中に20mm侵入させたときに発生するトルクT(mNm)と、この粉体を現像ローラ上に圧接させたドクターブレード下を現像ローラを回転させて1回通過した後の平均粉体層厚L(μm)との関係が(1)式を満足することを用いて、測定手段により現像ローラ上の平均粉体層厚Lの変化をトルクTで評価するようにしたことにより、ドット再現性のよい高画質の得られる静電荷現像用トナーを提供できるようにしたものである。
Figure 2010091725
本発明の評価方法は、図1に示すように半導体レーザ、集光レンズ、光位置検出用CCD等から成る本発明の評価装置を用いて満足裡に遂行することができる。レーザ波長はCCDなどの受光素子の感度領域との関係で測定ができれば、どんな波長域のものでもよいが、できれば人間の目に見える波長がよい。コンパクト性からLDがよい。レーザ光の照射により、トナー層や現像剤層の表面状態が変化すれば問題になるので、レーザパワーが0.1〜10mWであることが好ましい。10mWより大きくなれば、トナーが熱の影響を受け変質し、画像劣化を招き、レーザパワーが0.1mWより小さければ、反射光量が小さくなり、信号を検出できなくなることがある。トナー層や現像剤層の層状態を評価する場合、レーザスポット径がトナーやキャリア径より大きいことが必要になる。スポット径の最適な範囲は、10μm〜500μmである。10μmより小さくなると層状態を非常に部分的に観察していることになり、平均的なデータとしての採用が難しくなり、フィードバックの状況が適切でなくなる。500μmより大きくなると、検出素子が大きくなり、コストやスペースの問題が生じる。
光位置検出用CCDなどの受光素子は、レーザの波長に対応した素子を選択する必要がある。CCDのほかにビジコン、MOS型イメージセンサなどがあるが、できるだけコンパクトな素子が適している。また、光位置および光量の測定ができるように集積化する必要がある。レーザ波長と受光素子との関係は以下のようになる。可視域ではSiフォトダイオード、GaAsPフォトダイオード、可視光導電素子、近赤外域ではSiフォトダイオード、Siフォトトランジスタ、InGaAsフォトダイオード、Geフォトダイオード、フォトIC、赤外域ではPbS素子、PbSe素子、MgCdTe素子などがある。
光学系としては、図1のようになり、トナー層または現像剤層に対する受光素子の方向は、入射角度に対して正反射方向でなくてもよい。現像部のレイアウトに応じて最適な位置を選択すべきである。
レーザ光を用いて変位量を測定する原理は、図1のように三角測量を用いるもので次のようになる。半導体レーザビームは集光レンズを用いて集光され、測定対象物に照射される。そして、対象物から拡散反射されたビームは受光レンズを通して光位置検出素子上にスポットを結ぶ。その際、測定物の高さ方向の変位が変化するのに対応して、光位置検出素子上のスポット位置が変化する。つまり、そのスポット位置を検出することにより高さ変位を求めることができる。本方式の高さ変位の分解能は0.05μm位であり、トナー層または現像剤層の層状態制御には問題ない。また、本測定手段のワークディスタンスは5〜30mmが適している。5mmより小さくなるとトナーや現像剤層の極近傍に本測定手段が位置することになり、層状態の影響を強く受け、トナーや現像剤が光学系に接触する可能性が強まり、光学系への汚染の原因となり測定には適していない。30mmより大きくなると、位置検出の精度が悪くなり、測定手段サイズや装置が大きくなり無駄なスペースの問題が生じる。
本現像流動性評価装置は図2のようにレーザ光学系を用いた測定手段、吸引手段および高精度移動ステージから成り、現像ローラ上に形成されるトナー層または現像剤層の表面にレーザ光を照射しその反射光を検出し、その後レーザ照射した場所のトナーまたは現像剤を吸引し、さらに吸引後のレーザ照射した同じ場所の現像ローラ表面に該測定手段を用いてレーザ光を照射してその反射光を検出し、現像ローラの同じ位置でのトナー層または現像剤層の吸引前後の反射光の違いにより現像ローラ上のトナー層または現像剤層の評価を行なう。トナーまたは現像剤を吸引する吸引手段の吸引速度(吸引量)は10〜60(l/min)であるのが適しており、吸引速度が10(l/min)未満の場合には現像ローラ表面にトナーまたは現像剤が残ってしまい正確な測定ができない。また、吸引速度が60(l/min)より大きい場合には他の場所の余分な場所のトナーおよび現像剤を吸引してしまうので、正確な分布状態が評価できず問題となる。トナーまたは現像剤を吸引する吸引手段の吸込み口の面積は4〜20mmが適しており、吸込み口の面積が4mm未満の場合には吸引するトナーおよび現像剤量が少ないため、バラツキが大きくなり、正確な評価が難しくなる。吸込み口の面積が20mmより大きい場合には局所的な評価が難しくなり、問題となる。
測定手段と吸引手段は高精度移動ステージ上に設置され、そのステージをボールネジを用いた駆動方式で高精度に任意の現像ローラ位置に駆動する。本装置ではその移動ステージの駆動精度は1〜20μmであることが必要である。駆動精度が1μm未満の場合、スキャン速度が遅くなり、測定時間がかかる問題が生じる。駆動精度が20μmより大きい場合には、スキャン方向の位置精度が悪くなり、同じ位置での吸引前後の反射光の違いによるトナーおよび現像剤の層評価の正確度が低下する。
粉体の流動性評価法は、粉体相中に円錐ロータを回転させながら、侵入(下降)させたり、引抜(アップ)いたりさせ、そのときに円錐ロータやトナー粉体相が入っている容器にかかるトルクや荷重を測定し、そのトルクや荷重の値により流動性を評価するものである。円錐ロータの形状はどんなものでもよいが、円錐の頂角が60°であるものが適している。円錐ロータの長さは、トナー粉体相の中に円錐ロータ表面が連続的に存在するような、十分な長さが必要である。また、円錐ロータ表面には溝が切ってある方がよい。円錐ロータの材質面とトナー粒子との摩擦成分を測定するのではなく、トナー粒子とトナー粒子との摩擦成分を測定する方がよい。そのためには、円錐ロータが回転しながらトナー粉体相の中に侵入していくとき、円錐ロータ表面に切ってある溝の中にトナー粒子が入り込んできて、その入り込んだトナー粒子と周りのトナー粒子との摩擦状態を測定するようにした方が適している。この溝の形状は問わないが、円錐ロータの材質面とトナー粒子との接触が小さくなるように工夫する必要がある。一例を図4に示す。これは、円錐の頂点からまっすぐ底辺方向に溝を切ったもので、その溝の断面が三角形の凹凸からなるのこぎり歯形状をしている。この場合、円錐ロータ材質面とトナー粒子との接触は、三角溝の山の先端部分のみとなる。ほとんどが溝に入り込んだトナー粒子とその周辺のトナー粒子との接触となる。円錐ロータの材質は何でもよいが、加工しやすくて、表面が固く、変質しない材質がよい。また、帯電性を帯びない材質が適している。この一例としては、SUS、Al、Cu、Au、Ag、黄銅等がある。
トナー粉体のトルクおよび荷重は、円錐ロータの回転数や円錐ロータの侵入速度により変化する。本測定では測定の精度を上げるために、トナー粒子同士の微妙な接触状態が測定できるように、円錐ロータの回転数や侵入速度を下げて測定することが好ましい。そのための測定条件は例えば以下のとおりである。
・円錐ロータの回転数:1rpm
・円錐ロータの侵入速度:5mm/min
