JP2010091319A - 外観検査装置および外観検査方法 - Google Patents

外観検査装置および外観検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被検査体の個体差に影響されずに精度良く被検査体の表面を検査できる外観検査装置および外観検査方法を提供する。
【解決手段】中心点を基準として点対称に形成される複数のボス21a,21b,21c,21dを有する被検査体2を撮像して被検査体画像3を取得する撮像手段11と、被検査体画像3からボス21a,21b,21c,21dが写った複数の部位画像31a,31b,31c,31dを切り出し、切り出された複数の部位画像のうちの一枚を基準画像として、基準画像と他の残りの部位画像との間で一つずつパターンマッチングを行う画像処理手段15と、パターンマッチングの結果、基準画像とある特定の部位画像との相関が他の部位画像との相関よりも所定の閾値だけ低い場合または基準画像と他のすべての部位画像との相関が所定の閾値よりも低い場合には被検査体に欠陥が存在すると判定する判定手段16と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、外観検査装置および外観検査方法に関するものであり、特に好適には、鍛造品などの被検査体の表面を撮像し、当該撮像した画像を画像処理することによって、被検査体の表面に欠陥がないかなどを検査することができる外観検査装置および外観検査方法に関するものである。
鍛造品は、鍛造加工により所定の形状に成形された後、表面に欠陥が存在しないかなどを検査する外観検査が実施されることがある。鍛造品などの被検査体の外観検査としては、作業者(検査者)の目視によるもののほか、被検査体の表面をCCDカメラなどで撮像し、当該撮像した画像を画像処理することによって行うものがある。
画像処理によって被検査体の外観検査を行う方法としては、パターンマッチングを適用したものが広く用いられている。一般的なパターンマッチングによる外観検査は、まずあらかじめ欠陥のないワークを撮像した画像(すなわち、テンプレート)を用意しておき、次いでこのテンプレートと各被検査体を撮像した画像との間でパターンマッチングを行う。そしてテンプレートと被検査体を撮像した画像との相関が所定の閾値よりも低い場合には、被検査体に欠陥が存在するとみなす。すなわちこのような構成によれば、欠陥のないワークに近似する外観および表面性状を有する被検査体を「良品」と判定し、欠陥のないワークとは近似しない外観および表面性状を有する被検査体を「不良品」と判定することができる(特許文献1参照)。
ところで、鍛造型を用いて加工された鍛造品は、鍛造型の状態に応じて表面性状(特に表面の凹凸)に個体差が存在することがある。たとえば、新品または新品に近い鍛造型を用いて加工された鍛造品と、ある程度の回数の加工を行った鍛造型を用いて加工された鍛造品とでは、表面の凹凸の状態が相違することがある。これは、新品または新品に近い鍛造型は、鍛造型に形成される凹凸がはっきり現れているが、鍛造加工を繰り返すにしたがって、鍛造型に形成される凹凸が「だれる」などして、鍛造型の表面の凹凸の状態が変化してくるためである。
このため、鍛造型を用いて加工された鍛造品を、前記のようなパターンマッチングを用いて外観検査を行う場合には、次のような問題が生じることがある。前記のように、パターンマッチングにおいては、一般的に、ある特定の表面性状を有するワークの画像をテンプレートとして用い、このテンプレートと被検査体画像との近似の度合で被検査体の良否を判定する。ところが、前記のように、鍛造品は良品であっても表面性状に個体差が存在することがある。このため、ある特定の表面性状を有するワークの画像をテンプレートとして用いると、当該ある特定の表面性状に近似しない表面性状を有する被検査体は、良品であるにもかかわらず不良品であると判定されるおそれがある。
特開2004−170374号公報
前記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、表面性状(たとえば表面の凹凸の状態)に個体差があるような被検査体の検査する場合であっても、被検査体の個体差に影響されずに精度良く被検査体の表面を検査できる外観検査装置および外観検査方法を提供することである。
