JP2010090821A - フィルタ故障検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の排気ガス中のPMを捕集するためのPMフィルタが故障しているか否かを、当該内燃機関の各種構成要素の性能が標準的な性能と大きく異なっていても、正確に検出できるフィルタ故障検出装置を提供する。
【解決手段】フィルタ故障検出装置を、フィルタ再生処理時のPMの酸化による発熱量からPMフィルタから酸化除去されたPM量である酸化PM量を求めると共に、酸化PM量の推定PM堆積量(運転状態に基づくPM堆積量の推定結果)に対する割合である比例係数Cを算出し(S105、S106)、実際のPMフィルタの故障検出は、その時点における推定PM堆積量に比例係数Cを乗じた値を用いて行う装置等として構成しておく。
【選択図】図2

Description

本発明は、排気ガス中のPM(粒子状物質:Particulate Matter)を捕集するためのPMフィルタが故障しているか否かを検出するフィルタ故障検出装置に関する。
内燃機関の排気通路に設けられるPMフィルタは、その内部に堆積しているPM量(以下、PM堆積量と表記する)が過度に多くなってからフィルタ再生処理(PMフィルタ内のPMを酸化除去するための処理)を行うと、熱劣化や溶損が生じ得るものとなっているが、そのような現象の発生を防止するためには、PM堆積量が過度に多くなる前にフィルタ再生処理が開始されるようにすれば良い。このため、前回のフィルタ再生処理完了後、現時点までの間に内燃機関から排出されたPM量(以下、PM排出量と表記する)をその運転状態から算出し、算出したPM排出量をPM堆積量として用いてフィルタ再生処理の開始タイミングを決定する内燃機関システム(例えば、特許文献1参照)が開発されている。さらに、PMフィルタ前後の圧力差等から現時点におけるPM堆積量を算出し、算出したPM堆積量に基づきフィルタ再生処理の開始タイミングを決定する内燃機関システム(例えば、特許文献2〜4参照)も開発されている。
また、PMフィルタが故障したことを検出できる内燃機関システムも開発されている。具体的には、内燃機関の運転状況からPM排出量を算出すると共に、フィルタ再生処理によって酸化除去されたPM量をPMフィルタの最高到達温度から算出し、算出した両PM量の比率からPMフィルタの故障検出を行う内燃機関システム(例えば、特許文献1参照)が開発されている。さらに、現時点(各時点)におけるPM排出量とPMフィルタ前後の圧力差等との関係から、PMフィルタの故障検出を行う内燃機関システムも開発されている。
特開2006−316647号公報 特開2007−262983号公報 特開2007−154783号公報 特開2007−064148号公報
上記したように、現在、行われているPMフィルタの故障検出手順は、PM排出量を算出し、算出したPM排出量と他の情報とを比較することによりPMフィルタが故障しているか否かを検出するものとなっている。ただし、PM排出量は、内燃機関の運転状態(各種センサの出力、燃料噴射弁に噴射させた燃料量)に基づき算出される値である。そして、内燃機関の各種構成要素(燃料噴射弁、各種センサ)には、個体差(性能のばらつき)がある。このため、現在、行われているPMフィルタの故障検出手順は、PMフィルタに接続されている内燃機関の各種構成要素の性能が標準的な性能と大きく異なっている場合、実際のPM堆積量と比較的に大きく異なる排出PM量が算出される結果として、PMフィルタの状態(故障しているか否かの別)を誤判定してしまうことが結構あるものとなっている。
そこで、本発明の課題は、PMフィルタが故障しているか否かを、当該内燃機関の各種構成要素の性能が標準的な性能と大きく異なっていても、正確に検出できるフィルタ故障検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の、内燃機関の排気ガス中のPMを捕集するためのPMフィルタが故障しているか否かを検出するフィルタ故障検出装置は、前記PMフィルタ内に堆積しているPMを酸化除去するためのフィルタ再生処理を実行可能なフィルタ再生処理実行手段と、前記PMフィルタ内に現時点において堆積しているPM量の推定値を記憶しておくための推定値記憶手段と、前記内燃機関の運転状態に基づき前記内燃機関から排出されるPM量を算出し算出したPM量を前記推定値記憶手段上の推定値に加算する処理を繰り返す手段であると共に、前記フィルタ再生処理が前記フィルタ再生処理実行手段により実行され処理が完了される度に前記推定値記憶手段上の推定値を“0”に変更する手段である推定値更新手段と、前記フィルタ再生処理実行手段による前記フィルタ再生処理の実行時に、当該フィルタ再生処理の実行により前記PMフィルタ内から酸化除去されたPM量を前記PMフィルタ内におけるPMの酸化による発熱量から算出するPM量算出処理を実行するPM量算出処理手段と、少なくとも前記PMフィルタの上流側部分と下流側部分との間の圧力差と前記PM量算出処理により算出されたPM量とを用いて前記PMフィルタが故障しているか否かを検出する故障検出手段とを備える。