装置構成は図3のようになり、円錐ロータをシャフトの先端に取付け、トルクメータに固定する。トナーを入れた容器を昇降ステージの中央部に置いた後、昇降ステージを上げることにより、容器の中の粉体中央部に円錐ロータが回転しながら侵入していくようにする。円錐ロータにかかるトルクは上部にあるトルクメータにより検出し、トナーの入った容器にかかる荷重は容器の下にあるロードセルで検出する。昇降ステージの移動量は位置検出器で行なう。この構成は一例であり、容器を固定して円錐ロータを固定したトルクメータを昇降機により上下させたりするなど他の構成でもよい。
円錐ロータの形は、前述したように頂角が60°のものがよい(図4参照)。円錐ロータの長さは、円錐ロータ部分が十分トナー相の内部まで入るように長くする必要がある。溝の形状は、どのような形状でもよいが、円錐ロータを交換したためにトルクや荷重の値が再現しなくなるということがないように注意しないといけない。そのためには、円錐ロータの溝形状は単純で、同じ形状のロータが何度でも造れる形の方がよい。容器の材質については問わないが、粉体との帯電による影響が出ないように導電性の材質が適している。また、粉体を入れ替えながら測定するため、汚れを少なくするために表面が鏡面に近いものがよい。容器のサイズは重要であり、円錐ロータが回転しながら侵入するときに容器の壁の影響がでないように円錐ロータの直径に対して充分大きめの(直径)サイズを選択する必要がある。
トルクメータは高感度タイプのものがよく、非接触方式のものが適している。ロードセルは荷重レンジが広く、分解能の高いものが適している。図中に特には示していない位置検出器はリニアスケール、光を用いた変位センサ等があるが、精度的に0.1mm以下の仕様が適している。昇降機は、サーボモータやステッピングモータを用いて、精度よく駆動できるものがよい。
測定は、容器にトナーを一定量投入し、本装置にセットする。その後、円錐ロータを回転させながらトナー粉体相の中に侵入させる。しかし、実際の測定に入る前に、圧密ゾーンにてピストン等を用いてトナー粉体相を1.3〜10.9kPaの範囲で加圧して、圧密状態を作り出し、その圧密状態のトナー相に円錐ロータを下降させ測定を行なうようにした方がよい(図3参照)。トルクや荷重測定に入るときには、上記の通り決められた回転数、侵入速度で行なう。円錐ロータの回転方向は任意である。円錐ロータの侵入距離は、浅いとトルクや荷重の値が小さく、データの再現性等に問題が生じるため、データの再現性のある領域まで深く円錐ロータを侵入させた方がよい。我々の実験結果では5mm以上侵入させればほぼ安定した測定が可能になった。
測定モードは、どのような条件でも可能であるが、例として以下のような測定モードがある。
(1)容器にトナーを充填する。
(2)トナー粉体相を加圧して、圧密状態作り出す。
(3)円錐ロータを回転させながら侵入させ、そのときのトルク、荷重を測定する。
(4)円錐ロータがトナー表面層から予め設定した深さ迄侵入したところで、侵入動作を止める。
(5)円錐ロータを引抜く動作を開始する。
(6)円錐ロータの先端がトナー粉体相表面から抜け、完全にフリーになった時点(最初のホームポジション)で円錐ロータの引抜き動作を停止し、回転も止める。
以上の(1)〜(6)の操作を繰返して、測定を行なう。連続的に行なってもよい。
また、別の測定法としては、トナー粉体相を測定前に加振器により振動を与えて安定化させ(図3参照)、圧密ゾーンにてその安定化したトナー粉体相を加圧し圧密状態にし、圧密状態のトナー粉体相に回転させながら円錐ロータを侵入させ、そのときのトルクや荷重を測定し、予め設定した深さ迄到達したら侵入動作を止め、その後円錐ロータを最初の位置(ホームポジション)までアップさせる。
本測定法では、トナー粉体相の空間率が重要になる。本発明における空隙率(ε)は、上記トナー粉体相加圧による圧密状態とした後に、つぎの式、すなわちε=1−[Mr/(ρτ*Vs)](式中、Mrは測定セルの凹部に充填したトナー粉体の質量、ρτはトナー粉体の真比重、Vsはセル凹部の容積)によって求めた値をいう。外添剤処理前のトナー粉体の場合、0.5未満では圧密状態の作製に時間がかかり、連続的な測定が困難であった。外添剤処理前のトナー粉体相の良好な空間率の範囲としては、0.5〜0.6であった。0.6より大きい場合には装置等での実使用条件との対応ができず、測定には適していない。この空間率の変化は、圧密ゾーンにてピストンを用いてトナー粉体相に上記荷重を加えて加圧し、作りだした。
トナー粉体相中での円錐ロータの移動時のトルク、荷重特性は、粉体の流動性と密接な関係があり、粉体の流動性がよい場合には1個1個の粉体粒子間の付着力が小さいために動きやすく、その粉体相内で円錐ロータを動かしてもトルクは小さく、荷重変化も小さい。しかし、逆に粉体の流動性が悪い場合には、1個1個の粉体粒子間の付着力が大きいために動きにくく、その粉体相内で円錐ロータを移動した場合には円錐ロータにかかるトルクは大きくなり、下方向へ働く力(荷重)も大きくなる。特に、この現象はトナー粒径が小さくなったときに顕著に現れ、トナー相の圧密状態を変化して1個1個の粉体粒子間の付着力の変化を調べることにより、より一層ハッキリと流動性の違いを評価できる。そのため、圧密状態でのトナー流動性を評価する必要がある。
よって、本測定法でトナー流動性を評価した場合には、測定値(トルク、荷重)とトナー流動性が以下のような関係になる。
・トルク、荷重が小さい場合、流動性はよい。
・トルク、荷重が大きい場合、流動性は悪い。
これらの本現像流動性評価装置と円錐ロータ法流動性評価装置を用いて、両者の関係を調べた。外添剤処理をする前のトナーを用い、現像ローラを回転させて現像ローラ上に圧接させたドクターブレード下を1回通過した後のトナー層厚を場所を変えて測定し、その平均値を算出した。円錐ロータ法では、頂角60°の円錐ロータを1rpmで回転させながら、5mm/minの侵入速度で粉体相中に20mm侵入させたときに発生するトルクT(mNm)を測定した。平均粉体層厚L(μm)とトルクTとの関係は図5のようになり、両者間に一次の強い相関関係が存在し、(1)式で表わせることが分かった。
Figure 2010091725
つまり、この関係から実際に現像実験を実施しなくてもトナー粉体の現像流動性を高精度に評価でき、外添剤処理をする前のトナー粉体を評価することが可能となる。トナー粉体の現像流動性が優れている場合には、トナー粉体層の高さ変位が大きくなり、高さ変位バラツキが小さくなる。また、トナー粉体の現像流動性が劣っている場合には、トナー粉体層の高さ変位が小さくなり、高さ変位バラツキが大きくなる。よって、トナー粉体の現像流動性が優れた状態にするためには、トナー粉体のトルクを小さくする必要がある。つまり、トナー粉体のトルクを小さくすれば、トナー粉体の現像流動性をよくすることができ、トナー粉体のトルク特性により、現像プロセス上での流動性を正確に評価できることが分かる。
本トナーは、例えば、少なくとも樹脂、着色料および離型剤を含む粉体の表面を添加剤で覆った構造をしている。樹脂、着色料、離型剤等は海島状の相分離構造をしている。特に、離型剤等が入っているトナーの流動性は圧密状態により大きく流動性が変化するので、圧密状態での流動性を評価し、トナーの耐久特性をよくするために、添加剤で表面処理する前の粉体の流動性を評価し、流動性がよくなるような構造を選択した。
樹脂は、結晶性ポリエステルを用いてもよい。結晶性を有し、分子量分布がシャープでかつその低分子量分の絶対量を可能な限り多くした脂肪族系ポリエステルである。この樹脂はガラス転移温度(Tg)において結晶転移を起こすと同時に、固体状態から急激に溶融粘度が低下し、紙への定着機能を発現する。この結晶性ポリエステル樹脂の使用により、樹脂のTgや分子量を下げ過ぎることなく低温定着化を達成することができる。そのため、Tg低下に伴なう保存性の低下はない。また、低分子量化に伴なう高すぎる光沢や耐オフセット性の悪化もない。したがってこの結晶性ポリエステル樹脂の導入は、トナーの低温定着性の向上に非常に有効である。
