JP4699922B2 - 静電荷現像用トナーの評価方法、評価装置および静電荷現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷現像用トナーの評価方法、評価装置および静電荷現像用トナーの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、静電荷現像用トナーの評価方法、評価装置および静電荷現像用トナーの製造方法に関する。
複写機やプリンタなどの画質は、高画質化が進んでおり、最近ではその高画質を維持することが重要になって来ている。この高画質を維持するためには、現像剤や感光体が劣化しないことも重要であるが、感光体や転写ベルト上などのクリーニング工程が非常に重要になってきている。このクリーニング工程は、トナーの帯電量などの他に流動性に非常に影響され、ブレードなどのクリーニング部材によりトナー粒子がきれいに剥ぎ取られる流動特性をもつことが必要になってくる。トナー粒子の流動性が良すぎるとトナー粒子はブレードを通過しやすくなりクリーニング不良を生じる。逆にトナー粒子の流動性が悪い場合には、感光体等への固着などが生じクリーニング不良が生じてしまう。そのため、トナー粒子の流動性の最適化が必要になる。
また、高画質化が進むにつれて、それに用いられるトナーにおいては、小粒径化、高機能化が進んでいる。そのため、トナーの構造が複雑になってきており、従来より細かい作製時の制御が必要となってきている。特に、トナーの流動性はクリーニング性やドット再現性の他に種々の画像品質に影響を与えるため、評価の面では個人差のない、精度の高い評価法が必要とされている。
また、トナーの作製法が粉砕方式から重合法等の他の方式に変化したとき、製造条件に対しての流動特性の変化が大きく、粉砕方式の場合に比較して、細かい作製時のコントロールおよび評価が必要となっている。
特許文献1には、磁場が印加されたロートの狭部を通過して落下するのに要する時間を測定することにより、現像機内の現像剤の流動性を評価する方法が開示されている。特許文献2には、傾斜可能な板の上にトナーを載せ、板を徐々に傾けていき、流れ始めるときと流れ終えたときの角度を測定する方法が開示されている。特許文献3には、篩を何段かに重ねて、その上にトナーを投入して、篩部分に水平方向と垂直方向の振動を与え、一定時間後の各篩部に残ったトナー量に予め設定された係数を乗算して算出する方法が開示されている。しかしこれらの方法は、データのバラツキが大きく、測定者による差があり、細かいトナー間の流動性の違いを評価することは出来なかった。
特開平1−203941号公報 特開平4−116449号公報 特開2000−292967号公報
本発明は、上記課題を解決し、測定者によるバラツキが生じずに、トナーの流動性を精度よく評価し、クリーニング性、ドット再現性の良い高画質が得られる静電荷現像用トナーを安定して得ることのできる評価方法、評価装置および静電荷現像用トナーの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下のとおりである。
1)少なくとも樹脂および顔料を含むトナーの流動性を、トナー粉体相中に円柱状部材を設け、該トナー粉体相中に前記円柱状部材を設けた状態で前記トナー粉体相を予め圧密手段により圧密状態にした後、圧密状態で前記円柱状部材を回転させ、そのときに該円柱状部材に発生する力を測定することにより評価することを特徴とする静電荷現像用トナーの評価方法。
2)上記1)に記載の評価方法において、前記円柱状部材の表面が規則的な凹凸形状を有することを特徴する静電荷現像用トナーの評価方法。
3)上記1)に記載の評価方法において、前記円柱状部材が溝または凹凸形状をもつ棒状部材であることを特徴する静電荷現像用トナーの評価方法。
4)上記1)に記載の評価方法において、前記円柱状部材の直径が0.1〜10mmφであることを特徴とする静電荷現像用トナーの評価方法。
5)上記1)に記載の評価方法において、前記円柱状部材の回転速度が0.01〜5mm/secであることを特徴とする静電荷現像用トナーの評価方法。
6)上記1)に記載の評価方法において、前記円柱状部材の回転量が1〜20回転であることを特徴とする静電荷現像用トナーの評価方法。
7)上記1)に記載の評価方法において、前記トナー粉体相の空間率が0.45〜0.70であるようにして測定することを特徴とする静電荷現像用トナーの評価方法。
8)上記1)〜7)のいずれかに記載の静電荷現像用トナーの評価方法を用いて、トナー製造過程で評価を行ない、その評価に基づいてトナーを製造することを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。
9)上記1)〜7)のいずれかに記載の静電荷現像用トナーの評価方法を用いて、トナーの流動性を評価する手段を有することを特徴とする静電荷現像用トナー評価装置。
本発明によれば、測定者によるバラツキが生じずに、トナーの流動性を精度よく評価し、クリーニング性、ドット再現性の良い高画質が得られる静電荷現像用トナーを安定して得ることのできる評価方法、評価装置および静電荷現像用トナーの製造方法を提供することができる。
以下、本発明をさらに説明する。
本発明は、少なくともおよび顔料を含むトナーの流動性を、トナー粉体相中に長い円柱状部材を設け、該トナー粉体相中に前記円柱状部材を設けた状態で前記トナー粉体相を予め圧密手段により圧密状態にした後、圧密状態でその円柱状部材が相対的にトナー粉体相中を回転するときに発生する力を測定することにより評価する評価方法、評価装置および静電荷現像用トナーの製造方法に関するものである。
なお本発明の範囲には属しないものの、以下においては前記評価方法を用いて評価したクリーニング性の良い高画質の得られる静電荷現像用トナー、これを用いた現像方法、トナーカートリッジおよびプロセスカートリッジについても併せて説明する。