すなわち、内燃機関の運転状態に基づき、前回のフィルタ再生処理が完了した後(或いは、内燃機関が初めて始動された後)、或る時点までの間に内燃機関から排出された総PM量をPM堆積量として算出すると、内燃機関の個体差の影響を受けて、算出結果(推定値更新手段によって更新される推定値記憶手段上の推定値)が実際のPM堆積量と大きく異なる場合がある。これに対して、“フィルタ再生処理の実行により前記PMフィルタ内から酸化除去されたPM量を当該フィルタ再生処理実行中の前記PMフィルタ内におけるPMの酸化による発熱量から算出するPM量算出処理”によれば、内燃機関の固体差の影響をあまり受けない形で、フィルタ再生処理開始時におけるPM堆積量を算出することが出来る。
また、PMフィルタの上流側部分と下流側部分との間の圧力差は、PM堆積量が一定であっても、PMフィルタの状態によって大きく値が変わる情報である。そして、本発明のフィルタ故障検出装置は、『少なくとも前記PMフィルタの上流側部分と下流側部分との間の圧力差と前記PM量算出処理により算出されたPM量とを用いて前記PMフィルタが故障しているか否かを検出する故障検出手段』を備えているのであるから、このフィルタ故障検出装置を用いれば、PMフィルタが故障しているか否かを正確に検出できることになる。
本発明のフィルタ故障検出装置の故障検出手段としては、PMフィルタの上流側部分と下流側部分との間の圧力差(フィルタ再生処理後の圧力差や、フィルタ再生処理前後の圧力差)とPM量算出処理により算出されたPM量のみに基づき、PMフィルタが故障しているか否かを検出する手段を採用することも出来る。
また、前記PM量算出処理により算出されたPM量と、前記PM量算出処理の開始時点における前記推定値記憶手段上の前記推定値とに基づき、前記推定値を前記PM量算出処理により算出されるPM量に相当する補正PM量に変換するための変換係数を算出する変換係数算出手段を、フィルタ故障検出装置に付加しておき、故障検出手段として、前記推定値記憶手段上の推定値を前記変換係数算出手段によって算出された前記変換係数を用いて前記補正PM量に変換し、当該補正PM量と前記PMフィルタの上流側部分と下流側部分との間の圧力差とに基づき前記PMフィルタが故障しているか否かを検出する手段を採用しておくことも出来る。なお、この構成を採用しておけば、フィルタ再生処理が実行中でない場合には、いつでも、PMフィルタが故障しているか否かを正確に検出できるフィルタ故障検出装置を実現できることになる。
本発明のフィルタ故障検出装置を実現するに際して、フィルタ再生処理実行手段としてはさまざまなものを採用することが出来る。ただし、フィルタ再生処理実行手段を、必要以上に長くフィルタ再生処理を実行する手段(PMがほぼ完全に酸化除去できたか否かを検出/判定しない手段)としておくと、フィルタ再生処理のためにエネルギー(燃料等)が無駄に消費されることになる。このため、フィルタ再生処理実行手段としては、実行を開始した前記フィルタ再生処理の終了タイミングを、前記PMフィルタへ流入する排気ガスの温度と前記PMフィルタから排出される排気ガスの温度とに基づき決定する手段(例えば、両温度が一致したときや、両温度の差が所定値内に収まったときにフィルタ再生処理を終了する手段)を採用しておくことが望ましい。
また、本発明のフィルタ故障検出装置を実現するに際して、前記PM量算出処理手段として、前記フィルタ再生処理が前記フィルタ再生処理実行手段によって実行され処理が完了される度に、前記PM量算出処理を実行する手段を採用し、前記変換係数算出手段として、前記PM量算出処理が実行される度に前記変換係数を算出する手段を採用し、前記故障検出手段として、前記変換係数算出手段により最も最近算出された前記変換係数を用いて、前記推定値を前記補正PM量に変換する手段を採用しておくことも出来る。なお、このような構成を採用しておけば、推定PM堆積量の算出に関係する内燃機関の各種構成要素(燃料噴射弁、燃料噴射量を決定するために、その測定値が使用される各種センサ)の性能が変化(劣化)しても、PMフィルタが故障しているか否かを正確に検出できるフィルタ故障検出装置を実現できることになる。
また、本発明のフィルタ故障検出装置の故障検出手段は、PMフィルタの上流側部分と下流側部分との間の圧力差とPM量のみに基づきPMフィルタが故障しているか否かを検出するものであっても良い。ただし、そのようなアルゴリズムによる故障検出では、PMフィルタが故障しているか否かを正確に検出できる運転状態が限られることになる。従って、故障検出手段としては、前記PMフィルタの上流側部分と下流側部分との間の圧力差と前記PMフィルタを流れる排気ガスの流量とを特定し、特定した圧力差及び流量と前記PM量とに基づき前記PMフィルタが故障しているか否かを検出する手段を採用しておくことが望ましい。
本発明によれば、PMフィルタが故障しているか否かを、当該内燃機関の各種構成要素の性能が標準的な性能と大きく異なっていても、正確に検出できるフィルタ故障検出装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
《第1実施形態》
図1に、本発明の第1実施形態に係るフィルタ故障検出装置30を備えた内燃機関システムの構成を示す。
この内燃機関システムが備える内燃機関10は、複数の気筒11を有する圧縮着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)である。内燃機関10には、図示せぬサプライポンプから送られてきた高圧燃料を溜めておくためのコモンレール12、コモンレール12内の高圧燃料を各気筒11内へ噴射するための複数の燃料噴射弁13が取り付けられている。また、内燃機関10には、内燃機関10内を循環する冷却水の温度を測定するための水温センサ20や、内燃機関10の回転数(クランクシャフトの姿勢)を検出するためのクランクポジションセンサ21も取り付けられている。