本発明のトナーおいて、低温定着性を発現し、耐ホットオフセット性を確保するためには、トナー中の樹脂および離型剤の合計量に対して、結晶性ポリエステルの含有量は1〜50重量%であり、離型剤の含有量は2〜15重量%であることが好ましい。結晶性ポリエステルの含有量が1重量%未満の場合は低温定着性に効果がなく、50重量%を超える場合はホットオフセット性が悪化する。離型剤含有量が2重量%未満の場合は、耐オフセット性に効果がない場合があり、15重量%を超える場合には、トナー流動性の低下が生じる。
樹脂は従来からカラートナーに用いられているポリエステル樹脂または/およびポリオール樹脂等がある。ポリエステル樹脂やポリオール樹脂は、従来多用されてきたスチレン−アクリル系樹脂よりも低温定着性に優れ、耐熱保存性も比較的よいため適している。しかし、ポリエステル樹脂やポリオール樹脂は、スチレン−アクリル系樹脂に比べると、離型剤の分散性が悪い。分散性が悪いと、粉砕時に樹脂とワックスの界面に粉砕応力が集中し易いため、樹脂と離型剤の界面で粉砕され易く、粉砕されたトナーの表面には添加した離型剤の割合以上に離型剤が露出して、トナーの流動性を悪くしていた。
また、トナーの表面には通常は添加剤が存在しているが、耐久時(長期間使用後)には添加剤の状態が変化してくる。そのとき、添加剤の効果が小さくなっても、トナーの流動性が落ちないように、添加剤処理前のトナー粒子の流動性を上げておく必要がある。
そこで本発明のトナーは、添加剤処理前のトナー粉体の流動特性(本評価法での現像ローラ上でのトナー層厚と円錐ロータ法・トルクとの関係評価)から、トナー流動性に問題のない最適な条件に入るように規定することにより、海状の樹脂中に島状に他の樹脂や離型剤を均一に分散させ、さらにそのトナー表面に外添剤処理を行なうことにより流動性および耐久時の流動性の最適化を実現できた。
本評価法に用いるトナーは、高画質画像を実現するために、トナーの平均粒径が4〜7μmであることが必要である。本トナーの重量平均粒径は4〜7μmであり、さらに好ましくは4〜6μmである。重量平均粒径4μm未満では長期間の使用でのトナー飛散による機内の汚れ、低湿環境下での画像濃度低下、感光体クリーニング不良等という問題が生じやすく、人体への影響も懸念される。また重量平均粒径が7μmを超える場合では100μm以下の微小スポットの解像度が充分でなく非画像部への飛び散りも多く画像品位が劣る傾向となる。
本トナーを用いる現像剤は、高画質画像を実現するために、キャリアの平均粒径が20〜70μmであることが必要である。キャリアの平均粒径が20〜70μmの範囲にあると、現像機内部のトナー濃度が2〜10重量%の範囲内において、トナーの帯電量をより均一にすることができる。20μmより小さくなるとキャリア粒子の感光体上への付着等が生じやすく、さらにトナーとの撹拌効率が悪くなりトナーの均一な帯電量が得られにくくなる。逆に、キャリアの平均粒径が70μmを超える場合では、細かい画像再現性が悪くなり、高画質は得られない。
トナーおよび現像剤の詳細を以下に示す。
樹脂としては、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、シリコン樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等がある。
ビニル樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびその置換体の単重合体:スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等がある。
ポリエステル樹脂としては以下のA群に示したような2価のアルコールと、B群に示したような二塩基酸塩からなるものであり、さらにC群に示したような3価以上のアルコールあるいはカルボン酸を第三成分として加えてもよい。
A群:エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4ブテンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−2,2'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等。
B群:マレイン酸、フマール酸、メサコニン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、リノレイン酸、またはこれらの酸無水物または低級アルコールのエステル等。
C群:グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3価以上のアルコール、トリメリト酸、ピロメリト酸等の3価以上のカルボン酸等。
ポリオール樹脂としては、エポキシ樹脂と2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物、もしくはそのグリシジルエーテルとエポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物と、エポキシ樹脂と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を反応してなるものなどがある。
本発明で用いる顔料としては以下のものが用いられる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。
また、橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等がある。これらは1種または2種以上を使用することができる。特にカラートナーにおいては、良好な顔料の均一分散が必須となり、顔料を直接大量の樹脂中に投入するのではなく、一度高濃度に顔料を分散させたマスターバッチを作製し、それを希釈する形で投入する方式が用いられている。この場合、一般的には、分散性を助けるために溶剤が使用されていたが、環境等の問題があり、本発明では水を使用して分散させた。水を使用する場合、マスターバッチ中の残水分が問題にならないように、温度コントロールが重要になる。
本発明のトナーには電荷制御剤をトナー粒子内部に配合(内添)している。しかし、トナー粒子と混合(外添)して用いてもよい。電荷制御剤によって、現像システムに応じた最適の電荷量コントロールが可能となり、特に本発明では、粒度分布と電荷量とのバランスを更に安定したものとすることが可能である。トナーを正電荷性に制御するものとして、ニグロシンおよび四級アンモニウム塩、トリフェニルメタン系染料、イミダゾール金属錯体や塩類を、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。また、トナーを負電荷性に制御するものとしてサリチル酸金属錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物等が用いられる。