本発明の評価方法は、トナー粉体相中に長い円柱状部材を設け、円柱状部材を円周方向に回転させ、そのときに円柱状部材にかかる力を測定し、その力の値により流動性を評価するものである。円柱状部材の表面形状はどんなものでも良く、表面に凹凸の有るものでも表面に凹凸の無いものでも良い。但し、表面に凹凸の有る円柱状部材の場合には、円柱状部材の回転方向による依存性が生じないように規則的な凹凸形状をもつようにすることが望ましい。円柱状部材の材質は硬いものでも柔らかいものでもなんでも良い。例えば、溝や凹凸形状を有する棒状部材、Cu,Fe,SUSなどからできた線状部材、これらのCu線などの周りを樹脂などで被覆したもの、ギターの金属弦のようにメタル線の周りに密にメタル線を巻き付けたもの、テグスやギター弦のように全てナイロンのような樹脂でできた線状部材などがある。円柱状部材の直径は0.1〜10mmφのものが適している。円柱状部材の直径が0.1mmより小さいとトナー粉体相との接触面積が小さいため、円柱状部材にかかる力が小さく、細かい流動性の違いを評価できないことがある。逆に、円柱状部材の直径が10mmより大きい場合には、場所によるトナー粒子と円柱状部材との間に働く力の分布が大きくなり、円柱状部材に働く力の正確な測定が出来にくくなり、トナー流動性の評価には適していない。円柱状部材の長さは、円柱状部材が回転してもトナー粉体相の中に円柱状部材が連続的に存在する(埋没する)ような、十分な長さが必要である。また、円柱状部材表面に溝が切ってある場合には、円柱状部材の材質面とトナー粒子との摩擦成分を測定するのではなく、トナー粒子とトナー粒子との摩擦成分を測定することが可能になる。そのためには、円柱状部材が相対的にトナー粉体相の中を回転するとき、円柱状部材表面に切ってある溝の中にトナー粒子が入り込んできて、その入り込んだトナー粒子と周りのトナー粒子との摩擦状態を測定するようにする必要がある。この溝の形状は問わないが、円柱状部材の材質面と周りのトナー粒子との接触が小さくなるように工夫する必要がある。図4(a)〜(c)は、本発明で使用される円柱状部材の例の断面図である。図4(a)は、円柱状部材1の円周表面上に溝を切ったもので、その溝の断面が三角形の凹凸からなるのこぎり歯形状をしている。この場合、円柱状部材材質面とトナー粒子との接触は、三角溝の山の先端部分のみとなり、円柱状部材1に発生する力は、ほとんどが溝に入り込んだトナー粒子とその周辺のトナー粒子との接触に基いている。その他、円柱状部材の断面形状としては、図4(b)に示すように、円周表面上に楕円歯形状を有するもの、図4(c)に示すように、円周表面上には溝や凹凸形状を有さずに、滑らかな円周表面を有するものが挙げられる。円柱状部材の材質は何でも良いが、加工しやすくて、表面が固く、変質しない材質が良い。また、帯電性を帯びない材質が適している。この一例としては、SUS,Al,Cu,Au,Ag,黄銅等がある。
トナー粒子の力特性は、円柱状部材の回転速度により変化する。本発明では測定の精度を上げるために、トナー粒子同士の微妙な接触状態が測定出来るように、円柱状部材の回転速度を下げて測定するのが好ましい。例えば、測定条件は以下が例示される。
・円柱状部材の回転速度:0.01〜5mm/sec
円柱状部材の回転速度が0.01mm/secより遅い場合はトナー粉体相の微妙な状態の影響を受けやすいため、力測定バラツキの問題が生じ、測定には適していない。5mm/secより速い場合はトナーの飛び散り、噴出し等が生じて、安定に測定できないので適していない。
本発明の評価方法を実施する装置構成の例を説明する。図1〜3は、本発明の評価方法を実施する装置構成の一例を示す側面図であり、図2は平面図であり、図3は円柱状部材の駆動方法を説明するための図である。図1および2において、円柱状部材1を試料容器10中のトナー粉体相中に設け、その円柱状部材1に回転力を与える駆動部材11を連結させ、その駆動部材11の先端を力検出器であるロードセル12に接続する。具体的には円柱状部材1が棒状のものであり、円柱状部材1はトナー粉体相の中央部を通過するように設定され、試料容器10を挟んで両側に支持部材13を設け、それに円柱状部材1(検出棒)を支持させる。図3に示すように、駆動部材11は、円柱状部材1に回転力を与えるように、円柱状部材1と接触させ、図3の左方向に駆動部材11を移動させると、円柱状部材1は右回転する。駆動部材11はガイドプーリー14の上に載せて、ロードセル12を介して駆動ユニット15に連結させる。駆動部材11の両端にひもをつけてガイドプーリー14を用いてその端部にオモリ(分銅等)をつけ、駆動部材11に張力を与えた状態にしても良い。その駆動部材11をロードセル12を介して駆動ユニット15により駆動させる。勿論、駆動部材11をレバー等を介して間接的に駆動ユニット15により駆動させても良い。また、棒状の駆動部材ではなく、ベルト状の駆動部材を用いても良い。当然、円柱状部材1は、試料容器10側面の両側の適切な位置に開けてある孔部を通して、位置の適正化を行なう。試料容器10側面の孔部は、トナー漏れのないように円柱状部材1の大きさに合せた孔部である必要がある。しかし、その孔部の大きさの許容度が小さい場合には、円柱状部材1と孔部に接触状態が生じやすくなり、それが摩擦成分として力特性に反映されるので好ましくない。そのため、円柱状部材1と孔部との間に適切なギャップが必要である。試料容器10は固定され、円柱状部材1が駆動部材11の移動に伴ない回転する。そのときの円柱状部材1に働く力をロードセル12により検出する。円柱状部材1の移動量は位置検出器16で測定し、移動量と力との関係を測定データとしてPC等で入手する。測定時にはトナーを試料容器10に入れ、ピストン17を用いてトナー粉体相に荷重を加えてトナー粉体相を予め圧密した状態にして、円柱状部材1を回転駆動させ測定を行なうのが好ましい。この構成は一例であり、トナーの入った試料容器10を固定し、円柱状部材1自身を直接回転させて、円柱状検出部材にかかる力を測定するなど他の構成でも良い。
前述のように、円柱状部材1の形状は、表面に凹凸形状の有るものでも表面に凹凸の無いものでも良く、直径が0.1〜10mmφものが適している。円柱状部材1の長さは、円柱状部材1が回転してもトナー粉体相の中に円柱状部材が連続的に存在するような、十分な長さが必要である。溝の形状は、どのような形状でも良いが、円柱状部材1の回転方向による依存性が生じないように規則的な凹凸形状をもつようにするのが好ましい。また、円柱状部材1の溝形状は同じ円柱状部材が何度でも造れるように、単純な凹凸形状をもつ方が良い。その例は、前記図4に示したとおりである。試料容器10の材質については問わないが、トナー粉体相との帯電による影響が出ないように導電性の材質が適している。また、トナー粒子を入れ替えながら測定するため、汚れを少なくするために表面が鏡面に近いものが良い。試料容器10のサイズは重要であり、トナー粉体相を圧密したときの圧密の均一性を増すために、試料容器10の直径をトナー粉体相の厚みに対して大きくなるサイズを選択するのがよい。
