JP2010090280A - ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン - Google Patents

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Abstract

【課題】着色剤として染料を用いた場合であっても、ボールの回転によるボール受け座の摩耗を抑制することで、良好なインキ吐出性を長距離の筆記に亘って確保できると共に、初期の筆記感を損なうことなく長期的に筆記が可能なボールペン用水性インキ組成物とそれを内蔵したボールペンを提供する。
【解決手段】染料と、水と、N−アシル−L−グルタミン酸とL−リジンとの縮合物又はその塩の少なくとも一種とを含有するボールペン用水性インキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明はボールペン用水性インキ組成物に関する。更には、潤滑性能に優れ、高い筆記性能を備えたボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンに関する。
従来、油性インキに比べて潤滑性が乏しい水性インキを内蔵したボールペンにおいては、ボールの回転によるボール受け座の摩耗が発生し易いため、筆記によってボールペンチップ内のインキ流通路が変形してしまい、インキの吐出不良や漏れ等を生じることがあった。その結果、筆記した際の筆記感が損なわれたり、筆記不良をきたすという問題があった。特に、着色剤として染料を用いた場合、染料分子中のイオン置換基がインキ組成物中で塩析され易く、該析出物によって前記座摩耗が大きくなるため、顔料を用いたインキよりも座磨耗に対して不利なものである。
そこで、前記問題を解決するために、インキ組成物中にN−アシルサルコシン塩やアミノ酸型ベタイン等を潤滑剤として添加し、水性インキの潤滑性を向上させてボール受け座の摩耗を低減する試みが開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開昭62−27479号公報 特開平10−67961号公報
しかしながら、前記N−アシルサルコシン塩は顔料系では比較的効果があるものの、染料系では潤滑効果が低いものであった。また、前記アミノ酸型ベタインは染料系でも潤滑効果を発現するものの、少量添加での潤滑効果が低いため、充分な効果を発揮させるために多量に添加する必要があるが、アルキル基の炭素数が大きい場合には水性媒体への溶解安定性に乏しいため、経時によりインキ中で析出する等の不具合を生じることがある。そのため、析出しない範囲で添加した場合には、ボール受け座の摩耗を充分に抑制することができず、インキ吐出不良を生じて筆記距離が短くなることがあった。
特に、ボール径が0.4mm以下の小径のものでは、筆記距離に対するボールの回転数が多くなることから、より摩耗を生じ易い。そのため、より潤滑効果の高いものが必要となる。
本発明は、着色剤として染料を用いた場合であっても、ボールの回転によるボール受け座の摩耗を抑制することで、良好なインキ吐出性を長距離の筆記に亘って確保できると共に、初期の筆記感を損なうことなく長期的に筆記が可能なボールペン用水性インキ組成物とそれを内蔵したボールペンを提供するものである。また、キャップオフ状態で筆記性能を悪化させることがなく、出没式ボールペンへの適用も可能であるボールペン用水性インキ組成物とそれを内蔵したボールペンを提供する。
本発明のボールペン用水性インキ組成物は、染料と、水と、下記一般式(1)又は一般式(2)で示されるN−アシル−L−グルタミン酸とL−リジンとの縮合物又はその塩の少なくとも一種とを含有することを要件とする。
Figure 2010090280
〔式中R、Rはそれぞれ独立に炭素数8〜18の直鎖又は分岐アルキル基のいずれかを表し、Xは水素、アルカリ金属、アンモニウム、アルカノールアミンのいずれかを表し、nは0又は2を示す。〕
更に、前記縮合物及び/又はその塩がインキ組成物全量中0.1〜7.0重量%の範囲で添加されること、前記縮合物を構成するN−アシル−L−グルタミン酸のアシル基がラウロイル基であることを要件とする。
更には、前記ボールペン用水性インキ組成物を内蔵したボールペンと、前記ボールペンが、0.4mm以下のボールを筆記先端部に備えること、前記ボールペンが水性インキ組成物をレフィル内に内蔵したボールペンレフィルを1本又は複数本収容し、出没機構の作動によって前記ボールペンレフィルの筆記先端部が軸筒前端開口部から出没する出没式形態であることを要件とする。
本発明により、着色剤として染料を用いた際にも筆記時に高い潤滑性能を維持してボールの回転によるボール受け座の摩耗を抑制できるので、筆跡にかすれや線飛びを生じることなく、初期の筆記感を長距離、長期間に亘って損なうことなく持続できる水性ボールペン用インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンを提供できる。また、添加によりキャップオフ状態での筆記性能を低下させることがないため、出没式ボールペンへの適用も可能であるボールペン用水性インキ組成物を提供できる。
本発明は、染料系のボールペン用水性インキ組成物中に、前記一般式で示すN−アシル−L−グルタミン酸とL−リジンとの縮合物やその塩を添加することにより、キャップオフ状態での筆記性能を悪化させることなく、ボールの回転に伴うボール受け座の摩耗を抑制できるものである。