内燃機関10の各気筒11には、吸気通路15が接続されている。この吸気通路15の途中には、ターボチャージャ16の構成要素であるコンプレッサハウジング16a、コンプレッサハウジング16aからの圧縮空気を冷却するためのインタークーラ17、各気筒11の吸気量を調整するための吸気絞り弁18が配置されている。また、吸気通路15には、通路内を流れる空気量を測定するためのエアフローメータ19が取り付けられている。
内燃機関10の各気筒11には、排気通路25も接続されている。この排気通路25の途中には、コンプレッサハウジング16aの駆動源であるタービンハウジング16b(ターボチャージャ16の構成要素)、排気ガス中のPM(粒子状物質:Particulate Matter)を捕集するためのPMフィルタ26(いわゆるDPF)が配置されている。また、排気通路25には、PMフィルタ26に入る排気ガスの温度を測定するための入口温度センサ27i、PMフィルタ26から排出される排気ガスの温度を測定するための出口温度センサ27o、及び、PMフィルタ26の上流部分と下流部分の圧力差(以下、フィルタ差圧と表記する)を測定するための差圧センサ28が取り付けられている。
内燃機関10には、排気通路25を流れる排気ガスの一部(以下、EGRガスと表記する)を吸気通路15内に戻すためのEGR通路22も取り付けられている。このEGR通路22の途中には、EGRガスを冷却するためのEGRクーラ23と、EGRガスの流量を調節するためのEGR弁24とが配置されている。
フィルタ故障検出装置30は、CPU、ROM、RAM、EEPROM等で構成された装置である。このフィルタ故障検出装置30は、エンジン制御処理、フィルタ故障検出処理、PM堆積量推定・制御処理等を実行する機能を有している。なお、エンジン制御処理とは、上記した各種センサの測定値、図示せぬアクセル開度センサの測定値等に基づき、内燃機関10を制御する(燃料噴射弁13による燃料噴射量、吸気絞り弁18の開度等を調整する)処理のことである。
フィルタ故障検出装置30が実行するエンジン制御処理は、内燃機関10用の既存のECU(電子制御ユニット、エンジン制御ユニット)が実行するエンジン制御処理と同内容のものとなっている。このため、以下では、フィルタ故障検出装置30が実行するフィルタ故障検出処理、PM堆積量推定・制御処理の内容のみを説明することにする。
まず、PM堆積量推定・制御処理の内容を説明する。
PM堆積量推定・制御処理は、エンジン制御処理による燃料噴射弁13の制御と同期した形で実行される、図2に示した手順の処理である。なお、実際のPM堆積量推定・制御処理は、運転状態(ドライバの操作内容)によっては、ステップS104、S105の処理が中断されることがある処理なのであるが、図2は、各処理が中断された場合の処理手順の表記を省略したものとなっている。
このため、まず、この図2を用いて、ステップS104、S105の処理が中断されない場合におけるPM堆積量推定・制御処理の内容を一旦説明してから、ステップS104、S105の処理が中断された場合におけるPM堆積量推定・制御処理の内容を説明することにする。また、以下の説明では、PMフィルタ26の入口部分における排気ガスの温度(入口温度センサ27iによって測定される温度)のことをTinと表記し、PMフィルタ26の出口部分における排気ガスの温度(出口温度センサ27oによって測定される温度)のことを、Toutと表記することにする。
図2に示してあるように、PM堆積量推定・制御処理を開始したフィルタ故障検出装置
30は、まず、推定PM堆積量更新処理(ステップS101)を行う。
推定PM堆積量更新処理は、内燃機関10のPM排出量を内燃機関10の運転状態に基づき算出し、算出したPM排出量を、フィルタ故障検出装置30内のRAMに記憶されている推定PM堆積量(初期値が“0”の数値情報)に加算する処理である。この推定PM堆積量更新処理時に算出されるPM排出量は、推定PM堆積量の前回の更新時(ステップS101又はS107の処理実行時)以後に内燃機関10から排出されたPM量である。なお、フィルタ故障検出装置30が実際に実行する推定PM堆積量更新処理は、自装置内のROM上に記憶されている図3に示した内容のエンジン排出PM量マップから、燃料噴射弁13に噴射させた燃料量(図3では、燃料噴射量)に対応づけられているPM排出量を読み出して、読み出したPM排出量を推定PM堆積量に加算する処理となっている。
推定PM堆積量更新処理を終えたECU30は、その時点における推定PM堆積量が、予め設定されている再生開始堆積量以上であるか否かを判断する(ステップS102)。そして、フィルタ故障検出装置30は、推定PM堆積量が再生開始堆積量未満であった場合(ステップS102;NO)には、このPM堆積量推定・制御処理を終了する。