ロードセル12は荷重レンジが広く、分解能の高いものが適している。位置検出器16はリニアスケール、光を用いた変位センサ等があるが、精度的に0.01mm以下の仕様が適している。駆動ユニット15は、サーボモータやステッピングモータを用いて、精度良く駆動できるものが良い。また、円柱状部材1の長さ方向に対して垂直に駆動部材11を動かすために、ガイドレール18を設けて、駆動ユニット15をガイドレール18に沿って動かすようにする。駆動部材11は一定方向の動きだけではなく、矢印方向で示す往復駆動も行なうこともあるので、駆動部材11の水平度などの位置だしは水準器などを用いて精度良く行なえるようにしておく必要がある。
トナー粉体相を圧密するピストン17は、Cu,Al,SUS,黄銅などからなり、表面や側面は表面に凹凸のない、鏡面に近いスムーズな面をもっている必要がある。何度もトナー粉体相を圧密するため、傷の入りにくい硬い材質が適している。
試料容器10も変形しにくい硬い材質のものが適しているが、加工性などの点からCu,Al,SUS,黄銅などが使用され得る。何度も試料を交換して使用するため、特に容器の内面は傷の入らないように硬くなるような表面処理をしておけば良い。
測定は、試料容器10を予め試料ステージ19に載せ、円柱状部材1を試料容器10側面の孔部を通してセットする。この試料容器10にトナーを一定量投入し、トナー粉体相をピストン17により圧密を行なう。その後、ピストン17を載せ、圧密したままの状態で駆動部材11を予め決められた駆動条件で動かし、円柱状部材1をトナー粉体相の中で回転させる。そのときに円柱状部材1に働く力をロードセル12により測定する。力測定は、決められた速度で行なう。円柱状部材1の回転方向や回転量なども決めておく必要がある。勿論、一定方向のみの測定でも良いが、回転方向の依存性などをみる場合には駆動部材11を図面矢印方向のように往復駆動した方が良い。その場合、往復回数は1〜5回が良い。5回より多く往復測定しても変化が殆んどなく、測定の意味が無い。回転量は基本的には任意であり、データが安定する位置まで移動させるのが良い。しかし、測定時間等の関係から1〜20回転の回転量が適している。1回転より小さい場合には力特性が大きく変化している領域でデータが安定しないという問題が発生する。20回転より大きくなると力特性は安定するが、測定時間が長くなるという問題が発生する。測定モードは、どのような条件でも可能であるが、例として以下のような測定モードがある。
(1)試料容器10を試料ステージ19に載せる。
(2)円柱状部材1を試料容器10側面の孔部を通してセットする。
(3)試料容器10に一定量トナーを入れる。
(4)トナー粉体相をピストン17により加圧して、圧密状態作り出す。
(5)圧密させた状態で円柱状部材1を回転駆動させ、そのときの力を測定する。
(6)予め設定した回転量まで駆動部材11を移動したところで、回転動作を止める。
(7)駆動ユニット15をスタート位置(最初のホームポジション)に戻す動作を行なう。
以上の(1)〜(7)の操作を繰返して、測定を行なう。円柱状部材1の回転動作を止めないで、一定の回転量を回転方向を変えて駆動させて、力の変化を測定しても良い。
また、別の測定法としては、トナー粉体相をピストン17により圧密した後、一定回転量で止め、さらに一定回転量で止めるという動作を繰返し行ない(1回の動作でも良い)、そのときの力変化を測定してもよい。
本発明の評価方法では、トナー粉体相の空間率が重要になるが、本発明者らの実験結果では空間率は0.45以上のとき安定して測定が可能であった。0.45未満では圧密状態の微妙な条件の違いが力特性に影響を及ぼし、安定した測定が困難であった。トナー粉体相の空間率の範囲としては、種々な測定法の場合を含めて、0.45〜0.70であった。0.70より大きい場合にはトナー粉体相と円柱状部材との接触状態が一定化せず、安定した測定には適していなかった。しかし、測定系、測定条件等が大きく変化した場合はこの限りではない。また、本評価法はトナー以外の粉体の評価にも勿論使用できる。
本発明の評価方法に用いるトナーは、高画質画像を実現するために、トナーの平均粒径が4〜8μmであることが好ましい。本トナーの重量平均粒径は4〜8μmであり、さらに好ましくは5〜7μmである。重量平均粒径4μm未満では長期間の使用でのトナー飛散による機内の汚れ、低湿環境下での画像濃度低下、感光体クリーニング不良等という問題が生じやすく、人体への影響も懸念される。また重量平均粒径が8μmを超える場合では100μm以下の微小スポットの解像度が充分でなく非画像部への飛び散りも多く画像品位が劣る傾向となる。
トナーおよび現像剤の詳細を以下に示す。
樹脂としては、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、シリコン樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等がある。
ビニル樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体:スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等がある。
ポリエステル樹脂としては以下のA群に示したような2価のアルコールと、B群に示したような二塩基酸塩からなるものであり、さらにC群に示したような3価以上のアルコールあるいはカルボン酸を第三成分として加えてもよい。
A群:エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4ブテンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等。
B群:マレイン酸、フマール酸、メサコニン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、リノレイン酸、またはこれらの酸無水物または低級アルコールのエステル等。
C群:グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3価以上のアルコール、トリメリト酸、ピロメリト酸等の3価以上のカルボン酸等。
ポリオール樹脂としては、エポキシ樹脂と2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物、もしくはそのグリシジルエーテルとエポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物と、エポキシ樹脂と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を反応してなるものなどがある。
本発明で用いる顔料としては以下のものが用いられる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。
