JP2010091712A - レンズ駆動装置、レンズ鏡筒、撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レンズを駆動した際に発生する振動を検出する加速度センサ15及び加速度検出ブロック16を備え、それらの信号からレンズ駆動量及び速度を検出するための、パルス検出ブロック303、スレッシュコントローラ304、駆動量検出ブロック305、速度検出ブロック307を有し、その検出情報に基づいてレンズの駆動を制御する。
【選択図】図2
Description
モータ101により発生された回転力は、ギア列103を介して倍率レンズ11aに駆動力として伝えられる。エンコーダは、ギア列103に備えられたパルス板102とフォトインタラプタ(PI)104によって構成され、モータ101の回転に応じてギア列103と結合したパルス板102も回転するようになっている。そのパルス板102は、PI104の投光部と受光部との間を通過するように配置されているため、パルス板が回転するとPI104では、遮光状態と透過状態とが繰り返されパルス状の信号が生成される。そこで生成されたパルス信号は、レンズ駆動部コントローラブロック30に設けられた検出回路309やコンパレータ310により変換されてレンズ制御に使用される。
PI104から出力される波形に対して、コンパレータ310により立ち上り及び立ち下りのスレッシュレベルを設けパルス波形を生成する。このパルス波形のサイクル数をカウントすることでレンズの駆動量を、パルス波形の周波数を検出することでレンズの駆動速度を検出する。
機器に働く重力や振動等の加速度は、加速度センサ15から信号として出力され、その信号はA/D変換器17によってデジタル信号に変換される。そして、ローパスフィルタ(LPF)18等の用途によって必要な信号処理を経た後に、機器のシステムコントローラ50に入力されて、重力方向検出やタッピング検出等の所望の処理に使用される。
PIを用いることなくレンズの駆動制御を行うことができれば、カメラの小型化及び軽量化を図ることができる上に、製造コストの低減も行うことができる。
なお、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、動作等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
さらに、以下の実施形態は、請求項にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決に必須であるとは限らない。
図1は、本発明によるレンズ駆動装置を用いた撮像装置1の第1実施形態を示す図である。
光学ブロック10は、倍率レンズ11a、焦点調整レンズ11b、シャッタ12、絞り13等を有している。倍率レンズ11a及び焦点調整レンズ11bは、撮影光学系を形成している。倍率レンズ11aは、不図示のレンズ駆動枠に保持され、ズーム動作を行うときに、後述のモータ101が回転することにより、光軸に沿った方向に移動可能に設けられている。焦点調整レンズ11bは、焦点調整時に光軸に沿った方向に移動可能に設けられている。
レンズ駆動部コントローラブロック30は、光学ブロック10における各構成部材を駆動させるための駆動制御部である。
加速度検出ブロック16は、加速度センサ15から得たデータを連続した振動波形の信号としてレンズ駆動部コントローラブロック30及びシステムコントローラ50へ出力する。
A/D変換器22は、撮像素子21のアナログ信号出力をデジタル信号に変換する。
タイミング発生回路24は、撮像素子21、A/D変換器22、D/A変換器27にクロック信号や制御信号を供給する回路であり、メモリ制御回路25及びシステムコントローラ50により制御される。
画像処理回路23は、A/D変換器22からのデータ、又は、メモリ制御回路25からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。
画像表示部7は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)から成る表示部である。画像表示メモリ26に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器27を介して画像表示部7により表示される。
圧縮伸長回路28は、内蔵メモリ29に格納された画像を読み込んで圧縮処理、又は、伸長処理を行い、処理を終えたデータを内蔵メモリ29に書き込む。
内蔵メモリ29は、撮影した静止画像や動画像を格納するとともに、システムコントローラ50の作業領域としても使用することができる。
メモリ45は、システムコントローラ50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶する。
表示部47は、システムコントローラ50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示するLCDやスピーカー等により形成されている。なお、表示部47の一部の機能が光学ファインダ6内に設置してもよい。
不揮発性メモリ46は、電気的に消去・記録可能であり、例えばEEPROM(Electrically
Erasable Programmable ROM)等が用いられる。
光学ファインダ6は、画像表示部7による電子ファインダ機能を使用すること無しに、光学ファインダのみを用いて撮影を行うことが可能である。
フラッシュ8は、調光機能を有し、像データを画像処理回路23によって演算した演算結果に基づき、システムコントローラ50により制御される。
電源72は、コネクタ49,71を介して電力を供給する。
インタフェース51は、記録媒体60との間でデータのやり取りを仲介する。
コネクタ52は、記録媒体60との接続を行う。