また、本発明におけるトナーには定着時のオフセット防止のために離型剤を内添することが可能である。離型剤としては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、モンタンワックスおよびその誘導体、パラフィンワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、サゾールワックス、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキルリン酸エステル等がある。これら離型剤の融点は65〜90℃であることが好ましい。この範囲より低い場合には、トナーの保存時のブロッキングが発生しやすくなり、この範囲より高い場合には定着ローラー温度が低い領域でオフセットが発生しやすくなる場合がある。
離型剤等の分散性を向上させるなどの目的の為に、添加剤を加えてもよい。添加剤としては、スチレンアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等があり、それぞれの樹脂を2種以上混合した物でもよい。
結晶性ポリエステル樹脂の分子構造については、限定的でないが、ポリエステル樹脂の結晶性および軟化点の観点から、炭素数2〜6のジオール化合物、特に1,4-ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよびこれらの誘導体を含有するアルコール成分と、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、およびこれらの誘導体を含有する酸成分とを用いて合成される下記一般式(1)で表わされる脂肪族系ポリエステルを含有することが好ましい。
Figure 2010091725
(ここでn、mは繰り返し単位の数である。R1、R2は炭化水素基である。)
また、ポリエステル樹脂の結晶性および軟化点の観点から、非線状のポリエステルを合成するためにアルコール成分にグリセリン等の3価以上の多価アルコールを追加し、酸成分に無水トリメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸を追加して縮重合を行なってもよい。
結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は耐熱保存性が悪化しない範囲で低いことが望ましく、80〜130℃の範囲にあることが好ましい。 ガラス転移温度(Tg)が80℃以下の場合は耐熱保存性が悪化し、現像装置内部の温度でブロッキングが発生しやすくなり、130℃の場合には定着下限温度が高くなるため低温定着性が得られなくなる。結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、DSCによる2nd昇温時の吸熱ピーク温度である。
また、本トナーに粉砕性を向上させるために粉砕助剤を含ませてもよい。本材料としては、ビニルトルエン、α−メチルスチレンおよびイソプロペニルトルエンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーの重合体を含む樹脂等である。本重合体はビニルトルエン、α−メチルスチレンまたはイソプロペニルトルエンの単独重合体であってもよいし、これらのモノマー同志の共重合体であってもよい。これらの重合体にはスチレン以外の他のモノマーが共重合されていないのが好ましいが、本発明の目的を損なわない範囲でスチレン以外の他のモノマーが共重合されていてもよい。
スチレンの含有量は共重合体を構成する全モノマーに占めるスチレンの割合として50モル%以下、好ましくは40〜20モル%であることが望ましい。これらの樹脂は脆いために、結晶性ポリエステルと組み合わせて使用すると、結晶性ポリエステルの結晶性に起因する不十分な粉砕性を向上させることができる。
本発明に係るトナーを作製する方法としては、粉砕法、重合法(懸濁重合、乳化重合分散重合、乳化凝集、乳化会合等)等があるが、これらの作製法に限るものではない。
粉砕法の一例としては、まず、前述した樹脂、着色剤としての顔料または染料、電荷制御剤、離型剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサーの如き混合機により充分に混合した後、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、連続式の1軸混練機等の熱混練機を用いて構成材料をよく混練し、圧延冷却後、切断を行なう。切断後のトナー混練物は破砕を行ない、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級する。その後、この分級工程後のトナー粒子の流動性を本評価法を用いて評価する。この場合、抜き取り検査で、試料を試料容器に入れ、その試料容器を直接図6に示す評価装置の試料台に載せ、ピストンにより圧密状態にして測定を行なう。円錐ロータの回転数は1rpmとし、円錐ロータの侵入速度は5mm/minとした。測定は、円錐ロータを回転させながら侵入させ、20mm以上の予め設定した侵入距離を経た後は侵入を止め、その後円錐ロータを引抜き、元の初期位置に戻す。この円錐ロータのトナー粉体相への侵入時のトルク、荷重を測定し、トナーの流動性を評価する。本発明では粉体相中に20mm侵入させたときに発生するトルクT(mNm)を測定し、予め測定して求めておいた現像ローラ上に圧接させたドクターブレード下を現像ローラを回転させて1回通過した後の平均粉体層厚L(μm)との関係から、測定したトルクが良好な範囲に入っているか判断する。このトルクTと平均粉体層厚L(μm)との関係は、(1)式を満足するため、この関係式を用いて平均粉体層厚Lを求め、良好な範囲に入っているかチェックする。
Figure 2010091725
(1)式におけるAおよびKの値はドクターブレード条件等の現像流動性評価装置の評価条件によって変化するため、同じ現像流動性評価装置の評価条件で測定を行ない、評価を行なう。
円錐ロータを用いた本評価法の特徴は、以下のようになり、抜取り試料をそのまま迅速に、簡単に測定できるため、個人差の無い、精度の高い測定ができることにある。
(1)非破壊検査である。
(2)試料をそのまま測定できる。
(3)短時間で測定できる。
(4)誰にでも簡単に測定できる。
そのため、製造ラインでの計測も可能であり、製造工程の中での各工程間に設置して、工程途中での品質評価ができる。例えば、分級工程を経た後、次工程へ粉体試料を搬送する途中に、試料抜取り・測定ゾーンを設けておき、あるタイミングでシャッターを開閉して、一定量の試料を測定部へ搬送する。その測定部の先端部はSUS等でできた容器になっており、そのまま本評価方法にて測定する。または、その容器を近くの別の場所にある本評価装置へ持っていき、試料ステージへのせて本評価方法にて測定する。評価の結果、そのトルク値が予め定めたトルクT(mNm)―平均粉体層厚L(μm)特性の良好な範囲を外れていた場合、試料を外添処理を行なう混合工程へは回さず、トナーの再処理工程へ回す。(図6参照)
また、これらの機能をもったトナー評価装置を単独に開発段階の評価装置として使うことも勿論可能である。
トナーの流動性は、添加剤処理前のトナー粒子の表面状態と添加剤の混合工程によりほとんど決まる。つまり、添加剤で処理する前のトナー粒子の形状や表面状態と無機粒子などからなる添加剤をトナー粒子表面に付着もしくは固着させる状態によって、トナー粒子の流動性は大きく変化する。
従来、トナーの流動性は添加剤の混合状態にのみ注目され、混合工程での混合条件(仕込み量、回転数、混合時間等)により制御されていた。しかし、粒径が小さくなるにつれて、添加剤で処理する前の粒子表面状態が重要であることが分かってきた。つまり、添加剤で処理する前のトナー粒子の表面状態や形状が流動性に適した構造であるかが重要であり、その工程での評価が必要になってきている。