一方、推定PM堆積量が再生開始堆積量以上であった場合(ステップS102;YES)、フィルタ故障検出装置30は、比例係数C(詳細は後述)が算出されている(EEPROM上に“0”ではない比例係数Cが記憶されている)か否かを判断する(ステップS103)。そして、フィルタ故障検出装置30は、比例係数Cが算出されていなかった場合(ステップS103;NO)には、フィルタ再生処理と酸化PM量算出処理とを、PMフィルタ26内のPMが完全に除去されるまで実行するフィルタ再生・酸化PM量算出処理(ステップS105)を行う。このフィルタ再生・酸化PM量算出処理は、Tin、Toutが予め定められている条件(本実施形態では、TinとToutとの差が所定値以下となるという条件)を満たしたときに、PMフィルタ26内のPMが完全に除去されたと判断するものとなっている。
フィルタ再生・酸化PM量算出処理時に実行されるフィルタ再生処理は、PMフィルタ26内のPMを酸化除去するための処理(本実施形態では、ポスト噴射を行うように燃料噴射弁13を制御する処理)である。
また、フィルタ再生・酸化PM量算出処理時に、フィルタ再生処理と共に実行される酸化PM量算出処理は、以下の(1)式で定義されるΔ酸化PM量を、時間Δtが経過する度に算出して、RAM上の酸化PM量(初期値は“0”)に加算していく処理である。
Figure 2010090821
ここで、ガス比熱とは、排気ガスの比熱のことであり、反応熱とは、単位質量のPMの酸化反応により発生する熱量のことである。また、ガス流量とは、PMフィルタ26中を単位時間当たりに通過する排気ガスの質量のことである。これらのパラメータのうち、ガス比熱、反応熱は、定数として予め設定されているパラメータであるが、ガス流量は、Δ酸化PM量の算出時に、エアフローメータ19による空気量の測定値と燃料噴射量とから、その値が求められるパラメータとなっている。
上記のようなフィルタ再生・酸化PM量算出処理を終えたフィルタ故障検出装置30は、フィルタ再生・酸化PM量算出処理(酸化PM量算出処理)により算出された酸化PM量の、その時点における推定PM堆積量に対する割合(酸化PM量/推定PM堆積量)を算出し、比例係数CとしてEEPROM上に記憶する(ステップS106)。なお、推定PM堆積量の更新(値の変更)は、ステップS101の処理時か、後述するステップS107の処理時にしか行われない。従って、ステップS106の処理時に使用される推定PM堆積量は、フィルタ再生・酸化PM量算出処理の開始直前に算出された(値が変更された)推定PM堆積量である。
ここで、ステップS105、S106の処理の意味を説明しておくことにする。
PMフィルタ26を通過することによる排気ガスの温度上昇量(“Tout−Tin”)に
、ガス比熱、ガス流量及び時間Δtを乗ずれば、時間Δtの間にPMフィルタ26内で発生した熱量を算出できる。そして、当該熱量は、或る量のPMの酸化反応により発生したものであるため、(1)式を用いれば(上記熱量を反応熱で割れば)、時間Δtの間に、PMフィルタ26から酸化除去されたPM量(Δ酸化PM量)を算出できることになる。
また、酸化PM量算出処理は、時間Δtが経過する度に(1)式によってΔ酸化PM量を算出し酸化PM量に加算していく処理である。従って、酸化PM量算出処理により算出される酸化PM量は、フィルタ再生処理(フィルタ再生・酸化PM量算出処理)の開始後、現時点(Δ酸化PM量の算出・加算時点)までの間にPMフィルタ26から酸化除去された総PM量であることになる。
また、フィルタ再生・酸化PM量算出処理中にPMフィルタ26内に導入されるPM量は、フィルタ再生・酸化PM量算出処理開始時にPMフィルタ26内に存在していたPM量よりも十分に少ない。このため、フィルタ再生・酸化PM量算出処理が中断されることなく終了した場合(PMフィルタ26内のPMが全て酸化除去されるまで酸化PM量算出処理が実行された場合)に得られる酸化PM量は、フィルタ再生・酸化PM量算出処理の開始時点においてPMフィルタ26内に実際に存在していたPM量とほぼ一致することになる。
一方、その時点(フィルタ再生・酸化PM量算出処理の完了時点)におけるRAM上の推定PM堆積量は、内燃機関10の運転状態に基づき算出された、フィルタ再生・酸化PM量算出処理の開始時点におけるPM量である。従って、上記したステップS105、S106の処理は、任意時点における推定PM堆積量を、その時点においてフィルタ再生・酸化PM量算出処理を実行した場合に得られる酸化PM量に相当する量に変換するための係数を比例係数C(=酸化PM量/推定PM堆積量)として求める処理となっていることになる。
上記手順の処理により比例係数Cを算出、記憶したフィルタ故障検出装置30は、RAM上の推定PM堆積量を“0”クリアする処理(ステップS107)を行ってから、このPM堆積量推定・制御処理を終了する。
また、フィルタ故障検出装置30は、推定PM堆積量が再生開始堆積量以上となったとき(ステップS102;YES)に、比例係数Cが既に算出されていた場合(ステップS103;YES)には、フィルタ再生処理をPMフィルタ26内のPMが完全に除去されるまで実行する処理(ステップS104)を行う。そして、フィルタ故障検出装置30は、RAM上の推定PM堆積量を“0”クリア(ステップS107)してから、このPM堆積量推定・制御処理を終了する。
次に、ステップS104、S105の処理が中断された場合におけるPM堆積量推定・制御処理の内容を説明する。