また、橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等がある。
これらは1種または2種以上を使用することができる。
特にカラートナーにおいては、良好な顔料の均一分散が必須となり、顔料を直接大量の樹脂中に投入するのではなく、一度高濃度に顔料を分散させたマスターバッチを作製し、それを希釈する形で投入する方式が用いられている。この場合、一般的には、分散性を助けるために溶剤が使用されていたが、環境等の問題があり、本発明では水を使用して分散させることができる。水を使用する場合、マスターバッチ中の残水分が問題にならないように、温度コントロールが重要になる。
本発明のトナーには電荷制御剤をトナー粒子内部に配合(内添)している。しかし、トナー粒子と混合(外添)して用いても良い。電荷制御剤によって、現像システムに応じた最適の電荷量コントロールが可能となり、特に本発明では、粒度分布と電荷量とのバランスを更に安定したものとすることが可能である。
トナーを正電荷性に制御するものとして、ニグロシンおよび四級アンモニウム塩、トリフェニルメタン系染料、イミダゾール金属錯体や塩類を、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。また、トナーを負電荷性に制御するものとしてサリチル酸金属錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物等が用いられる。
また、本発明におけるトナーには定着時のオフセット防止のために離型剤を内添することが可能である。離型剤としては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、モンタンワックスおよびその誘導体、パラフィンワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、サゾールワックス、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキルリン酸エステル等がある。これら離型剤の融点は65〜90℃であることが好ましい。この範囲より低い場合には、トナーの保存時のブロッキングが発生しやすくなり、この範囲より高い場合には定着ローラー温度が低い領域でオフセットが発生しやすくなる場合がある。
離型剤等の分散性を向上させるなどの目的の為に、分散剤を加えても良い。分散剤としては、スチレンアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等があり、それぞれの樹脂を2種以上混合した物でも良い。分散剤の添加量としては、樹脂100重量部に対して10重量部以下が適している。10重量部より多くしてもWAXの分酸性の効果は見られず、逆に定着性や画像再現性が悪くなる。
本発明に係るトナーを作製する方法としては、粉砕法、重合法(懸濁重合、乳化重合分散重合、乳化凝集、乳化会合等)等があるが、これらの作製法に限るものではない。
粉砕法の一例としては、まず、前述した樹脂、着色剤としての顔料または染料、電荷制御剤、離型剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサーの如き混合機により充分に混合した後、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、連続式の1軸混練機等の熱混練機を用いて構成材料をよく混練し、圧延冷却後、切断を行なう。切断後のトナー混練物は破砕を行ない、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級する。その後、混合機により無機粒子などからなる添加剤をトナー粒子表面に付着もしくは固着させる。この混合工程後のトナー粒子の流動性を本発明の評価方法を用いて評価する。この場合、抜取り検査で、試料を試料容器10に入れ、その試料容器10を直接図1および2に示す評価装置の試料ステージ19に載せ測定を行なう。円柱状部材1の回転速度は0.01〜5mm/secとした。測定は、試料容器10を固定し、円柱状部材1を1回転以上の予め設定した回転量を駆動し、その後元の初期位置に戻す。このときの円柱状部材1にかかる力を測定し、トナーの流動性を評価する。
本評価法でトナー流動性を評価した場合には、測定値(力)とトナー流動性が以下のような関係になる。
力が小さい場合、流動性は良い。
力が大きい場合、流動性は悪い。
本評価法の特徴は、以下のようになり、抜取り試料をそのまま迅速に、簡単に測定できるため、測定者間でバラツキの無い、精度の高い測定が出来ることにある。
(1)非破壊検査である。
(2)試料をそのまま測定できる。
(3)短時間で測定できる。
(4)誰にでも簡単に測定できる。
そのため、製造ラインでの計測も可能であり、製造工程の中での各工程間に設置して、工程途中での品質評価ができる。図5は、本発明の評価方法の実施するための装置の一例を説明するための図である。例えば、トナー21および添加剤22を混合機23によって混合する混合工程を経た後、次工程へ粉体試料を搬送する途中に、試料抜取り・測定ゾーンを設けておき、あるタイミングでバルブ24を開閉して、一定量の試料を測定部に導入する。その測定部の先端部はSUS等でできた容器になっており、これを試料容器10としてそのまま図1および2で示したような装置に利用し、本評価方法にて測定する。または、その試料容器を近くの別の場所にある本評価装置へ持っていき、試料ステージへのせて本評価方法にて測定してもよい。測定し終わったトナーは、元の試料の中に戻す。評価の結果、その数値が、予め予備実験により定めた良好なトナー特性を示すとされる設定範囲を外れていた場合、試料を次工程へは回さず、トナーの再処理工程へ回す。これらの仕組みは、混合工程前の工程である粉砕・分級工程後の検査、混合工程の後にある風篩工程後の検査、充填前の検査等に適用できる。
また、これらの機能をもったトナー評価装置を単独に開発段階の評価装置として使うことも可能である。
トナーの場合、前述の通り本発明の評価方法での力の測定値は流動性を示しており、定量的な評価が可能となる。今までの従来の評価法では、トナー間の違いは評価出来るが、トナーの種類が違うと同じ土俵では評価できないという問題があった。しかし、本評価法で測定した値は、粉体特性としての力値であり、トナーの種類が変わっても粒径が変わっても同じ土俵で評価出来る値であり、非常に汎用的な評価値になる。