前記課題を解決するため、本発明は、点対称に形成される部位を有する被検査体の外観検査方法であって、前記被検査体を撮像して被検査体画像を取得する段階と、取得した前記被検査体画像から前記点対称に形成される部位が写った部位画像を複数切り出す段階と、切り出された前記複数の部位画像のうちの一枚を基準画像として当該基準画像と他の残りの部位画像との間で一つずつパターンマッチングを行う段階と、前記パターンマッチングの結果、基準画像とある特定の部位画像との相関が他の部位画像との相関よりも所定の閾値だけ低い場合または基準画像と他のすべての部位画像との相関が所定の閾値よりも低い場合には前記被検査体に欠陥が存在すると判定する段階と、を有することを要旨とするものである。
ここで、前記被検査体は鍛造加工により形成されるユニバーサルジョイントのスパイダが好適に適用でき、前記点対称に形成される部位は前記スパイダのボスが好適に適用できる。
本発明は、点対称に形成される部位を有する被検査体の外観を検査できる外観検査装置であって、前記被検査体を撮像して被検査体画像を取得できる撮像手段と、取得した前記被検査体画像から前記点対称に形成される部位が写った部位画像を複数切り出し、切り出された前記複数の部位画像のうちの一枚を基準画像として当該基準画像と他の残りの部位画像との間で一つずつパターンマッチングを行いうことができる画像処理手段と、前記画像処理手段によるパターンマッチングの結果、基準画像とある特定の部位画像との相関が他の部位画像との相関よりも所定の閾値だけ低い場合または基準画像と他のすべての部位画像との相関が所定の閾値よりも低い場合には前記被検査体に欠陥が存在すると判定する判定手段と、を有することを要旨とするものである。
本発明においては、被検査体画像から切り出された複数の部位画像のうち、一つを基準画像として用いて、他の残りの部位画像との間でパターンマッチングを行う。このように、基準画像は、被検査体自身の一部を切り出して作成されるものであり、被検査体とは別の個体(たとえば欠陥を有しない別の個体)から作成されるものではない。すなわち、基準画像は、被検査体を検査するごとに、検査対象となる被検査体の一部を抜き出して作成されるものであり、すべての被検査体に共通の基準となるような基準画像をあらかじめ用意しておくものではない。
そしてこのパターンマッチングの結果、基準画像とある特定の部位画像との相関が、基準画像と他の部位画像との相関よりも所定の閾値だけ低い場合、または基準画像と他の部位画像との相関がすべて所定の閾値よりも低い場合には、被検査体に欠陥があると判定する。このように、被検査体の所定の部位を切り出した部位画像を基準画像として、他の特定の部位を切り出した部位画像との間でパターンマッチングを行う。すなわち、一つの被検査体のある部位と他の部位との間でパターンマッチングを行うものであり、被検査体とこの被検査体とは別の個体との間でパターンマッチングを行うものではない。
従来の構成では、被検査体とは別の個体を撮像した画像をテンプレートとしてパターンマッチングを行うから、個体差によって被検査体の表面性状と基準画像の個体の表面性状とが相違する場合、相関が低いという結果が得られる。この結果、被検査体に欠陥がないにもかかわらず、不良品と判定されるおそれがある。これに対して本発明によれば、パターンマッチングの基準画像は、検査対象である被検査体自身から切り出された画像が用いられる。そして、被検査体の一部を切り出した画像を基準として、当該被検査体の他の部分を検査するものである。したがって、被検査体ごとに表面性状に個体差があったとしても、表面性状の個体差は検査結果に影響を与えない。したがって、被検査体の表面性状の個体差に起因する誤判定を防止することができ、検査精度の向上を図ることができる。また、本発明によれば、あらかじめテンプレート(欠陥のないワーク)を準備しておく必要がない。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる外観検査装置1の構成を模式的に示した概略図である。本発明の実施形態にかかる外観検査装置1は、被検査体2として、ユニバーサルジョイント(自在継手とも称する)のスパイダ(十字形片とも称する)の外観検査に用いることができる装置である。
図1に示すように、本発明の実施形態にかかる外観検査装置1は、ステージ17と、撮像手段11と、第一の光源12と、第二の光源13と、画像処理手段15と、判定手段16と、出力手段18を備える。
ステージ17は、被検査体2(本発明の実施形態においてはスパイダ)を載置することができる。このステージ17は、被検査体2を載置できるものであればよく、その構成が限定されるものではない。撮像手段11は、ステージ17に載置される被検査体2の外観を撮像して、画像情報を得ることができる。この撮像手段11には、たとえばCCDカメラなどの公知の各種撮像手段が適用できる。