ステップS105の処理が中断された場合、中断された酸化PM量算出処理の処理結果として得られる酸化PM量は、フィルタ再生・酸化PM量算出処理の開始時点においてPMフィルタ26内に存在していたPM量と一致しないことになる。そして、そのような酸化PM量と推定PM堆積量とから比例係数Cを算出したのでは、推定PM堆積量を、酸化PM量相当の量に変換可能な係数を得ることは出来ない。また、PMフィルタ26内のPMが全て酸化除去されていないのであるから、推定PM堆積量を“0”クリアすることも不適当である。このため、フィルタ故障検出装置30が実際に実行するPM堆積量推定・制御処理は、ステップS105の処理が中断された場合、ステップS106及びS107の処理の代わりに、『ステップS105の処理の実行時間等より酸化除去されたPM量を算出し、推定PM堆積量から当該PM量を減ずる処理』が行われるものとなっている。
また、ステップS104の処理が中断された場合にも、PMフィルタ26内のPMが全て酸化除去されないことになる。ただし、ステップS104の処理が行われるのは、比例係数C(=酸化PM量/推定PM堆積量)の算出完了後であるため、PM堆積量推定・制御処理は、ステップS104の処理が中断された場合、ステップS107の処理の代わりに、『推定PM堆積量から“酸化PM量/C”を減ずる処理』が行われる処理となっている。
次に、フィルタ故障検出処理の内容を説明する。
フィルタ故障検出処理は、所定時間が経過する度に、フィルタ故障検出装置30が実行する、図4に示した手順の処理である。
すなわち、所定時間が経過したため、このフィルタ故障検出処理を開始したフィルタ故障検出装置30は、まず、検出前提条件が成立しているか否かを判断する(ステップS201)。
ここで、検出前提条件とは、『以降の処理に利用する各種センサ(差圧センサ28等)が正常であり、暖機が完了しており(PMフィルタ26の温度が所定温度以上であり)、比例係数Cの算出が完了しており、推定PM堆積量が所定値以上であり、フィルタ再生処理(ステップS104orS105の処理)が行われていない』という条件のことである。
そのような検出前提条件が成立していなかった場合(ステップS201;NO)、フィルタ故障検出装置30は、特に処理を行うことなく、このフィルタ故障検出処理を終了する。
一方、検出前提条件が成立していた場合(ステップS201;YES)、フィルタ故障検出装置30は、差圧センサ28からフィルタ差圧(PMフィルタ26の上流部分と下流部分の圧力差)を取得する処理(ステップS202)を行う。次いで、フィルタ故障検出装置30は、エアフローメータ19から空気量を取得し、取得した空気量と、その時点における燃料噴射量とから、排気ガス流量を算出する処理(ステップS203)を行う。
その後、フィルタ故障検出装置30は、RAM上の推定PM堆積量にEEPROM上の比例係数Cを乗算することにより補正PM堆積量を算出する処理(ステップS204)と、算出した補正PM堆積量に対応づけられている故障検出閾値Dを故障検出マップから読み出す処理(ステップS205)とを行う。
ここで、故障検出マップとは、PMフィルタ26が故障していると判定すべき“フィルタ差圧/排気ガス流量”の上限値が、故障検出閾値として、各補正PM堆積量について記憶されているマップ(テーブル)のことである。この故障検出マップの作成時には、各種状態にあるPMフィルタ26(新品のPMフィルタ26、ひび割れの程度が異なる各種PMフィルタ26)について、補正PM堆積量とフィルタ差圧/排気ガス流量との間の関係を調べる実験が行われている。そして、故障検出マップは、それらの実験結果から、図5に示したような形で、各補正PM堆積量に対する故障検出閾値(図における故障検出閾値ラインの形状)を定めることによって作成されたマップとなっている。
ステップS202〜S205の処理(図4)を行うことにより、フィルタ差圧、排気ガス流量及び故障検出閾値Dを用意したフィルタ故障検出装置30は、それらについて“フィルタ差圧/排気ガス流量>故障検出閾値D”(図では、差圧/流量>閾値D)が成立しているか否かを判断する(ステップS206)。
そして、フィルタ故障検出装置30は、“フィルタ差圧/排気ガス流量>故障検出閾値D”が成立していなかった場合(ステップS206;NO)には、PMフィルタ26が故障していることを記憶(ステップS207)してから、このフィルタ故障検出処理を終了する。また、フィルタ故障検出装置30は、“フィルタ差圧/排気ガス流量>閾値D”が成立していた場合(ステップS206;YES)には、PMフィルタ26が正常であることを記憶(ステップS208)してから、このフィルタ故障検出処理を終了する。なお、ステップS207、S208でフィルタ故障検出装置30が実際に行う処理は、その値に基づき、PMフィルタ26に関する警告ランプの状態(ON/OFF)が制御される変数に、PMフィルタ26が故障しているか否かを示す値を設定する処理である。
以上の説明から明らかなように、本発明の第1実施形態に係るフィルタ故障検出装置30は、フィルタ再生処理の初回完了時に、酸化PM量(PMフィルタ26内でのPMの酸化による発熱量に基づくPM堆積量の推定結果)の、推定PM堆積量(運転状態に基づくPM堆積量の推定結果)に対する割合である比例係数Cを算出しておき、実際のPMフィルタ26の故障検出(図4参照)は、その時点における推定PM堆積量に比例係数Cを乗じた値(補正PM量)とフィルタ差圧とを用いて行う装置となっている。