前記一般式で示すN−アシル−L−グルタミン酸とL−リジンとの縮合物としては、置換基RとRがそれぞれ独立に炭素数8〜18の直鎖又は分岐アルキル基を有するものが適用でき、特に、前記グルタミン酸中のアシル基としてラウロイル基を有するものが好適である。
また、これらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が用いられる。
これらの化合物は、水性媒体中でボールやチップ(ボール受け座)の表面に被膜を形成することにより、筆記時のボールと受け座間の接触抵抗を低減させていると考えられる。
前記N−アシル−L−グルタミン酸とL−リジンとの縮合物やその塩は、インキ組成物全量中0.1〜7重量%、好ましくは0.5〜5重量%添加することができる。
0.1重量%未満では所期の効果を得ることは困難であり、又、7重量%を越えて添加しても摩耗抑制効果の向上は認められないので、これ以上の添加を要しない。
前記染料としては、水性媒体に溶解可能なものがすべて使用可能であり、酸性染料、塩基性染料、直接染料等を使用することができる。
酸性染料としては、ニューコクシン(C.I.16255)、タートラジン(C.I.19140)、アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、ギニアグリーン(C.I.42085)、ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、アシッドバイオレット6B(C.I.42640)、ソルブルブルー(C.I.42755)、ナフタレングリーン(C.I.44025)、エオシン(C.I.45380)、フロキシン(C.I.45410)、エリスロシン(C.I.45430)、ニグロシン(C.I.50420)、アシッドフラビン(C.I.56205)等が用いられる。
塩基性染料としては、クリソイジン(C.I.11270)、メチルバイオレットFN(C.I.42535)、クリスタルバイオレット(C.I.42555)、マラカイトグリーン(C.I.42000)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、ローダミンB(C.I.45170)、アクリジンオレンジNS(C.I.46005)、メチレンブルーB(C.I.52015)等が用いられる。
直接染料としては、コンゴーレッド(C.I.22120)、ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、バイオレットBB(C.I.27905)、ダイレクトディープブラックEX(C.I.30235)、カヤラスブラックGコンク(C.I.35225)、ダイレクトファストブラックG(C.I.35255)、フタロシアニンブルー(C.I.74180)等が用いられる。
前記染料は一種又は二種以上を適宜混合して使用することができ、インキ組成中0.01〜15重量%、好ましくは0.1〜10重量%の範囲で用いられる。
更に、前記染料と併用して汎用の顔料を添加することもでき、例えば、カーボンブラック、群青などの無機顔料や銅フタロシアニンブルー、ベンジジンイエロー等の有機顔料の他、予め界面活性剤等を用いて微細に安定的に水媒体中に分散された水分散顔料製品、その他、パール顔料、金色、銀色のメタリック顔料、蛍光顔料、蓄光性顔料、二酸化チタン等の白色顔料、アルミニウム等の金属粉、香料又は香料カプセル顔料、熱変色性顔料等を例示できる。
更に必要に応じて、水に相溶性のある汎用の水溶性有機溶剤を用いることができる。具体的には、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、スルフォラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
尚、前記水溶性有機溶剤は一種又は二種以上を併用して用いることができ、2〜60重量%、好ましくは5〜35重量%の範囲で用いられる。
更に、紙面への固着性や粘性を付与するために水溶性樹脂を添加することもできる。前記水溶性樹脂としては、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等が挙げられる。前記水溶性樹脂は一種又は二種以上を併用することができ、インキ組成中1〜30重量%の範囲で用いられる。
その他、必要に応じて、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等のpH調整剤、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、α−リポ酸、サポニン等の防錆剤、石炭酸、1,2−ベンズチアゾリン−3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等の防腐剤或いは防黴剤、尿素、ノニオン系界面活性剤、ソルビット、マンニット、ショ糖、ぶどう糖、還元デンプン加水分解物、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤、消泡剤、インキの浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン系の界面活性剤を使用してもよい。