第一の光源12と第二の光源13は、撮像手段11が被検査体2の外観を撮像する際に、ステージ17に載置される被検査体2に光を照射することができる。第一の光源12は、被検査体2から離れた位置から、主に被検査体2の正面に向かって光を照射することができる。第二の光源13は、被検査体2に近接した位置から、おもに被検査体2のエッジ(輪郭)に光を照射することができる。これら第一の光源12と第二の光源13には、LEDライトなど、公知の各種光源が適用できる。
第一の光源12が光を照射すると、主に被検査体2の正面に光が照射される。このため、被検査体2の表面に存在する打痕などのキズの検出に適した光線状態が得られる。第二の光源13が光を照射すると、主に被検査体2の側面に光が照射される。このため、被検査体2のエッジ部に現れる段差(鍛造型(上型と下型)の型ズレに起因して、上型と下型の継ぎ目に相当する位置に段差が生じることがある)などの検出に適した光線状態が得られる。第一の光源12および第二の光源13が同時に光を照射すると、被検査体2の全面にわたって均一な光を照射することができる。このため、被検査体2全体が背景から浮き上がった(すなわち、背景に比較して輝度が高い)光線状態が得られる。したがって、画像処理において、被検査体2のエッジ(輪郭)を認識するのに適した光線状態が得られる。
画像処理手段15は、撮像手段11が取得した被検査体2の画像の画像処理を行うことができる。画像処理の内容については後述する。判定手段16は、画像処理手段15の画像処理結果に基づいて、被検査体2の良否(すなわち、被検査体に欠陥があるか否か)を判定することができる。出力手段18は、画像処理手段15の画像処理結果や判定手段16による被検査体2の良否の判定結果を出力することができる。画像処理手段15および判定手段16には、パーソナルコンピュータやワークステーションなどが好適に適用できる。出力手段18には、パーソナルコンピュータやワークステーションの表示装置(たとえばディスプレイ)や印刷装置などが好適に適用できる。
図2は、本発明の実施形態にかかる外観検査装置1による外観検査の対象となる被検査体2の外観を模式的に示した平面図である。図2に示すように被検査体2であるスパイダは、四本のボス21a,21b,21c,21dを有する。そしてこれらの四本のボス21a,21b,21c,21dが、中心から外周に向けて伸びる構成を有する。これら四本のボス21a,21b,21c,21dは、同一寸法および同一形状を有する。したがって、被検査体2は全体として中心点を基準として点対称に形成される部位(ボス21a,21b,21c,21d)を有する。換言すると、被検査体はその中心から放射状に伸びるボスを備える構成を有する。なお、本実施形態においては、被検査体2として四本のボス21a,21b,21c,21dを有するスパイダを例に用いているが、本発明は、被検査体2が有するボスの本数は特に限定されるものではない。要は、中心点を基準として点対称に形成されるボスを有する構成(換言すると、同一寸法および同一形状を有する複数のボスが、中心から外周に向かって放射状に伸びる構成)であればよい。
本発明の実施形態にかかる外観検査装置1は、被検査体2の表面に欠陥がないかなどを、被検査体2の鍛造加工後に検査するために用いられるものである。たとえば、被検査体2の表面に現れる異常な打痕や付着物を検出することや、鍛造型(上型と下型)の境界において鍛造型の位置ずれなどに起因して発生する異常な段差などを検出することを目的として行われるものである。以下の説明においては、図2に示すように、四本のボス21a,21b,21c,21dのうちの一本(21a)に欠陥22(例えば異常な打痕)が存在するものとする。
次に、本発明の実施形態にかかる外観検査装置1を用いた外観検査方法(本発明の実施形態にかかる外観検査方法)について説明する。図3は、本発明の実施形態にかかる外観検査方法の概略を示したフローチャートである。本発明の実施形態にかかる外観検査方法は、被検査体の画像を撮像するステップ(S−1)と、撮像した被検査体の画像の回転補正を行うステップ(S−2)と、撮像した被検査体の画像の中心位置を検出するステップ(S−3)と、撮像し補正した被検査体の画像から外観検査の対象となる部位を切りだすステップ(S−4)と、切り出した複数の部位のうちの一つを基準画像として他の切り出した画像との間でパターンマッチングを行うステップ(S−5)と、パターンマッチングによる良否判定結果を出力するステップ(S−6)とを有する。