トナー粉体相中での円柱状部材の移動時の力特性は、トナー粒子の流動性と密接な関係があり、トナー粒子の流動性が良い場合には1個1個のトナー粒子間の付着力が小さいために動きやすく、そのトナー粉体相内で円柱状部材を回転させても力は小さい。しかし、逆にトナー粒子の流動性が悪い場合には、1個1個のトナー粒子間の付着力が大きいために動きにくく、そのトナー粉体相内で円柱状部材を回転した場合には円柱状部材にかかる力は大きくなる。
そのため、本発明の評価方法では、以下のような関係で流動性を評価出来る。
流動性が良い場合→粉体相内を回転したときの力が小さい。
流動性が悪い場合→粉体相内を回転したときの力が大きい。
トナーの流動性は、トナー作製工程の中の混合工程によりほとんど決まる。つまり、無機粒子などからなる添加剤をトナー粒子表面に付着もしくは固着させる状態によって、トナー粒子の流動性は大きく変化する。
トナーの混合状態は、混合工程での混合条件(仕込み量、回転数、混合時間等)によって変化する。そのため、流動性には混合条件が重要な役割を果たし、混合工程後の流動性の評価が重要となる。
プリンタや複写機において、高画質化を実現するためには、非常に微小なドット再現性を高める必要がある。それを実現するためには、非常に微小な潜像に対して忠実なトナー現像が必要となる。この忠実な現像を可能にするためには、現像域に均一なトナーブラシを供給する必要がある。そのためには、トナー帯電量が適度な条件であることが必要であるが、常に安定して現像域に均一なトナーブラシが供給できるようなトナーの動き易さ、搬送のし易さが非常に重要となる。つまり、微小なドット再現性を上げるためには、トナーの流動性を上げることが必要になる。
また、高画質を実現するためには、何度も違う画像を作成しても過去の画像の影響が無いようにクリーニング性を高める必要がある。そのためには、ブレードなどのクリーニング部材によりトナー粒子がきれいに剥ぎ取られる流動性をもつことが必要になってくる。トナー粒子の流動性が良すぎるとトナー粒子はブレードを通過しやすくなりクリーニング不良を生じる。逆にトナー粒子の流動性が悪い場合には、感光体等への固着などが生じクリーニング不良が生じてしまう。そのため、トナー粒子の流動性の最適化が必要になる。
そこで、トナーの流動性を円柱状部材を用いた本発明の評価方法により評価し、ドット再現性やクリーニング性との関係を調べた結果、非常に強い相関関係が存在し、以下のような力特性を示すときにドット再現性やクリーニング性が良くなることが分かった。
円柱状部材(直径:2mmφ,溝付き(トナー粒子同士の流動性が評価できる溝)がトナー粉体相中を回転するときに発生する力の値が0.1〜0.5N(トナー粉体相の圧縮応力:2kPaのとき)である。
混合工程後、250メッシュ以上の篩を通過させ、粗大粒子、凝集粒子を除去し本発明のトナーを得る。
本発明に係るトナーを作製する方法としては、粉砕法以外の方法が考えられ、重合法の一例としては、モノマーに着色剤及び電荷制御剤等を添加したモノマー組成物を水系の媒体中で懸濁し重合させることでトナー粒子を得る。造粒法は特に限定されない。
例えば本発明のトナーは、有機溶媒中に少なくとも、イソシアネート基を含有するポリエステル系プレポリマーが溶解し、顔料系着色剤が分散し、離型剤が溶解ないし分散している油性分散液を水系媒体中に無機微粒子及び/又はポリマー微粒子の存在下で分散させるとともに、この分散液中で該プレポリマーをポリアミン及び/又は活性水素含有基を有するモノアミンと反応させてウレア基を有するウレア変性ポリエステル系樹脂を形成させ、このウレア変性ポリエステル系樹脂を含む分散液からそれに含まれる液状媒体を除去することにより得られる。
ウレア変性ポリエステル系樹脂において、そのTgは40〜65℃、好ましくは45〜60℃である。その数平均分子量Mnは2500〜50000、好ましくは2500〜30000である。その重量平均分子量Mwは1万〜50万、好ましくは3万〜10万である。
このトナーは、該プレポリマーと該アミンとの反応によって高分子量化されたウレア結合を有するウレア変性ポリエステル系樹脂をバインダー樹脂として含む。そして、そのバインダー樹脂中には着色剤が高分散している。
前記トナーの場合にも、本発明の評価方法は、造粒後の検査、電荷制御剤の処理後の検査、添加剤の混合工程後の検査、混合工程の後にある風篩工程後の検査、充填前の検査等に適用できる。
また、流動性はトナー形状によって影響されるが、トナーの平均円形度が0.9〜0.99である非常に球形に近いトナーの場合には流動性に優れ、ドット再現性やクリーニング性に優れた高画質化を実現できる。
本発明のトナーは、接触または非接触現像方式に使用する1成分現像剤として用いることができる。接触または非接触現像方式は色々な公知のものが使用される。例えば、アルミスリーブを用いた接触現像法、導電性ゴムベルトを用いた接触現像法、アルミ素管の表面にカーボンブラック等を含む導電性樹脂層を形成した現像スリーブを用いる非接触現像法等がある。
また、本トナーは現像時にACバイアス電圧成分を用いて現像する場合に、流動性に優れているため、電界に従って忠実に振動し、細かい潜像に対しての忠実な現像が出来、ドット再現性の良い現像が可能となる。
また、1成分現像方式において、トナー供給部の出口にトナー層を均一にするためのローラー状のブレードや供給ローラを設けた現像方式に、本トナーを用いることを特徴とする。図6は、本発明のトナーを好適に適用できる現像装置の一例を説明するための図である。現像装置は、トナー供給用ホッパー31、内部のトナーを攪拌する攪拌羽根32、ドクターローラ33、供給ローラ34、画像保持体(感光体)35にトナーを供給する現像ローラ36を備える。このような方式の場合には、トナーの流動性が現像ローラ上のトナー層の均一化に大きく影響を与え、且つ耐久特性に影響を与える。耐久特性が悪い場合には、感光体へのフィルミングだけではなく、ドクターローラや供給ローラへのフィルミングが発生する。このため、トナー層が均一に形成できないばかりかトナー帯電が不均一になり、トナー電荷量も小さくなる。このため現像不良が生じる。
しかし本発明のトナーを用いると、トナー流動性に優れているため、供給ローラやドクターローラを介しての現像ローラ上へのトナー層の均一薄層化が容易に実現でき、常に安定した現像ローラ上へのトナー搬送が可能となる。また、ドクターローラや供給ローラへのフィルミングは発生せず、安定した現像が行なわれ、耐久特性に優れた方式となる。
また、磁性トナーとする場合には、トナー粒子の中に磁性体の微粒子を内添すれば良い。磁性体としては、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル、コバルト、それらの合金などの強磁性体等が考えられる。磁性体の平均粒径は0.1〜1μmが好ましい。磁性体の含有量はトナー100重量部に対して、10から70重量部であることが好ましい。