更に、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイド付加型カチオン活性剤、リン酸エステル系界面活性剤、チオカルバミン酸塩、ジメチルジチオカルバミン酸塩、N−アシルアミノ酸、N−アシルメチルタウリン、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールやその塩又はオリゴマー、3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、金属石鹸等、汎用の潤滑剤を併用することもできる。
また、インキ組成物中に剪断減粘性付与剤を添加することもできる。
前記剪断減粘性付与剤としては、水に可溶乃至分散性の物質が効果的であり、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100〜800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ゼータシーガム、ダイユータンガム、ポリN−ビニル−カルボン酸アミド架橋物、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する炭水化物、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、HLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸の金属塩やアミン塩等を例示でき、更には、インキ組成物中にN−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤を併用して添加しても安定した剪断減粘性を付与できる。
前記インキ組成物は、汎用の水性ボールペンに適用できるpHに調整されるが、染料の発色性をより向上させるために、pH7〜13の中性〜アルカリ性領域、好ましくはpH7.1〜12の弱アルカリ性領域に調整することが好ましい。
更に、インキ収容管内に充填されたインキ組成物の後端部にはインキ逆流防止体(液栓)を配することもできる。
前記インキ逆流防止体としては、液状または固体のいずれを用いることもでき、前記液状のインキ逆流防止体としては、ポリブテン、α−オレフィンオリゴマー、シリコーン油、精製鉱油等の不揮発性媒体が挙げられ、所望により前記媒体中にシリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、脂肪酸アマイド等を添加することもできる。また、固体のインキ逆流防止体としては樹脂成形物が挙げられる。前記液状及び固体のインキ逆流防止体は併用することも可能である。
前記ボールペン用水性インキ組成物を充填するボールペンの筆記先端部(チップ)の構造は、従来汎用の機構が有効であり、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属製のパイプや金属材料の切削加工により形成したチップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
また、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等からなる汎用のものが適用でき、直径0.1mm〜2.0mm、好ましくは0.15mm〜1.0mmの範囲のものが好適に用いられる。特に、ボール径が0.4mm以下の小径のものでは、筆記距離に対するボールの回転数が多くなることから、本願のインキがより好適に作用する。
前記水性インキ組成物を収容する軸筒は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂からなる成形体が、インキの低蒸発性、生産性の面で好適に用いられる。
前記軸筒にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記軸筒とチップを連結してもよい。
前記軸筒内に収容されるインキ組成物は、インキ組成物が低粘度である場合は軸筒前部にインキ保留部材を装着し、軸筒内に直接インキ組成物を収容する方法と、多孔質体或いは繊維加工体に前記インキ組成物を含浸させて収容する方法が挙げられる。
更に、前記軸筒として透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用いることにより、インキ色やインキ残量等を確認できる。
尚、前記軸筒は、ボールペン用レフィルの形態として、前記レフィルを外筒内に収容するものでもよいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。
前記軸筒を用いたボールペンは、キャップ式、出没式のいずれの形態であっても適用できる。出没式ボールペンとしては、ボールペンレフィルに設けられた筆記先端部が外気に晒された状態で外軸内に収納されており、出没機構の作動によって外軸開口部から筆記先端部が突出する構造であれば全て用いることができる。
出没機構の操作方法としては、例えば、ノック式、回転式、スライド式等が挙げられる。
前記ノック式は、外軸後端部や外軸側面にノック部を有し、該ノック部の押圧により、ボールペンレフィルの筆記先端部を外軸前端開口部から出没させる構成、或いは、外軸に設けたクリップ部を押圧することにより、ボールペンレフィルの筆記先端部を外軸前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記回転式は、外軸に回転部(後軸等)を有し、該回転部を回すことによりボールペンレフィルの筆記先端部を外軸前端開口部から出没させる構成を例示できる。