記録媒体着脱検出部53は、コネクタ52に記録媒体60が装着されているか否かを検出する。
記録媒体60は、メモリカード等の着脱自在な媒体である。記録媒体60は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部63、撮像装置1との間でデータのやり取りを仲介するインタフェース62、撮像装置1と接続を行うコネクタ61を備えている。
レンズ駆動部コントローラブロック30は、倍率レンズ11aを駆動するためにモータ101へ通電する駆動信号を出力する出力回路302と、この出力回路302を制御する出力コントローラ301とを有している。また、レンズ駆動部コントローラブロック30は、パルス検出ブロック303、スレッシュレベルコントローラ304、駆動量検出ブロック305、位置コントローラ306、速度検出ブロック307、速度コントローラ308を有している。
スレッシュレベルコントローラ304は、パルス検出ブロック303がパルス信号への変換に用いる閾値(スレッシュレベル)を設定する。本実施形態のスレッシュレベルコントローラ304は、モータ101、ギア列103、不図示のレンズ駆動枠等のバラツキにより異なる駆動時の振動特性に応じてスレッシュレベルを設定する。
位置コントローラ306は、駆動量検出ブロック305が管理する現在の倍率レンズ11aの位置から、システムコントローラ50の要求する所望の位置へ倍率レンズ11aを移動させるように、出力コントローラ301へ情報を伝える。
速度コントローラ308は、倍率レンズ11aの移動速度を制御する必要があるときに、所望の速度で倍率レンズ11aが駆動されるように、出力コントローラ301へ情報を伝える。
ギア列103は、モータ101が出力する回転駆動力を不図示のレンズ駆動枠に伝える。よって、モータ101が回転駆動力を出力すると倍率レンズ11aが光軸に沿った方向に駆動される。
加速度センサ15は、上述したように倍率レンズ11aを駆動するときに、その駆動に起因した振動の検出も行う。そのため、加速度センサ15は、モータ101の近傍、又は、ギア列103の近傍に配置されることが望ましい。
パルス検出ブロック303は、加速度検出ブロック16から得た振動波形の信号に対して、ヒステリシスを持たせた特定の閾値(スレッシュレベル)を設け、そのスレッシュレベルとの大小関係によって振動信号をパルス信号として変換する。すなわち、振動信号の立ち上がりスレッシュレベルと立ち下がりスレッシュレベルとを設ける。そして、立ち上がりスレッシュレベルを振動信号が立ち上がるときに越えたとき、及び、立ち下がりスレッシュレベルを振動信号が立ち下がるときに下回ったとき、それぞれパルス波形の立ち上がり、及び、立ち下がりとする。
また、倍率レンズ11aの駆動速度を制御する必要がある場合には、加速度センサ15が検出した振動は、速度検出ブロック307によりパルス周期から速度情報に変換され、速度コントローラ308によって行われる速度制御に使用される。
第2実施形態は、スレッシュレベルコントローラ304の動作が異なる他は、第1実施形態と同様な形態である。よって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
モータ101のロータ振動やギア列の噛み合いの衝突等で生じる振動の大きさは、モータ101の回転速度が遅いときには、速いときと比較して振幅が小さくなる傾向にある。そのため、パルス検出ブロック303が用いるスレッシュレベルが一定であると、モータ101の回転速度が遅く振幅が小さかった場合に、スレッシュレベルが小さすぎパルス信号へ変換できず、回転速度や回転駆動量を検出できなくなることがある。そのため、回転速度が遅いときには、スレッシュレベルを低く設定することが望ましい。
一方、モータ101の回転速度が速く振動が大きいときには、ギア列の振動等も大きくなると考えられるため、振動のノイズも大きくなる可能性がある。そのためスレッシュレベルにヒステリシスを確保するように、立ち上りと立ち下りのスレッシュレベルの差を大きくすることが望ましい。
図5は、本発明によるレンズ駆動装置を用いた撮像装置1の第3実施形態を示す図である。
第3実施形態は、第1実施形態における加速度検出ブロック16を、構成及び動作の異なる加速度検出ブロック16Bに置き換えた他は、第1実施形態と同様な形態である。よって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
A/D変換器17は、加速度センサ15が出力するアナログデータをデジタル化してLPF18及びHPF19へ伝える。
LPF18は、A/D変換器17から得た信号のうち低周波帯域の信号を通過させ、通過した信号をシステムコントローラ50へ伝える。
HPF19は、A/D変換器17から得た信号のうち高周波帯域の信号を通過させ、通過した信号をパルス検出ブロック303へ伝える。
なお、上述の低周波帯域、及び、高周波帯域とは、それぞれ、予め設定した閾値周波数よりも低い周波数帯域、及び、予め設定した閾値周波数よりも高い周波数帯域として決められる。この閾値周波数は、LPF18用とHPF19用とで同じ値としてもよいし、それぞれ異なる値としてもよい。
また、第3実施形態の加速度センサ15は、レンズを駆動するときに、モータ101の駆動に起因した振動の検出を行う他、撮像装置1に働く重力の方向や落下、撮像装置1を軽くたたくことにより各種操作入力を行うタッピング操作の検出等も行う。
そこで、加速度検出ブロック16Bにより、加速度センサ15の出力をA/D変換器17によりデジタル値に変換し、そのデジタル値に対して、LPF18とHPF19のそれぞれを用いて周波数成分で信号を分離する。具体的には、LPF18を通過した信号を重力加速度成分として重力や落下検出に使用し、HPF19を通過した信号をモータ101の回転振動成分としてレンズ駆動制御に使用している。