流動性に適した添加剤で処理する前のトナー粒子の構造については、はっきりは分かっていないが、以下のようなことが考えられる。
(1)表面の凹凸が小さい。
(2)表面に離型剤等が出ていない。
(3)表面の形状が球形に近い。
(4)表面が硬い。
本発明では、添加剤で処理する前のトナー粒子の流動性を本評価法により測定して、流動性に適した構造にし、その上で添加剤処理をして初期の流動性は勿論のこと耐久時の流動性でも優れたトナーを提供する。
プリンタや複写機において、高画質化を実現するためには、非常に微小なドット再現性を高める必要がある。それを実現するためには、非常に微小な潜像に対して忠実なトナー現像が必要となる。この忠実な現像を可能にするためには、現像域に細かくて、均一なトナーブラシを搬送、供給する必要がある。そのためには、トナー帯電量が適度な条件であることが必要であるが、常に安定して現像域に小粒径のトナーまたは現像剤からなるトナーブラシが供給できるようなトナーの動き易さ、搬送のし易さが非常に重要となる。つまり、微小なドット再現性を上げるためには、小粒径のトナーの流動性を上げることが必要になる。特に、小粒径で離型剤を入れたトナーにおいては、添加剤処理前のトナー粒子の流動性を上げる必要がある。
そこで、小粒径で、添加剤処理前のトナーの流動性を現像流動性評価装置および円錐ロータ法流動性評価装置を用いた本方式により評価し、ドット再現性および耐久時のトナー搬送性、ドット再現性との関係を調べた結果、非常に強い相関関係が存在し、外添剤処理をしない粉体のドクターブレードを通過した後の平均粉体層厚が厚くなるトルク条件にすることにより、ドット再現性および耐久時のトナー搬送性、ドット再現性はよくなった。
本実験結果(図5)から、トルクT―平均粉体層厚L特性は(2)式のようになり、以下のトルク特性のときドット再現性およびトナー搬送性がよくなった。
Figure 2010091725
(1)円錐ロータ侵入時(20mm侵入時)のトルクの値が1.6〜5.8mNmである。
その後、混合機により二酸化珪素(シリカ)などの無機粒子などからなる添加剤を粒子表面に付着もしくは固着させる。混合工程後、250メッシュ以上の篩を通過させ、粗大粒子、凝集粒子を除去し本発明のトナーを得る。
本発明に係るトナーを作製する方法としては、粉砕法以外の方法が考えられ、重合法の一例としては、モノマーに着色剤および電荷制御剤等を添加したモノマー組成物を水系の媒体中で懸濁し重合させることでトナー粒子を得る。造粒法は特に限定されない。
例えば本発明のトナーは、有機溶媒中に少なくとも、イソシアネート基を含有するポリエステル系プレポリマーが溶解し、顔料系着色剤が分散し、離型剤が溶解ないし分散している油性分散液を水系媒体中に無機微粒子および/またはポリマー微粒子の存在下で分散させるとともに、この分散液中で該プレポリマーをポリアミンおよび/または活性水素含有基を有するモノアミンと反応させてウレア基を有するウレア変性ポリエステル系樹脂を形成させ、このウレア変性ポリエステル系樹脂を含む分散液からそれに含まれる液状媒体を除去することにより得られる。
ウレア変性ポリエステル系樹脂において、そのTgは40〜65℃、好ましくは45〜60℃である。その数平均分子量Mnは2500〜50000、好ましくは2500〜30000である。その重量平均分子量Mwは1万〜50万、好ましくは3万〜10万である。
このトナーは、該プレポリマーと該アミンとの反応によって高分子量化されたウレア結合を有するウレア変性ポリエステル系樹脂をバインダー樹脂として含む。そして、そのバインダー樹脂中には着色剤が高分散している。
得られた乾燥後のトナーの粉体を風力分級し、上記、最適な混合条件により混合機により無機微粒子などからなる添加剤を粒子表面に付着もしくは固着させる。また、電荷制御剤を乾燥後のトナー粉体表面に打込んで、固着注入させてもよい。さらにその後、無機微粒子などからかる添加剤を粒子表面に付着もしくは固着させてもよい。電荷制御剤を表面に打込むことにより、トナーの帯電量の制御がしやすくなる。
混合したり、固着注入したりする具体的手段としては、高速で回転する羽根によって粉体混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に粉体混合物を投入し、加速させ、粒子同士または複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などがあげられる。
これらの方式の場合にも、造粒後の検査を行なう。
また、流動性はトナー形状によって影響されるが、トナーの平均円形度が0.93〜0.99である非常に球形に近いトナーの場合には流動性に優れ、ドット再現性に優れた高画質化を実現できる。
さらに二成分現像剤として使用する場合は、後述する磁性キャリアと所定の混合比率で混合することによって二成分現像剤とする。
本トナーは、ドクターブレードを用いた接触または非接触現像方式に使用する1成分現像剤として用いることができる。接触または非接触現像方式は色々な公知のものが使用される。例えば,アルミスリーブを用いた接触現像法、導電性ゴムベルトを用いた接触現像法、アルミ素管の表面にカーボンブラック等を含む導電性樹脂層を形成した現像スリーブを用いる非接触現像法等がある。また、本トナーを用いた現像時にACバイアス電圧成分を印加すると、現像効率が向上し、画像特性が向上する。
また、1成分現像方式において、トナー供給部の出口にトナー層を均一にするためのドクターローラやドクターブレード、また供給ローラを設けた現像方式に、本トナーを用いることを特徴とする。このような方式の場合には、トナーの流動性が現像ローラ上のトナー層の均一化に大きく影響を与え、且つ耐久特性に影響を与える。耐久特性が悪い場合には、感光体へのフィルミングだけではなく、ドクターローラ、ドクターブレードや供給ローラへのフィルミングが発生する。このため、トナー層が均一に形成できないばかりかトナー帯電が不均一になり、トナー電荷量も小さくなる。このため現像不良が生じる。
しかし本発明のトナーを用いると、トナーに流動性に優れているため、供給ローラやドクターローラ(またはドクターブレード)を介しての現像ローラ上へのトナー層の均一薄層化が容易に実現でき、常に安定した現像ローラ上へのトナー搬送が可能となる。また、ドクターローラ(またはドクターブレード)や供給ローラへのフィルミングは発生せず、安定した現像が行なわれ、耐久特性に優れた方式となる。(図7参照。)
本トナーは流動性に優れているため、カートリッジ容器に入れて保管することが十分可能であり、カートリッジ容器から現像部へトナー搬送するような構成の装置にも適している。カートリッジ容器としては、トナーを充填するトナーカートリッジと、少なくとも電子写真感光体と現像手段を具備し、現像手段のトナー収容部にトナーを充填するプロセスカートリッジとを挙げることができ、通常これらのトナーカートリッジまたはプロセスカートリッジを電子写真画像形成装置に装着して、画像形成が行なわれる。
また、磁性トナーとする場合には、トナー粒子の中に磁性体の微粒子を内添すればよい。磁性体としては、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル、コバルト、それらの合金などの強磁性体等が考えられる。磁性体の平均粒径は0.1〜1μmが好ましい。磁性体の含有量はトナー100重量部に対して、10から70重量部であることが好ましい。