被検査体撮像ステップ(S−1)においては、撮像手段11と第一の光源12および第二の光源13を用いて、所定の光線状態において被検査体2を撮像し、被検査体画像3を取得する。具体的には、第一の光源12を主に発光させて撮像した被検査体画像3(説明の便宜上、この画像を「第一の被検査体画像」と称する)と、第二の光源13を主に発光させた状態で撮像した被検査体画像3(この画像を「第二の被検査体画像」と称する)と、第一の光源12と第二の光源13の両方を発光させた状態で撮像した被検査体画像3(この画像を「第三の被検査体画像」と称する)の、三種類の被検査体画像3を取得する。これらの第一の被検査体画像、第二の被検査体画像および第三の被検査体画像は、光源12,13の発光状態のみが異なり、画像中に写る被検査体2の位置、姿勢や倍率などは同一である。
図4は、取得された被検査体画像3を模式的に示した平面図である。図4に示すように、被検査体画像3には、被検査体2がある角度だけ回転して(傾斜して)写っていることがある。そこで、被検査体画像回転補正のステップ(S−2)において、取得した被検査体画像3の回転補正を行う。この補正によって、四本のボス21a,21b,21c,21dが、画像枠に対して所定の角度を有するようにする。本発明の実施形態においては、四本のボス21a,21b,21c,21dが平行または直角となるようにする構成を示す。
図5は、回転補正の方法を模式的に示した平面図である。この回転補正には、第三の被検査体画像が用いられる。第三の被検査体画像は、第一の光源12と第二の光源13の両方を発光させた光線状態で取得された画像である。第三の被検査体画像は、被検査体2が全体的に輝度が高く写っており、輝度の低い背景から浮き上がっている。したがって、被検査体2のエッジ(輪郭)の検出に適している。
図5に示すように、図中の矢印の向きに沿って被検査体画像のボス21a,21b,21c,21dの部分(すなわち、被検査体2のうちのエッジが直線になっている部分)の輝度を走査していく。そして輝度が急激に変化する点を検出していく。輝度が急激に変化する点どうしを直線で結ぶと、被検査体2のボス21a,21b,21c,21dエッジ(すなわち、被検査体画像における被検査体2のボス21a,21b,21c,21dの輪郭線)が取得できる。画像処理手段15は、このエッジの回転角度(または傾斜角度)を算出し、算出した回転角度に基づいて被検査体画像3を回転させる。本発明の実施形態においては、垂直線Lと被検査体2のエッジEとの角度θを算出し、この角度θだけ反対方向に被検査体画像を回転させる。回転させる画像は、第一の被検査体画像および第二の被検査体画像である。
このほか、ボス21a,21b,21c,21dの中心線を算出するとともに、このボス21a,21b,21c,21dの中心線の回転角度を算出し、算出した中心線の回転角度に基づいて被検査体画像を回転させる構成であってもよい。すなわち、まず被検査対画像を走査することにより、被検査体2のボスの左右両側(または上下両側)のエッジを検出し、検出した左右両側(または左右両側)のエッジの中心を算出する。算出したエッジの中心を直線で結ぶと、ボスの中心線が得られる。そして、算出したボス21a,21b,21c,21dの中心線の回転角度θを算出し、この角度θだけ反対方向に被検査体画像を回転させる。
図6は、回転補正が行われた被検査体画像3を示した平面模式図である。図6に示すように、回転補正が行われると、被検査体2のボス21a,21b,21c,21dのエッジが被検査体画像3の画像枠に対して所定の角度を有するようになる(本発明の実施形態においては直角または平行となる)。
被検査体の中心位置検出のステップ(S−3)においては、回転補正された被検査体画像3を用いて、被検査体2の中心位置が検出される。図7は、被検査体の中心位置を検出する方法を、模式的に示した平面図である。このステップにおいては、被検査体2のエッジを検出する必要があることから、第三の被検査体画像が用いられる。まず図7に示すように、回転補正された被検査体画像3を、水平方向および垂直方向に走査して(図中の矢印は、走査方向を模式的に示すものである)、輝度が急激に変化する点を検出する。