さらに二成分現像剤として使用する場合は、後述の磁性キャリアと所定の混合比率で混合することによって二成分現像剤とする。
二成分現像剤に使用されるキャリアとしては公知のものが使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉、マグネタイト粉の如き磁性粒子あるいはこれら磁性粒子の表面をフッ素系樹脂、ビニル系樹脂、シリコーン系樹脂等で処理したもの、あるいは磁性粒子が樹脂中に分散されている磁性粒子分散樹脂粒子等が挙げられる。これら磁性キャリアの平均粒径は高画質画像を実現するために20〜70μmが良い。キャリアの平均粒径が20〜70μmの範囲にあると、現像装置内部のトナー濃度が2〜10重量%の範囲内において、トナーの帯電量をより均一にすることができる。20μmより小さくなるとキャリア粒子の感光体上への付着等が生じやすく、さらにトナーとの撹拌効率が悪くなりトナーの均一な帯電量が得られにくくなる。逆に、キャリアの平均粒径が70μmを超える場合では、細かい画像再現性が悪くなり、高画質は得られない。
キャリア表面の被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電性微粒子は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーを含む現像剤には、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばテフロン(登録商標)粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;あるいは酸化セリウム粉末、炭化珪素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨剤;あるいは例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末等の導電性付与剤を現像性向上剤として少量用いることもできる。
また、前述したように本発明の1成分または2成分現像剤は流動性向上剤として無機微粉体をトナーに添加して用いることが可能である。
無機微粉体としてはSi、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物や複合酸化物が挙げられる。これらのうち二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)、アルミナの微粒子が好適に用いられる。さらに、疎水化処理剤等により表面改質処理することが有効である。疎水化処理剤の代表例としては以下のものが挙げられる。
ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等。無機微粉体はトナーに対して0.1〜2重量%使用されるのが好ましい。0.1重量%未満では、トナー凝集を改善する効果が乏しくなり、2重量%を超える場合は、細線間のトナー飛び散り、機内の汚染、感光体の傷や摩耗等の問題が生じやすい傾向がある。
本トナーは流動性に優れているため、カートリッジ容器に入れて保管することが十分可能であり、カートリッジ容器から現像部へトナー搬送するような構成の装置にも適している。
カートリッジ容器としては、トナーを充填するトナーカートリッジと、少なくとも感光体と現像手段を具備し、現像手段のトナー収容部にトナーを充填するプロセスカートリッジとを挙げることができ、通常これらのトナーカートリッジ又はプロセスカートリッジを画像形成装置に装着して、画像形成が行なわれる。
図7は、本発明のプロセスカートリッジの構成を示す概略図である。
プロセスカートリッジ90としては、トナーを充填するトナーカートリッジと、少なくとも感光体60と現像装置50を具備し、現像装置のトナー収容部にトナーを充填するトナーカートリッジ56とを挙げることができ、通常これらのトナーカートリッジ56又はプロセスカートリッジ90を画像形成装置に装着して、画像形成が行なわれる。なお符号80はクリーニング部材、70は帯電部材である。
以下、本発明を実施例により説明するが、下記例は本発明をなんら限定するものではない。なお、今回は混合条件を変化したトナーを作製し、トナー流動性を本発明の評価方法を用いて評価し、クリーニング性をブレード通過後の感光体上の画像濃度で評価し、ドット再現性を画像のザラツキ感として5段階(ランク1:悪い→ランク5:良い)評価した。トナーの流動性は、以下の条件で測定し、円柱状部材がトナー粉体相中を回転している時の力を測定した。また、添加剤で処理する前のトナー(母体)の円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測した。
・円柱状部材:黄銅製棒(直径:2mmφ,溝付き)
・円柱状部材の回転速度:0.2mm/sec
・円柱状部材の回転量:5回転
なお、以下の配合における部数は全て重量部である。
―実施例1―
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物テレフタル酸、コハク酸誘導体から合成されたポリエステル)
銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4部
(Lionol Blue FG−7351;東洋インキ社製)
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 5部
(ボントロンE84、オリエント化学)
上記原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃、混練機回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 2000rpm
混合時間 300sec
混合機 θコンポーザ
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―実施例2―
実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.5部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 2000rpm
混合時間 300sec
混合機 θコンポーザ
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―実施例3―