二成分現像剤に使用されるキャリアとしては公知のものが使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉、マグネタイト粉の如き磁性粒子あるいはこれら磁性粒子の表面をフッ素系樹脂、ビニル系樹脂、シリコーン系樹脂等で処理したもの、あるいは磁性粒子が樹脂中に分散されている磁性粒子分散樹脂粒子等が挙げられる。これら磁性キャリアの平均粒径は20〜70μmがよい。好ましくは30〜60μmがよい。
また、前述したように本発明のトナーはさらに流動性向上剤として無機微粉体をトナー表面に付着または固着させる。この無機微粉体の平均粒径は10〜200nmが適している。10nmより小さい粒径の場合には流動性に効果のある凹凸表面を作り出すことが難しく、200nmより大きい粒径の場合には粉体形状がラフになり、トナー形状の問題が生じる。
本発明の無機微粉体としてはSi、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物や複合酸化物が挙げられる。これらのうち二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)、アルミナの微粒子が好適に用いられる。さらに、疎水化処理剤等により表面改質処理することが有効である。疎水化処理剤の代表例としては以下のものが挙げられる。
ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等。無機微粉体はトナーに対して0.1〜2重量%使用されるのが好ましい。0.1重量%未満では、トナー凝集を改善する効果が乏しくなり、2重量%を超える場合は、細線間のトナー飛び散り、機内の汚染、感光体の傷や摩耗等の問題が生じやすい傾向がある。
ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等。無機微粉体はトナーに対して0.1〜2重量%使用されるのが好ましい。0.1重量%未満では、トナー凝集を改善する効果が乏しくなり、2重量%を超える場合は、細線間のトナー飛び散り、機内の汚染、感光体の傷や摩耗等の問題が生じやすい傾向がある。
また、本発明の現像剤には、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばテフロン(登録商標)粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;あるいは酸化セリウム粉末、炭化珪素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨剤;あるいは例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末等の導電性付与剤を現像性向上剤として少量用いることもできる。
以下、実施例を説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。なお、これら各例においては、トナー組成、トナー作製法およびトナー作製条件を変化したトナーを作製し、トナー流動性を本評価法を用いて評価し、ドット再現性を画像のザラツキ感として5段階評価(ランク1:悪い→ランク5:よい)した。また、2万枚のランニング耐久試験を行ない、ドット再現性および現像部でのブロッキング等のトナー搬送性の不具合点を評価した。トナー搬送性に関しては、不具合点のなかった場合を○、不具合点のあった場合を×として評価した。さらに、添加剤で処理する前のトナー(母体)の円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測した。トナーの流動性は、添加剤処理前のトナー粒子の流動性を評価し、円錐ロータがトナー粉体相表面から20mm侵入したときのトルクの値を測定した。トナーは予め圧密状態にし、空間率を測定しトルクを評価した。
円錐ロータの評価条件は以下のようにした。
・円錐ロータの頂角:60°
・円錐ロータの回転数:1rpm
・円錐ロータの侵入速度:5mm/min
また、本現像流動性評価装置を用いて現像ローラ(Al製)上に圧接させたドクターブレード(ゴム製)下を現像ローラを回転させて1回通過した後の粉体層厚L(μm)を測定し、平均粉体層厚Lを評価した。
現像装置条件を以下に示す。
・現像ローラの速度:35mm/s
・現像ローラ径:15mmφ
・現像ローラ長:50mm
・測定箇所:5箇所(現像ローラ長さ方向、10mm間隔)
[実施例1]
なお、以下の配合における部数は全て重量部である。
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
顔料 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 3.5部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 5部
離型剤 低分子量ポリエチレン 5部
上記、原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃混練機回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が5.5μmの粒度分布に分級した。その後、ハイブリダイザーを用いて丸め処理(3200rpm)を行なった。このトナーを本評価法により流動性トルクおよび平均粉体層厚を測定した結果、表1のようになった。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
[実施例2]
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
顔料 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)
3.5部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 5部
離型剤 低分子量ポリエチレン 5部
上記、原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃、混練機回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6.6μmの粒度分布に分級した。その後、ハイブリダイザーを用いて丸め処理(3200rpm)を行なった。このトナーを本評価法により流動性トルクおよび平均粉体層厚を測定した結果、表1のようになった。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験およびランニング実験を行なった。
その結果を表1に示す。
[実施例3]
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
顔料 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)
3.5部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 5部
離型剤 低分子量ポリエチレン 5部
上記、原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃、混練機回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が7.0μmの粒度分布に分級した。その後、ハイブリダイザーを用いて丸め処理(3200rpm)を行なった。このトナーを本評価法により流動性トルクおよび平均粉体層厚を測定した結果、表1のようになった。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