そして、酸化PM量の方が、推定PM堆積量よりも内燃機関10の固体差による値の変動量が少ない値である。従って、本実施形態に係るフィルタ故障検出装置30を用いておけば、内燃機関10の各種構成要素(燃料噴射弁13、燃料噴射量を決定するために、その測定値が使用される各種センサ)の性能が標準的な性能と大きく異なっていても、PMフィルタ26の状態(故障しているか否か)を正確に判定できることになる。
《第2実施形態》
本発明の第2実施形態に係るフィルタ故障検出装置は、上記した第1実施形態に係るフィルタ故障検出装置30と、実行するPM堆積量推定・制御処理の内容のみが異なる装置である。このため、以下では、第1実施形態の説明時に用いたものと同じ符号を用いて、第2実施形態に係るフィルタ故障検出装置30のPM堆積量推定・制御処理時における動作のみを説明することにする。
第2実施形態に係るフィルタ故障検出装置30は、図6に示した手順のPM堆積量推定・制御処理を行う装置である。
すなわち、燃料噴射弁13に燃料を噴射させたフィルタ故障検出装置30は、このPM堆積量推定・制御処理を開始して、まず、既に説明したものと内容の推定PM堆積量更新処理(ステップS301)を行う。
その後、フィルタ故障検出装置30は、推定PM堆積量が再生開始堆積量以上であるか否かを判断する(ステップS302)。そして、フィルタ故障検出装置30は、推定PM堆積量が再生開始堆積量未満であった場合(ステップS302;NO)には、このPM堆積量推定・制御処理を終了する。
一方、推定PM堆積量が再生開始堆積量以上であった場合(ステップS302;YES)、フィルタ故障検出装置30は、フィルタ再生・酸化PM量算出処理(ステップS303)を行う。このフィルタ再生・酸化PM量算出処理も、既に説明したもの(図2のステップS105参照)と同内容の、中断されることがある処理となっている。
フィルタ再生・酸化PM量算出処理が中断されることなく終了した場合、フィルタ故障検出装置30は、酸化PM量/推定PM堆積量を算出し、比例係数CとしてEEPROM上に記憶する処理(ステップS304)と、RAM上の推定PM堆積量を“0”クリアする処理(ステップS305)とを行う。そして、フィルタ故障検出装置30は、このPM堆積量推定・制御処理を終了する。
また、図示は省略してあるが、フィルタ故障検出装置30は、フィルタ再生・酸化PM量算出処理を中断した場合には、ステップS304及びS305の処理の代わりに、『比例係数Cが算出済みの場合には、酸化PM量/Cを推定PM堆積量から減じ、比例係数Cが算出済みでない場合には、フィルタ再生・酸化PM量算出処理の実行時間等から酸化除去されたPM量を算出し、算出したPM量を推定PM堆積量から減ずる処理』を行ってから、このPM堆積量推定・制御処理を終了する。
要するに、本実施形態に係るフィルタ故障検出装置30は、第1実施形態に係るフィルタ故障検出装置30と同様に、酸化PM量の推定PM堆積量に対する割合である比例係数Cを算出しておき、実際のPMフィルタ26の故障検出は、推定PM堆積量に比例係数Cを乗じた値(補正PM量;図4参照)を用いて行う装置となっている。ただし、第1実施形態に係るフィルタ故障検出装置30が一旦比例係数Cを算出した後、比例係数Cを再算出しない装置であるのに対し、本実施形態に係るフィルタ故障検出装置30は、PMフィルタ26の再生が完全に完了する度に、比例係数Cを算出しなおす(補正PM量の算出に用いられるEEPROM上の比例係数Cを書き換える)装置となっている。
従って、このフィルタ故障検出装置30は、内燃機関10の各種構成要素(燃料噴射弁13、燃料噴射量を決定するために、その測定値が使用される各種センサ)の性能が標準的な性能と大きく異なっていても、PMフィルタ26の状態(故障しているか否か)を正確に判定できる装置であると共に、内燃機関10の各種構成要素の性能が長期間の運用等により劣化しても、PMフィルタ26の状態を正確に判定できる装置であることになる。
《第3実施形態》
本発明の第3実施形態に係るフィルタ故障検出装置は、上記した第1、第2実施形態に係るフィルタ故障検出装置30と、実行するPM堆積量推定・制御処理の内容のみが異なる装置である。このため、以下では、第1、第2実施形態の説明時に用いたものと同じ符号を用いて、第3実施形態に係るフィルタ故障検出装置30のPM堆積量推定・制御処理時における動作のみを説明することにする。
本発明の第3実施形態に係るフィルタ故障検出装置30が実行するPM堆積量推定・制御処理(以下、第3PM堆積量推定・制御処理と表記する)は、第2実施形態に係るフィルタ故障検出装置30が実行するPM堆積量推定・制御処理(図6)と基本的には同内容の処理である。
ただし、第3実施形態に係るフィルタ故障検出装置30内には、PMフィルタ26が故障していると判定すべきフィルタ差圧差の下限値が、故障検出閾値として各種PM除去量について記憶されているマップ(テーブル)である第2故障検出マップが記憶されている。ここで、フィルタ差圧差とは、完了/中断したフィルタ再生処理前後におけるフィルタ差圧の差(フィルタ再生処理前のフィルタ差圧−フィルタ再生処理後のフィルタ差圧)のことである。また、PM除去量とは、完了/中断したフィルタ再生処理によってPMフィルタ26内から除去されたPM量のことである。なお、第2故障検出マップは、各種状態にあるPMフィルタ26(新品のPMフィルタ26、ひび割れの程度が異なる各種PMフィルタ26)について、PM除去量とフィルタ差圧差との関係を求めるための各種実験を行うことにより作成されたものとなっている。