実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 2.0部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 2000rpm
混合時間 300sec
混合機 θコンポーザ
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―実施例4―
実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 2.5部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 2000rpm
混合時間 300sec
混合機 θコンポーザ
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―実施例5―
〔トナーバインダーの合成〕
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧,230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート188部と2時間反応を行い、イソシアネート含有プレポリマーIを得た。次いでプレポリマーI267部とイソホロンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステルIを得た。上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステルAを得た。ウレア変性ポリエステルI200部と変性されていないポリエステルA800部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダーIの酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダーIを単離した。分析の結果Tgは62℃であった。
〔トナーの作製〕
トナーバインダーIの酢酸エチル/MEK溶液 240部
ペンタエリスリトールテトラベヘネート(溶融粘度25cps) 20部
銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 5部
(Lionol Blue FG−7351;東洋インキ社製)
上記原材料をビーカー内で、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させてトナー材料溶液を作製した。
イオン交換水 706部
ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)
294部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.2部
ビーカー内に上記原材料を入れ均一に溶解した。その後60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のフラスコに移し、30℃まで昇温して減圧下で溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー粒子を得た。体積平均粒径は6.2μmであった。このトナー粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを得た。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 2000rpm
混合時間 300sec
混合機 θコンポーザ
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―実施例6―
実施例5と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.2μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.5部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 2000rpm
混合時間 300sec
混合機 θコンポーザ
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―実施例7―
実施例5と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.2μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 2.0部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 2000rpm
混合時間 300sec
混合機 θコンポーザ
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―実施例8―
実施例5と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.2μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 2.5部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 2000rpm
混合時間 300sec
混合機 θコンポーザ
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―実施例9―
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物テレフタル酸、コハク酸誘導体から合成されたポリエステル)
顔料 カーボンブラック 10部
(#44;三菱化学社製)
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 2部
(ボントロンE84、オリエント化学)
離型剤 カルナウバワックス 4部
添加剤 スチレンアクリル樹脂 3部
上記原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機によりバレル温度100℃回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.5部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 2000rpm
混合時間 300sec
混合機 θコンポーザ
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―実施例10―