前記スライド式は、軸筒側面にスライド部を有し、該スライドを操作することによりボールペンレフィルの筆記先端部を外軸前端開口部から出没させる構成、或いは、外軸に設けたクリップ部をスライドさせることにより、ボールペンレフィルの筆記先端部を外軸前端開口部から出没させる構成を例示できる。
尚、前記出没式ボールペンは、外軸内に一本のボールペンレフィルを収容したもの以外に、複数のボールペンレフィルを収容してなる複合タイプの出没式ボールペンであってもよい。
以下に実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の表に実施例及び比較例のボールペン用水性インキの組成を示す。尚、表中の組成の数値は重量部を示す。
Figure 2010090280
表中の原料の内容について注番号に沿って説明する。
(1)オリエント化学工業(株)製、商品名:ウォーターブラック100L、C.I.ダイレクトブラック19(染料分20%)
(2)保土ヶ谷化学工業(株)製、商品名:エオシン、C.I.アシッドレッド87
(3)三晶(株)製、商品名:KELZAN
(4)東レ・ダウコーニング社製、商品名:FZ2163
(5)N−ラウロイル−L−グルタミン酸とL−リジンとの縮合物のナトリウム塩、旭化成ケミカルズ(株)製、商品名:ペリセアL−30(有効成分30%)
(6)日光ケミカルズ(株)製、商品名:NIKKOL サルコシネートOH
(7)日光ケミカルズ(株)製、商品名:NIKKOL AM−301(有効成分35%)
インキの調製
水に各成分を添加して、20℃で、ディスパーにて400rpm、1時間攪拌し、濾過することで各インキを調製した。
インキ逆流防止体の調製
基油としてポリブテン98.5部中に、増粘剤として脂肪酸アマイド1.5部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体を得た。
ボールペンAの作製
前記実施例及び比較例のインキ組成物を、直径0.3mmの超硬合金ボールを抱持するステンレススチール製チップがポリプロピレン製パイプの一端に嵌着されたボールペンレフィルに同量充填し、その後端に前記インキ逆流防止体を配設した後、前記ボールペンレフィルを外軸に組み込み、キャップを装着することで試料ボールペンAを作製した。
ボールペンBの作製
前記ボールペンAに用いた実施例1、3のインキを内蔵するボールペンレフィルと、比較例1、3のインキを内蔵するボールペンレフィルとを、それぞれスライドレバー型出没式筆記具の外軸に組み込むことで、二本のレフィルを収容する出没式形態の複合ボールペンBを作製した。
前記試料ボールペンを用いて以下の試験を行った。
磨耗試験
筆記可能であることを確認した試料ボールペンAを、自動筆記試験機にて、JIS P3201筆記用紙Aに螺旋状の丸を1500m連続筆記した後のボール受け座部分の初期状態に対する摩耗量(ペン先上向き状態におけるボール沈み量)を測定した。
尚、前記試験機は、筆記荷重50g、筆記角度70°、筆記速度4m/分の条件で使用した。また、測定値は、各5本ずつ試験したものの平均値である。
筆記試験
前記試験後のボールペンを用いて、筆記用紙Aに手書きで螺旋状の丸を連続筆記した際の筆跡状態を目視により確認した。
耐乾燥性試験
筆記可能であることを確認した試料ボールペンBを横置き状態で保持し、温度20℃で30日間放置した後、JIS P3201筆記用紙Aに手書きで丸を一行に12個連続で筆記し、何個目から正常に筆記できるかを目視により確認した。
前記試験の結果を以下の表に示す。
Figure 2010090280
尚、試験結果の評価は以下の通りである。
筆記試験
○:良好な筆跡が得られた。
△:筆跡にかすれや線飛びが見られた。
×:筆跡にかすれや線飛びが多数見られ、筆記時にひっかかり感が感じられた。
耐乾燥性試験
○:書き出し一丸以内に筆記可能。
×:一丸以内に筆記できない。

Claims (6)

  1. 染料と、水と、下記一般式(1)又は一般式(2)で示されるN−アシル−L−グルタミン酸とL−リジンとの縮合物又はその塩の少なくとも一種とを含有するボールペン用水性インキ組成物。
    Figure 2010090280
    〔式中R、Rはそれぞれ独立に炭素数8〜18の直鎖又は分岐アルキル基のいずれかを表し、Xは水素、アルカリ金属、アンモニウム、アルカノールアミンのいずれかを表し、nは0又は2を示す。〕
  2. 前記縮合物及び/又はその塩がインキ組成物全量中0.1〜7.0重量%の範囲で添加される請求項1記載のボールペン用水性インキ組成物。
  3. 前記縮合物を構成するN−アシル−L−グルタミン酸のアシル基がラウロイル基である請求項1記載のボールペン用水性インキ組成物。
  4. 前記請求項1乃至3のいずれかに記載のボールペン用水性インキ組成物を内蔵したボールペン。
  5. 前記ボールペンが0.4mm以下のボールを筆記先端部に備える請求項4記載のボールペン。
  6. 前記ボールペンが水性インキ組成物をレフィル内に内蔵したボールペンレフィルを1本又は複数本収容し、出没機構の作動によって前記ボールペンレフィルの筆記先端部が軸筒前端開口部から出没する出没式形態である請求項4又は5に記載のボールペン。
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