そして、第3PM堆積量推定・制御処理は、ステップS303の処理の開始前に、その時点におけるフィルタ差圧を求めて記憶する処理が行われ、ステップS303の処理とその後の処理との間に、ステップS303の処理が正常に完了していてもいなくても、図7に示した手順の第2フィルタ故障検出処理が行われる処理となっている。
すなわち、この第2フィルタ故障検出処理処理時には、まず、その時点におけるフィルタ差圧を求め、求めたフィルタ差圧とステップS303の処理前に記憶したフィルタ差圧とから、フィルタ差圧差を算出する処理(ステップS401)が行われる。次いで、完了/中断したステップS303の処理により算出された酸化PM量(と一致するPM除去量)に対応づけられている故障検出閾値を第2故障検出マップから読み出す処理(ステップS402)が行われる。
そして、算出したフィルタ差圧差が故障検出閾値以上であるか否かが判断され(ステップS403)、フィルタ差圧差が故障検出閾値以上であった場合(ステップS403;YES)には、PMフィルタ26が故障していることを記憶する処理(ステップS404)が行われてから、この第2フィルタ故障検出処理が終了される。また、フィルタ差圧差が故障検出閾値以上でなかった場合(ステップS403;NO)には、PMフィルタ26が正常であることを記憶する処理(ステップS405)が行われてから、この第2フィルタ故障検出処理が終了される。なお、ステップS404、S405で実際に行われる処理は、その値に基づき、PMフィルタ26に関する警告ランプの状態(ON/OFF)が制御される変数に、PMフィルタ26が故障しているか否かを示す値を設定する処理である。
以上の説明から明らかなように、この第3実施形態に係るフィルタ故障検出装置30は、第2実施形態に係るフィルタ故障検出装置30と同様のアルゴリズムでPMフィルタ26の状態を判定する機能に加えて、他のアルゴリズムでPMフィルタ26の状態を判定する機能も有する装置となっている。そして、当該他のアルゴリズムも、フィルタ再生時の発熱量から求めたPM量(酸化PM量)に基づき、PMフィルタ26の状態を判定するものなのであるから、本実施形態に係るフィルタ故障検出装置30を用いておけば、PMフィルタ26の状態を第2実施形態に係るフィルタ故障検出装置30よりも正確に判定できることになる。
《変形形態》
上記した各実施形態に係るフィルタ故障検出装置30は、各種の変形を行うことが出来る。
例えば、各実施形態に係るフィルタ故障検出装置30を、上記したものとは具体的な内容の異なるフィルタ再生処理を実行するものに変形することが出来る。また、フィルタ再生・酸化PM量算出処理を、PMが完全に酸化除去されるであろう時間を、PMフィルタ
26の温度、推定PM堆積量等から求め、求めた時間だけフィルタ再生処理等を実行する処理に変形することも出来る。
ただし、PMが完全に酸化除去される時間を、PMフィルタ26の温度、推定PM堆積量等から正確に求めることは困難である。そして、フィルタ再生処理がPMが完全に酸化除去される前に終了してしまったのでは、正確な比例係数Cが算出できないことになる。また、フィルタ再生処理が必要以上に長く行われた場合には、エネルギー(燃料等)が無駄に消費されることになる。このため、PMが完全に酸化除去されたタイミングを正確に判断できる実施形態の構成(フィルタ再生処理の実行時間(終了タイミング)をTin及びToutに基づき決定する構成)を採用しておくことが望ましい。
各実施形態に係るPM堆積量推定・制御処理を、初回のフィルタ再生・酸化PM量算出処理は中断しない処理としておくことも出来る。また、フィルタ故障検出装置30を、各種情報(推定PM堆積量、酸化PM量等)の具体的な算出手順や、PMフィルタ26が故障しているか否かの具体的な判定手順が、上記したものとは異なる装置に変形することも出来る。例えば、第1実施形態のフィルタ故障検出装置30を、M(≧2)回、フィルタ再生処理を実行する度に、1回、酸化PM量算出処理を実行する装置に変形することが出来る。ただし、酸化PM量算出処理の実行頻度を減らしても特に良いことはないので、内燃機関10の各種構成要素の性能の劣化に対応させたい場合には、第2実施形態の構成を採用しておくことが好ましい。
第3実施形態に係るフィルタ故障検出装置30を、PMフィルタ26が故障していると判定すべきフィルタ差圧差の下限値が、PM除去量と初期PM量(フィルタ再生処理開始直前の推定PM堆積量)とに対応づけられて記憶されている第2故障検出マップを備えた装置に変形することも出来る。また、第3実施形態に係るフィルタ故障検出装置30を、フィルタ故障検出処理(図4参照)を行わない装置(フィルタ再生時にのみ第2故障検出マップを利用したPMフィルタ26の故障判定を行う装置)に変形することも出来る。
さらに、フィルタ故障検出装置30を、エンジン制御処理を実行する機能を有さない装置、ケーブルにて相互に接続された幾つかの装置からなる装置、再生開始堆積量が状況に応じて変化する装置などに変形しても良いことは当然のことである。