加速度センサ15から出力された信号には、モータ101の回転振動を示す成分と重力加速度を示す成分とが合成されている。
一般にモータ101の回転振動は、重力加速度の成分と比較して高い周波数で変化する。よって、モータ101の回転振動は、加速度センサ15の出力信号をHPF19に通すことで抽出することができる。
その逆に重力加速度の成分については、落下や姿勢検出等緩やかな周波数で変化する。よって、重力加速度の成分は、加速度センサ15の出力信号をLPF18に通すことでモータ101の回転振動の影響を低減して抽出することができる。
なお、第3実施形態では、重力加速度成分の抽出に、LPF18を使用しているが、A/D変換器17により変換したデジタル値をそのまま使用してもよい。
図7は、本発明によるレンズ駆動装置を用いた撮像装置1の第4実施形態を示す図である。
第4実施形態は、第1実施形態における加速度検出ブロック16を、構成及び動作の異なる加速度検出ブロック16Cに置き換えた他は、第1実施形態と同様な形態である。よって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
A/D変換器17は、加速度センサ15が出力するアナログデータをデジタル化してLPF18へ伝える。
LPF18から出力された信号は、システムコントローラ50に入力されるとともに、スレッシュレベルコントローラ304に入力される。
本実施形態では、実施形態3と同様に加速度センサ15によりモータ101の振動検出と重力方向検出の両方を行う。
まず、重力加速度成分の抽出について説明する。加速度センサ15により検出した加速度信号の出力をA/D変換器17によりデジタル信号に変換する。そして変換した信号をLPF18に通すことにより、モータ101の回転振動の成分を取り除き、重力加速度成分の信号を抽出する。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態において、倍率レンズ11aの駆動制御に本発明を適用する例を説明したが、これに限らず、他のレンズの駆動について本発明を適用してもよい。
3 レリーズスイッチ
4 モードダイアル
5 操作スイッチ
6 光学ファインダ
8 フラッシュ
10 光学ブロック
11a 倍率レンズ
11b 焦点調整レンズ
12 シャッタ
13 絞り
15 加速度センサ
16,16b,16C 加速度検出ブロック
17 A/D変換器
18 ローパスフィルタ(LPF)
19 ハイパスフィルタ(HPF)
21 撮像素子
22 A/D変換器
23 画像処理回路
24 タイミング発生回路
25 メモリ制御回路
26 画像表示メモリ
27 D/A変換器
28 圧縮伸長回路
29 内蔵メモリ
30 レンズ駆動部コントローラブロック
45 メモリ
46 不揮発性メモリ
47 表示部
48 電源制御手段
49,71 コネクタ
52,61 コネクタ
50 システムコントローラ
51 インタフェース
53 記録媒体着脱検出部
60 記録媒体
62 インタフェース
63 記録部
72 電源
101 モータ
301 出力コントローラ
302 出力回路
303 パルス検出ブロック
304 スレッシュレベルコントローラ
305 駆動量検出ブロック
306 位置コントローラ
307 速度検出ブロック
308 速度コントローラ
Claims (8)
- レンズと、
前記レンズの光軸に沿った方向に前記レンズを駆動する駆動部と、
少なくとも前記駆動部が前記レンズを駆動するときに、振動と加速度との少なくとも一方を検出する振動検出部と、
前記振動検出部の検出結果に基づいて前記駆動部による前記レンズの駆動を制御する駆動制御部と、
を備えるレンズ駆動装置。 - 前記駆動制御部は、前記振動検出部の検出結果から求めた前記レンズの駆動速度と前記レンズの駆動量との少なくとも一方に基づいて前記レンズの駆動を制御すること、
を特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。 - 前記振動検出部が出力する信号を閾値と比較して前記レンズの駆動により発生する信号を識別する信号識別部を有し、
前記駆動制御部は、前記信号識別部が前記レンズの駆動により発生する信号として識別した信号に基づいて前記レンズの駆動を制御すること、
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレンズ駆動装置。 - 前記信号識別部は、前記レンズの駆動速度に応じて前記閾値を変化させること、
を特徴とする請求項3に記載のレンズ駆動装置。 - 前記振動検出部が出力する信号のうち低周波帯域の信号を通過させるローパスフィルタを有し、
前記信号識別部は、前記ローパスフィルタを通過した低周波帯域の信号に応じて前記閾値を変化させること、
を特徴とする請求項3又は請求項4に記載のレンズ駆動装置。 - 前記振動検出部が出力する信号のうち高周波帯域の信号を通過させるハイパスフィルタを有し、
前記駆動制御部は、前記ハイパスフィルタを通過した高周波帯域の信号に基づいて前記レンズの駆動を制御すること、
を特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のレンズ駆動装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のレンズ駆動装置と、
前記レンズを含む撮影光学系と、
を備えるレンズ鏡筒。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のレンズ駆動装置と、
前記レンズを含む撮影光学系と、
前記撮影光学系により得られる像を撮像する撮像部と、
を備える撮像装置。
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