[実施例4]
樹脂 ポリエステル樹脂 80部
結晶性ポリエステル樹脂 20部
(Tg=110℃)
顔料 カーボンブラック 10部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 5部
離型剤 低分子量ポリエチレン 5部
上記、原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃、混練機回転数100rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が5.3μmの粒度分布に分級した。その後、ハイブリダイザーを用いて丸め処理(3200rpm)を行なった。このトナーを本評価法により流動性トルクおよび平均粉体層厚を測定した結果、表1のようになった。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
上記、作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
[実施例5]
樹脂 ポリエステル樹脂 80部
結晶性ポリエステル樹脂 20部
(Tg=110℃)
顔料 カーボンブラック 10部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 5部
離型剤 低分子量ポリエチレン 5部
上記、原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃
、混練機回転数100rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6.3μmの粒度分布に分級した。その後、ハイブリダイザーを用いて丸め処理(3200rpm)を行なった。このトナーを本評価法により流動性トルクおよび平均粉体層厚を測定した結果、表1のようになった。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
上記、作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
[実施例6]
樹脂 ポリエステル樹脂 80部
結晶性ポリエステル樹脂 20部
(Tg=110℃)
顔料 カーボンブラック 10部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 5部
離型剤 低分子量ポリエチレン 5部
上記、原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃、混練機回転数100rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が7.0μmの粒度分布に分級した。その後、ハイブリダイザーを用いて丸め処理(3200rpm)を行なった。このトナーを本評価法により流動性トルクおよび平均粉体層厚を測定した結果、表1のようになった。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
上記、作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
[実施例7]
〈トナーバインダーの合成〉
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧,230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート188部と2時間反応を行ない、イソシアネート含有プレポリマーIを得た。次いでプレポリマーI267部とイソホロンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステルIを得た。上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステルAを得た。ウレア変性ポリエステルI200部と変性されていないポリエステルA800部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダーIの酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダーIを単離した。分析の結果Tgは62℃であった。
〈トナーの作製〉
トナーバインダーIの酢酸エチル/MEK溶液 240部
ペンタエリスリトールテトラベヘネート(溶融粘度25cps) 20部
銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4部
カルナウバワックス 20部
上記、原材料をビーカー内で、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させてトナー材料溶液を作製した。
イオン交換水 706部
ハイドロキシアパタイト10%懸濁液
(日本化学工業(株)製スーパタイト10) 294部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.2部
ビーカー内に上記、原材料を入れ均一に溶解した。その後60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで13000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のフラスコに移し、30℃まで昇温して減圧下で溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー粒子を得た。体積平均粒径は4.3μmであった。このトナーを本評価法により流動性トルクおよび平均粉体層厚を測定した結果、表1のようになった。
このトナー粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを得た。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
上記、作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、ランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例7と同様の原材料、作製方法(但し、均一に溶解後の攪拌条件を60℃、TK式ホモミキサーで12000rpm)で作製を行ない、平均粒径が5.5μmの粒度分布に分級した。このトナーを本評価法により流動性トルクおよび平均粉体層厚を測定した結果、表1のようになった。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
上記、作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、ランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
[実施例9]
実施例7と同様の原材料、作製方法(但し、均一に溶解後の攪拌条件を60℃、TK式ホモミキサーで11000rpm)で作製を行ない、平均粒径が6.6μmの粒度分布に分級した。このトナーを本評価法により流動性トルクおよび平均粉体層厚を測定した結果、表1のようになった。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 1200rpm