実施例9と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 2.0部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 2000rpm
混合時間 300sec
混合機 θコンポーザ
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―実施例11―
実施例9と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 2.5部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 2000rpm
混合時間 300sec
混合機 θコンポーザ
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―比較例1―
実施例1と同様の原材料、作製方法で混練、粉砕、分級を行ない、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 700rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―比較例2―
実施例5と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6.2μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 700rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
―比較例3―
実施例9と同様の原材料、作製方法でトナー作製を行ない、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。
さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤 シリカ微粉末 1.0部
(R972;日本アエロジル社製)
酸化チタン微粉末 0.3部
(MT−150A;テイカ社製)
混合回転数 700rpm
混合時間 120sec
混合機 スーパーミキサー
本トナーを作製した後、本評価法により流動性を測定した結果、表1のようになった。
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価、クリーニング実験およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
以上の実施例1〜11、比較例1〜3の測定結果を表1に示す。
Figure 0004699922
また、図8は、表1の結果を示すグラフである。表1および図8から、本発明の実施例では、比較例に比べ、いずれもドット再現性およびトナー搬送性、さらにクリーニング性が優れていることが分かる。本実施例において上記特性を得るためには、添加剤を混合する混合工程以降の該トナーの流動性を、圧縮応力2kPaの圧密状態のトナー粉体相中に溝を有する直径2mmφの円柱状部材を設け、該円柱状部材を回転させ、そのときに該円柱状部材に発生する力を測定することにより評価し、該力の値が0.1〜0.5Nであるようにするのが好ましいことが分かった。
本発明によれば、測定者によるバラツキが生じずに、トナーの流動性を精度よく評価し、クリーニング性、ドット再現性の良い高画質が得られる静電荷現像用トナーを安定して得ることのできる評価方法、評価装置および静電荷現像用トナーの製造方法を提供することができる。
本発明の評価方法を実施する装置構成の一例を示す側面図である。 本発明の評価方法を実施する装置構成の一例を示す平面図である。 円柱状部材の駆動方法を説明するための図である。 (a)〜(c)は、本発明で使用される円柱状部材の例の断面図である。 本発明の評価方法の実施するための装置の一例を説明するための図である。 本発明のトナーを好適に適用できる現像装置の一例を説明するための図である。 本発明のプロセスカートリッジの構成を示す概略図である。 本発明の実施例および比較例の結果を示すグラフである。
符号の説明
1 円柱状部材
10 試料容器
11 駆動部材
12 ロードセル
13 指示部材
14 ガイドプーリー
15 駆動ユニット
16 位置検出器
17 ピストン
19 試料ステージ
23 混合機
24 バルブ
33 ドクターローラ
34 供給ローラ
50 現像装置
56 トナーカートリッジ
90 プロセスカートリッジ

Claims (9)

  1. 少なくとも樹脂および顔料を含むトナーの流動性を、トナー粉体相中に円柱状部材を設け、該トナー粉体相中に前記円柱状部材を設けた状態で前記トナー粉体相を予め圧密手段により圧密状態にした後、圧密状態で前記円柱状部材を回転させ、そのときに該円柱状部材に発生する力を測定することにより評価することを特徴とする静電荷現像用トナーの評価方法。
  2. 請求項1に記載の評価方法において、前記円柱状部材の表面が規則的な凹凸形状を有することを特徴する静電荷現像用トナーの評価方法。
  3. 請求項1に記載の評価方法において、前記円柱状部材が溝または凹凸形状をもつ棒状部材であることを特徴する静電荷現像用トナーの評価方法。
  4. 請求項1に記載の評価方法において、前記円柱状部材の直径が0.1〜10mmφであることを特徴とする静電荷現像用トナーの評価方法。
  5. 請求項1に記載の評価方法において、前記円柱状部材の回転速度が0.01〜5mm/secであることを特徴とする静電荷現像用トナーの評価方法。
  6. 請求項1に記載の評価方法において、前記円柱状部材の回転量が1〜20回転であることを特徴とする静電荷現像用トナーの評価方法。
  7. 請求項1に記載の評価方法において、前記トナー粉体相の空間率が0.45〜0.70であるようにして測定することを特徴とする静電荷現像用トナーの評価方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の静電荷現像用トナーの評価方法を用いて、トナー製造過程で評価を行ない、その評価に基づいてトナーを製造することを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の静電荷現像用トナーの評価方法を用いて、トナーの流動性を評価する手段を有することを特徴とする静電荷現像用トナー評価装置。
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