本発明の第1実施形態に係るフィルタ故障検出装置が用いられた内燃機関システムの構成図である。 第1実施形態に係るフィルタ故障検出装置が実行するPM堆積量推定・制御処理の流れ図である。 PM堆積量推定・制御処理時に参照されるエンジン排出PM量マップの説明図である。 第1実施形態に係るフィルタ故障検出装置が実行するフィルタ故障検出処理の流れ図である。 フィルタ故障検出処理時に参照される故障検出閾値マップの内容を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るフィルタ故障検出装置が実行するPM堆積量推定・制御処理の流れ図である。 本発明の第3実施形態に係るフィルタ故障検出装置が実行するPM堆積量推定・制御処理中で実行される第2フィルタ故障検出処理の流れ図である。
符号の説明
10・・・内燃機関
11・・・気筒
12・・・コモンレール
13・・・燃料噴射弁
15・・・吸気通路
16・・・ターボチャージャ
16a・・・コンプレッサハウジング
16b・・・タービンハウジング
17・・・インタークーラ
18・・・吸気絞り弁
19・・・エアフローメータ
20・・・水温センサ
21・・・クランクポジションセンサ
22・・・EGR通路
23・・・EGRクーラ
24・・・EGR弁
25・・・排気通路
26・・・PMフィルタ
27i・・・入口温度センサ
27o・・・出口温度センサ
28・・・差圧センサ
30・・・フィルタ故障検出装置

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気ガス中のPMを捕集するためのPMフィルタが故障しているか否かを検出するフィルタ故障検出装置であって、
    前記PMフィルタ内に堆積しているPMを酸化除去するためのフィルタ再生処理を実行可能なフィルタ再生処理実行手段と、
    前記PMフィルタ内に現時点において堆積しているPM量の推定値を記憶しておくための推定値記憶手段と、
    前記内燃機関の運転状態に基づき前記内燃機関から排出されるPM量を算出し算出したPM量を前記推定値記憶手段上の推定値に加算する処理を繰り返す手段であると共に、前記フィルタ再生処理が前記フィルタ再生処理実行手段により実行され処理が完了される度に前記推定値記憶手段上の推定値を“0”に変更する手段である推定値更新手段と、
    前記フィルタ再生処理実行手段による前記フィルタ再生処理の実行時に、当該フィルタ再生処理の実行により前記PMフィルタ内から酸化除去されたPM量を前記PMフィルタ内におけるPMの酸化による発熱量から算出するPM量算出処理を実行するPM量算出処理手段と、
    少なくとも前記PMフィルタの上流側部分と下流側部分との間の圧力差と前記PM量算出処理により算出されたPM量とを用いて前記PMフィルタが故障しているか否かを検出する故障検出手段と
    を備えることを特徴とするフィルタ故障検出装置。
  2. 前記PM量算出処理により算出されたPM量と、前記PM量算出処理の開始時点における前記推定値記憶手段上の前記推定値とに基づき、前記推定値を前記PM量算出処理により算出されるPM量に相当する補正PM量に変換するための変換係数を算出する変換係数算出手段を、さらに、備え、
    前記故障検出手段が、
    前記推定値記憶手段上の推定値を前記変換係数算出手段によって算出された前記変換係数を用いて前記補正PM量に変換し、当該補正PM量と前記PMフィルタの上流側部分と下流側部分との間の圧力差とに基づき前記PMフィルタが故障しているか否かを検出する手段である
    ことを特徴とする請求項1記載のフィルタ故障検出装置。
  3. 前記PM量算出処理手段が、
    前記フィルタ再生処理が前記フィルタ再生処理実行手段によって実行され処理が完了される度に、前記PM量算出処理を実行する手段であり、
    前記変換係数算出手段が、
    前記PM量算出処理が実行される度に前記変換係数を算出する手段であり、
    前記故障検出手段が、
    前記変換係数算出手段により最も最近算出された前記変換係数を用いて、前記推定値を前記補正PM量に変換する手段である
    ことを特徴とする請求項2記載のフィルタ故障検出装置。
  4. 前記フィルタ再生処理実行手段が、
    実行を開始した前記フィルタ再生処理の終了タイミングを、前記PMフィルタへ流入する排気ガスの温度と前記PMフィルタから排出される排気ガスの温度とに基づき決定する手段である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のフィルタ故障検出装置。
  5. 前記故障検出手段が
    前記PMフィルタの上流側部分と下流側部分との間の圧力差と前記PMフィルタを流れ
    る排気ガスの流量とを特定し、特定した圧力差及び流量と前記PM量とに基づき前記PMフィルタが故障しているか否かを検出する手段である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のフィルタ故障検出装置。
  6. 前記故障検出手段が
    前記PMフィルタの上流側部分と下流側部分との間の、前記フィルタ再生処理実行手段による前記フィルタ再生処理の実行前後の圧力差と、前記PM量算出処理により算出されたPM量とに基づき、前記PMフィルタが故障しているか否かを検出する手段である
    ことを特徴とする請求項1記載のフィルタ故障検出装置。
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