混合時間 120sec
混合機 Qミキサー
上記、作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、ランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が5.5μmの粒度分布に分級した。その後、丸め処理を実施しないでこのトナーを本評価法により流動性トルクおよび平均粉体層厚を測定した結果、表1のようになった。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 700rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例4と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が5.3μmの粒度分布に分級した。その後、丸め処理を実施しないでこのトナーを本評価法により流動性トルクおよび平均粉体層厚を測定した結果、表1のようになった。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 700rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
上記、作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、ランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例7と同様の原材料、作製方法(但し、均一に溶解後の攪拌条件を60℃、TK式ホモミキサーで14000rpm)で作製を行ない、平均粒径が3.8μmの粒度分布に分級した。このトナーを本評価法により流動性トルクおよび平均粉体層厚を測定した結果、表1のようになった。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数 700rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
上記、作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、ランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
以上の実施例1〜9、比較例1〜3の測定結果を表1に示す。
Figure 2010091725
以上の結果から分かるように、添加剤処理前のトナー粒子の本評価法による流動性評価値と耐久時のドット再現性およびトナー搬送性との間には強い相関関係が存在することが分かる。
表1および図5の結果から、安定したドット再現性のよい高画質を得るために必要な、流動性のよいトナーを得るためには、以下の条件を満足することが必要である。
・ドクターブレード通過後のトナー層厚の値が3〜4.5μmである。
・円錐ロータ侵入時のトルクの値が1.6〜5.8mNmである(ロータ20mm侵入時の値)。
本発明におけるトナー評価のための測定系を説明する図である。 本発明における測定手段の高密度移動ステージを有する現像流動性評価装置例を示す図である。 本発明におけるトナー粉体のトルク測定装置例を示す図である。 本発明におけるトルク測定のための円錐ロータの一例を示す図である。 本発明におけるトナー粉体への円錐ロータ侵入時のトルクとトナー層厚との一次比例関係を示す図である。 本発明のトナー評価系を有するトナー製造装置例を示す図である。 本発明のトナー評価により選択された現像剤使用の現像装置の一例を示す図である。

Claims (10)

  1. 少なくとも樹脂、着色料及び離型剤を含み外添剤処理をする前の体積平均粒径が4〜7μmの粉体を、予め圧密状態にした後、頂角60°の円錐ロータを1rpmで回転させながら、5mm/minの侵入速度で粉体相中に20mm侵入させたときに発生するトルクT(mNm)と、この粉体を現像ローラ上に圧接させたドクターブレード下を現像ローラを回転させて1回通過した後の平均粉体層厚L(μm)との関係が(1)式を満足することを用いて、測定手段により現像ローラ上の平均粉体層厚Lの変化をトルクTで評価するようにしたことを特徴とする静電荷現像用トナー評価方法。
    Figure 2010091725
  2. 前記現像ローラ上のトナー層または現像剤層の表面に前記レーザ光を照射し、その反射光位置変化から現像ローラ上の粉体層の高さを測定し、その後レーザ照射した場所の粉体層を吸引手段により吸引し、さらに吸引後のレーザ照射した同じ場所の現像ローラ表面にレーザ光を照射し、その反射光位置変化から現像ローラ上の高さを測定し、現像ローラの同じ位置での粉体層の吸引前後の高さの違いにより現像ローラ上の粉体層厚の測定を行ない、現像ローラ上の場所を変えて繰り返して測定したときの平均値で粉体層厚を評価することを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナー評価方法。
  3. 前記レーザ光のレーザ照射パワーが0.1〜10mWであることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷現像用トナー評価方法。
  4. 前記レーザ光のレーザスポット径が10〜500μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷現像用トナー評価方法。
  5. 前記測定手段がレーザ光を照射しその反射光を検出するものであり、該測定手段のワークディスタンスが5〜30mmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電荷現像用トナー評価方法。
  6. 前記吸引手段の吸引速度が10〜60(l/min)であることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の静電荷現像用トナー評価方法。
  7. 前記吸引手段の吸込み口の面積が4〜20mmであることを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の静電荷現像用トナー評価方法。
  8. 前記測定手段と前記吸引手段を高精度に任意の現像ローラ位置に駆動する駆動手段を用い、該駆動手段の精度が1〜20μmであることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の静電荷現像用トナー評価方法。
  9. 前記圧密状態にした粉体相の空間率が0.5〜0.6であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー評価方法。
  10. 頂角60°の円錐ロータと、該円錐ロータを圧密状態の粉体相中に侵入させるための円錐ロータ侵入手段と、該円錐ロータのトルクTを測定するトルクメータと、平均粉体層厚Lの測定手段とを有し、請求項1乃至9のいずれかに記載の評価法を用いて、外添剤処理をする前の粉体の流動性を評価することを特徴とする静電荷現像用トナー評価装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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