水平方向または垂直方向に画素の輝度を走査していくと、輝度が急激に高くなる点と、輝度が急激に低くなる点の二つの点が検出される。具体的には、輝度が急激に高くなる点は、輝度の低い背景から輝度の高い被検査体に移りかわる点であり、輝度が急激に低くなる点は、輝度の高い被検査体から輝度の低い背景に移りかわる点である。そして、この輝度が急激に高くなる点と低くなる点の二つの点の中心を算出する。この操作を、被検査体画3の水平方向と垂直方向の二方向について行う。そうすると、被検査体2の水平方向の中心線Cと、垂直方向の中心線Cが得られる。これらの二本の中心線C,Cの交点が、被検査体2の中心位置Oとなる。
部位切り出しステップ(S−4)においては、被検査体画像3から検査対象部位が切り出される。本発明の実施形態において、検査対象部位は、四本のボス21a,21b,21c,21dである。このステップにおいて切り出される画像は、第一の被検査体画像と第二の被検査体画像である。具体的には、図8(a),(b),(c),(d)のそれぞれに示すように、被検査体2の中心点Oと、この中心点Oから外周に向かって延出するボス21a,21b,21c,21dとが含まれる部位が切り出される。なお、説明の便宜上、切り出された画像を「部位画像」と称する。
この結果、本発明の実施形態においては、上方向に延出するボス21aが切り出された部位画像31aと、右方向に延出するボス21bが切り出された部位画像31bと、下方向に延出するボス21cが切り出された部位画像31cと、左方向に延出するボス21dが切り出された部位画像31dの、四枚の部位画像が得られる。なお、得られる部位画像31a,31b,31c,31dの枚数は、被検査体2であるスパイダが有するボスの数に等しい。
次いで、切り出した各部位画像31a,31b,31c,31dの向きが揃えられる。図9は、各部位画像31a,31b,31c,31dの向きを揃える工程を、模式的に示した平面図である。図9に示すように、切り出した四枚の部位画像31a,31b,31c,31dを、いずれか一枚の部位画像31a,31b,31c,31dと同じ向きに揃える。図9は、三枚の部位画像31a,31b,31cを、一枚の部位画像31dと同じ向きに揃える構成を示している。すなわち、図9(a)に示すように、中心から上方に向かって延出するボス21aを切りだした部位画像31aは、反時計回りに90°回転させられる。図9(b)に示すように、中心から右側に向かって延出するボス21bを切りだした部位画像31bは、180°回転させられる。中心から下側に向かって延出するボス21cを抜き出した部位画像31cは、時計回りに90°回転させられる。これにより、各部位画像31a,31b,31c,31dの向きが統一される。
相互パターンマッチングのステップ(S−5)においては、次のような処理が行われる。切り出されて向きが揃えられた各部位画像31a,31b,31c,31dのうち、ある一つの部位画像を基準画像として選択し、他の残りの部位画像との間でパターンマッチングが行われる。すなわち、部位画像31a,31b,31c,31dが四枚ある場合には、ある一枚の部位画像と、他の三枚の部位画像との間で、計三回のパターンマッチングが行われる。たとえば、部位画像31aを基準画像として、部位画像31aと部位画像31bとの間、部位画像31aと部位画像31cとの間、部位画像31aと部位画像31dとの間で、パターンマッチングが行われる。このパターンマッチングは、第一の被検査体画像から切り出された部位画像31a,31b,31c,31dと、第二の被検査体画像から切り出された部位画像31a,31b,31c,31dのそれぞれについて行われる。
被検査体2が欠陥を有しないと仮定すると、切り出した部位画像31a,31b,31c,31dのすべてが、欠陥を有しないボス21a,21b,21c,21dを切り出した画像となる。また、被検査体2が鍛造品である場合には、被検査体2の表面性状に個体差があることがあるが、一つの被検査体2が有する複数のボス21a,21b,21c,21dどうしの間では、表面性状の差は小さいものと考えられる。このため、被検査体2が欠陥を有しない場合には、ある部位画像(たとえば部位画像31a)を基準画像として他の部位画像(たとえば部位画像31b,31c,31d)との間でパターンマッチングを行うと、いずれも相関が高いという結果が得られる。そしてこの場合には、いずれの部位画像31a,31b,31c,31dを基準画像として選択したとしても、同様の結果が得られる。
ところで実際には、四本のボス21a,21b,21c,21dのいずれかまたは複数に、欠陥が存在することがある(本実施形態においては、ボス21aに欠陥が存在するものとしている)。基準画像として選択された部位画像が、欠陥を有するボスを切り出した画像である場合には、他の残りの部位画像との間でパターンマッチングを行うと、いずれも低い相関が得られる。図9に示す例においては、部位画像31a(欠陥22を有するボス21aを切り出した部位画像)と、他の残りの部位画像31b,31c,31d(いずれも欠陥を有しないボス21b,21c,21dを切り出した部位画像)とパターンマッチングを行うと、いずれのパターンマッチングにおいても、基準画像として選択した部位画像31aとその他の部位画像31b,31c,31dとの間で欠陥の有無が相違するから、相関はすべて低くなる。このため、パターンマッチングを行った結果、すべての結果が所定の閾値よりも低い相関である場合には、基準画像として選択した部位画像に欠陥が含まれるものであると判定できる。
これに対して、基準画像として選択された部位画像が、欠陥を有しないボスを切り出した画像である場合には、他の残りの部位画像とパターンマッチングを行うと、他の残りの部位画像が欠陥を有するボスを切り出した画像であるか否かによって、得られる相関が相違する。すなわち、図9に示す例において、図9(b)に示す部位画像31b(欠陥を有しないボスを抜き出した部位画像)を基準として、図9(a),(c),(d)に示す部位画像31a,31c,31dとの間でそれぞれパターンマッチングを行うと、次のような結果が得られる。
まず、図9(b)に示す部位画像31bを基準画像として図9(a)に示す部位画像31a(欠陥を有するボスを抜き出した部位画像)との間でパターンマッチングを行うと、基準画像(部位画像31b)と部位画像31aとの間で欠陥22の有無が相違するから、低い相関が得られる。一方、図9(b)に示す部位画像31bを基準として図9(c),(d)に示す部位画像31c,31d(欠陥を有しないボス21c,21dを切り出した部位画像)との間でパターンマッチングを行うと、基準画像(部位画像31b)および部位画像31c,31dともに欠陥がなく、かつ表面性状が近似しているから、高い相関が得られる。
このように、切り出した部位画像31a,31b,31c,31dのうちのいずれかを基準画像として選択し、他の部位画像31a,31b,31c,31dとの間でパターンマッチングを行うと、その結果によって被検査体2に欠陥が存在するか否かを判定することができる。すなわち、基準画像として選択した部位画像と他のすべての部位画像との間のパターンマッチングについて、すべての相関が所定の閾値以下である場合には、被検査体2が欠陥を有していると判定できる。この場合には、基準画像として選択した部位画像に写るボスに欠陥があると判定できる。
また、複数回行ったパターンマッチングのうちに、相関が低い結果が含まれる場合にも、被検査体が欠陥を有していると判定できる。この場合には、当該低い相関が得られた部位画像に写るボスに欠陥があると判定できる。
上記のように本発明の実施形態においては、被検査体画像3から切り出された複数の部位画像31a,31b,31c,31dのうち、一つを基準画像として選択し、基準画像として選択した部位画像と、他の残りの部位画像との間でそれぞれパターンマッチングを行うものである。このように、基準画像は、被検査体2自身の一部を切り出して作成されるものであり、被検査体2とは別の個体(たとえば欠陥を有しない別の個体)から作成されるものではない。すなわち、すべての被検査体に共通の基準となるような基準画像をあらかじめ用意しておくものではない。これは、一つの被検査体のある部位と他の部位との間でパターンマッチングを行うものであり、被検査体とこの被検査体とは別の個体との間でパターンマッチングを行うものではない。
被検査体2とは別の個体を撮像した画像を基準画像としてパターンマッチングを行う構成では、被検査体2の表面性状と基準画像の個体の表面性状とが個体差によって相違する場合、相関が低いという結果が得られる。この結果、被検査体に欠陥がないにもかかわらず、不良品と判定されるおそれがある。これに対して本発明によれば、パターンマッチングの基準画像は、検査対象である被検査体2自身から切り出された画像が用いられる。そして、被検査体2の一部を切り出した画像を基準として、当該被検査体2の他の部分を検査するものである。したがって、被検査体2ごとに表面性状に個体差があったとしても、この表面性状の個体差は検査結果に影響を与えない。したがって、被検査体の表面性状の個体差に起因する誤判定を防止することができ、検査精度の向上を図ることができる。また、あらかじめテンプレート(欠陥のないワーク)を準備しておく必要がない。
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明したが、本発明は、前記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変が可能であることはいうまでもない。
本発明の実施形態においては、被検査体画像はCCDカメラなどの公知の各種撮像手段により得られる画像情報を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、レーザ距離計や接触式の距離計など、公知の三次元形状測定手段により得られる距離情報(寸法情報)であってもよい。被検査体画像の階調を、本発明の実施形態では画像情報の輝度(たとえば256階調)としたが、三次元形状測定手段により得られる距離情報の数値をそのまま階調とすれば、距離情報であっても同様の検査処理手段が適用可能である。
また、本発明の実施形態においては、点対称の形状として、中心点から複数のボスが放射状に伸びる形状を示したが、本発明はこのような形状に限定されるものではない。たとえば、ベアリングレースのような略円形の鍛造品や、歯車のような、中心点を基準として歯が点対称に形成されるような鍛造品にも適用できる。ベアリングレースの場合には、ベアリングレースを円周方向に所定の長さごとに分割し、分割した部位ごとを撮像した画像を部位画像とすればよい。また、歯車の場合には、歯を一枚ずつ撮像した画像を部位画像とすればよい。
本発明の実施形態にかかる外観検査装置の構成の概略を、模式的に示した図である。 本発明の実施形態にかかる外観検査方法の適用対象となるスパイダの構成を模式的に示した平面図である。 本発明の実施形態にかかる外観検査方法の流れの概略を示したフローチャートである。 撮像手段によって取得された被検査体画像の一例を示す平面模式図である。 被検査体画像の回転補正の方法を模式的に示した平面図である。 回転補正された被検査体画像を模式的に示した平面図である。 回転補正された被検査体画像から、被検査体の中心点を求める方法を模式的に示した平面図である。 被検査体画像から切り出される部位画像を模式的に示した平面図である。 各部位画像の向きを揃える工程を、模式的に示した平面図である。
符号の説明
1 本発明の実施形態にかかる外観検査装置
11 撮像手段
12 第一の光源
13 第二の光源
15 画像処理手段
16 判定手段
17 ステージ
18 出力手段
2 被検査体(スパイダ)
21a,21b,21c,21d ボス
22 欠陥
3 被検査体画像
31a,31b,31c,31d 部位画像

O 被検査体の中心位置

Claims (3)

  1. 点対称に形成される部位を有する被検査体の外観検査方法であって、
    前記被検査体を撮像して被検査体画像を取得する段階と、
    取得した前記被検査体画像から前記点対称に形成される部位が写った複数の部位画像を切り出す段階と、
    切り出された前記複数の部位画像のうちの一枚を基準画像として当該基準画像と他の残りの部位画像との間で一つずつパターンマッチングを行う段階と、
    前記パターンマッチングの結果、基準画像とある特定の部位画像との相関が他の部位画像との相関よりも所定の閾値だけ低い場合または基準画像と他のすべての部位画像との相関が所定の閾値よりも低い場合には前記被検査体に欠陥が存在すると判定する段階と、
    を有することを特徴とする外観検査方法。
  2. 前記被検査体は鍛造加工により形成されるユニバーサルジョイントのスパイダであり、前記点対称に形成される部位は前記スパイダのボスであることを特徴とする請求項1に記載の外観検査方法。
  3. 点対称に形成される部位を有する被検査体の外観を検査できる外観検査装置であって、
    前記被検査体を撮像して被検査体画像を取得できる撮像手段と、
    取得した前記被検査体画像から前記点対称に形成される部位が写った部位画像を複数切り出し、切り出された前記複数の部位画像のうちの一枚を基準画像として当該基準画像と他の残りの部位画像との間で一つずつパターンマッチングを行いうことができる画像処理手段と、
    前記画像処理手段によるパターンマッチングの結果、基準画像とある特定の部位画像との相関が他の部位画像との相関よりも所定の閾値だけ低い場合または基準画像と他のすべての部位画像との相関が所定の閾値よりも低い場合には前記被検査体に欠陥が存在すると判定する判定手段と、
    を有することを特徴とする外観検査装置。
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